JPH09264896A - 走査型力顕微鏡の変位検出装置 - Google Patents

走査型力顕微鏡の変位検出装置

Info

Publication number
JPH09264896A
JPH09264896A JP8099292A JP9929296A JPH09264896A JP H09264896 A JPH09264896 A JP H09264896A JP 8099292 A JP8099292 A JP 8099292A JP 9929296 A JP9929296 A JP 9929296A JP H09264896 A JPH09264896 A JP H09264896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
laser light
photodetector
light source
force microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8099292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Morimoto
高史 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP8099292A priority Critical patent/JPH09264896A/ja
Publication of JPH09264896A publication Critical patent/JPH09264896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q20/00Monitoring the movement or position of the probe
    • G01Q20/02Monitoring the movement or position of the probe by optical means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光てこ式の走査型力顕微鏡の変位検出装置
で、構造を簡単化し、高倍率対物レンズを用いて試料面
とカンチレバーを同時に観察する。 【解決手段】 探針18を備えたカンチレバー12と、カン
チレバーを保持する保持部11と、カンチレバーにレーザ
光を照射するレーザ光源13と、反射されたレーザ光を受
光する光検出器14と、試料面とカンチレバーの背面を上
方から観察できる光学顕微鏡を備える。探針は測定すべ
き表面に臨む。当該構成で、保持部におけるカンチレバ
ー側に位置する面11a に鏡面が形成される。レーザ光源
からのレーザ光は最初に保持部の鏡面で反射され、その
後カンチレバーの背面に形成された反射面に照射され、
ここで再び反射されて光検出器に入射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型力顕微鏡の
変位検出装置に関し、特に、光てこ方式の変位検出光学
系でカンチレバーの変位を検出するようにした走査型力
顕微鏡の変位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プローブ顕微鏡は、先端が尖った探針を
試料(プローブともいう)に対してナノメータ(nm)のオ
ーダで接近させ、そのとき探針と試料との間に生じる物
理的な力を測定することにより、試料表面の形状等を原
子的な寸法レベルで計測できる装置である。物理的な力
は、例えば原子間力である。プローブ顕微鏡の中には走
査型力顕微鏡が含まれる。走査型力顕微鏡の代表的なも
のは走査型原子間力顕微鏡(以下「AFM」という)で
ある。AFMは、カンチレバーと呼ばれる非常にバネ定
数の低いレバーを備え、カンチレバーの先端に設けられ
た探針と試料の表面の間に作用する原子力によるカンチ
レバーのたわみ量(変位量)を検出し、試料表面の形状
を測定する。走査型の装置であることから、測定時には
探針を試料表面に沿って走査させる機能を有する。
【0003】カンチレバーのたわみ量を測定する手段と
して、一般的に光てこ方式と呼ばれる検出光学系が使用
される。従来の光てこ方式検出光学系の代表的な構成を
図5に示す。
【0004】図5において、保持部11の先部にカンチ
レバー12が取り付けられ、カンチレバー12の上方位
置に、カンチレバー12の長手方向に沿ってレーザ光源
13と光検出器14が配置される。光検出器14は、例
えば2分割フォトダイオードである。レーザ光源13と
光検出器14は、レーザ光源13から出たレーザ光15
がカンチレバー12の背面で反射し、光検出器14に入
射するように配置される。2分割フォトダイオードで作
られた光検出器14は、2つの受光領域14a,14b
を有する。カンチレバー12が基準位置にあるとき、反
射光は2つの受光領域14a,14bの境界に照射され
るように設定される。カンチレバー12が原子間力の作
用を受けて、例えば破線16で示されるように変形し、
たわみ量が生じると、反射光は破線17で示すように、
光検出器14の受光領域14aの側に移動する。そのた
め、2つの受光領域14a,14bは受光した光の強度
に応じた電圧信号を出力する。2つの受光領域14a,
14bの出力信号の間には差が生じているので、その出
力差を求めることにより、カンチレバー12のたわみ量
を測定できる。
【0005】光てこ方式の検出光学系による変位拡大率
Sは、光検出器14上での検出光の変位量をD、カンチ
レバー12の長さをK(通常100〜200μm)、反
射光の光路の長さ(カンチレバー12から光検出器14
までの距離)をL、カンチレバー12の先端(探針)の
変位量をΔとするとき、次式で与えられる。
【0006】
【数1】S=D/Δ=2L/K
【0007】ここで例えばL=50mm、K=100μ
mとすると、S=103 となる。このように、光てこ方
式の検出光学系を使用すれば、簡単な構成で非常に感度
の高い変位検出を行うことができる。
【0008】ところで、AFMの測定範囲は最大でも数
十μm程度であり、極めて小さい範囲であるので、試料
表面において観察位置を同定することが難しいという問
題がある。そこで、従来、相対的に観察範囲が広い光学
顕微鏡等の観察手段を組み合わせ、観察位置を同定する
ように構成したAFMが存在する。この構成では、光学
顕微鏡のレボルバ機構に対物レンズとAFMの機構とを
設け、最初に光学顕微鏡の対物レンズを用いて目的の観
察領域を光学顕微鏡の視野中心に合わせ、その後、レボ
ルバを回転して対物レンズとAFMの機構とを切り替
え、光学顕微鏡で設定した上記視野中心にAFMの探針
を配置する。しかしながら、この構成によれば、レボル
バにおける機械的な誤差によって切り替え精度が1μm
程度で限界になり、そのため探針を観察領域に正確に配
置できるとは限らないという不具合がある。
【0009】以上のことから、AFMと光学顕微鏡を組
み合わせた構成の場合、機械的な切り替え動作が介入し
ない構成が望ましい。例えば、試料の観察表面と、これ
に臨むAFMのカンチレバーおよび探針とを、光学顕微
鏡によって同時に観察できるように構成されることが望
まれる。このような構成では、対物レンズを試料の表面
に対向させた状態で、対物レンズと試料の間にカンチレ
バーを配置することが必要となる。しかし、実際の問題
として、観察合焦時に対物レンズのレンズ面と試料面ま
での距離(以下「作動距離」という)は数mm〜数十m
m程度であり、この作動距離は対物レンズの倍率が高い
ほど小さくなるので、対物レンズと試料との間にカンチ
レバーを配置することは実際には難しい。また上記の光
学顕微鏡に代えて例えば電子顕微鏡で観察するようにし
た複合化装置等もあるが、いずれにしても、光てこ式観
察手段を図5に示したように配置することが難しい場合
がある。
【0010】上記の問題を解決する従来技術として特開
平5−107050号公報に開示されるものがある。こ
の変位検出装置では、光ビームを偏向させてカンチレバ
ーの背面に照射されるように導き、カンチレバー背面か
らの反射光を再び光検出器に導くための偏向部材を、対
物レンズと試料との間に配置し、かつ光学的に透明な部
材で作られる開口部を形成することにより、光学顕微鏡
による試料の観察を行えるようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術によれ
ば、対物レンズと試料の間に偏向部材を設けるようにし
たため、倍率がより高い対物レンズを使用したい場合、
すなわち作動距離がより小さい対物レンズを使用した場
合に、偏向部材が障害となって、これを使用することが
できないことが推察される。
【0012】また他の解決策として、カンチレバーの背
面に照射される光ビームの入射角度を浅くすることによ
って、偏向部材の配置位置を対物レンズに干渉しない位
置とする可能性も考えられるが、以下に述べる理由に基
づき、光ビームの入射角度を浅くすることに限界がある
ので、実際には困難である。
【0013】図6に示すように、カンチレバー12は原
子間力という極微小な力を検出するものであるので、通
常、長さ(K)は100〜200μm程度、厚さ(T
1)は1μm程度の微細な形状を有するものが使用され
る。このような微細な形状は、シリコン等を用いて半導
体の製造プロセスを利用して作製される。カンチレバー
12は保持部11に固定される。図6で明らかなよう
に、微細なカンチレバー12に対して保持部11は数百
μmの厚さ(T2)を必要とし、このため、光ビームの
入射角度を浅くすることには限界がある。
【0014】なおカンチレバー12のバネ定数は0.1
N/m程度であり、先端の探針18に1nNの力を受け
ると、カンチレバー12の先端部で10nm程度のたわ
み変形が生じる。光てこ方式でたわみ変形量の検出を行
うと、光検出器上では103倍、すなわち10μm程度
の光ビーム変位が得られる。
【0015】本発明の目的は、上記の問題を解決するも
のであり、光てこ方式を使用し、簡単な構造で、高い倍
率の対物レンズを用いて試料表面とカンチレバーを同時
に観察することができ、さらに走査型力顕微鏡以外の部
分として付属される他の装置を避けてうまく配置するこ
とができる走査型力顕微鏡の変位検出装置を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
走査型力顕微鏡の変位検出装置は、上記目的を達成する
ため、次のように構成される。
【0017】第1の変位検出装置(請求項1に対応)
は、先端に探針を備えたカンチレバーと、このカンチレ
バーを取り付け、これを保持する保持部と、カンチレバ
ーにレーザ光を与えるレーザ光源と、カンチレバーで反
射されたレーザ光を受光する光検出器と、さらに例え
ば、試料の表面とカンチレバーの背面を上方から観察で
きるように設けられた光学顕微鏡を備えている。カンチ
レバーの先端に設けられた探針は、試料ステージ上の試
料の測定すべき表面に臨んでいる。かかる構成におい
て、保持部におけるカンチレバー側に位置する面に、レ
ーザ光を反射するための反射面すなわち鏡面が形成され
る。かかる構成によって、レーザ光源から出射されたレ
ーザ光は、好ましくは最初に保持部の反射面で反射さ
れ、その後に、カンチレバーの背面に形成された反射面
に照射され、ここで再び反射されて上記光検出器に入射
する。
【0018】かかる構成によれば、レーザ光源と光検出
器からなる検出光学系は、カンチレバーと保持部を基準
としたときに、それらの前方位置に配置される。試料表
面とこれに臨むカンチレバーの背面を観察可能な光学顕
微鏡を備え、カンチレバーのたわみ変形に伴う変位検出
に光てこ方式を用いたAFMにおいて、保持部の前方に
形成された空いたスペースを利用して検出光学系を配置
することにより、検出用レーザ光を偏向するための偏向
部材を使用することなく、光学顕微鏡の対物レンズに干
渉されない入反射光路を確保できる。保持部の壁面を入
反射光路の一部として利用するため、カンチレバーの保
持部が、レーザ光の入反射光路の障害になることはな
い。
【0019】第2の変位検出装置(請求項2に対応)
は、上記の構成において、レーザ光源と光検出器が、保
持部の前方方向に配置されるように構成される。レーザ
光源と光検出器からなる光学検出装置を、光学顕微鏡の
周辺のスペースを有効に使って配置し、コンパクトに構
成する。
【0020】第3の変位検出装置(請求項3に対応)
は、レーザ光源と光検出器は、カンチレバーのたわみ動
作方向を含む平面内に配置され、かつカンチレバーを基
準にして同一の側に配置される。本発明の要部を、上記
のごとく把握することも可能である。
【0021】第4の変位検出装置(請求項4に対応)
は、保持部の反射面とカンチレバーの背面とが作る角度
を実質的に90度とし、レーザ光源からの出射光線と光
検出器への入射光線とが実質的に平行になるように構成
した。検出光学系の配置箇所に関して、上記のごとき本
発明の特徴構成を採用するとき、第1の反射面を形成す
る保持部の面の傾斜角度を直角にすることによって、レ
ーザ光の入反射光路について、かかる特性を持たせるこ
とができる。
【0022】第5の変位検出装置(請求項5に対応)
は、好ましくは、レーザ光源と光検出器は近づけて配置
される。レーザ光源からの出射光線と光検出器への入射
光線とが実質的に平行になるような構成を採用すること
によって、レーザ光源の配置位置と光検出器の配置位置
は必然的に近くなることは明らかである。
【0023】第6の変位検出装置(請求項6に対応)
は、好ましくは、レーザ光源と光検出器は共通のホルダ
に組み込まれ、ユニット化される。レーザ光源の配置位
置と光検出器の配置位置が近くになれば、両者を1つの
ユニットとして構成することもできる。このような構成
によれば、光学検出系の配置・設定が容易となり、装置
の組立てを容易に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0025】本発明に係る走査型力顕微鏡の変位検出装
置の構成を説明する。本実施形態では、走査型力顕微鏡
はAFMであるとする。図1は要部構成を示す概略正面
図である。図1において、図5で説明した要素と実質的
に同一の要素には同一の符号を付している。AFMの光
てこ方式の検出光学系の構成要素は、従来技術の箇所で
説明したものと実質的に同じである。
【0026】図1において、保持部11の先部の下側に
カンチレバー12の基端が固定される。カンチレバー1
2の先端には、下方に向いた探針18が設けられる。探
針18の先端は、図示しない試料の測定すべき表面に対
向する。保持部11は、望ましくは、試料と干渉しない
ように、傾斜して配置される。測定時に、探針18の先
端は試料表面に対して原子レベルの距離で接近した状態
にある。探針18が試料の表面から原子間力の作用を受
けると、カンチレバー12の先端部が移動し、カンチレ
バー12の全体でたわみ変形動作が生じ、保持部11に
固定されたカンチレバー12の基端を中心にカンチレバ
ー12の先端が図1中上下方向に移動する。上記カンチ
レバー12とレーザ光源13および光検出器14からな
る光てこ方式の検出光学系によって、カンチレバー12
のたわみ変形動作に伴うたわみ動作量が測定される。
【0027】なお図1では示されないが、試料の表面と
カンチレバー12とを観察できるように、カンチレバー
12の上方位置に、光学顕微鏡が配置される。当該光学
顕微鏡によってカンチレバー12の背面部分が観察され
る。
【0028】レーザ光源13と光検出器14は共に、図
1に示されるように、保持部11の左手側に配置され
る。保持部11およびカンチレバー12を基準にする
と、レーザ光源13と光検出器14は、それらの前方位
置に配置される。従ってレーザ光源13と光検出器14
は、保持部11およびカンチレバー12の前方であっ
て、好ましくは、カンチレバー12のたわみ動作方向を
含む平面(図1の紙面)に含まれるように配置される。
カンチレバー12のたわみ動作方向を含む平面とは、換
言すれば、カンチレバー12の先端が描く軌跡を含む平
面を意味する。
【0029】図1において、カンチレバー12の長さは
例えば約100μm、厚みは例えば約1μm、また保持
部11の厚みは例えば約100〜200μmである。保
持部11の面11aは、カンチレバー12の背面に対し
て角度θで傾斜するように形成され、かつ当該面11a
は鏡面に形成される。従って、面11aにレーザ光が照
射されると、面11aは反射面として作用し、レーザ光
を反射する。またカンチレバー12の背面も反射面とし
て作用する。
【0030】前述した保持部11とカンチレバー12
は、実際上、例えば次のように製作される。第1の製作
法は、特開平4−40311公報に開示される。この公
報による製作法は、例えば当該公報の第5図に示すよう
に、所要の厚みを有するシリコン基板の表面にフォトエ
ッチング技術を適用してカンチレバー部分と基板部分を
製作するステップと、カンチレバー先端に酸化膜を形成
するステップと、表面酸化膜を除去して尖鋭な先端部を
有するカンチレバー部分を形成するステップと、水蒸気
によるスチーム酸化で酸化膜をシリコン基板の両面に形
成するステップと、両面の酸化膜を微細加工するステッ
プと、シリコン基板を異方性エッチングするステップと
から構成される。この異方性エッチングでは、シリコン
基板の両面から(111)面に沿ってエッチングが進行
し、この結果、カンチレバー保持部のカンチレバー側の
面に鏡面(反射面)が形成される。また第2の製作法
は、特開平5−214564号公報に開示される。この
公報によっても、例えば図1や図4において、カンチレ
バーを保持する保持部が示されている。かかる保持部の
カンチレバー側の面に鏡面を形成するためのコーティン
グ処理を行えば、保持部のカンチレバー側の面に上述の
反射面を作ることができる。
【0031】図1に示される保持部11とカンチレバー
12の形態および構成と、レーザ光源13と光検出器1
4の配置位置とに基づいて、レーザ光源13から出射さ
れたレーザ光15は、最初、保持部11の面11aで反
射され、次にカンチレバー12の背面で反射される。反
射されたレーザ光15は最終的に光検出器14に入射さ
れる。
【0032】上記の配置構成によれば、レーザ光15の
光路は、レーザ光源13および光検出器14が含まれる
平面の中であって、保持部11とカンチレバー12の前
方位置(図1中左手側)に形成される。従って、光学顕
微鏡が配置されることになる空間を避けることができ
る。このため、図示しない光学顕微鏡の対物レンズに干
渉されることなく、光てこ方式の検出光学系をAFMに
組み込むことができる。なおレーザ光源13と光検出器
14の配置箇所は、保持部11の前面に設けられた反射
面11aを利用できる箇所であれば、上記の平面内に限
定されない。
【0033】前述のカンチレバー12、光学顕微鏡の対
物レンズ(図示せず)、レーザ光源13と光検出器14
からなる検出光学系の配置構成に基づけば、対物レンズ
によって試料の表面とカンチレバー12を観察すること
によって、容易に試料表面上の測定領域を同定できると
共に、このような配置構成の下で、レーザ光源13と光
検出器14からなる検出光学系にとって、カンチレバー
13の保持部11および対物レンズに対して干渉を生じ
ないレーザ光の光路を容易に確保できる。また、本実施
形態の装置構成に基づく検出感度および検出精度は、図
5を参照して説明した従来装置の構成の場合と実質的に
同じである。
【0034】図2は本発明の第2の実施形態を示し、図
1と同様な図である。この実施形態は、図1の構成にお
いて上記角度θが90度に設定されるところに特徴があ
り、その他の構成は図1の場合と同じである。上記実施
形態で説明した保持部とは面の傾斜角が異なるが、同一
の符号を付している。保持部11の面11aとカンチレ
バー12の背面とのなす角度θを90度に設定すると、
換言すれば、両者を直角な位置関係で形成すると、レー
ザ光源13から出射されたレーザ光15の光路と、カン
チレバー12の背面で反射されて光検出器14に入射す
るレーザ光15の光路とを平行にすることができる。こ
のように入反射光を互いに平行にすることにより、レー
ザ光源13と光検出器14をできる限り近づけて配置す
ることができ、光てこ方式の検出光学系のレイアウトを
より容易なものとしている。
【0035】図3は本発明の第3の実施形態を示し、前
述の第2の実施形態の変形例を示している。この実施形
態では、保持部11の面11aとカンチレバー12の背
面との角度を90度として入反射光の光路を互いに平行
にすることにより、近接して配置されるレーザ光源13
と光検出器14を共通のホルダ21の中に組み込むよう
に構成したものである。その他の構成は第2の実施形態
と同じであり、同一の要素には同一の符号を付してい
る。ホルダ21の材質および形態は任意である。本実施
形態によれば、装置構成を単純化でき、装置の小型化を
達成することができる。
【0036】図4は本発明の第4の実施形態を示し、こ
の実施形態は第3の実施形態をさらに変形したものであ
る。
【0037】保持部11の面11aをカンチレバー12
の背面に対して直角になるように構成し、光てこ方式の
検出光学系の入反射光を互いに平行にした場合に、カン
チレバー12の寸法によっては、入射光と反射光がほと
んど同軸上になることが考えられる。一般的にカンチレ
バー12の長さは数百μm程度である場合が多く、その
ときの入反射光の光路同士の間隔は同様に数百μm程度
になる。この場合、レーザ光源13と光検出器14が互
いに干渉してしまい配置が困難となるおそれもある。そ
こで、このような場合には、例えばホルダ21の内部に
ハーフミラー22を設け、光路15を曲げることによ
り、レーザ光源13の設置位置を変更するように構成す
ることも可能である。その他の構成は、図3で説明した
ものと同じである。本実施形態によれば、レーザ光源お
よび光検出器を光学顕微鏡と干渉しない場所に配置する
ことができ、さらに、光学顕微鏡の作動距離による寸法
的な制約を受けることなく自由に目的とする光学的配置
を実現できる。
【0038】上記の各実施形態において、レーザ光源と
光検出器の配置位置を反対とし、構成を全体として逆に
することができるのは勿論である。
【0039】上記実施例ではAFMについて説明した
が、光学顕微鏡が複合化されるその他の走査型力顕微鏡
に本発明を適用できるのは勿論である。また光学顕微鏡
以外の電子顕微鏡等の他の装置が複合される場合にも適
用できるのは勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、カンチレバーの変位検出に光てこ方式検出光学系
を使用するAFM等において、カンチレバー保持部のカ
ンチレバー側の面にレーザ光反射面を設け、好ましくは
レーザ光源と光検出器をカンチレバー保持部の前方位置
を利用して配置したため、検出光の入反射光路を偏向さ
せるための偏向部材を使用することなく、光学顕微鏡の
対物レンズやその他の付加装置に干渉されない入反射光
路を確保することができる。またカンチレバーの保持部
が入反射光路の障害になることもなく、反対に保持部の
有する特性を積極的に利用してレーザ光の入反射路を形
成するようにした。上記の構成によれば、有効な測定を
行うことができ、かつ最適でかつコンパクトな装置構成
を実現できる。
【0041】また作動距離の小さい高倍率の対物レンズ
を使用しても、原理的には、カンチレバーの保持部の厚
さ(数百μm程度)に比較して相対的に僅かに大きな作
動距離を確保すればよく、高倍率かつ高分解能な光学顕
微鏡とAFM等の複合化を達成することができる。
【0042】また保持部の反射面とカンチレバーの背面
のなす角度を直角にした構成によれば、光てこ検出光学
系の入反射光の光路を平行にすることができ、レーザ光
源と光検出器を近接してユニット化することができ、光
てこ検出光学系の配置を容易にし、装置を簡易かつコン
パクトに作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る変位検出装置の要部構成を示す正
面図である。
【図2】本発明に係る変位検出装置の要部構成の他の例
を示す正面図である。
【図3】本発明に係る変位検出装置の要部構成の他の例
を示す正面図である。
【図4】本発明に係る変位検出装置の要部構成の他の例
を示す正面図である。
【図5】従来の変位検出装置の構成を説明するための要
部斜視図である。
【図6】従来装置の問題点を説明するための要部拡大正
面図である。
【符号の説明】
11 保持部 12 カンチレバー 13 レーザ光源 14 光検出器 15 レーザ光(光路) 18 探針 21 ホルダ 22 ハーフミラー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針を備えたカンチレバーと、このカン
    チレバーを保持する保持部と、前記カンチレバーにレー
    ザ光を与えるレーザ光源と、前記カンチレバーで反射さ
    れた前記レーザ光を受光する光検出器とを備えた走査型
    力顕微鏡の変位検出装置において、 前記保持部におけるカンチレバー側の面に前記レーザー
    光を反射する反射面を形成したことを特徴とする走査型
    力顕微鏡の変位検出装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光源と前記光検出器は、前記
    保持部の前方に配置されること特徴とする請求項1記載
    の走査型力顕微鏡の変位検出装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光源と前記光検出器は、前記
    カンチレバーのたわみ動作方向を含む平面内に配置さ
    れ、かつ前記カンチレバーを基準にして同じ側に配置さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載の走査型力
    顕微鏡の変位検出装置。
  4. 【請求項4】 前記保持部の前記反射面と前記カンチレ
    バーの背面が作る角度を実質的に90度に設定し、前記
    レーザ光源からの出射光線と前記光検出器への入射光線
    を実質的に平行にしたことを特徴とする請求項1記載の
    走査型力顕微鏡の変位検出装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ光源と前記光検出器は近づけ
    て配置されることを特徴とする請求項4に記載の走査型
    力顕微鏡の変位検出装置。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光源と前記光検出器は共通の
    ホルダに組み込まれ、ユニット化されることを特徴とす
    る請求項5記載の走査型力顕微鏡の変位検出装置。
JP8099292A 1996-03-28 1996-03-28 走査型力顕微鏡の変位検出装置 Pending JPH09264896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8099292A JPH09264896A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 走査型力顕微鏡の変位検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8099292A JPH09264896A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 走査型力顕微鏡の変位検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09264896A true JPH09264896A (ja) 1997-10-07

Family

ID=14243572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8099292A Pending JPH09264896A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 走査型力顕微鏡の変位検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09264896A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5408094A (en) Atomic force microscope with light beam emission at predetermined angle
US7477401B2 (en) Trench measurement system employing a chromatic confocal height sensor and a microscope
US5294804A (en) Cantilever displacement detection apparatus
US5650614A (en) Optical scanning system utilizing an atomic force microscope and an optical microscope
EP0406413A1 (en) Scanning type tunnel microscope
US20070211986A1 (en) Optical microcantilever, manufacturing method thereof, and optical microcantilever holder
US6239426B1 (en) Scanning probe and scanning probe microscope
US7692138B1 (en) Integrated scanning probe microscope and confocal microscope
EP1247063B1 (en) Scanning force microscope probe cantilever with reflective structure
US6064060A (en) Near-field scanning optical microscope
JP2024053081A (ja) 顕微鏡システム及びこの顕微鏡システムを用いた試料の観察方法
EP0652414A1 (en) Scanning near-field optic/atomic force microscope
JP3161116B2 (ja) 微小ギャップ幅測定装置及び方法
JPH09264896A (ja) 走査型力顕微鏡の変位検出装置
US9063335B2 (en) Apparatus and method for examining a specimen by means of probe microscopy
JP3189451B2 (ja) 基板位置合わせ方法
JPH08220114A (ja) 走査型力顕微鏡の変位検出装置
JP2001153785A (ja) 走査型近接場光学顕微鏡
JP2008175651A (ja) 近接場光探針、光学装置、プローブ顕微鏡、及びプローブ顕微鏡型記録再生ヘッド装置
JP2004101425A (ja) 散乱型近接場顕微鏡および散乱型近接場分光システム
JPH10242037A (ja) 斜光軸光学系を用いた位置検出装置及び方法
JP2002243420A (ja) 立体形状測定装置
JPH09222431A (ja) 力顕微鏡装置
WO2022070173A1 (en) An integrated optical arrangement for combinatorial microscopy
JPH05312561A (ja) 原子間力顕微鏡