JPH0926304A - 永久磁石式回転角検出器 - Google Patents

永久磁石式回転角検出器

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JPH0926304A
JPH0926304A JP17595595A JP17595595A JPH0926304A JP H0926304 A JPH0926304 A JP H0926304A JP 17595595 A JP17595595 A JP 17595595A JP 17595595 A JP17595595 A JP 17595595A JP H0926304 A JPH0926304 A JP H0926304A
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JP
Japan
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permanent magnet
rotation angle
rotor
stator
magnetic
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Application number
JP17595595A
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English (en)
Inventor
Motoharu Shimizu
元治 清水
Yasuyuki Sakata
泰之 坂田
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大回転変位量領域においても回転変位量と磁
束密度変化量との間に良好な一次線形性を有する高精度
でかつ小型化が可能な永久磁石式回転角検出器を提供す
る。 【構成】 磁気センサとステータヨークとからなるステ
ータと、前記ステータの周囲に磁気空隙を介して回転自
在に形成されるとともに一対の永久磁石が対向して前記
磁気空隙を形成するロータとを具備する永久磁石式回転
角検出器において、前記永久磁石の両端部にロータヨー
クを設けた永久磁石式回転角検出器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転変位量を磁束密度
変化によって検出する高精度の永久磁石式回転角検出器
に関し、特に、大回転変位量領域においても回転変位量
と磁束密度変化量との間に良好な一次線形性を有する永
久磁石式回転角検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、回転角検出器として、スライ
ダック等のポテンショメータに代表される摺動式で接触
型の回転角検出器が多用されている。近年、例えば、自
動車のエンジン回転数制御用に用いられるスロットルセ
ンサー等においては非接触型の回転角検出器を搭載する
必要があり、例えば、永久磁石を用いた高性能な磁気式
の非接触型回転角検出器の開発が進められている。
【0003】図8に従来の代表的な磁気式の非接触型回
転角検出器の要部平面図を示す。図8において、1は円
形固定部材5の中心位置Oに固着された磁気センサであ
り、さらに、磁気センサ1の両側にステータヨーク2が
配設固定されてステータ10が構成されている。次に、
一対の永久磁石3a,3bが対向するとともに永久磁石
3a,3bの同一磁極が磁気空隙領域100を介して平
行にロータ保持部材6に埋設配置されたロータ20が構
成されている。このように、図8のものは、ステータ1
0における磁気センサ1の中心位置Oをロータ20の回
転軸としてステータ10の周囲をロータ20が回転する
従来の永久磁石式回転角検出器である。
【0004】ここで、図8における回転角Θは、ステー
タ10の半径R方向と永久磁石3aおよび3bの磁化方
向に垂直な方向(M)との交差角度Θで定義される。そ
して、回転角Θにおいて、永久磁石3bの磁極Nから発
生した磁束f2は、順次、磁気空隙100→ステータヨ
ーク2→磁気センサ1→ステータヨーク2→磁気空隙1
00→永久磁石3aの磁極S、という磁路を通過すると
ともに、磁気センサ1において、回転角Θに対応した磁
束密度が検知されるのである。また、回転角Θが連続的
に変化するとこの変化に対応して磁気センサ1の検知す
る磁束密度も連続的に変化するが、上記回転角Θと磁束
密度間に良好な一次線形性が成立すれば、図8の構成に
よって、任意の回転角(すなわち、回転数等。)をサー
チし、コントロールすることができるのである。
【0005】しかしながら、上記従来の非接触型の永久
磁石式回転角検出器においては、回転変位量(回転角)
とセンシング量(磁束密度変化量)間の一次線形性を確
保することが困難であった。特に、回転角が20(de
g.)以上の大回転変位量領域において、回転変位量と磁
束密度変化量の一次線形性を維持できないという欠点を
有し、高精度の永久磁石式回転角検出器を構成できない
といった問題がある。さらに、図8の構成で、センシン
グ量と回転変位量間の一次線形性を向上させるために
は、永久磁石3a,3bの磁化方向長さLを大とする必
要があり、回転角検出器の小型化が困難であるという問
題がある。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】したがって、本発明
は、大回転変位量領域においても回転変位量と磁束密度
変化量との間に良好な一次線形性を有する高精度でかつ
小型化が可能な永久磁石式回転角検出器を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明にお
いては、磁気センサとステータヨークとからなるステー
タと、前記ステータの周囲に磁気空隙を介して回転自在
に形成されるとともに一対の永久磁石が対向して前記磁
気空隙を形成するロータとを具備する永久磁石式回転角
検出器において、前記永久磁石の両端部にロータヨーク
を設ける、という技術的手段を採用した。本発明におい
ては、前記ステータの半径Rと前記永久磁石の磁化方向
の長さLとが、1.6R≦L≦2.4Rの関係にあるこ
とが好ましい。また、本発明においては、前記ロータの
回転軸をx−y座標原点として、前記ロータヨークが、
2+y2>R2でかつ0.5R≦|x|≦1.6Rでか
つ0.8R≦|y|≦1.5Rの関係を満足する領域内
に配設されることが好ましい。次に、本発明の第2の発
明においては、磁気センサとロータヨークとからなるロ
ータと、前記ロータの周囲に磁気空隙を介して形成され
るとともに一対の永久磁石が対向して磁気空隙領域を形
成するステータとを具備する永久磁石式回転角検出器に
おいて、前記永久磁石の両端部にステータヨークを設け
る、という技術的手段を採用した。本発明においては、
前記ロータの半径Rと、前記永久磁石の磁化方向の長さ
Lとが、1.6R≦L≦2.4Rの関係にあることが好
ましい。また、本発明においては、前記ロータの回転軸
をx−y座標原点として、前記ステータヨークが、x2
+y2>R2でかつ0.5R≦|x|≦1.6Rでかつ
0.8R≦|y|≦1.5Rの関係を満足する領域内に
配設されることが好ましい。
【0008】
【作用】一対の永久磁石の両端部にロータヨークまたは
ステータヨークを設けることで、形成される磁気回路の
磁気抵抗が著しく小さくなり、回転角度の計測が可能な
磁気空隙を広範囲に形成でき、ロータまたはステータを
構成する永久磁石の小型化が達成される。また、ステー
タまたはロータの半径Rと、永久磁石の磁化方向の長さ
Lとを、1.6R≦L≦2.4Rの関係を満足するよう
に構成すると、永久磁石の小型化、および大回転変位量
領域における回転変位量と磁束密度変化量間の良好な一
次線形性を確保することができるため好ましい。また、
ロータの回転軸をx−y座標原点として、ロータヨーク
またはステータヨークをx2+y2>R2でかつ0.5R
≦|x|≦1.6Rでかつ0.8R≦|y|≦1.5R
の関係を満足する領域内に配置すると、永久磁石の小型
化、および大回転変位量領域における回転変位量と磁束
密度変化量間の良好な一次線形性を確保することができ
るため好ましい。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらにより限定されるものではない。図1は、本発明の
永久磁石式回転角検出器の一実施例を示す要部平面図で
ある。図1において、1は非磁性(例えば、SUS30
4等。)の円形固定部材5の中心位置Oに固着された磁
気センサ(例えば、ホール素子等。)であり、さらに、
磁気センサ1の両側には強磁性のステータヨーク2(例
えば、S10C等の炭素鋼を用い得る。)が配設固定さ
れてステータ10が構成されている。なお、ステータ1
0の中心が上記中心位置Oに一致するように構成されて
いる。次に、3a,3bはロータ20を構成する一対の
永久磁石(例えば、日立金属(株)製のNd−Fe−B
系異方性焼結磁石(HS35BH等。)であり、表面に
公知の耐酸化被膜(例えば、Niメッキ等。)を有す
る。そして、図1に示すように、一対の永久磁石3a,
3bの同磁極方向が磁気空隙100を介して平行となる
ように非磁性(例えば、ベークライト製等。)のロータ
保持部材6に埋設配置されている。また、永久磁石3
a,3bの各々の磁化方向における両端部に強磁性のロ
ータヨーク4,4(例えば、S10C等の炭素鋼を用い
得る。)が配設され、ロータ20が構成されている。な
お、ロータヨーク4のステータ10対向側部分4aは尖
鋭形状に形成されている。
【0010】ここで、回転角Θにおいて、永久磁石3b
の磁極Nから発生した磁束f1は、順次、ロータヨーク
4→磁気空隙100→ステータヨーク2→磁気センサ1
→ステータヨーク2→磁気空隙100→ロータヨーク4
→永久磁石3aの磁極S、という磁路を通過するととも
に、磁気センサ1において、回転角Θに対応した磁束密
度が検知されるのである。そして、本発明においては、
上記ロータヨーク4の存在によって、磁化方向の長さL
が限定された小型の永久磁石3a,3bを用いても、磁
気センサ1が回転角Θに対応した磁束密度を精度良く検
知するための点線7(便宜的にステータ10の外周部分
がロータ20の相対的回転に対して描く仮想軌跡)近傍
の空隙磁束密度を磁気センサ1の検知に適した範囲内ま
で高め得る結果、回転角と磁束密度間の優れた一次線形
性を奏し得るのである。
【0011】したがって、上記ロータ20によって形成
される磁気空隙100内において、上記ロータ20が回
転軸O回りに回転すると、その回転角度Θに比例した磁
束密度変化を磁気センサ1が検出して、例えば、図示さ
れない自動車用スロットルセンサ制御回路に磁気センサ
1の検出信号が出力され、スロットル回転角度(すなわ
ち、回転数等。)が検知され得るのである。なお、図1
において、ロータ20の回転角度Θは、一対の永久磁石
3a,3bの磁化方向に垂直な(M)方向とステータ1
0の半径R方向とが交差し、形成される角度Θで定義さ
れる。また、図1において、便宜的に、ステータ10の
中心位置を原点Oとして、上記永久磁石3a,3bの磁
化方向がx−y座標のy方向に一致するように図示され
ている。
【0012】また、図1において、ステータ10の半径
R(例えば、10mm)と、永久磁石3a,3bの磁化
方向の長さL(例えば、L=20mm)とが、1.6R
≦L≦2.4Rの関係を満足するように配置されてい
る。この構成によって、永久磁石3a,3bの小型化、
およびロータ20の大回転変位量領域(Θ≧20(de
g.))における回転変位量(回転角)と磁気センサ1の
検知する磁束密度変化量との良好な一次線形性を確保で
きるため極めて好ましい。
【0013】図2は、本発明の永久磁石式回転角検出器
における他の実施例を示す要部平面図である。なお、図
2において、図1と同一参照符号のものは図1と同一の
構成部材を表わす。図2において、一対の永久磁石3
a,3bの両端部に配設された4個のロータヨーク4
は、各々、ロータ20の回転軸をx−y座標原点O(ス
テータ10の中心位置でもある。)とした場合、x2
2>R2でかつ0.5R≦|x|≦1.6Rでかつ0.
8R≦|y|≦1.5Rとなる関係を満足する領域A内
に配置されている。ここで、|x|および|y|は、各
々、xーy座標上の絶対値を表しており、すなわち、上
記各ロータヨーク4の配設位置および寸法を特定するも
のである。そして、上記領域A内に、4個のロータヨー
ク4を配置することによって、本発明の永久磁石式回転
角検出器における永久磁石3a,3bの小型化、および
大回転変位量領域における回転変位量(回転角)と磁気
センサ1の検知する磁束密度変化量との良好な一次線形
性をより精度よく確保することができる。ここで、各ロ
ータヨーク4は上記領域A内に配置される限り、その形
状によらず、上記作用を奏し得る。
【0014】次に、本発明の永久磁石式回転角検出器に
おける回転角度Θと磁束密度との関係を図3に示す。図
3において、横軸はロータ20の回転角度Θを、縦軸は
磁気センサ1の検知する磁束密度を各々表す。また、本
発明の永久磁石式回転角検出器(図1の実施例のも
の。)(イ)と、従来の永久磁石式回転角検出器(図8
の従来例のもの。)(ロ)と、回転角度Θと磁束密度と
が理想的な一次線形関係にある理想特性線(I)とを図
3中に示している。図3より、ロータヨーク4を用いな
い従来の永久磁石式回転角検出器(ロ)では、理想特性
線(I)からのずれがΘ≧20(deg.)においてΘの増
加とともに大となるのに対し、本発明の永久磁石式回転
角検出器(イ)では、極めて実用性の高い大回転変位領
域である20≦Θ≦50(deg.)においても理想特性線
(I)からのずれが極めて小さくなり、回転変位量(回
転角)と磁気センサ1の検知する磁束密度変化量との良
好な一次線形性が確保でき、高精度の永久磁石式回転角
検出器となっていることがわかる。
【0015】次に、図1において、ステータ10の半径
Rと、永久磁石3a,3bの磁化方向の長さLとが、
1.6R≦L≦2.4Rの関係を満足しない場合には、
図3における(ロ)と略同様の回転角度Θ−磁束密度特
性となり、一次線形性が大きく低下することが確認され
た。
【0016】次に、一対の永久磁石3a,3bの両端部
に配設された4個のロータヨーク4が、各々、x2+y2
>R2でかつ0.5R≦|x|≦1.6Rでかつ0.8
R≦|y|≦1.5Rとなる関係を満足する領域A内に
配置された本発明の永久磁石式回転角検出器(図2の実
施例のもの。)(ハ)と、上記領域A内に配置されない
比較例の永久磁石式回転角検出器(ニ)および(ホ)
と、回転角度Θと磁束密度とが理想的な一次線形関係に
ある理想特性線(I)とを図4中に示している。なお、
図4の縦軸および横軸は図3と同様である。ここで、
(ニ)はx2+y2>R2でかつ0.8R≦|y|≦1.
5Rを満足するが、かつ|x|<0.5Rである場合で
ある。また、(ホ)はx2+y2>R2でかつ0.5R≦
|x|≦1.6Rを満足するが、かつ|y|<0.8R
である場合である。図4より、本発明の(ハ)のものは
理想特性線(I)に極めて近い良好な回転角度Θと磁束
密度の一次線形関係を示すが、比較例の(ニ)ではΘ≧
30(deg.)における回転角度Θと磁束密度の一次線形
関係が悪化する。また、(ホ)のものでは評価した全角
度範囲(図4では50(deg.)までしか示されていない
が50(deg.)を越えた領域でも一次線形性は悪い。)で
回転角度Θと磁束密度間の一次線形性が極めて悪かっ
た。
【0017】さらに、上記領域A内に配置されない従来
の永久磁石式回転角検出器(ニ)の代わりに、x2+y2
>R2でかつ0.8R≦|y|≦1.5Rを満足する
が、かつ1.6R<|x|である(ヘ)の場合において
も、上記(ニ)の場合と同様の一次線形性の悪い回転角
度Θ−磁束密度特性が得られた。また、上記領域A内に
配置されない従来の永久磁石式回転角検出器(ホ)の代
わりに、x2+y2>R2でかつ0.5R≦|x|≦1.
6Rを満足するが、かつ1.5R<|y|である(ト)
の場合においても、上記(ホ)の場合と同様の一次線形
性の悪い回転角度Θ−磁束密度特性が得られた。
【0018】上記実施例によれば、小型で、かつ回転変
位量を磁束密度変化によって検出する高精度の永久磁石
式回転角検出器を提供でき、特に、実用重要性の高い大
回転変位量領域(Θ≧20(deg.)、特にΘ=20〜5
0(deg.))においても回転変位量と磁束密度変化量と
が良好な一次線形性を維持し得る永久磁石式回転角検出
器として極めて有用のものである。
【0019】ここで、上記実施例においては、永久磁石
式回転角検出器のロータを構成する一対の永久磁石3a
および3bの同磁極方向を平行に配置した例を示した
が、本発明においては、ロータに配置された同磁極方向
の一対の永久磁石3aおよび3bの片方または両方をそ
の一対の平行な位置から合計20(deg.)以内の範囲で
傾けて配置しても本発明における上記実施例と同様の作
用効果を得ることができる。この一実施例として、図5
に、同磁極方向に配置された一対の永久磁石3aおよび
3bが磁気空隙100を介して一対の平行な位置(図5
中点線で示す永久磁石3a’および3b’の位置であ
る。)から、各々、永久磁石3aが角度α=10(de
g.)および永久磁石3bが角度β=10(deg.)傾斜
し、合計20(deg.)傾斜して配置された場合を示して
いる。なお、図5における他の構成は図1と同様であ
る。
【0020】次に、本発明における永久磁石式回転角検
出器の他の一実施例を示す要部平面図を図6に示す。な
お、図6において、図1と同一参照符号のものは図1と
同一の構成部材を表わす。図6において、1は非磁性
(例えば、SUS304等。)の円形回転部材50の回
転軸位置Oに固着された磁気センサ(例えば、ホール素
子等。)であり、さらに、磁気センサ1の両側には強磁
性のロータヨーク22(例えば、S10C等の炭素鋼を
用い得る。)が配設されてロータ20が構成されてい
る。次に、3a,3bはステータ10を構成する一対の
永久磁石(例えば、日立金属(株)製のNd−Fe−B
系異方性焼結磁石(HS40AH等。)であり、表面に
公知の耐酸化被膜(例えば、Cuメッキ(平均膜厚3μ
m)+Niメッキ(平均膜厚50μm)+電着エポキシ
樹脂コート(平均膜厚10μm)等からなる多層膜で構
成される。)を有する。そして、図6に示すように、一
対の永久磁石3a,3bの同磁極方向が磁気空隙100
を介して平行で、かつ対向するように非磁性(例えば、
ベークライト製等。)のステータ保持部材60に埋設配
置される。また、永久磁石3a,3bの各々の磁化方向
における両端部に強磁性のステータヨーク40,40
(例えば、S10C等の炭素鋼を用い得る。)が配設さ
れ、ステータ10が構成されている。なお、ステータヨ
ーク40のロータ20対向側部分40aは尖鋭形状に形
成されている。ここで、回転角Θにおいて、永久磁石3
bの磁極Nから発生した磁束f1は、順次、ステータヨ
ーク40→磁気空隙100→ロータヨーク22→磁気セ
ンサ1→ロータヨーク22→磁気空隙100→ステータ
ヨーク40→永久磁石3aの磁極S、という磁路を通過
するとともに、磁気センサ1において、回転角Θに対応
した磁束密度が検知される。このように、本実施例にお
いては、上記ステータヨーク40の存在によって、磁化
方向の長さが限定された小型の永久磁石3a,3bを用
いても、磁気センサ1が回転角Θに対応した磁束密度を
精度良く検知するための点線70(ロータ20の外周部
分が回転することによってステータ10に対して描く軌
跡)近傍の空隙磁束密度を磁気センサ1の検知に適した
範囲内まで高め得る結果、回転角と磁束密度間の優れた
一次線形性を奏し得る。したがって、上記ステータ10
によって形成される磁気空隙100内において、上記ロ
ータ20が回転軸O回りに回転すると、その回転角度Θ
に比例した磁束密度変化を磁気検出素子1が検出して、
例えば、図示されない自動車用スロットルセンサ制御回
路に磁気検出素子1の検出信号が出力され、スロットル
回転角度(すなわち、回転数等。)が検知され得るので
ある。また、図6において、ロータ20の半径R(例え
ば、12mm)と、永久磁石3a,3bの磁化方向の長
さL(例えば、L=22mm)とが、1.6R≦L≦
2.4Rの関係を満足するように配置されると、大回転
変位量領域(Θ≧20(deg.)、特に、Θ=20〜50
(deg.))における回転変位量(回転角)と磁気センサ
1の検知する磁束密度変化量との良好な一次線形性を確
保できるため極めて好ましい。図6の構成において、回
転角度Θ−磁束密度特性を評価したところ、図3の
(イ)と同様の良好な一次線形性が得られた。
【0021】図7は、本発明の永久磁石式回転角検出器
における他の一実施例を示す要部平面図である。なお、
図7において、図6と同一参照符号のものは図6と同一
の構成部材を表わす。図7において、一対の永久磁石3
a,3bの両端部に配設された4個のステータヨーク4
0は、各々、ロータ20の回転軸をx−y座標原点Oと
した場合、x2+y2>R2でかつ0.5R≦|x|≦
1.6Rでかつ0.8R≦|y|≦1.5Rとなる関係
を満足する領域A内に配置されている。ここで、|x|
および|y|は、各々、xーy座標上の絶対値を表して
おり、すなわち、上記各ステータヨーク40の配設位置
および寸法を特定するものである。そして、上記領域A
内に、上記4個のステータヨーク40を配置することに
よって、本発明の永久磁石式回転角検出器における永久
磁石3a,3bの小型化および上記大回転変位量領域に
おける回転変位量(回転角)と磁気センサ1の検知する
磁束密度変化量との良好な一次線形性をより精度よく確
保することができる。ここで、各ステータヨーク40は
上記領域A内に配置される限り、その形状によらず、上
記作用を奏し得る。 そして、図7の構成のもので、回
転角度Θ−磁束密度特性を評価したところ、図4の
(ハ)と同様の良好な一次線形性が得られた。
【0022】本発明における一対の永久磁石3a,3b
としては、本発明の構成を満足する限り、一体磁石でも
貼り合わせ磁石でもよく、また、公知の永久磁石(例え
ば、異方性の焼結磁石やボンド磁石等でもよく、また等
方性のものでもよい。)を目的に応じて自在に使用でき
る。さらに、本発明の永久磁石式回転角検出器に用いら
れる永久磁石、ステータヨーク、ロータヨーク、磁気セ
ンサ等の寸法、形状は本発明の範囲内において、設計法
案等により適宜設定されるべきものである。さらに、上
記本実施例では、自動車用スロットルセンサに搭載する
永久磁石式回転角検出器を記載したが、本発明はこれに
限定されず、他の非接触式の永久磁石式回転角検出機器
等に用い得る。
【0023】
【発明の効果】
(1)一対の永久磁石の両端部にロータヨークまたはス
テータヨークを設けたことで、回転角度の計測が可能な
磁気空隙を広範囲に形成でき、かつロータまたはステー
タを構成する永久磁石の小型化が達成される。 (2)磁気センサを具備するロータまたはステータの半
径Rと、永久磁石の磁化方向の長さLとを、1.6R≦
L≦2.4Rの関係を満足するように構成することによ
って、永久磁石の小型化とともに、大回転変位量領域に
おける回転変位量と磁束密度変化量との良好な一次線形
性を確保することができる。 (3)一対の永久磁石の両端部に配設されたロータヨー
クまたはステータヨークを、x2+y2>R2でかつ0.
5R≦|x|≦1.6Rでかつ0.8R≦|y|≦1.
5Rの関係を満足する領域内に配置することによって、
永久磁石の小型化とともに、大回転変位量領域における
回転変位量と磁束密度変化量との良好な一次線形性を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の永久磁石式回転角検出器の一実施例を
示す要部平面図である。
【図2】本発明の永久磁石式回転角検出器における他の
実施例を示す要部平面図である。
【図3】永久磁石式回転角検出器における回転角度Θと
磁束密度との関係を示す図である。
【図4】永久磁石式回転角検出器における回転角度Θと
磁束密度との関係を示す図である。
【図5】本発明の永久磁石式回転角検出器における他の
実施例を示す要部平面図である。
【図6】本発明の永久磁石式回転角検出器における他の
実施例を示す要部平面図である。
【図7】本発明の永久磁石式回転角検出器における他の
実施例を示す要部平面図である。
【図8】従来の永久磁石式回転角検出器を示す要部平面
図である。
【符号の説明】
1 磁気センサ 2 ステータヨーク 3a,3b 永久磁石 3a’,3b’ 同極性磁極が平行に配置された一対の
永久磁石 4 ロータヨーク 4a ロータヨーク尖鋭部分 5 固定部材 6 ロータ保持部材 7 軌跡 10 ステータ 20 ロータ 22 ロータヨーク 40 ステータヨーク 40a ステータヨーク尖鋭部分 50 ロータ部材 60 ステータ保持部材 70 軌跡 100 磁気空隙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気センサとステータヨークとからなる
    ステータと、前記ステータの周囲に磁気空隙を介して回
    転自在に形成されるとともに一対の永久磁石が対向して
    前記磁気空隙を形成するロータとを具備する永久磁石式
    回転角検出器において、 前記永久磁石の両端部にロータヨークを設けたことを特
    徴とする永久磁石式回転角検出器。
  2. 【請求項2】 前記ステータの半径Rと前記永久磁石の
    磁化方向の長さLとが、1.6R≦L≦2.4Rの関係
    にあることを特徴とする請求項1記載の永久磁石式回転
    角検出器。
  3. 【請求項3】 前記ロータの回転軸をx−y座標原点と
    して、前記ロータヨークが、x2+y2>R2でかつ0.
    5R≦|x|≦1.6Rでかつ0.8R≦|y|≦1.
    5Rの関係を満足する領域内に配設されることを特徴と
    する請求項1記載の永久磁石式回転角検出器。
  4. 【請求項4】 磁気センサとロータヨークとからなるロ
    ータと、前記ロータの周囲に磁気空隙を介して形成され
    るとともに一対の永久磁石が対向して前記磁気空隙を形
    成するステータとを具備する永久磁石式回転角検出器に
    おいて、 前記永久磁石の両端部にステータヨークを設けたことを
    特徴とする永久磁石式回転角検出器。
  5. 【請求項5】 前記ロータの半径Rと前記永久磁石の磁
    化方向の長さLとが、1.6R≦L≦2.4Rの関係に
    あることを特徴とする請求項4記載の永久磁石式回転角
    検出器。
  6. 【請求項6】 前記ロータの回転軸をx−y座標原点と
    して、前記ステータヨークが、x2+y2>R2でかつ
    0.5R≦|x|≦1.6Rでかつ0.8R≦|y|≦
    1.5Rの関係を満足する領域内に配設されることを特
    徴とする請求項4記載の永久磁石式回転角検出器。
JP17595595A 1995-07-12 1995-07-12 永久磁石式回転角検出器 Pending JPH0926304A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010210631A (ja) * 2002-07-03 2010-09-24 Fisher Controls Internatl Llc 位置センサ
EP1120626B1 (en) * 2000-01-26 2011-06-08 Denso Corporation Angular position measuring device

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