JPH09267541A

JPH09267541A - 放電プラズマ燒結印鑑

Info

Publication number: JPH09267541A
Application number: JP10417896A
Authority: JP
Inventors: Kenji Ito; 賢治伊藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-03-29
Filing date: 1996-03-29
Publication date: 1997-10-14

Abstract

(57)【要約】【目的】多種類の金属の粉体を配置して寸法精度が高
い放電プラズマ燒結体を作成して、それを修正加工する
程度で従来よりも短時間に印鑑が作成できる。また、多
種の金属の異なった発色が出現することにより芸術性が
高い印鑑を作成できる。また、金属塊を使用することに
比べて、金属の粉体を使用することにより軽い印材がで
きるので、持ち運ぶ際には軽いので便利である。【構成】金属の粉体と金属の線を放電プラズマ燒結し
て固着したことを特徴とする印材を使用した印鑑。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印鑑に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、金、チタンなどの金属印材を
利用することは知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来は、チタンなどの
印材を四角柱や円柱状等に加工し、その後レーザー加工
装置等で印材を彫刻して文字を作成していたが、チタン
は形状加工が難しく、加工時間が長時間になるという問
題があった。

【０００４】また、単一材質の棒状の金属塊は、発色が
単一になり芸術性が高くないという問題があった。

【０００５】また、チタンなどの印材は、単一材質の棒
状の金属塊であり、持ち運ぶ際には重いという問題があ
った。

【０００６】そして、金などの単一材質の棒状の金属塊
は価格が高いという問題があった。

【０００７】本発明は、上記の課題を解決することを目
的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、金属及び無機材料の粉体と金属の網及び
線を放電プラズマ燒結して固着したことを特徴とする印
材を使用した印鑑であることが好ましい。

【０００９】また、金属または無機材料で作成された彫
刻体と印材を放電プラズマ燒結して固着してもよい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された、金属及び無機材料の
粉体と金属の網及び線を放電プラズマ燒結して固着した
ことを特徴とする印材を使用することにより、これまで
は印材を彫刻して文字を作成していたが、前もって完成
目標に近いかたちで金属の粉末を燒結させたり、完成目
標の印影文字に近い形で金属の線を配置して作成するこ
とにより寸法精度が高い燒結体を修正加工する程度で良
く、印材を彫刻したり、形状加工が難しいという問題が
大幅に解消されることにより従来よりも短時間に完成目
標に達成する。

【００１１】また、金属または無機材料で別に作成して
おいた完成目標の印影文字の彫刻体部と印材を放電プラ
ズマ燒結して固着することにより、印鑑が短時間に作成
できる。

【００１２】また、金属の網及び線を粉体の中に配置し
て構造材として使用してもよい。

【００１３】また、外周部に多種の金属の粉体を配置し
て燒結したことを特徴とする印材を使用することにより
印材の表面上に多種の金属の異なった発色が出現するこ
とにより芸術性が高い印鑑を作成できる。

【００１４】また、単一材質の棒状の金属塊を使用する
ことに比べて、その棒状の金属より軽い比重の金属及び
無機材料の粉体を使用することにより単一材質の棒状の
金属塊に比べて軽い印材ができる。

【００１５】そして、例えば、金のように価格が高い単
一材質の棒状の金属塊を使用するのに比べて、中心部と
外周部の金属に異なった金属の粉体を利用することによ
り、中心部に価格の安い金属をまた外周部には価格の高
い金属を配置することにより単一材質の棒状の金属塊に
比べて価格が安くなる。

【００１６】

【実施例】実施例を図面を参照して詳細に説明する。

【００１７】放電プラズマ燒結は、圧粉体にＯＮ−ＯＦ
Ｆ直流パルス電圧を印加し、粉体粒子間隙で起こる火花
放電現象により瞬時に発生する放電プラズマの高エネル
ギーを熱拡散、電界拡散などへ効果的に応用した固体圧
縮燒結法である。

【００１８】また、放電プラズマ燒結は、ＯＮ−ＯＦＦ
の状態で繰り返し電圧を印加すると放電点が移動して圧
粉体全体に分散され、効率の良い燒結ができる。

【００１９】また、放電プラズマ燒結は、直流パルス電
圧を印加し、自己発熱作用で加熱するため極めて熱効率
に優れ、高品位の燒結体を得ることができ、更に高圧力
・低温域放電燒結法の急速昇温燒結法であるため粒成長
のない燒結や、異種金属及び異種材料の燒結接合ができ
る。

【００２０】例えば、高密度に圧縮した粉体チタンを放
電プラズマ燒結すると寸法精度が高く、かつ均質な燒結
体が得られる。

【００２１】図１に示されている実施例では、印鑑１
は、金属の粉体２の一部に別種類の金属の粉体３が燒結
して固着している。また、完成目標の印影文字が出現す
るために金属の線４と印影文字の外周に縁どり用の金属
の線５を配置して作成してある。

【００２２】図２に示されている実施例では、印鑑１は
中心部の金属６と外周部の金属７、金属の網１０、金属
の線１１、そして別に作成しておいた金属の彫刻体部８
を燒結してある。

【００２３】また、構造材として金属の網１０または線
１１を印材の中に配置してもよい。金属の線１１は、直
線ばかりではなくスプリング状でもよい。

【００２４】更に、印鑑１は、金属の粉体２、別種類の
金属の粉体３、中心部の金属６、外周部の金属７、彫刻
体部８は金属に限らずセラミックス等の無機材料を使用
してもよい。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。

【００２６】放電プラズマ燒結すると、完成目標に近い
かたちの金属の圧粉体と完成目標の印影文字に近い形で
金属の線を配置して作成することにより寸法精度が高
く、かつ均質な燒結体が得られるので修正加工する程度
でよく、従来よりも短時間に完成目標に達成する。

【００２７】また、金属の網及び線を印材の中に配置す
ることにより、印材の構造材となり割れにくくなる。

【００２８】また、金属または無機材料で別に作成して
おいた完成目標の印影文字の彫刻体部と印材を放電プラ
ズマ燒結することにより、印鑑が短時間に作成できる。

【００２９】また、外周部に多種の金属の粉体を配置し
て燒結すれば、異なった発色が出現することにより芸術
性が高い印鑑を作成できる。

【００３０】また、粉体を使用することにより印材の中
に空所が作成され、単一材質の棒状の金属塊に比べて軽
い印材ができる。

【００３１】そして、中心部に価格の安い粉体の金属を
配置することにより単一材質の棒状の金属塊に比べて価
格が安くなる。

【図面の簡単な説明】

図１は、印鑑１の説明図である。図２は、印鑑１の断面
図である。

【符号の説明】

１・・・印鑑、２・・・金属の粉体、３・・・別種類の金属の粉体、４・・・金属の線、５・・・縁どり用の金属の線、６・・・中心部の金属、７・・・外周部の金属、８・・・彫刻体部、１０・・金属の網、１１・・金属の線。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】金属及び無機材料の粉体と金属の網及び
線を放電プラズマ燒結して固着したことを特徴とする印
材を使用した印鑑。
【請求項２】金属または無機材料で作成された彫刻体
と請求項１記載の印材を放電プラズマ燒結して固着した
ことを特徴とする印鑑。