JPH09277892A - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents

自動車のエアバッグ装置

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JPH09277892A
JPH09277892A JP8094365A JP9436596A JPH09277892A JP H09277892 A JPH09277892 A JP H09277892A JP 8094365 A JP8094365 A JP 8094365A JP 9436596 A JP9436596 A JP 9436596A JP H09277892 A JPH09277892 A JP H09277892A
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JP
Japan
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human body
airbag
signal
sensor
oscillating
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JP8094365A
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English (en)
Inventor
Eiji Kasai
英治 笠井
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車が衝突等による衝撃が生じた場合に、
空席に対応するエアバッグを動作させないように、低コ
ストで実現する。 【解決手段】 発振部12からの高周波信号を変化させ
て、伝送路14よりセンサ部11に送り、その反射波を
反射波センサ13より導出し、制御部15でその反射レ
ベルの大小により、人体の有無を検知する人体センサ1
を用い、人体センサ1からの人体検知信号が入力されな
いと、Gセンサ4で衝撃を検知しても、エアバッグ動作
制御部2は、エアバッグ部3のエアバッグの膨らみを禁
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のエアバ
ッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車が衝突事故等を起こした場
合に、運転手や助手席に乗車している者が、自動車のハ
ンドルやフロント部分で強打したり、窓から飛び出さな
いように、エアバッグを運転席や助手席に設置し、衝突
時の衝撃で膨らむようにしたものが多くなっている。ま
た、将来的には側面や後席にも普及する見込みである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のエアバ
ッグ装置では、人が着座していなくても、衝撃があれば
動作をするように造られており、車の前面部小破のとき
など人のいない助手席や将来的に後席などのエアバッグ
が膨らみ、それらの修理代が高価であることから、自動
車の保険会社では、人のいない席のエアバッグが膨らま
ない機能付の自動車に対し、保険金を割引く制度の導入
を検討中である。さらに、多くのエアバッグが同時に膨
らむと車内の気圧が急上昇して鼓膜が破れる危険性があ
る。
【0004】空席時に作動しないエアバッグ装置は、人
と荷物や空席を分別するセンサが高価格や不安定であっ
たため、普及に至らなかったと考えられる。従来のセン
サとしては、重量センサ、静電容量センサ、光センサ、
赤外線センサ、超音波センサ、圧力センサ等が用いられ
たが、これらのセンサでは、静止した人体と荷物や空席
を安定して区別することはできなかったため、複数のセ
ンサや数種類のセンサを同時に用いていた。
【0005】この発明は上記問題点に着目してなされた
ものであって、極端な価格アップをまねくことなく、空
席時に衝撃が生じても膨らまない自動車のエアバッグ装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の特許請求の範
囲の請求項1に係る自動車のエアバッグ装置は、衝撃に
より膨らむエアバッグと、座席に対応して人体の有無を
検知する人体検知手段とを備え、座席に対応する人体検
知手段が人体を検出していないときには、衝撃があって
もその座席に対応するエアバックの膨張を禁止する手段
を備えている。
【0007】また、請求項2に係る自動車のエアバッグ
装置は、請求項1に係るものにおいて、人体センサとし
て、高周波信号を発振し、かつ発振周波数を自動的に変
化させる周波数走査手段を含む発振部と、共振回路を含
むセンサ部と、前記発振部から前記センサ部に高周波信
号を与える伝送部と、前記センサ部の外部状況に応じた
信号を出力する検出部と、前記検出信号と発振周波数と
から人体の有無を検出する制御部からなるものを使用し
ている。
【0008】また、請求項3に係る自動車のエアバッグ
装置は、請求項1に係るものにおいて、人体センサとし
て、発振部は高周波信号を発生し、この高周波信号を伝
送路を介して共振回路を含むセンサ部に供給し、外部の
状況に応じてセンサ部から伝送路に対して反射してくる
信号を検出し、この反射信号により人体検知を行うよう
にしたものを使用している。
【0009】また、請求項4に係る自動車のエアバッグ
装置は、請求項1に係るものにおいて、人体検知手段と
して、発振部で高周波信号を発振し、順次その発振信号
を変化させながら、伝送路を介して共振回路を含むセン
サ部に供給し、発振した各周波数に対する各反射レベル
を測定し、この各周波数と反射レベルの関係から、人体
の有無を検知するものを使用している。
【0010】また、請求項5に係る自動車のエアバッグ
装置は、請求項1に係るものにおいて、人体センサとし
て、高周波信号を発振し、近傍の人体の有無に応じ発振
信号のレベルが変化する発振部と、前記発振部の高周波
信号を受けて検波する検波部と、前記検波部の検波信号
を受けて、この検波信号のレベルの大小に応じ、人体有
無を判別し、人体有無信号を出力する制御部とからな
り、何も存在しないとき、あるいは人体以外の物体が存
在するとき、高周波信号発振部を発振させ、人体の存在
で発振部の発振を停止させ、発振部の高周波信号を検波
部で検波し、この検波部の検波信号のレベルが所定値以
下の場合、人体有りとするものを使用している。
【0011】また、請求項6に係る自動車のエアバッグ
装置は、衝撃により膨らむエアバッグと、人体の有無を
検知する人体検知手段とを助手席に設け、助手席に対応
する人体検知手段が人体を検出していないときには、衝
撃があってもエアバッグの膨張を禁止する手段と、人体
非検知によるエアバッグの膨張禁止機能を停止する操作
手段とを備えている。
【0012】また、請求項7に係る自動車のエアバッグ
装置は、請求項6に係るものにおいて、さらに、エンジ
ン起動時に、前記膨張禁止機能の停止を解除する自動リ
セット手段を備えている。また、請求項8に係る自動車
のエアバッグ装置は、衝撃により膨らむエアバッグと、
子供の有無を検知する子供検知手段を有するチャイルド
シートとを備え、子供検知手段が子供を検出していない
ときは衝撃があってもエアバッグの膨張を禁止する手段
を備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態により、この発
明をさらに詳細に説明する。図1は、この発明の一実施
形態自動車のエアバッグ装置の構成を示す回路図であ
る。この実施形態エアバッグ装置は、人体センサ1と、
エアバッグ動作制御部2と、エアバッグ部3と、Gセン
サ4とから構成されている。
【0014】人体センサ1は、センサ部11と、このセ
ンサ部11に伝送路14を介して高周波信号を伝送する
発振部12と、センサ部11に供給された高周波信号が
センサ部11で反射されて発振部12側に戻る反射信号
を検出する反射波センサ部13と、検出された反射信号
を取り込んで信号処理する制御部15と、から構成され
ている。
【0015】センサ部11は、ここでは検知コイル21
と、この検知コイル21と直列共振回路を形成する共振
用コンデンサ22と、1次側が入力側の共振回路に接続
され、2次側が高周波入力端子24とアースGNDに接
続される実数用トランス23とから構成されている。も
っとも、共振回路は並列共振回路を用いても良い。検知
用コイル21は、直径200mmの1回巻きの円形の空
芯のコイルが使用され、コイル21以外のセンサ部1
1、発振部12、反射センサ部13、制御部15は回路
ケース体に収納される。また、検知用のコイル21は、
直径200mmのコイルと直径100mmのコイルの2
個設け、用途に応じ、これら2つのコイルのいずれかを
選択して使用しても良いし、これらを直列接続して使用
しても良い。
【0016】また、検知用コイル21を磁性体コアに巻
回し、コイル21の面に直交する一方向にのみ磁界を発
生するようにしてもよい。また、検知する対象によっ
て、コイルの巻数、径を適宜変更してもよい。なお、検
知用コイル21の導線としては、高周波信号の良導体で
あるAu(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Al(アル
ミニュウム)等が使用される。コイル21を良導体で形
成することにより、感度がアップし、高周波電力損失が
軽減される。
【0017】発振部12は、ここではLC共振型の発振
回路を用いているが、発振回路自体は、周知の高周波発
振回路であれば他の回路でもよく、例えば水晶発振器や
PLLを用いたものであってもよい。なお、発振部12
には、可変コンデンサ41を含み、この可変コンデンサ
41の容量を自動的に変化させることにより、発振部1
2より出力する高周波信号の周波数を、例えば、30M
HZ〜50MHZの範囲で走査する。走査機構は、発振
部12自身に備えていても良いし、制御部15からの指
令に応じて、モータ53を駆動して変化させてもよい。
【0018】また、反射波センサ部13は、伝送路14
に接続されるコンデンサ31、このコンデンサの一端に
接続される抵抗32と、この抵抗に並列接続され、伝送
路14にM結合されるコイル33とを備え、さらに、並
列回路の他端がダイオード34のアノードに接続され、
ダイオード34のカソードがコンデンサ35を介してG
ND接続されるとともに、カソードから出力信号を導出
するようになっている。ここで使用している反射波セン
サは、このようにCM結合のものを用いているが、MM
結合方法によるもの等、他のセンサを用いてもよい。
【0019】制御部15は、A/D変換器51、CPU
52を備え、反射波センサ部13からのアナログ信号を
ディジタル信号に変換し、反射波レベル及び周波数から
論理処理し、空席、荷物、人体(大人、子供)の着座等
の判別検知処理を実行する。上記した実施形態人体セン
サ1の検知コイル21は、図2、図16に示すように、
助手席65の座部の内部に埋込む形で、組み込まれる。
人体センサ1の回路部40は座席42内、あるいは車体
43内に設置する。
【0020】エアバッグ部3は、エアバッグを含み、こ
のエアバッグはすでによく知られたものであり、衝突時
等の衝撃で瞬時に膨らみ、運転者等の前方への飛び出し
を防止するものである。Gセンサ4は、衝突時の衝撃度
合を検出するものであり、GセンサとはGravita
tion(重力)センサのことであり、加速センサ、衝
撃センサがGセンサとして使用される。
【0021】この実施形態装置の人体センサ1では、発
振部12で高周波信号を発生し、伝送路14を介してセ
ンサ部11に供給される。発振部12の高周波信号は、
上記したように、30MHZ〜50MHZの範囲で走査
される。センサ部11に供給された高周波信号は、セン
サ部11で反射される。センサ部11では、検知コイル
21の近傍に置かれる物体により、物体の透磁率や変位
電流が相違するところから、センサ部11のインピーダ
ンスが相違し、コイル21の近傍、つまり外部状況によ
って発生する反射波のレベルが相違する。この反射波を
反射波センサ部13で検出し、制御部15でその反射波
レベルと周波数から、空席、荷物、人体等の別を判別検
知する。
【0022】図3は、図1で使用したものとは異なる人
体センサを用いた自動車のエアバッグ装置を示す回路図
である。この人体センサ1は、センサ部11及び反射波
センサ部13は、図1に示したものと同様である。発振
部12は、PLL発振器49を使用する点で、図1のも
のと相違する。発振部12は、制御部15のCPU52
からの指令により、高周波発振周波数を変化する。
【0023】図1、図3に示す車内でのエアバッグ装置
において、発振部11を発振させると、空席の場合、子
供が着座した場合、大人が着座した場合、及び荷物、金
属板を載置した場合の、反射波の特性は図4のa、b、
c、d、e、fに示す特性となる。これによると、a、
dの空席、及び荷物を載置した場合は、ある周波数で反
射波が非常に大きく、Qが高い。b、cの人体が着座し
た場合は、ある周波数で反射波が大きくなるが、変化の
程度が小さく、Qが小さい。このような反射波の周波数
特性の相違は、空席(空気)、荷物、人体等の透磁率や
変位電流の相違によって生じるものである。また、金属
の場合は、e、fに示すように周波数が高い。
【0024】したがって、図4に示すように、反射波セ
ンサ部13より検出される反射波レベルが、基準値SR
より、全周波数範囲にわたり小さければ人が着座してお
り、逆に基準値SR より高い反射波の周波数があれば、
空席かあるいは荷物が載置されていることを示す。制御
部15のCPU52で、上記人体、空席、荷物の判別処
理を行う。
【0025】この図1、図3の実施形態エアバッグ装置
では、人が助手席に乗車すると、人体センサ1が人の助
手席への乗車を検知し、その検知信号をエアバッグ動作
制御装置2に送る。エアバッグ動作制御装置2では、こ
の信号を受けると、もし、衝突等で衝撃が生じると、つ
まり、Gセンサ4の衝撃検知に応答して、そのままエア
バッグ部3のエアバッグを膨らませる。しかし、空席で
あると、人体検知信号がエアバッグ動作制御部2に入力
されないので、衝撃が生じてGセンサ4からの検知信号
が与えられても、エアバッグ部3のエアバッグの膨らみ
が禁止される。これにより、不要なエアバッグの膨らみ
を防止できる。
【0026】図5は、チャイルドシートに人体センサを
組込んだ例を示す図である。自動車の座席に、人体セン
サを埋設してある場合に、その上にチャイルドシートを
載せると、子供を座らせても座席の人体センサは反応し
ないことがある。そのため、ここでは、チャイルドシー
ト60に人体センサ1の検知コイル21、人体センサ回
路40、送信ユニット61、アンテナ62が設けられて
いる。
【0027】図6は、この発明の他の実施形態であり、
人体センサ付きのチャイルドシート60を装備した自動
車のエアバッグ装置の概略図である。このエアバッグ装
置は、座席に設置された人体センサ1a、1bと、エア
バッグ動作制御部2の他に、エアバッグ部3、Gセンサ
4、受信ユニット63、アンテナ64を備えている。も
ちろん、チャイルドシート60にも人体センサ1c及び
アンテナ62が備えられている。なお、人体センサ1
a、1b、1cは、図1、図3で示したものと同様であ
る。
【0028】このエアバッグ装置では、チャイルドシー
ト60の人体センサ1cで、幼児が居るかどうか検知
し、居る場合は送信ユニット61、アンテナ62より無
線でアンテナ64、受信ユニット63を介して、その信
号をエアバッグ動作制御部2に送信する。エアバッグ動
作制御部2は、図1、図3で説明したのと同様の動作を
行う。
【0029】図7は、この発明の他の実施形態自動車の
エアバッグ装置を示す回路図である。このエアバッグ装
置は、図1、図3で示したものと異なる人体センサを用
いている。ここで使用される人体センサ1は、高周波信
号を発振する発振部70と、この発振部70より出力さ
れる高周波信号を検波する検波回路80と、この検波回
路80よりの検波信号を受けて人体の有無を判別する制
御部90とから構成されている。
【0030】発振部70は、検知用コイル71と、この
検知用コイル71に並列に接続され、一端が接地される
コンデンサ72と、このコンデンサ72に並列接続され
る抵抗73と、これら並列接続の他端がゲートに接続さ
れるFET74と、このFET74のゲートと接地間に
接続されるコンデンサ75、76の直列回路と、コンデ
ンサ76と並列に接続される抵抗77とを備えている。
コンデンサ75と76の接続点は、FET74のドレイ
ンに接続され、FET74のソースにはVCC電源が接続
される。この発振部70は、コルピッツ型のLC発振器
であり、それ自体は特に新規な発振器である必要はな
い。したがって、ハートレイ発振器、等の他のよく知ら
れた発振器であってもよい。
【0031】発振部70の発振周波数は、10MHZ以
上の高周波信号であることが望ましく、検知用コイル7
1が1回巻きの場合は、その芯数の太さが1.2mmで
あり、直径が200mmのものである。コイル71の直
径は、150mmから300mm程度で適宜選定するこ
とができる。コンデンサ72は27PF、抵抗73は例
えば可変抵抗器とし、10KΩ〜150KΩの変化をさ
せ、感度調整を行うことができる。コンデンサ75、7
6は、それぞれ47PFである。抵抗77は470Ωで
ある。もっとも、これらの定数は一例であり、発振すべ
き周波数に応じ、適宜、選定すれば良い。
【0032】検波部80は、発振部80の出力端である
FET74のドレインが一端に接続されるコンデンサ8
1と、このコンデンサ81の他端にカソードが接続さ
れ、アノードが接地されるダイオード82と、上記コン
デンサ81の他端にアノードが接続されるダイオード8
3と、このダイオード83のカソードと接地間に接続さ
れるコンデンサ84とを備え、ダイオード83のカソー
ドから検波信号が出力される。
【0033】制御部90は、ベースに検波部80の出力
信号が抵抗92を介して加えられ、エミッタが接地接続
され、コレクタより人体有無の信号を出力するNPN型
トランジスタ91を備えている。この人体センサ1を座
席に組込んだ状態において、発振部70を発振させる
と、空席の場合、子供が着座した場合、大人が着座した
場合、及び荷物を載置した場合の、発振出力の特性は図
4のa、b、c、d、e、fと同様の特性となる。ただ
し、図4の反射波は検波出力となる。これによると、
a、dの空席、及び荷物を載置した場合のQが高く、
b、cの人体が着座した場合はQが小さくなる。すなわ
ち、図8に示すように、B/C=0.7としたときのA
の値の逆数がQ値と比例する。これにより、図4のQ値
を求めると、空席>荷物>子供>大人の順で、Q値が小
さくなる。それゆえ、制御部90におけるON/OFF
の基準値を荷物と子供の間に設定すれば、人体の着座の
有無を検知できる。
【0034】今、図7の装置において、空席であるか、
人体以外の荷物が載置された場合を想定すると、これら
の場合、検知用コイル71のQが高く、したがって、発
振部70は高周波信号(10MHZ)を発振し、出力す
る。この高周波信号は、検波部80で検波されて、制御
部90のトランジスタ91に入力される。この場合のト
ランジスタ91への入力レベルが高く、トランジスタ9
1はONする。このONは、人体無しを示す信号として
出力される。次に、人が座席42に着座すると人体の透
磁率の影響を受け、検知用コイル71のQが低下する。
そのため、発振部70の発振が停止し、あるいは弱くな
り、したがって、検波部80へ入力される高周波信号の
レベルも0あるいは小となり、応じて検波部80からの
検波信号も低い。そのため、トランジスタ91はOFF
となる。このOFFは、人体有の信号として出力され
る。
【0035】人体センサ1から人体有の信号を受ける
と、エアバッグ動作制御部2は、図1、図3に示したも
のと同様に動作する。図9は、この発明の他の実施形態
自動車のエアバッグ装置の構成を示す回路図である。人
体センサ1は、発振部70、検波部80、制御部90と
からなる基本構成において、図7のものと同じである。
ただし、制御部90には基準電圧と検波電圧を比較する
比較器92を備えている。
【0036】このエアバッグ装置では、検波出力が小さ
く、比較器92で人体センサ1が人体有りと判断したと
きは、衝突等で衝撃が生じると、Gセンサ4がこれを検
知し、その検知信号をエアバッグ動作制御部2に送る。
エアバッグ動作制御部2はエアバッグ部3に信号を送
り、エアバッグを膨らませる。人体検知信号が入力され
ていなければ、たとえ衝撃が発生しても、やはり膨らま
せを禁止しているので、膨らまない。
【0037】図10は、さらに異なる人体センサ1を採
用した自動車のエアバッグ装置の構成を示す回路図であ
る。発振部70と、検波部80と、制御部90とを備え
ている点で、図7、図9のものと同様である。図7、図
9の人体センサ1を用いて人体と物体の識別検知を行う
場合、金属物体は図11に示すように、レベルが非金属
よりも人体レベルに近いものであり、金属物体でも人体
と検知してしまうおそれがある。
【0038】図10の実施形態自動車のエアバッグ装置
は、金属物体による発振周波数の高さに着目して、金属
板などによる誤動作を防止するようにしている。そのた
め、この実施形態エアバッグ装置の人体センサ1は、さ
らにフィルタ回路100を備えている。フィルタ回路1
00は、発振部70の出力を入力に受ける高周波フィル
タ101と、その出力を検波する検波回路102と、検
波出力を増幅するアンプ103とから構成されている。
【0039】今、助手席に人体が着座した場合に、発振
部70の発振出力は小さくなり、検波部80で検波さ
れ、制御部90に入力された信号レベルは、図11に示
すように、基準値SR1 より小さく、したがって制御部
90は車内温度設定部2に人体有信号を出力する。人体
や非金属の場合、発振部70の発振周波数は低いので、
高周波フィルタ101でカットされる。一方、座席に金
属体が置かれた場合に、発振部70の発振出力はやはり
低下する。しかし、この場合の発振周波数は、図11に
示すように、人体や非金属物に比べて高い。発振部70
の出力は、高周波フィルタ101によって高い周波数成
分のみが導出され、検波回路102で検波され、アンプ
103で所定レベルに増幅される。この増幅された出力
信号が制御部90に入力されるが、基準値SR1 よりも
レベルが大となるようにアンプ103で増幅されている
ので、制御部90では人体有とは判断しない。したがっ
て、金属体を人体と誤判断することはない。
【0040】人体センサ1から人体有あるいは人体無し
の信号を受けると、エアバッグ動作制御部2は図1、図
3に示したものと同様に動作する。図12は、この発明
の他の実施形態自動車のエアバック装置の構成を示すブ
ロック図である。このエアバッグ装置も金属体を人体で
あると誤検知しない人体センサ1を採用している。発振
部70、検波部80及び制御部90を備える点で、図1
0のものと同じであるが、発振部70の出力をカウント
する周波数カウンタ111と、その周波数に応じて増幅
器82の増幅率を制御する増幅率制御部112とを特徴
的に備えている。
【0041】このエアバッグ装置の人体センサ1では、
人体、非金属物である場合はすでに説明した人体センサ
と同様の動作で識別検知される。金属体が近傍に置かれ
た場合には、発振部70の発振周波数が高くなる。この
高い周波数の発振出力を周波数カウンタ111でカウン
トし、周波数が高いほど増幅率制御部112は、それに
応答して増幅器82のゲインを上げる。その発振部70
の発振出力が金属体の存在のため、レベル低下している
が、増幅器82でレベルを上げるので、制御部90に
は、非金属物と同様の高いレベルの入力が加えられる。
したがって、金属体を人体と誤動作することはない。
【0042】図13は、この発明のさらに他の実施形態
自動車のエアバッグ装置の構成を示すブロック図であ
る。このエアバッグ装置も、金属体を人体であると誤動
作しない人体センサ1を備えている。ここで使用する人
体センサ1も、発振部70、検波部80、制御部90を
備えている。また、発振部70の発振周波数をカウント
する周波数カウンタ111を備え、制御部90は、検波
部80の出力をディジタル値に変換するA/D変換器9
5と、CPU96とから構成されている。
【0043】このエアバッグ装置の人体センサ1では、
人体の場合は、発振部70の発振出力が低下し、その発
振出力が検波部80で検波されて、A/D変換器95を
介してCPU96に取込まれている。また、非金属物で
ある場合は、発振部70の出力レベルが低下せず、その
発振出力が検波部80、A/D変換器95を介してCP
U96に取り込まれる。CPU96では、取り込まれた
信号レベルを基準値と比較して、人体と非金属物の識別
を行う。金属体の場合は、発振部70の発振出力が低下
するとともに、発振周波数も高くなる。周波数カウンタ
111の周波数カウントによってCPU96には高い周
波数を示すカウント値が取込まれ、CPU96は基準値
を例えば、図11のSR2 のように下げる。したがっ
て、検波部80、A/D変換器95を介して取込まれる
信号レベルが低下しているものの、基準値をSR2 まで
下げているので信号レベルはなお基準値よりも高い。し
たがって、CPU96は人体であると判別せず、人体有
の信号を温度制御部2に出力しない。そのため、金属体
を人体と誤検知することはない。
【0044】図14は、この発明のさらに他の実施形態
自動車のエアバッグ装置を示すブロック図である。この
エアバッグ装置の特徴は、手動操作でOFFする人体セ
ンサ電源OFFスイッチ141を備えていることであ
る。エアバッグの動作禁止が不要な場合は、スイッチ1
41をOFFして、人体センサ1への電源の供給を断
ち、エアバッグの動作禁止を解除する。禁止機能の解除
は、ここに示すように電源をOFFしてもよいし、停止
信号を伝送してもよい。
【0045】図15は、この発明のさらに他の実施形態
自動車のエアバッグ装置のブロック図である。このエア
バッグ装置では、人体センサ電源OFFスイッチ141
に直列に、人体センサ電源復帰スイッチ142を設けて
いる。図14のものにおいて、人体センサ電源OFFス
イッチ141をOFFして、禁止機能を解除して、その
まま放置されると、以後、その機能が停止したままにな
る。そのため、ここでは、次回エンジンを起動させたと
きに、禁止解除機能をリセットする。禁止状態の解除
は、人体センサ1の電源をOFFしてもよいし、停止信
号を伝送してもよい。
【0046】このエアバッグ装置では、人体センサ電源
OFFスイッチ141をONすると、人体センサ電源復
帰スイッチ142を通して、リレー143に電流が流
れ、リレー接点144a、144bが下方に投入され、
人体センサ1への電源が断たれるとともに、リレー接点
144bで人体センサ電源OFFスイッチ141のON
に自己保持がかかり、そのままエアバッグ動作禁止機能
の解除状態が継続する。
【0047】エンジン終止後、再度始動する時に、始動
に応答して電源復帰スイッチ142がOFFし、リレー
143に電流が流れなくなり、リレー接点144a、1
44bが元に戻る。そのため、人体センサ1に電源が供
給され、エアバッグ動作禁止機能が復帰する。つまりリ
セットされる。
【0048】
【発明の効果】特許請求の範囲の請求項1に係る発明に
よれば、人体センサを用いて人体が座席にいないとき
は、衝撃があってもエアバッグを膨らませないので、衝
突等があっても無駄なエアバッグのメンテナンスを必要
としない。請求項2、請求項3、請求項4、請求項5に
係る発明によれば、透磁率や変位電流変化による人体セ
ンサを用いているので、電磁界イミュニティに強い。小
型である。体重に影響されない。人体に接触する必要が
ない。等の効果があるほか、小型であるため、エアバッ
グの動作禁止を低コストで実現することができる。
【0049】請求項6に係る発明によれば、膨張禁止機
能をさらに停止させる手段を備えているので、必要に応
じた選択自由度が増すという効果がある。請求項7に係
る発明によれは、エンジン始動時に、膨張禁止機能の停
止を解除する自動リセット手段を有するので、膨張禁止
機能を停止させたままの状態が続くのを回避できる。
【0050】請求項8に係る発明によれば、チャイルド
シートにも人体センサを備えているので、幼児がチャイ
ルドシートに座っているかどうかも確実に検知できるの
で、膨張禁止機能をより確実に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態自動車のエアバッグ装置
の構成を示す回路図である。
【図2】エアバッグ装置の人体センサの設置状態を説明
する図である。
【図3】この発明の他の実施形態自動車のエアバッグ装
置の構成を示す回路図である。
【図4】図1、図3で示す実施形態自動車のエアバッグ
装置の人体センサにおける空席、着座(子供)、着座
(大人)、荷物、金属板の別による発振部からの信号に
よる周波数と反射波の関係を示す図である。
【図5】自動車のエアバッグ装置に使用するチャイルド
シートを説明する図である。
【図6】この発明のさらに他の実施形態であって、チャ
イルドシートを備えた自動車のエアバッグ装置の構成を
示すブロック図である。
【図7】この発明のさらに他の実施形態自動車のエアバ
ッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の実施形態自動車のエアバッグ装置の人体
センサにおけるQの求め方を説明するための図である。
【図9】この発明のさらに他の実施形態自動車のエアバ
ッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図10】この発明のさらに他の実施形態自動車のエア
バッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図7の実施形態エアバッグ装置の人体センサ
における誤検知を説明するための特性図である。
【図12】この発明のさらに他の実施形態自動車のエア
バッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図13】この発明のさらに他の実施形態自動車のエア
バッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図14】この発明のさらに他の実施形態自動車のエア
バッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明のさらに他の実施形態自動車のエア
バッグ装置の構成を示すブロック図である。
【図16】この発明の実施形態自動車のエアバッグ装置
の設置状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 人体センサ 2 エアバッグ動作制御部 3 エアバッグ部 4 Gセンサ 11 センサ部 12 発振部 13 反射波センサ 14 伝送路 15 制御部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】衝撃により膨らむエアバッグと、座席に対
    応して人体の有無を検知する人体検知手段とを備え、座
    席に対応する人体検知手段が人体を検出していないとき
    には、衝撃があってもその座席に対応するエアバッグの
    膨張を禁止する手段を備えたことを特徴とする自動車の
    エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】前記人体検知手段は、高周波信号を発振
    し、かつ発振周波数を自動的に変化させる周波数走査手
    段を含む発振部と、共振回路を含むセンサ部と、前記発
    振部から前記センサ部に高周波信号を与える伝送部と、
    前記センサ部の外部状況に応じた信号を出力する検出部
    と、前記検出信号と発振周波数とから人体の有無を検出
    する制御部からなるものである請求項1記載の自動車の
    エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】前記人体検知手段は、発振部は高周波信号
    を発生し、この高周波信号を伝送路を介して共振回路を
    含むセンサ部に供給し、外部の状況に応じてセンサ部か
    ら伝送路に対して反射してくる信号を検出し、この反射
    信号により人体検知を行うようにしたものである請求項
    1記載の自動車のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】前記人体検知手段は、発振部で高周波信号
    を発振し、順次その発振信号を変化させながら、伝送路
    を介して共振回路を含むセンサ部に供給し、発振した各
    周波数に対する各反射レベルを測定し、この各周波数と
    反射レベルの関係から、人体の有無を検知するものであ
    る請求項1記載の自動車のエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】前記人体検知手段は、高周波信号を発振
    し、近傍の人体の有無に応じ発振信号のレベルが変化す
    る発振部と、前記発振部の高周波信号を受けて検波する
    検波部と、前記検波部の検波信号を受けて、この検波信
    号のレベルの大小に応じ、人体有無を判別し、人体有無
    信号を出力する制御部とからなり、何も存在しないと
    き、あるいは人体以外の物体が存在するとき、高周波信
    号発振部を発振させ、人体の存在で発振部の発振を停止
    させ、発振部の高周波信号を検波部で検波し、この検波
    部の検波信号のレベルが所定値以下の場合、人体有りと
    するものである請求項1記載の自動車のエアバッグ装
    置。
  6. 【請求項6】衝撃により膨らむエアバッグと、人体の有
    無を検知する人体検知手段とを助手席に設け、助手席に
    対応する人体検知手段が人体を検出していないときに
    は、衝撃があってもエアバッグの膨張を禁止する手段
    と、人体非検知によるエアバッグの膨張禁止機能を停止
    する操作手段とを備えたことを特徴とする自動車のエア
    バッグ装置。
  7. 【請求項7】エンジン起動時に、前記膨張禁止機能の停
    止を解除する自動リセット手段を備えたものである請求
    項6記載の自動車のエアバッグ装置。
  8. 【請求項8】衝撃により膨らむエアバッグと、子供の有
    無を検知する子供検知手段を有するチャイルドシートと
    を備え、子供検知手段が子供を検出していないときは衝
    撃があってもエアバッグの膨張を禁止する手段を備えた
    ことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101486022B1 (ko) * 2008-12-15 2015-01-23 현대모비스 주식회사 정면 승객 구속장치의 제어방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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