JPH09269392A - 炉心シュラウドの据付方法および原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造 - Google Patents

炉心シュラウドの据付方法および原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造

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JPH09269392A
JPH09269392A JP8103651A JP10365196A JPH09269392A JP H09269392 A JPH09269392 A JP H09269392A JP 8103651 A JP8103651 A JP 8103651A JP 10365196 A JP10365196 A JP 10365196A JP H09269392 A JPH09269392 A JP H09269392A
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shroud
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reactor pressure
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年廣 安田
Yoichi Masuda
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】放射線量を効率よく遮蔽し、作業員の被曝量を
著しく軽減させる一方、作業性を向上させ、作業を精度
よく効率的に行ない得る炉心シュラウドの据付方法およ
び原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造を提供する。 【解決手段】原子炉圧力容器1内に新しい炉心シュラウ
ド20を据え付ける際、原子炉圧力容器1に水を張った
状態で新しい炉心シュラウド20を放射線遮蔽シールド
23およびシールタンク24とともに吊り込み、シュラ
ウドサポート3上にセットする。その後、容器1内の水
を抜いて新しい炉心シュラウド20をシュラウドサポー
ト3に外周側からシール溶接する。続いて、ダウンカマ
部10およびタンク24内に水を入れてシュラウド20
内に作業区域51を形成する。シュラウド20をシュラ
ウドサポート3に内周側からシール溶接し、溶接終了
後、容器1内に水を張った状態で放射線遮蔽シールド2
3およびシールタンク24を吊り上げて撤去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉の炉
内構造物である炉心シュラウドの取替作業に係り、特に
原子炉圧力容器内への炉心シュラウドの据付方法および
この据付方法の実施に直接使用される原子炉圧力容器内
の放射線遮蔽構造に関する。
【0002】
【従来の技術】軽水炉としての沸騰水型原子炉は、図9
に示すように原子炉圧力容器1内に炉心シュラウド2が
シュラウドサポート3に支持されて収容されている。炉
心シュラウド2は下部に炉心支持板4が上部に上部格子
板5が保持され、これらの炉心支持板4と上部格子板5
とにより多数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉
心6を囲繞している。炉心6に案内された水は炉心6で
加熱作用を受けて温度上昇し、気液二相流となる。この
気液二相流は炉心6の上方に設置した気水分離器7で気
液分離され、分離された蒸気は続いて蒸気乾燥器8で乾
燥されて乾き蒸気となって主蒸気ノズル9から主蒸気系
へ放出されるようになっている。
【0003】一方、気水分離器7で分離された水は原子
炉圧力容器1と炉心シュラウド2の間に形成されるアニ
ュラス状のダウンカマ部10に案内され、ダウンカマ部
10の下部から原子炉再循環系に導かれる。
【0004】また、原子炉再循環系を通って送られる再
循環水はジェットポンプ11により周囲の炉水を巻き込
んで原子炉圧力容器1下部の炉心下部プレナム12に送
られ、この炉心下部プレナム12で反転して炉心6に案
内される。
【0005】ジェットポンプ11は原子炉圧力容器1と
炉心シュラウド2のアニュラス状ダウンカマ部10の下
部に設けられたバッフルプレート(シュラウドサポー
ト)13上に複数台間隔をおいて設置される。
【0006】ところで、炉心6を囲繞する炉心シュラウ
ド2はステンレス鋼製のプレート部材を溶接して筒状構
造物に構成され、シュラウドサポート3上に溶接にて据
え付けられている。炉心シュラウド2は炉心6周辺の高
放射線下で、しかも熱的に厳しい箇所に設置される。
【0007】原子炉は一般に数十年間の寿命を有し、長
期間に亘ってフルパワーで連続運転される。長期間の運
転の間に、炉心シュラウド2は溶接部やその周辺に応力
腐蝕割れ等により損傷やクラックが生じる可能性があ
る。炉心シュラウド2に損傷が生じた場合、溶接による
補修や補強部材の追設等の種々の損傷対策が考えられる
が、高地震地帯に設置される原子炉では、これらの損傷
対策の採用は自ずと制限される。
【0008】原子炉の安全性確保に最大限の注意を払う
と、最も望ましい損傷対策として既設の炉心シュラウド
を新しい炉心シュラウドと交換する方法が考えられる。
しかし、原子炉圧力容器1内に設置されている炉心シュ
ラウド2は、下端がシュラウドサポート3のリングに溶
接にて固着されているため、炉心シュラウドの交換作業
に困難性を伴う。
【0009】また、炉心シュラウドの交換作業には、原
子炉圧力容器1内の高放射線量下の作業による放射線被
曝の問題や炉心シュラウド2に保持される炉心支持板4
と上部格子板5の位置調整の困難さの問題等があり、炉
心シュラウド2の交換作業は極めて困難であると予測さ
れていた。
【0010】一方、原子炉の長期間運転後に、放射化さ
れた古い炉心シュラウドを新しい炉心シュラウドと交換
する技術として、特公平7−58343号公報や特開平
5−80187号公報に開示されたような種々の技術が
ある。
【0011】しかしながら、従来の炉心シュラウドの交
換技術は、原子炉圧力容器内の高放射化を考慮し、シュ
ラウドサポートへの新しい炉心シュラウドの溶接は、全
て遠隔操作による自動溶接であるため、機械的なトラブ
ルが多く、新しい炉心シュラウドの据付作業に膨大な手
間隙と作業時間を必要とし、現実離れした内容となって
いた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の炉心シュラウド
の交換技術では、新しい炉心シュラウドを原子炉圧力容
器1内に搬入し、芯出し位置決めしてシュラウドサポー
ト3上に溶接にて据え付ける作業を全て自動化し、遠隔
操作にて行なっているため、機械的なトラブルが多く、
また新しい炉心シュラウドをシュラウドサポート3上に
正確に位置決めし、据え付けるのに膨大な手間隙と作業
時間を要し、非現実的なものであったり、また、新しい
炉心シュラウドをシュラウドサポート3上に精度よく正
確に据え付けるのに困難性を伴う問題があった。
【0013】一方、新しい炉心シュラウドをシュラウド
サポート3に据え付ける作業の作業性を改善し、良好な
ものにするためには、原子炉圧力容器1内に搬入された
新しい炉心シュラウド内に作業者が入り、溶接作業状態
を視認できれば、遠隔作業のみによる自動操作と異な
り、機械的なトラブルの発生も少なく、作業性も良好と
なる。万一、溶接欠陥が生じた場合にも、溶接欠陥の補
修を容易に実施でき、作業性の向上とともに、新しい炉
心シュラウドの据付作業を精度よく短時間に正確に行な
うことができる。
【0014】しかし、新しい炉心シュラウドの溶接作業
を作業員が確認しながら据付作業を進める場合には、作
業員が原子炉圧力容器1内に入るのであるから、作業員
の被曝防止対策が重要となり、原子炉圧力容器1内に入
る可能性のある作業区域(作業空間)の放射線レベルを
人員作業可能な基準値(1mSu/h)以下まで低減さ
せなければならない。
【0015】また、原子炉圧力容器1内に入る作業員
は、高放射化されたジェットポンプ11の近傍で作業を
することとなるため、放射線に常時晒される。このた
め、原子炉圧力容器1内において、ジェットポンプ11
と作業員との間に放射線遮蔽体を設置する必要がある。
【0016】しかし、炉内放射線レベルを人員作業可能
な基準値まで低減させるに必要な放射線遮蔽体の厚さ
は、炉心シュラウド2の厚さより例えば約10倍相当の
大幅な肉厚構造としなければならず、放射線遮蔽体の重
量が増大し、その取付,取外しが煩雑で困難となる等別
の課題が生じる。
【0017】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、放射線遮蔽レベルと水の放射線遮蔽効果を利用
したシールタンクにより放射線遮蔽を多重化し、放射線
量を確実にかつ効率よく遮蔽し、作業員の放射線被曝量
を著しく少なくした炉心シュラウドの据付方法および原
子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造を提供するにある。
【0018】本発明の他の目的は、炉心シュラウド内に
人員作業可能な作業区域を形成し、炉心シュラウドの据
付作業の作業性を向上させ、据付作業を精度よく効率的
にかつ短時間で行なうことができる炉心シュラウドの据
付方法および原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造を提供
するにある。
【0019】本発明のさらに他の目的は、炉心シュラウ
ドに設置される放射線遮蔽体の重量軽減を図り、取付や
取外し作業の簡単化や作業性の改善が図れ、炉心シュラ
ウドの据付後に放射線遮蔽体を短時間で効率よく撤去で
きる炉心シュラウドの据付方法および原子炉圧力容器内
の放射線遮蔽構造を提供するにある。
【0020】本発明の別の目的は、炉心シュラウドの交
換の際、原子炉圧力容器内に人員作業可能な作業区域を
形成し、この作業区域に作業員が入って炉心シュラウド
の据付作業を実施し、炉心シュラウドを精度よく正確に
据え付けることができ、その据付を短時間で能率よく行
なうことができる炉心シュラウドの据付方法および原子
炉圧力容器内の放射線遮蔽構造を提供するにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る炉心シュラ
ウドの据付方法は、上述した課題を解決するために、請
求項1に記載したように、原子炉圧力容器から放射化さ
れた炉心シュラウドを取り外して新しい炉心シュラウド
を据え付ける炉心シュラウドの据付方法において、原子
炉圧力容器内に水を張った状態で新しい炉心シュラウ
ド,放射線遮蔽シールドおよびシールタンクを吊り込ん
でシュラウドサポート上にセットし、その後、原子炉圧
力容器内の水を抜いて新しい炉心シュラウドをシュラウ
ドサポート上に溶接機により外周側からシール溶接し、
続いて、原子炉圧力容器と新しい炉心シュラウドとの間
およびシールタンク内に水を注入し、新しい炉心シュラ
ウド内に作業区域を形成し、新しい炉心シュラウドをシ
ュラウドサポート上に溶接機により内周側からシール溶
接し、この溶接終了後に、原子炉圧力容器全体に水を張
った状態で放射線遮蔽シールドやシールタンクを撤去す
ることを特徴とする方法である。
【0022】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る炉心シュラウドの据付方法は、請求項2に記
載したように、原子炉圧力容器内に新しい炉心シュラウ
ド,放射線遮蔽シールドおよびシールタンクを吊り込む
際、新しい炉心シュラウド,放射線遮蔽シールドおよび
シールタンクを予め組み付けた一体化物を構成し、この
一体化物を原子炉圧力容器内に水を張った状態で吊り込
む方法である。
【0023】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る炉心シュラウドの据付方法は、請求項3に
記載したように、放射線遮蔽シールドは内外周側で分割
可能な多重筒構造に構成し、軽量化された外周側円筒シ
ールドを新しい炉心シュラウドに組み付けて一体化物を
予め構成する一方、重量のある内周側円筒シールドは一
体化物を原子炉圧力容器内に吊り込んだ後、後から吊り
込んで外周側円筒シールドに嵌合させて組み付ける方法
である。
【0024】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る炉心シュラウドの据付方法は、請求項
4に記載したように、シールタンクは、新しい炉心シュ
ラウド据付時に吊り荷重を軽減させるために、タンク内
部を空にした気中状態で原子炉圧力容器内に吊り込む一
方、新しいシュラウドの溶接後、シールタンクを取り外
す時、タンク内部の水を抜出する方法である。
【0025】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る炉心シュラウドの据付方法は、請求項5に
記載したように、新しい炉心シュラウドをシュラウドサ
ポートにセットする際、シールタンクのパイプ貫通孔に
取り付けられた芯計測用シールパイプを操作し、このシ
ールパイプにより新しい炉心シュラウドの芯出しを行っ
て位置決めセットする方法である。
【0026】本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮
蔽構造は、上述した課題を解決するために、請求項6に
記載したように、新しい炉心シュラウドを原子炉圧力容
器内に据え付ける際、原子炉圧力容器内で放射線を遮蔽
する原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造において、新し
い炉心シュラウドの内周側に原子炉圧力容器側からくる
放射線を遮蔽する放射線遮蔽シールドを間隔をおいて液
密に組み付け、この放射線遮蔽シールドと新しい炉心シ
ュラウドのアニュラス状空間に密閉構造のシールタンク
を収容させて放射線遮蔽体を構成し、、上記シールタン
ク内に水を出入れ可能に充填させたものである。
【0027】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造は、請求
項7に記載したように、シールタンクは薄肉構造の内筒
と外筒とから筒状に構成され、タンク内部が補強メンバ
ーで周方向および放射線方向の少なくとも一方が補強さ
れる一方、前記シールタンクに新しいシュラウドの芯計
測用シールパイプを挿通させるパイプ貫通孔が形成され
たものである。
【0028】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造は、請
求項8に記載したように、シールタンクはタンク底部に
タンク内の水を排出する排出ポンプまたはドレン弁が設
けられたものである。
【0029】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造
は、請求項9に記載したように、放射線遮蔽シールドは
新しい炉心シュラウドの内周側にシールタンクサポート
により液密に据え付けられた炉心シュラウドとの間にア
ニュラス状の液密空間を形成する一方、上記放射線遮蔽
シールドは、内外周側で分割可能な多重筒構造に構成さ
れ、前記シールタンクに据え付けられる外周側円筒シー
ルドと、この円筒シールドに着脱自在に嵌合する重量の
大きな内周側円筒シールドとからなるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて添付図面を参照して説明する。
【0031】図1は本発明の実施に使用される軽水炉と
しての沸騰水型原子炉の下半部を示す縦断面図である。
この沸騰水型原子炉を説明するに当り、図9に示す従来
の原子炉と同一部材には同一符号を付して説明する。
【0032】沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器1内
に収容される炉心シュラウド2はシュラウドサポート3
上に溶接にて一体に設置される。炉心シュラウド2は下
部に炉心支持板4が上部に上部格子板5が保持され、内
部に多数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心6
が形成される。多数の燃料集合体は炉心支持板4上に支
持され、上部格子板5により保持される。
【0033】炉心6を構成する上部格子板5の上方に気
水分離器(図示せず)が設置され、この気水分離器で炉
心6を通って加熱された気液二相流が蒸気と水に分離さ
れ、分離された蒸気は続いて蒸気乾燥器にて乾燥され、
図示しない主蒸気ノズルから乾いた主蒸気となって主蒸
気系に放出される。
【0034】一方、気水分離器で分離された水は、原子
炉圧力容器1と炉心シュラウド2との間に形成されるア
ニュラス状のダウンカマ部10に案内され、このダウン
カマ部10の下部から原子炉再循環系へ放出される。
【0035】原子炉再循環系を通って再循環された水は
再循環ノズル15から流入し、ジェットポンプ7により
原子炉圧力容器1内下部の炉心下部プレナム12に送ら
れる。ジェットポンプ7はダウンカマ部10下部に設け
られたジェットポンプサポートとしてのバッフルプレー
ト13上に設置される。ジェットポンプ7はアニュラス
状のダウンカマ部10を周方向に沿って複数台設置され
る。
【0036】また、原子炉圧力容器1の下鏡部には制御
棒駆動機構16が多数設けられ、各制御棒駆動機構16
の駆動により図示しない制御棒を炉心6の燃料集合体間
に出し入れ操作させて、炉出力を調整できるようになっ
ている。符号18はインコアモニタ案内管(ICM案内
管)である。
【0037】次に、放射化された既設の炉心シュラウド
2を新しい炉心シュラウド20と交換する際の、原子炉
圧力容器1内の放射線遮蔽構造を説明する。
【0038】炉心シュラウド2を交換する場合には、原
子炉圧力容器1の図示しない上蓋を取り外した後、蒸気
乾燥器およびシュラウドヘッドと一体の気水分離器を順
次取り外す。その後、炉心6に装荷された燃料集合体,
炉内核計装検出器,制御棒,燃料支持金具,制御棒案内
管,制御棒駆動機構16,その他のシュラウド内構造物
の取外しを行なう一方、炉心シュラウド2上方に設置さ
れた給水スパージャや炉心スプレイ系配管,低圧注水配
管,その他のシュラウド上方設置機器の取外しを行な
う。
【0039】続いて、上部格子板5と炉心支持板4の取
外しを行ない、その後、炉心下部のインコア案内管,ス
タビライザその他の炉心下部構造物を切断撤去して炉心
シュラウド2の内外を開放状態とする。この開放状態で
炉内除染を行なって炉内放射線レベルを人員作業可能な
基準値以下まで下げる。
【0040】その後、既設の炉心シュラウド2をシュラ
ウドサポート3との溶接部近傍で図示しない切断機によ
り水中切断し、炉心シュラウド2をシュラウドサポート
3から取り外し、撤去する。炉心シュラウド2を原子炉
圧力容器1から撤去する際、撤去を容易にするため炉心
シュラウド2をさらに複数の分割体に細断してもよい。
【0041】放射化された既設の炉心シュラウド2をシ
ュラウドサポート3から切断し、撤去した後、炉内除染
を行なって放射線レベルを低減さる一方、シュラウドサ
ポート3の上面の整形加工を行なう。
【0042】次に、原子炉圧力容器1内に水を張った状
態で新しい炉心シュラウド20を吊り込み、図2に示す
ようにシュラウドサポート3上に芯計測用シールパイプ
21で芯出しを行ないつつ位置決めセットする。シュラ
ウドサポート3上にセットされる新しい炉心シュラウド
20の内周側に放射線遮蔽体22が一体的に組み付けら
れている。
【0043】放射線遮蔽体22は炉心シュラウド20に
間隔をおいて一体的にかつ液密に取り付けられるスリー
ブ状の放射線遮蔽シールド23とこの遮蔽シールド23
の外周側アニュラス空間に設置されるシールタンク24
とを有する。
【0044】放射線遮蔽シールド23は、スリーブ状あ
るいは円筒状のステアリング鋼製の筒状構造物で、その
下端が同じステアリング鋼製のシールタンクサポート2
5の内周立上り部にOリング等のシールリング26によ
り液密に嵌合支持される。シールタンクサポート25は
全体として円環リング状あるいはワッシャ状に形成さ
れ、外周側は炉心シュラウド20の中間リング20a部
に固定ボルトあるいは固定ピンで着脱可能に装着され、
図3に示すように中間リング20a上にオーリングやパ
ッキングリング等のシールリング29により液密に据え
付けられる。炉心シュラウド20の中間リング20a部
のリング面上には炉心支持板4の取付面を兼ねている。
【0045】また、放射線遮蔽シールド23は内外周側
で2分割可能な2重筒構造に形成され、軽量化された薄
肉の外周側円筒シールド31とから着脱自在な嵌合構造
とされる。両円筒シールド30,31は下部に形成され
て段部32により嵌合状態に保持され、外周側円筒シー
ルド30が内周側円筒シールド31を嵌合保持する構造
となっている。
【0046】放射線遮蔽シールド23の内周側円筒シー
ルド31は、図2に示すように、上端部に複数の吊設部
32が設けられ、この吊設部33により内周側円筒シー
ルド31は単独で吊設され、外周側円筒シールド30か
ら吊り上げて引き離したり、またこの円筒シールド30
に吊り込んで嵌合保持させることができる。図2および
図3には、放射線遮蔽シールド23を内外周側で2分割
可能な2重筒構造とした例を示したが、放射線遮蔽シー
ルド23は内外周側を3分割以上とすることもできる。
【0047】また、新しい炉心シュラウド20と放射線
遮蔽シールド23との間にアニュラス状(スリーブ状)
の収納空間が形成され、この収納空間にシールタンク2
4が着脱可能に収納される。
【0048】シールタンク24は炉心シュラウド20や
放射線遮蔽シールド23と同じ材質のステンレス鋼で形
成され、図4に示すように、薄肉化されたスリーブ状の
外筒35と内筒36が底蓋37と上蓋38で溶接シール
された液密の密閉タンク構造に構成される。内筒36と
外筒35との間隔幅は例えば90cm〜100cm程度であ
る。シールタンク24はタンク壁を薄肉化することで軽
量化と製造コストの軽減を図るとともに、軽量化しても
タンク壁の変形を防止するために、シールタンク24の
外筒35には内周側に補強メンバとしての補強リング3
9が軸方向に間隔をおき周方向に沿って設けられる。補
強リング39はT字形断面を有して脚部が外筒35内周
壁に固着される。補強リング39は内筒36の外周壁に
同様にして固着してもよい。
【0049】また、シールタンク24の頂部および底部
には複数のパイプ貫通孔40が対向して穿設されてお
り、上下に対向するパイプ貫通孔40に芯計測用シール
パイプ21をガイドするガイドパイプ41が液密に貫通
して装着される。
【0050】さらに、シールタンク24の頂部には空気
抜き孔が形成されてエア抜きホース(パイプ)43が取
り付けられる一方、ホースキャップ44が着脱自在に取
り付けられる。ホースキャップ44には給排水ホース4
5が支持される。この給排水ホース45はホースキャッ
プ44を貫通してシールタンク24内に入り、タンク底
部に設置された給排水ポンプ46に接続される。給排水
ポンプ46はホースキャップ44を取り外すことにより
シールタンク24外部に取り出せるようになっている。
【0051】しかして、シールタンク24は炉心シュラ
ウド20と放射線遮蔽シールド22とにより形成される
アニュラス状空間に設置されて一体化され、放射線遮蔽
体22を構成しており、この放射線遮蔽体22が新しい
炉心シュラウド20に、原子炉圧力容器1外で予め組み
付けられて一体化される。シールタンク24の上方はリ
ング状の模擬上部格子板48で覆われる。
【0052】放射線遮蔽体22の上方には、図3に示す
ように新しい炉心シュラウド20と取外し可能に一体化
されたプラットホーム49が、作業員の作業床として設
けられ、吊り具を兼ねている。このプラットホーム49
から作業員が昇降するはしご50が降される。このはし
ご50により作業員が炉心シュラウド20に形成される
作業環境としての作業区域51に降りることができるよ
うになっている。
【0053】次に、新しい炉心シュラウド20を原子炉
圧力容器1内に据え付ける据付作業を図5を参照して説
明する。
【0054】原子炉圧力容器1内に図示しない天井クレ
ーン等の吊設クレーンを用いて新しい炉心シュラウド2
0を吊り込む前に、原子炉圧力容器1内を必要に応じて
炉内除染し、図5(A)に示すように水を張る。新しい
炉心シュラウド20には原子炉圧力容器1の外方で放射
線遮蔽体22を予め組み付けて一体化する。放射線遮蔽
体22は放射線遮蔽シールド23を新しい炉心シュラウ
ド20に組み付け、この遮蔽シールド23と炉心シュラ
ウド20との間にシールタンク24を収容して一体化す
る。シールタンク24の上方を模擬上部格子板48で覆
って蓋をし、新しい炉心シュラウド20と一体化物の放
射線遮蔽体22を予め組み立て用意する。このとき、炉
心シュラウド20に組み付けられる放射線遮蔽シールド
23から重量のある内周側円筒シールド31を取り外し
ておき、放射線遮蔽体22の軽量化を図っている。ま
た、シールタンク24内に水を注入することをせず、タ
ンク内部を空にした気中状態にセットする。
【0055】続いて、図5(B)に示すように、新しい
炉心シュラウド20と一体化された放射線遮蔽体22を
吊り具を兼ねるプラットホーム(足場)49とともに吊
設クレーンで吊設し、水を張った状態の原子炉圧力容器
1内に吊り込む。このとき、放射線遮蔽体22から重量
物の内周側円筒シールド31が取り外されており、しか
もシールタンク24はタンク内部が空にされた気中(大
気)状態に保たれて軽量化されている。したがって、吊
設クレーンの定格重量以下となり、安定的にスムーズに
吊り下げることができる。
【0056】吊設クレーンにより吊り下げられる新しい
炉心シュラウド20と一体の放射線遮蔽体22が原子炉
圧力容器1に張られた水中に入ると、シールタンク24
は浮力作用を受けるため軽くなる。吊設クレーンの荷重
負荷がより小さくなり、新しい炉心シュラウド20や放
射線遮蔽体22を一層安定的にスムーズに吊り下げるこ
とができる。新しい炉心シュラウド20はシールタンク
24の浮力により軽量化されるのでシュラウド吊込みや
シュラウドサポート3上への位置調整が簡単かつ容易と
なる。
【0057】放射線遮蔽体22を組み付けた新しい炉心
シュラウド20をシュラウドサポート3上の所定位置に
設置した後、吊設クレーンを用いて放射線遮蔽シールド
23の内周側円筒シールド31を吊り込む。重量のある
内周側円筒シールド31が外周側円筒シールド30内に
案内されて所定位置まで吊り下げられると、外周側円筒
シールド30の段部に係合して嵌合保持される。なお、
吊設クレーンの定格吊設重量が充分に大きな場合には、
放射線遮蔽シールド23を内外周側で分割構造とせず、
一体物として構成してもよい。新しい炉心シュラウド2
0をシュラウドサポート3上に設置するとき、芯計測用
シールパイプ21で位置確認しながら新しい炉心シュラ
ウド20の芯調整を行ないつつ吊り込み、位置決め設置
するのが望ましい。このとき、シールタンク24内は大
気状態で浮力が作用し、軽くなっているので、新しい炉
心シュラウド20のシュラウドサポート3上へのセット
や微調整が容易になる。
【0058】次に、図5(C)に示すように芯調整用シ
ールパイプ21を利用して新しい炉心シュラウド20の
芯出し位置調整を行なってシュラウドサポート3上にセ
ットした後に、原子炉圧力容器1に張られた水を全て排
除し、水抜きを行なう一方、吊り具49を撤去する。
【0059】原子炉圧力容器1内の水が全て排除された
ら、ダウンカマ部10に溶接機53を吊り下げて搬入
し、この溶接機53を周方向の溶接機ガイド54にセッ
トし、この溶接機ガイトド54に沿って溶接機53を周
方向に走査し、新しい炉心シュラウド20をシュラウド
サポート3に溶接部に沿って外周側からシール溶接す
る。
【0060】新しい炉心シュラウド20を外周側からシ
ール溶接することにより、外周側にクレパス状の疑似欠
陥が生じるのを有効的かつ確実に防止できる。また、こ
のシール溶接により、炉心シュラウド20の内側を次に
シール溶接するとき、ダウンカマ部10から内部に水が
漏れるのを未然にかつ確実に防止できる。
【0061】また、このとき、ジェットポンプ7を設置
したバッフルプレート13の開口部にシールプラグ55
を取り付け、このシールプラグ55によりダウンカマ部
10に充填された水が炉心下部プレナム12に漏水する
を防止している。
【0062】次に図5(D)に示すように、原子炉圧力
容器1と新しい炉心シュラウド20で形成されるダウン
カマ部10や放射線遮蔽シールド23の頂部に立設され
る筒状あるいは錐状ガード56の外周側に水を張るとと
もに、シールタンク24内に水を注入し、シールタンク
24内を水で満たす。
【0063】シールタンク24内に水を注入し、充填さ
せる一方、炉心シュラウド20上に足場を構成するプラ
ットホーム49を設置し、このプラットホーム49から
下方にはしご50を設置する。
【0064】このようにして、新しい炉心シュラウド2
0の内部に、一体化物である放射線遮蔽体22で囲まれ
た人員作業可能な作業区域51を形成することができ
る。この作業区域51は、放射線遮蔽シールド23やシ
ールタンク24内に注入された水による放射線遮蔽効果
を利用して放射線遮蔽を多重化することができ、人員作
業可能な基準値以下の放射線レベルに低減させ、作業員
の放射線被曝量の大幅な軽減を図ることができる。
【0065】続いて、図5(E)に示すように、原子炉
圧力容器1内に形成される作業区域51に溶接機53を
搬入し、この溶接機53を新しい炉心シュラウド20の
内周壁に設けられた溶接機ガイド60にセットする。溶
接機53を溶接機ガイド60に沿って周方向に走査させ
て新しい炉心シュラウド20をシュラウドサポート3上
に内周側からシール溶接する。
【0066】このとき、はしご50を利用して新しい炉
心シュラウド20内に作業員が降りて溶接機53による
溶接状態を目視で確認しながら操作する。溶接機53に
よるシール溶接終了後、溶接状態を作業員が検査する。
各種検査等終了後に、溶接機53を溶接機ガイド60か
ら取り外して撤去するとともに、作業員もはしご50を
昇ってプラットホーム49上に退避し、続いてはしご5
0を撤去する。
【0067】その後、図5(F)に示すように、原子炉
圧力容器1内に水を張って足場であるプラットホーム4
9を撤去し、一体化物である放射線遮蔽体22を撤去す
る。
【0068】この放射線遮蔽体22を撤去する場合、初
めに放射線遮蔽シールド23の重量物である内周側円筒
シールド31を吊り上げて撤去した後、シールタンク2
4内の水を給排水ポンプ46の作動により抜いて、タン
ク内部を空にし、シールタンク24の浮力を利用して吊
り上げ撤去する。最後に固定ボルト28を緩めて取り外
し、放射線遮蔽シールド23の外周側円筒シールド30
をシールタンクサポート25とともに引き抜いて撤去す
る。
【0069】放射線遮蔽体22はこのような分割撤去の
代りに、放射線遮蔽シールド23にシールタンク24を
組み付けた一体化状態で引き抜き、撤去できるようにし
てもよい。この場合にも、放射線遮蔽体22は軽量化の
ためにシールタンク24内から水を抜出するとともに、
シールタンクサポート25は新しい炉心シュラウド20
の中間リング20a部から上方に引き抜き得るように、
ねじ結合ではなく、ピン結合させておけばよい。
【0070】図1ないし図5に示した原子炉圧力容器1
内の放射線遮蔽構造においては、一体化物である放射線
遮蔽体22を放射線遮蔽シールド23とシールタンク2
4とから構成し、放射線遮蔽を多重化したので放射線量
の遮蔽効果を大幅に改善し、新しい炉心シュラウド20
の内側に人員作業可能な広い作業区域51を有効的に形
成することができる。
【0071】また、放射線遮蔽を多重化しても、放射線
遮蔽シールドを新しい炉心シュラウド20に液密に取り
付けることができ、しかも、放射線遮蔽シールド23と
新しい炉心シュラウド20との間のアニュラス状空間に
シールタンク24を設置し、このシールタンク24は溶
接シール構造の筒状をなす密閉タンク構造に形成される
ので、液シールを多重化することができ、水漏れを有効
的かつ確実に防止できる。シールタンク24からの水漏
れが生じても、この漏洩した水が炉心シュラウド20内
の作業区域(作業環境)51に入ることがないので、炉
心シュラウド20内の作業環境で作業する作業員が溺れ
るのを未然に防止できる一方、液シールを多重化するこ
とにより、シールタンク24内の水が流出してしまうこ
とがなく、水による放射線遮蔽効果を効果的に発揮する
ことができる。したがって、作業員の放射線被曝を著し
く軽減させ、放射線被曝量を基準値を大幅に下廻る値と
することができ、作業員の放射線遮蔽を考慮しながら作
業性が良好となり、作業環境を広くすることができる。
【0072】また、この原子炉圧力容器1内の放射線遮
蔽構造によれば、新しい炉心シュラウド20のシュラウ
ドサポート3上への設置と同時に、シールタンク24を
備えた放射線遮蔽体22を作業環境が良い場所で据え付
けることができ、据付時間が短縮して作業性が良好とな
る。
【0073】さらに、放射線遮蔽体22の放射線遮蔽シ
ールド23は、重量の大きな内周側円筒シールド31を
外周側円筒シールド30から分割できる分割構造とし、
重量を軽くした外周側円筒シールド31に薄肉構造のシ
ールタンク24を組み込んで吊設クレーンでの吊り荷重
を軽減させ、重量の大きな他方の分割円筒シールド31
は後から吊り込めるようにしたので、吊設クレーンのク
レーン容量を小さくできる。
【0074】また、シールタンク24は内外筒を薄肉構
造として板厚を薄くすることでタンク製造コストを軽減
し、全体の重量を軽くすることができるとともに、シー
ルタンク24のタンク壁を薄肉化しても、外筒35およ
び内筒36の少なくとも一方に補強メンバである補強リ
ング29を周方向または放射方向に1個以上設けたの
で、タンク壁が補強されて機械的・物理的強度が向上
し、強度や剛性を増大させることができ、タンク壁の変
形を効果的に防止できる。
【0075】さらに、放射線遮蔽体22のシールタンク
24の高さはほぼ数mの最小高さとし、ジェットポンプ
7から強い放射線量を受けるおそれのある炉心シュラウ
ド20の内周側をカバーするようにしたので、シールタ
ンク24は最小高さのシールドで、プラットホーム49
上での作業者と炉心シュラウド20内での作業者の放射
線被曝量を効率よく減少させることができる。
【0076】この原子炉圧力容器1内の放射線遮蔽構造
においては、新しい炉心シュラウド20にシールタンク
24を備えた放射線遮蔽体22を組み付けて一体化する
例を説明したが、シールタンク24を用いないで、スリ
ーブ状放射線遮蔽シールド23の外周側のアニュラス空
間全体に水を入れ、この水の放射線遮蔽効果を利用して
放射線遮蔽を効率よく行なうことができる。この場合に
も、ジェットポンプ7からの放射線を遮蔽し、炉心シュ
ラウド20内の作業者の被曝低減を有効的に図ることが
できる。
【0077】但し、シールタンク24を設けない場合に
は、シールタンクサポート用のシールリング29や放射
線遮蔽シールド23のシールリング26からの水漏れの
可能性がある。しかし、この放射線遮蔽体22では放射
線遮蔽シールド23外側のアニュラス空間に密閉構造の
シールタンク24を設けることにより、万一シールリン
グ26,29からの水漏れが生じてもシールタンク24
からの水漏れは生じないので、シールタンク24より上
方部分の水位分(約1m分)だけの僅かな水漏れとな
り、溶接機53付近で作業する作業者の放射線被曝には
殆ど影響がない。
【0078】次に、放射線遮蔽体22を構成するシール
タンクの変形例を図6に示す。
【0079】この変形例に示されたスリーブ状密閉構造
のシールタンク24Aは、タンク補強構造を変えたもの
である。他の部分は同一であるので同一符号を付して説
明を省略する。
【0080】シールタンク24Aの外筒35と内筒36
との間に補強メンバとしてのリング状あるいはトーラス
状の補強プレート61が介装される。補強プレート61
は外筒35の内周壁と内筒36の外周壁に溶接にて固定
され、タンク壁が補強される。補強プレート61は外筒
35と内筒36で形成されるアニュラス空間を周方向に
沿って設置される一方、軽量化のために多数の孔が穿設
されている。
【0081】図6では補強プレート61はシールタンク
24の内部に一枚介装した例を示したが、シールタンク
24Aの内部に軸方向に間隔をおいて複数枚の補強プレ
ート61を介装してもよい。また、複数枚の補強プレー
トを矩形形状に形成してシールタンク24Aの内部に軸
方向に挿入し、各補強プレートを平面視において放射状
に配置したタンク補強構造としてもよい。
【0082】図6に示されたシールタンク24Aはタン
ク底部に給排水ポンプ46を設置した例を示したが、こ
の給排水ポンプ46に代えて、あるいは給排水ポンプ4
6とともに排水弁であるドレン弁62を設けてもよい。
ドレン弁62はシールタンク24Aのタンク底部を切り
欠いてこの切欠部に設置される。排水弁62はシールタ
ンク24A内に満たされた水をシールタンク24A引上
げ時に開放して排水するようになっている。
【0083】また、図2に示す原子炉圧力容器1内の放
射線遮蔽構造においては、新しい炉心シュラウド20の
芯出しのための芯計測用シールパイプ21は細長いパイ
プ形状をなし、放射線遮蔽体22のシールタンク24を
貫通して下方に延び、作業員がプラットホーム49上か
ら操作できる構造としたが、このシールパイプに代えて
図7および図8に示すテレコピックな芯計測用シールパ
イプ65を備えてもよい。
【0084】このシールパイプ65は、パイプ基部66
がシールタンク24のガイドパイプ41内を貫通する一
方、疑似上部格子板48とシールタンクサポート25に
液密に上方へ引き抜き可能に設置される。
【0085】シールパイプ65はパイプ基部6の下端部
にテレスピック状の操作パイプ67が液密に固定されて
構成され、操作パイプ67の下端は制御棒駆動機構(C
RD)案内管68に係合可能なテーパ状係合部69に構
成される。この係合部69がCRD案内管68に係合す
ることでシールパイプ65は安定的に固定される。
【0086】操作パイプ67のパイプ先端に形成された
係合部69に対向して内部にターゲット70が設けられ
る。ターゲット70は例えば反射板や反射ミラー等で構
成され、このターゲット70とレーザ装置71と図示し
ない反射光検出手段を組み合せて測定光学系72が形成
される。この測定光学系72でシールタンク24や放射
線遮蔽体22の設置位置を正確に知ることができ、ひい
ては測定光学系72を操作することにより新しい炉心シ
ュラウド20の芯出し位置調整を行なうことができる。
【0087】シールパイプ65で新しい炉心シュラウド
20の芯出し位置調整が不要になったら、シールパイプ
65は図8に示すように操作パイプ67が引き上げら
れ、収納状態にセットされる。このようにして、シール
パイプ65は操作パイプ67が引き出された作動位置
(図7)と引き上げられた収納位置(図8)との間をテ
レスコピックに伸縮自在に構成される。
【0088】なお、符号72は溶接機によるシール溶接
の溶接状態を遠隔地からも確認できるようにしたテレビ
カメラである。
【0089】
【発明の効果】以上に述べたように本発明においては、
原子炉圧力容器内でシュラウドサポート上に据え付けら
れる新しい炉心シュラウドの内周側に放射線遮蔽シール
ドと水の放射線遮蔽効果を利用したシールタンクとによ
り放射線遮蔽を多重化し、シールタンク内に収容される
水の放射線遮蔽効果を積極的に利用することにより、放
射線量を確実に効率よく遮蔽し、新しい炉心シュラウド
内に作業員による人員作業可能な作業区域を形成するこ
とができ、新しい炉心シュラウドの据付作業の作業性を
向上させ、作業能率を高めるとともに作業員の放射線被
曝量を大幅に軽減することができる。
【0090】また、新しい炉心シュラウド内周側に据え
付けられる放射線遮蔽体に水の放射線遮蔽効果を積極的
に利用することにより、放射線遮蔽体全体の薄肉化や放
射線遮蔽に必要な鉄板(ステアリング鋼板)の薄肉化に
よる重量軽減を図ることができる一方、新しい炉心シュ
ラウド内に人員作業可能な広い作業区域を形成でき、炉
心シュラウドの据付作業の作業性を向上させ、据付作業
を精度よく効率的に短時間で行なうことができる。
【0091】炉心シュラウドに予め組み付けられる放射
線遮蔽体は、シールタンク内の水が抜かれた気中状態で
炉心シュラウドの吊り込みとともに一体化状態で吊り込
まれ、また、炉心シュラウド据付作業完了後にもシール
タンクから水を抜いた気中状態で吊り上げられるので、
シールタンクに作用する浮力を利用して重量軽減を図る
ことができ、放射線遮蔽体の重量軽減,取付,取外し作
業の簡単化や作業性の改善が図れ、新しい炉心シュラウ
ドをシュラウドサポート上に短い時間で精度よくスムー
ズに設置することができる。
【0092】さらに、放射線遮蔽体は、放射線遮蔽シー
ルドを内外周側で分割構造とし、重量のある内周側円筒
シールドを後吊り込み可能な構成としたので、放射線遮
蔽体の吊込みや吊上げを分割可能とし、1回当りの放射
線遮蔽体の吊込み重量の軽減をより一層図ることかて
き、放射線遮蔽体を効率よくスムーズに吊り込んだり、
また撤去することができる。
【0093】また、本発明においては、新しい炉心シュ
ラウドに放射線遮蔽シールドを液密に据え付ける一方、
この遮蔽シールドと炉心シュラウドのアニュラス空間に
収容されるシールタンクを密閉構造としたので、水シー
ルの多重化が図れ、放射線遮蔽シールドから万一水漏れ
が生じても、シールタンク内の水漏れを安全かつ確実に
防止できるので、放射線遮蔽効果を充分に維持でき、作
業員の放射線被曝を確実に軽減させることができる。
【0094】さらに、芯計測用シールパイプの貫通孔を
シールタンクに形成することにより、新しい炉心シュラ
ウドを取り付ける際、炉心シュラウドの芯計測を精度よ
く行なうことができ、取付精度の向上が図れる一方、新
しい炉心シュラウドに据え付けられる放射線遮蔽体によ
り内部に人員作業可能な作業区域を形成して作業性を向
上させたので、新しい炉心シュラウドをシュラウドサポ
ート上に精度よく、正確に据え付けることができ、取付
精度の向上が図れる。
【0095】また、放射線遮蔽体を構成するシールタン
クは薄肉化により軽量化が図られる一方、軽量化しても
タンク内部に周方向および放射方向の少なくとも一方に
沿って設置されて補強メンバにより機械的・物理的強度
が補強され、強度や剛性アップか図れるので、タンク壁
の変形を有効的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する沸騰水型原子炉の下半部を示
す縦断面図。
【図2】本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構
造の一実施形態を示す断面図。
【図3】本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構
造の下部の組付状態を示す部分断面図。
【図4】放射線遮蔽体に備えられるシールタンクを一部
破断して示す簡略斜視図。
【図5】(A)〜(F)は原子炉圧力容器内に据え付け
られる新しい炉心シュラウドの据付手順を示す図。
【図6】本発明に係る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構
造に備えられるシールタンクの変形例を示す簡略斜視
図。
【図7】放射線遮蔽体に装着される芯計測用シールパイ
プの変形例を示す図。
【図8】図7に示された芯計測用シールパイプの収納状
態を示す図。
【図9】従来の沸騰水型原子炉の断面構造を簡略的に示
す縦断面図。
【符号の説明】 1 原子炉圧力容器 2,20 炉心シュラウド 3 シュラウドサポート 4 炉心支持板 5 上部格子板 6 炉心 7 ジェットポンプ 10 タウンカマ部 13 バッフルプレート(ジェットポンプサポート) 21,65 シールパイプ 22 放射線遮蔽体 23 放射線遮蔽シールド 24,24A シールタンク 25 シールタンクサポート 26,29 シールリング 30 外周側円筒シールド 31 内周側円筒シールド 35 外筒 36 内筒 37 底蓋 38 上蓋 39 補強リング(補強メンバ) 40 パイプ貫通孔 41 ガイドパイプ 43 空気抜きホース 44 ホースキャップ 45 給排水ホース 46 給排水モータ 49 プラットホーム(足場,吊り具) 50 はしご 51 作業区域(作業環境) 52 溶接機ガイド 53 溶接機 56 ガード 65 芯計測用シールパイプ 66 パイプ基部 67 操作パイプ 70 ターゲット(反射ミラー,反射板) 71 レーザ装置 72 測定光学系

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器から放射化された炉心シ
    ュラウドを取り外して新しい炉心シュラウドを据え付け
    る炉心シュラウドの据付方法において、原子炉圧力容器
    内に水を張った状態で新しい炉心シュラウド,放射線遮
    蔽シールドおよびシールタンクを吊り込んでシュラウド
    サポート上にセットし、その後、原子炉圧力容器内の水
    を抜いて新しい炉心シュラウドをシュラウドサポート上
    に溶接機により外周側からシール溶接し、続いて、原子
    炉圧力容器と新しい炉心シュラウドとの間およびシール
    タンク内に水を注入し、新しい炉心シュラウド内に作業
    区域を形成し、新しい炉心シュラウドをシュラウドサポ
    ート上に溶接機により内周側からシール溶接し、この溶
    接終了後に、原子炉圧力容器全体に水を張った状態で放
    射線遮蔽シールドやシールタンクを撤去することを特徴
    とする炉心シュラウドの据付方法。
  2. 【請求項2】 原子炉圧力容器内に新しい炉心シュラウ
    ド,放射線遮蔽シールドおよびシールタンクを吊り込む
    際、新しい炉心シュラウド,放射線遮蔽シールドおよび
    シールタンクを予め組み付けた一体化物を構成し、この
    一体化物を原子炉圧力容器内に水を張った状態で吊り込
    むことを特徴とする請求項1に記載の炉心シュラウドの
    据付方法。
  3. 【請求項3】 放射線遮蔽シールドは内外周側で分割可
    能な多重筒構造に構成し、軽量化された外周側円筒シー
    ルドを新しい炉心シュラウドに組み付けて一体化物を予
    め構成する一方、重量のある内周側円筒シールドは一体
    化物を原子炉圧力容器内に吊り込んだ後、後から吊り込
    んで外周側円筒シールドに嵌合させて組み付けることを
    特徴する請求項1に記載の炉心シュラウドの据付方法。
  4. 【請求項4】 シールタンクは、新しい炉心シュラウド
    据付時に吊り荷重を軽減させるために、タンク内部を空
    にした気中状態で原子炉圧力容器内に吊り込む一方、新
    しいシュラウドの溶接後、シールタンクを取り外す時、
    タンク内部の水を抜出することを特徴とする請求項1に
    記載の炉心シュラウドの据付方法。
  5. 【請求項5】 新しい炉心シュラウドをシュラウドサポ
    ートにセットする際、シールタンクのパイプ貫通孔に取
    り付けられた芯計測用シールパイプを操作し、このシー
    ルパイプにより新しい炉心シュラウドの芯出しを行って
    位置決めセットすることを特徴とする請求項1に記載の
    炉心シュラウドの据付方法。
  6. 【請求項6】 新しい炉心シュラウドを原子炉圧力容器
    内に据え付ける際、原子炉圧力容器内で放射線を遮蔽す
    る原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造において、新しい
    炉心シュラウドの内周側に原子炉圧力容器側からくる放
    射線を遮蔽する放射線遮蔽シールドを間隔をおいて液密
    に組み付け、この放射線遮蔽シールドと新しい炉心シュ
    ラウドのアニュラス状空間に密閉構造のシールタンクを
    収容して放射線遮蔽体を構成し、上記シールタンク内に
    水を出入れ可能に充填させたことを特徴とする原子炉圧
    力容器内の放射線遮蔽構造。
  7. 【請求項7】 シールタンクは薄肉構造の内筒と外筒と
    から筒状に構成され、タンク内部が補強メンバーで周方
    向および放射線方向の少なくとも一方が補強される一
    方、前記シールタンクに新しいシュラウドの芯計測用シ
    ールパイプを挿通させるパイプ貫通孔が形成された請求
    項6記載の原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構造。
  8. 【請求項8】 シールタンクはタンク底部にタンク内の
    水を排出するポンプまたはドレン弁が設けられた請求項
    6または7に記載の原子炉圧力容器内の放射線遮蔽構
    造。
  9. 【請求項9】 放射線遮蔽シールドは新しい炉心シュラ
    ウドの内周側にシールタンクサポートにより液密に据え
    付けられた炉心シュラウドとの間にアニュラス状の液密
    空間を形成する一方、上記放射線遮蔽シールドは、内外
    周側で分割可能な多重筒構造に構成され、前記シールタ
    ンクに据え付けられる外周側円筒シールドと、この円筒
    シールドに着脱自在に嵌合する重量の大きな内周側円筒
    シールドとからなる請求項6記載の原子炉圧力容器内の
    放射線遮蔽構造。
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