JPH09276976A - 組立カムシャフト用カムピースの製造方法及びそれに用いる熱間鍛造金型 - Google Patents

組立カムシャフト用カムピースの製造方法及びそれに用いる熱間鍛造金型

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JPH09276976A
JPH09276976A JP8910796A JP8910796A JPH09276976A JP H09276976 A JPH09276976 A JP H09276976A JP 8910796 A JP8910796 A JP 8910796A JP 8910796 A JP8910796 A JP 8910796A JP H09276976 A JPH09276976 A JP H09276976A
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die
forging
nose
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Shinichi Akiyama
新一 秋山
Hachiro Matsunaga
八郎 松永
Kunio Hanada
久二夫 花田
Kazuhito Fukui
一仁 福井
Masahiro Taniguchi
正弘 谷口
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Mitsubishi Materials Corp
Miyake Inc
Sakamura Machinery Co Ltd
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Mitsubishi Materials Corp
Miyake Inc
Sakamura Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立カムシャフト用カムピースを熱間鍛造に
より製造する方法を提供する。 【解決手段】 すえこみした円柱状体をダイ15及びピン
16と上パンチ18とで鍛造する。前記ダイ15と上パンチ18
には傾斜した凹部15A,18Aが形成されいている。これ
により外形は所望とするカムピース形状よりもノーズ部
が低く円形に近いカムピース形状となる、下側面及び上
側面がノーズ側からエンド側に向かって厚さが僅かに漸
減した傾斜面として形成されている予備成形体を得る。
この予備成形体を熱間鍛造してカムピースを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立カムシャフト
用カムピースの製造方法に関し、特に組立カムシャフト
用カムピースを熱間鍛造により製造する方法に関する。
また、本発明は組立カムシャフト用カムピースを熱間鍛
造により製造する際に使用する熱間鍛造金型に関する。
【0002】
【従来の技術】カムシャフトは、従来、鋳造によりシャ
フト本体とカムとを一体的に製造したものが用いられて
きた。しかしながら、鋳造によるシャフトは大型車両な
どの長尺なカムシャフトへの適用には限界がある。とこ
ろで、近年、自動車用エンジンの高出力化・軽量化等に
対する要求が増大し、カムシャフトも、より一層の高性
能化が求められており、例えばシャフト自身には高剛性
が要求される一方、カムには動弁機構としての摺接等を
考慮して耐摩耗性および摺動特性に優れていることが要
求されている。このようなカムシャフトにおける種々の
要求を満足させるためにシャフト本体に耐摩耗性および
摺動特性に優れた材質からなるカムピースを圧入嵌合し
てなる、いわゆる組立カムシャフトが種々研究されてい
る。このような組立カムシャフトにおいては、カムピー
ス形状とするのが容易であることから粉末焼結によりカ
ムピースを製造するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記従来の組立カム
シャフトは機械的強度に優れ、カムピースは耐摩耗性及
び摺動特性に優れたものであるが、このカムピースは、
金属粉末の圧粉体を製造し、これを焼結した後さらに後
加工を施して得られるものであるため、製造工程数が多
く生産性が十分に高いものでないため、これに伴い得ら
れるカムピースが比較的コスト高となってしまうので、
一層簡略に製造できる方法が望まれている。また、バル
ブを直接開閉するいわゆる直動型などのカムピースは、
ノーズ部が高い方が好ましいが、このような場合にはカ
ムピースの圧入嵌合部及びノーズ部の疲労強度が一層向
上しているのが望ましい。
【0004】このような問題点を解決することを目的と
して、鋼材を熱間鍛造などの鍛造により成形してカムピ
ースを製造することにより、カムピースの圧入嵌合部及
びノーズ部の疲労強度を向上させることが考えられる。
しかしながら、熱間鍛造は円柱状などの前後対称な形状
の成形品の製造には適しているが、均一な厚さの円柱状
体を熱間鍛造してカムピースのようにノーズ部が突出し
た異形形状のものを製造しようとすると、外周縁部、特
にノーズ部へ材料が流れにくいため、この外周縁部にバ
リやダレなどが出やすい。そうすると、成形後このバリ
やダレの部分を除去するために研磨代を多くとらなけれ
ばならず、粉末焼結よりも生産性を向上させることがで
きないという問題点があった。特に、ノーズ部の高いカ
ムピースの場合、該ノーズ部を高い寸法精度で鍛造する
のは従来困難であった。
【0005】本発明は上記問題点に基づいてなされたも
のであり、組立カムシャフト用カムピースを熱間鍛造に
より製造する方法を提供することを目的とする。また、
本発明は組立カムシャフト用カムピースを熱間鍛造によ
り製造する際に使用する熱間鍛造金型を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の組立
カムシャフト用カムピースの製造方法は、高剛性の金属
製のシャフト本体に圧入嵌合する嵌合部を備えたカムピ
ースを熱間鍛造により製造する方法であって、熱間鍛造
により前記カムピースよりもノーズが短くノーズ側から
エンド側に向かって厚さが漸減する傾斜面を両側に有す
る予備成形体を形成する予備成形工程と、前記予備成形
体の傾斜面を平坦化して所望とするカムピース形状とす
るとともに前記嵌合部に相当する箇所に凹部を形成する
鍛造工程と、前記凹部を貫通して嵌合部を形成する穴抜
き工程とを有する。このような構成を採用することによ
り、まず、所望とするカムピースよりもノーズが短く円
形に近い形状でノーズ側からエンド側に向かって厚さが
漸減する傾斜面を両側に有する予備成形体を熱間鍛造に
より成形し、この予備成形体をさらに熱間鍛造すること
により所望のカムピース形状としているため、ノーズ側
の鋼材が熱間鍛造により流れ易くなっているため、カム
ピースを寸法精度、特にノーズ部の寸法精度を高くかつ
効率良く製造することができる。特に従来は熱間鍛造に
より製造するのが困難であったノーズ部が高いタイプの
カムピースも製造することが可能となる。そして、この
ようにして得られるカムピースには、バリやダレなどが
生じないため研磨代が少なくてすみ、この点においても
生産性が向上する。さらに、鋼材を熱間鍛造してカムピ
ースとしているので、圧入嵌合部及びノーズ部の疲労強
度の向上を図ることができる。
【0007】また、本発明の請求項2の熱間鍛造金型
は、高剛性の金属製のシャフト本体に圧入嵌合する嵌合
部を備えたカムピースを熱間鍛造により製造する際に使
用する前記カムピースよりもノーズが短くノーズ側から
エンド側に向かって厚さが漸減する傾斜面を両側に有す
る予備成形体を熱間鍛造により成形するための金型であ
って、前記予備成形体の一側傾斜面を形成するダイと、
前記予備成形体の他側傾斜面を形成するパンチとを備え
るものである。このような構成を採用することにより、
加熱した鋼性の棒材を切断し、これを据込みした円柱体
を、この熱間鍛造金型により鍛造するだけで前記予備成
形体を得ることができ、その後のカムピース形状を付与
する鍛造工程と一連の工程とすることで、カムピースを
寸法精度、特にノーズ部の寸法精度を高く製造すること
ができる。
【0008】
【発明の実施形態】以下、本発明ついて図1〜図10を
参照しながら説明する。まず、本実施例において製造す
るカムピースを用いた組立カムシャフトについて説明す
る。組立カムシャフト1は、金属製の中空シャフト本体
2と、このシャフト本体2の外周中間部にクランク角に
対応させた位相差をもって位置決めして圧入嵌合された
金属製の複数のカムピース3と、ジャーナル4と、シャ
フト本体2の両端部に設けられた端部材5, 6とを有す
る。なお、前記中空シャフト本体2のカムピース3およ
びジャーナル4の設置箇所には、環状のローレット(図
示せず)が形成されている。また端部材5,6は焼入れ
していない鋼材からなり、前記中空シャフト本体2の中
空管内に圧入固定される。カムピース3は、図2に示す
ように中心部に中空シャフト本体2の嵌合部3Aを有
し、先端側がノーズ部3Bで基端側がエンド部3Cとな
っており、直動型などノーズ部3Bが高く形成されてい
るタイプのものである。このようなカムピース3は、鋼
材からなるものであるが、特に耐摩耗性に優れていると
ともに疲労強度が大きい鋼材からなるのが好ましく、具
体的には、SUJ系の高炭素クロム軸受鋼などの軸受
鋼、SCM系などの高クロム−モリブデン鋼、S48C
などの機械構造用炭素鋼などを用いることができる。
【0009】次に、このようなカムピース3を製造する
熱間鍛造装置について説明する。熱間鍛造装置は、図3
〜図6に示すように予備成形金型11と、第1の鍛造金型
12と、第2の鍛造金型13と、穴抜き用金型14とからな
る。なお、これら予備成形金型11、第1の鍛造金型12、
第2の鍛造金型13及び穴抜き用金型14は、便宜上それぞ
れ別図として記載されているが実際にはこの順に隣接し
て設けられているものである。前記予備成形金型11は、
固定側たる下側に後述するカムピース3の予備成形体76
の一側傾斜面77を形成する凹部15Aを有するダイ15と、
円柱状のピン16と、ダイホルダ17とを有する。また。可
動側である上側には予備成形体76の他側傾斜面17Aを形
成する凹部18Aを有する上パンチ18と、上パンチホルダ
19と、上パンチ受け板20と、上パンチプレート21とを有
し、前記ダイ15の上部には、予備成形金型11と第1の鍛
造金型12との間を往復動する把持機構たる第1のチャッ
ク22が設けられている。
【0010】また、第1の鍛造金型12は、下側にダイ25
と、ダイホルダ26と、下パンチ27と、下パンチホルダ28
と、下パンチ受け板29と、ベースプレート30とを有す
る。また、上側には後述する1次成形体79の凹部3aを
形成する突部31Aを有する上パンチ31と、上パンチホル
ダ32と、上パンチ受け板33と、上パンチプレート34とを
有し、鍛造時には前記ダイ25と下パンチ27と上パンチ31
とにより1次成形体79形状のキャビティ35が形成される
ように構成されている。なお、前記ダイ25の上部には、
第1の鍛造金型12と第2の鍛造金型13との間を往復動す
る第2のチャック36が設けられている。
【0011】第2の鍛造金型13は、下側にダイ39と、ダ
イホルダ40と、下パンチ41と、下パンチホルダ42と、下
パンチ受け板43と、ベースプレート44とを有する。ま
た、上側には後述する2次成形体80の凹部3aを形成す
る突部45Aを有する上パンチ45と、上パンチホルダ46
と、上パンチ受け板47と、上パンチプレート48とを有
し、鍛造時には前記ダイ39と下パンチ41と上パンチ45と
により後述する2次成形体80形状のキャビティ49が形成
されるように構成されている。なお、前記ダイ39の上部
には、第2の鍛造金型12と穴抜き用金型14との間を往復
動する第3のチャック50が設けられている。
【0012】そして、穴抜き用金型14は、円形の開口部
53Aを有するダイ53と、ダイホルダ54と、下側プレート
55と、受け板56とを下側に有する。また、上側には剪断
刃57を備えた上パンチ58と、上パンチホルダ59と、上パ
ンチ受け板60と、上パンチプレート61とを有し、前記上
パンチ58が図6に示すように下降限まで前進すると、2
次成形体80の凹部3aを穴抜きして開口部53Aに挿入さ
れるように構成されている。なお、前記ダイ53上には、
穴抜き用金型14から穴抜きしたカムピース3を払い出す
ための第4のチャック62と、上パンチ58のガイド63とが
設けられている。
【0013】上述したような熱間鍛造装置を用いてカム
ピース3を製造する方法についてさらに図7〜図9を参
照しながら説明する。まず素材である鋼材を加熱する
(図7(a) )。前記鋼材としては、例えば20〜35mmφ、
好ましくは25〜30mmφの棒材71を使用し、これを予熱炉
72、1次加熱炉73、2次加熱炉74で徐々に昇温して最終
的には熱間鍛造に好適な温度、具体的には約1100℃まで
加熱する。その後この棒材71を所望とするカムピース3
の大きさに応じて所定重量となるように裁断する(図7
(b) ) 。このようにして棒材71を裁断したら、これを軸
方向に熱間鍛造して円柱体75とする(図8(c) ) 。この
円柱体75の製造は、いわゆる“据込み”とよばれる鍛造
工程であって、前述したように棒材71を加熱裁断して熱
間鍛造する場合に一般に行われている工程であり、円柱
形状とするために通常用いられている鍛造金型を用いる
ことができる。なお、この段階でカムピース3に近い形
状とすることも考えられるが、裁断した棒材11を軸方向
に圧縮するとともに異形形状であるカムピース3に近い
形状にまで一度で鍛造するのは困難であるので据込みを
行うのである。
【0014】その後、この円柱体15を、図3に示す予備
成形金型11のダイ15上に設置し、ダイ15及びピン16と上
パンチ18とで鍛造する(予備成形工程)。この際、前記
ダイ15と上パンチ18には傾斜した凹部15A,18Aが形成
されいているので図8(d) に示すような予備成形体76が
得られる。この予備成形体76は、図中に一点鎖線で示す
ように外形は所望とするカムピース形状よりもノーズ部
が低く円形に近いカムピース形状となっており、一側で
ある下側面及び他側である上側面はノーズ側からエンド
側に向かって厚さが僅かに漸減した傾斜面77,77Aとし
て形成されている。この傾斜面77,77Aの角度αは、そ
れぞれ2〜10°であるのが好ましい。前記傾斜面77,77
Aの角度αが2°未満ではノーズ部3Bを精度よく形成
することができない一方、10°を超えると熱間鍛造工程
数を増加させる必要がある。特に傾斜面77,77Aの角度
αを3〜7°の範囲内、具体的には約5°とすることに
より、熱間鍛造の際の成形性の向上及びノーズ部3Bの
成形精度の向上を図ることができる。また、カムピース
3の嵌合部3Aに相当する箇所は、円柱状のピン16及び
上パンチ18の平坦面(図示せず)により円形の平坦面78
として形成される。このようにして予備成形体76を形成
したら、第1のチャック22でこれを把持し、速やかに第
1の鍛造金型12のダイ25上に載置する。
【0015】そして、第1の鍛造金型12のダイ25及び下
パンチ27と上パンチ31とにより鍛造する(第1の鍛造工
程)。この鍛造により予備成形体76を平坦化すると予備
成形体76のノーズ側は厚肉となっており、キャビティ35
のノーズ側はこの予備成形体76よりも大きくとってある
ので、材料がダイ25に沿うようにノーズの先端に向けて
流動するため、カムピース3の形状とほぼ同じ形状にま
で鍛造することができる。また、これとともに、上パン
チ31の突部31Aにより凹部3aを形成する。このように
して図9(e) に示すような1次成形体79が得られる。そ
の後、この1次成形体79を下パンチ27により突き出して
第2のチャック36でこれを把持し、速やかに第2の鍛造
金型13のダイ39上に載置する。なお、この1次成形体79
を下パンチ27により突き出す間に、第1のチャック22
は、速やかに予備成形金型11側に復帰する。
【0016】そして、第2の鍛造金型12のダイ39及び下
パンチ41と上パンチ45とにより鍛造する(第2の鍛造工
程)。この鍛造により1次成形体79をカムピース3と同
じ外形形状とするとともに、凹部3aをさらに深く形成
して図9(f) に示すような2次成形体80が得られる。そ
の後、この2次成形体80を下パンチ41により突き出して
第3のチャック50でこれを把持し、速やかに穴抜き用金
型14のダイ53上に載置する。なお、この2次成形体80を
下パンチ41により突き出す間に、第2のチャック36は、
速やかに第1の鍛造金型12側に復帰する。
【0017】そして、穴抜き用金型14において、上パン
チ58を図6に示すように下降限まで前進させると、剪断
刃57が凹部3aを穴抜きして開口部53Aに挿入し、図9
(g)に示すようなカムピース3が成形される(穴抜き工
程)。その後、第4のチャック62によりこのカムピース
3を払い出す。
【0018】このようにして組立カムシャフト用カムピ
ース3を熱間鍛造により製造することができる。なお、
前記予備成形金型11、第1の鍛造金型12、第2の鍛造金
型13及び穴抜き用金型14は隣接して設けられているの
で、同じタイミングでそれぞれの金型を開閉するととも
に、第1乃至第3のチャック22,36,50でそれぞれ隣接
する金型に鍛造した成形体を供給し、その後速やかに復
帰させることにより、連続的にカムピース3を熱間鍛造
することができるように構成されている。
【0019】このようにして得られたカムピース3に
は、必要に応じて切削加工、ブローチ、熱処理、ホーニ
ングなどの処理を施すことができる。上述したように本
実施例においてはノーズ側からエンド側にかけて厚さが
漸減するように傾斜面77,77Aを有する予備成形体76を
形成し、この予備成形体76の傾斜面77,77Aによる偏肉
部77Bを熱間鍛造しているので偏肉部77Bの鋼材がノー
ズ部3Bにすみやかに流動し、バリやダレの生じやすい
ノーズ部3Bを寸法精度よく形成することができる。こ
のため得られるカムピース3は後加工を必要としない
か、もしくは軽微でよい。しかも1回の鍛造工程による
変形量を少なくして多段階で鍛造を行うことにより、各
鍛造工程のスピードアップを図ることができ、結果とし
て全鍛造工程の短縮化を図ることができる。さらに、嵌
合部3Aやノーズ部3Bの先端部などの機械的強度が向
上している。このため、カムピース3の嵌合部3Aでの
研磨時の割れや使用に伴う割れなどが抑制される。ま
た、ノーズ部3Bの耐摩耗性及び疲労強度も向上してい
る。このようなカムピース3は、図10に示すような縦横
比(b/a)が1.1 〜1.3 、特に1.2 〜1.3 で、ノーズ
部3Bの面積dとエンド部3Cの面積(c)との比(d
/c)が1.8 〜3.0 、特に2.2 〜3.0 である直動型など
のノーズ部3Bが高いタイプとするのに特に好適であ
る。
【0020】以上本発明を添付図面を参照して説明して
きたが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、例えばカムピース3の嵌合部3Aの内周面に後加工
により凹凸部を形成することにより、シャフト本体2に
圧入嵌合可能とすることができるなど、本発明の思想を
逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。なお、前
記実施例においては、鍛造工程を第1の鍛造工程及び第
2の鍛造工程とで構成したが、2工程である必要はなく
1工程もしくは3工程以上としてもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1の組立カムシャフト用
カムピースの製造方法は、高剛性の金属製のシャフト本
体に圧入嵌合する嵌合部を備えたカムピースを熱間鍛造
により製造する方法であって、熱間鍛造により前記カム
ピースよりもノーズが短くノーズ側からエンド側に向か
って厚さが漸減する傾斜面を両側に有する予備成形体を
形成する予備成形工程と、前記予備成形体の傾斜面を平
坦化して所望とするカムピース形状とするとともに前記
嵌合部に相当する箇所に凹部を形成する鍛造工程と、前
記凹部を貫通して嵌合部を形成する穴抜き工程とを有す
る。このため、熱間鍛造によりカムピースを寸法精度、
特にノーズ部の寸法精度を高くかつ効率良く製造するこ
とができる。また、このようにして得られるカムピース
には、バリやダレなどが生じないので、研磨代が少なく
てすむため、この点においても生産性が向上している。
さらに、鋼材を熱間鍛造してカムピースとしているの
で、圧入嵌合部及びノーズ部の疲労強度の向上を図るこ
とができる。このような本発明の請求項1の製造方法に
より、従来は熱間鍛造により製造するのが困難であった
ノーズ部が高いタイプのカムピースも製造することが可
能となる。
【0022】また、本発明の請求項2の熱間鍛造金型
は、前記製造方法に使用する前記カムピースよりもノー
ズが短くノーズ側からエンド側に向かって厚さが漸減す
る傾斜面を両側に有する予備成形体を鍛造するためのも
のであって、前記予備成形体の一側傾斜面を形成するダ
イと、前記予備成形体の他側傾斜面を形成するパンチと
を備えるものであるので、加熱した鋼性の棒材を切断
し、これを据込みした円柱体を、この熱間鍛造金型によ
り鍛造するだけで前記予備成形体を得ることができ、そ
の後のカムピース形状を付与する鍛造工程と一連の工程
とすることで、カムピースを寸法精度、特にノーズ部の
寸法精度を高く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による組立カムシャフト用
カムピースの製造方法を適用可能な組立カムシャフトを
示す全体斜視図である。
【図2】前記組立カムシャフト用カムピースを示す斜視
図である。
【図3】前記カムピースの熱間鍛造装置の予備成形金型
を示す断面図である。
【図4】前記カムピースの熱間鍛造装置の第1の鍛造金
型を示す断面図である。
【図5】前記カムピースの熱間鍛造装置の第2の鍛造金
型を示す断面図である。
【図6】前記カムピースの熱間鍛造装置の穴抜き用金型
を示す断面図である。
【図7】前記カムピースを熱間鍛造により製造する工程
を示す概略図である。
【図8】前記カムピースを熱間鍛造により製造する工程
を示す概略図である。
【図9】前記カムピースを熱間鍛造により製造する工程
を示す概略図である。
【図10】前記カムピースの寸法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 組立カムシャフト 2 シャフト本体 3 カムピース 3A 嵌合部 3B ノーズ部 3C エンド部 3a 凹部 11 予備成形金型 15 予備成形金型のダイ 15A 傾斜した凹部 18 予備成形金型の上パンチ 18A 傾斜した凹部 76 予備成形体 77,77A 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 八郎 新潟県新潟市小金町3番地1 三菱マテリ アル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 花田 久二夫 新潟県新潟市小金町3番地1 三菱マテリ アル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 福井 一仁 三重県上野市佐那具町1626番地 株式会社 ミヤケ内 (72)発明者 谷口 正弘 京都府久世郡久御山町下津屋富の城46番地 株式会社阪村機械製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高剛性の金属製のシャフト本体に圧入嵌
    合する嵌合部を備えたカムピースを熱間鍛造により製造
    する方法であって、熱間鍛造により前記カムピースより
    もノーズが短くノーズ側からエンド側に向かって厚さが
    漸減する傾斜面を両側に有する予備成形体を形成する予
    備成形工程と、前記予備成形体の傾斜面を平坦化して所
    望とするカムピース形状とするとともに前記嵌合部に相
    当する箇所に凹部を形成する鍛造工程と、前記凹部を貫
    通して嵌合部を形成する穴抜き工程とを有することを特
    徴とする組立カムシャフト用カムピースの製造方法。
  2. 【請求項2】 高剛性の金属製のシャフト本体に圧入嵌
    合する嵌合部を備えたカムピースを熱間鍛造により製造
    する際に使用する前記カムピースよりもノーズが短くノ
    ーズ側からエンド側に向かって厚さが漸減する傾斜面を
    両側に有する予備成形体を熱間鍛造により成形するため
    の金型であって、前記予備成形体の一側傾斜面を形成す
    るダイと、前記予備成形体の他側傾斜面を形成するパン
    チとを備えることを特徴とする熱間鍛造金型。
JP8910796A 1996-04-11 1996-04-11 組立カムシャフト用カムピースの製造方法及びそれに用いる熱間鍛造金型 Withdrawn JPH09276976A (ja)

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