JPH09262427A - 圧力スイングサイクル吸着方法及び装置 - Google Patents

圧力スイングサイクル吸着方法及び装置

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JPH09262427A
JPH09262427A JP8077032A JP7703296A JPH09262427A JP H09262427 A JPH09262427 A JP H09262427A JP 8077032 A JP8077032 A JP 8077032A JP 7703296 A JP7703296 A JP 7703296A JP H09262427 A JPH09262427 A JP H09262427A
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JP
Japan
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gas
hot gas
desorption
adsorption
adsorption tower
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JP8077032A
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Shiro Nishizuka
史郎 西塚
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I H I PLANTEC KK
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I H I PLANTEC KK
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、真空ポンプによって吸い込
まれ、これを通過する際に加熱されホットガスとなった
吸着塔内のガスを、減圧脱着に先立ち吸着塔内に送り込
んで吸着塔内の温度を上げて分離ガスの吸着剤からの脱
着を容易にし、これにより分離ガスの脱着率を向上させ
ることである。 【解決手段】 分離ガスを含む原料ガス11を1塔又は
複数の吸着塔1A,1Bに交互に導入し、原料ガス11
を導入された吸着塔では吸着塔内部の吸着剤により分離
ガスを吸着してそのガスを大気放出し、他方の吸着塔で
は既に吸着した分離ガスを真空ポンプ4により脱着ライ
ン6A,6Bを介して減圧脱着し、これら吸着及び脱着
が交互に繰り返される圧力スイングサイクル吸着方法に
おいて、上記分離ガスの減圧脱着に先立ち上記吸着塔1
A,1B内部にホットガスホルダー2からのホットガス
を導入し、その後上記真空ポンプ4による減圧脱着時に
吸引した上記吸着塔1A,1B内のホットガスを上記ガ
スホルダー2に吸い戻し、上記ガスホルダー2に吸い戻
したホットガスを次の減圧脱着において再利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気分離,水素精
製,除湿等のため吸着剤を用いてガスを分離吸着すると
共にこのガスを真空ポンプにより減圧脱着する圧力スイ
ングサイクル吸着装置に関し、特にホットガスホルダー
を設けることで減圧脱着前にホットガスを吸着塔に導入
し、より高い脱着率を達成できる圧力スイングサイクル
吸着方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧力スイング吸着(Pressure Swing Ads
orption, PSA)法は、各種ガスの乾燥,水素精製な
どにおける利用に加え、最近では省資源及び脱公害の観
点から、産業的価値のあるガス成分の有効利用または有
害なガス成分の除去のため、気体のバルク分離の手段と
して利用されている。
【0003】図9は、従来技術による、圧力スイングサ
イクル吸着(PSA)装置30を示す。図に示されるよ
うに、分離ガス(分離されるべきガス)を含有する原料
ガスは吸着塔Aの下部に導入され、このガスが吸着塔内
部の吸着剤層(図示せず)を通過するときガス中の分離
ガスが吸着剤に吸着され、こうして分離ガスを除去され
たガスが吸着塔A上部から大気放出される。
【0004】このとき、既に前の吸着サイクルで上記の
ように吸着が行われた吸着塔Bでは、分離ガスを吸着し
て吸着能力の低下したその吸着剤を再生するため、弁D
1を閉じ真空ポンプ4で減圧することにより吸着剤から
分離ガスを分離する。分離した分離ガスは真空ポンプ4
により分離ガス回収装置3に送られる。分離ガス回収装
置3に送られた分離ガスは吸収液によって吸収され回収
される。このとき分離ガスと共に吸引され、上記のよう
に分離ガスを除去された吸着塔B内のその他のガスは、
原料ガス導入ラインに送られて、次の吸着サイクルで処
理される原料ガスに合流する。次に、再生の終了した吸
着塔Bが分離ガスの吸着を行い、一方吸着塔Aがその吸
着剤の再生を行うように図示の弁が各々適宜開閉され
る。この切替え操作は自動運転で行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の装置において
は、吸着塔B内の吸着剤から分離ガスを真空ポンプによ
り減圧脱着するとき、吸着塔B内にあるその他のガスも
共に吸い込まれる。この吸い込まれたその他のガスは、
真空ポンプを通過する際に熱せられホットガスとなる
が、このホットガスは、分離ガスを回収されると原料ガ
ス導入ラインに送られ原料ガスと混合してしまうので、
そのせっかくの熱が何ら有効に利用されていない。
【0006】そこで、本発明の目的は、真空ポンプによ
って加熱性ガスと共に吸い込まれ、加熱されてホットガ
スとなった吸着塔内の非分離ガス(分離されなかったガ
ス)を減圧脱着に先立ち吸着塔内に送り込むことによ
り、吸着塔内の温度を上げ、分離ガスの吸着剤からの脱
着を容易にすると共に分離ガスの脱着率を向上させるこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、分離ガスを含む原料ガスを1塔又
は複数の吸着塔に交互に導入し、原料ガスを導入された
吸着塔では吸着塔内部の吸着剤により分離ガスを吸着し
てその他のガスを大気放出し、他方の吸着塔では既に吸
着した分離ガスを真空ポンプ等により脱着ラインを介し
て減圧脱着し、これら吸着及び脱着が交互に繰り返され
る圧力スイングサイクル吸着方法において、上記分離ガ
スの減圧脱着に先立ち上記吸着塔内部にホットガスホル
ダーからのホットガスを導入し、その後上記真空ポンプ
等による減圧脱着時に上記吸着塔内のホットガスを上記
ガスホルダーに吸い戻し、上記ガスホルダーに吸い戻し
たホットガスを次の減圧脱着に再利用するよう構成され
ている。
【0008】請求項2の発明は、分離ガスを含む原料ガ
スを1塔又は複数の吸着塔に交互に導入し、原料ガスを
導入された吸着塔では吸着塔内部の吸着剤により分離ガ
スを吸着してその他のガスを大気放出し、他方の吸着塔
では既に吸着した分離ガスを真空ポンプにより脱着ライ
ンを介して減圧脱着し、これら吸着及び脱着が交互に繰
り返される圧力スイングサイクル吸着装置において、上
記減圧脱着に先立ちホットガスを上記吸着塔に供給する
ホットガスホルダーと、真空ポンプの吐出側の分離ガス
回収装置と上記ホットガスホルダーを接続し、脱着時に
吸引した吸着塔内のホットガスを再利用すべくホットガ
スホルダーに戻すホットガス回収ラインとを備えるよう
構成されている。
【0009】請求項3の発明は、上記真空ポンプと上記
分離ガス回収装置との間に熱交換器を接続し、この熱交
換器が、脱着時に吸着塔内から吸引した上記ホットガス
で上記分離ガス回収装置からのホットガスを予熱するよ
う構成されている。
【0010】請求項4の発明は、上記真空ポンプと上記
分離ガス回収装置との間に熱交換器を接続すると共に、
この熱交換器がホットガスホルダーに組み込まれて、脱
着時に真空ポンプを出たホットガスで上記ホットガスホ
ルダーを加熱するよう構成されている。
【0011】請求項5の発明は、上記ガスホルダー上流
側の上記ホットガス回収ラインもしくは上記ガスホルダ
ー下流側のホットガス供給ラインにヒータを設け、この
ヒータが上記ホットガスホルダーからのホットガスを上
記吸着塔への導入前に予熱するよう構成されている。
【0012】請求項6の発明は、上記ホットガスホルダ
ーがダイアフラムを有するよう構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の好適実施の形態を添
付図面により説明する。
【0014】分離ガスを含む原料ガスを処理する圧力ス
イングサイクル吸着装置20が、図1から図4に示され
ている。
【0015】図示されるように、吸着剤(図示せず)が
充填された2基の吸着塔1A,1Bが配置され、これら
吸着塔1A,1Bの下部に、原料ガスを供給する原料ガ
ス供給ライン5が接続される。原料ガス供給ライン5
は、原料ガス供給を交互に切替える弁A2及び弁B2を
有する。一方、吸着塔1A,1Bの上部には分離ガスを
除去された未吸着ガスを排出する未吸着ガス排出ライン
9が接続される。未吸着ガス排出ライン9は未吸着ガス
12の排出を交互に切替える弁A1,B1を有する。
【0016】吸着塔1A,1B下部には、吸着塔1A,
1Bと分離ガス回収装置3とを接続する脱着ライン6
A,6Bがさらに設けられる。脱着ライン6Aは、2基
の吸着塔の脱着を交互に切替える弁A3,B3を、一方
脱着ライン6Bは減圧吸着時にのみ開放される弁C2及
び真空ポンプ4を有する。
【0017】分離ガス回収装置3からは、逆止弁Eを有
するホットガス回収ライン7がホットガスホルダー2に
延び、両者を接続する。ガスホルダー2からは、弁C1
を有するホットガス供給ライン8が延びて合流点Xで脱
着ライン6に接続し、ガスホルダー2と脱着ライン6と
を接続する。脱着ライン6は、この合流点Xによってを
6A,6Bに区分される。
【0018】なお、全図(図8,図9を含む)におい
て、白抜きで表した弁はその弁が開放状態であること
を、黒抜きで表した弁はその弁が閉じた状態であること
を示す。
【0019】本発明において、分離ガスの減圧脱着に先
立ち吸着塔(1Aあるいは1B)に導入されるホットガ
スは、先ずホットガスホルダー2からホットガス供給ラ
イン8を経て脱着ライン6Aに流入し、脱着ライン6A
を分離ガスの脱着とは逆方向に進んで吸着塔(1Aある
いは1B)に導入され、吸着塔(1Aまたは1B)の温
度を上げて分離ガスを吸着剤から脱着し易くする。そし
てこの後に減圧脱着が開始されると、ホットガスは分離
ガスと共に吸い出され、脱着ライン6B及びホットガス
回収ライン7を経てホットガスホルダー2に戻り、この
ホルダー2内で次に吸着塔(1Aあるいは1B)に導入
されるまで保存される。
【0020】これを、図1〜図4を順次用いて具体的に
説明する。
【0021】先ず、図1は、吸着塔の一方1Aに原料ガ
ス11が供給されて分離ガスの吸着が行われ、他方の吸
着塔1Bには吸着剤の再生に先だってホットガスが導入
され、これにより吸着塔1Bが加熱されている段階を示
す。
【0022】分離ガスを含む原料ガス11が原料ガス供
給ライン5を介して供給されるとき、図1に示すよう
に、原料ガス11は弁A2を通って吸着塔1Aに導入さ
れる。原料ガス11は吸着塔内部に層状に配置されてい
る吸着剤(図示せず)中を上昇し、このとき分離ガスが
吸着剤に吸着される。こうして分離ガスが吸着除去され
たガスは、弁A1及び未吸着ガス排出ライン9を経て放
出され、大気排出されるか、又は別の目的で使用され
る。
【0023】一方、ホットガスホルダー2内のホットガ
スは、弁C1及び弁B3を介して吸着塔1Bに供給され
る。ホットガスは吸着塔1B内部を加熱しながら上昇
し、開放してある弁B1を経て未吸着ガス排出ライン9
に入り排出され始める。
【0024】次の段階が図2に示されている。吸着塔1
Aには引き続き原料ガス11が供給されて分離ガスが吸
着されているが、吸着塔1Bにおいては上記の加熱終了
と同時に、その吸着剤を再生するべく分離ガスの減圧脱
着が行われる。
【0025】吸着塔1B内部が充分に加熱されホットガ
スが未吸着ガス排出ライン9からある程度排出された時
点で、弁B1を閉じる。このとき、図示されるように弁
A3,弁B2は引き続き閉じたままである。次いで弁C
1を閉じると共に弁C2を開放し、真空ポンプ4で減圧
することにより、ホットガス及び吸着された分離ガス
を、吸着塔1Bから脱着ライン6A,6Bを介し減圧脱
着する。先に導入されたホットガスにより吸着塔は加熱
されているので、分離ガスの吸着剤からの脱着は容易に
行われる。
【0026】こうして、ホットガス及び分離ガスは弁B
3,弁C2及び真空ポンプ4を介して吸引され、このと
き吸着塔1Bに伝熱して温度の下がったホットガスは、
真空ポンプ4により加熱されて再び元の高温に戻る。一
方、分離ガスは回収装置3内の吸収液(図示せず)によ
って吸収され回収される。分離ガスを除去されたホット
ガスは、逆止弁Eを経てホットガス回収ライン7内を通
ってホットガスホルダー2に到達し、同ホルダー2内に
一時的に保存される。
【0027】さて、上記のようにホットガスのガスホル
ダー2への回収が終わると、図3に示される次の段階に
移行する。
【0028】先ず図に示すように弁C1,弁C2が共に
閉じられ、次いで弁B1が開放されて吸着塔1Bに復圧
用のガス(大気又は戻りガス)が導入され、吸着塔1B
の圧力が減圧状態から元の圧力に戻る。このとき、弁B
1でなく弁B2を開放し、原料ガス11を導入すること
により吸着塔1Bの圧力を元の圧力に戻してもよい。
【0029】次いで、弁A2,弁B3及び弁A3,弁B
2,弁A1,弁B1を図4に示すように開閉する。この
ように弁を切り替えると、吸着塔1Bに原料ガス11が
供給されて吸着塔1Bでの分離ガス吸着が可能となり、
一方吸着塔1Aは脱着ライン6及びホットガス供給ライ
ン8と連通して吸着剤再生のための減圧脱着の準備が整
う。そして弁C1が開放され、ホットガスホルダー2内
に保存されていたホットガスがホットガス供給ライン8
を介して吸着塔1Aに流入する。このホットガスはガス
ホルダー2内で既に加圧されているため容易に流入す
る。すると、吸着塔1Aが加熱されて、図1に示す操作
が今度は吸着塔1Aのために繰り返される。以下、2個
の吸着塔1A,1Bは一方が分離ガスの吸着を行うとき
他方は吸着剤の再生を行い、かつ各々の吸着塔は吸着と
吸着剤の再生を交互に行っていくのは勿論である。
【0030】さて、本発明の圧力スイングサイクルにお
いて、分離ガスが吸着剤に吸着されるとき発生する吸着
熱(発熱)と、分離ガスが吸着剤から脱着されるとき発
生する脱着熱(吸熱)とはほぼ同量であるが、吸着熱の
一部は未吸着ガス(分離ガスが除去されたガス)と共に
装置外に出されてしまうため、吸着塔1A,1Bの吸着
層(図示せず)の温度は、分離ガス吸着後低下する傾向
にある。ところが、吸着層の温度が低下すると、吸着量
が増え、分離ガスを脱着しにくくなるため、装置性能が
悪くなる可能性がある。
【0031】そこで、本発明の他の実施の形態において
は、真空ポンプ4の吐出側(真空ポンプ4と分離ガス回
収装置3との間)に集熱機能を有する熱交換器13を設
けて真空ポンプ4の仕事熱を保存し、この昇温した熱交
換器13をホットガスホルダー2の一次側(上流側)の
加熱装置として用いることにより、分離ガス回収装置3
を出てガスホルダー2へと向かう分離ガス(未回収ガ
ス)を昇温する(図5参照)。この場合、昇温されたホ
ットガスが吸着塔(1Aあるいは1B)へ導入されるの
で、吸着層の温度が上昇して分離ガスの脱着が一層容易
になり、その脱着率を向上させることができる。
【0032】また、本発明の別の実施の形態において
は、真空ポンプ4の吐出側(真空ポンプ4と分離ガス回
収装置3との間)に集熱機能を有する熱交換器13を設
けて真空ポンプ4の仕事熱を保存し、この昇温した熱交
換器13をホットガスホルダー2の二次側(下流側)の
加熱装置として用いることにより、ガスホルダー2を出
て吸着塔(1Aもしくは1B)へと向かう分離ガス(未
回収ガス)を昇温する(図6参照)。この場合も、先述
の他の実施の形態と同様、昇温されたホットガスが吸着
塔(1Aあるいは1B)へ導入されるので、吸着層の温
度が上昇し、分離ガスの脱着が一層容易になる。
【0033】また、本発明のもう一つ別の実施の形態に
おいては、真空ポンプ4の吐出側(真空ポンプ4と分離
ガス回収装置3との間)に熱交換器13をホットガスホ
ルダー2に組み込んだ形で設置して真空ポンプ4の仕事
熱をホットガスホルダー2の中のガスに伝熱することに
より、分離ガス回収装置3及びホットガス回収ライン7
を経てガスホルダー2に回収された分離ガスを昇温する
(図7参照)。この場合も、先述の他の実施の形態及び
別の実施の形態と同様、昇温されたホットガスが吸着塔
(1Aあるいは1B)へ導入されるので、吸着層の温度
が上昇し、分離ガスの脱着が一層容易になる。
【0034】さらに、本実施の形態及び先述の他の実施
の形態,別の実施の形態において、上記の熱交換器13
ではホットガスが充分に加熱されない場合、ガスホルダ
ー2の上流側もしくは下流側に加温装置(ヒータ)(図
示せず)を設けてもよい。この場合、ホットガスをヒー
タによって確実かつ自在に加熱できるので、高温のホッ
トガスを吸着塔(1Aあるいは1B)に安定供給でき、
分離ガスの脱着率を確実に向上可能である。
【0035】以上の操作、運転切替は全て自動で行われ
る。
【0036】以上要するに本発明によれば、減圧脱着の
際に真空ポンプを通過して加熱され、その後回収されず
に残存する非分離ガス(分離されなかったガス)をホッ
トガスとしてホットガスホルダーに一時的に保存するの
で、このホットガスを用いて吸着剤の再生に先立ち吸着
塔内の温度を上げることができ、ゆえに分離ガスの吸着
剤からの脱着を容易にして、より高い脱着効率を達成で
きる。
【0037】本発明のさらにもう一つ別の実施の形態を
図8に示す。
【0038】この実施の形態においては、ホットガスホ
ルダー2内部にダイアフラム15が設けられ、ホットガ
スがホットガスホルダー2内に回収される際、ガスがホ
ットガス回収ライン7内に残留することなく確実にガス
ホルダー2内に回収されると共に、ホットガスがホット
ガスホルダー2からホットガス供給ライン8にムラなく
コンスタントに吐出されるようになっている。
【0039】図8は図2で説明した前の実施の形態に相
当する段階を示し、吸着塔1Aは分離ガスを吸着中であ
り、一方吸着塔1Bは既に加熱がなされ、吸着剤を再生
すべく吸着剤から分離ガスを減圧脱却中である。
【0040】先ず弁B1が閉じられるが、このとき弁A
3,B2,C1は図に示すように引き続き閉じたままで
ある。次いで弁C2を開放し、真空ポンプ4で減圧する
ことにより、ホットガス及び吸着された分離ガスを吸着
塔1Bから減圧脱着する。これにより、ホットガス及び
分離ガスは弁B3,弁C2及び真空ポンプ4を介して脱
着ライン6A,6B内を通り、分離ガス回収装置3に至
り、分離ガスは回収装置3内の吸収液(図示せず)によ
って吸収され回収される。分離ガスを除去されたホット
ガスは、逆止弁Eを経てホットガス回収ライン7内を通
ってホットガスホルダー2に導入され、同ホルダー2内
に一時的に保存される。
【0041】このとき、ホットガスホルダー2内部に設
けられたダイアフラム15により、ホットガス回収ライ
ン7に残留しているホットガスをより効率的にホットガ
スホルダー2に回収することができる。またこのダイア
フラム15により、ホットガスはガスホルダー2からホ
ットガス供給ライン8にムラなくコンスタントに吐出さ
れる。なお、これ以降の実施の形態については前実施の
形態と同様であるので、説明を省略する。
【0042】以上要するに本発明によれば、ホットガス
ホルダー2内に設けられたダイアフラム15により、ホ
ットガス回収ライン7に滞留しているホットガスが確実
にホルダー2内に回収されると共に、ホットガスがホッ
トガスホルダー2からホットガス供給ライン8にムラな
くコンスタントに吐出される。
【0043】
【発明の効果】以上要するに本発明に係る圧力スイング
サイクル吸着装置によれば、次のような優れた効果を期
待できる。
【0044】減圧脱着の際に真空ポンプを通過して加熱
され、その後回収されずに残存する非分離ガス(分離さ
れなかったガス)をホットガスとしてホットガスホルダ
ーに一時的に保存するので、このホットガスを吸着剤の
再生に先立ち吸着塔内に導入して吸着塔内の温度を上
げ、ゆえに分離ガスの吸着剤からの脱着を容易にして、
より高い脱着効率を達成できる。またホットガスホルダ
ーとこれに付随した弁により、ホットガスの大部分を回
収して繰り返し循環利用できるので、熱効率及びコスト
の点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の実施の形態を示し、減圧脱着に先立つホットガスに
よる吸着塔加熱を示す図である。
【図2】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の実施の形態を示し、減圧脱着状態を示す図である。
【図3】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の実施の形態を示し、吸着の前処理状態を示す図であ
る。
【図4】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の実施の形態を示し、他の吸着塔での減圧脱着に先立
つホットガスによる吸着塔加熱を示す図である。
【図5】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の他の実施の形態を示し、減圧脱着状態を示す図であ
る。
【図6】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の別の実施の形態を示し、減圧脱着に先立つホットガ
スによる吸着塔加熱を示す図である。
【図7】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置の別の実施の形態を示し、減圧脱着状態を示す図であ
る。
【図8】本発明の圧力スイングサイクル吸着方法及び装
置のさらに別の実施の形態を示し、減圧脱着状態を示す
図である。
【図9】従来の圧力スイングサイクル吸着装置を示す図
である。
【符号の説明】 1A 吸着塔 1B 吸着塔 2 ホットガスホルダー 3 分離ガス回収装置 4 真空ポンプ 5 原料ガス供給ライン 6A 脱着ライン 6B 脱着ライン 7 ホットガス回収ライン 8 ホットガス供給ライン 9 未吸着ガス排出ライン 11 原料ガス 12 未吸着ガス 13 熱交換器 20 圧力スイングサイクル吸着装置 30 従来の圧力スイングサイクル吸着装置 A1,A2,A3 弁 B1,B2,B3 弁 C1,C2 弁 E 逆止弁 X 合流点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離ガスを含む原料ガスを1塔又は複数
    の吸着塔に交互に導入し、原料ガスを導入された吸着塔
    では吸着塔内部の吸着剤により分離ガスを吸着してその
    他のガスを大気放出し、他方の吸着塔では既に吸着した
    分離ガスを真空ポンプ等により脱着ラインを介して減圧
    脱着し、これら吸着及び脱着が交互に繰り返される圧力
    スイングサイクル吸着方法において、上記分離ガスの減
    圧脱着に先立ち上記吸着塔内部にホットガスホルダーか
    らのホットガスを導入し、その後上記真空ポンプ等によ
    る減圧脱着時に上記吸着塔内のホットガスを上記ガスホ
    ルダーに吸い戻し、上記ガスホルダーに吸い戻したホッ
    トガスを次の減圧脱着に再利用する圧力スイングサイク
    ル吸着方法。
  2. 【請求項2】 分離ガスを含む原料ガスを1塔又は複数
    の吸着塔に交互に導入し、原料ガスを導入された吸着塔
    では吸着塔内部の吸着剤により分離ガスを吸着してその
    他のガスを大気放出し、他方の吸着塔では既に吸着した
    分離ガスを真空ポンプにより脱着ラインを介して減圧脱
    着し、これら吸着及び脱着が交互に繰り返される圧力ス
    イングサイクル吸着装置において、 上記減圧脱着に先立ちホットガスを上記吸着塔に供給す
    るホットガスホルダーと、 真空ポンプの吐出側の分離ガス回収装置と上記ホットガ
    スホルダーを接続し、脱着時に吸引した吸着塔内のホッ
    トガスを再利用すべくホットガスホルダーに戻すホット
    ガス回収ラインとを備えたことを特徴とする圧力スイン
    グサイクル吸着装置。
  3. 【請求項3】 上記真空ポンプと上記分離ガス回収装置
    との間に熱交換器を接続し、この熱交換器が、脱着時に
    吸着塔内から吸引した上記ホットガスで上記分離ガス回
    収装置からのホットガスを予熱する請求項2記載の圧力
    スイングサイクル吸着装置。
  4. 【請求項4】 上記真空ポンプと上記分離ガス回収装置
    との間に熱交換器を接続すると共に、この熱交換器がホ
    ットガスホルダーに組み込まれて、脱着時に真空ポンプ
    を出たホットガスで上記ホットガスホルダー内のガスを
    加熱する請求項2記載の圧力スイングサイクル吸着装
    置。
  5. 【請求項5】 上記ガスホルダー上流側の上記ホットガ
    ス回収ラインもしくは上記ガスホルダー下流側のホット
    ガス供給ラインにヒータを設け、このヒータが上記ホッ
    トガスホルダーからのホットガスを上記吸着塔への導入
    前に予熱する請求項2記載の圧力スイングサイクル吸着
    装置。
  6. 【請求項6】 上記ホットガスホルダーがダイアフラム
    を有する請求項2記載の圧力スイングサイクル吸着装
    置。
JP8077032A 1996-03-29 1996-03-29 圧力スイングサイクル吸着方法及び装置 Pending JPH09262427A (ja)

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