JPH08109809A - 組立用カムロブの製造方法 - Google Patents

組立用カムロブの製造方法

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JPH08109809A
JPH08109809A JP27019094A JP27019094A JPH08109809A JP H08109809 A JPH08109809 A JP H08109809A JP 27019094 A JP27019094 A JP 27019094A JP 27019094 A JP27019094 A JP 27019094A JP H08109809 A JPH08109809 A JP H08109809A
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高 吉開
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形型の変形及び早期破損を防止しながら、
効率良く高精度のカムロブを成形することができる組立
用カムロブの製造方法を提供する。 【構成】 前処理されたビレットを成形型内に閉じ込め
た後、該ビレットの中央付近に凹部11を形成するよう
に中押しパンチを押込みながら概略の輪郭形状を有する
中間成形材を成形する。前記中間成形材の凹部11に中
押しパンチ9を押込むと同時に、凹部11の底面と中押
しパンチ9の押圧端面との間に空隙13が残るようにし
ながら中間成形材の上下面を押圧して所定の輪郭形状を
有する仕上成形材12を成形する。前記仕上成形材12
の凹部11に沿って打抜きパンチにより軸方向孔を成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復動内燃機関などの
組立式中空カム軸に用いられる組立用カムロブの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、往復動内燃機関などに用いられる
エンジン用カム軸に対しては、内燃機関の性能を高め、
燃費を良くすることへの要求が増大し、更に軽く耐久性
を良くすることが望まれている。そこで、カムロブ及び
ジャーナル等のカム軸構成要素を耐摩耗性の良い材料で
個々の部品として作り、その軸方向孔に中空軸を挿通さ
せて所定の位相と軸方向間隔に位置決めした後、該中空
軸を半径方向外方へ膨張させてこれらカム軸構成要素を
中空軸に固着し、一体的に組立てることにより重量を小
さくしたカム軸がある。そして、このようなカム軸構成
要素は、優れた機械的性質と共に高い形状・寸法精度を
要求されるので、中空軸とは別に鍛造などの塑性加工法
により予め所望の形状に一体成形されている。
【0003】ところで、このようなカム軸構成要素を一
体成形する鍛造方法としては、例えば特開平4−350
307号公報等に開示されているカムシャフトの製造方
法のように、冷間鍛造によりカムロブを予め所望の形状
に一体成形するものがある。ところが、冷間鍛造による
鍛造方法では、成形材料の変形抵抗が高いので大きな変
形を与えることが困難であり、複数の中間成形が必要と
なると共に、熱処理や潤滑処理等の前処理を必要とす
る。又、成形荷重が高いので、強靱で剛性の高い型工具
や、剛性と精度の高いプレスが要求される。特に、非円
形・非軸対称の輪郭形状を持つカムロブの外周面に高精
度のカム面を得る為にはシェービングや切削・研削等の
機械加工による仕上げ加工をも必要とするので、製造コ
ストが高くなるという問題がある。
【0004】又、このようなカム軸構成要素を一体成形
する鍛造方法としては、冷間鍛造に比べて工程数を少な
くできる熱間鍛造の連続加工が考えられる。即ち、熱間
鍛造は冷間鍛造に比べて成形材料の流動性が高く、変形
抵抗が小さいので、一回の成形で大きな変形を与えるこ
とができ、工程数を少なくできる為コスト的に有利であ
る。
【0005】図10乃至図12は、組立式中空カム軸に
用いられるカムロブ51を熱間鍛造により連続加工する
際の概略工程図である。このカムロブ51は、図13に
示すような非円形・非軸対称の輪郭形状を持つと共に中
央部に軸方向孔52を有する組立用カムロブである。先
ず、図10に示すように、鋼製の棒又は線材を鍛造品の
体積に応じて一定寸法または重量に切断して形成した円
柱状のカムロブ素材であるビレット41が、加熱された
後、上型42と下型43により開放圧縮する開放型据込
み加工により樽形に成形される。
【0006】次に、カム形状に対応する曲面49が形成
されたダイス50、外パンチ45及び下型46により最
終の製品輪郭形状を有する成形型内にビレット41を置
き、図11(a) に示すように、外パンチ45と共に円柱
状の中押しパンチ44を加圧降下させ、外パンチ45で
ビレット41を圧縮しながらビレット内に中押しパンチ
44を押し込むことにより、完全密閉された成形型内に
おいて成形材料を外周部に流動させてカムロブの輪郭形
状を押出し成形する。そこで、図11(b) に示すよう
に、中押しパンチ44による凹部48を備えた中間成形
材47が得られる。
【0007】そして、図12に示すように、前記中間成
形材47に中空軸を挿通させる為の軸方向孔52を前記
凹部48に沿うようにパンチ54で打ち抜いて、図13
に示すような所望形状の組立用カムロブ51を得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き熱間鍛造により非円形・非軸対称の輪郭形状を持つ
組立用カムロブ51を成形した場合、外周面には図13
に示すような面ダレ57が生じ易く、その発生位置や大
きさも不均一であるので、高精度のカムロブを成形する
ことは困難である。
【0009】又、カムロブの輪郭形状を形成する中間成
形材47の押出し成形時に、局部的な面ダレ部に成形材
料を充満させる為、更に強く外パンチ45及び中押しパ
ンチ44を下降させて中間成形材47を加圧すると、圧
縮面圧が高くなり過ぎて成形型の変形や型の早期破損が
生じてしまう。即ち、完全密閉された成形型内において
全面的に拘束される中間成形材47の成形材料を一部の
面ダレ部へ向けて流すことは難しく、しかも中押しパン
チ44の下で薄くなっている部分は成形材料が更に動き
難くなっているので、局部的な面ダレ部に成形材料を充
満させることは困難である。
【0010】従って、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、成形型の変形及び早期破損を防止しなが
ら、効率良く高精度のカムロブを成形することができる
組立用カムロブの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、外
周に非円形の輪郭形状を有すると共に中央部に軸方向孔
を有する組立用カムロブの製造方法において、前処理さ
れたカムロブ素材を成形型内に閉じ込めた後、該カムロ
ブ素材の中央付近に凹部を形成するように中押しパンチ
を押込みながら概略の輪郭形状を成形する予備成形工程
と、前記予備成形工程により形成された中間成形材の凹
部に中押しパンチを押込むと同時に、該凹部近傍の中間
成形材表面と型面との間に空隙が残るようにしながら中
間成形材の上下面を押圧して所定の輪郭形状を成形する
仕上成形工程と、前記仕上成形工程により形成された仕
上成形材の凹部に沿って軸方向孔を成形する打抜き工程
とを含む組立用カムロブの製造方法により達成される。
【0012】尚、前記空隙は、好ましくは仕上成形工程
における中押しパンチの押込み長さを予備成形工程にお
ける中押しパンチの押込み長さよりも小さくすることよ
って形成される。又、前記空隙は、好ましくは仕上成形
工程における中押しパンチの押圧端面に形成された凹部
によって形成される。
【0013】更に、前記空隙は、好ましくは仕上成形工
程における中押しパンチの押圧端面に対向する成形型内
壁に形成された凹部によって形成される。
【0014】
【作用】中間成形材を成形する前記予備成形工程におい
ては、カムロブの概略の輪郭形状を成形するだけなの
で、成形材料を充満させて局部的な面ダレ部が生じない
ようにパンチ圧及び成形荷重を高くする必要がない。ま
た、前記仕上成形工程においては、前記中間成形材の中
央付近に空隙が残るように上下面が押圧されてカムロブ
の所定の輪郭形状が成形されるので、成形型内における
成形材料は拘束度が低くなり流れ易くなる。この時、予
備成形工程により形成された中間成形材の凹部内には中
押しパンチが押込まれ、所定の輪郭形状が成形される際
の成形材料の内圧が保持される。そこで、低いパンチ圧
及び低い成形荷重でも外周面に成形材料を充満させて所
定の輪郭形状を得ることができる。
【0015】そして、前記仕上成形工程により形成され
た仕上成形材の中央付近に形成された空隙跡は、軸方向
孔を成形する打抜き工程により前記凹部と共に打ち抜か
れ、カムロブの完成品には残らない。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の一実
施例を詳細に説明する。図1乃至図5は、本発明の一実
施例に基づき組立式中空カム軸に用いられるカムロブ1
7を熱間鍛造により連続加工する際の概略工程図であ
る。このカムロブ17は、図8に示すような非円形・非
軸対称の輪郭形状を持つと共に中央部に軸方向孔18を
有する組立用カムロブである。
【0017】先ず、図1に示すように、鋼製の棒又は線
材を鍛造品の体積に応じて一定寸法または重量に切断し
て形成した円柱状のカムロブ素材であるビレット3は、
前処理として、例えば約1150〜1200℃で加熱さ
れた後、上型1と下型2により開放圧縮する据込み加工
により略樽形に成形されるが、前記カムロブ17が非円
形・非軸対称の輪郭形状を有するので、本実施例におい
ては成形材料のボリューム配分を整える為に段付据込み
を行っている。
【0018】次に、カム形状に対応する曲面16が形成
されたダイス10、外パンチ4、中押しパンチ6及び下
型5により概略の製品輪郭形状を有する成形型内に前記
前処理を施したビレット3を載置して閉じ込める。尚、
このビレット3を成形型内に置く際には、成形材料のボ
リューム配分を整える為、カム頂部を成形する側(図2
の左側)にオフセットして置かれる。但し、カムロブ1
7の異形度が低い場合には、前記段付据込みを行うこと
と、ビレット3をオフセットして成形型内に載置するこ
とのいずれかを採用するだけで十分である。
【0019】その後、図2(a) に示す如く、外パンチ4
と共に円柱状の中押しパンチ6を加圧降下させ、外パン
チ4でビレット3を圧縮しながらビレット内に中押しパ
ンチ6を押し込むことによって、密閉された成形型内に
おいて成形材料を外周部に流動させてカムロブ17の概
略の輪郭形状を有する中間成形材7を押出し成形により
予備成形する。
【0020】そこで、中間成形材7の中央付近には、図
2(b) に示すように、凹部11が形成される。即ち、軸
方向孔18を打ち抜くパンチとほぼ同径の前記中押しパ
ンチ6が中央付近に凹部11を形成することによって、
該中間成形材7には後工程で軸方向孔18を打ち抜く為
の呼び穴が施され、打抜き部の厚さを薄くして打抜きを
容易にすることができる。
【0021】この時、上記予備成形工程における成形型
内の輪郭形状は、カムロブ17の最終形状に近いものに
するが、成形型内での中間成形材7の拘束は強くせず、
外周面等に面ダレ8を残した状態にする。即ち、本実施
例においては、中間成形材7の厚みH1 がカムロブ17
の最終厚みH2 よりも厚くなるように成形している。そ
こで、中間成形材7は低いパンチ厚及び低い成形荷重で
成形可能である。
【0022】そして次に、前記予備成形工程により形成
された中間成形材7の凹部11に中押しパンチ9を押込
むと同時に、中間成形材7の上下面を押圧し、最終厚み
2の所定の輪郭形状を有する仕上成形材12を仕上成
形する。ここで、中押しパンチ9は、図3に示すよう
に、外パンチ14の加圧面から突出する押込み長さh2
が前記予備成形工程における中押しパンチ6の前記押込
み長さh1 よりも小さくされている。そこで、外パンチ
14と共に中押しパンチ9を降下させ、中間成形材7の
外側部分に外パンチ14の加圧面を当接させた状態で
は、凹部11近傍の中間成形材表面である凹部11の底
面と型面である中押しパンチ9の押圧端面との間に空隙
13が形成される。
【0023】そして、外パンチ14と共に中押しパンチ
9を更に加圧降下させて、中間成形材7の外側部分に外
パンチ14による加圧力を作用させることにより、成形
型内において成形材料を中央部分に流動させつつ、中間
成形材7の外周面等に残っている前記面ダレ8の部分に
成形材料を充満させる。尚、前記面ダレ8の部分がほぼ
完全に成形材料で充満させられる成形終了時において
も、凹部11の底面と中押しパンチ9の押圧端面との間
に空隙13が残るようにする。即ち、前記中間成形材7
の面ダレ8が大きくバラついていても、本仕上成形工程
では、前記空隙13の大きさが小さくなると共にその中
心が中押しパンチ9の中心からずれるだけであり、前記
面ダレ8の部分には成形材料が均一に充満される。
【0024】従って、完全密閉された成形型内での前記
成形材料は、完全密閉形の閉塞鍛造ではなく、型内中央
部にフリーな部分を有して拘束度が下げられた鍛造とな
るので、低いパンチ圧及び低い成形荷重で加工すること
ができる。この時、成形材料は前記空隙13の一部を埋
めるように成形型内を流動するが、前記面ダレ8の部分
を充満させる方が先になるように、前記予備成形工程に
おける中間成形材7の形状(即ち、凹部11の肉厚、面
ダレ部の量及び厚みH1 等)を決定する必要がある。
【0025】即ち、前記予備成形工程において面ダレが
少ない部分は、本仕上成形工程の成形早期に面ダレ8の
部分が成形材料に充満され、その後、成形材料は前記空
隙13のみへ流れる。又、前記予備成形工程において面
ダレが大きい部分では、成形材料は前記面ダレ8の部分
と前記空隙13の両方に流れるので、前記面ダレ8の部
分は最終的に成形材料によって充満される。いずれにし
ても、型内中央部に成形材料の逃げ場があるため、パン
チ面圧が過大になることを防ぐと同時に、非円形・非軸
対称の輪郭形状であるがためにアンバランスになる予備
成形時における面ダレも吸収することができる。従っ
て、予備成形工程における加工精度が悪くても、仕上成
形工程により高精度の輪郭形状を有する仕上成形材12
の成形が可能である。
【0026】上記仕上成形工程においては、前記予備成
形工程により形成された中間成形材7の凹部11内に中
押しパンチ9を押込むことにより、軸方向孔18を打ち
抜く為の呼び穴を成形するだけでなく、空隙13への成
形材料の流動に適度な拘束を与え、前記仕上成形材12
が成形される際の成形材料の適度な内圧を保持する。即
ち、前記空隙13が大き過ぎると、仕上成形工程におい
て急激に成形材料が空隙13内に流入し、凹部11の内
径形状が崩れると共に面ダレ8の部分が成形材料に充満
されなくなるので、面ダレ8の部分に成形材料を充満さ
せる程度に成形型内における成形材料の内圧を上げる必
要がある。そこで、流動する成形材料の拘束度を制御
し、必要な程度に成形型内における成形材料の内圧を上
げる為には、仕上成形工程において凹部11内に押込ま
れる中押しパンチ9が有効である。
【0027】そして最後に、図5に示すように、上記仕
上成形工程により形成された仕上成形材12の凹部11
に沿って軸方向孔18を打抜きパンチ15により丸く打
抜き、カムロブ17を成形する。この際、軸方向孔18
の周壁面での段付きの発生を防止して内径形状及び精度
を良くするため、前記打抜きパンチ15により凹部11
の周壁面をシェービング(縁仕上げ)しながら打ち抜
く。又、軸方向孔18を打抜きパンチ15で打ち抜く
際、仕上成形材12の凹部11の外側部分を拘束しなが
ら打ち抜くことにより、打ち抜かれるカムロブ17の変
形を防止することができる。
【0028】即ち、前記仕上成形工程により形成された
仕上成形材12に残された空隙跡13aは、軸方向孔1
8を成形する打抜き工程により前記凹部11と共に打ち
抜かれ、カムロブ17の完成品には残らない。従って、
上記の如き予備成形工程及び仕上成形工程においては、
中押しパンチ6,9及び外パンチ4,14のパンチ面圧
を低くした低い成形荷重でも効率良く高精度なカムロブ
17を成形することができるので、成形型の変形及び早
期破損を防止することができる。
【0029】尚、本実施例の仕上成形工程においては、
本発明に基づいて凹部近傍の中間成形材表面と型面との
間に形成される空隙が、仕上成形工程における中押しパ
ンチ9の押込み長さh2 を予備成形工程における中押し
パンチ6の押込み長さh1 よりも小さくすることによっ
て形成される空隙13として形成したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0030】例えば、図6に示した本発明の他の実施例
によれば、本発明に基づく空隙は、仕上成形工程におけ
る中押しパンチ9の押圧端面に対向する下型21に形成
された凹み22によって形成される。即ち、中押しパン
チ9の押込み長さh2 を予備成形工程における中押しパ
ンチ6の押込み長さh1 とほぼ等しくし、予備成形工程
により形成された中間成形材7の凹部11に中押しパン
チ9を押込むと同時に、中間成形材7の上下面を押圧
し、最終厚みH2 の所定の輪郭形状を有する仕上成形材
23を仕上成形する。そこで、中押しパンチ9と共に外
パンチ14を降下させ、中間成形材7の上面に中押しパ
ンチ9及び外パンチ14の加圧面を当接させた状態で
は、凹部11近傍の中間成形材表面である中間成形材7
の底面と型面である凹み22の底面との間に空隙が形成
される。
【0031】そして、外パンチ14と共に中押しパンチ
9を更に加圧降下させて、中間成形材7に外パンチ14
及び中押しパンチ9による加圧力を作用させることによ
り、図6に示すように成形型内における成形材料を中央
部分である凹み22に流動させつつ、中間成形材7の外
周面等に残っている前記面ダレ8の部分に成形材料を充
満させることができる。
【0032】また、図7に示した本発明の他の実施例に
よれば、本発明に基づく空隙は、仕上成形工程における
中押しパンチ31の押圧端面に形成された凹み32によ
って形成される。即ち、中押しパンチ31の押込み長さ
2 を予備成形工程における中押しパンチ6の押込み長
さh1 とほぼ等しくし、予備成形工程により形成された
中間成形材7の凹部11に中押しパンチ31を押込むと
同時に、中間成形材7の上下面を押圧し、最終厚みH2
の所定の輪郭形状を有する仕上成形材33を仕上成形す
る。そこで、中押しパンチ31と共に外パンチ34を降
下させ、中間成形材7の上面に中押しパンチ9及び外パ
ンチ34の加圧面を当接させた状態では、凹部11近傍
の中間成形材表面である凹部11の底面と型面である凹
み22の底面との間に空隙が形成される。
【0033】そして、外パンチ34と共に中押しパンチ
31を更に加圧降下させて、中間成形材7に外パンチ3
4及び中押しパンチ31による加圧力を作用させること
により、図7に示すように成形型内における成形材料を
中央部分である凹み32に流動させつつ、中間成形材7
の外周面等に残っている前記面ダレ8の部分に成形材料
を充満させることができる。
【0034】更に、上記実施例の打抜き工程において
は、仕上成形材12の凹部11に沿って丸い軸方向孔1
8を打抜きパンチ15により打抜いてカムロブ17を成
形したが、図9に示したカムロブ35のように、軸方向
孔36の周壁部に溝37が必要な場合には、仕上成形工
程までは凹部を円形断面とし、打抜き工程の打抜きパン
チによって前記溝37を形成することも可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明の組立用カムロブの製造方法によ
れば、中間成形材を成形する予備成形工程においては、
カムロブの概略の輪郭形状を成形するだけなので、成形
材料を充満させて局部的な面ダレ部が生じないようにパ
ンチ圧及び成形荷重を高くする必要がない。
【0036】また、仕上成形工程においては、前記中間
成形材の中央付近に空隙が残るように上下面が押圧され
てカムロブの所定の輪郭形状が成形されるので、成形型
内における成形材料は拘束度が低くなり流れ易くなる。
この時、予備成形工程により形成された中間成形材の凹
部内には中押しパンチが押込まれ、所定の輪郭形状が成
形される際の成形材料の内圧が保持される。そこで、低
いパンチ圧及び低い成形荷重でも外周面に成形材料を充
満させて所定の輪郭形状を得ることができる。
【0037】即ち、上述の如き予備成形工程及び仕上成
形工程においては、パンチ面圧を低くした低い成形荷重
でも効率良く高精度なカムロブを成形することができる
ので、成形型の変形及び早期破損を防止することができ
る。従って、成形型の変形及び早期破損を防止しなが
ら、効率良く高精度のカムロブを成形することができる
組立用カムロブの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組立用カムロブの製造方法における据
込み工程を説明する為の要部断面図及びビレットの上面
図である。
【図2】本発明の組立用カムロブの製造方法における予
備成形工程を説明する為の要部断面図及び中間成形材の
上面図である。
【図3】本発明の組立用カムロブの製造方法における仕
上成形工程を説明する為の要部断面図である。
【図4】本発明の組立用カムロブの製造方法における仕
上成形工程を説明する為の要部断面図及び仕上成形材の
上面図である。
【図5】本発明の組立用カムロブの製造方法における打
抜き工程を説明する為の要部断面図である。
【図6】本発明の組立用カムロブの製造方法における他
の実施例に基づく仕上成形工程を説明する為の要部断面
図である。
【図7】本発明の組立用カムロブの製造方法における他
の実施例に基づく仕上成形工程を説明する為の要部断面
図である。
【図8】本発明の組立用カムロブの製造方法により成形
されるカムロブの全体斜視図である。
【図9】本発明の組立用カムロブの製造方法により成形
されるカムロブの変形例を示す全体斜視図である。
【図10】従来の組立用カムロブの製造方法における据
込み工程を説明する為の要部断面図である。
【図11】従来の組立用カムロブの製造方法における成
形工程を説明する為の要部断面図及び中間成形材の上面
図である。
【図12】従来の組立用カムロブの製造方法における打
抜き工程を説明する為の要部断面図である。
【図13】従来の組立用カムロブの製造方法により成形
されるカムロブの全体斜視図である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 ビレット 4 外パンチ 5 下型 6 中押しパンチ 7 中間成形材 8 面ダレ 9 中押しパンチ 10 ダイス 11 凹部 12 仕上成形材 13 空隙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に非円形の輪郭形状を有すると共に
    中央部に軸方向孔を有する組立用カムロブの製造方法に
    おいて、 前処理されたカムロブ素材を成形型内に閉じ込めた後、
    該カムロブ素材の中央付近に凹部を形成するように中押
    しパンチを押込みながら概略の輪郭形状を成形する予備
    成形工程と、 前記予備成形工程により形成された中間成形材の凹部に
    中押しパンチを押込むと同時に、該凹部近傍の中間成形
    材表面と型面との間に空隙が残るようにしながら中間成
    形材の上下面を押圧して所定の輪郭形状を成形する仕上
    成形工程と、 前記仕上成形工程により形成された仕上成形材の凹部に
    沿って軸方向孔を成形する打抜き工程とを含む組立用カ
    ムロブの製造方法。
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