JPH09262289A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置

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JPH09262289A
JPH09262289A JP8074664A JP7466496A JPH09262289A JP H09262289 A JPH09262289 A JP H09262289A JP 8074664 A JP8074664 A JP 8074664A JP 7466496 A JP7466496 A JP 7466496A JP H09262289 A JPH09262289 A JP H09262289A
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JP
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pressure
flow rate
drug solution
chemical
chemical liquid
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JP8074664A
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Takeshi Tsubouchi
猛 坪内
Hiromasa Kono
弘昌 河野
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスボンベを圧力発生手段として使用すること
で、小型軽量で携帯性に優れ、しかも低価格に構成で
き、かつ安定的に薬液の吐出を行う。 【解決手段】薬液カートリッジ31により薬液注入を行
う薬液注入装置であって、加圧手段を、液化ガスを収容
した小型ガスボンベ51と、小型ガスボンベを着脱自在
にするとともに圧力導入孔部34に対して着脱自在に構
成される圧力配管200と、分岐して配管されるととも
に、所定圧力以下では閉状態となり、かつ所定圧力以上
では開状態で大気に開放する圧力調整手段52から構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液注入装置に係
り、例えば薬液バッグに充填された薬液を硬膜外、動静
脈血管、皮下、筋肉、諸臓器などに注入するために小型
軽量に構成することで携帯用としても使用することがで
き、また薬液注入量、注入期間及び注入時間間隔等を任
意に設定して使用することが可能であることから、特に
薬液注入ポンプに好適に適用可能な技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、疼痛緩和の目的で塩酸モルヒ
ネを含む麻薬や、癌治療のための抗癌剤や抗生物質等の
連続微量注入を行うための薬液注入装置が提案されてい
る。これらの薬液注入装置によれば、バッテリーで駆動
される小型のシリンジポンプやペリスタリックポンプな
どのように電気をエネルギー源としてモータ等の動力源
を用いた電動ポンプを使用している。
【0003】このような電動ポンプによれば、電気回路
やマイクロプロセッサによる制御回路等を用いて任意の
注入量を得るように適宜制御可能となることから、患者
の様態に応じたきめ細かな薬剤投与管理が実現可能とな
るという利点がある。
【0004】一方、電動ポンプに比べて、小型軽量であ
り、かつ低価格に構成できしかもその操作が簡便なポン
プとして弾性材料からなるバルーンを用いた薬液注入装
置が知られている。例えば、特公平6-83725号公報乃至
特開平6-296688号公報になる開示によれば、バルーンの
内部に薬液を充填しておき、バルーンの収縮力を利用し
て薬液を注入するポンプシステムが提案されている。ま
た、特公昭51-117489号公報によれば、金属ベローズと
金属ベローズを覆うケース内に封入されたガスの蒸気圧
を利用してベローズを圧縮して、ベローズ内の薬液を吐
出させるようにして注入を行う薬液注入装置も提案され
ている。また、特開平7-509号公報によれば、筒状容器
内において薬液を充填した後に、これをカプセル内に収
納しプランジャ(押子)を取付け、このプランジャをゼ
ンマイ式の定荷重バネにより移動するようにして薬液を
吐出するものも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような電動ポンプを使用する薬液注入装置によれば、き
め細かな薬液注入制御が可能な反面で、電動ポンプに付
随する機構部品や電源により装置全体の外形寸法が大き
くなり、また重量が増加することから携帯性が悪くなる
という欠点がある。また、多くは薬液注入設定のための
操作部を一体的に設けている構成であるので価格が高く
なり、また操作も繁雑になるなるという欠点も指摘され
ている。
【0006】一方、上記のように低価格に構成すること
ができるバルーン式ポンプやガス圧利用のポンプを使用
した薬液注入装置によれば、小型軽量に構成できるので
携帯性に優れる利点がある。しかし、これらの薬液注入
装置は圧力が任意に調整できず、また流量制御を単一の
オリフィス(微細孔を有する流体抵抗体)で行っている
ものが殆どであることから、一機種で一流量の設定しか
できないという欠点がある。加えて、薬液注入のための
流路を任意かつ自動的にオン/オフ制御することができ
ない構成であることから、連続微量注入のみの動作とな
るので、患者の状態に応じたきめ細かな薬液投与が不可
能となる。
【0007】また、近年になり、従来からの手動式空気
ポンプに代えてパンク修理キット用として超小型の液化
炭酸ガスボンベが広く販売されている。この液化炭酸ガ
スボンベによれば、太めの筆記具程度の大きさであるの
で常時携帯できることから、例えば自転車や二輪車等の
車両の走行途中でパンクが発生した時に、このボンベを
タイヤの空気注入口にセットすることで充填された液化
炭酸ガスが気化して、チューブまたはチューブレスタイ
ヤを膨張するようにできるので、その後に近隣の修理店
まで走行するか、あるいはパンク発生箇所を現場で修理
した後にタイヤを膨張してそのまま走行できるようにな
る便利なものである。
【0008】以上のように、このような小型の液化炭酸
ガスボンベ乃至その他の目的に使用されるガスボンベ類
であって、特に小型軽量に構成されるものは携帯に便利
であることから、上記の電動ポンプに代えて小型ガスボ
ンベを圧力発生手段として使用するように構成した薬液
注入装置が考えられる。
【0009】しかしながら、このような小型のガスボン
ベによれば、上記のように液体から気体に気化すること
で発生する際に発生圧力が大きく変動するので、圧力発
生手段としてそのまま使用した場合には安定した吐出は
到底実現できなくなる問題がある。
【0010】したがって、本発明はこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、ガスボンベ等の小型の圧力
発生手段を使用することで、小型軽量で携帯性に優れ、
しかも低価格に構成でき、かつ安定的に薬液の吐出を行
うことができる薬液注入装置の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明によれば、薬液バッグを有
するか着脱自在に収納する薬液カートリッジを加圧手段
に接続して所定流量で薬液を注入する薬液注入装置であ
って、前記加圧手段を、圧力発生手段と、該圧力発生手
段を着脱自在にするとともに加圧室に連通する圧力導入
孔部に対して着脱自在に構成される圧力配管と、該圧力
配管から分岐して配管されるとともに、前記加圧室が所
定圧力以下では閉状態となり、かつ前記加圧室が所定圧
力以上では開状態で大気に開放する圧力調整手段から構
成することを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明における好適な実施
の形態につき、添付図面を参照して詳細に述べる。
【0013】先ず、図1は患者Pへの装着状態とともに
示した薬液注入ポンプ1の全体構成を示す外観斜視図で
ある。
【0014】本図において、薬液注入ポンプ1は図示の
ように患者の衣類の胸ポケットに入れることができるよ
うにした形状からなり、かつ表示部15が上に向くよう
にして、患者Pが随時見ることができ、またスイッチ1
8が前面に位置するように構成された流量制御ユニット
11と、このユニット11に内蔵される流量制御デバイ
ス21と、この流量制御デバイス21に対して後述する
ように着脱される薬液カートリッジ31と、流量制御ユ
ニット11に配設されたコネクタC1に対してインター
フェースケーブル20(例えば、シリアルインターフェ
ース用RS232Cケーブル)を介して接続されるノー
トパソコン等の外部プログラミング装置41とから構成
されている。
【0015】また、流量制御ユニット11と、流量制御
デバイス21と薬液カートリッジ31は図中の矢印D
1、D2方向に互いに着脱自在に構成される一方で、左
下の使用状態図に示したように例えばパチン嵌合により
一体的となる状態にセットした後には、外力の作用によ
り簡単に外れることがないように構成されている。さら
にまた、図示のように一体的にセットするときに、流量
制御デバイス21のコネクタC2が流量制御ユニット1
1に対して自動的に電気的に接続する状態になる一方
で、薬液カートリッジ31の上部に配設された加圧孔3
4が流量制御デバイス21側に設けられた圧力発生部
(ガスボンベ51)に対して自動的に接続できるように
構成されている。
【0016】一方、薬液Mは薬液カートリッジ31内に
収納された薬液バッグ32において所定量分が予め真空
パックにより気泡が絶対に混入しないようにして充填さ
れており、また動作中においても気泡が混入しないよう
に構成されている。この薬液カートリッジ31は薬液の
消費状況を外から見えるようにするために透明乃至半透
明であって所定の機械的強度を有する硬質の高分子材料
から形成されており、その内面において薬液バッグ32
と薬液カートリッジ31との間の仕切り部材として作用
すると共に、薬液カートリッジ31の内壁との間におい
て、後述するように導入気体を漏れなく封入することの
できる弾性体からなる隔壁33が設けられている。
【0017】この隔壁33は加圧孔34を介して内部に
気体を導入することにより隔壁33で遮蔽された空間部
位が膨張し、薬液バッグ32側に移動して加圧するよう
に構成されており、この移動動作により薬液バッグ32
がカートリッジ内において収縮されることで内部の薬液
Mを流量制御デバイス21に送ることを基本動作原理と
している。
【0018】ここで、この薬液カートリッジ31の素材
としては、機械的強度及び光透過性に優れるポリカーボ
ネート、アクリル、ポリスチレンなどの高分子樹脂材料
が挙げられる。また、薬液バッグ32の素材にはポリエ
チレン、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリプロピレンの
ように可撓性及びに光透過性に優れる樹脂材料が挙げら
れる。さらに隔壁33の材料としては、ポリエチレン、
ポリウレタン、ポリプロピレン、塩化ビニル、シリコン
ゴム、ウレタンゴム、フッソ系ゴム、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、天然ゴム等のように、柔軟性と耐久性
に富む素材が挙げられる。また、隔壁33とカートリッ
ジ31は一体成形される場合には、同種の材料が使用さ
れるが、隔壁のみ異なる樹脂材料を用いて所謂2色成形
技術から成形するようにしても良い。
【0019】続いて、図1に図2のブロック図をさらに
参照して、先ず、隔壁33を移動するための加圧は、制
御ユニット11内に設けられた小型ガスボンベ51によ
って隔壁33内の圧力が一定になるように加えられる。
この小型ガスボンベとしては、例えばパンク修理用とし
て一般向けに販売されるようになった液化炭酸ガスを充
填した超小型ガスボンベを用いることにより、非常に小
型に構成できるようになる。
【0020】この小型ガスボンベ51には、ガスボンベ
に接続される後述する圧力調整部52が設けられてお
り、発生圧力を一定に調整して、薬液カートリッジ31
内の隔壁33で囲まれた空間内に対して自動接続される
加圧孔34を介して圧力気体を導入するように構成され
ている。このようなガスボンベ中に充填される気体とし
ては、上記の二酸化炭素の他に、ヘリウム、窒素、代替
フロンガス等があり、また発生圧力は、26〜66kP
a(約200〜約500mmHg)の範囲に調整するこ
とが望ましい。
【0021】また、図示のように一体的にセットすると
きに、流量制御デバイス21のコネクタC2が流量制御
ユニット11に接続する状態になる一方で、薬液カート
リッジ31の上部に配設された加圧孔34が流量制御デ
バイス21側に設けられた小型ガスボンベ51に対して
自動接続されるとともに、接続された状態において自動
弁34aが開くことで小型ガスボンベ51からの発生ガ
スが薬液カートリッジ31に対して自動供給されるよう
に構成されている。一方、薬液カートリッジ31内の薬
液バッグ32には流量制御デバイス21に設けられた接
続管22が上記のように矢印D2方向に移動することで
自動的に刺入された状態になり連通状態となる。この接
続管22を通過した薬液Mは微細孔23a(オリフィ
ス)を有する流体抵抗体23を通過するが、この微細孔
23aの内径は10〜500μmが好ましく、後述のよ
うに適宜流路が選択されるように分岐しており、設定流
量を精度良く得るように構成されている。
【0022】こうして流体抵抗体23のオリフィス23
aを通過した薬液Mは、流路を開閉する作用を有する流
体制御弁24によってオン/オフ状態にされて略一定の
流量になるように制御される。このためにこの流体制御
弁24は、流路である軟性チューブ25を流量制御ユニ
ット11内に設けられた流量制御弁である弁駆動機構1
2のソレノイドの可動軸12aの押圧作用により、軟性
チューブ25自体を図示のように直接押し潰すことで流
路を閉塞させる方式であるが、他の周知の弁機構も使用
できることは勿論である。
【0023】したがって、この弁駆動機構12がオフ状
態であり、流体制御弁24が開放状態の時には、薬液バ
ッグ32に対して印加された気体圧力と、主に流路抵抗
体23による流体抵抗で定められた一定流量の薬液Mが
患者に対して注入されることになる。また、この弁駆動
機構を用いて流量を時分割制御することにより、流路開
放時の時間流量値を最大値とした任意の時間流量値が得
られることになるので、後述する各投与モードに適合し
た流量制御が可能となる。
【0024】一方、流量制御デバイス21には上記の弁
機構24の下流部位に薬液の流量を測定するための流量
センサ26がさらに組み込まれており、コネクタC2を
介して制御ユニット11に対して着脱可能に接続されて
いる。即ち、図1に示したように、ポンプアセンブリの
状態で制御ユニット11と接続され、流量を検出できる
ように構成されており、流量センサドライバ13と流量
信号増幅器14を介してCPU19に対して接続されて
いる。この流量センサ26にはヒータとサーミスタとか
らなる熱式流量計が好ましいが、容積式流量計、差圧式
流量計、超音波流量計、電磁流量計等であっても良い。
また、制御ユニット11は実装基板上に実装されている
CPU19に対して図示の各素子が接続されており、具
体的にはゲートアレイやドライバ素子他105を介して
弁駆動機構12と、4桁の8セグメントの液晶表示素子
等からなる表示部15と、電源オフ状態でも記憶内容の
保持が可能なEPROM素子等からなるメモリ16と、動作
スイッチ17と両方を同時に押圧した時にオンされるよ
うにアンド回路接続される薬液注入スイッチ18a、1
8bと、外部プログラミング装置41であるパソコンに
コネクタC1を介して接続される外部インターフェース
素子101と、警報ブザー102と、交換自在の乾電池
103とから構成されている。以上のように構成される
薬液注入装置の全体の動作は、外部プログラミング装置
41に組み込まれたソフトウェアを用いて制御され、薬
液注入量、注入時間、要事手動注入と呼ばれるP.C.A.
(Patient Controlled Anesthesia)量等のポンプ動作に
必要な情報が医師または有資格者により入力されて、外
部プログラミング装置41の外部インタフェースを用い
て制御ユニット11の外部インタフェース101を通し
て情報が入力される。この時点で外部プログラミング装
置41と制御ユニット11は切り離される。
【0025】制御ユニット11は、流量制御デバイス2
1と薬液カートリッジ31と組み合わされることで、薬
液注入ポンプとして機能することになるので、これらが
組み合わされた時点で、制御ユニット11の動作スイッ
チ17を入れると入力されたポンプ動作情報に従って、
プライミング動作の後に薬液注入が開始される。
【0026】流量制御は前述したように流量制御のため
の弁駆動機構12にCPU19から信号を送って行われ
る。このために流量センサ26からの流量信号は、流量
信号増幅器14を通りCPU19に送られてモニタされ
る。この流量信号は、ポンプからの流量と測定値との差
に基づき弁駆動機構12にフィードバックをかけること
でオン/オフ制御を実行することで、後述の夫々の投与
モードに基づき流量制御を行うようにしている。また、
流量検出が実行できないような異常を検出した場合に
は、ブザー102から警報を発生させるためにも流量セ
ンサ26からの流量信号が用いられる。
【0027】また、薬液注入ポンプ1を使用する患者P
が例えば末期ガン患者であり、激しい疼痛にどうしても
耐えることができない場合には、薬液の塩酸モルヒネを
任意に注入する上記のP.C.A.注入を実現するために、
注入スイッチ18a、18bの両方を同時に押圧する
と、あらかじめ設定されたP.C.A.量の塩酸モルヒネが
患者に注入されて、患者の苦痛を緩和するように配慮さ
れている。このような使用状況は、内蔵のメモリ19に
随意記憶されて、外部プログラミング装置41と接続す
ることで、使用情報を読み出すことができるようにし
て、次の投与スケジュールの作成に役立て、次の処方箋
作成の参考にするように構成されている。
【0028】図3は、上記の実使用状態を示したフロー
チャートであって、初回の設定時におけるプログラムを
示したものである。
【0029】本図において、先ず、ステップS1におい
て医師または有資格者がノートパソコン等の外部プログ
ラミング装置41の電源投入後に、投与プログラムのロ
ードまたは呼び出しを行う。続いて、ステップS2にお
いて、インターフェースケーブル20(例えば、シリア
ルインターフェース用RS232Cケーブル)をコネク
タC1を介して制御ユニット11の本体と接続する。
【0030】続いて、ステップS3において、患者カル
テに合致する内容の暗証番号を装置41から入力して、
病状、薬液の照合を行う。このようにして装置41の表
示画面に、患者カルテの内容が表示されたら、ステップ
S4において、投与スケジュールを決定し、薬液種類、
注入量、注入期間及び注入時間間隔と、薬液が例えば塩
酸モルヒネの場合には上記のP.C.A注入のための条件の
設定値を入力する。
【0031】以上で、投与のための制御条件が決定した
ので、続いてステップS5において制御ユニット11の
電源がオンされて、制御条件データの送信が実行され
て、記憶部であるRAM16に記憶される。また、この
作業と前後して、所望の薬液を充填した薬液カートリッ
ジ31について記入した患者の処方箋が外部プログラミ
ング装置41に接続されているプリント装置からプリン
トアウトされる。以上で、医師または有資格者の作業が
終了する。尚、1回の処方箋により最長で2週間分の薬
液カートリッジ31を薬局で準備することができるの
で、これに伴い、上記の小型ガスボンベ及び流量制御デ
バイス21が提供される。
【0032】続いて、ステップS6に進み、流量制御デ
バイス21の接続管22を薬液バッグ32に穿通するよ
うにして薬液カートリッジ31にセットした後に、制御
ユニット11に対してセットして、弁機構12が動作可
能な状態にする一方で、コネクタC2により電気的な接
続状態にする。また、制御ユニット11側の小型ガスボ
ンベ51がセットされて、加圧孔34を介して発生圧力
を薬液カートリッジ31中に導入できる状態にする。次
に、ステップS7に進み外部プログラミング装置41か
らの指示に基づき初期動作プログラムが起動されて、プ
ライミングと各部の機能をチェックする後述する機能チ
エックプログラムが起動される。
【0033】以上で外部プログラミング装置41を接続
した状態の操作が終了し、ステップS8に進み、コネク
タC1においてインターフェースケーブル20を取り外
すとともに、チューブ25の先端に接続された留置針2
5aを患者側に予め埋設されたキャップPCに穿す状態
にする。この後、ステップS9においてステップS4で
設定された投与プログラムに基づく自動投与プログラム
が起動される。また、薬液が疼痛の緩和のための塩酸モ
ルヒネである場合には、上記のP.C.A注入のためのプロ
グラムが起動される。
【0034】以上で、患者は薬液投与による治療と疼痛
緩和を受けることができるようになり、所定期間の投与
経過途中においてステップS10で、装置の投与履歴が
上記の記憶部19に記憶されて、ステップS11におい
て薬液残量が少なくなるまで投与が継続され、残量が残
り少なくなると終了する。
【0035】図4は、図3のステップS4における投与
スケジュールの具体例を示した、フローチャートであ
る。本図において、ステップS20において、医師は患
者の病状、病歴の確認を行い、ステップS21において
(a)持続投与、(b)間欠投与、(c)持続/間欠投
与のいづれかの投与パターンを選択決定して、外部プロ
グラミング装置41から入力する。続いて、ステップS
22において、決定された投与パターンに基づき、流量
設定、投与時間と時間間隔(H1、H2)、P.C.A注入
のための投与量と、このP.C.A注入を禁止する不応期の
入力が行われる。続いて、ステップS23において、P.
C.A許可期間の入力が行われ、ステップS24において
1日当たりの最大投与量が入力される。
【0036】図5は、図3のステップS7における初期
動作プログラムの具体例を示した、フローチャートであ
る。
【0037】本図において、ステップS30において、
スイッチ18a、18bの両方が同時に押圧されると、
このプログラムが起動され、加圧された状態になってい
る薬液バッグから薬液が吐出されて(ステップS3
1)、弁駆動機構12のソレノイドがオフ状態にされ
(ステップS32)、ステップS33において、流量セ
ンサ26において所定の流量が検出されたか否かの判定
がされて、流量検出がない場合には何らかの異常発生が
あったと判断して、ステップS37に進み異常発生フラ
グを立てることでこのステップに続く処理を禁止して、
ステップS38においてブザー102の連続通電により
異常状態を知らせて、ステップS39で強制終了する。
【0038】一方、ステップS33で所定の流量検出が
なされると、ステップS34において留置針25aから
の薬液吐出を確認してプライミングを終了し、ステップ
S35において弁機構をオン状態にして、吐出を禁止し
て、ステップS36で投与準備が終了する。
【0039】図6は、2回目以降の投与プログラムであ
り、図3に示したフローチャートによる投与スケジュー
ルを変更するものである。このように変更する必要があ
る場合において、ステップS40において医師または有
資格者がノートパソコン等の外部プログラミング装置4
1の電源投入後に、投与プログラムのロードまたは呼び
出しを行う。続いて、ステップS41において、インタ
ーフェースケーブル20をコネクタC1を介して制御ユ
ニット11の本体と接続する。
【0040】続いて、ステップS42において、患者カ
ルテに合致する内容の暗証番号を装置41から入力し
て、病状、薬液の再照合を行う。このようにして装置4
1の表示画面に、患者カルテの内容が表示される。
【0041】次に、ステップS43において、制御ユニ
ットの記憶部19に記憶された投与履歴が装置41側に
インターフェースケーブル20を介してダウンロードさ
れて装置41の画面に表示されるので、この表示結果を
見て医師は、起動投与スケジュールを再度検討して最適
な投与パターンを決定し、再度薬液種類、注入量、注入
期間及び注入時間間隔を入力する(ステップS44)。
【0042】この後に、ステップS45において制御ユ
ニット11の電源がオンされて、制御条件データの送信
が実行されて、記憶部であるRAM16に記憶され、所
望の薬液を充填した薬液カートリッジ31について記入
した患者の処方箋が外部プログラミング装置41に接続
されているプリント装置からプリントアウトされる。こ
の後に、上記のステップS6〜ステップS11(ステッ
プS46)を実行して、以降ステップS40からステッ
プS46を患者が完治するまで行う。
【0043】次に、図7は流量制御デバイス21に設け
られる流量センサ26を熱式流量計から構成した場合の
動作原理図(a)、波形図(b)である。本図におい
て、チューブ25は長手方向に同じ断面積Sを有してお
り、薬液の流路となる上流側においてヒータ26hを設
けており、このヒータ26hを流量センサドライバ13
を介してCPU19に対して接続している。また、この
ヒータ26hの距離L分に下流側には温度検出のための
サーミスタ26tが配設されている。
【0044】以上の構成において、求める流速で矢印方
向に下流に流れる薬液Mに対して時間t1において、
(b)に示したようなヒータ加熱信号Hを印加してヒー
タ26hへの通電を行い薬液の温度上昇を行う。このよ
うにして温度上昇された状態を距離L分下流に配設され
るとともに流量信号増幅器14を介してCPUに接続さ
れたサーミスタ26tにより、時間t2において温度上
昇のピーク値を検出して図示のような波形のサーミスタ
出力信号Tを得る。
【0045】以上から、時間差Δt=t1−t2を内蔵
のタイマにより求め、距離Lを求めた時間差Δtで割る
ことで薬液の流速を得て、この流速に断面積Sを乗じて
求める流量Vを得る。このようにして求められた流量V
に基づき、投与の管理を上記のように時間分割して行う
ようにする。
【0046】次に、図8は小型ガスボンベ51に接続さ
れる圧力調整機構の配管図である。本図において、既に
説明済みの構成には同一符号を付して説明を割愛して、
未説明部分について述べる。
【0047】先ず、小型ガスボンベ51は配管200の
口金部202において螺合等により着脱自在に設けられ
ており、最終的にセットされた状態において配管200
内部と連通して、配管200の内部にガスを充満すると
ともに圧力調整弁52の作用により26〜66kPa
(約200〜約500mmHg)の範囲に調整すること
がてきるように構成されている。
【0048】このために、配管200は、分岐部201
において分岐しており、圧力調整弁52の本体201の
導入管部210aに連通するようにして本体201内部
の空間部210bに発生ガスを導入管部210aを介し
て導入可能にしている。この空間部201bには実線で
図示のようにボール212を当接状態で保持して気密状
態にするためのテーパ底部210cが上記の導入管部2
01aに連続するように形成されている。また、ボール
212は付勢手段であるコイルバネ230の圧縮力によ
り常時、テーパ底部210c側に移動するように付勢す
る状態に保持されており、導入管201aを介して導入
されるガス圧が上記の圧縮力以上に高まる状態になった
時に、このガス圧の作用によりボール212が破線図示
の位置に移動されるようになり、空間部201bの側面
に穿設された開口部210dを介して大気中に発生ガス
を放出するように構成されている。
【0049】一方、コイルバネ230の上端は調整ネジ
体232により保持されている。この調整ネジ体232
は本体210に形成されたネジ孔部201kに螺合する
外ネジ部232aと、溝部232bが形成されており、
溝部232bにマイナスドライバをセットして図中の矢
印方向に回転することで、図中に上下方向に調整ネジ体
232が移動するようにして、コイルバネ230の自然
長を調整できるようにして上記のボール212に対する
プリロードが調整できるようにしている。
【0050】したがって、この調整ネジ体232を適宜
調整することで、26〜66kPa(約200〜約50
0mmHg)の範囲に調整することがてきるようにな
り、隔壁33に作用する圧力A1を所望の圧力に維持で
きるようにして、バッグ32に対して一定圧力を作用さ
せるようにできる。図9は 薬液バッグ131の構成を
示した要部断面図である。本図において、容器内に複数
の独立した部屋を有し、それぞれの部屋が柔軟な隔膜に
より形成された容器となっており、隣り合う隔膜の表面
積が等しくなるように構成されている。以上のように構
成することで、ガス室(袋)にガスが供給されることで
薬液袋側が収縮する際における残量をなくすことが可能
となる。また、加圧バッグであるガス袋との一体化によ
り小型にできるので省スペース化、低コストが可能とな
るものである。
【0051】このように構成するために、平面に成形し
た樹脂製シートを3枚重ねた状態にし、それぞれのシー
トの間に適当な長さのチューブを挟み、シートの外側を
まとめて融着する。その際に、各チューブをその内腔を
確保した状態で両側にシートと融着することにより、2
つの同一の形状を有する重ね合わせた形状となった密閉
状態のバックが成形されるようになり、各チューブは夫
々のバック(袋)における唯一のポート(出入口)とな
る。
【0052】このようにして得られた薬液バッグの一方
に薬液を充填する。この状態で、他法のバック中に所定
ガス圧のガスを注入すると、ガス圧によって隔膜132
が薬液側に押されるので、薬液を充填したバッグ内にお
いて同一の圧力が発生し、薬液袋側のポートから抽出で
きるようになる。
【0053】また、隔膜は薬液袋に完全に密着する状態
になるまで、ガス圧に押されるので残量を略ゼロにする
ことができるようになるので、理想的なものとなる。
【0054】図10は、薬液バッグの別実施形態を示し
た製造工程の模式図である。本図において、図示のよう
な形状に予め成形された2つのバックを重ね合わせて融
着することにより、隔膜が2層構造になる点以外は上記
の薬液バッグと同じ2部屋を有する薬液バッグを成形で
きる。
【0055】さらに、別実施形態を示した製造工程の模
式図において、外側になるシートを固い材質から構成し
て、隔膜のみを柔軟な素材から構成するようにして、原
形を留めることができる立体形状にすることにより薬液
バッグの変形により発生する圧力損失を軽減できるよう
になる。
【0056】以上の薬液バッグを成形するシートとして
は、オレフィン系(PP、PE)、PET、軟質塩化ビ
ニル、及び水蒸気バリヤとガスバリヤ性を具備する複合
材料が使用される。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガスボンベを使用することで、小型軽量に構成できるの
で携帯性に優れ、かつ低価格に構成でき、しかも安定的
に薬液を吐出することができる薬液注入装置の提供が可
能となる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】 患者Pへの装着状態とともに示した薬液注入
ポンプ1の全体構成を示す外観斜視図である。
【図2】 流量制御デバイス11と制御ユニット21と
薬液カートリジの接続後の様子を示したブロック図であ
る。
【図3】 投与スケジュール設定のフローチャートであ
る。
【図4】 図3のステップS4の具体例を示したフロー
チャートである。
【図5】 初期動作のフローチャートである。
【図6】 2回目以降の投与スケジュール設定のフロー
チャートである。
【図7】 流量計測の説明図である。
【図8】 ガスボンベの配管状態と圧力調整弁の要部破
断図である。
【図9】 薬液バッグの要部断面図である。
【図10】 薬液バッグの製造工程を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
11 流量制御ユニット 12 弁駆動機構 13 流量センサドライバ 14 流量信号増幅器 15 表示部 16 記憶部 17 動作スイッチ 18 薬液注入スイッチ 19 CPU 20 インターフェースケーブル 21 流量制御デバイス 22 接続管 23 流体抵抗体 24 流体制御弁 25 軟性チューブ 26 流量センサ 31 薬液カートリッジ 32 薬液バッグ 33 隔壁 34 加圧孔 41 外部プログラミング装置 51 小型ガスボンベ 52 圧力調整弁 ンベ 52 圧力調整弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液バッグを有するか着脱自在に収納す
    る薬液カートリッジを加圧手段に接続して所定流量で薬
    液を注入する薬液注入装置であって、 前記加圧手段を、 圧力発生手段と、 該圧力発生手段を着脱自在にするとともに加圧室に連通
    する圧力導入孔部に対して着脱自在に構成される圧力配
    管と、 該圧力配管から分岐して配管されるとともに、前記加圧
    室が所定圧力以下では閉状態となり、かつ前記加圧室が
    所定圧力以上では開状態で大気に開放する圧力調整手段
    とから構成することを特徴とする薬液注入装置。
  2. 【請求項2】 前記薬液バッグに接続されるとともに流
    量を制限する流体抵抗手段を途中部位において接続した
    流路と、 該流路内における薬液の流量を断続するために前記流体
    抵抗手段の下流側に設けられる流量制御手段と、 前記流路内における流量を測定するために前記流量制御
    手段の下流側または上流側に設けられる流量測定手段
    と、 前記流量制御手段と前記流量測定手段に接続される制御
    手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載
    の薬液注入装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力調整手段において、前記加圧室
    からの背圧で自動開閉する圧力調整部を設け、前記所定
    圧力を調整可能に構成することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2のいずれかに記載の薬液注入装置。
JP8074664A 1996-03-28 1996-03-28 薬液注入装置 Withdrawn JPH09262289A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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