JPH09262409A - 沈殿槽の整流装置 - Google Patents

沈殿槽の整流装置

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JPH09262409A
JPH09262409A JP7292796A JP7292796A JPH09262409A JP H09262409 A JPH09262409 A JP H09262409A JP 7292796 A JP7292796 A JP 7292796A JP 7292796 A JP7292796 A JP 7292796A JP H09262409 A JPH09262409 A JP H09262409A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 沈殿槽11の底部11Cにおける汚泥Mの堆
積高さの均一化を図ってその再浮上や拡散を抑制する。 【解決手段】 沈殿槽11の底部11Cに汚泥掻寄機1
8を走行可能に設けるとともに、沈殿槽11内には、こ
の沈殿槽11の底部11Cとの間に間隙を開けて整流孔
23…を形成した中間整流壁22を設け、この中間整流
壁22と沈殿槽11の底部11Cとの間の間隙に、汚泥
掻寄機18の通過を許容する可動整流板24を配設し
て、この可動整流板24に多数の整流孔25…を形成す
る。また、この可動整流板24の下端には、スリット状
の整流孔26…を形成する。さらに、可動整流板24の
面積に対する整流孔25…,26…の開口比を6〜20
%の範囲に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水道の処理設
備等における固液分離用の沈殿槽において、供給・排出
される処理水の整流を図るための沈殿槽の整流装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図4ないし図6に示すように、上下水道
の処理設備等における沈殿槽1においては、該沈殿槽1
に保持される処理水の流れを安定させて効率的な沈殿に
よる固液分離を図るため、多数の整流孔2…を開けた中
間整流壁3を、処理水の流れの方向(供給・排出方向)
Aに沿ってこの沈殿槽1内に設けている。その一方で、
この沈殿槽1の底部には、処理水から沈殿して堆積した
汚泥Mを回収するための設備を設けなければならない。
そして、一般にこの汚泥回収設備においては、沈殿槽1
の底部に渡された牽引ワイヤ4に、掻寄板5を備えた汚
泥掻寄機6を取り付けて、駆動装置7によって牽引ワイ
ヤ4を引き動かすことにより、この汚泥掻寄機6を沈殿
槽1の底部で走行させて上記掻寄板5により汚泥Mを掻
き寄せ、排泥ピット8に集泥して回収するようにしてい
た。
【0003】従って、この汚泥掻寄機6の走行を可能と
するためには、上記中間整流壁3と沈殿槽1の底部との
間に汚泥掻寄機6および牽引ワイヤ4が通過する間隙を
設けなければならないが、このような間隙が常に開放さ
れたままだと、この間隙を通る処理水によって沈殿槽1
内における処理水の流れが乱されてしまい、効率的な沈
殿を図ることが困難となるおそれが生じる。そこで、従
来は、この中間整流壁3と沈殿槽1の底部との間に複数
の阻流板9…を、中間整流壁3の下端部3Aを中心に上
記汚泥掻寄機6の走行方向に向けて回動可能に支持して
設け、隣り合う阻流板9,9同士の間に上記牽引ワイヤ
4を通すとともに、汚泥掻寄機6が通過する際にはこの
阻流板9が汚泥掻寄機6によって跳ね上げられ、それ以
外の時には上記間隙が閉塞されるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
阻流板9を配することにより、中間整流壁3の底部側に
おいては処理水の流れもせき止められてしまうため、こ
の部分における処理水の流れは図6に矢線Bで示すよう
に上側に向けられることとなり、その結果、この阻流板
9の上流側(図6において左側)における汚泥Mの堆積
高さは、阻流板9に近づくに従い漸次高くなってゆく。
一方、阻流板9の下流側では、むしろ汚泥Mの堆積高さ
は阻流板9に近づくに従い低くなってゆき、これにより
阻流板9を境にして汚泥Mの堆積量に著しい相異が生じ
てしまう。
【0005】しかるに、このような状態において、汚泥
掻寄機6が通過しようとして阻流板9を跳ね上げると、
例えば阻流板9が図6に符号Cで示す方向に回動した場
合には、上流側に高く堆積した汚泥Mが阻流板9ごと跳
ね上げられて舞い上がり、沈殿槽1内に再浮上して沈殿
効率を著しく低下させてしまうことになる。また、逆に
阻流板9が符号Dで示す方向に回動した場合でも、高く
堆積した汚泥Mが汚泥掻寄機6の通過により攪拌されて
舞い上がるとともに、跳ね上げられた阻流板9が下流側
に処理水を押し出すことによって沈殿槽1の底部に上流
側から下流側に向けて急激な密度流が発生し、これによ
り上流側の汚泥Mが下流側に一気に流れ込んで拡散する
ため、沈殿槽1内に汚泥Mが再浮上してしまうことは避
けられない。
【0006】本発明は、このような事情の下になされた
ものであって、その目的とするところは、沈殿槽の底部
における汚泥の堆積高さの均一化を図ってその再浮上や
拡散を抑制することが可能な沈殿槽の整流装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、か
かる目的を達成するために、本発明は、処理水を保持す
る沈殿槽の底部に汚泥掻寄機を走行可能に設けるととも
に、上記沈殿槽内には、該沈殿槽の底部との間に間隙を
開けて中間整流壁を設け、この中間整流壁と上記沈殿槽
の底部との間の間隙に、上記汚泥掻寄機の通過を許容す
る可動整流板を配設して、この可動整流板に多数の整流
孔を形成したことを特徴とする。従って、従来の阻流板
を用いた場合と異なり、上記可動整流板に形成した多数
の整流孔を介して、沈殿槽の底部でも処理水が整流され
て流通することになるため、この可動整流板の上流と下
流とで汚泥の堆積高さに極端な相異が生じることがな
く、これにより可動整流板の跳ね上げに伴う汚泥の再浮
上や、汚泥掻寄機の通過の際の汚泥の攪拌を抑えること
ができる。また、整流孔が形成されることにより、可動
整流板が跳ね上げられるときに処理水を押し出す作用も
弱くなり、従って密度流も小さくなるから、かかる密度
流による汚泥の拡散も抑制することが可能となる。
【0008】ここで、特に上記可動整流板の下端部にお
ける汚泥の掻き上げや密度流の発生等を抑えるには、こ
の可動整流板の下端にスリット状の整流孔を形成するの
が望ましい。これは、可動整流板の下端部は沈殿槽底部
に堆積した汚泥の中に埋没することが多く、汚泥掻寄機
の通過の際に激しく汚泥を掻き上げ易いからであり、ま
たこの汚泥掻寄機通過の際に可動整流板が回動したとき
に、その下端部は回動中心から最も離れているため回動
距離も大きく、従って処理水を押し出す作用も大きくな
って、より大きな密度流を発生するからである。
【0009】また、上記可動整流板の面積に対して、こ
のスリット状の整流孔も含めた上記整流孔の開口比は、
6〜20%の範囲に設定されるのが望ましい。これは、
上記開口比が6%を下回るほど小さいと、当該可動整流
板による十分な整流効果が得られないとともに、可動整
流板を境とした汚泥堆積量の均一化や可動整流板が跳ね
上げられた際の汚泥の掻き上げ防止および密度流の抑制
も不十分となるおそれがあるからであり、逆に上記開口
比が20%を上回るほど大きくなると、当該可動整流板
の強度が損なわれるおそれが生じるからである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の一の
実施形態を示すものである。本実施形態において、沈殿
槽11は、一対の側壁11A,11Aとその中央部に立
設された仕切壁11Bとによって幅方向に二槽に分けら
れた構造をなすものであり、処理水はこの沈殿槽11の
長手方向(図1および図3において左右方向)の一端部
(図1および図3において左側端部)から供給され、他
端側(図1において右側)に向けて流れるうちに固体成
分が汚泥Mとなって沈殿し、しかる後、この他端部から
排出される。すなわち、本実施形態では、この一端部か
ら他端部へ向かう方向が処理水の流れ方向Aとなる。
【0011】ここで、この沈殿槽11の底部11Cに
は、上記流れ方向Aに沿って走行レール12が敷設され
ている一方、沈殿槽11内の両端部の底部11C近傍に
は、複数の滑車13…が設けられており、これらの滑車
13…には牽引ワイヤ14が巻きかけられていて、沈殿
槽11内を上記流れ方向Aに沿って掛け渡されている。
さらに、この牽引ワイヤ14は、沈殿槽11の上記一端
部側において滑車13から上方に引き上げられており、
この牽引ワイヤ14の上方に引き上げられた部分は、沈
殿槽11の一端側の地上部に設けられた駆動装置15の
回転ドラム16に巻きかけられている。一方、沈殿槽1
1の底部11Cの一端部は、他端部側に対して一段陥没
するように形成されてるとともに、図示しない排泥管に
連結されていて、汚泥Mの排泥ピット17とされてい
る。
【0012】さらに上記走行レール12上には、汚泥掻
寄機18の走行台車19が該走行レール12に沿って走
行自在に設けられており、この走行台車19は、レバー
20を介して上記牽引ワイヤ14に連結されていて、上
記駆動装置15の回転ドラム16の回転により牽引ワイ
ヤ14が移動するのに伴い、沈殿槽11の底部11Cを
上記流れ方向Aに沿ってその一端部と他端部との間で走
行可能とされている。また、この走行台車19の下部に
は、掻寄板21が上記レバー20に連結されて、沈殿槽
11の底部11Cに対して上下動可能に設けられてお
り、走行台車19が沈殿槽11の上記一端部側に向けて
走行する際には、この掻寄板21が底部11Cに接して
直立し、沈殿槽11の底部11Cに堆積した汚泥Mを掻
き寄せて上記汚泥ピット17に排出し、逆に走行台車1
9が沈殿槽11の他端部側に向けて走行する際には、掻
寄板21が底部11Cから離れて水平になるようになさ
れている。
【0013】一方、沈殿槽11内には、処理水の流れ方
向Aに対向するように該沈殿槽11の幅方向に延びる中
間整流壁22が、上記流れ方向Aに間隔をおいて複数設
けられている。これらの中間整流壁22…は、沈殿槽1
1の上記側壁11Aと仕切壁11Bとの間に渡って、こ
れら側壁11Aと仕切壁11Bとに一体に形成されて成
るものであり、その上端部は、上記側壁11Aおよび仕
切壁11Bの上端部と略同じ高さとされていて、沈殿槽
11に供給されて保持される処理水の水位よりも高くな
るように設定されている。また、各中間整流壁22には
多数の整流孔23…が上記流れ方向Aに当該中間整流壁
22を貫通するように形成されている。ここで、これら
の整流孔23…は、直径100〜150mm程度の円形を
なすものであって、当該中間整流壁22の全面に亙って
沈殿槽11の幅方向および上下方向に等間隔となる格子
点状に形成されており、その数は、一の中間整流壁22
の面積に対する全整流孔23…の総開口面積、すなわち
整流孔23の開口比が6〜20%の範囲となるように設
定されている。
【0014】さらに、この中間整流壁22の下端部22
Aと沈殿槽11の底部11Cとの間には、上記牽引ワイ
ヤ14が通され、かつ上記汚泥掻寄機18の走行台車1
9が通過可能となるように間隙が設けられており、この
間隙に、中間整流壁22と同様に処理水の流れ方向Aに
対向するように可動整流板24が設けられている。この
可動整流板24は、強度と軽量化とを考慮してゴムまた
はPVC等のプラスチックから形成されたものであっ
て、本実施形態では図2に示すように側壁11A側と仕
切壁11B側とに配置された一対の幅の小さい整流板2
4A,24Bと、その間に配置された幅の大きい整流板
24Cとにより構成されており、上記一対の整流板24
A,24Bと中央の整流板24Cとの間には隙間が開け
られている。
【0015】また、各整流板24A,24B,24C
は、その上端部が図3に示すように中間整流壁22の下
端部22Aに設けられた吊り具27に掛け止められて中
間整流壁22の下端部22Aに吊り下げられ、この掛け
止め部を中心に図中に矢線C・Dで示す方向に回動自在
に支持されている。しかるに、整流板24A,24Bと
整流板24Cとの間の上記隙間には、沈殿槽11内に渡
された上記牽引ワイヤ14が通されており、また各整流
板24A〜24Cは、通常はその自重によって図3に示
すように中間整流壁22の下端部22Aから垂下した状
態とされる一方、汚泥掻寄機18の上記走行台車19の
通過の際には、該走行台車19に押されて跳ね上げられ
ることにより、該整流板24A〜24Cが矢線Cまたは
D方向に回動して開閉し、その通り抜けを許容するよう
になされている。
【0016】そして、この可動整流板24には、上記整
流板24A,24B,24Cのそれぞれの略全面に亙っ
て、該可動整流板24を貫通するように多数の整流孔2
5…が形成されている。本実施形態では、これらの整流
孔25…は、中間整流壁22の上記整流孔23と同様に
円形をなすものであり、図2に示すように上下方向に等
間隔で互いに平行な列をなすとともに、各列においては
沈殿槽11の幅方向に互いに等間隔となるように、かつ
上下方向に隣り合う列同士では互いに千鳥状となるよう
に配列されている。また、各整流孔25…の直径は、整
流板24A〜25Cの強度や抗力等を考慮して50〜1
60mmの範囲内で適宜に設定されている。
【0017】さらに本実施形態では、各整流板24A,
24B,24Cの下端部に、上方に向けて延びる多数の
スリット状の整流孔26…が上記整流孔25…の幅方向
の間隔と略等間隔となるように形成されており、かつそ
の開口幅も、上記整流孔25…の直径と同じく、50〜
160mmの範囲内に設定されている。また、このスリッ
ト状の整流孔26の上下方向の長さは、図3に示すよう
に沈殿槽11の底部11Cに堆積する汚泥Mの平均的堆
積高さよりも、該底部11Cから整流孔26の上端部ま
での高さの方が高く、堆積した汚泥Mの上に整流孔26
の上部が開口するように設定されている。さらにまた、
本実施形態では、これらスリット状の整流孔26…をも
含めた整流孔25…,26…の総開口面積が可動整流板
24の整流板24A〜24Cの総面積に対してなす開口
比は、中間整流壁22における開口比と同様に、6〜2
0%の範囲内において設定されている。
【0018】しかるに、かかる構成の整流装置において
は、まず従来の阻流板を用いた場合と異なり、中間整流
壁22だけでなく、可動整流板24の各整流板24A〜
24Cに形成された整流孔25…,26…を介して沈殿
槽11の底部11C側でも処理水が整流されて流通する
ため、図3に示すように可動整流板24の上流側と下流
側とで底部11に堆積する汚泥Mの堆積高さに極端な差
が生じることがない。このため、汚泥掻寄機18の走行
台車19が通過する際に、この可動整流板24が押され
て跳ね上げられても、それに伴う汚泥Mの跳ね上げや再
浮上を抑えることが可能となり、また走行台車19の通
過の際に汚泥Mが攪拌されて舞い上げられることも抑制
することができる。さらに、こうして可動整流板24に
整流孔25…,26…を形成することにより、整流板2
4A〜24Cが跳ね上げられる際にその回動方向側の処
理水が整流孔25…,26…から逃げるため、整流板2
4A〜24Cが処理水を押し出す作用が弱くなる。そし
て、これにより、整流板24A〜24Cの跳ね上げに伴
い生じる密度流も小さくなるので、かかる密度流による
汚泥Mの拡散も抑制することが可能となる。
【0019】このように、本実施形態によれば、沈殿槽
11の底部11Cに堆積した汚泥Mが、汚泥掻寄機18
による掻き寄せ、回収の際に舞い上げられて再浮上した
り、処理水中に拡散したりするのを抑えることが可能で
あり、すなわち一旦処理水から沈降分離された固体成分
が再び処理水中に混濁してしまうような事態を極力起こ
り難くすることができる。従って、かかる汚泥Mの再浮
上等により当該沈殿槽11における沈殿効率が損なわれ
るのを防止することができ、効率的な汚泥Mの沈降分離
を図って処理水の速やかな清澄化等を促すことが可能と
なるとともに、汚泥掻寄機18による汚泥Mの回収の効
率化を図ることができる。また、上記整流装置によれ
ば、可動整流板24の整流板24A〜24Cに整流孔2
5…,26…を開口させるという比較的簡単な改良で上
記の効果を得ることが可能であり、しかも上述のように
整流孔25…,26…により整流板24A〜24Cが処
理水を押し出す作用が弱くなることから、汚泥掻寄機1
8の走行台車19が通過する際に整流板24A〜24C
を押し出す力も小さくて済み、駆動装置15における駆
動力の軽減を図ることもできるという利点も得られる。
【0020】さらに、本実施形態では、可動整流板24
の整流板24A〜24Cの下端にスリット状の整流孔2
6…が形成されており、これにより、特に可動整流板2
4が回動する際の上記密度流をより効果的に低減するこ
とができる。すなわち、かかる可動整流板24の回動の
際には、該可動整流板24においてその回動中心からの
距離が大きくなるほど回動距離も大きくなり、従って処
理水を押し出す作用も大きくなる。しかるに、これに対
して本実施形態では、回動中心からの距離が最も大き
く、従って処理水の押し出し作用が最も大きくなる可動
整流板24の下端に上記スリット状の整流孔26…が形
成されているので、この可動整流板24の跳ね上げ、回
動の際に処理水をこのスリット状の整流孔26…から効
率的に逃がすことができ、これにより上記密度流の発生
を最小限に抑えることが可能となるのである。
【0021】なお、上述のように本実施形態において
は、このスリット状の整流孔26…を含めた整流孔25
…,26…の可動整流板24に対する開口比が6〜20
%の範囲に設定されているが、これは、上記開口比が6
%を下回るほど小さいと、可動整流板24による十分な
整流効果が得られないとともに、可動整流板24の上流
側と下流側との汚泥Mの堆積高さの均一化や、可動整流
板24の跳ね上げ、回動の際の汚泥の掻き上げ防止およ
び密度流の抑制を確実に奏功することが困難となるおそ
れがあるからである。また、逆にこの開口比が20%を
上回るほど大きくなると、可動整流板24の強度が損な
われるおそれが生じる。
【0022】さらに、この可動整流板24における整流
孔25…,26…の開口比が、中間整流壁22における
整流孔23…の開口比に比べて大きすぎたり、逆に小さ
すぎたりすると、中間整流壁22と可動整流板24との
間で処理水の流れに不均衡が生じ、整流効果が損なわれ
るおそれがあって好ましくない。また、中間整流板22
の整流孔23…と可動整流板24の整流孔25…との形
状や大きさが違いすぎても同様の不都合が生じるおそれ
がある。このため、これら中間整流板22および可動整
流板24における開口比や整流孔23および整流孔25
に形状・大きさは、略等しくなるように設定されるのが
望ましい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、中
間整流壁と沈殿槽の底部との間に設けられた可動整流板
に整流孔を形成することにより、沈殿する汚泥の堆積高
さの均一化を図るとともに、可動整流板が回動する際の
掻き上げや密度流の発生による汚泥の再浮上を抑制する
ことができる。従って、これにより処理水中における固
体成分の効率的な沈降分離を促して沈殿効率の向上を図
ることができ、処理水を速やかに清澄化させることが可
能となるとともに、汚泥掻寄機による汚泥の回収の効率
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す側断面図である。
【図2】図1におけるXX断面図である。
【図3】図1に示す実施形態の可動整流板24周辺を示
す拡大側断面図である。
【図4】従来の沈殿槽1の整流装置を示す側断面図であ
る。
【図5】図4におけるZZ断面図である。
【図6】図4に示す従来例の阻流板9周辺を示す拡大側
断面図である。
【符号の説明】
11 沈殿槽 18 汚泥掻寄機 22 中間整流壁 24 可動整流板 25 整流孔 26 スリット状の整流孔 A 処理水の流れ方向 M 汚泥

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理水を保持する沈殿槽の底部に汚泥掻
    寄機が走行可能に設けられるとともに、上記沈殿槽内に
    は、該沈殿槽の底部との間に間隙を開けて中間整流壁が
    設けられており、この中間整流壁と上記沈殿槽の底部と
    の間の間隙には、上記汚泥掻寄機の通過を許容する可動
    整流板が配設されていて、この可動整流板に多数の整流
    孔が形成されていることを特徴とする沈殿槽の整流装
    置。
  2. 【請求項2】 上記可動整流板の下端には、スリット状
    の整流孔が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の沈殿槽の整流装置。
  3. 【請求項3】 上記可動整流板の面積に対する上記整流
    孔の開口比が、6〜20%の範囲に設定されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の沈殿槽の
    整流装置。
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