JPH09275033A - コンデンサ素子 - Google Patents

コンデンサ素子

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JPH09275033A
JPH09275033A JP8357196A JP8357196A JPH09275033A JP H09275033 A JPH09275033 A JP H09275033A JP 8357196 A JP8357196 A JP 8357196A JP 8357196 A JP8357196 A JP 8357196A JP H09275033 A JPH09275033 A JP H09275033A
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JP
Japan
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metal electrode
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long
short
electrodes
Prior art date
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Pending
Application number
JP8357196A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Nakabo
年宏 中坊
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に渡って信頼性の高い高圧油浸コンデン
サを提供することを目的とする。 【解決手段】 一対の電極は、長幅金属電極と短幅金属
電極から成り、一対の電極の幅方向における両端におい
て、長幅金属電極が短幅金属電極より突出するように巻
回し、長幅金属電極を高電圧に、短幅金属電極を中性点
あるいはアースに結線したことを特徴とする。したがっ
て、誘電体の劣化を抑制することができるので、コンデ
ンサの信頼性の向上および長寿命化を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサのコン
デンサ素子の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにコンデンサは、誘電体とし
てポリプロピレンフィルム(以下PPフィルムと呼称)
等の高分子フィルムや絶縁紙を使用し、その複数枚を重
ね合わせ、これを電極間にはさんで巻回してコンデンサ
素子とし、これに絶縁媒体を含浸させて構成される。
【0003】図4および図5に、従来のコンデンサ素子
の構成を示す。図4は一般に広く用いられている構成
で、1は誘電体、2は金属電極を示し、誘電体1を2枚
重ね合わせ、これを一対の同一幅を有する金属電極2の
間にはさんだものである。なお、図中Hは金属電極2が
高電圧に、Lは金属電極2が中性点あるいはアースに結
線されたことを示している。図5は図4を改良したもの
で、図4において金属電極2の幅方向における端縁のエ
ッジによる電界集中を防ぐために、金属電極2の幅方向
における端縁の両方を折り曲げたもの(以下両側折り曲
げ箔電極と呼称)を用いたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
によれば、誘電体1と金属電極2を巻回しコンデンサ素
子を作製する際に、一対の金属電極2を数十から数百メ
ータに渡ってずれることなく巻回することは難しく、実
際にはずれが生じることになる。例えば、一対の金属電
極2の一方が他方に対して左にずれ、一方の金属電極2
に高圧を、他方の金属電極2に低圧を結線したとする
と、両金属電極2の左側の端縁では高圧側の金属電極2
が低圧側の金属電極2より突出し、反対に両金属電極2
の右側の端縁では低圧側の金属電極2が高圧側の金属電
極2より突出していることになる。すなわち、常に一対
の金属電極2の一方の端縁は高圧側の金属電極2が突出
し、他端縁は低圧の金属電極2が突出していることにな
る。これが実際のコンデンサ素子においては、ある部分
では一対の金属電極2の一方が他方に対して左にずれ、
またある部分では一対の金属電極2の一方が他方に対し
て右にずれるというように、1つのコンデンサ素子の中
に一方の金属電極2が右にずれる部分や左にずれる部分
が混在している。このずれの生じた部分には電界が局部
的に集中するので、この近傍の誘電体1の劣化は他の部
分より速く進行する。コンデンサの絶縁性能はそのコン
デンサの全ての誘電体1の中で最も弱い(劣化が進行し
た)部分により決まるので、前述したように局部的に劣
化が進行すると、コンデンサの絶縁性能は低下すること
になり、長期に渡って使用するとついには絶縁破壊に至
るおそれがあるという欠点があった。なお、両側折り曲
げ箔電極を用いることにより金属電極2の幅方向におけ
る端縁のエッジに起因する電界集中は改善されるが、一
対の金属電極2のずれによる電界集中の問題は依然解決
されていなかった。
【0005】本発明は、従来の技術の有するこのような
欠点に留意してなされたものであり、その目的とすると
ころは、コンデンサの絶縁性能の低下を抑制することに
より、長期に渡る信頼性の高いコンデンサを提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記欠点を解決するため
に、一対の電極を誘電体を介して巻回したコンデンサ素
子において、一対の電極は、その一方が他方より幅方向
の寸法が長い長幅金属電極と、長幅金属電極より幅方向
の寸法が短い短幅金属電極から成り、一対の電極の幅方
向における両端において、長幅金属電極が短幅金属電極
より突出するように巻回し、長幅金属電極に高電圧を、
短幅金属電極に中性点あるいはアースを結線したことを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】発明者は、ずれの生じた金属電極
2において、低圧側の金属電極2が高圧側の金属電極2
より突出した部位近傍の誘電体1の劣化が、他の部分と
比べて著しく速いことを見いだした。そこで、コンデン
サ素子の巻回全長を通じて低圧側の金属電極2が高圧側
の金属電極2より突出しないコンデンサ素子構成、すな
わち、意図的に長幅と短幅の電極をもって一対の電極と
し、長幅の方に高圧を、短幅の方に低圧を結線するよう
にした。
【0008】図1および図2に、本発明のコンデンサ素
子の構成を示し、これに基づいて詳述するが、この発明
は以下の実施例に限定されるものではない。図中1はP
Pフィルム、ポリエチレンフィルム等の高分子フィル
ム、または絶縁紙である誘電体、3はアルミ箔等の長幅
金属電極、4はアルミ箔等の短幅金属電極で、幅方向の
寸法が長幅金属電極3より短いものである。図中Hは一
対の電極の一方が高電圧に、Lは一対の電極の他方が中
性点あるいはアースに結線されたことを示している。
【0009】図1は誘電体1を2枚重ね合わせ、これを
一対の電極である長幅金属電極3と短幅金属電極4の間
にはさみ、かつ一対の電極の幅方向における両端におい
て、長幅金属電極3が短幅金属電極4より突出するよう
にコンデンサ素子を作製し、そして長幅金属電極3に高
電圧、短幅電極4に中性点もしくはアースが接続される
ように結線したものである。図2は、長幅金属電極3、
短幅金属電極4共に幅方向における端縁の両方を折り曲
げたもの(両側折り曲げ箔電極)を用いること以外は図
1と同じである。
【0010】また、図3に比較例のコンデンサ素子の構
成を示す。図3は図1と反対に結線する、すなわち長幅
金属電極3に中性点もしくはアース、短幅金属電極4に
高電圧が接続されるように結線すること以外は図1と同
じである。
【0011】
【実施例】
実施例1 誘電体1として18μm厚の祖面化PPフィルム、長幅
金属電極3および短幅金属電極4として8μm厚のアル
ミ箔を用いて図1に示すコンデンサ素子(10μF)を
作製し、長幅金属電極3に高電圧、短幅金属電極4に中
性点が接続されるように結線し、その後複数のコンデン
サ素子をタンク内に収納し、真空加熱処理を施し、絶縁
油を含浸した。作製したコンデンサの半数は加速劣化さ
せるために80℃、定格電圧の1.5倍の条件で、60
日間加熱課電を行った。その後、加熱課電を行ったコン
デンサ(以下加熱課電品と呼称)、および加熱課電を行
っていないコンデンサ(以下未加熱課電品と呼称)のコ
ンデンサ素子の直流破壊電圧を測定した。
【0012】比較例1 誘電体1として18μm厚の祖面化PPフィルム、長幅
金属電極3および短幅金属電極4として8μm厚のアル
ミ箔を用いて、図3に示すコンデンサ素子(10μF)
を作製し、長幅金属電極3に中性点、短幅金属電極4に
高電圧が接続されるように結線し、実施例1と同様にコ
ンデンサを作製した。その後の加熱課電およびコンデン
サ素子の直流破壊電圧の測定は実施例1と同様に行っ
た。
【0013】従来例1 誘電体1として18μm厚の祖面化PPフィルム、一対
の同一幅を有する金属電極2として8μm厚のアルミ箔
を用いて、図4に示すコンデンサ素子(10μF)を作
製し実施例1と同様にコンデンサを作製した。その後の
加熱課電およびコンデンサ素子の直流破壊電圧の測定は
実施例1と同様に行った。
【0014】前記したコンデンサ(実施例1、比較例
1、従来例1)のコンデンサ素子直流破壊電圧の平均値
および最小値を表1に示す。なお、表1に示した数値の
単位はV/μm(ボルト/マイクロメータ)である。こ
こでコンデンサ素子の直流破壊電圧を測定したのは、誘
電体の劣化を最も顕著に知ることができるからである。
【0015】
【表1】表1から初期特性(未加熱課電品の直流破壊電
圧値)は前述の如何なる構成のコンデンサ素子(実施
例、比較例、従来例)も同様の特性を示すが、劣化後特
性(加熱課電品の直流破壊電圧値)はコンデンサ素子の
構成を変えることにより異なる、すなわち、幅方向の寸
法が異なる一対の電極を用いて、長幅側に高電圧、短幅
側に中性点を結線した場合(実施例)には、従来例と比
較して顕著に誘電体の劣化を抑制する効果が認められる
が、反対に結線した場合(比較例)には、誘電体の劣化
を抑制する効果が認められないことが分かる。
【0016】次に、両側折り曲げ箔電極を長幅金属電極
3および短幅金属電極2に用いた場合も、本発明の効果
が認められるか検討した。
【0017】実施例2 誘電体1として18μm厚の祖面化PPフィルム、長幅
金属電極3および短幅金属電極4として8μm厚のアル
ミ箔を用いて、図2に示すコンデンサ素子(10μF)
を作製し、長幅金属電極3に高電圧、短幅金属電極4に
中性点が接続されるように結線し、実施例1と同様にコ
ンデンサを作製した。作製したコンデンサの半数は加速
劣化させるために80℃、定格電圧の2.3倍の条件
で、60日間加熱課電を行った。その後、加熱課電品お
よび未加熱課電品のコンデンサ素子の直流破壊電圧を測
定した。
【0018】従来例2 誘電体1として18μm厚の祖面化PPフィルム、一対
の同一幅を有する金属電極2として8μm厚のアルミ箔
を用いて、図5に示す構成のコンデンサ素子(10μ
F)を作製し実施例1と同様にコンデンサを作製した。
その後の加熱課電およびコンデンサ素子の直流破壊電圧
の測定は実施例2と同様に行った。
【0019】前記したコンデンサ(実施例2、従来例
2)のコンデンサ素子直流破壊電圧の平均値および最小
値を表2に示す。なお、表2に示した数値の単位はV/
μm(ボルト/マイクロメータ)である。
【0020】
【表2】表2から初期特性(未加熱課電品の直流破壊電
圧値)は実施例、従来例共に同様の特性を示すが、劣化
後特性(加熱課電品の直流破壊電圧値)はコンデンサ素
子の構成を変えることにより異なる、すなわち、幅方向
の寸法が異なる一対の電極において、長幅側に高電圧、
短幅側に中性点を結線した場合(実施例)は、幅方向の
寸法が等しい一対の電極(従来例)とした場合より顕著
に誘電体の劣化を抑制する効果が認められることが分か
る。よって、両側折り曲げ箔電極を用いた場合において
も、本発明の効果が認められることが明らかとなった。
【0021】また実施例には示していないが、長幅金属
電極4もしくは短幅金属電極3のどちらか一方に両側折
り曲げ箔電極を用いた場合、および、片方の端縁のみを
折り曲げた片側折り曲げ箔電極を用いた場合も同様の効
果が得られる。さらに、誘電体、長幅金属電極、および
短幅金属電極の材質、厚さ、枚数等に関係なく、同様の
効果を奏することはいうまでもない。
【0022】これらから理解されるように、長幅金属電
極と短幅金属電極をもって一対の電極とし、かつ一対の
電極の幅方向における両端において、長幅金属電極が短
幅金属電極より突出するように巻回し、更に長幅側に高
電圧、短幅側に中性点もしくはアースを結線することに
よって、長期間使用後の誘電体の劣化を抑制できるよう
になる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上説明してきたように構成
されているので、次に記載するような効果を奏する。誘
電体が劣化しにくいコンデンサ素子の構成としたので、
長期に渡るコンデンサの絶縁性能の低下を抑制でき、よ
って、コンデンサの長寿命化およびコンデンサの長期に
渡る信頼性の向上を図ることができるといった効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンデンサ素子の構成を示す図であ
る。
【図2】本発明のコンデンサ素子の構成を示す図であ
る。
【図3】比較のコンデンサ素子の構成を示す図である。
【図4】従来のコンデンサ素子の構成を示す図である。
【図5】従来のコンデンサ素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 誘電体 2 金属電極 3 長幅金属電極 4 短幅金属電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極を誘電体を介して巻回した
    コンデンサ素子において、 前記一対の電極は、その一方が他方より幅方向の寸法が
    長い長幅金属電極と、前記長幅金属電極より幅方向の寸
    法が短い短幅金属電極から成り、 前記一対の電極の幅方向における両端において、前記長
    幅金属電極が前記短幅金属電極より突出するように巻回
    し、 前記長幅金属電極に高電圧を、前記短幅金属電極に中性
    点あるいはアースを結線したことを特徴とするコンデン
    サ素子。
  2. 【請求項2】 長幅金属電極と短幅金属電極は、これ
    らの幅方向における端縁の一方または両方が折り曲げら
    れたものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のコンデンサ素子。
JP8357196A 1996-04-05 1996-04-05 コンデンサ素子 Pending JPH09275033A (ja)

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