JPH09276926A - 冷却機構を備えた歪矯正ロール及び歪矯正装置 - Google Patents

冷却機構を備えた歪矯正ロール及び歪矯正装置

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JPH09276926A
JPH09276926A JP9508796A JP9508796A JPH09276926A JP H09276926 A JPH09276926 A JP H09276926A JP 9508796 A JP9508796 A JP 9508796A JP 9508796 A JP9508796 A JP 9508796A JP H09276926 A JPH09276926 A JP H09276926A
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JP
Japan
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extruded material
roll
strain
peripheral surface
rolls
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JP9508796A
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English (en)
Inventor
Kouzou Michisaka
浩三 道阪
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Showa Aluminum Can Corp
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Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉、大口径等の断面形状を有する押出材を
歪なく安定して生産し得る、冷却機構を備えた歪矯正ロ
ール及び歪矯正装置の提供を目的とする。 【解決手段】 歪矯正ロール1は、自軸回りに回転しな
がら、周面4を押出材Aの外周面に当接させることによ
り押出材の歪みを矯正する。外部から冷媒が供給される
中空部2が内部に設けられ、さらにこれに連通し周面に
開口する1個または複数個の冷媒吐出孔3が設けられて
なる。歪矯正装置は、歪矯正ロール1が2個1組として
複数組備えられる。各組のロールは回転軸が相互に平行
で、かつ押出方向に対して直交する態様で配置される。
かつ各組ごとに複数段押出方向の前後に並んで配置さ
れ、かつロールの回転軸の向きを異にして配置されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、押出機の後面に
配置され、特に薄肉、大口径の環状の断面形状を有する
押出材の歪みを矯正しつつ押出材を冷却し得る冷却機構
を備えた歪矯正ロール及び歪矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルミニウム(その合金も含
む、以下同じ)製の押出材は建材等に広く適用され、そ
の優位性が認められている。
【0003】そして最近では、ヨットマスト、パイプブ
スバー等の長尺で軽量、高強度かつ高精度等の性能が要
求される構造材の分野で、アルミニウム製押出材の優位
性が認識されつつある。かかるアルミニウム製押出材
は、所期する性能を実現するために、薄肉、大口径等の
断面形状とする必要があるが、薄肉部などが押し出し時
に発生する歪に抗しきれずに、断面形状が変形する恐れ
があり、生産ラインで所期する性能を安定して得るのが
困難であった。
【0004】そこで、前記のような薄肉、大口径のアル
ミニウム製押出材を安定して生産するために、押出機よ
り押し出されてきた直後の押出材に歪矯正用のロールを
当てがい、押出材に発生する歪を矯正して、所期する断
面形状を有する押出材を生産する方法等が採用されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の方法
で歪が矯正された押出材は、冷却工程に移行するために
テーブルに載置された状態で搬送されるが、テーブルに
載置された直後の押出材は未だ高温で比較的軟化した状
態であるため、押出材のテーブルと接触する部分が窪ん
だり、自重によって断面形状が若干偏平状態となるとい
う問題が発生していた。
【0006】また、所定の強度を得るために押出材に焼
き入れを施す場合、いったん冷却された押出材を再加熱
したのち、冷媒が蓄えられた焼入槽に浸漬する方法や、
ロール等によって歪を矯正したのちに押出材に周囲から
冷媒を吹き付けて連続的に焼き入れする方法が採用され
ている。
【0007】ところが、薄肉や大口径の断面形状を有す
る押出材を焼き入れする場合、冷媒に浸漬するときの温
度差や、冷媒を吹き付ける時のむら等により、一旦歪を
矯正した押出材に、新たな歪みが生じるという問題が生
じていた。
【0008】この発明は上記技術的課題に鑑みなされた
ものであり、薄肉、大口径等の断面形状を有する押出材
を歪なく安定して生産し、所期する性能を得ることので
きる冷却機構を備えた歪矯正ロール及び歪矯正装置の提
供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願第1の発明に係る冷却機構を備えた歪矯正ロー
ルは、自軸回りに回転しながら、周面を押出材の外周面
に当接させることにより押出材の歪みを矯正するロール
であって、外部から冷媒が供給される中空部が内部に設
けられるとともに、前記中空部に連通し周面に開口する
1個または複数個の冷媒吐出孔が設けられてなることを
特徴とするものである。
【0010】さらに、ロールの押出材と当接される周面
の形状が、横断面において円形で縦断面において押出材
の外周形状に適合する形状となされていることが望まし
い。
【0011】上記目的を達成するために、本願第2の発
明に係る冷却機構を備えた歪矯正装置は、押出機の後面
設備として用いられる歪矯正装置であって、前記の歪矯
正ロールが2個1組として複数組備えられ、各組のロー
ルは回転軸が相互に平行で、かつ押出方向に対して直交
する態様で配置され、前記各組のロールは、各組ごとに
複数段押出方向の前後に並んで配置されるとともに、各
組ごとにロールの回転軸の向きを異にして配置されてい
ることを特徴とするものである。
【0012】本願第1の発明にかかる構成の歪矯正ロー
ルを採用すれば、押出加工によって生じる歪を矯正しつ
つ、歪矯正ロール内部から吐出された冷媒によって押出
材を冷却し得て焼き入れ効果を生じさせることができ、
さらに、冷却されることによって発生する歪も防止する
ことができる。
【0013】したがって、押出材が薄肉であっても、変
形を防止して歪のない押出材が得られることとなり、テ
ーブル上に載置されても接触部分が窪んだり自重によっ
て変形することがなくなる。
【0014】また、前記歪矯正ロールにおいて、押出材
と当接する周面の形状が、横断面において円形で縦断面
において押出材の外周形状に適合する形状となされてい
る場合には、1つのロールで外周方向に沿って広範囲な
矯正、冷却が行われることになる。
【0015】本願第2の発明にかかる歪矯正装置は、本
願第1の発明にかかる歪矯正ロールを用いたものである
ため、上記と同様で、押出材の歪みを矯正しつつ冷却を
行うことができるため、安定して薄肉、大口径等の断面
形状を有する押出材を生産することができる。さらに、
複数組の矯正ロールを組み合わせることで、押出材の全
域にわたって矯正、冷却を行うことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0017】図1および図2は、この発明にかかる冷却
機構を備えた歪矯正ロールの一実施形態を示すものであ
り、該ロール(1)は略円筒状となされ、内部には中空
部(2)が設けられるとともに、さらに冷媒吐出孔
(3)が設けられている。
【0018】前記中空部(2)は、ロール(1)の横断
面の中心部を軸方向に貫通した円筒形状となされてい
る。この中空部(2)は、シャフト(6)を貫挿させる
とともに、外部から供給される冷媒を貯留するためのも
のであり、このために、シャフト(6)の外径よりも内
径が大きく設定されている。
【0019】前記冷媒吐出孔(3)は、一端が前記中空
部(2)に連通し、他端がロール(1)の外周面に開口
した孔であり、径方向に沿って放射状にかつロール
(1)の長さ方向にも多数設けられている。
【0020】前記ロール(1)は、シャフト(6)の周
りに回転しつつその周面を押出材の外周面に加圧状態に
当接されるものである。従って、ロール(1)の周面は
横断面において円形に形成されている。かつ、一つのロ
ール(1)で押出材(A)の外周面に広範囲にわたって
当接し得るように、ロール(1)の周面は縦断面におい
て押出材の外周形状に適合する形状となされている。具
体的には、この実施形態では、押出材(A)の断面外周
形状が円形であるため、ロール周面(4)の縦断面形状
は、該円と同じ曲率を有する円弧状となされている。
【0021】前記シャフト(6)は、ロール(1)の中
空部(2)を貫挿するとともに、中空部(2)の両端部
に嵌め込まれた軸受(5)(5)により長さ方向の両端
部近傍を支持されている。従って、これによりロール
(1)はシャフト(6)を中心に回転可能となされてい
る。さらに、前記シャフト(6)は、断面円形のパイプ
形状となされるとともに、ロール(1)の中空部(2)
に位置する部分にはシャフトを肉厚方向に貫通する冷媒
供給孔(6a)が多数設けられている。この構造によっ
て、外部からシャフト(6)の内部に導入された冷媒
が、矯正ロール(1)の中空部(2)に供給され、さら
に冷媒吐出孔(3)を介してロール周面に供給されるも
のとなされている。尚、冷媒としては、冷媒ガスや冷却
液体のみならずエアーや冷気等を用いても良い。
【0022】また、前記ロール(1)の中空部には、各
軸受け(5)(5)の内方位置において、封止部材
(7)(7)が設けられている。これはロール(1)の
回転を維持しつつ、ロール(1)の中空部(2)に供給
された冷媒がシャフト(6)と軸受(5)との摺動部分
からもれないように封止するものである。具体的には、
前記封止部材(7)としてはオイルシール等を例示し得
る。
【0023】図示実施例に係る歪矯正ロールは、その周
面をアルミニウム等の押出材(A)に押圧状態に当接さ
れて押出材に矯正力を付与するとともに、押出の進行に
よる押出材(A)の移動に伴って回転する。而して、ロ
ール(1)は、周面(4)の横断面形状が円形で、縦断
面形状が押出材(A)の外周と同じ曲率を有する円弧状
に形成されているから、ロール周面(4)の広範囲な部
分が押出材(A)の外周面に当接して、押出材(A)は
効率良く確実に矯正される。同時に、前記シャフト
(6)の内部を通過してロール(1)の中空部(2)に
外部から冷媒が供給されるとともに、供給された冷媒が
冷媒吐出孔(3)から押出材(A)の周面へと吐出され
る。これにより、押出材(A)を冷却して焼入れ効果を
付与するとともに、冷却による歪みの発生をも防止する
ことができる。また、冷媒が押出材(A)との接触部及
びその近傍から吐出されるため、冷媒の潤滑作用により
ロール(1)との接触によって発生する傷を防止するこ
ともできる。
【0024】なお、この発明にかかる冷却機構を備えた
歪矯正ロールの構造は上記のものに限定される訳ではな
く、他の構造を採用しても構わない。例えば、図3
(イ)に示すように、シャフト(6)が挿通される軸受
け(5)と封止部材(7)を円板形状のフランジ(8)
の中心に設け、該フランジ(8)をロール(1)の両端
面に取り付けることで、ロール(1)をシャフト(6)
に回転自在に取り付け、かつ中空部(2)の両端を封止
する態様でも良い。
【0025】また、図3(ロ)に示すように、ロール
(1)の軸方向の一端のみが開口する中空部(2)を設
けるとともに、該中空部に連通する態様で、ロールの一
端部に、冷媒導入孔(6b)を有するシャフト(6)を
フランジ(9)を介して取付けるとともに、ロール
(1)の他端部にもフランジ(10)を介してシャフト
(6)を取付けた構成としても良い。
【0026】上記図3(イ)(ロ)に示す使用態様を採
用すれば、ロール(1)の中空部(2)内に軸受け
(5)等を設ける必要がないため、ロール(1)の加工
等が容易となる効果がある。
【0027】次に、図1、2に示した歪矯正ロールから
なる冷却機構を備えた歪矯正装置の実施形態について説
明する。
【0028】図4に示す歪矯正装置は、押出機(B)の
後面に配置されるものであり、歪矯正ロール(1a)
(1a)と(1b)(1b)を2個一組として、これが
押出方向に対して前後に並んで2組配置された構成とな
されている。
【0029】押出方向後方のロール(1a)(1a)
は、シャフト(6)(6)が上下を向く配置で、押出材
(A)の径方向の左右両側に平行に配置されている。一
方、押出方向前方のロール(1b)(1b)は、シャフ
ト(6)(6)が水平となる配置で、押出材(A)の径
方向の上下両側に平行に配置されている。
【0030】また、前記各ロール(1a)(1a)(1
b)(1b)は、図1及び図2に示したものと同様の構
造となされており、中空部(2)、冷媒吐出孔(3)、
当接面(4)をそれぞれ備えている。特に該当接面
(4)の縦断面形状は、上下左右に配置された4個のロ
ール(1a)(1a)(1b)(1b)によって押出材
(A)の全外周に矯正力を付与しうるように、押出材
(A)の外周の約4分の1に対応する円弧に形成されて
いる。
【0031】図4に示した矯正装置では、押出機(B)
から押出された押出材(A)は、ロール(1a)(1
a)(1b)(1b)によって周面を押圧矯正されなが
らこれらロールを通過するが、ロール(1a)(1a)
(1b)(1b)は押出材(A)の径方向の上下左右に
配置され、かつその縦断面形状は押出材(A)の外周の
約4分の1に対応する円弧に形成されているから、押出
材(A)は全外周に対して矯正力が付与される。
【0032】同時に、各ロール(1a)(1a)(1
b)(1b)には、シャフト(6)を通じて冷却用空気
等の冷媒が導入されるとともに、この冷媒は冷媒吐出孔
(3)から押出材(A)の表面に吐出される。
【0033】これにより、押出材(A)の全外周に渡っ
て押出加工による歪みを矯正しつつ、押出材(A)の冷
却による焼入れ効果を付与することができ、また冷却に
よる歪みの発生をも防止することができる。
【0034】したがって、薄肉、大口径等の断面形状を
有する押出材が歪むことなく安定して生産され、また、
該歪矯正装置を通過した押出材は冷却硬化しているた
め、テーブルに載置されても窪んだり自重によって変形
することもない。
【0035】
【発明の効果】この発明に係る冷却機構を備えた歪矯正
ロールによれば、押出加工によって生じる歪を矯正しつ
つ、歪矯正ロール内部から吐出された冷媒によって押出
材を冷却することができ、さらに、冷却されることによ
って発生する歪も防止することができる。このため、押
出材が薄肉であっても、変形を防止して歪のない押出材
を得ることができ、テーブル上に載置されても接触部分
が窪んだり自重によって変形する等の不都合を解消でき
る。
【0036】また、前記歪矯正ロールにおいて、押出材
と当接する周面の形状が、横断面において円形で縦断面
において押出材の外周形状に適合する形状となされてい
る場合には、1つのロールで広範囲な矯正、冷却を行わ
せることができる。
【0037】また、本願第2の発明にかかる歪矯正装置
によれば、押出材の歪みを矯正しつつ冷却を行うことが
できるため、安定して薄肉、大口径等の断面形状を有す
る押出材を生産することができるのに加えて、複数組の
矯正ロールを組み合わせることで、押出材の全域にわた
って矯正、冷却を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる冷却機構を備えた歪矯正ロ
ールの一実施形態を示す断面斜視図である。
【図2】 (イ)は図1のロールの縦断面図、(ロ)は
(イ)のII−II線で切断した横断面図である。
【図3】 (イ)(ロ)はそれぞれ他の実施形態を示す
縦断面図である。
【図4】 (イ)は押出機後面に配置された冷却機構を
備えた歪矯正装置の正面図、(ロ)は側面図である。
【符号の説明】
1…矯正ロール 2…中空部 3…冷媒吐出孔 4…周面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自軸回りに回転しながら、周面を押出材
    の外周面に当接させることにより押出材の歪みを矯正す
    るロール(1)であって、 外部から冷媒が供給される中空部(2)が内部に設けら
    れるとともに、 前記中空部(2)に連通し周面に開口する1個または複
    数個の冷媒吐出孔(3)が設けられてなることを特徴と
    する、冷却機構を備えた歪矯正ロール。
  2. 【請求項2】 押出材と当接される周面(4)の形状
    が、横断面において円形で縦断面において押出材の外周
    形状に適合する形状となされている請求項1に記載の冷
    却機構を備えた歪矯正ロール。
  3. 【請求項3】 押出機の後面設備として用いられる歪矯
    正装置であって、 請求項1または2に記載の歪矯正ロールが2個1組とし
    て複数組備えられ、 各組のロール(1a)(1a)、(1b)(1b)は回
    転軸が相互に平行で、かつ押出方向に対して直交する態
    様で配置され、 前記各組のロール(1a)(1a)、(1b)(1b)
    は、各組ごとに複数段押出方向の前後に並んで配置され
    るとともに、各組ごとにロールの回転軸の向きを異にし
    て配置されていることを特徴とする冷却機構を備えた歪
    矯正装置。
JP9508796A 1996-04-17 1996-04-17 冷却機構を備えた歪矯正ロール及び歪矯正装置 Pending JPH09276926A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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