JPH09270386A - プラズマ処理装置およびその方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびその方法

Info

Publication number
JPH09270386A
JPH09270386A JP8078934A JP7893496A JPH09270386A JP H09270386 A JPH09270386 A JP H09270386A JP 8078934 A JP8078934 A JP 8078934A JP 7893496 A JP7893496 A JP 7893496A JP H09270386 A JPH09270386 A JP H09270386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microwave
cavity resonator
substrate
processing chamber
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8078934A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3469987B2 (ja
Inventor
Hitoshi Tamura
仁 田村
Seiichi Watanabe
成一 渡辺
Muneo Furuse
宗雄 古瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP07893496A priority Critical patent/JP3469987B2/ja
Priority to KR1019970004925A priority patent/KR970071945A/ko
Priority to EP97301114A priority patent/EP0791949A2/en
Priority to TW086102037A priority patent/TW326616B/zh
Publication of JPH09270386A publication Critical patent/JPH09270386A/ja
Priority to US09/283,987 priority patent/US6158383A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3469987B2 publication Critical patent/JP3469987B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本課題は、直径12インチ(約300mm)以
上の大きな被処理基板に均一にプラズマ処理を行うこと
ができるようにしたプラズマ処理装置およびその方法を
提供することにある。 【解決手段】本発明は、マイクロ波導波管で伝送された
マイクロ波を伝送する同軸線路部702と、該同軸線路
部の空洞共振器側に設けられ、同軸線路部と空洞共振器
との境界付近において生じるマイクロ波電力の反射を低
減する整合室703と、前記同軸線路部702に前記整
合室703を介して同軸状に接続して同軸線路部から伝
送されたマイクロ波を共振させる空洞共振器704と、
被処理基板106を載置する基板電極を内部に設置した
処理室103と、前記空洞共振器からマイクロ波電磁界
をマイクロ波導入窓705を通して前記処理室内に放射
して前記被処理基板に対向する領域にリング状のプラズ
マを発生させるマイクロ波電磁界放射手段706とを備
えたことを特徴とするプラズマ処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波により
プラズマを発生させ、ウエハ等の被処理基板に対してエ
ッチング等のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置およ
びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、電子が磁場と垂直な平面を回転
するサイクロトロン周波数とマイクロ波の周波数を合致
させ、共鳴状態にして電子にエネルギーを供給する方法
や、マイクロ波を空洞共振器に放射してマイクロ波の振
幅を大きくし、電界強度を強めて電子にエネルギーを供
給する方法が知られている。前者は、有磁場マイクロ波
あるいはECR(電子イオン共鳴)(Electron Cyclotr
on Resonance)法と呼ばれており、例えば特開昭56−
13480号公報により知られている。後者は、例えば
特開昭56−96841号公報、特開昭63−1030
88号公報、特開昭63−293824号公報、特開平
1−187824号公報、特開平3−19332号公
報、特開平3−94422号公報により知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体集積
回路の集積度が高くなるに伴い生産性を高めるためにウ
エハと呼ばれる半導体集積回路を形成するためのシリコ
ンなどの半導体で形成された被処理基板のサイズは大き
くなってきている。次世代の集積回路では直径12イン
チ(約300mm)といった巨大な基板状に多くの半導
体装置を形成しなければならないといわれており、この
巨大な基板状に均一な成膜、加工等の処理を行う必要が
ある。しかしながら、上記従来技術においては、被処理
基板の大口径化に対して十分考慮されていなかった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決すべく、マイクロ波を用いたプラズマ処理において、
直径が12インチ(約300mm)以上になっても被処
理基板に対して半径方向に亘って均一なプラズマ処理を
行うことができるようにしたプラズマ処理装置およびそ
の方法を提供することにある。また本発明の他の目的
は、マイクロ波を用いたプラズマ処理において、直径が
12インチ(約300mm)以上になっても被処理基板
に対して半径方向に亘って均一なプラズマ処理を行うこ
とができ、しかもマイクロ波電力の損失を抑制してマイ
クロ波電力の有効利用を図ったプラズマ処理装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、マイクロ波源と、該マイクロ波源から放
射したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マ
イクロ波導波管で伝送されたマイクロ波を共振させる空
洞共振器と、被処理基板を載置する基板電極を内部に設
置した処理室と、前記空洞共振器の中心軸付近を中心に
して角度成分を有するマイクロ波電磁界を前記空洞共振
器からマイクロ波導入窓を通して前記処理室内に放射し
て前記被処理基板に対向する領域にリング状のプラズマ
を発生させるマイクロ波電磁界放射手段とを備えたこと
を特徴とするプラズマ処理装置である。また本発明は、
マイクロ波源と、該マイクロ波源から放射したマイクロ
波を伝送するマイクロ波導波管と、該マイクロ波導波管
で伝送されたマイクロ波を伝送する同軸線路部と、該同
軸線路部に同軸状に接続して同軸線路部から伝送された
マイクロ波を共振させる空洞共振器と、被処理基板を載
置する基板電極を内部に設置した処理室と、前記空洞共
振器の中心軸付近を中心にして角度成分を有するマイク
ロ波電磁界を前記空洞共振器からマイクロ波導入窓を通
して前記処理室内に放射して前記被処理基板に対向する
領域にリング状のプラズマを発生させるマイクロ波電磁
界放射手段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理装
置である。また本発明は、マイクロ波源と、該マイクロ
波源から放射したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波
管と、該マイクロ波導波管で伝送されたマイクロ波を伝
送する同軸線路部と、該同軸線路部の空洞共振器側に設
けられ、同軸線路部と空洞共振器との境界付近において
生じるマイクロ波電力の反射を低減する整合室と、前記
同軸線路部に前記整合室を介して同軸状に接続して同軸
線路部から伝送されたマイクロ波を共振させる空洞共振
器と、被処理基板を載置する基板電極を内部に設置した
処理室と、前記空洞共振器からマイクロ波電磁界をマイ
クロ波導入窓を通して前記処理室内に放射して前記被処
理基板に対向する領域にリング状のプラズマを発生させ
るマイクロ波電磁界放射手段とを備えたことを特徴とす
るプラズマ処理装置である。
【0006】また本発明は、マイクロ波源と、該マイク
ロ波源から放射したマイクロ波を伝送するマイクロ波導
波管と、該マイクロ波導波管で伝送されたマイクロ波を
伝送する同軸線路部と、該同軸線路部の空洞共振器側に
設けられ、同軸線路部と空洞共振器との境界付近におい
て生じるマイクロ波電力の反射を低減する整合室と、前
記同軸線路部に前記整合室を介して同軸状に接続して同
軸線路部から伝送されたマイクロ波を共振させる空洞共
振器と、被処理基板を載置する基板電極を内部に設置し
た処理室と、前記空洞共振器の中心軸付近を中心にして
角度成分を有するマイクロ波電磁界を前記空洞共振器か
らマイクロ波導入窓を通して前記処理室内に放射して前
記被処理基板に対向する領域にリング状のプラズマを発
生させるマイクロ波電磁界放射手段とを備えたことを特
徴とするプラズマ処理装置である。また本発明は、前記
プラズマ処理装置において、前記空洞共振器はTMモー
ドで共振するように構成したことを特徴とする。また本
発明は、前記プラズマ処理装置において、前記空洞共振
器は円形TMモードで共振するように構成したことを特
徴とする。また本発明は、前記プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波電磁界放射手段をスロットアンテナ
で形成したことを特徴とする。また本発明は、前記プラ
ズマ処理装置において、前記マイクロ波電磁界放射手段
を、前記処理室内に放射されるマイクロ波電界の方向が
前記空洞共振器内の電界の方向と異なるようにスロット
アンテナで形成したことを特徴とする。また本発明は、
前記プラズマ処理装置において、前記マイクロ波電磁界
放射手段を、前記処理室内にTE0n(n=1,2,3…)モード
とTM0n(n=1,2,3…)モードとの合成されたマイクロ波
電磁界が放射されるスロットアンテナで形成したことを
特徴とする。また本発明は、前記プラズマ処理装置にお
いて、前記マイクロ波電磁界放射手段を、表面電流との
間において次の関係が成立するようにスロットアンテナ
で形成したことを特徴とする。前記空洞共振器に対して
外向きに正の方向を持つスロットアンテナ長軸方向の単
位ベクトルをns、表面電流ベクトルをJとしたとき、
sとJを用いて定義されるベクトルS≡ns×(ns×
J)が空洞共振器の中心軸付近に中心を持つ同心状の渦
(マイクロ波電磁界成分)を形成する。
【0007】また本発明は、前記プラズマ処理装置にお
ける前記処理室内において前記空洞共振器の軸方向の成
分を有する静磁界を発生させる静磁界発生装置を備えた
ことを特徴とする。また本発明は、マイクロ波源と、該
マイクロ波源から放射したマイクロ波を伝送するマイク
ロ波導波管と、該マイクロ波導波管で伝送されたマイク
ロ波を共振させるリング状の空洞共振器と、被処理基板
を載置する基板電極を内部に設置した処理室と、前記リ
ング状の空洞共振器からマイクロ波電磁界をマイクロ波
導入窓を通して前記処理室内に放射して前記被処理基板
に対向する領域にリング状のプラズマを発生させるマイ
クロ波電磁界放射手段とを備えたことを特徴とするプラ
ズマ処理装置である。また本発明は、マイクロ波源と、
該マイクロ波源から放射したマイクロ波を伝送するマイ
クロ波導波管と、該マイクロ波導波管で伝送されたマイ
クロ波を共振させるリング状の空洞共振器と、被処理基
板を載置する基板電極を内部に設置した処理室と、前記
リング状の空洞共振器の中心軸を中心にして角度成分を
有するマイクロ波電磁界を前記リング状の空洞共振器か
らマイクロ波導入窓を通して前記処理室内に放射して前
記被処理基板に対向する領域にリング状のプラズマを発
生させるマイクロ波電磁界放射手段とを備えたことを特
徴とするプラズマ処理装置である。
【0008】また本発明は、前記プラズマ処理装置にお
いて、前記処理室内に、前記被処理基板と対向して接地
または高周波電力を給電する電極部材を設置したことを
特徴とする。また本発明は、前記プラズマ処理装置にお
ける前記処理室内において、前記被処理基板と対向して
前記リング状の空洞共振器の中心軸部に接地または高周
波電力を給電する電極部材を設置したことを特徴とす
る。また本発明は、前記プラズマ処理装置における前記
処理室内において前記空洞共振器の軸方向の成分を有す
る静磁界を発生させる静磁界発生装置を備えたことを特
徴とする。また本発明は、前記プラズマ処理装置におい
て、前記処理室内に、前記被処理基板と対向して接地ま
たは高周波電力を給電する電極部材を設置し、該電極部
材を温度制御するように構成したことを特徴とする。ま
た本発明は、前記プラズマ処理装置において、前記被処
理基板と対向して前記リング状の空洞共振器の中心軸部
に設置された部材から前記処理室内に処理ガスを供給す
るように構成したことを特徴とする。また本発明は、前
記プラズマ処理装置において、前記マイクロ波電磁界放
射手段をスロットアンテナで形成したことを特徴とす
る。また本発明は、前記プラズマ処理装置において、前
記マイクロ波電磁界放射手段を、前記処理室内に放射さ
れるマイクロ波電界の方向が前記空洞共振器内の電界の
方向と異なるようにスロットアンテナで形成したことを
特徴とする。
【0009】また本発明は、空洞共振器の中心軸付近を
中心にして角度成分を有するマイクロ波電磁界を前記空
洞共振器からマイクロ波導入窓を通して処理室内に放射
して被処理基板に対向する領域にリング状のプラズマを
発生させ、この発生したリング状のプラズマにより前記
被処理基板に対してプラズマ処理を施すことを特徴とす
るプラズマ処理方法である。以上説明したように、本発
明は、プラズマ処理室内のプラズマ密度分布、高周波電
磁界分布、処理室内のガスの流れ等を最適化することに
特徴がある。ところで、プラズマ処理の均一性はプラズ
マを構成する各種粒子の密度ならびにエネルギー分布に
より決まると考えられる。プラズマを構成する粒子とし
てイオン、電子、プラズマ中で発生する活性種、基板上
の化学反応により生成される反応生成物がある。これら
各種粒子の密度ならびにエネルギー分布を最適化(制
御)するには、プラズマ発生に用いるエネルギーの分
布、外部より供給する雰囲気ガス流の分布、荷電粒子を
加速するために与える電位の分布、処理室壁面の温度、
処理室に加える静磁界を最適化(制御)することによっ
て実現することができる。即ち、プラズマ発生に用いる
エネルギーの分布最適化によるイオン、電子、活性種の
発生分布の最適化、雰囲気ガス流の最適化による各種粒
子の発生源である雰囲気ガスの密度の最適化、荷電粒子
を加速するために与える電位分布の最適化による荷電粒
子のエネルギーの最適化を行うことができる。
【0010】従って、本発明によれば、マイクロ波を用
いたプラズマ処理において、直径が12インチ(約30
0mm)以上になっても被処理基板に対して半径方向に
亘って均一なプラズマ処理を行うことができる。また本
発明によれば、マイクロ波を用いたプラズマ処理におい
て、直径が12インチ(約300mm)以上になっても
被処理基板に対して半径方向に亘って均一なプラズマ処
理を行うことができ、しかもマイクロ波電力の損失を抑
制してマイクロ波電力の有効利用を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。まず、本発明に係るプラズマ発生領
域をリング状に制御することの意義について図1を用い
て説明する。図1(a)はプラズマ発生が平板状の領域
で均一に起きる場合のプラズマ処理装置の処理室を模式
的に示す。平板状のプラズマ発生領域1401で発生し
たプラズマを構成する粒子は中性ガス分子との衝突など
により処理室103中に拡散していく。処理室壁面14
03でプラズマは消失することから側壁近くで密度は低
下する。従って密度分布は被処理基板106の近傍では
中心部で密度が高く周囲で低いいわゆる凸型の分布にな
りやすい傾向にある。被処理基板106に均一なプラズ
マ処理を行うには被処理基板106直上でほぼ均一なプ
ラズマ密度であることが望ましい。これを実現するには
壁面1403での損失を減らすか、または密度が高くな
る中心部のプラズマ発生領域をなくす等の方法が考えら
れる。図1(b)は中心部のプラズマ発生領域をなくし
たリング状のプラズマ発生領域1405をもつ場合を示
す。この場合において、発生領域1405と被処理基板
106との距離やプラズマ発生領域1405のリング径
等を制御(調整)することによって被処理基板106付
近に均一なプラズマ密度分布を実現することができる。
【0012】まず、本発明に係わる第1の実施の形態に
ついて図2乃至図13を用いて説明する。ところで、閉
じた空間内にプラズマが存在する場合、壁面1403で
プラズマが損失するため、空間の中心部で高く周囲で低
いプラズマ密度分布となりやすい傾向にある。プラズマ
処理装置に用いられるプラズマの場合も同様の傾向があ
り、プラズマ処理の不均一をもたらす原因の一つとなる
場合がある。これを防止するには処理室壁面1403へ
のプラズマ損失を低減するプラズマ発生量を損失の原因
である壁面付近で多くなるように設定するなどの方策が
考えられる。円盤状の被処理基板106が処理対象とな
る場合、円筒形のプラズマ処理室103を用いることが
自然であり、この場合円筒側壁1403でのプラズマ損
失がプラズマ処理103の基板内均一性に影響を与え
る。プラズマ発生量の分布によって被処理基板付近のプ
ラズマ不均一を緩和するには側壁近傍で高く中心部で低
いリング状の発生量分布に調整する必要がある。角型の
処理室を用いた場合も同様に処理室壁面近傍で高く中心
部で低いリング状の発生量分布に調整する必要がある。
プラズマの発生量は発生用エネルギーの消費量と正の相
関がある。プラズマ発生用エネルギーの消費量はエネル
ギーの供給量と損失の割合で決まる。損失の割合がほぼ
空間的に一定であればエネルギーの供給量によりほぼプ
ラズマ発生量は決まる。従って側壁近傍で高く中心部で
低いリング状のプラズマ発生量分布に調整するにはプラ
ズマに供給するエネルギーの分布をリング状にすること
が重要となる。
【0013】プラズマ発生エネルギー源としてマイクロ
波を用いる。リング状の電力分布を得るのにリング状の
空洞共振器101を用いることができる。自由空間での
波長λが10cm程度のマイクロ波は空洞共振器101
内の電磁界もオーダー的に10cm程度の周期で強弱を
示す分布をとりやすくなる傾向がある。被処理基板10
6の直径Dが例えば10インチ(約254mm)、12
インチ(約305mm)と順次大きくなったとき、リン
グ状空洞共振器101もこれとオーダー的に同程度の大
きさが必要となる。従ってリング状空洞共振器101と
して内部の電磁界が数個から十数個程度のピークを持つ
分布になるリング状空洞共振器を用いることになる。な
お、本発明においては、被処理基板106の直径が例え
ば10インチ(約254mm)、12インチ(約305
mm)と順次大きくなったときでも、半径方向に亘って
均一のプラズマ処理が行えるように、中心部が凹のリン
グ状プラズマを発生できれば良く、後述するように必ず
しもリング状空洞共振器を用いる必要はない。図2に本
発明に係るリング状空洞共振器を用いたエッチング装置
の断面図を示す。図示しないマイクロ波発生源により供
給されたマイクロ波電力は図示しないアイソレータ、図
示しない整合器を介して方形導波管100によりリング
状空洞共振器101に伝送される。リング状空洞共振器
101にはマイクロ波の放射孔102が設けられ、処理
室103にマイクロ波導入窓104を介してマイクロ波
を放射する。リング状空洞共振器101はマイクロ波電
力の損失を低減するため導電率の高い物質例えばアルミ
ニウムや銅などでできている。マイクロ波導入窓104
はマイクロ波に与える損失が少なく、かつプラズマ処理
に悪影響をおよぼしにくい材質として例えば石英、アル
ミナセラミックなどの誘電体でできている。またマイク
ロ波導入窓104はリング状の形状となっている。マイ
クロ波導入窓104から処理室103内に放射されたマ
イクロ波によりプラズマが処理室103内に発生する。
【0014】円盤状部品105はマイクロ波導入窓10
4に囲まれて設置される。このため円盤状部品105に
は、リング状空洞共振器101の軸心部を通して電力や
処理ガスや冷媒等を供給することが可能となる。従っ
て、円盤状部品105は図示しない温度制御機構により
処理に適した温度に加熱あるいは冷却することができ
る。円盤状部品105を加熱する場合には、円盤状部品
105内に例えばヒータを埋め込むことによって円盤状
部品105の加熱を実現することができる。また円盤状
部品105を冷却する場合には、円盤状部品105内に
例えば水等の冷媒を通す通路を埋め込むことによって円
盤状部品105の冷却を実現することができる。
【0015】またガス供給機構110を円盤状部品10
5に接続することによって、処理に適した1種類または
複数種類の雰囲気ガスを所定の流量処理室103に供給
することができる。また円盤状部品105に高周波電力
を給電し、発生するプラズマを調整することもできる。
処理室103には図示しない排気系が接続され、排気量
ならびに雰囲気ガスの供給量を制御することにより処理
室103は処理に適した圧力に保持されている。また円
盤状部品105は電気的に接地することもでき、被処理
基板106に整合器107を介して接続された例えば周
波数13.56MHzの高周波電源108によって供給
される高周波の接地電極として動作させることができ
る。被処理基板106は、例えば10インチ(約254
mm)、12インチ(約305mm)、それ以上の直径
を有する円盤状基板である。処理室103を取り囲むよ
うに複数の静磁界発生装置109a、109bが設置さ
れ、処理室内に電子サイクロトロン共鳴現象を起こす程
度の大きさの静磁界HSを発生させることができる。静
磁界HSは被処理基板106に対してほぼ垂直な方向に
発生させる。マイクロ波の周波数fが2.45GHzの
場合、電子サイクロトロン共鳴現象を起こす静磁界HS
の大きさは0.0875テスラとなる。複数の静磁界発
生装置109a、109bが電磁石である場合、電磁石
に流す電流の大きさを調整することにより処理室103
内の静磁界分布を制御でき、電子サイクロトロン共鳴を
起こす大きさの静磁界となる位置を制御することができ
る。その他の静磁界発生装置を用いた場合にも、例えば
静磁界発生装置と処理室の位置関係を調整することによ
り処理室103内の静磁界を制御することができる。と
ころで、電子サイクロトロン共鳴現象を用いたプラズマ
処理装置でマイクロ波電力は電子サイクロトロン共鳴を
起こす場所で強く吸収され、プラズマは主としてこの場
所で発生する。静磁界を制御することでプラズマの発生
領域を制御できる。またプラズマ中の電子は静磁界に垂
直方向の移動が抑制される。そのため静磁界を調整する
ことによりプラズマ中電子の拡散を制御することができ
る。
【0016】リング状共振器101について図3から図
8を用いて説明する。図3にリング状共振器の模式図並
びに座標系を示す。図3のようにリングの内半径をa、
外半径をb、高さをhとする。ところで、リング状共振
器101内部には、z方向の電界ETEM、磁界HTEMを持
たないTEMモードと呼ばれる電磁界、z方向の磁界成
分HTMを持たない(z軸と垂直な面内に磁界成分HTM
有する)TM(Transverse Magnetic)モードと呼ばれ
る電磁界、z方向の電界成分ETEを持たない(z軸と垂
直な面内に電界成分ETEを有する)TE(Transverse E
lectric)モードと呼ばれる3種類の電磁界が存在でき
る。リング状共振器101のサイズ(a、b、h)は、
3種類のモードの各々において以下の式を満足する。 TEMモードの場合: h=πf/c(a、bには制限なし) TEモードの場合: Jm'(kca)Nm'(kcb)−Jm'(kcb)Nm'(kca)=0 (π/h)2=(2πf/c)2−kc 2 TMモードの場合: Jm(kca)Nm(kcb)−Jm(kcb)Nm(kca)=0 (π/h)2=(2πf/c)2−kc 2 ただし、f:マイクロ波の周波数、π:円周率、c:光
速、Jm(r):m次ベッセル関数、Nm(r):m次ノイマ
ン関数、Jm'(r)≡dJm(r)/dr、Nm'(r)≡dNm
(r)/drとする。
【0017】ここでTE、TMモードについてベッセル
関数、ノイマン関数の次数mは角度方向の変化の数を示
す。m次の場合角度方向qに2m個のピークが存在する
電磁界分布となる。TE、TMモードの場合どちらも
a、bを与えた場合、上式を満足するkcは複数存在
し、kcの絶対値の小さいほうから1番、2番と番号を
与えるとkcに付与された番号はは半径方向(r方向)
の電磁界の変化の回数を示す。このkcに付与された番
号をnとする。上記m、nでTE、TMの各モードは特
徴付けられ、以下このモードをTEmnモード、TMmnモ
ードと呼ぶことにする。
【0018】図4(a)には、TE61モードの電界ETM
を模式的に示す。図4(b)は図4(a)に示すリング
状空洞共振器101のA−A’断面におけるTE61モー
ドの電界ETEを示す。TEモードの電界ETEは、リング
状共振器の軸(z方向)と垂直な面内(半径方向(r方
向))にしか存在しない。TEモードの磁界HTEは、上
記電界ETEに対して直角に発生する。同様に図5(a)
には、TM61モードの電界ETMを模式的に示す。図5
(b)は図5(a)に示すリング状空洞共振器101の
A−A’断面におけるTM61モードの電界ETMを示す。
TMモードの電界ETMはリング状共振器に対して軸方向
(z方向)の成分のみを持つ。TMモードの磁界H
TMは、上記電界ETMに対して直角に発生する。図6に
は、TEMモードの電界ETEMおよび磁界HTEMを模式的
に示す。TEMモードの電界ETEMは半径方向(r方
向)成分のみを持ち、磁界HTEMは角度方向(q方向)
成分のみを持つ。TEMモードの電磁界は角度方向(q
方向)に一様である。
【0019】TEMモードは、概略波長λに比べサイズ
が大きいリング状空洞共振器101の場合、角度方向
(q方向)に電磁界が変化する他のモード(TEモード
やTMモード)が混入しやすく、TEMモードのみを得
ることが困難となる。即ち図7に示すように方形導波管
100を使って励振する場合、方形導波管100の内部
の電界は中心部で強く、端で弱く変化する。そのため、
方形導波管100にリング状空洞共振器101を接続し
た場合、方形導波管100内の電界変化がリング状空洞
共振器101の角度方向に現われることになり、TEM
モードのみを得ることが困難となる。また電子サイクロ
トロン共鳴現象はマイクロ波の電界Eと図2に示す如く
複数の静磁界発生装置109a、109bによる静磁界
S(z方向)とが直交する場合に発生するため、電子
サイクロトロン共鳴現象を利用する場合にはTEモード
(電界Eが空洞共振器101の半径方向(r方向)に生
じるため)の方が、TMモード(電界Eが空洞共振器1
01の軸方向(z方向)に生じるため)に比べて有利と
なる。
【0020】一方TMモードの場合、軸方向(z方向)
に電磁界の変化がなく、共振器高さhを小さくできるモ
ードが存在するため装置の小型化に有利である。次に示
す表1にマイクロ波の周波数が2.45GHzの場合の
TEm1モードのリング状空洞共振器のサイズを求めた例
を示す。
【0021】
【表1】
【0022】同様に次に示す表2にマイクロ波の周波数
が2.45GHzの場合のTMm1モードの軸方向に電磁
界の変化のない場合についてリング状共振器のサイズ求
めた例を示す。
【0023】
【表2】
【0024】TEm1モードを方形導波管100により励
振する方法の例を図8(a)〜(j)に示す。それぞれ
上面図、側面図を1組に断面で示す。図8(a)はリン
グ状空洞共振器101に対して方形導波管100を接線
方向に接続した場合を示す。図8(b)はリング状空洞
共振器101の外周のある個所に対して方形導波管10
0を接続した場合を示す。図8(c)はリング状空洞共
振器101の外周のある個所に対して高さ方向から方形
導波管100を接続した場合を示す。図8(d)はリン
グ状空洞共振器101の外周のある個所に対して高さ方
向から接線方向に延びた方形導波管100を接続した場
合(図8(a)と図8(c)とを組み合わせた場合)を
示す。図8(e)は図8(b)と同様にしてリング状空
洞共振器101の外周のある個所に対して方形導波管1
00を接続し、リング状空洞共振器101の一端を閉じ
た場合を示す。図8(f)はリング状空洞共振器101
の外側に対して方形導波管100を接線方向に接続し、
マイクロ波を半径方向に導入する場合を示す。図8
(g)はリング状空洞共振器101の内周の2ヵ所か
ら、高さ方向から軸心に導かれるマイクロ波を半径方向
に導入するように方形導波管100を接続した場合を示
す。図8(h)はリング状空洞共振器101の内周の1
ヵ所から高さ方向から軸心に導かれるマイクロ波を半径
方向に導入するように方形導波管100を接続した場合
を示す。図8(i)は図8(g)と同様にリング状空洞
共振器101の内周の2ヵ所から、高さ方向から軸心に
導かれるマイクロ波を導入するようにリング状空洞共振
器101より高さを細くした部分を有する方形導波管1
00を接続した場合を示す。図8(j)はリング状空洞
共振器101の上端の2ヵ所から、高さ方向から軸心に
導かれるマイクロ波を半径方向に導波して導入するよう
に方形導波管100を接続した場合を示す。図8(a)
〜(j)には10種の例を示したが方形導波管100の
電磁界分布とTEm1モードの電磁界分布とが接続面で類
似した分布であれば励振は可能であり、これらの励振方
法に限定されるものではない。
【0025】TMm1モードを励振する方法も接続面の空
洞共振器101と励振側導波管100の電磁界整合性を
考慮して同様に立案することができる。リング状空洞共
振器101のマイクロ波導入窓104に接する面には、
電磁界の結合孔102が設けられており、マイクロ波を
導入窓104を介して処理室103内に放射する。とこ
ろで、空洞共振器101にマイクロ波を放射するための
結合孔102を設ける際には、マイクロ波磁界と平行に
結合孔102をスロット状に設けると効率良く電磁波を
放射することができる。マイクロ波電力損失低減のため
に空洞共振器101は導電率の高い物質で作るため、空
洞共振器101の内面でマイクロ波磁界Hは内面に対し
て平行となりかつ電界Eと垂直となる。図9(TE41モ
ードの場合を示す。)に示すように、磁界Hとスロット
102の角度θを調整して空洞共振器101内の電磁界
とマイクロ波導入窓104および処理室103との電磁
的な結合の強さを調整することができる。空洞共振器1
01とマイクロ波導入窓104および処理室103との
電磁的な結合が強すぎると空洞共振器電磁界の所望モー
ドからのずれが大きくなる。結合孔102としてのスロ
ットのマイクロ波磁界に対する角度θを調整して電磁的
な結合の強さを調整し、空洞共振器101内の電磁界を
所望モードに維持しつつ、効率良くマイクロ波を処理室
103内に放射することができる。何れにしても、設計
段階において、結合孔102としてのスロットのマイク
ロ波磁界に対する角度θの最適化をはかる必要が有る。
【0026】空洞共振器101内の電磁界とマイクロ波
導入窓104および処理室103の電磁的な結合の強さ
を調整する他の方法としてスロットの長さを制御する方
法が有る。スロットの長さを短くすると電磁的な結合は
弱くなり、長くすると強くすることができる。リング状
空洞共振器101におけるTEm1モードの場合、図9
(TE41モードの場合を示す。)に示すように中心軸に
垂直な面ではマイクロ波磁界HTEは半径方向(r方向)
成分を持たない。そのため結合孔102としてのスロッ
トの長軸方向と半径方向(r方向)のなす角度θが小さ
いとき、空洞共振器101内電磁界とマイクロ波導入窓
104および処理室103との電磁的な結合が大きくな
る。そして、結合孔102としてのスロットをハの字形
状に形成することによって、隣接するスロットから放射
されるマイクロ波の電磁界の内、半径方向の成分は相殺
されて(打ち消し合わされて)、角度(q方向)成分が
残された形、即ちTE0n(n=1,2,3…)モードを主体とす
る電磁界がマイクロ波導入窓104を通して処理室10
3内に放射されることになり、その結果中心部が凹とな
るリング状のプラズマを発生することになり、被処理基
板106の径Dが例えば10インチ(約254mm)、
12インチ(約305mm)、それ以上の大きさになっ
て、処理室壁面1403でプラズマが消失されたとして
も、被処理基板106の半径方向に亘って均一なプラズ
マ処理、例えば周波数13.56MHzの高周波電源1
08から供給される高周波電力によってエッチング処理
を行うことができる。
【0027】リング状空洞共振器101におけるTMm1
モードの場合のマイクロ波電界および空洞共振器底面を
流れる表面電流を図10(TM61モードの場合を示
す。)に模式的に示す。マイクロ波電界ETMは、軸方向
(z方向)成分のみを持ち、定在の腹が角度方向(q方
向)にできる。また空洞共振器101の底面を流れる表
面電流は、電界定在波の腹の位置を中心に放射状に流れ
る。そこで、図10(TM61モードの場合を示す。)
は、電界定在波の腹と腹との間に結合孔102としての
スロットを表面電流に垂直、かつ空洞共振器101の中
心に対して放射状に設けた場合を示す。図10に示すス
ロット102からは、主にTE61モードの電磁界がマイ
クロ波導入窓104を通して処理室103内に放射され
ることになり、その結果スロット102の先にできるス
ポットがつながって、中心部が凹となるリング状のプラ
ズマを発生することが可能となる。
【0028】図11(TM61モードの場合を示す。)
は、スロット102を一つおきに設けた場合を示す。こ
の場合には、スロット102からは、主にTE0n(n=1,
2,3…)モードを主体とする電磁界がマイクロ波導入窓1
04を通して処理室103内に放射されることになり、
その結果中心部が凹となるリング状のプラズマを発生す
ることになり、被処理基板106の径Dが例えば10イ
ンチ(約254mm)、12インチ(約305mm)、
それ以上の大きさになって、処理室壁面1403でプラ
ズマが消失されたとしても、被処理基板106の半径方
向に亘って均一なプラズマ処理、例えば周波数13.5
6MHzの高周波電源108から供給される高周波電力
によってエッチング処理を行うことができる。
【0029】マイクロ波導入窓104について図2を用
いて説明する。マイクロ波導入窓104もリング状の形
状となっている。空洞共振器101から結合孔102を
介して放射されたマイクロ波はマイクロ波導入窓104
の中心軸に対して、平行な面と垂直な面から処理室10
3内に放射される。円盤状部品105を導電率の高い物
質で作ると、マイクロ波は円盤状部品105の表面で反
射される。円盤状部品105の厚さtを調整することで
マイクロ波導入窓104の中心軸に対して平行な面の処
理室にさらされる面積を調整でき、マイクロ波導入窓1
04の2つの面から放射されるマイクロ波電力の割合を
調整できる。すなわち円盤状部品105の厚さtをマイ
クロ波導入窓104とほぼ同じ厚さにするとマイクロ波
導入窓104の中心軸にたいし平行な面を完全に遮蔽す
ることになり、この面から放射されるマイクロ波電力を
なくすことができる。また円盤状部品105の厚さtを
薄くし、中心軸にたいし平行な面を処理室103に多く
露出することでこの面からのマイクロ波の放射の割合を
大きくすることができる。マイクロ波導入窓104の上
記2つの面からのマイクロ波電力の放射の割合を制御す
ることで処理室103内のマイクロ波電力の分布を調整
でき、プラズマ発生量の分布を調整することができる。
【0030】即ち、マイクロ波導入窓104の厚さtを
調整することによりマイクロ波導入窓104からプラズ
マに供給されるマイクロ波電力を最適化することができ
る。マイクロ波導入窓104から見た負荷としてのプラ
ズマのインピーダンスに応じてマイクロ波導入窓104
の厚さtをマイクロ波の半波長の整数倍の厚さに対して
厚さを増すあるいは減らす方向に調整してインピーダン
ス整合をはかり、透過電力を最適化することができる。
このようにマイクロ波導入窓104の厚さtについて
も、設計段階において最適化しておくことが必要とな
る。次に円盤状部品105の接地電極としての働きにつ
いて図2を用いて説明する。プラズマ中の高周波電流は
質量が小さく、高周波電界に追随しやすい電子電流が主
体となる。しかし図2に示す如く複数の静磁界発生装置
109a、109bによる静磁界HSを加えるとこの静
磁界により静磁界と垂直方向の電子の移動は抑制され、
この方向に高周波電流が流れにくくなる。従って高周波
電流は主に静磁界HSにそって流れる。円盤状部品10
5は、被処理基板106と対向して設置されており、静
磁界HSは被処理基板106とほぼ垂直に加えるため、
被処理基板106に加えられた高周波により流れる電流
は被処理基板106と円盤状部品105のあいだをほぼ
均一に流れる。従って、直径Dが例えば10インチ(約
254mm)、12インチ(約305mm)、それ以上
の大きな被処理基板106に対しても、周囲と中央付近
で流れる高周波電流の大きさはほぼ同じであり、被処理
基板106に加えられる高周波の影響を均一にすること
ができる。
【0031】そのほか、円盤状部品105からガス供給
を行うことができ、処理室103内のガスの流れを均一
にすることができる。次に第1の実施の形態における変
形例を図12および図13を用いて説明する。この変形
例は、マイクロ波導入窓104の形状を変え、リング状
空洞共振器101に設けた結合孔をリング状空洞共振器
101の中心軸に対して垂直な面および平行な面に形成
した場合である。その他の部分の役割については図2に
示す実施の形態と同様であり説明の一部を省略する。こ
の変形例では、リング状空洞共振器101の中心軸に対
して垂直な面に結合孔102を設け、平行な面に結合孔
102’を設ける。TEm1モード(m=1,2,3)を用いた場
合を例にとり説明する。図4(a)に示すように、中心
軸に対して平行な面で図3におけるz=h/2の位置で
マイクロ波磁界HTEはz方向成分のみを持つ。従って、
z=h/2の位置に角度方向(q方向)に結合孔10
2’として幅の小さなスロットを設けても電磁的な結合
は小さくマイクロ波はほとんど放射されない。z=h/
2の位置からずれた位置ではそのずれの大きさに応じて
マイクロ波磁界HTEは角度方向(q方向)成分を持つよ
うになる。従って、図13に示すように、中心軸に平行
な面で角度方向に設ける結合孔102’としてのスロッ
ト位置のz座標の大きさに応じてマイクロ波放射の割合
を調整することができる。中心軸に垂直な面に設ける結
合孔102’の電磁的な結合の強さは上述の実施の形態
で述べた方法(スロットの長手軸を軸方向に対して角度
θを付け、この角度θを変えることまたはスロットの長
さを変えること)で調整できる。リング状空洞共振器1
01の中心軸に平行な面に設ける結合孔102’の電磁
的な結合の強さと、リング状空洞共振器101の中心軸
に垂直な面に設ける結合孔102の電磁的な結合の強さ
とが上記のように独立に調整できるため、この2つの面
からマイクロ波導入窓104を通して処理室103に放
射されるマイクロ波電力の割合を調整することができ
る。何れにしても、設計段階において2つの面からマイ
クロ波導入窓104を通して処理室103に放射される
マイクロ波電力の割合が最適化されるように結合孔10
2、102’を決めておくことが必要となる。
【0032】次に本発明に係る第2の実施の形態につい
て図14乃至図22を用いて説明する。第2の実施の形
態は第1の実施の形態と比べマイクロ波立体回路部分、
マイクロ波導入窓部分が異なる以外は同様の構成となっ
ている。両者で共通する部分について説明の一部を省略
する。図示しないマグネトロン管などのマイクロ波源か
ら放射されたマイクロ波は図示しないアイソレータ、整
合器を介して方形導波管により同軸導波管変換器701
に伝送される。同軸導波管変換器701は少ない電力損
失でマイクロ波電力を方形導波管から同軸線路に伝える
ことができる。同軸線路部702の先端には整合室70
3が設けられ空洞共振器704と同軸部702の境界で
生じるマイクロ波電力の反射を防止し、効率良く空洞共
振器704内にマイクロ波電力を伝送する。図16に示
すように整合室703の高さLをマイクロ波の波長λの
1/4にすることによって反射波が合成される際、半波
長位相がずれることによって相殺されて(打ち消し合っ
て)マイクロ波電力の反射を抑制することができる。即
ち、整合室703は、インピーダンスの異なる線路を挿
入してインピーダンス整合作用を持たせるようにすれば
よく、図14に示す構成に限定されるものではない。即
ち、整合室703として、例えば図15に示す構造で構
成してもよい。図15(a)は整合室703を内部導体
径および外部導体径が上部の同軸線路702と異なる同
軸線路で構成した場合を示す。図15(b)は整合室7
03を内外径の異なる同軸線路を接続した構造を示す。
図15(c)は整合室703を円形導波管で構成した場
合を示す。図15(d)は整合室703を同軸線路の外
部導体径を絞る板により構成した場合を示す。図15
(e)は整合室703を内部導体径のみが異なる同軸線
路で構成した場合を示す。図15(f)は図15(d)
に示す板を複数枚設置した場合を示す。また整合室70
3の高さLも1/4波長に限定されるものではなく、マ
イクロ波導入窓705、プラズマ等で発生する反射波が
含まれる割合が大きい場合には1/4波長より若干ずれ
た長さで反射電力を極小に抑えることができる場合があ
る。
【0033】ところで、マイクロ波(電磁波)は、媒質
の定数や境界が不連続に変化する部分があるとそこで電
力の一部が反射される。空洞共振器704を励振するた
めに導波路を接続すると接続面で反射が生じ、マイクロ
波電力を効率良く処理室103内に伝送することに悪影
響を与える。そこで接続部に整合室703を設け整合室
の直径、高さを最適化し、反射波を打ち消すことによ
り、全体としてマイクロ波電力を処理室103内に効率
良く伝送することができる。以上説明したように、マイ
クロ波電力を、方形導波管から少ない電力損失で同軸導
波管変換器701を介して同軸線路部702に伝え、整
合室703により空洞共振器704と同軸部702の境
界で生じるマイクロ波電力の反射を防止して効率良く空
洞共振器704内に伝送し、空洞共振器704に対して
角度方向(q方向)に電磁界が変化しない例えば円形T
M011モードと呼ばれるモードで共振させることができ
る。
【0034】空洞共振器704は、例えば円形TM011
モードと呼ばれるモードで共振するサイズになるよう構
成されている。空洞共振器704はアルミニウム、銅な
どの導電率の高い金属でできており、マイクロ波電力の
損失を防止している。空洞共振器704のマイクロ波導
入窓705側には結合孔706が設けられ、マイクロ波
導入窓704を介して処理室103内にマイクロ波を放
射する。マイクロ波導入窓704の材質はマイクロ波の
損失が小さく、プラズマ処理に悪影響を与えない例えば
石英、アルミナセラミックスなどが用いられる。処理室
103の周囲には静磁界発生装置109a、109bが
設置されており、図2と同様に処理室103内に電子サ
イクロトロン共鳴現象を発生させる程度の静磁界HS
加えることができる。電子サイクロトロン共鳴とは静磁
界中でサイクロトロン運動をする電子の回転周期と外部
から加える電磁波の周期が一致したとき電磁波のエネル
ギーが電子の運動エネルギーに共鳴的に変換される現象
をいう。マイクロ波の周波数が2.45GHzの場合電
子サイクロトロン共鳴を起こす静磁界の大きさは0.0
875テスラとなる。ところで、図14に示す707
は、被処理基板106を載置した基板電極の周囲に設置
され、アルミに対してアルマイト処理された接地電極で
ある。処理室103内は、異物等が生じないように石英
カバーで覆われている。従って、空洞共振器704の底
部に設けられた結合孔706からリング状のマイクロ波
電磁界が、マイクロ波導入窓705を通して処理室10
3内に放射され、静磁界発生装置109a、109bに
よる静磁界HSによって電子サイクロトロン共鳴現象を
発生させて中心部が凹となるリング状のプラズマを発生
させ、接地電極707と被処理基板106を載置した基
板電極との間に高周波電源108による高周波電力を供
給して被処理基板106に対してプラズマ処理であるエ
ッチング処理が施されることになる。
【0035】更に空洞共振器704について説明する。
空洞共振器704は例えば円形TM011モードと呼ばれ
る電磁界で共振するサイズに構成されている。理論的に
円形TM011モードの電磁界は以下のように表現できる
ことが知られている。図17には、円形TM011モード
における軸方向電界Ezを示す。 Er=−(kz/kc)E0110'(kcr)sinkzz Eq=0 Ez=E0110(kcr)coskzz Hr=0 Hq=−(jωε/kc)E0110'(kcr)coskzz Hz=0 ただし、r:円筒空洞共振器中心軸からの距離、z:円
筒空洞共振器底面からの距離、Er:半径方向電界、
q:角度方向電界、Ez:軸方向電界、Hr:半径方向
磁界、Hq:角度方向磁界、Hz:軸方向磁界、E011
定数、kc=2.405/a(a:空洞共振器の半
径)、J0(r):零次ベッセル関数、kz:軸方向波数
(kz 2=kc 2+(ω/c)2(ω:電磁波の角周波数、
c:光速))、ε:空洞共振器内の誘電率、j:虚数単
位、J0'(r)=dJ0(r)/drである。例えば円形T
M011モードは、角度方向(q方向)に電磁界が変化し
ないため、角度方向に均一にマイクロ波を放射するのに
有利である。円形TM011モードを励振するには接続面
で上記電磁界に類似した電磁界となるよう接続された導
波路を用いることが必要となる。本実施の形態では、同
軸線路702を空洞共振器704中央に接続することに
より類似した電磁界で接続することができ、その結果空
洞共振器704に対して角度方向(q方向)に電磁界が
変化しない円形TM011モードで励振することができ
る。
【0036】次に空洞共振器704の下部に設けられた
結合孔706について説明する。導体板にスリット状に
あけた穴を用いるとマイクロ波(電磁波)を効率良く放
射できることが知られており、スロットアンテナ706
と呼ばれている。定性的にスロットアンテナ706の動
作を説明する。マイクロ波にさらされた導体板表面には
マイクロ波の磁界Hに垂直に表面電流が流れる。導体板
表面にスロットアンテナ706がありこれにより表面電
流を妨げると、妨げられた表面電流により電荷が誘起さ
れ、これを波源としてマイクロ波(電磁波)が放射され
る。従ってスロットアンテナ706の長軸方向が表面電
流と平行である場合にスロットアンテナ706からのマ
イクロ波の放射は起こりにくくなる。また放射されるマ
イクロ波の電界Eはスロットアンテナ706の長軸方向
に垂直になる傾向がある。
【0037】図18に本実施の形態で用いる結合孔とし
てのスロットアンテナの一実施の形態を示す。図18に
示す円盤801が空洞共振器704の底面を構成する。
円形TM011モードの空洞共振器704の底面では、中
心軸から放射状に表面電流802(ベクトルJとす
る。)が流れる。図18に示すスロットアンテナ804
の長軸方向の外向き単位ベクトル803(ベクトルns
とする。)と半径方向のなす角度θを調整するとスロッ
トアンテナ706によりさえぎられる表面電流の大きさ
と放射されるマイクロ波電界の方向を制御でき、処理室
103内に放射されるマイクロ波電磁界を制御すること
ができる。図18のスロットアンテナの場合、角度θが
90°に近いとき半径方向電界成分の割合が大きくな
り、角度θが0°に近いとき角度方向電界成分の割合が
大きくなる。また放射される電磁界の強度はスロットア
ンテナ706によりさえぎられる電流の大きさに比例す
ると考えられる。従って放射される電磁界の強度はベク
トルnsとJのベクトル積ns×Jの大きさに比例すると
考えられる。またスロットアンテナ706により空洞共
振器704の底面801の処理室側に誘起される表面電
流Jpはスロットアンテナ706の長軸方向と垂直にな
る。図18に示すようにスロットアンテナ(結合孔)7
06を並べるとJpは円盤801の角度方向(q方向)
に流れる成分(TE01モード)をもち、これによりリン
グ状に分布するマイクロ波電界強度分布を得ることがで
きる。即ち、角度θを付けることによってスロットアン
テナ706から、図19に示すようにTE01モードのマ
イクロ波電磁界とTM01モードのマイクロ波電磁界とが
合成された形でマイクロ波導入窓705を通して処理室
103内に放射される。なお、TE01モードのマイクロ
波電磁界(リング状のマイクロ波電磁界)は、中心部が
凹となるリング状のマイクロ波電力分布を形成してリン
グ状のプラズマを発生させるものである。他方、TM01
モードのマイクロ波電磁界は、中心部が凸となるマイク
ロ波電力分布を形成するものである。
【0038】以上説明したように、角度θを付けること
によってスロットアンテナ706からリング状のマイク
ロ波電磁界(TE01モードのマイクロ波電磁界)が、マ
イクロ波導入窓705を通して処理室103内に放射さ
れるため、中心部が凹となるリング状のマイクロ波電力
分布を形成してリング状のプラズマを発生させ、被処理
基板106の径Dが例えば10インチ(約254m
m)、12インチ(約305mm)、それ以上の大きな
になって、処理室壁面1403でプラズマが消失された
としても、被処理基板106の半径方向に亘って均一な
プラズマ処理を実現することができる。このように上記
スロットアンテナ706の角度θを調整することによ
り、前記リング状電界強度分布の程度を調整でき、プラ
ズマの均一性を制御することができる。このスロットア
ンテナの構成方法は本実施の形態に特異のものではな
く、第1、第2の実施の形態など他の空洞共振器を用い
た場合にも同様に適用することができる。
【0039】また図20にはスロットアンテナ706の
他の実施の形態を示す。スロット706が「ハ」の字状
に並べられている。図20に示す角度θを調整すること
により空洞共振器704と処理室103の電磁的な結合
の度合を調整することができる。すなわちθの絶対値が
0度に近いとき電磁的な結合が弱く、90°に近いとき
結合が強くなる。電磁的な結合が強すぎると空洞共振器
内の電磁界が所望の電磁界からずれる度合が大きくな
る。また電磁的な結合が弱すぎると電磁波が処理室内に
放射されにくくなる。そのため最適な結合の度合に設定
する必要があり、図20の角度θの調整により容易に最
適な結合の度合を得ることができる。ただし、円形TM
011モードの空洞共振器704において、スロット70
6を「ハ」の字状に並べた場合には、隣接するスロット
から放射されるマイクロ波電磁界の角度方向(q方向)
の成分は相殺されて(打ち消され合って)、半径方向の
成分のみとなり、中心部が凸となるマイクロ波電力分布
を形成するものになってしまう。いずれにしても、この
スロットアンテナの構成方法は、本実施の形態に特異の
ものではなく、第1、第2の実施の形態など他の空洞共
振器を用いた場合にも同様に適用することができる。
【0040】また結合孔としてのスロットアンテナ70
6を設ける導体板(以下スロット板と呼ぶ。)の厚み
は、通常1mmから5mm程度の薄いものが用いられる
が、5mm程度を越える厚いものを用いることもでき
る。厚い導体板を用いた場合、結合孔706の部分が厚
さ方向に導波管として働くため、結合孔の形状に対する
自由度が薄い場合と比べて低くなる。矩形の導波管の場
合、長いほうの辺の長さが自由空間中のマイクロ波(電
磁波)の波長の1/2より短くなると導波管の軸方向に
電磁界は伝搬せず、指数関数的に減衰する。そのため厚
い導体板を用いた場合、結合孔としてのスロットの長軸
方向の長さを半波長より大きくする必要がある。マイク
ロ波の周波数が2.45GHzの場合、自由空間での波
長は122.4mmとなるのでスロット長軸の長さは6
1.2mmより大きくする必要がある。ただし、厚いス
ロット板を用いた場合、スロット板内部に冷媒を循環さ
せ、冷却する等ができる。
【0041】また図21にはマイクロ波導入窓とスロッ
ト板との他の実施の形態を示す。マイクロ波導入窓70
5’はリング状の形状である。この場合スロット板80
1’は第1の実施の形態の円盤状部品105の機能を併
せ持つことができる。スロット板801’はリング状マ
イクロ波導入窓705’の中心の穴から処理室103に
さらされており、この部分を接地電極として動作させる
ことができる。スロットアンテナ706の形状は図1
8、図20に示した形状を用いることができる。スロッ
ト板801’の内部には図示しない冷媒の循環機構があ
り、温度調節することができる。またスロット板80
1’に、円盤状部品105と同様にガス供給機構を同様
に内部に備えることにより、処理室103に処理ガスを
供給することができる。スロット板801’は中央部が
マイクロ波導入窓705’の形状にあわせて突出した形
状となっているが、図21に示す突出量dは任意であ
る。この突出量dを調整してマイクロ波導入窓705’
の底面と側面の面積比を調整し、マイクロ波電力放射の
方向、量を制御することができる。また、スロット板8
01’を電気的に接地せず、高周波を給電することもで
きる。
【0042】次にマイクロ波立体回路部分(同軸線路部
702及び空洞共振器704)に関する他の実施の形態
について図14及び図22を用いて説明する。この実施
の形態は、図14に示す実施の形態において空洞共振器
704および結合孔706の部分を、図22に示す各構
造物により置き換えた以外同様な構造とすることができ
る。図22(a)は空洞共振器704として同軸空洞共
振器を用いた場合である。図22(b)は同様に半同軸
共振器の場合を示す。図22(c)は結合孔が空洞共振
器704の底部と同じ形状(底部なし)の場合を示す。
図22(d)はモードフィルタ1502を空洞共振器7
04内に装着し、所望のモード以外のモードを抑制する
効果をもたせた場合を示す。図23には、図22(c)
に示すようにスロットアンテナなしの場合における円形
TM011モードの空洞共振器704からマイクロ波導入
窓(石英板)705を通して処理室103内に伝送され
るマイクロ波電磁界(特に電界)を示す。この実施の形
態でも、231で示す位置にリング状のプラズマを発生
させることができる。しかし、静磁界発生装置109
a、109bによる静磁界HSの影響をできるだけ受け
ないように空洞共振器704の底部にスロットアンテナ
を設けた方が優れている。即ち、空洞共振器704の底
部にスロットアンテナを設けた方が、安定性の点で優れ
ている。
【0043】次に本発明に係る第3の実施の形態につい
て図24乃至図26を用いて説明する。図24に示す第
3の実施の形態は、第1の実施の形態と比べて空洞共振
器の構造が異なることおよび静磁界の発生装置を持たな
いこと以外はほぼ同様の構成となっており、共通する部
分の説明の一部を省略する。図24には本発明に係る第
3の実施の形態であるプラズマ処理装置の断面図を示
す。例えばマグネトロン管などの図示しないマイクロ波
源から放射された例えば周波数2.45GHzのマイク
ロ波は、図示しないアイソレータ、図示しない整合器を
通り方形導波管100によりリング状の空洞共振器10
1に投入される。空洞共振器101の底面にはスロット
アンテナ102が設けられ、リング状マイクロ波導入窓
104を通して処理室103にマイクロ波を供給する。
リング状空洞共振器101、マイクロ波導入窓104の
中央部にはガス供給管110に接続されたガス供給器1
05’が設けられている。ガス供給器105’の処理室
103に面した面には複数のガス供給穴があり処理室1
03内に1種類または複数種類の処理ガスを所定の流量
供給する。処理室103には図示しない排気系が接続さ
れておりガス供給器105’により供給されるガスの流
量と排気系の排気量を制御することにより処理室103
内を処理に適した所定の圧力、ガス雰囲気に保持するこ
とができる。処理室103内には例えば直径300mm
の被処理基板106が設置されている。被処理基板10
6には例えば周波数13.56MHzの高周波電源10
8が整合器107を介して接続され、高周波電力を加え
ることができる。
【0044】図25に共振モードとしてとして例えばT
M610モードを用いた空洞共振器101の断面図、およ
びマイクロ波電界、空洞共振器底面を流れる表面電流を
模式的に示す。前記した表2に示すように周波数2.4
5GHzの場合例えば内半径aが86mm、外半径bが
195mmのサイズでTM610モードの空洞共振器10
1を構成することができる。方形導波管100を空洞共
振器101の側面に接続してTM610モードの電磁界を
励振している。空洞共振器101内では第1の実施の形
態で説明したように電界ETMは軸方向成分のみをもち、
定在波の腹が角度方向に12個できる。また空洞共振器
101の底面を流れる表面電流1204は電界定在波の
腹の位置を中心に放射状に流れる。スロットアンテナ1
02を表面電流1204に垂直かつ空洞共振器101中
心に対し放射状に12個設けることができる。図26に
示すようにスロットアンテナを設けることもできる。図
25に示す例では12個のスロットアンテナを設けてい
たが、図26に示す例では1つおきに6個のスロットア
ンテナ102を設けている。これにより6個のスロット
アンテナ全体でリング状の電界1302を処理室103
内に放射することができる。以上TM610モードについ
て説明したがその他の例えばTM410、TM510、TM71
0、TM810等のモードについても同様に空洞共振器の励
振、スロットアンテナの構成を行うことができる。
【0045】処理室103の周囲に静磁界HSの発生装
置を設け、プラズマ拡散損失の防止、電子サイクロトロ
ン共鳴現象の利用等の効果を持たせることもできる。
【0046】以上説明した実施の形態は、エッチング装
置のみに限定されるものではなく、導入する処理ガスを
変更することでCVD(Chemical Vapor Deposition)
装置、アッシング装置等他のプラズマ処理装置に適用す
ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、10インチを越えるよ
うな巨大な被処理基板に対して均一なエッチング処理等
のプラズマ処理を行うことができる効果を奏する。
【0048】また本発明によれば、マイクロ波を用いた
プラズマ処理装置においてマイクロ波立体回路部分の電
力損失が抑制されるため、マイクロ波電力の有効利用を
図ることができる効果を奏する。また電力損失が抑制さ
れるためマイクロ波立体回路部分の不要な加熱が抑えら
れる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理の原理を説明するた
めの図である。
【図2】本発明に係るプラズマ処理装置の第1の実施の
形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係るプラズマ処理装置の第1の実施の
形態において用いられているリング状空洞共振器の説明
図である。
【図4】TEモードにおけるリング状空洞共振器の内部
の電界分布等を示す模式図である。
【図5】TMモードにおけるリング状空洞共振器の内部
の電界分布等を示す模式図である。
【図6】TEMモードにおけるリング状空洞共振器の内
部の電界分布等を示す模式図である。
【図7】方形導波管内を伝送されるTMモードのマイク
ロ波電界分布を示す斜視断面図である。
【図8】リング状空洞共振器に対する様々な励振方法を
示す図である。
【図9】TEモードで共振されたリング状空洞共振器に
おいて底部に「ハ」字状にスロットアンテナを形成した
場合、放射されるマイクロ波電磁界を説明するための図
である。
【図10】TMモードで共振されたリング状空洞共振器
における電界分布と底部に流れる表面電流とスロットア
ンテナとを示した図である。
【図11】図10に示すようにTMモードで共振された
リング状空洞共振器において一つおきにスロットアンテ
ナを形成した場合を示した図である。
【図12】図2に示すプラズマ処理装置の第1の実施の
形態における変形例を示す断面図である。
【図13】図12に示すリング状空洞共振器において内
周面にスロットアンテナを形成した場合を示す図であ
る。
【図14】本発明に係るプラズマ処理装置の第2の実施
の形態を示す断面図である。
【図15】図14に示す整合室の様々な変形例を示す図
である。
【図16】整合室において直径、高さを最適化して反射
波を打ち消し合うことによってマイクロ波電力を効率良
く伝送することを説明するための図である。
【図17】図14に示す空洞共振器がTM011モードで
共振された場合の軸方向の電界を示す図である。
【図18】図14に示す空洞共振器の底部においてスロ
ットアンテナの長手軸を半径方向に対して傾きθを付け
た場合について説明するための図である。
【図19】図18に示すスロットアンテナから放射され
るTE01モードとTM01モードとが合成されたマイクロ
波電磁界を示す図である。
【図20】図14に示す空洞共振器の底部において
「ハ」字状にスロットアンテナを形成した場合を示した
図である。
【図21】図14に示す空洞共振器の底部構成の変形例
を示す図である。
【図22】図14に示す空洞共振器の様々な変形例を示
す図である。
【図23】図22に示す如くスロットアンテナの無い空
洞共振器においてTM011モードで共振されて処理室内
に伝送される軸方向の電界を示す図である。
【図24】本発明に係るプラズマ処理装置の第3の実施
の形態を示す断面図である。
【図25】図24に示すリング状空洞共振器の励振方法
および底部に形成したスロットアンテナを示す図であ
る。
【図26】図24に示すリング状空洞共振器の底部に一
つおきにスロットアンテナを形成した場合を示す図であ
る。
【符号の説明】
100…方形導波管、101…リング状空洞共振器 102、102’…結合孔(スロットアンテナ)、10
3…処理室 104…マイクロ波導入窓、105…円盤状部品、10
5’…ガス供給部 106…被処理基板、107…整合器、108…高周波
電源 109a、109b…電磁石(静磁界発生装置) 701…同軸導波管変換器、702…同軸線路部、70
3…整合室 704…空洞共振器、705、705’…マイクロ波導
入窓 706…結合孔(スロットアンテナ)、707…接地電
極 801、801’…底部(スロット板)、802…表面
電流 803…スロットアンテナの長軸方向の外向き単位ベク
トルJ 1403…処理室の側壁、1405…リング状のプラズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05H 1/46 H01L 21/302 A

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放射
    したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マイ
    クロ波導波管で伝送されたマイクロ波を共振させる空洞
    共振器と、被処理基板を載置する基板電極を内部に設置
    した処理室と、前記空洞共振器の中心軸付近を中心にし
    て角度成分を有するマイクロ波電磁界を前記空洞共振器
    からマイクロ波導入窓を通して前記処理室内に放射して
    前記被処理基板に対向する領域にリング状のプラズマを
    発生させるマイクロ波電磁界放射手段とを備えたことを
    特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放射
    したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マイ
    クロ波導波管で伝送されたマイクロ波を伝送する同軸線
    路部と、該同軸線路部に同軸状に接続して同軸線路部か
    ら伝送されたマイクロ波を共振させる空洞共振器と、被
    処理基板を載置する基板電極を内部に設置した処理室
    と、前記空洞共振器の中心軸付近を中心にして角度成分
    を有するマイクロ波電磁界を前記空洞共振器からマイク
    ロ波導入窓を通して前記処理室内に放射して前記被処理
    基板に対向する領域にリング状のプラズマを発生させる
    マイクロ波電磁界放射手段とを備えたことを特徴とする
    プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放射
    したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マイ
    クロ波導波管で伝送されたマイクロ波を伝送する同軸線
    路部と、該同軸線路部の空洞共振器側に設けられ、同軸
    線路部と空洞共振器との境界付近において生じるマイク
    ロ波電力の反射を低減する整合室と、前記同軸線路部に
    前記整合室を介して同軸状に接続して同軸線路部から伝
    送されたマイクロ波を共振させる空洞共振器と、被処理
    基板を載置する基板電極を内部に設置した処理室と、前
    記空洞共振器からマイクロ波電磁界をマイクロ波導入窓
    を通して前記処理室内に放射して前記被処理基板に対向
    する領域にリング状のプラズマを発生させるマイクロ波
    電磁界放射手段とを備えたことを特徴とするプラズマ処
    理装置。
  4. 【請求項4】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放射
    したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マイ
    クロ波導波管で伝送されたマイクロ波を伝送する同軸線
    路部と、該同軸線路部の空洞共振器側に設けられ、同軸
    線路部と空洞共振器との境界付近において生じるマイク
    ロ波電力の反射を低減する整合室と、前記同軸線路部に
    前記整合室を介して同軸状に接続して同軸線路部から伝
    送されたマイクロ波を共振させる空洞共振器と、被処理
    基板を載置する基板電極を内部に設置した処理室と、前
    記空洞共振器の中心軸付近を中心にして角度成分を有す
    るマイクロ波電磁界を前記空洞共振器からマイクロ波導
    入窓を通して前記処理室内に放射して前記被処理基板に
    対向する領域にリング状のプラズマを発生させるマイク
    ロ波電磁界放射手段とを備えたことを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  5. 【請求項5】前記空洞共振器はTMモードで共振するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1または2または
    3または4記載のプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】前記空洞共振器は円形TMモードで共振す
    るように構成したことを特徴とする請求項1または2ま
    たは3または4記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】前記マイクロ波電磁界放射手段をスロット
    アンテナで形成したことを特徴とする請求項1または2
    または3または4記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】前記マイクロ波電磁界放射手段を、前記処
    理室内に放射されるマイクロ波電界の方向が前記空洞共
    振器内の電界の方向と異なるようにスロットアンテナで
    形成したことを特徴とする請求項1または2または3ま
    たは4記載のプラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】前記マイクロ波電磁界放射手段を、前記処
    理室内にTE0nモードとTM0nモードとの合成されたマ
    イクロ波電磁界が放射されるスロットアンテナで形成し
    たことを特徴とする請求項1または2または3または4
    記載のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】前記マイクロ波電磁界放射手段を、表面
    電流との間において次の関係が成立するようにスロット
    アンテナで形成したことを特徴とする請求項1または2
    または3または4記載のプラズマ処理装置。前記空洞共
    振器に対して外向きに正の方向を持つスロットアンテナ
    長軸方向の単位ベクトルをns、表面電流ベクトルをJ
    としたとき、nsとJを用いて定義されるベクトルS≡
    s×(ns×J)が空洞共振器の中心軸付近に中心を持
    つ同心状の渦(マイクロ波電磁界成分)を形成する。
  11. 【請求項11】前記処理室内において前記空洞共振器の
    軸方向の成分を有する静磁界を発生させる静磁界発生装
    置を備えたことを特徴とする請求項1または2または3
    または4記載のプラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放
    射したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マ
    イクロ波導波管で伝送されたマイクロ波を共振させるリ
    ング状の空洞共振器と、被処理基板を載置する基板電極
    を内部に設置した処理室と、前記リング状の空洞共振器
    からマイクロ波電磁界をマイクロ波導入窓を通して前記
    処理室内に放射して前記被処理基板に対向する領域にリ
    ング状のプラズマを発生させるマイクロ波電磁界放射手
    段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】マイクロ波源と、該マイクロ波源から放
    射したマイクロ波を伝送するマイクロ波導波管と、該マ
    イクロ波導波管で伝送されたマイクロ波を共振させるリ
    ング状の空洞共振器と、被処理基板を載置する基板電極
    を内部に設置した処理室と、前記リング状の空洞共振器
    の中心軸を中心にして角度成分を有するマイクロ波電磁
    界を前記リング状の空洞共振器からマイクロ波導入窓を
    通して前記処理室内に放射して前記被処理基板に対向す
    る領域にリング状のプラズマを発生させるマイクロ波電
    磁界放射手段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理
    装置。
  14. 【請求項14】前記処理室内に、前記被処理基板と対向
    して接地または高周波電力を給電する電極部材を設置し
    たことを特徴とする請求項12または13記載のプラズ
    マ処理装置。
  15. 【請求項15】前記処理室内において、前記被処理基板
    と対向して前記リング状の空洞共振器の中心軸部に接地
    または高周波電力を給電する電極部材を設置したことを
    特徴とする請求項12または13記載のプラズマ処理装
    置。
  16. 【請求項16】前記処理室内において前記空洞共振器の
    軸方向の成分を有する静磁界を発生させる静磁界発生装
    置を備えたことを特徴とする請求項12または13記載
    のプラズマ処理装置。
  17. 【請求項17】前記処理室内に、前記被処理基板と対向
    して接地または高周波電力を給電する電極部材を設置
    し、該電極部材を温度制御するように構成したことを特
    徴とする請求項12または13記載のプラズマ処理装
    置。
  18. 【請求項18】前記被処理基板と対向して前記リング状
    の空洞共振器の中心軸部に設置された部材から前記処理
    室内に処理ガスを供給するように構成したことを特徴と
    する請求項12または13記載のプラズマ処理装置。
  19. 【請求項19】前記マイクロ波電磁界放射手段をスロッ
    トアンテナで形成したことを特徴とする請求項12また
    は13記載のプラズマ処理装置。
  20. 【請求項20】前記マイクロ波電磁界放射手段を、前記
    処理室内に放射されるマイクロ波電界の方向が前記空洞
    共振器内の電界の方向と異なるようにスロットアンテナ
    で形成したことを特徴とする請求項12または13記載
    のプラズマ処理装置。
  21. 【請求項21】空洞共振器の中心軸付近を中心にして角
    度成分を有するマイクロ波電磁界を前記空洞共振器から
    マイクロ波導入窓を通して処理室内に放射して被処理基
    板に対向する領域にリング状のプラズマを発生させ、こ
    の発生したリング状のプラズマにより前記被処理基板に
    対してプラズマ処理を施すことを特徴とするプラズマ処
    理方法。
JP07893496A 1919-02-20 1996-04-01 プラズマ処理装置 Expired - Fee Related JP3469987B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07893496A JP3469987B2 (ja) 1996-04-01 1996-04-01 プラズマ処理装置
KR1019970004925A KR970071945A (ko) 1996-02-20 1997-02-19 플라즈마처리방법 및 장치
EP97301114A EP0791949A2 (en) 1996-02-20 1997-02-20 Plasma processing method and apparatus
TW086102037A TW326616B (en) 1996-02-20 1997-02-20 Plasma processing method and apparatus
US09/283,987 US6158383A (en) 1919-02-20 1999-04-02 Plasma processing method and apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07893496A JP3469987B2 (ja) 1996-04-01 1996-04-01 プラズマ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09270386A true JPH09270386A (ja) 1997-10-14
JP3469987B2 JP3469987B2 (ja) 2003-11-25

Family

ID=13675708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07893496A Expired - Fee Related JP3469987B2 (ja) 1919-02-20 1996-04-01 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3469987B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000348897A (ja) * 1999-05-31 2000-12-15 Sumitomo Metal Ind Ltd プラズマ処理装置
JP2003068731A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Tokyo Electron Ltd 絶縁膜の形成方法および形成システム
US7243610B2 (en) 2001-01-18 2007-07-17 Tokyo Electron Limited Plasma device and plasma generating method
JP2012178380A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2014507554A (ja) * 2010-12-23 2014-03-27 エレメント シックス リミテッド 合成ダイヤモンド材料を製造するマイクロ波プラズマ反応器
JP2015018796A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 アジレント・テクノロジーズ・インクAgilent Technologies, Inc. マイクロストリップ共振器を備えたプラズマ生成デバイス
JP2019517707A (ja) * 2016-05-27 2019-06-24 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッドMks Instruments,Incorporated 電場結合を用いる小型マイクロ波プラズマ照射装置
KR20210091333A (ko) * 2018-12-06 2021-07-21 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라스마 처리 장치 및 플라스마 처리 방법
WO2023238826A1 (ja) * 2022-06-08 2023-12-14 国立研究開発法人産業技術総合研究所 マイクロ波プラズマcvd装置
KR20240001109A (ko) 2022-06-21 2024-01-03 주식회사 히타치하이테크 플라스마 처리 장치 및 가열 장치

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000348897A (ja) * 1999-05-31 2000-12-15 Sumitomo Metal Ind Ltd プラズマ処理装置
US7243610B2 (en) 2001-01-18 2007-07-17 Tokyo Electron Limited Plasma device and plasma generating method
JP2003068731A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Tokyo Electron Ltd 絶縁膜の形成方法および形成システム
JP2014507554A (ja) * 2010-12-23 2014-03-27 エレメント シックス リミテッド 合成ダイヤモンド材料を製造するマイクロ波プラズマ反応器
JP2012178380A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2015018796A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 アジレント・テクノロジーズ・インクAgilent Technologies, Inc. マイクロストリップ共振器を備えたプラズマ生成デバイス
JP2019517707A (ja) * 2016-05-27 2019-06-24 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッドMks Instruments,Incorporated 電場結合を用いる小型マイクロ波プラズマ照射装置
KR20210091333A (ko) * 2018-12-06 2021-07-21 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라스마 처리 장치 및 플라스마 처리 방법
WO2023238826A1 (ja) * 2022-06-08 2023-12-14 国立研究開発法人産業技術総合研究所 マイクロ波プラズマcvd装置
KR20240001109A (ko) 2022-06-21 2024-01-03 주식회사 히타치하이테크 플라스마 처리 장치 및 가열 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3469987B2 (ja) 2003-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6158383A (en) Plasma processing method and apparatus
KR100472582B1 (ko) 플라즈마처리장치
US6783629B2 (en) Plasma treatment apparatus with improved uniformity of treatment and method for improving uniformity of plasma treatment
JP4183934B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ処理方法及びマイクロ波給電装置
JP3136054B2 (ja) プラズマ処理装置
KR100363820B1 (ko) 플라스마 처리장치
US5173641A (en) Plasma generating apparatus
JP4671313B2 (ja) 同軸マイクロ波アプリケータを備えた電子サイクロトロン共振プラズマ源およびプラズマ生成方法
US20110150719A1 (en) Microwave introduction mechanism, microwave plasma source and microwave plasma processing apparatus
US6101970A (en) Plasma processing apparatus
TW201844064A (zh) 具有局部勞侖茲力的模組化微波源
JPH03122273A (ja) マイクロ波を用いた成膜装置
JP3469987B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5723397B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5438260B2 (ja) プラズマ処理装置
JP7001456B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2018006718A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
JPH09289099A (ja) プラズマ処理方法および装置
US6225592B1 (en) Method and apparatus for launching microwave energy into a plasma processing chamber
JPH0319332A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
JP4678905B2 (ja) プラズマ処理装置
JPH1083896A (ja) プラズマ処理装置
JP3123175B2 (ja) プラズマ処理装置
JPH10177994A (ja) プラズマ処理装置および処理方法
JPH09293599A (ja) プラズマ処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130905

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees