JPH09264714A - 急冷凝固法における冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法 - Google Patents
急冷凝固法における冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法Info
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- JPH09264714A JPH09264714A JP7468696A JP7468696A JPH09264714A JP H09264714 A JPH09264714 A JP H09264714A JP 7468696 A JP7468696 A JP 7468696A JP 7468696 A JP7468696 A JP 7468696A JP H09264714 A JPH09264714 A JP H09264714A
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 高温雰囲気下において、冷却ロール表面とノ
ズルの先端との間隙を正確に測定する方法を提供する。 【解決手段】 ノズル3 の射出孔から、高速回転下の冷
却ロール表面2 に溶融金属を噴射し、急冷凝固させて金
属薄帯を製造する際の、冷却ロール表面とノズル先端4
との間隙Ｌを測定する方法において、ノズル先端面の幅
方向端部の少なくとも一方に、所定寸法Ｈの段差を設
け、ノズルを、投光器の照射方向と直交する方向9 に、
投光器及び受光器の双方に対して幅方向に相対移動させ
て、照射光を、ノズルに設けた段差を含む範囲にわたっ
て、ノズルの幅方向に走査させて段差寸法ｈを測定し、
段差寸法ｈの、所定寸法Ｈからのずれを算出し、このず
れから、測定した冷却ロール表面とノズル先端との間隙
を較正する。
ズルの先端との間隙を正確に測定する方法を提供する。 【解決手段】 ノズル3 の射出孔から、高速回転下の冷
却ロール表面2 に溶融金属を噴射し、急冷凝固させて金
属薄帯を製造する際の、冷却ロール表面とノズル先端4
との間隙Ｌを測定する方法において、ノズル先端面の幅
方向端部の少なくとも一方に、所定寸法Ｈの段差を設
け、ノズルを、投光器の照射方向と直交する方向9 に、
投光器及び受光器の双方に対して幅方向に相対移動させ
て、照射光を、ノズルに設けた段差を含む範囲にわたっ
て、ノズルの幅方向に走査させて段差寸法ｈを測定し、
段差寸法ｈの、所定寸法Ｈからのずれを算出し、このず
れから、測定した冷却ロール表面とノズル先端との間隙
を較正する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、高速回転下にあ
る冷却ロール表面にノズルから溶融金属を噴射し、急冷
凝固させて金属薄帯を製造する際の、冷却ロール表面と
ノズルの先端との間隙の測定方法に関するものである。
る冷却ロール表面にノズルから溶融金属を噴射し、急冷
凝固させて金属薄帯を製造する際の、冷却ロール表面と
ノズルの先端との間隙の測定方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】単ロール法は、高速回転下にある冷却ロ
ール表面にノズルから溶融金属を噴射し、急冷凝固させ
て金属薄帯を製造する方法の一つであるが、この場合、
製造される金属薄帯の板厚は、ノズルと冷却ロールとの
間隙（ギャップ）の影響を受けることが知られており、
例えば特開昭60−39460 号公報に開示されている。
ール表面にノズルから溶融金属を噴射し、急冷凝固させ
て金属薄帯を製造する方法の一つであるが、この場合、
製造される金属薄帯の板厚は、ノズルと冷却ロールとの
間隙（ギャップ）の影響を受けることが知られており、
例えば特開昭60−39460 号公報に開示されている。
【０００３】ノズルと冷却ロールとの間隙を測定する手
段としては、例えば冷却ロール表面とノズルに対し、投
光器から「溶融金属のロールへの供給位置からロール軸
に至る方向に直交する平行光」または「一定方向を向
き、溶融金属のロールへの供給位置からロール軸に至る
方向に直交し、該方向に（溶融金属のロールへの供給位
置からロール軸に至る方向）等速度で走査したレーザ
光」を照射し、冷却ロール表面とノズルとの隙間を通過
する光を、投光器と対向配置した受光器で受け、受光器
が受けた光の強度、溶融金属のロールへの供給位置から
ロール軸に至る方向の光の幅、または光の強度の時間的
変化から冷却ロール表面とノズル先端との間隔を測定す
る方法があり、この方法を適用した製造装置の一例とし
ては、実公平３−20034 号公報に記載されている。
段としては、例えば冷却ロール表面とノズルに対し、投
光器から「溶融金属のロールへの供給位置からロール軸
に至る方向に直交する平行光」または「一定方向を向
き、溶融金属のロールへの供給位置からロール軸に至る
方向に直交し、該方向に（溶融金属のロールへの供給位
置からロール軸に至る方向）等速度で走査したレーザ
光」を照射し、冷却ロール表面とノズルとの隙間を通過
する光を、投光器と対向配置した受光器で受け、受光器
が受けた光の強度、溶融金属のロールへの供給位置から
ロール軸に至る方向の光の幅、または光の強度の時間的
変化から冷却ロール表面とノズル先端との間隔を測定す
る方法があり、この方法を適用した製造装置の一例とし
ては、実公平３−20034 号公報に記載されている。
【０００４】この装置は、ノズルと冷却ロール表面との
間隙を小さく（0.5mm 以下) したときに、投光器から照
射したレーザー光線の通過光量が減少するという問題点
を解決するために開発されたものであり、室温において
は10μm 程度の測定精度を有する。
間隙を小さく（0.5mm 以下) したときに、投光器から照
射したレーザー光線の通過光量が減少するという問題点
を解決するために開発されたものであり、室温において
は10μm 程度の測定精度を有する。
【０００５】ところで、ノズルと冷却ロールとの間隙
は、1mm 以下あるいは0.5mm 以下と極微小な値に制御し
ているが、ほんのわずかな外乱でロールとノズルが衝突
する等の致命的な変化を起こすことがある。また、間隙
により薄帯の板厚が影響を受けるために、常にまたは頻
繁に間隙の大きさを測定し、間隙の大きさを修正する必
要がある。
は、1mm 以下あるいは0.5mm 以下と極微小な値に制御し
ているが、ほんのわずかな外乱でロールとノズルが衝突
する等の致命的な変化を起こすことがある。また、間隙
により薄帯の板厚が影響を受けるために、常にまたは頻
繁に間隙の大きさを測定し、間隙の大きさを修正する必
要がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】かかる場合、ノズルは
高温状態( 通常は1000℃以上) になり、一方、冷却ロー
ルは低温( 通常は200 ℃以下) であるため、ノズルと冷
却ロール間に存在する雰囲気ガスには温度・密度勾配が
発生し、これらの間を通過する光を、熱の擾乱等によっ
て屈折する現象が生じ、受光器が受ける光の割合が不安
定になるため、実公平３−20034 号公報に記載された装
置では、光がノズルと冷却ロール間を通過する際に熱の
擾乱によって屈折率が変化し、これによって、前記間隙
の測定値に誤差が生じる場合があり、かかる誤差が生じ
た場合には、前記高温ガス雰囲気状態で較正する必要が
あるが、この装置では、ノズル温度を室温まで下げて較
正しなければならず、これでは、高温ガス雰囲気状態で
の前記間隙を正確に測定することは困難であった。
高温状態( 通常は1000℃以上) になり、一方、冷却ロー
ルは低温( 通常は200 ℃以下) であるため、ノズルと冷
却ロール間に存在する雰囲気ガスには温度・密度勾配が
発生し、これらの間を通過する光を、熱の擾乱等によっ
て屈折する現象が生じ、受光器が受ける光の割合が不安
定になるため、実公平３−20034 号公報に記載された装
置では、光がノズルと冷却ロール間を通過する際に熱の
擾乱によって屈折率が変化し、これによって、前記間隙
の測定値に誤差が生じる場合があり、かかる誤差が生じ
た場合には、前記高温ガス雰囲気状態で較正する必要が
あるが、この装置では、ノズル温度を室温まで下げて較
正しなければならず、これでは、高温ガス雰囲気状態で
の前記間隙を正確に測定することは困難であった。
【０００７】また、この誤差を低減する手段としては、
特開平２−112855号公報に、ノズル周囲の高温ガスを、
冷却ロールの回転に伴って生じる風を利用して排除する
ことによって、測定精度を上げる方法が開示されている
が、この方法においても次のような問題点があった。一
般に、このような高精度の測定装置は、測定する時の状
態または近い状態で較正して使用するものである。しか
し、特開平２−112855号公報の方法では、ノズルがロー
ル近くにあり、かつロールが高速回転しているために実
際に測定する状態では較正は不可能であった。そのた
め、室温で較正を行い、その後高温状態にして薄帯を製
造し、その間は定期にまたは常時監視していた。そのた
め、使用条件における較正精度は十分ではなかった。詳
しくいえば、板製造中では冷却ロールの回転に伴って生
じる風を利用してノズル周囲の高温ガスを排除して、室
温での状態、較正時の状態に近づけてはいるが（特開平
２−112855号公報の第１図）、それでもノズルの極周囲
には高温の空気層があり、大きい時は0.05mm程度の誤差
が発生した。
特開平２−112855号公報に、ノズル周囲の高温ガスを、
冷却ロールの回転に伴って生じる風を利用して排除する
ことによって、測定精度を上げる方法が開示されている
が、この方法においても次のような問題点があった。一
般に、このような高精度の測定装置は、測定する時の状
態または近い状態で較正して使用するものである。しか
し、特開平２−112855号公報の方法では、ノズルがロー
ル近くにあり、かつロールが高速回転しているために実
際に測定する状態では較正は不可能であった。そのた
め、室温で較正を行い、その後高温状態にして薄帯を製
造し、その間は定期にまたは常時監視していた。そのた
め、使用条件における較正精度は十分ではなかった。詳
しくいえば、板製造中では冷却ロールの回転に伴って生
じる風を利用してノズル周囲の高温ガスを排除して、室
温での状態、較正時の状態に近づけてはいるが（特開平
２−112855号公報の第１図）、それでもノズルの極周囲
には高温の空気層があり、大きい時は0.05mm程度の誤差
が発生した。
【０００８】この発明の目的は、薄帯製造中の状態（ノ
ズルは高温、冷却ロールは低温）で較正を行うことによ
り、冷却ロール表面とノズルの先端との間隙を正確に測
定することができる方法を提供することにある。
ズルは高温、冷却ロールは低温）で較正を行うことによ
り、冷却ロール表面とノズルの先端との間隙を正確に測
定することができる方法を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、ノズルの先端面を幅方向中央部と両幅
方向端部とに区分した幅方向中央部に設けたスリット状
の射出孔から、高速回転下にある冷却ロール表面に溶融
金属を噴射し、急冷凝固させて金属薄帯を製造するに当
たり、冷却ロール表面とノズルに対し、投光器から光を
照射し、冷却ロール表面とノズルとの隙間を通過する光
を、投光器と対向配置した受光器で受け、受光器が受け
た光の割合によって冷却ロール表面とノズル先端との間
隙を測定する方法において、ノズル先端面の幅方向端部
の少なくとも一方に、所定寸法の段差を設け、ノズル
を、投光器からの光の照射方向と直交する方向に、投光
器及び受光器の双方に対し相対移動させ、又は、投光器
及び受光器の双方を、対向させたままの状態でノズルに
対してその幅方向に相対移動させて、投光器からの照射
光を、ノズルの先端面の幅方向端部に設けた段差を含む
範囲にわたって、ノズルの幅方向に走査させて段差寸法
を測定し段差寸法を求め、この測定した段差寸法の、前
記所定寸法からのずれを算出し、このずれから、測定し
た冷却ロール表面とノズル先端との間隙を較正すること
を特徴とする冷却ロール表面とノズルの先端との間隙の
測定方法である。
め、この発明は、ノズルの先端面を幅方向中央部と両幅
方向端部とに区分した幅方向中央部に設けたスリット状
の射出孔から、高速回転下にある冷却ロール表面に溶融
金属を噴射し、急冷凝固させて金属薄帯を製造するに当
たり、冷却ロール表面とノズルに対し、投光器から光を
照射し、冷却ロール表面とノズルとの隙間を通過する光
を、投光器と対向配置した受光器で受け、受光器が受け
た光の割合によって冷却ロール表面とノズル先端との間
隙を測定する方法において、ノズル先端面の幅方向端部
の少なくとも一方に、所定寸法の段差を設け、ノズル
を、投光器からの光の照射方向と直交する方向に、投光
器及び受光器の双方に対し相対移動させ、又は、投光器
及び受光器の双方を、対向させたままの状態でノズルに
対してその幅方向に相対移動させて、投光器からの照射
光を、ノズルの先端面の幅方向端部に設けた段差を含む
範囲にわたって、ノズルの幅方向に走査させて段差寸法
を測定し段差寸法を求め、この測定した段差寸法の、前
記所定寸法からのずれを算出し、このずれから、測定し
た冷却ロール表面とノズル先端との間隙を較正すること
を特徴とする冷却ロール表面とノズルの先端との間隙の
測定方法である。
【００１０】尚、ここでいうノズル３の先端面４の、幅
方向端部12,13 とは、先端面４の幅端位置4a,4b からそ
れぞれ先端面幅Ｗの10％までの範囲の先端面部分をい
い、幅方向中央部14とは、両幅方向端部12,13 に挟まれ
た範囲の先端面部分をいうこととする（図１参照）。ま
た、投光器から照射する光には、具体的には「溶融金属
のロールへの供給位置からロール軸に至る方向に直交す
る平行光」または「一定方向を向き、溶融金属のロール
への供給位置からロール軸に至る方向に直交し、該方向
に（溶融金属のロールへの供給位置からロール軸に至る
方向）等速度で走査したレーザ光」を用いることとす
る。
方向端部12,13 とは、先端面４の幅端位置4a,4b からそ
れぞれ先端面幅Ｗの10％までの範囲の先端面部分をい
い、幅方向中央部14とは、両幅方向端部12,13 に挟まれ
た範囲の先端面部分をいうこととする（図１参照）。ま
た、投光器から照射する光には、具体的には「溶融金属
のロールへの供給位置からロール軸に至る方向に直交す
る平行光」または「一定方向を向き、溶融金属のロール
への供給位置からロール軸に至る方向に直交し、該方向
に（溶融金属のロールへの供給位置からロール軸に至る
方向）等速度で走査したレーザ光」を用いることとす
る。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明に従って、冷却ロール１の
表面２とノズル３の先端面４との間隙Ｌを測定する方法
の一例について図面を参照しながら説明する。図１(a)
〜(c) は、本発明に従う測定方法の実施に使用する代表
的なノズル３の先端の形状（(a) が正面図、(b) が平面
図、(c) が側面図）の一例を示したものであり、図２
は、図１に示すノズル３を、溶融金属を冷却ロール１に
噴出する位置に配置したときの、ノズル３と冷却ロール
１をノズル１の正面から眺めたものであり、図３は、ノ
ズル３、冷却ロール１、投光器５、及び受光器７の位置
関係を明らかにするためこれらを側面から眺めたもので
ある。
表面２とノズル３の先端面４との間隙Ｌを測定する方法
の一例について図面を参照しながら説明する。図１(a)
〜(c) は、本発明に従う測定方法の実施に使用する代表
的なノズル３の先端の形状（(a) が正面図、(b) が平面
図、(c) が側面図）の一例を示したものであり、図２
は、図１に示すノズル３を、溶融金属を冷却ロール１に
噴出する位置に配置したときの、ノズル３と冷却ロール
１をノズル１の正面から眺めたものであり、図３は、ノ
ズル３、冷却ロール１、投光器５、及び受光器７の位置
関係を明らかにするためこれらを側面から眺めたもので
ある。
【００１２】本発明は、冷却ロール１の表面２とノズル
３の先端面４との間隙Ｌを、冷却ロール表面２とノズル
３に対し、投光器５からの光６を照射して、冷却ロール
表面２とノズル３との隙間10を通過させ、この通過した
光６を投光器５と対向配置した受光器７で受け、詳しく
は、強度、溶融金属のロールへの供給位置からロール軸
に至る方向の光の幅、または光の強度の時間的変化の基
準値との比によって測定するものであり、特に、ノズル
先端面４の幅方向端部12,13 の少なくとも一方に、所定
寸法Ｈの段差８を設け、ノズル３を、投光器５からの光
６の照射方向と直交する方向９（すなわち、ノズル３の
幅方向）に、投光器５及び受光器７の双方に対し相対移
動させ、又は、投光器５及び受光器７の双方を、対向さ
せたままの状態でノズル３に対してその幅方向９に相対
移動させて、投光器５からの照射光６を、ノズル３の先
端面４の幅方向端部に設けた段差８を含む範囲にわたっ
て、ノズル３の幅方向９に走査させて段差寸法ｈを測定
し、この測定した段差寸法ｈの、前記所定寸法Ｈからの
ずれａ（ａ＝Ｈ−ｈ）を算出し、このずれａから、測定
した冷却ロール表面２とノズル先端４との間隙ｌを較正
して、実際の前記間隙Ｌを測定する。
３の先端面４との間隙Ｌを、冷却ロール表面２とノズル
３に対し、投光器５からの光６を照射して、冷却ロール
表面２とノズル３との隙間10を通過させ、この通過した
光６を投光器５と対向配置した受光器７で受け、詳しく
は、強度、溶融金属のロールへの供給位置からロール軸
に至る方向の光の幅、または光の強度の時間的変化の基
準値との比によって測定するものであり、特に、ノズル
先端面４の幅方向端部12,13 の少なくとも一方に、所定
寸法Ｈの段差８を設け、ノズル３を、投光器５からの光
６の照射方向と直交する方向９（すなわち、ノズル３の
幅方向）に、投光器５及び受光器７の双方に対し相対移
動させ、又は、投光器５及び受光器７の双方を、対向さ
せたままの状態でノズル３に対してその幅方向９に相対
移動させて、投光器５からの照射光６を、ノズル３の先
端面４の幅方向端部に設けた段差８を含む範囲にわたっ
て、ノズル３の幅方向９に走査させて段差寸法ｈを測定
し、この測定した段差寸法ｈの、前記所定寸法Ｈからの
ずれａ（ａ＝Ｈ−ｈ）を算出し、このずれａから、測定
した冷却ロール表面２とノズル先端４との間隙ｌを較正
して、実際の前記間隙Ｌを測定する。
【００１３】この較正方法は、具体的には、予め常温雰
囲気下で、図４に示すようにノズル、又は発光器及び受
光器のいずれかを移動させて、段差８の所定寸法Ｈを測
定しておき、次いで、製板中等のように高温雰囲気下に
おいて段差寸法ｈを測定して、高温雰囲気下における段
差寸法ｈが所定寸法Ｈと同じであれば較正する必要はな
いが、前記段差寸法ｈが所定寸法Ｈと異なる場合には、
このずれａから測定した前記間隙ｌを較正すれば、高温
雰囲気下においても前記間隙Ｌを正確に実測することが
可能になる。
囲気下で、図４に示すようにノズル、又は発光器及び受
光器のいずれかを移動させて、段差８の所定寸法Ｈを測
定しておき、次いで、製板中等のように高温雰囲気下に
おいて段差寸法ｈを測定して、高温雰囲気下における段
差寸法ｈが所定寸法Ｈと同じであれば較正する必要はな
いが、前記段差寸法ｈが所定寸法Ｈと異なる場合には、
このずれａから測定した前記間隙ｌを較正すれば、高温
雰囲気下においても前記間隙Ｌを正確に実測することが
可能になる。
【００１４】尚、段差８の形状は、所定位置（例えば冷
却ロール表面２）からの距離が異なる部分を少なくとも
２か所あればよいので、図１に示すようなステップ状の
段差の他にも、山形状等の種々の形状の段差にしてもよ
く、また、段差８は、図１では射出孔11の全周にわたっ
て配設した例を示したが、ノズル先端面４の幅方向端部
の一方のみ、又は双方のみのように部分的に配設しても
よく、これらについては特に限定はしない。
却ロール表面２）からの距離が異なる部分を少なくとも
２か所あればよいので、図１に示すようなステップ状の
段差の他にも、山形状等の種々の形状の段差にしてもよ
く、また、段差８は、図１では射出孔11の全周にわたっ
て配設した例を示したが、ノズル先端面４の幅方向端部
の一方のみ、又は双方のみのように部分的に配設しても
よく、これらについては特に限定はしない。
【００１５】上述したところは、本発明の実施の形態の
一部を示したにすぎず、請求の範囲において、種々の変
更を加えることができる。
一部を示したにすぎず、請求の範囲において、種々の変
更を加えることができる。
【００１６】本発明は、上述した方法によって前記間隙
Ｌを適正に設定した後に、ノズル３の先端面４の幅方向
中央部14に設けたスリット状の射出孔11から、高速回転
下にある冷却ロール表面２に溶融金属を噴射することか
ら、均一板厚の金属薄帯や、異なる板厚の金属薄帯を連
続的に製造することが可能になる。
Ｌを適正に設定した後に、ノズル３の先端面４の幅方向
中央部14に設けたスリット状の射出孔11から、高速回転
下にある冷却ロール表面２に溶融金属を噴射することか
ら、均一板厚の金属薄帯や、異なる板厚の金属薄帯を連
続的に製造することが可能になる。
【００１７】
【実施例】以下に、本発明の方法によって、冷却ロール
表面とノズルの先端との間隙Ｌを実際に測定したので以
下に説明する。図１に示すノズル３を用い、ノズル温度
が1100℃である高温雰囲気下で、前記間隙Ｌの測定を行
った。投光器５からの照射光６には平行光を用い、この
照射光６を、ノズル３を移動させることによって、ノズ
ル３の先端面４の幅方向端部12,13 に設けた段差８を含
む範囲にわたってノズル３の幅方向９に走査させ、照射
光６のノズル３上での走査距離(mm)に対して、冷却ロー
ルからノズル先端面までの距離(mm)を測定した。その結
果を図５に示す。このとき、測定した段差高さｈは2.03
0mm であった。なお、この測定をするに当たっては、予
め常温雰囲気下でノズルの段差８の高さＨを測定してお
いた。このときの段差高さＨは2.005mm であった。
表面とノズルの先端との間隙Ｌを実際に測定したので以
下に説明する。図１に示すノズル３を用い、ノズル温度
が1100℃である高温雰囲気下で、前記間隙Ｌの測定を行
った。投光器５からの照射光６には平行光を用い、この
照射光６を、ノズル３を移動させることによって、ノズ
ル３の先端面４の幅方向端部12,13 に設けた段差８を含
む範囲にわたってノズル３の幅方向９に走査させ、照射
光６のノズル３上での走査距離(mm)に対して、冷却ロー
ルからノズル先端面までの距離(mm)を測定した。その結
果を図５に示す。このとき、測定した段差高さｈは2.03
0mm であった。なお、この測定をするに当たっては、予
め常温雰囲気下でノズルの段差８の高さＨを測定してお
いた。このときの段差高さＨは2.005mm であった。
【００１８】この結果、段差高さｈの値と、予め常温雰
囲気下で測定した段差高さＨとのずれa(a=Ｈ−ｈ) が0.
025mm となり、このずれａに相当する係数を、高温雰囲
気下で実測した間隙ｌに乗じることにより、実際の前記
間隙Ｌを精度良く求めることができた。
囲気下で測定した段差高さＨとのずれa(a=Ｈ−ｈ) が0.
025mm となり、このずれａに相当する係数を、高温雰囲
気下で実測した間隙ｌに乗じることにより、実際の前記
間隙Ｌを精度良く求めることができた。
【００１９】また、参考のため、段差による較正をせず
に高温雰囲気下における前記間隔Ｌを、光を利用する従
来法で測定したところ、測定値のばらつきが大きく、正
確に前記間隔Ｌを測定することができなかった。
に高温雰囲気下における前記間隔Ｌを、光を利用する従
来法で測定したところ、測定値のばらつきが大きく、正
確に前記間隔Ｌを測定することができなかった。
【００２０】
【発明の効果】本発明によれば、冷却ロール表面とノズ
ルの先端との間隙を、常温の場合は勿論のこと、製板中
のような高温雰囲気下においても正確に測定することが
可能になった。
ルの先端との間隙を、常温の場合は勿論のこと、製板中
のような高温雰囲気下においても正確に測定することが
可能になった。
【図１】(a) 〜(c) は、本発明に従う測定方法の実施に
使用する代表的なノズル３の先端の形状を示すものであ
り、(a) が正面図、(b) が平面図、(c) が側面図であ
る。
使用する代表的なノズル３の先端の形状を示すものであ
り、(a) が正面図、(b) が平面図、(c) が側面図であ
る。
【図２】図１に示すノズル３を、溶融金属を冷却ロール
１に噴出する位置に配置したときの、ノズル３と冷却ロ
ール１をノズル１の正面から眺めたものを拡大して示し
た図である。
１に噴出する位置に配置したときの、ノズル３と冷却ロ
ール１をノズル１の正面から眺めたものを拡大して示し
た図である。
【図３】ノズル３、冷却ロール１、投光器５、及び受光
器７の位置関係を明らかにするためこれらを側面から眺
めた図である。
器７の位置関係を明らかにするためこれらを側面から眺
めた図である。
【図４】ノズル、又は発光器及び受光器のいずれかを移
動させて、段差８の所定寸法Ｈを測定した場合の一例で
ある。
動させて、段差８の所定寸法Ｈを測定した場合の一例で
ある。
【図５】照射光６がノズル３上を走査した距離(mm)に対
し、冷却ロールからノズル先端面までの距離(mm)を測定
した結果をプロットした図である。
し、冷却ロールからノズル先端面までの距離(mm)を測定
した結果をプロットした図である。
1 冷却ロール 2 冷却ロール表面 3 ノズル 4 ノズルの先端面 5 投光器 6 照射光 7 受光器 8 段差 9 ノズルの幅方向 10 冷却ロール表面2 とノズル3 との隙間 11 射出孔 12,13 ノズル先端面4 の幅方向端部 14 ノズル先端面4 の幅方向中央部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 晴彦 千葉県千葉市中央区川崎町１番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 佐藤 徹 千葉県千葉市中央区川崎町１番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 柳本 隆之 千葉県千葉市中央区川崎町１番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項１】 ノズルの先端面を幅方向中央部と両幅方
向端部とに区分した幅方向中央部に設けたスリット状の
射出孔から、高速回転下にある冷却ロール表面に溶融金
属を噴射し、急冷凝固させて金属薄帯を製造するに当た
り、冷却ロール表面とノズルに対し、投光器から光を照
射し、冷却ロール表面とノズルとの隙間を通過する光
を、投光器と対向配置した受光器で受け、受光器が受け
た光の割合によって冷却ロール表面とノズル先端との間
隙を測定する方法において、 ノズル先端面の幅方向端部の少なくとも一方に、所定寸
法の段差を設け、ノズルを、投光器からの光の照射方向
と直交する方向に、投光器及び受光器の双方に対し相対
移動させ、又は、投光器及び受光器の双方を、対向させ
たままの状態でノズルに対してその幅方向に相対移動さ
せて、投光器からの照射光を、ノズルの先端面の幅方向
端部に設けた段差を含む範囲にわたって、ノズルの幅方
向に走査させて段差寸法を測定し段差寸法を求め、この
測定した段差寸法の、前記所定寸法からのずれを算出
し、このずれから、測定した冷却ロール表面とノズル先
端との間隙を較正することを特徴とする急冷凝固法にお
ける冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7468696A JPH09264714A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 急冷凝固法における冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7468696A JPH09264714A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 急冷凝固法における冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09264714A true JPH09264714A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13554361
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7468696A Pending JPH09264714A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | 急冷凝固法における冷却ロール表面とノズル先端との間隙の測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09264714A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103028711A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-10 | 济钢集团有限公司 | 一种连铸机用对弧仪校准装置 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP7468696A patent/JPH09264714A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103028711A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-10 | 济钢集团有限公司 | 一种连铸机用对弧仪校准装置 |
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