JPH09263480A - 黒鉛製坩堝及び単結晶引き上げ装置 - Google Patents

黒鉛製坩堝及び単結晶引き上げ装置

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JPH09263480A
JPH09263480A JP7643896A JP7643896A JPH09263480A JP H09263480 A JPH09263480 A JP H09263480A JP 7643896 A JP7643896 A JP 7643896A JP 7643896 A JP7643896 A JP 7643896A JP H09263480 A JPH09263480 A JP H09263480A
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graphite
crucible
single crystal
tubular portion
graphite crucible
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Shuichi Inami
修一 稲見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に大重量、大口径の単結晶36を育成する
場合において、溶融液33の温度を従来程度変化させる
ためには、ヒータパワーを従来の場合よりも大きく変化
させなければならず、ヒータ32の消費電力が増大して
コストが上昇する。 【解決手段】 筒形状部11と椀形状部12とに分割さ
れ、筒形状部11が高抵抗材料により構成されると共に
筒形状部11にはスリット1、2が形成される一方、椀
形状部12がさらに電気的に2分割されてそれぞれが一
箇所で筒形状部11に接続されている黒鉛製坩堝10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は黒鉛製坩堝及び単結
晶引き上げ装置に関し、より詳細には半導体材料として
使用される単結晶を育成する際等に用いられる黒鉛製坩
堝及び単結晶引き上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶を育成するには種々の方法がある
が、その一つにチョクラルスキー法(以下、CZ法と記
す)に代表される引き上げ法がある。図3は、従来のC
Z法に用いられる単結晶引き上げ装置の要部を、模式的
に示した断面図であり、図中31は坩堝を示している。
【0003】この坩堝31は、有底円筒形状の石英製坩
堝31aと、この石英製坩堝31aの外側に嵌合され
た、同じく有底円筒形状の黒鉛製坩堝31bとから構成
されており、坩堝31は、図中の矢印方向に所定の速度
で回転する支持軸39に支持されている。この坩堝31
の外側には抵抗加熱式のヒータ32、及びヒータ32の
外側には、坩堝31への熱移動を促進する保温筒42
が、同心円状に配置されており、坩堝31内にはこのヒ
ータ32により溶融させられた単結晶用原料の溶融液3
3が充填されている。
【0004】坩堝31の中心軸上には、引き上げ棒ある
いはワイヤー等からなる引き上げ軸34が吊設されてお
り、この引き上げ軸34の先に種結晶保持具34Aを介
して取り付けられた種結晶35を溶融液33の表面に接
触させ、引き上げ軸34を支持軸39と同一軸心で逆方
向に所定の速度で回転させながら引き上げることによ
り、溶融液33を凝固させて単結晶36を成長させるよ
うになっている。
【0005】この時、単結晶36の直径及び引き上げ速
度の制御は溶融液33の温度を調整しながら行われ、溶
融液33の温度の調整は、ヒータ32のパワー(ヒータ
パワー)を調整することによって行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
単結晶引き上げ装置においてはヒータ32から発せられ
た熱は輻射により坩堝31に伝わるものであり、黒鉛製
坩堝31b、石英製坩堝31aを経て溶融液33に伝え
られる。すなわち、ヒータ32からの熱は輻射・伝導
(黒鉛製坩堝31b、石英製坩堝31a)及び対流(溶
融液33)により溶融液33に伝えられる。
【0007】従って、ヒータパワーをアップさせても、
溶融液33の温度上昇にはある程度の時間を要する。こ
れはヒータパワーを例えばダウンさせた場合においても
同様である。
【0008】特に最近では、重量が300kg程度の大
重量、大口径の単結晶36の製造が望まれており、装置
全体が大型化し、溶融液33の容積も増大する傾向にあ
る。このため、溶融液33の熱容量が大きくなってヒー
タパワーの変化に対する溶融液33の温度変化の応答性
がますます悪くなってきてる。従って、溶融液33の温
度を従来の小口径のものと同じ速さで変化させるために
は、ヒータパワーを従来の場合よりも大きく変化させな
ければならず、制御が困難となり、またヒータ32の消
費電力が増大してコストが上昇するといった課題があっ
た。一方、ヒータパワーの大きなものを使用せずに大重
量、大口径の単結晶36を製造しようとすると単結晶3
6の引き上げ速度を大幅に低下させる必要があり、生産
効率が極端に低下してしまう。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、溶融液の温度調整を的確かつ迅速に行うことがで
き、大重量、大口径の単結晶を引き上げる場合であって
も引き上げ速度を低下させる必要がなく、しかもヒータ
の消費電力を低減し得る黒鉛製坩堝及び単結晶引き上げ
装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために、本発明に係る黒鉛製坩堝(1)は、筒
形状部と椀形状部とに分割され、前記筒形状部が高抵抗
材料により構成されると共に該筒形状部にはスリットが
形成される一方、前記椀形状部がさらに電気的に2分割
されてそれぞれが一箇所で前記筒形状部に接続されてい
ることを特徴としている。
【0011】上記黒鉛製坩堝(1)によれば、前記筒形
状部が高抵抗材料により構成されているため、電力が供
給された場合は前記筒形状部を発熱させることができ
る。また、前記筒形状部にはスリットが形成されている
ため、電気抵抗を増大させると共に電流を所定の方向に
導き、前記発熱を促進させることができる。
【0012】また、前記椀形状部が電気的に2分割され
てそれぞれが一箇所で前記筒形状部に接続されているた
め、前記椀形状部における2分割された一方から導入さ
れた電力を前記筒形状部に一箇所から供給して該筒形状
部を発熱させた後、2分割された他方の前記椀形状部の
一箇所にショートさせることなくアースさせることがで
きる。
【0013】また、本発明に係る黒鉛製坩堝(2)は、
上記黒鉛製坩堝(1)において、第1のスリットが前記
筒形状部の上端から下方へ櫛状に形成され、第2のスリ
ットが前記筒形状部の下端から上方へ櫛状に形成されて
おり、前記第1のスリットと前記第2のスリットとが相
互間に位置するように形成されていることを特徴として
いる。
【0014】上記黒鉛坩堝(2)によれば、前記第1の
スリットと前記第2のスリットとにより前記筒形状部に
例えば蛇行状の極めて長い距離を有する電気導通路を形
成することができる。よって前記筒形状部における電気
抵抗をアップさせることができ、少ない電力で効率的に
前記筒形状部を発熱させることができる。
【0015】また、本発明に係る単結晶引き上げ装置
(1)は、上記黒鉛製坩堝(1)又は(2)が昇降回転
可能な坩堝支持台に支持され、前記黒鉛製坩堝に電力を
供給するための集電装置が前記坩堝支持台に添設されて
いることを特徴としている。
【0016】上記単結晶引き上げ装置(1)によれば、
前記坩堝支持台を昇降回転させることにより上記黒鉛製
坩堝を単結晶の育成のために昇降回転させることができ
る。また、前記集電装置が前記坩堝支持台に添設されて
いるので、前記集電装置からの電力を前記坩堝支持台を
介して前記黒鉛製坩堝に供給することができる。従っ
て、従来のようにヒータからの熱を輻射、伝導、対流と
3段階で伝えることがなくなり、石英製坩堝を直接的に
加熱することができ、ヒータパワーの変化に対する溶融
液の温度変化の応答性を格段に高めることができる。ま
た消費電力も大幅に削減することができる。
【0017】さらに、本発明に係る単結晶引き上げ装置
(2)は、上記単結晶引き上げ装置(1)において、回
転する金属製の円板と回転不能の黒鉛製のブラシとを含
んで集電装置が構成され、前記金属製の円板と前記黒鉛
製のブラシとの当接により電気的接続がなされているこ
とを特徴としている。
【0018】単結晶の育成時に上記黒鉛製坩堝を昇降回
転させる場合における該黒鉛製坩堝への電力の供給が問
題となるが、上記単結晶引き上げ装置(2)によれば、
該黒鉛製坩堝側に接続され、該黒鉛製坩堝へ電力を供給
する端子となる前記金属製の円板は回転可能であり、一
方、電力源側へ接続される前記黒鉛製のブラシは回転不
能であり、前記電力源から前記黒鉛製のブラシまでは何
ら問題なく電力を供給し得る。また、前記金属製の円板
と前記黒鉛製のブラシとの当接により、電力的損失を生
じることなく相互間の電気的導通を図ることができる。
また、黒鉛の摩擦係数は極めて小さく、前記回転に要す
るエネルギーを増大させることなく、スムーズに前記金
属製の円板を回転させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る黒鉛製坩堝及
び単結晶引き上げ装置の実施の形態を、図面に基づいて
説明する。
【0020】図1(a)は、実施の形態に係る単結晶引
き上げ装置において、黒鉛製坩堝10が支持軸としての
ペデスタル19に支持された状態を示した模式的断面図
であり、(b)は、ペデスタル19の(a)図における
模式的A−A´線断面図を示している。
【0021】黒鉛製坩堝10は筒形状部11と椀形状部
12とが黒鉛製のボルト13によって接続されることに
より構成されており、筒形状部11は高抵抗の黒鉛材料
を用いて構成され、筒形状部11には上端11aから下
方へ第1のスリット1が所定間隔を隔てて複数本形成さ
れると共に、筒形状部11の下端11bから上方へ向か
っては第2のスリット2が所定間隔を隔てて複数本形成
されている。第1のスリット1間の略中間位置に第2の
スリット2がそれぞれ配置されており、また、第1のス
リット1と第2のスリット2との間隔A、スリット1の
下端1bと筒形状部11の下端11bとの間隔B及び筒
形状部11の上端11aとスリット2の上端2aとの間
隔Cは略等しく設定されている。筒形状部11の下端1
1bは対向する2箇所を除いて第1のスリット1(第2
のスリット2)の幅寸法分が横方向に切り欠かれた形状
となっており、前記対向する2箇所にボルト13挿入用
のネジ孔が形成されている。
【0022】椀形状部12は低抵抗の黒鉛材料を用いて
構成され、椀形状部12の上端12aの所定箇所であっ
て筒形状部下端11bの前記対向する2箇所に対面する
箇所にはボルト挿入用孔12bが形成されている。椀形
状部12は、ボルト挿入用孔12b−12b間の略中間
位置が、セラミック等からなる絶縁帯部12cとなって
おり、絶縁帯部12cにより椀形状部12が電気的に2
分割され、絶縁されている。前記2分割されたそれぞれ
の部分は、その底部12dが黒鉛ボルト14によってセ
ラミック等からなる絶縁性の坩堝受皿15上に取り付け
られるようになっている。坩堝受皿15は同じく黒鉛ボ
ルト14によってペデスタル19に形成された坩堝受皿
保持部19A上に取り付けられるようになっている。
【0023】ペデスタル19はセラミック等からなる絶
縁部19aの左右所定箇所に黒鉛等からなる略角柱形状
の通電部19bが組み込まれて構成されており、左右の
通電部19bは絶縁部19aによって絶縁されている。
【0024】上記黒鉛製坩堝10を発熱させるには、図
2に示した集電装置200から供給された電力をペデス
タル19の通電部19b、黒鉛ボルト14を経て椀形状
部12の2分割された一方に導通させ、次に、黒鉛ボル
ト13を経て筒形状部11に導通させる。筒形状部11
には第1のスリット1と第2のスリット2とにより幅の
狭い通電経路10aが蛇行状に形成されているため、通
電経路10aの長さはかなり長くなり、通電経路10a
における電気抵抗が高くなって黒鉛製坩堝10が発熱す
ることになる。筒形状部11を一方向に流された電流は
椀形状部12の2分割された他方に至り、黒鉛ボルト1
4、通電部19bを経て集電装置200へと流される。
【0025】図2は、実施の形態に係る単結晶引き上げ
装置の集電装置周辺部を示した模式的断面図である。
【0026】ペデスタル19の互いに絶縁された通電部
19b、19bの下端は、それぞれ金属製ポール20
a、20bの上端に接続されており、金属製ポール20
a、20bの下端はそれぞれ金属製ボルト21によって
回転する金属製の円板22A、22Bに接続されてい
る。ここで、片方の金属製ポール20bは円板22Aに
形成された中心孔22aを通って円板22Aの下方に位
置する円板22Bと接続されている。これらペデスタル
19及び金属製ポール20a、20bを含んで黒鉛製坩
堝10を支持する坩堝支持台100が構成されている。
【0027】円板22A、22Bの外周面には相対向す
る方向から回転不能の黒鉛製のブラシ23A、23Bが
コイルバネ23cにより円板22A、22B側に付勢さ
れて当接している。円板22A、22Bの外周面及びブ
ラシ23A、23Bの前記当接面は摺り合わせにて高精
度に仕上げられている。
【0028】ブラシ23A、23Bの支持棒23a、2
3b(黒鉛製)はそれぞれセラミック等からなる絶縁製
の支持片24a、24bの下端部に摺動自在に取り付け
られており、支持片24a、24bの上端はベース板2
5に取り付けられている。円板22A、22Bとベース
板25とは平行関係に設定され、金属製ポール20a、
20b及び支持片24a、24bは円板22A、22
B、ベース板25に対して垂直な位置関係にある。支持
棒23a、23bの一端部には電力供給源からのケーブ
ル(図示せず)が接続され、これら円板22A、22B
及びブラシ23A、23Bを含んで集電装置100が構
成されている。
【0029】ベース板25はその端部においてスプライ
ン軸26と垂直に接続されており、前記端部と相対する
端部においては複数本のガイド軸27と垂直に接続され
ている。スプライン軸26、ガイド軸27は水平面に固
定された土台28に垂直に取り付けられており、土台2
8には坩堝昇降モータ29が取り付けられている。スプ
ライン軸26及びベース板25におけるスプライン軸2
6の貫通孔25aとは螺合しており、坩堝昇降モータ2
9によってスプライン軸26が回転されると該回転に対
応してベース板25が上下方向に移動するようになって
いる。坩堝昇降モータ29の回転はギヤ17a、17
b、17cを介してスプライン軸26に伝達されるよう
になっている。
【0030】また、ベース板25の下面所定箇所には坩
堝回転モータ30が取り付けられており、坩堝回転モー
タ30によってベース板25の略中央部を貫通する金属
製ポール20a、20b、ペデスタル19、及び円板2
2A、22Bが同方向に回転されるようになっている。
【0031】そして黒鉛製坩堝10が配置されるチャン
バ40側と金属製ポール20a、20b及び集電装置1
00側とはシール部材18a、18bにより隔離されて
いる。
【0032】黒鉛ブラシ23A、23Bが接続された支
持棒23a、23bは図示しない電力供給源へと接続さ
れており、該電力供給源から供給された電力が支持棒2
3a、23bを経て黒鉛ブラシ23A、23Bへ、黒鉛
ブラシ23A、23Bから円板22A、22Bへ、円板
22A、22Bを経て金属製ポール20a、20bへと
供給される。金属製ポール20a、20bはペデスタル
19の通電部19bに接続されており、通電部19bを
経て黒鉛製坩堝10に電力が供給され、黒鉛製坩堝10
が発熱する。
【0033】上記図1、図2を用いて説明した実施の形
態に係る黒鉛製坩堝10によれば、筒形状部11が高抵
抗材料により構成されているため、電力が供給された場
合に筒形状部11を発熱させることができる。また、筒
形状部11にはスリット1、2が形成されているため、
通電面積が狭くなり、電気抵抗を増大させると共に電流
を所定の方向に導き、前記発熱を促進させることができ
る。
【0034】また、椀形状部12が電気的に2分割され
てそれぞれが一箇所で筒形状部11に接続されているた
め、椀形状部12における2分割された一方から導入さ
れた電力を筒形状部11に一箇所から供給して筒形状部
11を発熱させた後、2分割された他方の椀形状部12
の一箇所にショートさせることなくアースさせることが
できる。
【0035】また、第1のスリット1と第2のスリット
2とにより筒形状部11に例えば蛇行状の極めて長い距
離を有する電気導通路10aを形成することができるた
め、筒形状部11における電気抵抗をアップさせること
ができ、少ない電力で効率的に筒形状部11を発熱させ
ることができる。
【0036】また、上記図1、図2を用いて説明した実
施の形態に係る単結晶引き上げ装置によれば、坩堝支持
台100を昇降回転させることにより黒鉛製坩堝10を
単結晶36の育成のために昇降回転させることができ
る。また、集電装置200が坩堝支持台100に添設さ
れているので、集電装置200からの電力を坩堝支持台
100を介して黒鉛製坩堝10に供給することができ
る。従って、従来のようにヒータ32からの熱を輻射、
伝導、対流と3段階で伝えることがなくなり、石英製坩
堝31aを直接的に加熱することができ、ヒータパワー
の変化に対する溶融液33の温度変化の応答性を格段に
高めることができる。また消費電力も大幅に削減するこ
とができる。
【0037】さらに、黒鉛製坩堝10側に接続され、黒
鉛製坩堝10へ電力を供給する端子となる円板22A、
22Bは回転可能であり、一方、電力源側へ接続される
黒鉛ブラシ23A、23Bは回転不能であり、前記電力
源から黒鉛製のブラシ23A、23Bまでは何ら問題な
く電力を供給し得る。また、円板22A、22Bと黒鉛
ブラシ23A、23Bとの当接により、電力的損失を生
じることなく相互間の電気的導通を図ることができる。
また、黒鉛の摩擦係数は極めて小さく、前記回転に要す
るエネルギーを増大させることなく、スムーズに円板2
2A、22Bを回転させることができる。
【0038】
【実施例】図1、2で説明した実施例に係る黒鉛製坩堝
10及び単結晶引き上げ装置を下記の条件により製造し
た。
【0039】 筒形状部11の黒鉛原料の抵抗率:1×10-2Ω・cm 椀形状部12の黒鉛原料の抵抗率:6×10-4Ω・cm 第1のスリット及び第2のスリットの幅:5mm 絶縁帯部12c、坩堝受皿15、絶縁部19a、支持片
24a、24bの形成材料:セラミック 通電部19bの形成材料:抵抗率:6×10-4Ω・cm
の黒鉛 金属製ポール20a、20b、金属製ボルト21、円板
22A、22Bの形成材料:銅 上記条件により製造した黒鉛製坩堝10及び単結晶引き
上げ装置を用いて直径12インチの単結晶36の引き上
げを行ったところ、多結晶原料の溶融時及び単結晶36
の育成時における溶融液33の温度調整に要した消費電
力は42kw程度であった。これに対し、図3で説明し
た単結晶引き上げ装置を用い、ヒータ32により実施例
の場合と同様に実験を行った場合、溶融液33の温度調
整に要した消費電力は50kw程度であった。すなわち
実施例に係る黒鉛製坩堝10及び単結晶引き上げ装置に
よれば、従来よりも消費電力を15%程度低減すること
ができた。
【0040】図4は図1で説明した黒鉛製坩堝10に加
える電力、及び図3で説明したヒータ32に加える電力
をそれぞれ1kwアップさせた時の溶融液33の温度変
化を示したグラフである。
【0041】図4から明らかなように、ヒータ32に加
える電力を1kwアップさせた場合は、溶融液33の温
度が15℃上昇して温度変化が終了するまで30分要し
たのに対し、黒鉛製坩堝10に加える電力を1kwアッ
プさせた場合は、同じく溶融液33の温度が15℃上昇
して温度変化が終了するまで20分であった。すなわち
従来よりも10分短縮することができた。従って実施例
に係る黒鉛製坩堝10及び単結晶引き上げ装置によれ
ば、黒鉛製坩堝10に加える電力の変化に対応させて、
溶融液33の温度を的確かつ迅速に変化させることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態に係る黒鉛製坩
堝及び単結晶引き上げ装置において、黒鉛製坩堝が支持
軸としてのペデスタルに支持された状態を示した模式的
断面図であり、(b)は(a)におけるペデスタルのA
−A´線断面図を示している。
【図2】実施の形態に係る単結晶引き上げ装置の集電装
置周辺部を示した模式的断面図である。
【図3】従来のCZ法に用いられる黒鉛製坩堝及び単結
晶引き上げ装置の要部を、模式的に示した断面図であ
る。
【図4】図1で説明した黒鉛製坩堝に加える電力、及び
図3で説明したヒータに加える電力をそれぞれ1kwア
ップさせた時の溶融液の温度変化を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
1 第1のスリット 2 第2のスリット 10 黒鉛製坩堝 11 筒形状部 12 椀形状部 100 坩堝支持台 200 集電装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形状部と椀形状部とに分割され、前記
    筒形状部が高抵抗材料により構成されると共に該筒形状
    部にはスリットが形成される一方、前記椀形状部がさら
    に電気的に2分割されてそれぞれが一箇所で前記筒形状
    部に接続されていることを特徴とする黒鉛製坩堝。
  2. 【請求項2】 第1のスリットが前記筒形状部の上端か
    ら下方へ櫛状に形成され、第2のスリットが前記筒形状
    部の下端から上方へ櫛状に形成されており、前記第1の
    スリットと前記第2のスリットとが相互間に位置するよ
    うに形成されていることを特徴とする請求項1記載の黒
    鉛製坩堝。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の黒鉛製坩堝
    が昇降回転可能な坩堝支持台に支持され、前記黒鉛製坩
    堝に電力を供給するための集電装置が前記坩堝支持台に
    添設されていることを特徴とする単結晶引き上げ装置。
  4. 【請求項4】 回転する金属製の円板と回転不能の黒鉛
    製のブラシとを含んで集電装置が構成され、前記金属製
    の円板と前記黒鉛製のブラシとの当接により電気的接続
    がなされていることを特徴とする請求項3記載の単結晶
    引き上げ装置。
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