JPH03165955A - 急冷金属薄帯の製造装置および製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野１ 本発明は、液体急冷法で連続的に製造する非品質金属薄
帯などの急冷金属薄帯の表面性状を常に安定に維持する
ために、急冷金属薄帯の製造装置および製造方法に施し
た改良に関する。

【従来の技術］ 近年、単ロール法や双ロール法などの液体急冷法によっ
て、溶融金属（合金を含む。以下同じ。）を直接金属薄
帯に加工する製造技術の開発が進められている６ 電力トランス用の鉄芯材料などの工業的用途に用いられ
る広幅の非品質合金薄帯を液体急冷法で作るには、ほと
んどの場合単ロール法が用いられている。単ロール法で
表面性状や板厚の均一性に優れた急冷金属薄帯を連続的
に安定製板するために、これまでにも多くの製造装置及
び製造方法が提案されている． すなわち非品質形成能の優れた合金組成を溶解原料とす
るのは勿論であるが、溶融合金の温度及び射出圧力、注
湯ノズルの材質及び先端形状、ノズル・ロール間の間隙
，冷却ロールの周速、及び冷却ロール材質やその表面性
状などが急冷金属薄帯の製造にとって基本的に重要な製
造条件であることが知られている。しかしながら、これ
らの製造条件を一定にしていても、時として非品質合金
薄帯の表面性状が悪くなったり、また極端な場合にはノ
ズルの前方あるいは後方に溶融金属の飛沫が飛び、安定
な製板を実現できないこともあった。

急冷金属薄帯の製造技術をさらに向上させるには、従来
技術における不安定要因を抽出するための手段の開発が
これまでも強く要求されていた。

すなわち従来技術における大きな問題点は、製造開始前
の製造条件は一定に規制することができても、製板中の
条件を規定できないことである。

その第１の理由は製板過程での製造条件を把握するため
の手段に乏しいからである。これは冷却ロールが高速で
回転しているので、製板中における急冷金属薄帯や冷却
ロールの表面性状を正確に計測し認識することが不可能
なためであった。

急冷金属薄帯の製造操業における不安定要因はいくつか
見出されたが、単ロール法による急冷金属薄帯の製造に
際して，製板とともに変化する可能性があるのは主に冷
却ロール表面と考えられる。冷却ロール表面は溶融金属
から熱を奪い，急冷する装置であるとともに，急冷金属
薄帯に接して薄帯の表面性状を決定する極めて重要な要
素であるから、最適な一定条件を提供するために従来か
ら多くの工夫が加えられてきた。例えば、実公昭６１−
４５９５５号公報や特開昭５８−３５０４６号公報に提
案されているように、これまでも冷却ロール表面を調製
するために冷却ロールはインラインの表面加工装置によ
って改削されてきたし、また特開昭５８−２５８４８号
公報や特開昭５９−１３０６５５号公報に提案されてい
るように、製＠操業前及び製板中に冷却ロール表面はブ
ラシロールやバフロールなどによって清浄化が行われて
きた。

しかしながら、工業的な規模で長時間の製板実験を繰返
したところ、冷却ロール表面の改削状況、及びブラシロ
ールやバフロールの調製状況によって製板状況が顕著に
変化するばかりでなく、さらに製板の進行に伴って製板
状況も変化することが見出された．すなわち非品質合金
薄帯の表面性状が悪くなったり、また極端な場合にはノ
ズルの前方あるいは後方に溶融金属の飛沫が飛び、安定
な製板を実現できなくなることがあった。

〔発明が解決しようとする課題１ 本発明の目的は非品質合金薄帯のような急冷金属薄帯の
製板を行うに際し、急冷金属薄帯の表面性状の変化をオ
ンラインで計測し、この計測値によって、常時、製板中
の冷却ロール表面を研摩あるいは研削することにより、
急冷金属薄帯の表面性状を一定に維持したり、あるいは
希望の状態に変化させるように，冷却ロール表面を調整
するための製造装置及び方法を提供することである。

［課題を解決するための千段１ 本発明は上記課題を解決するために，高速回転する冷却
ロール表面に、スリット状の開口部を有する注湯ノズル
を介して、溶融金属を射出し急冷凝固させて急冷金属薄
帯を製造する装置において、製板直後の急冷金属薄帯の
表面粗さのオンライン計測装置を設けると共に、該オン
ライン計測装置の急冷金属薄帯の表面粗さに対応する出
力信号に基づいて、冷却ロールを研磨あるいは研削す７ ベき量を演算し出力する演算器と、該演算器の出力信号
に基づいて製板中に冷却ロール表面を研磨あるいは研削
する手段を設けたことを特徴とする急冷金属薄帯の製造
装置を提供するもので、急冷金属薄帯の表面粗さのオン
ライン計測装置は，急冷金属薄帯が冷却ロール面に密着
している位置での製板直後の急冷金属薄帯自由面側の表
面粗さを計洞する装置、又は冷却ロールから巻取機に到
る中間位置での製板直後の急冷金属薄帯自由面側及び／
又はロール面側の表面粗さを計測する装置とすることが
でき、さらにこの急冷金属薄帯の表面粗さのオンライン
計測装置は、光学的計測手段とすることができる。

また，本発明は高速回転する冷却ロール表面に、スリッ
ト状の開口部を有するｌ主渇ノズルを介して、溶融金属
を射出し急冷凝固させて急冷金属薄帯を製造する方法に
おいて、製板直後の急冷金属薄帯の表面粗さをオンライ
ン計測し，オンライン計測された急冷金属薄帯の表面粗
さに関する情報に基づいて、製板中に冷却ロール表面を
研磨あ８ るいは研削することを特徴とする急冷金属薄帯の製造方
法を提供するちので、計測するべき急冷金属薄帯の表面
粗さに関する情報は、急冷金属薄帯が冷却ロール面に密
着している位置での製板直後の急冷金属薄帯自由面ｌｌ
］１１の表面粗さ、又は、冷却ロールから巻取機に到る
中間位置での製板直後の急冷金属薄帯自由面Ｉｔ！ＩＩ
および／またはロール面側の表面粗さとすることができ
、さらにこの製板直後の急冷金属薄帯の表面粗さのオン
ライン計測は光学的計測手段で計測することができる。

〔作用ｌ 製板直後の急冷金属薄帯の表面粗さをオンラインで計測
し、オンライン計測装置の急冷金属薄板の表面粗さに対
応する出力信号の情報に基づいて、冷却ロールを研磨あ
るいは研削すべき量を滴算器で肩算して出力し，漬算器
の出力に基づいて製板中の冷却ロール表面を研磨あるい
は研削するので、急伶金属薄帯の表面性状を、常に一定
に維持したり，あるいは希望の状態に変化させることが
できる。

表面粗さをオンラインで計測する装置・方法は特に限定
されるものではないが，光の反射強度を測定する光学的
方法が好適である。

本発明の装置及び方注について非品質合金薄帯の製造を
例にとった模式図を用いて具体的に説明する。

第１図は庄湯ノズルｌから射出された溶融金属が高速回
転する冷却ロール２の表面で超急冷されて凝固し、非品
質合金薄帯３を形成した後、ガスナイフ４によって冷却
ロールから剥離され、ファンｌ２によって巻取機（図示
せず）側に飛翔する様子を示している。

ここで．ｆ？！却ロールの表面状態を調整するちのとし
て、ロールの改削は超硬合金バイトを用いて、製板操業
の前に行われている。また０．０８ｍｍ径のステンレス
鋼ワイヤ製のブラシロール５と、芯金の上にガーゼを多
数巻いたバフロール６は、それぞれ自転しなから製板中
も冷却ロール２に接触し，ロール面の研磨・研削に供さ
れている。同図中には台車ｌ３が移動した後に巻取機に
１０ よって張力を与えられ、デフレククロール７の位置でパ
スラインを形成している際の非品質合金薄帯８の状況も
点綿で示されている。

光学式の表面徂さｉ’ｌｌｌ定装置２０は，冷却ロール
面に富着している急伶金属薄帯の表面粗さを測定するも
のであって、注湯ノズルと急冷金属薄帯の剥離点との中
間位置に配置されている。この位置に表面粗さ測定装置
を設置するのは，急冷金属薄帯の剥離点より下流では製
板されたばかりの金属薄帯は、冷却ロール表面から剥離
して飛翔しているため、急冷金属薄帯の自由面則からの
光束の反射強度を測定するにも安定な測定位置を確保で
きないからである。一方、急内金属薄帯が冷却ロール面
に密着している位置であれは，急冷金属薄帯の自由面側
からの光束の反射を測定する場合に金属薄帯を支持する
安定な支持面として冷却ロール面を利用できるからであ
る。

冷却ロールから巻取機に到る中間位置で製板直後の急冷
金属薄帯の自由面ω１１及び／又ロール面側の表面粗さ
をオンラインで計測する場合には、１１ 金属薄帯を支持する安定な供試面としてサポートロール
（図示せず）などを設置して、ｉｎｌ１定しようとする
薄帯表面がサポートロールに接しない外…りになるよう
に、パスラインを変史して表面相さｉｌｌｌｌ定装置（
図示せず）を設置する。

表面粗さ測定装置２０でオンライン測定された表面粗さ
に関する情報は、変換器２２，比較演算器２ｌ及びサー
ボモー夕制御装置２３を介してブラシロール５の回転及
び走査機構にフィードバックされ、急冷金属薄帯の表面
性状を希望の状態に維持したり、あるいは変化させるこ
とができる。

表面粗さを光学的装置・方法によって測定することは、
高温の溶融金属や注湯ノズルなどの注湯系が冷却ロール
に近接して存在するこの種装置において、遠隔的な方法
による表面粗さ−１１定に好適であり、とりわけ単一波
長を有し、指向性の極めて強い．Ｈｅ−Ｎｅ．Ａｒ、炭
酸ガス及びＹＡＧレーザなどを光源として利用するのは
特に有効である。なぜなら、単一彼長を有する光束の粗
面での反射による光散乱分布の反射角度依存性は、理ｌ
２ 論的にち実験的にも解析できるからである。

〔実廊例］ 第ｌ図に模式図を示した装置を用い十分に予熱したタン
ディッシュ９内に１３００℃に保持したＦｅ７ｇＭｎｌ
Ｂ１２Ｓｉ７Ｃｔ組成（原子％）の溶融合金を供給した
後、注４ノズルｌ上方のストツバ１０を開放して、注湯
ノズルｌの開ロスロットから２５ｍ／抄で高速回転する
内部水冷型の銅合金製冷却ロール２の表面上に溶渇を一
気に射出したところ、冷却ロール面に密着して１００ｍ
ｍ幅の非品質合金薄帯３が作製された。次いで約３ｋｇ
　／　ｃ　ｍ″に制呻された空気の板状高速気流による
ガスナイフ４によって冷却ロール面に密着した非品質合
金薄帯３を剥離し，ファンｌ２により巻取機Ｃ図示せず
）側に飛翔させた，台車ｌ３上のピンチロールＩ１によ
って、この飛翔する非品質合金薄帯を捕捉したのち、台
車を巻取機後方まで移動させ，非品質合金薄帯を搬送し
てから，冷却ロールと同速で回転する巻取機の巻取リリ
ールに接着させて巻取りを始めた。巻取器による巻取り
ｌ　３ 張力を約３ｋｇｆ／ｍｒｎ”に制御したところ、安定な
バスラインが形成され、連続的な製板・巻取が実現され
た。この状態で約２０分ほど製板を持続した後、鋳造を
停止した。

この製板過程における非品質合金薄帯の表面粗さをＨｅ
−Ｎｅレーザを光源とする表面粗さ測定器２０でオンラ
イン測定して、反射強度に関する情報を変換器２２を介
して比較演算器２ｌに送り、反射強度が一定になるよう
にブラシロール５及び・又はバフロール６の回転数、圧
力及び走査を制御したところ，第２図に示したように、
非品質合金薄帯面からの反射強度をほぼ一定に維持する
ことができた。なお同図中の点綿は表面粗さ測定装置に
よる計測結果のブラシロール及び／又バフロールへのフ
ィードバックなしに製板を続けた場合に測定された反射
強度の変化を示したものである。

本発明により冷却ロール面の表面加工を製板中も続ける
ことによって製板される非品質合金薄帯の表面品質をほ
とんど一定に維持できた。比較演ｌ　４ 算器及びサーボモータ制ｆ１ｌ装置の設定条件を変更す
ることにより、薄帯面の表面性状を希望の状態に移行さ
せることも可能であった， Ｌ発明の効果Ｊ 本発明によれば、単ロール法による急冷金属薄帯の製板
過程における急内金属薄帯面の変化をオンラインで計測
し、計測された情報に基づいて、薄帯面の表面性状を一
定に維持したりあるいは希望の状態に移行させるように
，表而調整装置にフィードバックさせることができるの
で、急冷金属薄帯の表面品質を改善する上で本発明の有
効性は極めて大きい，

【図面の簡単な説明】

第■図は本発明の実施例に用いた装置の説明図、第２図
は急伶金属薄帯表面からの反射強度の経時変化を示すグ
ラフである。 ｌ・・・注湯ノズル　　　　　２・・・冷却ロール３、
８・・・非品質合金薄帯　４・・・ガスナイフ５・・・
ブラシロール　　　　６・・・パフロール７・・・デフ
レクタロール　　９・・・タンディッシュ】　５ ｌＯ・・・ストツバ　　　　　１１・・・ビンチロール
ｌ２・・・ファン　　　　　　ｌ３・・一台車２０・・
・表面粗さ測定装置　２ｌ・・・比較演算器２２・・・
変換器 ２３・・・サーポモータ制御装置 ２４・・・サーボモータ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　高速回転する冷却ロール表面に、スリット状の開口
   部を有する注湯ノズルを介して、溶融金属を射出し急冷
   凝固させて急冷金属薄帯を製造する装置において、製板
   直後の急冷金属薄帯の表面粗さのオンライン計測装置を
   設けると共に、該オンライン計測装置の急冷金属薄帯の
   表面粗さに対応する出力信号に基づいて、冷却ロールを
   研磨あるいは研削すべき量を演算し出力する演算器と、
   該演算器の出力信号に基づいて製板中に冷却ロール表面
   を研磨あるいは研削する手段を設けたことを特徴とする
   急冷金属薄帯の製造装置。 ２　急冷金属薄帯の表面粗さのオンライン計測装置は、
   急冷金属薄帯が冷却ロール面に密着している位置での製
   板直後の急冷金属薄帯自由面側の表面粗さを計測する装
   置である請求項１記載の急冷金属薄帯の製造装置。 ３　急冷金属薄帯の表面粗さのオンライン計測装置は、
   冷却ロールから巻取機に到る中間位置での製板直後の急
   冷金属薄帯自由面側及び／又はロール面側の表面粗さを
   計測する装置である請求項１記載の急冷金属薄帯の製造
   装置。 ４　急冷金属薄帯の表面粗さのオンライン計測装置は、
   光学的計測手段である請求項１〜３のいずれかに記載の
   急冷金属薄帯の製造装置。 ５　高速回転する冷却ロール表面に、スリット状の開口
   部を有する注湯ノズルを介して、溶融金属を射出し急冷
   凝固させて急冷金属薄帯を製造する方法において、製板
   直後の急冷金属薄帯の表面粗さをオンライン計測し、オ
   ンライン計測された急冷金属薄帯のの表面粗さに関する
   情報に基づいて、製板中に冷却ロール表面を研磨あるい
   は研削することを特徴とする急冷金属薄帯の製造方法。 ６　計測するべき急冷金属薄帯の表面粗さに関する情報
   は、急冷金属薄帯が冷却ロール面に密着している位置で
   の製板直後の急冷金属薄帯自由面側の表面粗さである請
   求項５記載の急冷金属薄帯の製造方法。 ７　計測するべき急冷金属薄帯の表面粗さに関する情報
   は、冷却ロールから巻取機に到る中間位置での製板直後
   の急冷金属薄帯自由面側および／またはロール面側の表
   面粗さである請求項５記載の急冷金属薄帯の製造方法。 ８　急冷金属薄帯の表面粗さを光学的にオンライン計測
   する請求項５〜７のいずれかに記載の急冷金属薄帯の製
   造方法。