JPH09263552A - 管式加熱炉 - Google Patents

管式加熱炉

Info

Publication number
JPH09263552A
JPH09263552A JP7664296A JP7664296A JPH09263552A JP H09263552 A JPH09263552 A JP H09263552A JP 7664296 A JP7664296 A JP 7664296A JP 7664296 A JP7664296 A JP 7664296A JP H09263552 A JPH09263552 A JP H09263552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
fluid
furnace
heating
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7664296A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Obata
敬良 小畠
Kenichi Mae
健一 前
Kenji Otsubo
憲司 大坪
Masahiro Inui
正弘 乾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP7664296A priority Critical patent/JPH09263552A/ja
Publication of JPH09263552A publication Critical patent/JPH09263552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】炉内に配置した加熱管に流体を流通させ、管の
外部から加熱する管式加熱炉(エチレン製造用熱分解反
応炉等)において、炉内温度を低く設定しても管内流体
の加熱昇温を効率よく行うことができるようにする。 【解決手段】この管式加熱炉は、加熱管の入側端から出
側端に到る管路の少なくとも一部を高熱伝達性を有する
管で形成されている。高熱伝達性管は、管内面に流体攪
拌要素としてフィンを有すると共に、管径の大きい管が
好適に使用される。フィンによる管内流体の乱流形成効
果として熱伝達性が高められることにより、炉内温度を
低めに設定することができ、フィンに起因する管内流体
の圧力損失の増大は管径の拡大により防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉内に管を配置し
て流体通路とし、管内流体を高速流通させながら、管の
外部から加熱昇温する管式加熱炉、例えば石油化学にお
けるエチレン製造用熱分解反応炉等の改良に関し、特に
炉内温度・管外表面温度の設定温度を低くして管内流体
の効率的な加熱昇温を行うことができるようにしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】ナフサ・軽灯油等の炭化水素類を熱分解
し、エチレン,プロピレン等のオレフィン類を製造する
熱分解反応は、炉内に配置された加熱管(反応管)に、
炭化水素類と水蒸気との混合流体(約600 〜700 ℃)を
供給し、管内を高速流通させながら、管の外部から加熱
昇温することにより行われる。エチレンの熱分解反応は
オレフィンの二次反応を付随し、これはエチレン収率の
低下、管内面のコーキング(遊離炭素の沈積)を招く。
高いエチレン収率を確保すると共に、コーキングを抑制
し、効率的な熱分解操業を遂行するためには、管内の原
料流体を迅速に所定の反応温度に加熱昇温すると共に反
応時間をできるだけ短くして、オレフィンの二次反応を
抑制防止することが必要である。エチレンプラントでは
約750〜850℃の温度範囲に制御され、反応時間は
約0.2〜0.6秒が適用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記エチレン熱
分解炉の操業は、炉内温度を約1200℃前後に設定
し、管外表面を約900℃以上の温度に加熱保持するこ
とにより行われている。この炉内および管外表面の設定
温度を下げて管内流体の迅速な加熱昇温と短時間の反応
を行わせることができれば、熱エネルギの節減に多大の
効果が得られ、また反応管の熱的損傷が抑制防止される
ことによる反応管の耐用寿命の向上・連続運転時間の延
長等が可能となる。本発明はこのような熱分解炉操業を
可能とする管式加熱炉を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、炉内の加熱管
に流体を流通させながら、管の外部から流体を加熱する
管式加熱炉において、加熱管の入側端から出側端に到る
管路の少なくとも一部が高熱伝達性を有する管で形成さ
れていると共に、管内の流体を加熱昇温するための炉内
温度または/および管外表面温度が低く設定されること
を特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の加熱炉内の管路を構成す
る高熱伝達性の管の好適な例として、図4〜図7に示す
ように、管内面(11 )に流体攪拌要素としてフィン
(2)を設けたものが挙げられる。図4の管(1)は、
管軸(x)とほぼ直交する向きに管内面(11 )を一周
する突起からなるリング状フィン(2)が管軸方向に適
宜の間隔をおいて反復形成され、図5の管(1)は、管
内面に沿って管軸(x)方向に螺回する突起からなる螺
旋状フィン(2)が設けられ、図6の管(1)は、管軸
方向に延在する直線状突起からなるフィン(2)が円周
方向に適宜間隔をおいて形成されている。また図7の管
(1)は、図4のリング状フィンに断点を設けた断続的
な突起からなるフィン(2)を有している。
【0006】高熱伝達性を有する管(1)は、炉内の加
熱管の入側端から出側端に到る管路の上流側領域,中流
領域,下流側領域等における1個所または2以上の複数
個所に組み込まれる。攪拌要素として管内面に形成され
たフィン(2)は、管内流体の乱流形成・均一混合効果
として、加熱管の熱伝達特性を飛躍的に高める。その熱
伝達特性の向上効果により、管内流体の迅速な加熱昇温
に必要な炉内温度および管外表面の加熱保持温度を低め
に設定することが可能となる。
【0007】図1は、エチレン製造用熱分解反応炉にお
いて、フィンを有する管が組み込まれた反応管(A)
と、通常の管体(フィンを有しない管)からなる反応管
(B)である場合とについて、管の外部加熱条件および
管内流体の加熱昇温の解析結果を示している。解析条件
は次のとおりである。なお、高熱伝達性管は、図4のリ
ング状フィンを有する管(フィンの形態: 高さ 3mm, 幅
5mm, 間隔 100mm)であり、ストレート管とは、フィン
を有しない通常の管を意味している。各反応管(A)
(B)の管路は、図3(1)のように、上流側の管路p
i および下流側管路po からなり、入側端iから出側端
oまでの管路全長はいずれも 50 mである。
【0008】 〔管路構成〕 反応管A: 管路pi …ストレート管,内径 75mm, 長さ 35 m 管路po …ストレート管,内径 110mm, 長さ 15 m 反応管B: 管路pi …高熱伝達性管,内径 100mm, 長さ 35 m 管路po …ストレート管,内径 110mm, 長さ 15 m 〔管内流体〕 流 体 :ナフサ−スチーム混合流体 流体温度: 管路入側端 600℃ 管路出側端 850℃ 流速(管路入側端): 反応管A 60.0m/秒 反応管B 33.75 m/秒
【0009】図1に示したように、管路出側端の流体温
度を850℃に設定した場合において、反応管(A)
(ストレート管のみで構成された従来例)の炉内温度は
約1190℃となり、これに対し、高熱伝達性の管が組
み込まれた反応管(B)の炉内温度は約1130℃と、
約60℃低くなる。それに伴って、管外表面温度も、反
応管(A)のそれより、約46℃低くなる。このような
低温加熱条件のもとに、反応管(B)の管内流体は迅速
な加熱昇温を達成し、その昇温速度は従来の熱分解炉の
それを凌ぐ程である。
【0010】上記のように高熱伝達性の管としてフィン
を有する管を適用する場合、フィンは管内流体の攪拌要
素として熱伝達性を飛躍的に高める反面、管内圧力損失
を増大する要因ともなるが、その圧力損失の増大は、管
径を大きめに設計することにより回避される。前記反応
管Bにおける管路pi の管径を、反応管Aの管路pi
り大きくしているのはそのためである。図2は、前記図
1と同じエチレン熱分解反応炉における管内流体の圧力
損失に及ぼす管径の影響について、下記の反応管A〜D
の解析結果を示している。反応管Aおよび反応管Bの管
路構成は、それぞれ前記図1における反応管Aおよび反
応管Bと同一であり、反応管Cおよび反応管Dにおける
高熱伝達性の管は、反応管Bにおけるそれと同様のリン
グ状フィンを有する管(フィンの形態: 高さ 3mm, 幅 5
mm, 間隔 100mm)である。
【0011】反応管A: 第3図(1) 管路pi …ストレート管,内径 75mm,長さ 35 m 管路po …ストレート管,内径 110mm, 長さ 15 m 反応管B: 第3図(1) 管路pi …高熱伝達性管,内径 100mm,長さ 35 m 管路po …ストレート管,内径 110mm, 長さ 15 m 反応管C: 第3図(2) 管路pi …高熱伝達性管,内径 110 mm ,長さ 15 m 管路pm …高熱伝達性管,内径 100mm,長さ 20 m 管路po …ストレート管,内径 110mm,長さ 15 m 反応管D: 第3図(1) 管路pi …高熱伝達性管,内径 75mm,長さ 35 m 管路po …ストレート管,内径 110mm, 長さ 15 m
【0012】図2において、反応管Bと反応管Dとの比
較に示されるように、フィンを有する管を組み込む場
合、その管径をフィンを有しない場合の管径より大きく
することにより、フィンに起因する管内圧力損失の増大
を効果的に回避し、ストレート管のみの従来の反応管A
とほぼ同等のレベルに納めることができる。また反応管
Cのように、フィンを有する管を管路の入側端から長い
領域に亘つて組み込む場合は、入側端に近い側の管径を
その下流側の管径より大きくして管径の勾配を持たせる
ことにより、圧力損失の増大をより効果的に緩和するこ
とができる。なお、反応管Bや反応管Cのように上流側
の管径を大きくすると、管内の流体速度が小さくなり、
このことはエチレンの熱分解反応に付随するオレフィン
の二次反応を生起し易くする要因となるが、上流側の管
内流体温度は比較的低いので、管径拡大に伴う流体速度
の減少による影響は少なく、またその影響は圧力損失の
緩和効果により十分に補償される。
【0013】高熱伝達性の管の例として、前記図4〜図
7に例示したフィン(2)を有する管のフィンの形態
は、加熱炉の使用条件,管サイズ等に応じた適宜の設計
がなされる。エチレン熱分解炉の反応管(通常、内径約
40〜150mm )では、例えばフィン高さ(管内面からの突
出量): 約2 〜15mm,幅: 約 3〜10mm,フィンのピッチ
(隣合うフィン同士の間隔): 約 3〜400mm ,螺旋状フ
ィンの傾斜角: 約10°以上とすることができる。図7の
ように、断続形態を有するフィン(2)における各フィ
ンの長さは約 3〜100 mm, 断点の長さは約1〜50mmとす
る例が挙げられる。図7のフィン(2)は、図4のリン
グ状フィン(2)に断点を設けた例であるが、図5の螺
旋状フィンや図6の直線状フィンについても、同様の断
続形態が与えられる。このほか、規則的もしくはランダ
ムな分布パターンをなす散点模様状の突起からなるフィ
ンを形成してもよく、フィン(2)の形態・分布パター
ンは多様な設計が可能である。フィンの形成には、例え
ば溶接法(粉体プラズマ溶接,ティグ溶接,ミグ溶接
等)が適用され、溶接ビード肉盛層として種々の形態を
有するフィンを形成することができる。
【0014】炉内の加熱管の管路の構成についても、前
記反応管BやC等の例に限定されず、具体的な操業条
件,所望の熱伝達特性等に応じた多様な設計がなされ
る。管の熱伝達性をより高めるために、管路の入側端か
ら出側端に亘る比較的長い領域にフィンを有する管を組
み込んだ管路を構成する場合にも、上流側の管径を大き
くし下流側に向って管径が順次小さくなるように管径の
勾配をもたせることにより、管内流体の圧力損失増大を
効果的に回避しつつ、高い熱伝達性が確保される。な
お、出側端付近の管径をその上流側より大きくすること
は、管内圧力損失の緩和に有効であり、その管径の設計
はストレート管のみで構成される従来の管路構成と異な
らない。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、管式加熱炉における炉
内温度および管外表面温度を、従来より低めに設定した
操業条件下に、管内流体の迅速な加熱昇温を達成し、所
望の出口流体温度を確保することができ、管内にフィン
を有する管が組み込まれた管路構成においても、管内圧
力損失の増大を効果的に回避することができる。本発明
は、エチレン製造用熱分解炉等として有用であり、炉内
温度を低めに設定できることにより、熱エネルギの節減
に多大の効果が得られ、また反応管の熱的損傷が抑制防
止されることによる管体の耐用寿命の向上・連続運転時
間の延長等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】管内流体の熱伝達解析結果を示すグラフであ
る。
【図2】管内流体の圧力損失解析結果を示すグラフであ
る。
【図3】炉内の管路構成の説明図である。
【図4】管内にフィンを有する高熱伝達性管のフィンの
形設態様の例を示す管軸方向断面図である。
【図5】管内にフィンを有する高熱伝達性管のフィンの
形設態様の例を示す管軸方向断面図である。
【図6】管内にフィンを有する高熱伝達性管のフィンの
形設態様の例を示す管軸方向断面図である。
【図7】管内にフィンを有する高熱伝達性管のフィンの
形設態様の例を示す管軸方向断面図である。
【符号の説明】
1: 管 2: フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乾 正弘 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に配置された加熱管に流体を流通さ
    せながら、管の外部から流体を加熱する管式加熱炉にお
    いて、加熱管の入側端から出側端に到る管路の少なくと
    も一部が高熱伝達性を有する管で形成されていると共
    に、管内の流体の加熱昇温に必要な炉内温度または/お
    よび管外表面温度が低く設定されることを特徴とする管
    式加熱炉。
  2. 【請求項2】 高熱伝達性を有する管が、管内面に流体
    攪拌要素としてフィンを有する管であることを特徴とす
    る請求項1に記載の管式加熱炉。
  3. 【請求項3】 管内面にフィンを有する管が、その下流
    側の管路を形成する管より大きい内径を有することを特
    徴とする請求項2に記載の管式加熱炉。
  4. 【請求項4】 炭化水素類の熱分解反応を行う石油化学
    用熱分解反応炉であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の管式加熱炉。
JP7664296A 1996-03-29 1996-03-29 管式加熱炉 Pending JPH09263552A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7664296A JPH09263552A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 管式加熱炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7664296A JPH09263552A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 管式加熱炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09263552A true JPH09263552A (ja) 1997-10-07

Family

ID=13611047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7664296A Pending JPH09263552A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 管式加熱炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09263552A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008004574A1 (ja) * 2006-07-05 2009-12-03 住友金属工業株式会社 熱分解反応用金属管

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008004574A1 (ja) * 2006-07-05 2009-12-03 住友金属工業株式会社 熱分解反応用金属管
JP5155163B2 (ja) * 2006-07-05 2013-02-27 新日鐵住金株式会社 熱分解反応用金属管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100288324B1 (ko) 에틸렌 제조방법
CA2505518C (en) Cracking tube having helical fins
KR101335479B1 (ko) 파이프
JP5282043B2 (ja) カーボンナノチューブ製造装置
KR101411658B1 (ko) 열분해관
US4643890A (en) Perforated reactor tube for a fluid wall reactor and method of forming a fluid wall
JP2019527805A (ja) 分解炉
JPH09263552A (ja) 管式加熱炉
JPH09243283A (ja) 内面突起付き熱交換用金属管
JPH09292191A (ja) 石油化学用熱分解反応管
JP5619174B2 (ja) 熱交換装置およびその製造方法
KR101034031B1 (ko) 박막증착장치
JP2001262159A (ja) クラッキングコイル
US20230019289A1 (en) Thermal cracking tube with fluid agitating element
RU2119524C1 (ru) Узел ввода раствора ингибитора коксоотложения в трубчатых печах пиролиза углеводородного сырья
CN110678249A (zh) 吹扫气体馈送器件、减排系统和修改减排系统的方法
JPH09264683A (ja) 石油化学用フィン付き熱分解反応管
KR102220200B1 (ko) 파이어 히터
JP2706421B2 (ja) 改質装置
JPH1135947A (ja) 超高収率エチレン熱分解炉
KR100634510B1 (ko) 유로 조절부를 지닌 열 분해로
JP2023544287A (ja) 化学原料分配器及びそれを使用する方法
SU578523A1 (ru) Радиационный нагреватель
JPH05170402A (ja) 燃料改質器
JPH04108501A (ja) 蒸留塔等へのガス供給方法とその装置