JPH09274313A - レジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジストパターンの形成方法

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JPH09274313A
JPH09274313A JP8153596A JP8153596A JPH09274313A JP H09274313 A JPH09274313 A JP H09274313A JP 8153596 A JP8153596 A JP 8153596A JP 8153596 A JP8153596 A JP 8153596A JP H09274313 A JPH09274313 A JP H09274313A
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resist
resist film
exposure
substrate
pattern
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Application number
JP8153596A
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English (en)
Inventor
Satoshi Saito
聡 斎藤
Naoko Kihara
尚子 木原
Takuya Naito
卓哉 内藤
Makoto Nakase
真 中瀬
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常雰囲気中での、露光−PEB間の酸失活
による影響を抑制し、寸法変動の少ないパターンを形成
可能なレジストパターンの形成方法を提供する。 【解決手段】 基板上に、酸触媒化学増幅型レジストを
塗布してレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜の
所定の領域に化学放射線を照射してパターン露光を施す
ことにより露光部に酸を発生させる工程、前記パターン
露光後のレジスト膜を加熱処理して前記酸による触媒反
応を進める工程、及び前記加熱処理後のレジスト膜を、
現像液を用いて現像処理する工程を具備するレジストパ
ターンの形成方法において、前記パターン露光後、加熱
処理前のレジスト膜が形成された基板を、真空中もしく
は不活性ガス中に15分以上放置することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の微細
加工に用いられるレジストパターンの形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI等の半導体集積回路の高集
積化が進むにつれて、微細パターンの形成が不可欠にな
っており、通常、半導体ウェハー等の基板には、レジス
トを用いたリソグラフィ技術によって微細パターンが形
成される。スループットの向上と微細パターンの形成の
ために、レジスト材料として高感度で高解像力を有する
化学増幅型レジストが用いられ始めている。この化学増
幅型レジストは、化学放射線の照射によって発生した酸
を触媒とする酸触媒反応を利用しているため、極めて高
感度でレジストパターンを形成することができる。しか
しながら、露光により発生した酸は、大気中に存在する
微量の塩基性物質などの酸失活物質の影響を受けやす
く、わずかな失活した酸の影響によってレジスト感度が
低下したり、形成されたレジストパターンのプロファイ
ルが劣化することが知られている。
【0003】酸の失活は、大気中の塩基性物質によって
引き起こされるため、ケミカルフィルタなど塩基性物質
をトラップするフィルタを用いて雰囲気の管理をしない
限り、これを避けることはできない。また失活の程度
は、雰囲気中の塩基性物質の濃度に強く依存しており、
その雰囲気に曝されている時間によっても変動する。
【0004】このように、酸の失活は露光後、通常の大
気に曝されてから始まるため、その影響を避けるには、
酸が失活する前にレジスト膜に対して加熱処理(PE
B)を行い、酸触媒反応を起こさなければならない。し
かしながら、デバイス作製プロセスにおいては、工程間
の時間が一定になるようなインライン化がなされていな
いものも多く、多くのプロセスはバッチ処理により行わ
れている。このバッチ処理プロセスでは、複数枚の基板
が各工程ごとにまとめて処理されるため、基板の順番に
よってまた枚数によって露光からPEBまでの時間に差
が生じてしまう。すなわち、酸の失活の程度は基板ごと
に異なるため得られるレジストパターンの寸法も基板ご
とに異なってしまい、一定に仕上がらないことになる。
【0005】このようにバッチ処理プロセスによってレ
ジストパターンを形成するに際しては、上述したような
露光−PEB間の基板ごとの時間差による酸失活の影響
を無視することができない。これを防止するためには、
処理プロセスが行われる雰囲気から塩基性物質を除くた
めに、ケミカルフィルタなどを用いた空気の清浄化措置
を施すことが有効である。しかしながら、これら設備の
敷設には多額の費用が必要とされ、しかも、フィルタを
定期的に交換しなければならない。作業の煩雑化を避け
るために、塩基性物質の濃度が20ppb程度の通常雰
囲気中でレジストパターンを形成することが望まれてい
るが、このような雰囲気中で酸の失活による影響を抑制
し得るレジストパターンの形成方法は、未だ得られてい
ないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩基性物質
除去が行われていない通常雰囲気中での、露光−PEB
間の酸失活による影響を抑制し、寸法変動の少ないパタ
ーンを形成可能なレジストパターンの形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、基板上に、酸触媒化学増幅型レジストを塗
布してレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜の所
定の領域に化学放射線を照射してパターン露光を施すこ
とにより露光部に酸を発生させる工程、前記パターン露
光後のレジスト膜を加熱処理して、前記酸による触媒反
応を進める工程、および、前記加熱処理後のレジスト膜
を、現像液を用いて現像処理する工程を具備し、前記パ
ターン露光後、加熱処理前のレジスト膜が形成された基
板を、真空中もしくは不活性ガス中に15分以上放置す
ることを特徴とするレジストパターンの形成方法を提供
する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
レジストパターンの形成方法で用いられる化学増幅型レ
ジストは、可視光、紫外光、または電子線、X線などの
化学放射線の照射により酸を発生し、この後、加熱処理
を適宜施すことで酸触媒反応が生じる化学増幅型レジス
トであれば、何等限定されない。これらのレジストは、
目的に応じてポジ型またはネガ型を選択して使用するこ
とができる。
【0009】なお、ポジ型の化学増幅型レジストは、例
えばアルカリ可溶性の樹脂、溶解抑止剤および化学放射
線の照射により酸を発生する化合物(以下、酸発生剤と
称する)で構成され、一方ネガ型の化学増幅型レジスト
は、例えば酸によって架橋する置換基を有する化合物
と、酸発生剤とで構成される。ここでは、ポジ型の化学
増幅型レジストを用いる場合を例に挙げて、本発明のレ
ジストパターンの形成方法を説明する。
【0010】ポジ型の化学増幅型レジストの成分である
アルカリ可溶性の樹脂としては、例えばノボラック樹
脂、およびポリヒドロキシスチレンなどが挙げられる。
溶解抑止剤としては、例えば、ポリヒドロキシスチレン
の水酸基の一部または全てをターシャリブトキシカルボ
ニル基、ターシャリブトキシカルボニルメチル基、およ
びテトラヒドロピラニルエーテル基などで置換した化合
物;ビスフェノールA、クレゾールフタレインの水酸基
の1つまたは2つをターシャリブトキシカルボニル基、
ターシャリブトキシカルボニルメチル基、およびテトラ
ヒドロピラニルエーテル基などで置換した化合物などが
挙げられる。
【0011】また、酸発生剤としては、例えば、トリフ
ェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートお
よびジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホ
ネートなどのオニウム塩;ビスフェニルスルホニルメタ
ンおよびフェニルスルホニルアセトニトリルなどのスル
ホニル化合物;オルトニトロベンジルパラトルエンスル
ホネートなどのスルホン酸エステル類などが挙げられ
る。
【0012】上述した成分は、所定の割合で有機溶媒に
溶解して、本発明で用いられる酸触媒化学増幅型レジス
トの溶液が得られる。なお、アルカリ可溶性の樹脂の配
合量は、通常、全固形分中の50〜90wt%程度であ
り、溶解抑止剤の配合量は、10〜50wt%程度であ
り、酸発生剤の配合量は、0.1〜10wt%程度であ
る。
【0013】また、有機溶媒としては、例えば、シクロ
ヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルア
ミルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン系
溶媒;メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、イソブチルセロソル
ブアセテート等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸イソアミルおよびγ−ブチロラクトンなど
のエステル系溶媒などが挙げられる。
【0014】得られたレジスト溶液は、例えばスピンコ
ーティングやディッピング等により、所定の基板上に塗
布した後、加熱乾燥してレジスト膜を形成する。なお、
加熱温度および時間は、レジストの種類、使用する有機
溶媒などに応じて適宜選択することができるが、例えば
90〜130℃、1〜5分程度の加熱を行うことが好ま
しい。
【0015】なお、ここでの基板としては、例えばシリ
コンウェハ、表面に各種の絶縁膜や電極、配線などが形
成されたシリコンウェハ、ブランクマスク、GaAs、
AlGaAsなどの III−V族化合物半導体ウェハ、ク
ロムまたは酸化クロム蒸着マスク、アルミ蒸着基板、I
BPSGコート基板、PSGコート基板、SOGコート
基板、カーボン膜スパッタ基板などを使用することがで
きる。
【0016】続いて、前記レジスト膜にパターン露光を
行う。露光光源としては、KrF、ArFエキシマレー
ザのdeep UV光、X線、電子線、波長0.1〜3
nmのSR光などを用いることができ、所定のマスクパ
ターンを介して選択的な露光を行う方法、またはマスク
を用いずにパターンデータにより描画を行う方法のいず
れかを、光源に応じて選択する。
【0017】次いで、レジスト膜が形成された基板を、
露光後直ちに真空もしくは不活性ガスで充填されたチャ
ンバー内に移動し、この中に15分以上、好ましくは2
0分以上滞留させる。
【0018】本発明の方法で用いられる真空チャンバー
の真空度は、10-3torr以下であることが好まし
く、10-6torr以下の真空度であることがより好ま
しい。なお、電子線描画により露光を行った場合には、
通常真空もしくは不活性ガスで充填された露光装置内に
基板をそのまま放置することができる。また、不活性ガ
スとしては、窒素、HeおよびArガスなど使用するこ
とができ、これらのガス中における塩基性物質の濃度
は、5ppb以下、さらには1ppb以下であること
が、塩基性物質による酸の失活を防止するうえで好まし
い。
【0019】なお、真空チャンバー、および不活性ガス
チャンバーのいずれの場合も、放置中に生じ得る暗反応
を進行させない点で、チャンバー内の温度は23℃以下
とすることが好ましい。
【0020】その後、レジスト膜を、熱板、オーブン等
を用いて、または紫外線照射等によって、加熱処理(ベ
ーキング,PEB)する。なお、PEBの温度は、レジ
ストの種類に応じて適宜選択することができ、例えば、
約50〜130℃の範囲が好ましい。
【0021】次いで、レジスト膜を浸漬法、スプレー法
等によって現像する。ここで用いられる現像液は、各々
のレジストに応じて適宜選択することができる。現像液
としては、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液、コリン水溶液などの有機アルカリ水溶液;水
酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などの無
機アルカリ水溶液などが挙げられる。これらのアルカリ
水溶液には、アルコールや界面活性剤などを添加しても
よい。
【0022】現像後の基板およびレジスト膜に対して
は、適宜水等を用いてリンス処理を施し、さらに乾燥さ
せることにより所望のパターンが得られる。なお、必要
に応じて、このレジストパターンに140〜160℃程
度の加熱処理を3〜5分程度施してもよい。
【0023】上述のように、レジスト膜にパターン露光
を施した後、加熱処理に先だって基板を真空もしくは不
活性ガス中に15分以上放置することにより、大気雰囲
気に曝されている時間、すなわちPEBまでの待機時間
における酸の失活による影響を著しく低減することがで
きる。このため、待機時間の時間の長さに関係なく寸法
変動の少ないレジストパターンが得られ、ひいてはPE
Bまでの時間マージンを、露光後、このようなチャンバ
ー内に基板を放置せずにPEBを行ってパターンを形成
する通常の場合と比較して、約3倍程度に広めることが
可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例および比
較例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)ヘキサメチルジシラザン蒸気で30秒間処
理したSiウェハーを用意し、以下の手順でレジストパ
ターンを形成した。
【0025】まず、分子量(Mw=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を30%ターシャリブトキ
シカルボニルメチル基で保護した樹脂60wt%、分子
量(Mw=10000)のポリヒドロキシスチレン33
wt%、および酸発生剤としてトリフェニルスルフォニ
ウムトリフレート7wt%を、溶媒としての3−メトキ
シプロピオン酸メチルに溶解してレジスト溶液を得た。
【0026】このレジスト溶液を、Siウェハー上にス
ピナーにより0.5μmの膜厚で塗布し、100℃、5
分間の加熱処理により乾燥してレジスト膜を形成した。
その後、タングステンマスクを介して中心波長約1nm
のSR光(照射量200mJ/cm2 )を照射し、等倍
転写を行った。なおこの際、タングステンマスクとレジ
スト膜が形成された基板とはHeガス中に保持した。
【0027】露光終了後の基板は、直ちに約10-6to
rrの真空チャンバー内に移動し、この中に20分間放
置した後大気中に取り出した。このように処理された基
板を2枚用意し、各基板を塩基性物質濃度が約20pp
bの大気中に、それぞれ0時間および3時間放置した
後、70℃で5分間PEBを行った。続いて、2.38
wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
で60秒間現像して、レジストパターンを得た。
【0028】また、比較のために、露光終了後、真空チ
ャンバーを経由することなく大気中に取り出した2枚の
基板を、上述と同様にして塩基性物質を含有する雰囲気
中に放置した後、現像してレジストパターンを形成し
た。
【0029】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図1のグラフに示す。
【0030】図1から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、本発明の方法により形成さ
れたレジストパターン、および比較例の方法により形成
されたレジストパターンは、いずれもスペース寸法1.
0μmであることがわかる。しかしながら、塩基性物質
を含有する大気中に3時間放置した場合には、露光後に
真空チャンバー内での20分間の放置を経た本発明の方
法により形成されたパターンにおけるスペースの寸法
は、0.92μmとほとんど変動していないのに対し、
比較例の方法で形成されたパターンの場合は、その寸法
は0.7μmに変化している。
【0031】すなわち、露光後のレジスト膜を真空チャ
ンバー内に所定時間放置することによって、大気中の塩
基性物質に起因したレジスト感度の低下を軽減できるこ
とがわかる。 (実施例2)まず、分子量(MW=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を20%ターシャリブトキ
シカルボニル基で保護した樹脂65wt%、分子量(M
w=10000)のポリヒドロキシスチレン28wt
%、及び酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムト
リフレート7wt%を、溶媒としての3−メトキシプロ
ピオン酸メチルに溶解してレジスト溶液を得た。
【0032】このレジスト溶液を、前述と同様のSiウ
ェハー上にスピナーにより0.5μmの膜厚で塗布し、
100℃、5分の加熱処理により乾燥してレジスト膜を
形成した。その後、実施例1と同様に中心波長約1nm
のSR光(200mJ/cm2 )を照射して、タングス
テンマスクを介して等倍転写を行った。
【0033】露光終了後の基板は、Heガスで充填され
た露光チャンバー内にそのまま20分間放置した後、大
気中に取り出した。なお、チャンバー内の塩基性物質の
濃度は、約1ppbであった。このように処理された基
板を2枚用意し、各基板を塩基性物質濃度が約20pp
bの大気中に、それぞれ0時間および3時間放置した
後、90℃で5分間PEBを行った。続いて、2.38
wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で
60秒間現像してレジストパターンを得た。
【0034】また、比較のために、露光終了後、直ちに
大気中に取り出した2枚の基板を、上述と同様にして塩
基性物質を含有する雰囲気中に放置した後、現像してレ
ジストパターンを形成した。
【0035】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図2のグラフに示す。
【0036】図2から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、本発明の方法により形成さ
れたレジストパターン、および比較例の方法により形成
されたレジストパターンは、いずれもスペース寸法1.
0μmであることがわかる。しかしながら、塩基性物質
を含有する大気中に3時間放置した場合には、露光後に
Heガス中での20分間の放置を経た本発明の方法によ
り形成されたパターンにおけるスペースの寸法は、0.
90μmとほとんど変動していないのに対し、比較例の
方法で形成されたパターンの場合は、その寸法は0.5
μmと50%も変化している。
【0037】すなわち、露光後のレジスト膜をHeガス
中に所定時間放置することによって、大気中の塩基性物
質に起因したレジスト感度の低下を、大きく抑制できる
ことがわかる。 (実施例3)まず、分子量(MW=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を30%テトラヒドロピラ
ニル基で保護した樹脂61wt%、分子量(Mw=50
00)のクレゾールノボラック樹脂37wt%、及び酸
発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリフレート
2wt%を、溶媒としての3−メトキシプロピオン酸メ
チルに溶解してレジスト溶液を得た。
【0038】このレジスト溶液を、前述と同様のSiウ
ェハー上にスピナーにより0.5μmの膜厚で塗布し、
105℃、5分の加熱処理により乾燥してレジスト膜を
形成した。その後、実施例1と同様に中心波長約1nm
のSR光(400mJ/cm2 )を照射して、タングス
テンマスクを介して等倍転写を行った。
【0039】露光終了後の基板は、直ちに約10-6to
rrの真空チャンバー内に移動し、この中に20分間放
置した後大気中に取り出した。このように処理された基
板を2枚用意し、各基板を塩基性物質濃度が約20pp
bの大気中に、それぞれ0時間および3時間放置した
後、100℃で5分間PEBを行った。続いて、2.3
8wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液で60秒間現像して、レジストパターンを得た。
【0040】また、比較のために、露光終了後、真空チ
ャンバーを経由することなく大気中に取り出した2枚の
基板を、上述と同様にして塩基性物質を含有する雰囲気
中に放置した後、現像してレジストパターンを形成し
た。
【0041】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図3のグラフに示す。
【0042】図3から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、本発明の方法により形成さ
れたレジストパターン、および比較例の方法により形成
されたレジストパターンは、いずれもスペース寸法1.
0μmであることがわかる。しかしながら、塩基性物質
を含有する大気中に3時間放置した場合には、露光後に
真空チャンバー内での20分間の放置を経た本発明の方
法により形成されたパターンにおけるスペースの寸法
は、0.85μmとほとんど変動していないのに対し、
比較例の方法で形成されたパターンの場合は、その寸法
は0.45μmにまで変化している。
【0043】すなわち、露光後のレジスト膜を真空チャ
ンバー内に所定時間放置することによって、大気中の塩
基性物質に起因したレジスト感度の低下を、大きく抑制
できることがわかる。 (実施例4)まず、分子量(MW=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を30%ターシャリブトキ
シカルボニルメチル基で保護した樹脂63.5wt%、
分子量(Mw=10000)のポリヒドロキシスチレン
35wt%、および酸発生剤としてのトリフェニルスル
ホニウムトリフレート1.5wt%を、溶媒としての3
−メトキシプロピオン酸メチルに溶解してレジスト溶液
を得た。
【0044】このレジスト溶液を、前述と同様のSiウ
ェハー上にスピナーにより1.0μmの膜厚で塗布し、
100℃、5分の加熱処理により乾燥してレジスト膜を
形成した。その後、クロムマスクを介して254nmの
フィルターを経たUV光(20mJ/cm2 )を照射
し、コンタクト露光転写を行った。なおこの際、クロム
マスクとレジスト膜が形成された基板とは、窒素ガス中
に保持した。
【0045】露光終了後の基板は、直ちに約10-6to
rrの真空チャンバー内に移動し、この中に20分間放
置した後大気中に取り出した。このように処理された基
板を2枚用意し、各基板を塩基性物質濃度が約20pp
bの大気中に、それぞれ0時間および3時間放置した
後、95℃で2分間PEBを行った。続いて、2.38
wt%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
で60秒間現像して、レジストパターンを得た。
【0046】また、比較のために、露光終了後、真空チ
ャンバーを経由することなく大気中に取り出した2枚の
基板を、上述と同様にして塩基性物質を含有する雰囲気
中に放置した後、現像してレジストパターンを形成し
た。
【0047】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図4のグラフに示す。
【0048】図4から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、本発明の方法により形成さ
れたレジストパターン、および比較例の方法により形成
されたレジストパターンは、いずれもスペース寸法2.
0μmであることがわかる。しかしながら、塩基性物質
を含有する大気中に3時間放置した場合には、露光後に
真空チャンバー内での20分間の放置を経た本発明の方
法により形成されたパターンにおけるスペースの寸法
は、1.92μmとほとんど変動していないのに対し、
比較例の方法で形成されたパターンの場合は、その寸法
は1.55μmに変化している。
【0049】すなわち、露光後のレジスト膜を真空チャ
ンバー内に所定時間放置することによって、大気中の塩
基性物質に起因したレジスト感度の低下を軽減できるこ
とがわかる。 (実施例5)まず、分子量(MW=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を30%ターシャリブトキ
シカルボニルメチル基で保護した樹脂60wt%、分子
量(MW=10000)のポリヒドロキシスチレン33
wt%、及び酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウ
ムトリフレート7wt%を、溶媒としての3−メトキシ
プロピオン酸メチルに溶解してレジスト溶液を得た。
【0050】このレジスト溶液を、クロムマスク基板上
にスピナーにより0.5μmの膜厚で塗布し、100
℃、5分の加熱処理により乾燥してレジスト膜を形成し
た。その後、高エネルギー電子線(加速電圧15Ke
V)を4μC/cm2 の条件で走査して電子線描画を行
った。
【0051】描画後の基板は、そのまま真空チャンバー
内に20分間放置した後大気中に取り出した。なお、真
空チャンバーの真空度は約10-10 torrであった。
このように処理された基板を2枚用意し、各基板を塩基
性物質濃度が約20ppbの大気中に、それぞれ0時間
および3時間放置した後、60℃で3分間PEBを行っ
た。続いて、2.38wt%のテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド水溶液で60秒間現像して、レジストパ
ターンを得た。
【0052】また、比較のために、露光終了後、直ちに
大気中に取り出した2枚の基板を、上述と同様にして塩
基性物質を含有する雰囲気中に放置した後、現像してレ
ジストパターンを形成した。
【0053】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図5のグラフに示す。
【0054】図5から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、本発明の方法により形成さ
れたレジストパターン、および比較例の方法により形成
されたレジストパターンは、いずれもスペース寸法1.
0μmであることがわかる。しかしながら、塩基性物質
を含有する大気中に3時間放置した場合には、露光後に
真空チャンバー内での20分間の放置を経た本発明の方
法により形成されたパターンにおけるスペースの寸法
は、0.9μmとほとんど変動していないのに対し、比
較例の方法で形成されたパターンの場合は、その寸法は
0.72μmに変化している。
【0055】すなわち、露光後のレジスト膜を真空チャ
ンバー内に所定時間放置することによって、大気中の塩
基性物質に起因したレジスト感度の低下を軽減できるこ
とがわかる。 (実施例6)まず、分子量(MW=19000)のポリ
ヒドロキシスチレンの水酸基を30%ターシャリブトキ
シカルボニルメチル基で保護した樹脂60wt%、分子
量(MW=10000)のポリヒドロキシスチレン33
wt%、及び酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウ
ムトリフレート7wt%を、溶媒としての3−メトキシ
プロピオン酸メチルに溶解してレジスト溶液を得た。
【0056】このレジスト溶液を、クロムマスク基板上
にスピナーにより0.5μmの膜厚で塗布し、100
℃、5分の加熱処理により乾燥してレジスト膜を形成し
た。その後、高エネルギー電子線(加速電圧50Ke
V)を10μC/cm2 の条件で走査して電子線描画を
行った。
【0057】描画後の基板は、そのまま真空チャンバー
内に15分間放置した後大気中に取り出した。なお、真
空チャンバーの真空度は約10-10 torrであった。
このように処理された基板を4枚用意し、各基板を塩基
性物質濃度が約20ppbの大気中にそれぞれ0分、3
0分、1.5時間および3時間放置した後、75℃で3
分間PEBを行った。続いて、2.38wt%のテトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間現像
して、レジストパターンを得た。
【0058】さらに、露光後真空チャンバー内に放置す
る時間を0分、5分、10分、20分および30分に変
更する以外は前述と同様にして、各放置時間について4
枚の基板を用意し、前述と同様の塩基性物質雰囲気に所
定時間曝した後、PEB、現像を行ってレジストパター
ンを形成した。
【0059】このようにして形成された各レジストパタ
ーンについて、スペースの寸法を寸法SEMにより測定
し、得られた寸法と塩基性物質を含有する大気中での放
置時間との関係を、図6のグラフに示す。
【0060】図6から、露光後のレジスト膜を塩基性物
質に接触させない場合には、得られたレジストパターン
のスペース寸法は、真空放置時間に関係なくいずれも
0.15μmであることがわかる。しかしながら、塩基
性物質を含有する大気中での放置時間が1.5時間、3
時間と長くなるにしたがって、真空放置時間の短いもの
は、大気中の不純物の影響を受けて寸法が短くなること
が判明した。
【0061】特に、塩基性物質を含有する大気中に3時
間放置して形成されたレジストパターンであっても、描
画後加熱処理前に、真空中に15分以上放置した場合に
は、そのスペース寸法が0.145μm以上であること
に注目される。なお、真空中に放置することなく塩基性
物質に3時間接触させた場合には、レジスト膜表面の難
溶化層のためにパターンが形成されたなかった。すなわ
ち、描画後に真空中に15分以上放置することによっ
て、その後に大気中に曝された際の影響(レジストの感
度低下)を著しく低減できることが明らかとなった。
【0062】以上の結果から、露光後に真空チャンバー
もしくは不活性ガス中に所定時間滞留させることによっ
て、その後の大気雰囲気中に放置されたときに起こる、
レジスト感度の低下を抑えられることがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塩基性物質の除去が何等行われていない通常雰囲気中で
も、露光後大気中におけるレジスト感度の安定性の低下
を抑制したレジストパターンの形成方法が提供される。
このため、本発明の方法により形成されたレジストパタ
ーン寸法の時間マージンは、極めて広いものになり、基
板ごとのパターン寸法の変動を低減することができる。
したがって、かかるレジストパターンの形成方法は、半
導体装置等の製造プロセスにおける各種デバイス作製に
極めて有用であり、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
【図2】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
【図3】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
【図4】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
【図5】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
【図6】塩基性物質含有雰囲気中での放置時間と、レジ
ストパターンのスペース寸法との関係を示すグラフ図。
フロントページの続き (72)発明者 中瀬 真 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、酸触媒化学増幅型レジストを
    塗布してレジスト膜を形成する工程、 前記レジスト膜の所定の領域に化学放射線を照射してパ
    ターン露光を施すことにより露光部に酸を発生させる工
    程、 前記パターン露光後のレジスト膜を加熱処理して、前記
    酸による触媒反応を進める工程、および前記加熱処理後
    のレジスト膜を、現像液を用いて現像処理する工程を具
    備し、 前記パターン露光後、加熱処理前のレジスト膜が形成さ
    れた基板を、真空中もしくは不活性ガス中に15分以上
    放置することを特徴とするレジストパターンの形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記パターン露光後、加熱処理前のレジ
    スト膜が形成された基板を、専用の真空チャンバー内に
    放置する請求項1に記載のレジストパターンの形成方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002057163A (ja) * 2000-05-13 2002-02-22 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
JP2007103710A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Nikon Corp 現像装置及び露光装置
USRE43471E1 (en) 2000-05-13 2012-06-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of manufacturing a semiconductor device

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