JPH09277505A - インクジェットマーキング方法及びその装置 - Google Patents
インクジェットマーキング方法及びその装置Info
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- JPH09277505A JPH09277505A JP8092609A JP9260996A JPH09277505A JP H09277505 A JPH09277505 A JP H09277505A JP 8092609 A JP8092609 A JP 8092609A JP 9260996 A JP9260996 A JP 9260996A JP H09277505 A JPH09277505 A JP H09277505A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印字間隔が生じた場合に、制御装置により被
印字物への印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットの印字を明瞭にする。 【解決手段】 被印字物に印字される文字のドットが縦
列と横列とで構成され、前記文字の縦列に対応して配列
した複数のノズルＮ1 〜Ｎ7 を備え、各ノズルからイン
ク粒を射出するよう制御する制御装置を備える。印字開
始指令後の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットに
対しては、他のドットに対するよりインクの噴出量の増
大を図るよう制御する。例えば、電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開
閉によりノズルＮ1 〜Ｎ7 にインクを供給する場合、電
磁弁を２回開閉してインク粒を２回連続噴出する。たと
えノズルにインク固形物で目詰まりがあっても、印字開
始指令後の各ノズルにおける最初のドットに対しては、
ノズルの噴出口のインク固形物は１回目のインク粒で溶
解して目詰まりが解消し、ドットは後続する２回目のイ
ンク粒で明瞭に印字される。
印字物への印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットの印字を明瞭にする。 【解決手段】 被印字物に印字される文字のドットが縦
列と横列とで構成され、前記文字の縦列に対応して配列
した複数のノズルＮ1 〜Ｎ7 を備え、各ノズルからイン
ク粒を射出するよう制御する制御装置を備える。印字開
始指令後の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットに
対しては、他のドットに対するよりインクの噴出量の増
大を図るよう制御する。例えば、電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開
閉によりノズルＮ1 〜Ｎ7 にインクを供給する場合、電
磁弁を２回開閉してインク粒を２回連続噴出する。たと
えノズルにインク固形物で目詰まりがあっても、印字開
始指令後の各ノズルにおける最初のドットに対しては、
ノズルの噴出口のインク固形物は１回目のインク粒で溶
解して目詰まりが解消し、ドットは後続する２回目のイ
ンク粒で明瞭に印字される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットマ
ーキング方法及びその装置に関し、特に被印字物に印字
される文字のドットが縦列と横列とで構成され、前記文
字の印字方向に対して直交方向のドットの列に対応して
配列した複数のノズルを備えたインクジェットマーキン
グ装置にあって、前記各ノズルから被印字物にインク粒
を射出して印字されたドットを明瞭にするインクジェッ
トマーキング方法及びその装置に関する。
ーキング方法及びその装置に関し、特に被印字物に印字
される文字のドットが縦列と横列とで構成され、前記文
字の印字方向に対して直交方向のドットの列に対応して
配列した複数のノズルを備えたインクジェットマーキン
グ装置にあって、前記各ノズルから被印字物にインク粒
を射出して印字されたドットを明瞭にするインクジェッ
トマーキング方法及びその装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、インクジェットマーキング装置
は、図１０に示されているように、コンベアライン等の
搬送装置により搬送されるワーク（以下、「被印字物」
という）の表面に印字するための複数のノズルＮを備え
たプリントヘッドが設けられ、このプリントヘッドの各
ノズルＮのシリンダ室１０１内にインク供給源のインク
が管路を介して供給される。さらに前記各ノズルＮに電
磁弁Ｖを介してインクの供給量及び噴出量、噴射のタイ
ミングを制御する制御装置が設けられている。なお、被
印字物に印字される一文字のドットの配列及びドット数
は、一例として図８に示すように７ドットの縦列と５ド
ットの横列とで構成されており、この場合の合計ドット
数は３５である。
は、図１０に示されているように、コンベアライン等の
搬送装置により搬送されるワーク（以下、「被印字物」
という）の表面に印字するための複数のノズルＮを備え
たプリントヘッドが設けられ、このプリントヘッドの各
ノズルＮのシリンダ室１０１内にインク供給源のインク
が管路を介して供給される。さらに前記各ノズルＮに電
磁弁Ｖを介してインクの供給量及び噴出量、噴射のタイ
ミングを制御する制御装置が設けられている。なお、被
印字物に印字される一文字のドットの配列及びドット数
は、一例として図８に示すように７ドットの縦列と５ド
ットの横列とで構成されており、この場合の合計ドット
数は３５である。
【０００３】前記プリントヘッドに内蔵された複数のノ
ズルＮは前記文字の印字方向、つまり被印字物の搬送方
向と反対方向に対して直交方向の縦列のドットに対応し
て配列されており、上から下へ順にノズルＮ1 ，ノズル
Ｎ2 ，ノズルＮ3 ，ノズルＮ4 ，ノズルＮ5 ，ノズルＮ
6 ，ノズルＮ7 とする。一方、横列のドットは印字方向
に向けて順に１ドット目，２ドット目，３ドット目，４
ドット目，５ドット目とする。前記各ノズルＮ1 〜Ｎ7
は同様の構造をしており、各ノズルＮ1 〜Ｎ7にはシリ
ンダ１０１内を往復動するプランジャ１０３が設けられ
ており、各ノズルＮ1 〜Ｎ7 の先端にはシリンダ室１０
１内のインクを外部へ噴出するジュエル１０５（インク
ジェット噴出口）が設けられている。
ズルＮは前記文字の印字方向、つまり被印字物の搬送方
向と反対方向に対して直交方向の縦列のドットに対応し
て配列されており、上から下へ順にノズルＮ1 ，ノズル
Ｎ2 ，ノズルＮ3 ，ノズルＮ4 ，ノズルＮ5 ，ノズルＮ
6 ，ノズルＮ7 とする。一方、横列のドットは印字方向
に向けて順に１ドット目，２ドット目，３ドット目，４
ドット目，５ドット目とする。前記各ノズルＮ1 〜Ｎ7
は同様の構造をしており、各ノズルＮ1 〜Ｎ7にはシリ
ンダ１０１内を往復動するプランジャ１０３が設けられ
ており、各ノズルＮ1 〜Ｎ7 の先端にはシリンダ室１０
１内のインクを外部へ噴出するジュエル１０５（インク
ジェット噴出口）が設けられている。
【０００４】前記プランジャ１０３はスプリング１０７
を介して前記ジュエル１０５側の方向に常時付勢されて
おり、一方、前記インク供給源からインクをノズルＮへ
給送する管路とシリンダ室１０１との間を連通するイン
ク流路１０９がプランジャ１０３内に形成されており、
このインク流路１０９を開閉してシリンダ室１０１内に
インクを流入及び停止せしめる図示せざる電磁弁Ｖ（ソ
レノイド）が介設されている。
を介して前記ジュエル１０５側の方向に常時付勢されて
おり、一方、前記インク供給源からインクをノズルＮへ
給送する管路とシリンダ室１０１との間を連通するイン
ク流路１０９がプランジャ１０３内に形成されており、
このインク流路１０９を開閉してシリンダ室１０１内に
インクを流入及び停止せしめる図示せざる電磁弁Ｖ（ソ
レノイド）が介設されている。
【０００５】電磁弁Ｖが開放するとインクがインク流路
１０９を経てシリンダ室１０１に流入し前記プランジャ
１０３がスプリング１０７の付勢力に抗してジュエル１
０５側と反対方向へ往動し、電磁弁Ｖを閉塞するとプラ
ンジャ１０３がスプリング１０７の付勢力により復動し
てシリンダ室１０１内のインクを押圧しインクをジュエ
ル１０５から外部へ噴出するように構成されている。な
お、前記電磁弁Ｖは各ノズルＮ1 〜Ｎ7 に対応して電磁
弁Ｖ1 〜Ｖ7 が設けられており、各電磁弁Ｖ1〜Ｖ7 は
該電磁弁の開閉を制御する制御装置に電気的に接続され
ている。
１０９を経てシリンダ室１０１に流入し前記プランジャ
１０３がスプリング１０７の付勢力に抗してジュエル１
０５側と反対方向へ往動し、電磁弁Ｖを閉塞するとプラ
ンジャ１０３がスプリング１０７の付勢力により復動し
てシリンダ室１０１内のインクを押圧しインクをジュエ
ル１０５から外部へ噴出するように構成されている。な
お、前記電磁弁Ｖは各ノズルＮ1 〜Ｎ7 に対応して電磁
弁Ｖ1 〜Ｖ7 が設けられており、各電磁弁Ｖ1〜Ｖ7 は
該電磁弁の開閉を制御する制御装置に電気的に接続され
ている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のイン
クジェットマーキング装置においては、インクは溶剤に
染料や顔料を混合したものであり、例えば速乾性インク
ではＭＥＫ（メチルエチルケトン）等の溶剤を用いてお
り、気温が高いほど速く乾燥するが、インク粒Ｐは通常
１〜２秒程度で乾燥する。前記ノズルＮからインク粒Ｐ
を射出すると、図１０に示すようにノズルＮのジュエル
１０５の内周面にインクが少量付着する。この付着した
インクは１〜２秒で乾燥し、インク固形物Ｃとなって前
記ジュエル１０５の穴内に若干の目詰まりを生じさせる
ことになる。
クジェットマーキング装置においては、インクは溶剤に
染料や顔料を混合したものであり、例えば速乾性インク
ではＭＥＫ（メチルエチルケトン）等の溶剤を用いてお
り、気温が高いほど速く乾燥するが、インク粒Ｐは通常
１〜２秒程度で乾燥する。前記ノズルＮからインク粒Ｐ
を射出すると、図１０に示すようにノズルＮのジュエル
１０５の内周面にインクが少量付着する。この付着した
インクは１〜２秒で乾燥し、インク固形物Ｃとなって前
記ジュエル１０５の穴内に若干の目詰まりを生じさせる
ことになる。
【０００７】その結果、制御装置による印字開始指令後
の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットではノズル
Ｎ内のプランジャ１０３が動作しても前記インク固形物
Ｃのためにシリンダ室１０１内のインクはジュエル１０
５から外部へ射出されにくくなるために、シリンダ室１
０１内の一部のインクがプランジャ１０３のインク流路
１０９内を逆流してしまう。したがって、例えば図８に
示すように英文字「Ｇ」を印字する場合、この印字に対
応する各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 における開閉信号は図９に示
すようになり、制御装置による印字開始指令後の各ノズ
ルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットは、ジュエル１０５
から所望のインク量が射出されないのでかすれてしまう
か又は印字されないという問題点があった。
の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットではノズル
Ｎ内のプランジャ１０３が動作しても前記インク固形物
Ｃのためにシリンダ室１０１内のインクはジュエル１０
５から外部へ射出されにくくなるために、シリンダ室１
０１内の一部のインクがプランジャ１０３のインク流路
１０９内を逆流してしまう。したがって、例えば図８に
示すように英文字「Ｇ」を印字する場合、この印字に対
応する各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 における開閉信号は図９に示
すようになり、制御装置による印字開始指令後の各ノズ
ルＮ1 〜Ｎ7 における最初のドットは、ジュエル１０５
から所望のインク量が射出されないのでかすれてしまう
か又は印字されないという問題点があった。
【０００８】なお、前記インク固形物Ｃは各ノズルＮ1
〜Ｎ7 における最初のドットのインク粒Ｐ内の溶剤成分
により溶解するので次のドットからは安定した状態でイ
ンク粒Ｐが射出されるため、結果的に図８に示すような
印字になる。
〜Ｎ7 における最初のドットのインク粒Ｐ内の溶剤成分
により溶解するので次のドットからは安定した状態でイ
ンク粒Ｐが射出されるため、結果的に図８に示すような
印字になる。
【０００９】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、各ノズルから被印字物にイン
ク粒を射出して印字されたドットを明瞭にするインクジ
ェットマーキング方法及びその装置を提供し、特に印字
間隔が生じた場合に、制御装置により被印字物への印字
開始指令後の各ノズルにおける最初のドットの印字を明
瞭にするインクジェットマーキング方法及びその装置を
提供することにある。
れたもので、その目的は、各ノズルから被印字物にイン
ク粒を射出して印字されたドットを明瞭にするインクジ
ェットマーキング方法及びその装置を提供し、特に印字
間隔が生じた場合に、制御装置により被印字物への印字
開始指令後の各ノズルにおける最初のドットの印字を明
瞭にするインクジェットマーキング方法及びその装置を
提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１によるこの発明のインクジェットマーキング
方法は、被印字物に印字される文字のドットが縦列と横
列とで構成され、前記文字の印字方向に対して直交方向
のドットの列に対応して配列した複数のノズルを備え、
前記各ノズルからインク粒を所望のドット位置に対応し
て被印字物に噴出するよう制御する制御装置を備えてな
るインクジェットマーキング装置において、前記制御装
置により、被印字物への印字開始指令後の各ノズルにお
ける最初のドットを他のドットよりもインクの噴出量の
増大を図るよう制御してなることを特徴とするものであ
る。
に請求項１によるこの発明のインクジェットマーキング
方法は、被印字物に印字される文字のドットが縦列と横
列とで構成され、前記文字の印字方向に対して直交方向
のドットの列に対応して配列した複数のノズルを備え、
前記各ノズルからインク粒を所望のドット位置に対応し
て被印字物に噴出するよう制御する制御装置を備えてな
るインクジェットマーキング装置において、前記制御装
置により、被印字物への印字開始指令後の各ノズルにお
ける最初のドットを他のドットよりもインクの噴出量の
増大を図るよう制御してなることを特徴とするものであ
る。
【００１１】したがって、たとえノズルの噴出口にイン
ク固形物が付着して目詰まりが生じていたとしても、被
印字物への印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットを他のドットよりもインクの噴出量の増大を図るよ
うにしたので、結果的には前記各ノズルにおける最初の
ドットも明瞭に印字される。なお、前記インク固形物は
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットでイン
ク粒がノズルの噴出口を通過する時にインク粒内の溶剤
により溶解して目詰まりが解消するので、他のドットは
通常のインクの噴出量で明瞭に印字される。
ク固形物が付着して目詰まりが生じていたとしても、被
印字物への印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットを他のドットよりもインクの噴出量の増大を図るよ
うにしたので、結果的には前記各ノズルにおける最初の
ドットも明瞭に印字される。なお、前記インク固形物は
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットでイン
ク粒がノズルの噴出口を通過する時にインク粒内の溶剤
により溶解して目詰まりが解消するので、他のドットは
通常のインクの噴出量で明瞭に印字される。
【００１２】請求項２によるこの発明のインクジェット
マーキング方法は、前記制御装置により、被印字物への
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのイン
ク粒を複数回連続噴出してなることを特徴とするもので
ある。
マーキング方法は、前記制御装置により、被印字物への
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのイン
ク粒を複数回連続噴出してなることを特徴とするもので
ある。
【００１３】したがって、印字開始指令後の各ノズルに
おける最初のドットのインク粒を複数回連続噴出したの
で、ノズルの噴出口に付着しているインク固形物は１回
目のインク粒の噴出によりインク粒内の溶剤で溶解して
目詰まりが解消し、後続する２回目以降のインク粒で明
瞭に印字される。
おける最初のドットのインク粒を複数回連続噴出したの
で、ノズルの噴出口に付着しているインク固形物は１回
目のインク粒の噴出によりインク粒内の溶剤で溶解して
目詰まりが解消し、後続する２回目以降のインク粒で明
瞭に印字される。
【００１４】請求項３によるこの発明のインクジェット
マーキング方法は、前記制御装置により、被印字物への
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのイン
ク粒を長時間噴出量せしめることを特徴とするものであ
る。
マーキング方法は、前記制御装置により、被印字物への
印字開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのイン
ク粒を長時間噴出量せしめることを特徴とするものであ
る。
【００１５】したがって、印字開始指令後の各ノズルに
おける最初のドットの１インク粒の噴出時間を他よりも
長時間としたので、たとえノズル内のインクの一部がイ
ンク流路を逆流するとしても、結果的にはノズルの噴出
口から噴出するインク粒の量は通常のインク粒と同じ程
度になるために各ノズルにおける最初のドットも明瞭に
印字される。
おける最初のドットの１インク粒の噴出時間を他よりも
長時間としたので、たとえノズル内のインクの一部がイ
ンク流路を逆流するとしても、結果的にはノズルの噴出
口から噴出するインク粒の量は通常のインク粒と同じ程
度になるために各ノズルにおける最初のドットも明瞭に
印字される。
【００１６】請求項４によるこの発明のインクジェット
マーキング方法は、前記制御装置により、印字開始時と
この印字開始前の印字終了時との時間間隔がタイマ設定
値以上経過したときに、前記印字開始指令後の各ノズル
における最初のドットを他のドットよりもインクの噴出
量の増大を図るよう制御してなることを特徴とするもの
である。
マーキング方法は、前記制御装置により、印字開始時と
この印字開始前の印字終了時との時間間隔がタイマ設定
値以上経過したときに、前記印字開始指令後の各ノズル
における最初のドットを他のドットよりもインクの噴出
量の増大を図るよう制御してなることを特徴とするもの
である。
【００１７】したがって、制御装置から印字開始指令を
出力する毎に、頻繁に各ノズルにおける最初のドットに
対してインクの噴出量の増大を図る必要はなくなる。
出力する毎に、頻繁に各ノズルにおける最初のドットに
対してインクの噴出量の増大を図る必要はなくなる。
【００１８】請求項５によるこの発明のインクジェット
マーキング方法は、前記シリンダ室内の所望のインク量
を全て被印字物に向けて射出してなることを特徴とする
ものである。
マーキング方法は、前記シリンダ室内の所望のインク量
を全て被印字物に向けて射出してなることを特徴とする
ものである。
【００１９】したがって、たとえノズルの噴出口にイン
ク固形物が付着して目詰まりが生じているためにノズル
内のインクの一部がインク流路を逆流しようとしても、
この逆流が例えば逆止弁により阻まれるので、結果的に
はノズル内のインク量は全て噴出されるために各ノズル
における最初のドットも他のドットと同様に明瞭に印字
される。
ク固形物が付着して目詰まりが生じているためにノズル
内のインクの一部がインク流路を逆流しようとしても、
この逆流が例えば逆止弁により阻まれるので、結果的に
はノズル内のインク量は全て噴出されるために各ノズル
における最初のドットも他のドットと同様に明瞭に印字
される。
【００２０】請求項６によるこの発明のインクジェット
マーキング装置は、被印字物に印字される文字のドット
が縦列と横列とで構成され、前記文字の印字方向に対し
て直交方向のドットの列に対応して配列した複数のノズ
ルを備え、前記各ノズルからインク粒を所望のドット位
置に対応して被印字物に噴出するよう制御する制御装置
を備えてなるインクジェットマーキング装置において、
前記ノズルは、電磁弁の開閉により付勢手段の付勢力に
抗してプランジャを作動せしめシリンダ内にインク供給
源からインク流路を介してインクを流入し且つ付勢手段
によりプランジャを作動せしめて該シリンダ室内のイン
クを噴出口より被印字物に向けて射出するように構成さ
れ、前記インク流路にシリンダ内のインクの逆流を防止
してシリンダ内の所望のインク量を全て被印字物に向け
て射出せしめる逆止弁を設けてなることを特徴とするも
のである。
マーキング装置は、被印字物に印字される文字のドット
が縦列と横列とで構成され、前記文字の印字方向に対し
て直交方向のドットの列に対応して配列した複数のノズ
ルを備え、前記各ノズルからインク粒を所望のドット位
置に対応して被印字物に噴出するよう制御する制御装置
を備えてなるインクジェットマーキング装置において、
前記ノズルは、電磁弁の開閉により付勢手段の付勢力に
抗してプランジャを作動せしめシリンダ内にインク供給
源からインク流路を介してインクを流入し且つ付勢手段
によりプランジャを作動せしめて該シリンダ室内のイン
クを噴出口より被印字物に向けて射出するように構成さ
れ、前記インク流路にシリンダ内のインクの逆流を防止
してシリンダ内の所望のインク量を全て被印字物に向け
て射出せしめる逆止弁を設けてなることを特徴とするも
のである。
【００２１】したがって、上記の請求項５と同様に、ノ
ズル内のインクの一部がインク流路を逆流しようとして
も逆止弁により阻まれるので、結果的にはノズル内のイ
ンク量は全て噴出され各ノズルにおける最初のドットも
明瞭に印字される。
ズル内のインクの一部がインク流路を逆流しようとして
も逆止弁により阻まれるので、結果的にはノズル内のイ
ンク量は全て噴出され各ノズルにおける最初のドットも
明瞭に印字される。
【００２２】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェットマ
ーキング方法及び装置の実施の形態について、一般的な
インクジェットマーキング装置１を例にとって図面を参
照して説明する。
ーキング方法及び装置の実施の形態について、一般的な
インクジェットマーキング装置１を例にとって図面を参
照して説明する。
【００２３】図６及び図７を参照するに、本実施例に係
わるインクジェットマーキング装置１は、コンベアライ
ン等の搬送装置３により搬送されるワーク（以下、「被
印字物」という）の表面に印字するための複数のノズル
５を備えたプリントヘッド７と、このプリントヘッド７
の各ノズル５にインク供給源のインクを管路９を介して
供給するインクシステム１１と、各ノズル５に電磁弁１
３を介してインクの供給量及び噴出量、噴射のタイミン
グを制御する制御装置１５とから構成されており、ＤＯ
Ｄ（Drop On Demand）方式の装置である。このＤＯＤ方
式とは、「複数のノズルを備え、印字する文字の各ドッ
トに対応したノズルからインク粒を噴出して被印字物Ｗ
に印字する方式」である。
わるインクジェットマーキング装置１は、コンベアライ
ン等の搬送装置３により搬送されるワーク（以下、「被
印字物」という）の表面に印字するための複数のノズル
５を備えたプリントヘッド７と、このプリントヘッド７
の各ノズル５にインク供給源のインクを管路９を介して
供給するインクシステム１１と、各ノズル５に電磁弁１
３を介してインクの供給量及び噴出量、噴射のタイミン
グを制御する制御装置１５とから構成されており、ＤＯ
Ｄ（Drop On Demand）方式の装置である。このＤＯＤ方
式とは、「複数のノズルを備え、印字する文字の各ドッ
トに対応したノズルからインク粒を噴出して被印字物Ｗ
に印字する方式」である。
【００２４】被印字物Ｗに印字される一文字のドットの
配列及びドット数は、特に限定されるものではないが、
一例として図１（Ａ）に示すように各ドットの縦列と各
ドットの横列とで構成されており、この場合の合計ドッ
ト数は３５である。前記プリントヘッド７に内蔵された
複数のノズル５は前記文字の印字方向に対して直交方向
のドットの列に対応して配列されている。換言すれば、
各ノズルは被印字物Ｗの搬送方向に対して直交方向の縦
列のドットに対応して配列されており、上から下へ順に
ノズルＮ1 ，ノズルＮ2 ，ノズルＮ3 ，ノズルＮ4 ，ノ
ズルＮ5 ，ノズルＮ6 ，ノズルＮ7 とする（図４）。一
方、横列のドットは印字方向に向けて順に１ドット目，
２ドット目，３ドット目，４ドット目，５ドット目とす
る。
配列及びドット数は、特に限定されるものではないが、
一例として図１（Ａ）に示すように各ドットの縦列と各
ドットの横列とで構成されており、この場合の合計ドッ
ト数は３５である。前記プリントヘッド７に内蔵された
複数のノズル５は前記文字の印字方向に対して直交方向
のドットの列に対応して配列されている。換言すれば、
各ノズルは被印字物Ｗの搬送方向に対して直交方向の縦
列のドットに対応して配列されており、上から下へ順に
ノズルＮ1 ，ノズルＮ2 ，ノズルＮ3 ，ノズルＮ4 ，ノ
ズルＮ5 ，ノズルＮ6 ，ノズルＮ7 とする（図４）。一
方、横列のドットは印字方向に向けて順に１ドット目，
２ドット目，３ドット目，４ドット目，５ドット目とす
る。
【００２５】図４及び図５を参照するに、各ノズルＮ1
〜Ｎ7 はプリントヘッド７の本体内に設けたインク貯溜
部１７からインク流路１９を介してシリンダ室２１内
（図２，図３参照）内にインクを供給するように構成さ
れている。前記インク貯溜部１７はインクシステム１１
のインク供給源としてのインクタンク２３に連通されて
いる。各ノズルＮ1 〜Ｎ7 にはシリンダ室２１内を往復
動するプランジャ２５が設けられており、各ノズルＮ1
〜Ｎ7 の先端にはシリンダ等２１内のインクを外部へ噴
出するジュエル２７（インクジェット噴出口）が設けら
れている。
〜Ｎ7 はプリントヘッド７の本体内に設けたインク貯溜
部１７からインク流路１９を介してシリンダ室２１内
（図２，図３参照）内にインクを供給するように構成さ
れている。前記インク貯溜部１７はインクシステム１１
のインク供給源としてのインクタンク２３に連通されて
いる。各ノズルＮ1 〜Ｎ7 にはシリンダ室２１内を往復
動するプランジャ２５が設けられており、各ノズルＮ1
〜Ｎ7 の先端にはシリンダ等２１内のインクを外部へ噴
出するジュエル２７（インクジェット噴出口）が設けら
れている。
【００２６】前記プランジャ２５はスプリング２９を介
して前記ジュエル２７側の方向に常時付勢されており、
一方、前記インク流路１９を開閉してシリンダ室２１内
にインクを流入及び停止せしめる電磁弁１３（ソレノイ
ド）が介設されている。電磁弁１３が開放されるとイン
クがシリンダ室２１に流入し前記プランジャ２５がスプ
リング２９の付勢力に抗してジュエル２７側の方向と反
対方向へ往動し、電磁弁１３が開放してから設定時間後
に電磁弁１３が閉塞されるとプランジャ２５がスプリン
グ２９の付勢力により復動してシリンダ室２１内のイン
クを押圧しインクをジュエル２７から外部へ噴出するよ
うに構成されている（図２）。なお、前記電磁弁Ｖは各
ノズルＮ1 〜Ｎ7 に対応して電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 が設けら
れており、各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 は該電磁弁の開閉を制御
する制御装置に電気的に接続されている。
して前記ジュエル２７側の方向に常時付勢されており、
一方、前記インク流路１９を開閉してシリンダ室２１内
にインクを流入及び停止せしめる電磁弁１３（ソレノイ
ド）が介設されている。電磁弁１３が開放されるとイン
クがシリンダ室２１に流入し前記プランジャ２５がスプ
リング２９の付勢力に抗してジュエル２７側の方向と反
対方向へ往動し、電磁弁１３が開放してから設定時間後
に電磁弁１３が閉塞されるとプランジャ２５がスプリン
グ２９の付勢力により復動してシリンダ室２１内のイン
クを押圧しインクをジュエル２７から外部へ噴出するよ
うに構成されている（図２）。なお、前記電磁弁Ｖは各
ノズルＮ1 〜Ｎ7 に対応して電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 が設けら
れており、各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 は該電磁弁の開閉を制御
する制御装置に電気的に接続されている。
【００２７】再び、図７を参照するに、前記インクシス
テム１１は前記プリントヘッド７のインク貯溜部１７に
連通する管路９がインクタンク２３内に挿通され、イン
クタンク２３の上部には圧縮空気供給源のコンプレッサ
３１からの圧縮空気を供給するように構成され、この圧
縮空気によりインクタンク２３内のインクが押圧されて
前記管路９を経てプリントヘッド７のインク貯溜部１７
に供給される。
テム１１は前記プリントヘッド７のインク貯溜部１７に
連通する管路９がインクタンク２３内に挿通され、イン
クタンク２３の上部には圧縮空気供給源のコンプレッサ
３１からの圧縮空気を供給するように構成され、この圧
縮空気によりインクタンク２３内のインクが押圧されて
前記管路９を経てプリントヘッド７のインク貯溜部１７
に供給される。
【００２８】また、本実施例に係わるインクジェットマ
ーキング装置１には、被印字物Ｗの移動量を検出するロ
ータリエンコーダ３３が設けられており、このロータリ
エンコーダ３３は制御装置１５に電気的に接続され、ロ
ータリエンコーダ３３で被印字物Ｗの移動量を検出した
検出信号により、制御装置１５ではたとえコンベアのワ
ーク搬送速度が変化したとしても印字間隔を調整して印
字するように制御するので正確な印字位置と印字幅で印
字される。また、被印字物Ｗの搬送方向の前方端の位置
を検出するワーク位置検出センサ３５が設けられ制御装
置１５に電気的に接続されており、このワーク位置検出
センサ３５の検出信号により被印字物Ｗの搬送方向の前
方端から所望の位置で印字を開始するように制御され
る。
ーキング装置１には、被印字物Ｗの移動量を検出するロ
ータリエンコーダ３３が設けられており、このロータリ
エンコーダ３３は制御装置１５に電気的に接続され、ロ
ータリエンコーダ３３で被印字物Ｗの移動量を検出した
検出信号により、制御装置１５ではたとえコンベアのワ
ーク搬送速度が変化したとしても印字間隔を調整して印
字するように制御するので正確な印字位置と印字幅で印
字される。また、被印字物Ｗの搬送方向の前方端の位置
を検出するワーク位置検出センサ３５が設けられ制御装
置１５に電気的に接続されており、このワーク位置検出
センサ３５の検出信号により被印字物Ｗの搬送方向の前
方端から所望の位置で印字を開始するように制御され
る。
【００２９】前記制御装置１５には、文字の内容、文字
の大きさ、字体等の所望の印字内容を入力するキーボー
ドなどの入力装置３７とＣＲＴなどの表示装置３９とが
内蔵されており、この印字内容から各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7
の開閉のタイミングを演算処理する演算処理装置（図示
省略）が備えられている。さらに、前記ワーク位置検出
センサ３５によるワーク位置の検出信号により被印字物
Ｗの所望の印字開始位置で印字を開始する印字開始指令
信号を出力するようにあらかじめ設定されている。
の大きさ、字体等の所望の印字内容を入力するキーボー
ドなどの入力装置３７とＣＲＴなどの表示装置３９とが
内蔵されており、この印字内容から各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7
の開閉のタイミングを演算処理する演算処理装置（図示
省略）が備えられている。さらに、前記ワーク位置検出
センサ３５によるワーク位置の検出信号により被印字物
Ｗの所望の印字開始位置で印字を開始する印字開始指令
信号を出力するようにあらかじめ設定されている。
【００３０】そして、被印字物Ｗへの印字開始指令信号
が出されてから、各ノズルＮ1 ，Ｎ2 ，Ｎ3 ，・・・，
Ｎ7 における最初のドットに対しては、各電磁弁Ｖ1 〜
Ｖ7を複数回、例えば本実施例では２回開閉してインク
粒Ｐを２回連続して噴出するように制御される。例え
ば、図１（Ａ），（Ｂ）において、「Ｇ」の英文字を印
字する場合、ノズルＮ1 からは、横列の２ドット目に最
初のインク粒Ｐの噴出がなされる。この最初の２ドット
目に制御装置１５からの信号により電磁弁Ｖ1 が２回開
閉することによりノズルＮ1 のプランジャ２５が２往復
動してシリンダ室２１内のインクがジュエル２７から被
印字物Ｗへ噴出される。この２回のインク粒Ｐのうち、
１回目のインク粒Ｐの量は、ジュエル２７の内周面に既
に付着して目詰まりの原因となっているインク固形物Ｃ
（図１０）のために少ないのであるが、この１回目のイ
ンク粒Ｐがジュエル２７を通過する時にインク内のＭＥ
Ｋ（メチルエチルケトン）などの溶剤成分により前記イ
ンク固形物Ｃが溶解するので目詰まりが解消される。し
たがって、２回目のインク粒Ｐは所望の量が安定した状
態で噴出され、この２回目のインク粒Ｐより以降のイン
ク粒Ｐは安定した状態で噴出される。
が出されてから、各ノズルＮ1 ，Ｎ2 ，Ｎ3 ，・・・，
Ｎ7 における最初のドットに対しては、各電磁弁Ｖ1 〜
Ｖ7を複数回、例えば本実施例では２回開閉してインク
粒Ｐを２回連続して噴出するように制御される。例え
ば、図１（Ａ），（Ｂ）において、「Ｇ」の英文字を印
字する場合、ノズルＮ1 からは、横列の２ドット目に最
初のインク粒Ｐの噴出がなされる。この最初の２ドット
目に制御装置１５からの信号により電磁弁Ｖ1 が２回開
閉することによりノズルＮ1 のプランジャ２５が２往復
動してシリンダ室２１内のインクがジュエル２７から被
印字物Ｗへ噴出される。この２回のインク粒Ｐのうち、
１回目のインク粒Ｐの量は、ジュエル２７の内周面に既
に付着して目詰まりの原因となっているインク固形物Ｃ
（図１０）のために少ないのであるが、この１回目のイ
ンク粒Ｐがジュエル２７を通過する時にインク内のＭＥ
Ｋ（メチルエチルケトン）などの溶剤成分により前記イ
ンク固形物Ｃが溶解するので目詰まりが解消される。し
たがって、２回目のインク粒Ｐは所望の量が安定した状
態で噴出され、この２回目のインク粒Ｐより以降のイン
ク粒Ｐは安定した状態で噴出される。
【００３１】つまり、ノズルＮ1 では３ドット目、４ド
ット目、５ドット目のインク粒Ｐが安定した状態で噴出
される。なお、ノズルＮ7 においても同様であり、最初
の１ドット目に電磁弁Ｖ7 が２回開閉することにより明
瞭な印字が行われてインク固形物Ｃによる目詰まりが解
消され、２〜４ドット目が印字されなくともこの間は時
間的に短いので１ドット目のインク粒Ｐによるジュエル
２７の内周面へのインクの付着物は乾燥しないため、５
ドット目のインク粒Ｐが安定した状態で噴出される。
ット目、５ドット目のインク粒Ｐが安定した状態で噴出
される。なお、ノズルＮ7 においても同様であり、最初
の１ドット目に電磁弁Ｖ7 が２回開閉することにより明
瞭な印字が行われてインク固形物Ｃによる目詰まりが解
消され、２〜４ドット目が印字されなくともこの間は時
間的に短いので１ドット目のインク粒Ｐによるジュエル
２７の内周面へのインクの付着物は乾燥しないため、５
ドット目のインク粒Ｐが安定した状態で噴出される。
【００３２】他のノズルＮ2 ，Ｎ3 ，Ｎ4 ，Ｎ5 ，Ｎ6
においても上記のノズルＮ1 と同様に安定したインク粒
Ｐの噴出が行われるので、明瞭な印字がなされる。
においても上記のノズルＮ1 と同様に安定したインク粒
Ｐの噴出が行われるので、明瞭な印字がなされる。
【００３３】本発明のインクジェットマーキング方法及
びその装置の他の実施の形態の例としては、図３を参照
するに、プランジャ２５のインク流路１９内にシリンダ
室２１内のインクの逆流を防止する逆止弁４１を設けた
ものである。この場合、制御装置１５は各ノズルＮ1 〜
Ｎ7 における最初のドットに対しては、前述した実施例
のように各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 を２回開閉する必要はな
く、通常の一回でも十分である。他は前述した実施の形
態の例と同様であるので省略する。
びその装置の他の実施の形態の例としては、図３を参照
するに、プランジャ２５のインク流路１９内にシリンダ
室２１内のインクの逆流を防止する逆止弁４１を設けた
ものである。この場合、制御装置１５は各ノズルＮ1 〜
Ｎ7 における最初のドットに対しては、前述した実施例
のように各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 を２回開閉する必要はな
く、通常の一回でも十分である。他は前述した実施の形
態の例と同様であるので省略する。
【００３４】例えば、図１（Ａ）におけるノズルＮ1 の
横列の２ドット目に最初のインク粒Ｐの噴出がなされる
場合、この２ドット目においても電磁弁Ｖ1 の開閉は１
回であり、この電磁弁Ｖ1 の１回の開閉によりノズルＮ
1 のプランジャ２５が１往復動してシリンダ室２１内の
インクがジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出される。
横列の２ドット目に最初のインク粒Ｐの噴出がなされる
場合、この２ドット目においても電磁弁Ｖ1 の開閉は１
回であり、この電磁弁Ｖ1 の１回の開閉によりノズルＮ
1 のプランジャ２５が１往復動してシリンダ室２１内の
インクがジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出される。
【００３５】このとき、シリンダ室２１内のインクは、
ジュエル２７の内周面に既に付着して目詰まりの原因と
なっているインク固形物Ｃのためにジュエル２７から外
部へ噴出されにくいためにインク流路１９内を逆流しよ
うとするが、この逆流は前記逆止弁４１によって阻まれ
るために、スプリング２９の付勢力によるプランジャ２
５の押圧力でシリンダ２１内の所望のインクは全てジュ
エル２７から被印字物Ｗへ噴出されることになる。この
とき、前記ジュエル２７の内周面のインク固形物Ｃは上
記のプランジャ２５の押圧力で剥離されてインクと共に
噴出されるか、あるいは剥離されたインク固形物Ｃは殆
ど時間的な経過とともにインク粒Ｐに溶解される。な
お、たとえ前記インク固形物Ｃが上記のプランジャ２５
の押圧力で全て剥離されなくとも、結果的にはシリンダ
室２１内の所望のインクは全てジュエル２７から被印字
物Ｗへ噴出されるので、明瞭な印字がなされることにな
る。
ジュエル２７の内周面に既に付着して目詰まりの原因と
なっているインク固形物Ｃのためにジュエル２７から外
部へ噴出されにくいためにインク流路１９内を逆流しよ
うとするが、この逆流は前記逆止弁４１によって阻まれ
るために、スプリング２９の付勢力によるプランジャ２
５の押圧力でシリンダ２１内の所望のインクは全てジュ
エル２７から被印字物Ｗへ噴出されることになる。この
とき、前記ジュエル２７の内周面のインク固形物Ｃは上
記のプランジャ２５の押圧力で剥離されてインクと共に
噴出されるか、あるいは剥離されたインク固形物Ｃは殆
ど時間的な経過とともにインク粒Ｐに溶解される。な
お、たとえ前記インク固形物Ｃが上記のプランジャ２５
の押圧力で全て剥離されなくとも、結果的にはシリンダ
室２１内の所望のインクは全てジュエル２７から被印字
物Ｗへ噴出されるので、明瞭な印字がなされることにな
る。
【００３６】また、本発明のインクジェットマーキング
方法及びその装置の他の実施例としては、前述した実施
の形態の例の制御装置１５には、各ノズルＮ1 〜Ｎ7 に
対応する各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開閉時間を制御するタイ
マを設け、印字開始指令後の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 におけ
る最初のドットに対して、各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開放時
間を通常の開放時間より長くするように前記タイマ（図
示省略）をあらかじめ設定することができる。他は前述
した実施の形態の例と同様であるので省略する。
方法及びその装置の他の実施例としては、前述した実施
の形態の例の制御装置１５には、各ノズルＮ1 〜Ｎ7 に
対応する各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開閉時間を制御するタイ
マを設け、印字開始指令後の各ノズルＮ1 〜Ｎ7 におけ
る最初のドットに対して、各電磁弁Ｖ1 〜Ｖ7 の開放時
間を通常の開放時間より長くするように前記タイマ（図
示省略）をあらかじめ設定することができる。他は前述
した実施の形態の例と同様であるので省略する。
【００３７】例えば、図１（Ａ）におけるノズルＮ1 の
横列の２ドット目に最初のインク粒Ｐの噴出がなされる
場合、この２ドット目においては制御装置１５のタイマ
により電磁弁Ｖ1 の開放時間が通常の開放時間より長く
なるので、ノズルＮ1 のシリンダ室２１内に流入するイ
ンクの量が多くなり、電磁弁Ｖ1 の閉塞によりノズルＮ
1 のプランジャ２５が復動してシリンダ室２１内のイン
クがジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出される。
横列の２ドット目に最初のインク粒Ｐの噴出がなされる
場合、この２ドット目においては制御装置１５のタイマ
により電磁弁Ｖ1 の開放時間が通常の開放時間より長く
なるので、ノズルＮ1 のシリンダ室２１内に流入するイ
ンクの量が多くなり、電磁弁Ｖ1 の閉塞によりノズルＮ
1 のプランジャ２５が復動してシリンダ室２１内のイン
クがジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出される。
【００３８】このとき、シリンダ室２１内の一部のイン
クは、ジュエル２７の内周面に既に付着して目詰まりの
原因となっているインク固形物Ｃのためにジュエル２７
から外部へ噴出されにくいのでインク流路１９内を逆流
するが、シリンダ室２１内のインクの量が多いので所望
のインク量はスプリング２９の付勢力によるプランジャ
２５の押圧力でジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出さ
れ、明瞭な印字がなされる。このとき、前記ジュエル２
７の内周面のインク固形物Ｃはインク粒Ｐ内の溶剤成分
により前記インク固形物Ｃが溶解するので目詰まりが解
消する。したがって、３ドット目以降のインク粒Ｐの噴
出動作では通常の電磁弁Ｖ1 の開放時間で所望のインク
量が安定した状態で噴出されるので、明瞭な印字がなさ
れる。
クは、ジュエル２７の内周面に既に付着して目詰まりの
原因となっているインク固形物Ｃのためにジュエル２７
から外部へ噴出されにくいのでインク流路１９内を逆流
するが、シリンダ室２１内のインクの量が多いので所望
のインク量はスプリング２９の付勢力によるプランジャ
２５の押圧力でジュエル２７から被印字物Ｗへ噴出さ
れ、明瞭な印字がなされる。このとき、前記ジュエル２
７の内周面のインク固形物Ｃはインク粒Ｐ内の溶剤成分
により前記インク固形物Ｃが溶解するので目詰まりが解
消する。したがって、３ドット目以降のインク粒Ｐの噴
出動作では通常の電磁弁Ｖ1 の開放時間で所望のインク
量が安定した状態で噴出されるので、明瞭な印字がなさ
れる。
【００３９】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、請求項１の発明によれば、たとえノズルの
噴出口にインク固形物が付着して目詰まりが生じていた
としても、被印字物への印字開始指令後の各ノズルにお
ける最初のドットを他のドットよりもインクの噴出量の
増大を図るようにしたので、結果的に前記各ノズルにお
ける最初のドットも明瞭に印字できる。なお、前記イン
ク固形物は印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットでインク粒がノズルの噴出口を通過する時にインク
粒内の溶剤により溶解して目詰まりが解消するので、他
のドットは通常のインクの噴出量でも明瞭に印字でき
る。
れるように、請求項１の発明によれば、たとえノズルの
噴出口にインク固形物が付着して目詰まりが生じていた
としても、被印字物への印字開始指令後の各ノズルにお
ける最初のドットを他のドットよりもインクの噴出量の
増大を図るようにしたので、結果的に前記各ノズルにお
ける最初のドットも明瞭に印字できる。なお、前記イン
ク固形物は印字開始指令後の各ノズルにおける最初のド
ットでインク粒がノズルの噴出口を通過する時にインク
粒内の溶剤により溶解して目詰まりが解消するので、他
のドットは通常のインクの噴出量でも明瞭に印字でき
る。
【００４０】請求項２の発明によれば、印字開始指令後
の各ノズルにおける最初のドットのインク粒を複数回連
続噴出したので、ノズルの噴出口に付着しているインク
固形物は１回目のインク粒の噴出によりインク粒内の溶
剤で溶解して目詰まりが解消することができ、後続する
２回目以降のインク粒で明瞭に印字できる。
の各ノズルにおける最初のドットのインク粒を複数回連
続噴出したので、ノズルの噴出口に付着しているインク
固形物は１回目のインク粒の噴出によりインク粒内の溶
剤で溶解して目詰まりが解消することができ、後続する
２回目以降のインク粒で明瞭に印字できる。
【００４１】請求項３の発明によれば、印字開始指令後
の各ノズルにおける最初のドットのインク粒を長時間噴
出せしめるようにしたので、たとえノズル内のインクの
一部がインク流路を逆流するとしても、結果的にノズル
の噴出口から噴出するインク粒の量は通常のインク粒と
同じ程度になるために各ノズルにおける最初のドットも
明瞭に印字できる。
の各ノズルにおける最初のドットのインク粒を長時間噴
出せしめるようにしたので、たとえノズル内のインクの
一部がインク流路を逆流するとしても、結果的にノズル
の噴出口から噴出するインク粒の量は通常のインク粒と
同じ程度になるために各ノズルにおける最初のドットも
明瞭に印字できる。
【００４２】請求項４の発明によれば、制御装置から印
字開始指令を出力する毎に、頻繁に各ノズルにおける最
初のドットに対してインクの噴出量の増大を図る必要は
なくなり、適切な時にインクの噴出量の増大を図ること
ができ、明瞭な印字を行い得る。
字開始指令を出力する毎に、頻繁に各ノズルにおける最
初のドットに対してインクの噴出量の増大を図る必要は
なくなり、適切な時にインクの噴出量の増大を図ること
ができ、明瞭な印字を行い得る。
【００４３】請求項５の発明によれば、たとえノズルの
噴出口にインク固形物が付着して目詰まりが生じている
ためにノズル内のインクの一部がインク流路を逆流しよ
うとしても、この逆流が例えば逆止弁により阻まれるの
で、結果的にノズル内のインク量は全て噴出されるため
に各ノズルにおける最初のドットも他のドットと同様に
明瞭に印字できる。
噴出口にインク固形物が付着して目詰まりが生じている
ためにノズル内のインクの一部がインク流路を逆流しよ
うとしても、この逆流が例えば逆止弁により阻まれるの
で、結果的にノズル内のインク量は全て噴出されるため
に各ノズルにおける最初のドットも他のドットと同様に
明瞭に印字できる。
【００４４】請求項６の発明によれば、上記の請求項５
の効果と同様に、ノズル内のインクの一部がインク流路
を逆流しようとしても逆止弁により阻まれるので、結果
的にノズル内のインク量は全て噴出され各ノズルにおけ
る最初のドットも明瞭に印字できる。
の効果と同様に、ノズル内のインクの一部がインク流路
を逆流しようとしても逆止弁により阻まれるので、結果
的にノズル内のインク量は全て噴出され各ノズルにおけ
る最初のドットも明瞭に印字できる。
【図１】図１（Ａ）は、本発明の実施の形態の例を示す
もので、印字されたドットの一例を示す説明図である。
図１（Ｂ）は、図１（Ａ）のドットの印字に対応して配
置した電磁弁に与えられる信号の状態を示す説明図であ
る。
もので、印字されたドットの一例を示す説明図である。
図１（Ｂ）は、図１（Ａ）のドットの印字に対応して配
置した電磁弁に与えられる信号の状態を示す説明図であ
る。
【図２】本発明の実施の形態の例を示すノズルの要部拡
大図である。
大図である。
【図３】本発明の他の実施の形態の例を示すノズルの要
部拡大図である。
部拡大図である。
【図４】本発明の実施の形態の例を示すプリントヘッド
の詳細構造図である。
の詳細構造図である。
【図５】本発明の実施の形態の例を示すノズルの詳細構
造図である。
造図である。
【図６】本発明の実施の形態の例を示すインクジェット
マーキング装置のブロック図である。
マーキング装置のブロック図である。
【図７】本発明の実施の形態の例を示すインクジェット
マーキング装置の斜視図である。
マーキング装置の斜視図である。
【図８】従来の印字されたドットの一例を示す説明図で
ある。
ある。
【図９】図８のドットの印字に対応して配置した電磁弁
に与えられる信号の状態を示す説明図である。
に与えられる信号の状態を示す説明図である。
【図１０】従来の実施例を示すノズルの要部拡大図であ
る。
る。
１ インクジェットマーキング装置 ５ ノズル（Ｎ1 〜Ｎ7 ） １３ 電磁弁（Ｖ1 〜Ｖ7 ） １５ 制御装置 １９ インク流路 ２１ シリンダ ２５ プランジャ ２７ ジュエル ２９ スプリング ４１ 逆止弁
Claims (6)
- 【請求項１】 被印字物に印字される文字のドットが縦
列と横列とで構成され、前記文字の印字方向に対して直
交方向のドットの列に対応して配列した複数のノズルを
備え、前記各ノズルからインク粒を所望のドット位置に
対応して被印字物に噴出するよう制御する制御装置を備
えてなるインクジェットマーキング装置において、 前記制御装置により、被印字物への印字開始指令後の各
ノズルにおける最初のドットを他のドットよりもインク
粒の噴出量の増大を図るよう制御してなることを特徴と
するインクジェットマーキング方法。 - 【請求項２】 前記制御装置により、被印字物への印字
開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのインク粒
を複数回連続噴出せしめることを特徴とする請求項１記
載のインクジェットマーキング方法。 - 【請求項３】 前記制御装置により、被印字物への印字
開始指令後の各ノズルにおける最初のドットのインク粒
を長時間噴出せしめることを特徴とする請求項１記載の
インクジェットマーキング方法。 - 【請求項４】 前記制御装置により、印字開始時とこの
印字開始前の印字終了時との時間間隔がタイマ設定値以
上経過したときに、前記印字開始指令後の各ノズルにお
ける最初のドットを他のドットよりもインクの噴出量の
増大を図るよう制御してなることを特徴とする請求項１
〜３のいずれか一つに記載のインクジェットマーキング
方法。 - 【請求項５】 前記シリンダ室内の所望のインク量を全
て被印字物に向けて射出してなることを特徴とする請求
項１〜４記載のインクジェットマーキング方法。 - 【請求項６】 被印字物に印字される文字のドットが縦
列と横列とで構成され、前記文字の印字方向に対して直
交方向のドットの列に対応して配列した複数のノズルを
備え、前記各ノズルからインク粒を所望のドット位置に
対応して被印字物に噴出するよう制御する制御装置を備
えてなるインクジェットマーキング装置において、 前記各ノズルは、電磁弁の開閉により付勢手段の付勢力
に抗してプランジャを作動せしめてシリンダ内にインク
供給源からインク流路を介してインクを流入し且つ付勢
手段によりプランジャを作動せしめて該シリンダ室内の
インクを噴出口より被印字物に向けて射出するように構
成され、 前記インク流路にシリンダ内のインクの逆流を防止して
シリンダ内の所望のインク量を全て被印字物に向けて射
出せしめる逆止弁を設けてなることを特徴とするインク
ジェットマーキング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8092609A JPH09277505A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | インクジェットマーキング方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8092609A JPH09277505A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | インクジェットマーキング方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09277505A true JPH09277505A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14059186
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8092609A Pending JPH09277505A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | インクジェットマーキング方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09277505A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001179982A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-03 | Eastman Kodak Co | 非対称熱型インクジェットプリンタにおけるインキ液滴の方向違いの防止方法 |
| JP2006103209A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-20 | Canon Inc | インクジェット記録装置及び記録方法 |
| JP2008049713A (ja) * | 2007-11-12 | 2008-03-06 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置 |
| JP2013086301A (ja) * | 2011-10-14 | 2013-05-13 | Seiko I Infotech Inc | インクジェット記録装置及び記録方法 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP8092609A patent/JPH09277505A/ja active Pending
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