JPH09273992A - 金属表面酸化層の定量分析方法 - Google Patents
金属表面酸化層の定量分析方法Info
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- JPH09273992A JPH09273992A JP8393796A JP8393796A JPH09273992A JP H09273992 A JPH09273992 A JP H09273992A JP 8393796 A JP8393796 A JP 8393796A JP 8393796 A JP8393796 A JP 8393796A JP H09273992 A JPH09273992 A JP H09273992A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 正確に精度良く、かつ迅速、簡便に目的元素
の濃度を決定可能で、しかも酸素濃度も正確に精度良く
決定可能な、金属表面酸化層の定量分析方法の提供。 【解決手段】 グロー放電発光分光分析法を用いて、目
的元素の濃度が既知でかつ試料中における目的元素の濃
度が均一な合金を標準試料とし、酸素については、好ま
しくは純金属を熱処理して得た熱処理酸化膜を有する試
料を標準試料とし、目的元素とマトリックス元素との濃
度比およびグロー放電により得られる目的元素とマトリ
ックス元素との発光強度比の両者に基づき検量線を作成
し、被測定試料についてグロー放電を行って目的元素と
マトリックス元素との発光強度比を測定し、前記検量線
により目的元素の濃度を決定する金属表面酸化層の定量
分析方法。
の濃度を決定可能で、しかも酸素濃度も正確に精度良く
決定可能な、金属表面酸化層の定量分析方法の提供。 【解決手段】 グロー放電発光分光分析法を用いて、目
的元素の濃度が既知でかつ試料中における目的元素の濃
度が均一な合金を標準試料とし、酸素については、好ま
しくは純金属を熱処理して得た熱処理酸化膜を有する試
料を標準試料とし、目的元素とマトリックス元素との濃
度比およびグロー放電により得られる目的元素とマトリ
ックス元素との発光強度比の両者に基づき検量線を作成
し、被測定試料についてグロー放電を行って目的元素と
マトリックス元素との発光強度比を測定し、前記検量線
により目的元素の濃度を決定する金属表面酸化層の定量
分析方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理などにより
形成される鋼板など金属の表面酸化層を、正確に精度良
く、かつ迅速、簡便に深さ方向の定量分析を行うための
グロー放電発光分光分析法に関するものである。
形成される鋼板など金属の表面酸化層を、正確に精度良
く、かつ迅速、簡便に深さ方向の定量分析を行うための
グロー放電発光分光分析法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄鋼材料の表面組成は、内部の
組成と異なる。これは、鉄鋼材料は、その目的に応じて
特殊な熱処理を施して製造されるが、鋼中のMn, Siなど
の添加元素あるいは、Al, Sなどの不純物元素がこの熱
処理により、鋼材表面に濃化して内部とは異なる組成の
酸化層を形成するためである。
組成と異なる。これは、鉄鋼材料は、その目的に応じて
特殊な熱処理を施して製造されるが、鋼中のMn, Siなど
の添加元素あるいは、Al, Sなどの不純物元素がこの熱
処理により、鋼材表面に濃化して内部とは異なる組成の
酸化層を形成するためである。
【0003】この表面酸化層は、鋼などの金属材料(以
下金属材料と記す)の表面特性、すなわち耐食性、溶接
性、塗装密着性などを支配する要因となることから、そ
の組成を評価することが金属材料の製造上重要となる。
表面酸化層の組成は、金属材料の熱処理の温度、雰囲気
および金属材料の化学成分に影響されるため複雑で、そ
の厚みは、非常に薄いもので数nm、厚いものでは数十μ
m である。
下金属材料と記す)の表面特性、すなわち耐食性、溶接
性、塗装密着性などを支配する要因となることから、そ
の組成を評価することが金属材料の製造上重要となる。
表面酸化層の組成は、金属材料の熱処理の温度、雰囲気
および金属材料の化学成分に影響されるため複雑で、そ
の厚みは、非常に薄いもので数nm、厚いものでは数十μ
m である。
【0004】従って、従来は、2次イオン質量分析法
(SIMS)、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分
光法(XPS )などの、いわゆる表面分析法を適用し、酸
化層の組成を、表面からの深さ方向の組成変化と共に評
価していたが、迅速性や、鋼板表面の、より平均的情報
を得るために必要な分析範囲の広さの面で劣るため、商
用の鋼材にはほとんど利用されていなかった。
(SIMS)、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分
光法(XPS )などの、いわゆる表面分析法を適用し、酸
化層の組成を、表面からの深さ方向の組成変化と共に評
価していたが、迅速性や、鋼板表面の、より平均的情報
を得るために必要な分析範囲の広さの面で劣るため、商
用の鋼材にはほとんど利用されていなかった。
【0005】グロー放電発光分光分析法(以下GDS とも
記す)は、放電管内にアルゴンガスなどの希ガスを導入
し、試料を陰極として、異常グロー放電させ、生じた希
ガス元素のイオンで試料表面を連続的かつ短時間でスパ
ッタリングし、スパッタリングされた試料成分の負グロ
ー域での原子発光スペクトルを分光分析することによ
り、めっき層や酸化層を深さ方向に定量分析する方法で
ある。
記す)は、放電管内にアルゴンガスなどの希ガスを導入
し、試料を陰極として、異常グロー放電させ、生じた希
ガス元素のイオンで試料表面を連続的かつ短時間でスパ
ッタリングし、スパッタリングされた試料成分の負グロ
ー域での原子発光スペクトルを分光分析することによ
り、めっき層や酸化層を深さ方向に定量分析する方法で
ある。
【0006】GDS による酸化層の定量分析法としては、
例えば、「鉄と鋼」Vol.77, No.11(1991) p.1985 、も
しくは特開平7-103898号公報で示される、光強度積分法
が知られている。この方法は、組成既知の標準試料より
求めた酸素を含む各元素の見かけの発光収率および各元
素の密度の両者に基づき、測定試料の酸化層の深さ方向
でのGDSの発光強度の変化を、スパッタされる酸化層の
重量に変換して、各元素の濃度およびスパッタ深さ、す
なわち酸化層の厚さを求める定量分析方法である。
例えば、「鉄と鋼」Vol.77, No.11(1991) p.1985 、も
しくは特開平7-103898号公報で示される、光強度積分法
が知られている。この方法は、組成既知の標準試料より
求めた酸素を含む各元素の見かけの発光収率および各元
素の密度の両者に基づき、測定試料の酸化層の深さ方向
でのGDSの発光強度の変化を、スパッタされる酸化層の
重量に変換して、各元素の濃度およびスパッタ深さ、す
なわち酸化層の厚さを求める定量分析方法である。
【0007】しかしながら、従来のGDS の方法で酸化層
を分析する場合、発光強度の積分値で定量を行うため、
分光器系および真空排気系統の変動により発光強度が不
安定になり、定量精度が低下するという問題があった。
さらに、濃度を求めるためには、鋼中における各元素の
密度が既知でなければならず、金属元素に関しては、物
理定数として広く知られている数値を用いることは可能
であるが、酸素の密度については、気体酸素の密度(1.
43kg/m3 、at 273K )や固体酸素の密度(1.570g/cm3、
at0K )を、鋼中における酸素の密度として用いる必要
があるため、正確さに欠けるという問題があった。
を分析する場合、発光強度の積分値で定量を行うため、
分光器系および真空排気系統の変動により発光強度が不
安定になり、定量精度が低下するという問題があった。
さらに、濃度を求めるためには、鋼中における各元素の
密度が既知でなければならず、金属元素に関しては、物
理定数として広く知られている数値を用いることは可能
であるが、酸素の密度については、気体酸素の密度(1.
43kg/m3 、at 273K )や固体酸素の密度(1.570g/cm3、
at0K )を、鋼中における酸素の密度として用いる必要
があるため、正確さに欠けるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題を
解決し、分光器系および真空排気系統の変動などに基づ
く発光強度の変動の影響を受けることなく、正確に精度
良く、かつ迅速、簡便に分析の目的元素の含有量(以下
濃度と記す)を決定可能で、しかも酸素濃度も正確に精
度良く決定可能な、金属表面酸化層の定量分析方法を提
供することを目的とする。
解決し、分光器系および真空排気系統の変動などに基づ
く発光強度の変動の影響を受けることなく、正確に精度
良く、かつ迅速、簡便に分析の目的元素の含有量(以下
濃度と記す)を決定可能で、しかも酸素濃度も正確に精
度良く決定可能な、金属表面酸化層の定量分析方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、金属表面
酸化層の定量分析において、グロー放電発光分光分析法
を用いて、前記定量分析の目的元素の濃度が既知でかつ
試料中における目的元素の濃度が均一な合金を標準試料
とし、目的元素とマトリックス元素との濃度比およびグ
ロー放電により得られる目的元素とマトリックス元素と
の発光強度比の両者に基づき検量線を作成し、被測定試
料についてグロー放電を行って任意の時間tでの目的元
素とマトリックス元素との発光強度比を測定し、前記検
量線により目的元素の濃度を決定することを特徴とする
金属表面酸化層の定量分析方法である。
酸化層の定量分析において、グロー放電発光分光分析法
を用いて、前記定量分析の目的元素の濃度が既知でかつ
試料中における目的元素の濃度が均一な合金を標準試料
とし、目的元素とマトリックス元素との濃度比およびグ
ロー放電により得られる目的元素とマトリックス元素と
の発光強度比の両者に基づき検量線を作成し、被測定試
料についてグロー放電を行って任意の時間tでの目的元
素とマトリックス元素との発光強度比を測定し、前記検
量線により目的元素の濃度を決定することを特徴とする
金属表面酸化層の定量分析方法である。
【0010】第2の発明は、金属表面酸化層の定量分析
において、グロー放電発光分光分析法を用いて、酸素に
ついては、純金属を熱処理して得た、酸素濃度およびマ
トリックス元素の濃度が既知でかつ当該各々の濃度が深
さ方向の少なくとも一部において均一な熱処理酸化膜を
有する試料を標準試料とし、他の元素については、前記
定量分析の目的元素の濃度が既知でかつ試料中における
目的元素の濃度が均一な合金を標準試料とし、目的元素
とマトリックス元素との濃度比およびグロー放電により
得られる目的元素とマトリックス元素との発光強度比の
両者に基づき検量線を作成し、被測定試料についてグロ
ー放電を行って任意の時間tでの目的元素とマトリック
ス元素との発光強度比を測定し、前記検量線により目的
元素の濃度を決定することを特徴とする金属表面酸化層
の定量分析方法である。
において、グロー放電発光分光分析法を用いて、酸素に
ついては、純金属を熱処理して得た、酸素濃度およびマ
トリックス元素の濃度が既知でかつ当該各々の濃度が深
さ方向の少なくとも一部において均一な熱処理酸化膜を
有する試料を標準試料とし、他の元素については、前記
定量分析の目的元素の濃度が既知でかつ試料中における
目的元素の濃度が均一な合金を標準試料とし、目的元素
とマトリックス元素との濃度比およびグロー放電により
得られる目的元素とマトリックス元素との発光強度比の
両者に基づき検量線を作成し、被測定試料についてグロ
ー放電を行って任意の時間tでの目的元素とマトリック
ス元素との発光強度比を測定し、前記検量線により目的
元素の濃度を決定することを特徴とする金属表面酸化層
の定量分析方法である。
【0011】前記第2の発明においては、純金属を熱処
理して得た熱処理酸化膜であって、酸素濃度およびマト
リックス元素の濃度が既知でかつ当該膜中の酸素濃度お
よびマトリックス元素の濃度が深さ方向の少なくとも一
部において均一であり、単一の形態の金属酸化物のみか
ら形成される層を少なくとも一層有する熱処理酸化膜が
形成された標準試料を用いることが好ましい。
理して得た熱処理酸化膜であって、酸素濃度およびマト
リックス元素の濃度が既知でかつ当該膜中の酸素濃度お
よびマトリックス元素の濃度が深さ方向の少なくとも一
部において均一であり、単一の形態の金属酸化物のみか
ら形成される層を少なくとも一層有する熱処理酸化膜が
形成された標準試料を用いることが好ましい。
【0012】また、前記第2の発明においては、X線回
折により酸素濃度およびマトリックス元素の濃度が決定
された前記熱処理酸化膜を有する試料を標準試料として
用いることが好ましい。
折により酸素濃度およびマトリックス元素の濃度が決定
された前記熱処理酸化膜を有する試料を標準試料として
用いることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、熱処理などにより形成される金属表面
酸化層の定量分析に好ましく適用される。本発明は、鉄
鋼材料などの金属材料一般に適用可能であり、以下、主
として鉄鋼材料に関して説明する。
する。本発明は、熱処理などにより形成される金属表面
酸化層の定量分析に好ましく適用される。本発明は、鉄
鋼材料などの金属材料一般に適用可能であり、以下、主
として鉄鋼材料に関して説明する。
【0014】本発明においては、検量線の作成は、Si,
Mn, Pなどの金属表面酸化層中の元素に対しては、湿式
の化学分析などにより、例えば、Siの濃度が既知な低合
金鋼からなる、表1に示されるような標準試料SSi,1を
用いて、放電電流一定の条件下で、グロー放電測定を行
って、任意の時間tにおけるSiの発光強度とFeの発光強
度との比(以下Si/Fe発光強度比と記す)を求める。
Mn, Pなどの金属表面酸化層中の元素に対しては、湿式
の化学分析などにより、例えば、Siの濃度が既知な低合
金鋼からなる、表1に示されるような標準試料SSi,1を
用いて、放電電流一定の条件下で、グロー放電測定を行
って、任意の時間tにおけるSiの発光強度とFeの発光強
度との比(以下Si/Fe発光強度比と記す)を求める。
【0015】同様のグロー放電測定を、標準試料SSi,1
とはSiの濃度が異なる、表1に示されるような標準試料
SSi,i(i=2,3,…,n )について実施し、各々の試料S
Si,i(i=1,2,3,…,n )について、Si/Fe発光強度比を
求める。次に、例えば、求めた発光強度比XSi(:Si/F
e 発光強度比)を横軸に、湿式の化学分析などにより求
めた、Siの濃度とFeの濃度との比YSi(:以下Si/Fe 濃
度比とも記す)を縦軸として、図2に示されるように、
各々の標準試料SSi,i(i=1,2,3,…,n )の結果をプロ
ットする。
とはSiの濃度が異なる、表1に示されるような標準試料
SSi,i(i=2,3,…,n )について実施し、各々の試料S
Si,i(i=1,2,3,…,n )について、Si/Fe発光強度比を
求める。次に、例えば、求めた発光強度比XSi(:Si/F
e 発光強度比)を横軸に、湿式の化学分析などにより求
めた、Siの濃度とFeの濃度との比YSi(:以下Si/Fe 濃
度比とも記す)を縦軸として、図2に示されるように、
各々の標準試料SSi,i(i=1,2,3,…,n )の結果をプロ
ットする。
【0016】図2のプロットを、例えば、直線に近似し
て得られた下記回帰式(1) が検量線となる。 YSi=aSiXSi+bSi ………(1) なお、図2の場合、aSi=0.053 ,bSi=−0.0005であ
る。
て得られた下記回帰式(1) が検量線となる。 YSi=aSiXSi+bSi ………(1) なお、図2の場合、aSi=0.053 ,bSi=−0.0005であ
る。
【0017】
【表1】
【0018】測定対象となる他の全ての金属表面酸化層
中の元素の検量線も、例えば、Mnについては、表2に示
されるような組成の標準試料SMn,iを用いて同様の方法
で検量線を作成する。
中の元素の検量線も、例えば、Mnについては、表2に示
されるような組成の標準試料SMn,iを用いて同様の方法
で検量線を作成する。
【0019】
【表2】
【0020】酸素については、純金属を特定の条件で熱
処理を行って作製した熱処理酸化膜を有する標準試料を
用いる。すなわち、純金属を熱処理して得られた熱処理
酸化膜であって、酸素濃度およびマトリックス元素の濃
度が該膜中の深さ方向の少なくとも一部において均一で
あり、単一の形態の金属酸化物のみから形成される層を
少なくとも一層有する熱処理酸化膜が形成された標準試
料を用いることが好ましい。
処理を行って作製した熱処理酸化膜を有する標準試料を
用いる。すなわち、純金属を熱処理して得られた熱処理
酸化膜であって、酸素濃度およびマトリックス元素の濃
度が該膜中の深さ方向の少なくとも一部において均一で
あり、単一の形態の金属酸化物のみから形成される層を
少なくとも一層有する熱処理酸化膜が形成された標準試
料を用いることが好ましい。
【0021】例えば、金属が鉄の場合は、純鉄を熱処理
して、Fe2O3 のみから形成される層および/またはFe3O
4 のみから形成される層を有する熱処理酸化膜が形成さ
れた標準試料を用いることが好ましい。すなわち、純鉄
表面の酸化膜は、例えば、大気雰囲気中で600 ℃の温度
で1時間熱処理後、炉冷して作製する。
して、Fe2O3 のみから形成される層および/またはFe3O
4 のみから形成される層を有する熱処理酸化膜が形成さ
れた標準試料を用いることが好ましい。すなわち、純鉄
表面の酸化膜は、例えば、大気雰囲気中で600 ℃の温度
で1時間熱処理後、炉冷して作製する。
【0022】この酸化膜は、図3のX線回折パターンに
示すように、Fe2O3 とFe3O4 の両者から構成されている
が、酸化膜の深さ方向のGDS の強度プロファイルは、図
4に示されるように、2つの層から形成されており、上
層の酸素の発光強度は下層の強度より大きい。従って、
この酸化膜は、表層側のFe2O3 と地金側のFe3O4 とから
構成されていることが分かる。
示すように、Fe2O3 とFe3O4 の両者から構成されている
が、酸化膜の深さ方向のGDS の強度プロファイルは、図
4に示されるように、2つの層から形成されており、上
層の酸素の発光強度は下層の強度より大きい。従って、
この酸化膜は、表層側のFe2O3 と地金側のFe3O4 とから
構成されていることが分かる。
【0023】これらの酸化層は、図4から明らかなよう
に、ある深さにおいては、酸素のGDS 強度およびマトリ
ックス元素のGDS 強度が深さ方向の少なくとも一部(a
部およびb部)においては一定(均一)であるので、表
層側および地金側の両者についてグロー放電測定を行っ
て、酸素のGDS 強度およびマトリックス元素のGDS 強度
が一定(均一)な深さ(a部およびb部両者の各々)で
の、酸素とFeとの発光強度比Xo (:O/Fe 発光強度
比)を求める。
に、ある深さにおいては、酸素のGDS 強度およびマトリ
ックス元素のGDS 強度が深さ方向の少なくとも一部(a
部およびb部)においては一定(均一)であるので、表
層側および地金側の両者についてグロー放電測定を行っ
て、酸素のGDS 強度およびマトリックス元素のGDS 強度
が一定(均一)な深さ(a部およびb部両者の各々)で
の、酸素とFeとの発光強度比Xo (:O/Fe 発光強度
比)を求める。
【0024】また、表層側および地金側の両者につい
て、例えば前記したX線回折などにより、上記a部およ
びb部両者の各々について、酸素の濃度とFeの濃度との
比Yo(:O/Fe 濃度比)を求める。次に、求めた発光
強度比Xo を横軸に、酸素の濃度とFeの濃度との比Yo
(:O/Fe 濃度比)を縦軸として、図5に示すように、
結果をプロットする。
て、例えば前記したX線回折などにより、上記a部およ
びb部両者の各々について、酸素の濃度とFeの濃度との
比Yo(:O/Fe 濃度比)を求める。次に、求めた発光
強度比Xo を横軸に、酸素の濃度とFeの濃度との比Yo
(:O/Fe 濃度比)を縦軸として、図5に示すように、
結果をプロットする。
【0025】図5のプロットを、例えば、直線に近似し
て得られた下記回帰式(2) が検量線となる。 Yo =aO Xo +bO ………(2) なお、図5の場合、aO =0.3 ,bO =0.0 である。な
お、本発明においては、本酸素に関する検量線の作成に
おいて、必ずしも、上記した表層側にFe2O3 と地金側に
Fe3O4 の両者を有する同一の熱処理試料を用いる必要は
なく、純金属を熱処理して得た、酸素濃度およびマトリ
ックス元素の濃度が深さ方向の少なくとも一部において
均一であり、かつ、酸素濃度およびマトリックス元素の
濃度が異なる熱処理酸化膜を有する、複数個の試料を標
準試料として、本酸素に関する検量線を作成しても良
い。
て得られた下記回帰式(2) が検量線となる。 Yo =aO Xo +bO ………(2) なお、図5の場合、aO =0.3 ,bO =0.0 である。な
お、本発明においては、本酸素に関する検量線の作成に
おいて、必ずしも、上記した表層側にFe2O3 と地金側に
Fe3O4 の両者を有する同一の熱処理試料を用いる必要は
なく、純金属を熱処理して得た、酸素濃度およびマトリ
ックス元素の濃度が深さ方向の少なくとも一部において
均一であり、かつ、酸素濃度およびマトリックス元素の
濃度が異なる熱処理酸化膜を有する、複数個の試料を標
準試料として、本酸素に関する検量線を作成しても良
い。
【0026】次に、被測定試料の表面酸化層の元素濃度
を求める場合は、先ず、グロー放電測定を行って、目的
元素jとFeとの発光強度比Xj (:j /Fe 発光強度比≡
Ij/IFe)を求める。例えば、表面酸化層が、Mn, Si,
Fe, Oから構成される場合には、これらの各元素jの
濃度Cj は下記式(3) 、(4) 、(5) から求められる。
を求める場合は、先ず、グロー放電測定を行って、目的
元素jとFeとの発光強度比Xj (:j /Fe 発光強度比≡
Ij/IFe)を求める。例えば、表面酸化層が、Mn, Si,
Fe, Oから構成される場合には、これらの各元素jの
濃度Cj は下記式(3) 、(4) 、(5) から求められる。
【0027】 CMn=CFe・aMn・(IMn/IFe)+bMn ……………(3) CSi=CFe・aSi・(ISi/IFe)+bSi ……………(4) CO =CFe・aO ・(IO /IFe)+bO ……………(5) ここで、上記aMn、aSi、aO で例示されるaj 、およ
び、bMn、bSi、bOで例示されるbj は、各々、前記
した方法で作成した元素jの検量線の傾きおよび切片
を、Ij は元素jのGDS の発光強度を示す。
び、bMn、bSi、bOで例示されるbj は、各々、前記
した方法で作成した元素jの検量線の傾きおよび切片
を、Ij は元素jのGDS の発光強度を示す。
【0028】また、Feの濃度CFeは下記式(6) より求め
られる。 CFe=100 −CMn−CSi−CO …………………………(6) 検量線の作成は、一度実施するだけで充分であり、作成
した検量線をその発光強度の変動によって補正する必要
はない。その理由は、GDS の発光強度は、分光器系およ
び真空排気系の変動により不安定となるが、この変動
は、元素の種類に依存しないことによる。
られる。 CFe=100 −CMn−CSi−CO …………………………(6) 検量線の作成は、一度実施するだけで充分であり、作成
した検量線をその発光強度の変動によって補正する必要
はない。その理由は、GDS の発光強度は、分光器系およ
び真空排気系の変動により不安定となるが、この変動
は、元素の種類に依存しないことによる。
【0029】本発明においては、鉄鋼材料であれば、マ
トリックス元素であるFeに対する目的元素の発光強度比
を用いて検量線を作成するため、例えばMnの発光強度が
10%増加するとFeの発光強度も10%増加し、目的元素お
よびマトリックス元素の両者の強度変動は相殺される。
すなわち、分析の目的元素に対する検量線を、目的元
素とFeなどマトリックス元素とのグロー放電の発光強度
比、および湿式の化学分析、X線回折などにより求め
た目的元素とFeなどマトリックス元素との濃度比、の両
者の関係により作成したので、分光器系および真空排気
系の変動などによる発光強度の変動の影響を受けなくな
り、優れた精度の定量分析が可能になる。
トリックス元素であるFeに対する目的元素の発光強度比
を用いて検量線を作成するため、例えばMnの発光強度が
10%増加するとFeの発光強度も10%増加し、目的元素お
よびマトリックス元素の両者の強度変動は相殺される。
すなわち、分析の目的元素に対する検量線を、目的元
素とFeなどマトリックス元素とのグロー放電の発光強度
比、および湿式の化学分析、X線回折などにより求め
た目的元素とFeなどマトリックス元素との濃度比、の両
者の関係により作成したので、分光器系および真空排気
系の変動などによる発光強度の変動の影響を受けなくな
り、優れた精度の定量分析が可能になる。
【0030】また、元素の濃度は、例えば、前記した
(3) 〜(6) 式により算出されるので、金属中での前記し
た適切でない酸素の密度の値のみならず、金属元素の密
度も用いることなく、酸化層中の元素の濃度がGDS の発
光強度から正確に直接求められるようになる。
(3) 〜(6) 式により算出されるので、金属中での前記し
た適切でない酸素の密度の値のみならず、金属元素の密
度も用いることなく、酸化層中の元素の濃度がGDS の発
光強度から正確に直接求められるようになる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。本発明において、酸化層の定量分析には、標準
試料の発光強度比と濃度比の相関式を検量線として用い
るが、Si, Mn, P, Oの検量線作成に用いた標準試料に
関して、同一測定条件下で発光強度比を10回繰り返し測
定して求めた。
明する。本発明において、酸化層の定量分析には、標準
試料の発光強度比と濃度比の相関式を検量線として用い
るが、Si, Mn, P, Oの検量線作成に用いた標準試料に
関して、同一測定条件下で発光強度比を10回繰り返し測
定して求めた。
【0032】得られた発光強度比の変動係数を、従来の
光強度積分法における変動係数と比較し、表3に示す。
表3に示されるように、分光器系や真空排気系の変動を
受けない本発明に係わる発光強度比の変動係数は、従来
技術の積分強度の変動係数と比較して1/5 〜1/10程度と
小さく、検量線の補正を行うことなく、精度の良い定量
分析が行えるようになった。
光強度積分法における変動係数と比較し、表3に示す。
表3に示されるように、分光器系や真空排気系の変動を
受けない本発明に係わる発光強度比の変動係数は、従来
技術の積分強度の変動係数と比較して1/5 〜1/10程度と
小さく、検量線の補正を行うことなく、精度の良い定量
分析が行えるようになった。
【0033】
【表3】
【0034】次に図6に、酸素の検量線作成用の標準試
料として用いた純鉄の熱処理酸化膜の、GDS による深さ
方向のFeおよびO(酸素)の濃度プロファイルを示す。
図6より、熱処理酸化膜の上層、下層のFe, Oの濃度比
は、各々X線回折測定で同定されたFe2O3 のFe, Oの質
量比(70:30)およびFe3O4 のFe, Oの質量比(72:2
8)と良く一致していることが分かる。
料として用いた純鉄の熱処理酸化膜の、GDS による深さ
方向のFeおよびO(酸素)の濃度プロファイルを示す。
図6より、熱処理酸化膜の上層、下層のFe, Oの濃度比
は、各々X線回折測定で同定されたFe2O3 のFe, Oの質
量比(70:30)およびFe3O4 のFe, Oの質量比(72:2
8)と良く一致していることが分かる。
【0035】また、図7に、種々の熱処理条件で作製
し、その組成の大部分がFe3O4 であることがX線回折に
より確認された純鉄上の酸化膜について、本発明の方法
により定量分析して求めた酸化膜中の酸素付着量と、同
一試料の不活性ガス融解赤外吸収分析法により求めた酸
化膜中の酸素付着量との関係を示す。図7に示されるよ
うに、両者の値は良く一致している。
し、その組成の大部分がFe3O4 であることがX線回折に
より確認された純鉄上の酸化膜について、本発明の方法
により定量分析して求めた酸化膜中の酸素付着量と、同
一試料の不活性ガス融解赤外吸収分析法により求めた酸
化膜中の酸素付着量との関係を示す。図7に示されるよ
うに、両者の値は良く一致している。
【0036】本発明は、以上述べたように、熱処理によ
り作製した酸化膜を標準試料として用いた結果、酸素濃
度の定量分析を正確かつ精度良く行うことが可能となっ
た。次に、図1に、連続焼鈍により製造された商用の冷
延鋼板の表面の酸化層中の深さ方向の、本発明方法のGD
S による各元素の濃度プロファイルを示す。図1に示さ
れるように、本発明を実施することにより、金属表面酸
化層中の元素の同定とその濃度、および深さ方向の濃度
プロファイルを、正確に精度良く、かつ迅速、簡便に評
価できるようになった。
り作製した酸化膜を標準試料として用いた結果、酸素濃
度の定量分析を正確かつ精度良く行うことが可能となっ
た。次に、図1に、連続焼鈍により製造された商用の冷
延鋼板の表面の酸化層中の深さ方向の、本発明方法のGD
S による各元素の濃度プロファイルを示す。図1に示さ
れるように、本発明を実施することにより、金属表面酸
化層中の元素の同定とその濃度、および深さ方向の濃度
プロファイルを、正確に精度良く、かつ迅速、簡便に評
価できるようになった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、分光器系や真空排気系
の変動による発光強度変動の影響を受けることなく、正
確に精度良く、かつ迅速、簡便に、金属表面酸化層の元
素濃度を決定できるようになった。さらに、酸素の検量
線作成において、純金属を熱処理した組成の均一な熱処
理酸化膜を標準試料とすることにより、酸素濃度を正確
に精度良く決定できるようになった。
の変動による発光強度変動の影響を受けることなく、正
確に精度良く、かつ迅速、簡便に、金属表面酸化層の元
素濃度を決定できるようになった。さらに、酸素の検量
線作成において、純金属を熱処理した組成の均一な熱処
理酸化膜を標準試料とすることにより、酸素濃度を正確
に精度良く決定できるようになった。
【図1】連続焼鈍により製造された冷延鋼板の表面の、
酸化層中の各元素の濃度プロファイルを示すグラフであ
る。
酸化層中の各元素の濃度プロファイルを示すグラフであ
る。
【図2】Si/Fe濃度比とSi/Fe発光強度比より作成した
検量線を示すグラフである。
検量線を示すグラフである。
【図3】純鉄表面の酸化膜のX線回折パターンを示すグ
ラフである。
ラフである。
【図4】純鉄表面の酸化膜の深さ方向のGDS 強度プロフ
ァイルを示すグラフである。
ァイルを示すグラフである。
【図5】O/Fe濃度比とO/Fe発光強度比より作成した
検量線を示すグラフである。
検量線を示すグラフである。
【図6】純鉄の熱処理酸化膜のGDS による深さ方向のFe
およびOの濃度プロファイルを示すグラフである。
およびOの濃度プロファイルを示すグラフである。
【図7】本発明の方法および不活性ガス融解赤外吸収分
析法により求めた酸化膜中の酸素付着量の関係を示すグ
ラフである。
析法により求めた酸化膜中の酸素付着量の関係を示すグ
ラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属表面酸化層の定量分析において、グ
ロー放電発光分光分析法を用いて、前記定量分析の目的
元素の濃度が既知でかつ試料中における目的元素の濃度
が均一な合金を標準試料とし、目的元素とマトリックス
元素との濃度比およびグロー放電により得られる目的元
素とマトリックス元素との発光強度比の両者に基づき検
量線を作成し、被測定試料についてグロー放電を行って
任意の時間tでの目的元素とマトリックス元素との発光
強度比を測定し、前記検量線により目的元素の濃度を決
定することを特徴とする金属表面酸化層の定量分析方
法。 - 【請求項2】 金属表面酸化層の定量分析において、グ
ロー放電発光分光分析法を用いて、酸素については、純
金属を熱処理して得た、酸素濃度およびマトリックス元
素の濃度が既知でかつ当該各々の濃度が深さ方向の少な
くとも一部において均一な熱処理酸化膜を有する試料を
標準試料とし、他の元素については、前記定量分析の目
的元素の濃度が既知でかつ試料中における目的元素の濃
度が均一な合金を標準試料とし、目的元素とマトリック
ス元素との濃度比およびグロー放電により得られる目的
元素とマトリックス元素との発光強度比の両者に基づき
検量線を作成し、被測定試料についてグロー放電を行っ
て任意の時間tでの目的元素とマトリックス元素との発
光強度比を測定し、前記検量線により目的元素の濃度を
決定することを特徴とする金属表面酸化層の定量分析方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393796A JPH09273992A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属表面酸化層の定量分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393796A JPH09273992A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属表面酸化層の定量分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09273992A true JPH09273992A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13816515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8393796A Pending JPH09273992A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 金属表面酸化層の定量分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09273992A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009293985A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Nippon Steel Corp | グロー放電発光分析における定量化のための標準試料及びこれを用いたグロー放電発光分析法 |
JP2013040875A (ja) * | 2011-08-18 | 2013-02-28 | Jfe Steel Corp | 膜厚均一性評価方法 |
JP2019120678A (ja) * | 2018-01-09 | 2019-07-22 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板の判定方法および冷延鋼板の製造方法 |
CN110044853A (zh) * | 2019-05-06 | 2019-07-23 | 北京北分瑞利分析仪器(集团)有限责任公司 | 一种被测元素信号采集时间段的判定方法 |
KR20200074542A (ko) * | 2018-12-17 | 2020-06-25 | 주식회사 포스코 | 글로우 방전 광학 방출 분광법의 다변량 분석을 이용한 철강 표면 산화철의 정량 분석 방법 |
CN114113291A (zh) * | 2020-08-25 | 2022-03-01 | 江苏隆达超合金航材有限公司 | 一种比例系数修正辉光质谱法测定多元合金中主量元素含量的方法 |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP8393796A patent/JPH09273992A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2013040875A (ja) * | 2011-08-18 | 2013-02-28 | Jfe Steel Corp | 膜厚均一性評価方法 |
JP2019120678A (ja) * | 2018-01-09 | 2019-07-22 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板の判定方法および冷延鋼板の製造方法 |
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