JPH09261934A - 直流発電機 - Google Patents

直流発電機

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JPH09261934A
JPH09261934A JP6618396A JP6618396A JPH09261934A JP H09261934 A JPH09261934 A JP H09261934A JP 6618396 A JP6618396 A JP 6618396A JP 6618396 A JP6618396 A JP 6618396A JP H09261934 A JPH09261934 A JP H09261934A
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rotor
stator
coils
field
cores
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JP6618396A
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Muneaki Takara
宗明 高良
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直流発電機に関し、従来の直流発電機の欠点を
解消して、故障率が低くかつ発電効率のよい直流発電機
を提供することを目的とする。 【解決手段】外力により回転させられるロータと、該ロ
ータにギャップを隔てて同心状に配置されたステータ
と、該ロータの周面に円周方向に沿って配列された複数
の界磁極を有し、該複数の界磁極が該ステータに向かう
方向にすべて同極が現れるようにする界磁システムと、
該ロータが回転する時、常に極性が同一方向の発電出力
が取り出せるように該ステータに巻回された取出しコイ
ルとを備えて構成された直流発電機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直流発電機に関する
ものである。
【0002】自動車の発電システムは直流発電機が主流
であったが、従来の直流発電機は誘導した交流電圧を整
流子とブラシを通して整流して取り出す方式であったた
め故障が多く次第に廃れていき、現在では交流発電機か
ら取り出した交流電圧をIC回路で直流電圧に変換する
方式が多く採用されている。しかし、現在の方式では交
流から直流への変換過程で25〜35%の損失を生じる
ので効率的であるとは言えない。
【0003】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、従来の直流発電機
の欠点を解消して、故障率が低くかつ発電効率のよい直
流発電機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る直流発電機は、外力により回転させ
られるロータと、該ロータにギャップを隔てて同心状に
配置されたステータと、該ロータの周面に円周方向に沿
って配列された複数の界磁極を有し、該複数の界磁極が
該ステータに向かう方向にすべて同極が現れるようにす
る界磁システムと、該ロータが回転する時、常に極性が
同一方向の発電出力が取り出せるように該ステータに巻
回された取出しコイルとを備えて構成される。
【0005】このように構成すると、該取出しコイルか
らの発電出力を整流する必要がなくなるので、ブラシと
整流子による整流機構を不要とした故障率の低い直流発
電機を実現することができる。
【0006】また、本発明に係る直流発電機は、上記の
構成を一構成単位とし、第一および第二の構成単位を同
一回転軸上に軸方向に沿って所定の間隔を置いて配置
し、該第一の構成単位のロータの界磁極と該第二の構成
単位のロータの界磁極とが互いに逆極性となるよう構成
することにより、該第一の構成単位の取出しコイルと該
第二の構成単位の取出しコイルとを通過する界磁束の閉
回路を形成するようにできる。
【0007】このように構成することで、該ロータの界
磁システムの発生させる磁界の形状を単純で安定したも
のとすることができる。
【0008】また、本発明に係る直流発電機は、該ロー
タに界磁システム、該ステータに取出しコイルを設ける
ことに換えて、該ロータに取出しコイル、該ステータに
界磁システムを設け、ロータ側から発電出力を取り出す
ように構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は本発明に係る直流発電機の実施
例を示す図である。本実施例装置は、図示しない筐体に
回転可能に支持されたロータ1と、該筐体に支持されて
ロータ2の外側に同心状に配置された円筒形状のステー
タ2と、ロータ1の一端側に取り付けられた給電機構3
とからなる。
【0010】ロータ1は、回転軸10と、回転軸10上
に軸方向に間隔を置いて取り付けられた2つのロータコ
ア11a、11bと、ロータコア11a、11bにそれ
ぞれ巻回された励磁コイル12a、12bとで構成され
る。図2(a)は横断面から見たロータ1の構成を示し
たものである。ロータコア11は、回転軸10を中心に
直径方向外側に向かって突出した複数の断面T字形状の
突極を有する。励磁コイル12は、ロータコア11の各
突極の脚部に巻回されたコイルを直列接続したものであ
り、通電時にロータコア11の外周面(各突極の頭部)
に同極性の磁極が生じるように、各突極での巻回方向は
すべて同一となっている。また、ロータコア11aと1
1bとの間では外周面に生じる磁極が互いに逆極性にな
るように、励磁コイル12aと12bは互いに逆方向に
巻回されている。励磁コイル12aと12bの両端はそ
れぞれ給電機構3に接続される。
【0011】ステータ2は円筒形状を有し、珪素鋼板等
の磁性材料からなる。ステータ2の内周面上にはロータ
コア11a、11bに対応する位置にそれぞれステータ
コア20a、20bが形成されている。ステータコア2
0a、20bにはそれぞれ取出しコイル21a、21b
が巻回されている。図2(b)は横断面から見たステー
タ2の構成を示したものである。ステータコア20はス
テータ2の内周面から直径方向内側に向かって突出する
複数の断面T字形状の突極を有する。取出しコイル21
は、ステータコア20の各突極の脚部に巻回されたコイ
ルを直列接続したものであり、各突極上の巻回方向はす
べて同一となっている。
【0012】給電機構3は、回転軸10の一端側に取り
付けられた2つのリング30、31と、リング30、3
1にそれぞれ摺接するように配設された2つのブラシ3
2、33とからなる。リング30、31は励磁コイル1
2a、12bに接続され、ブラシ32、33は外部のバ
ッテリの正極および負極に接続される。それによりバッ
テリから励磁コイル12a、12bに直流電流が供給さ
れ、ロータコア11a、11bが励磁される。図3に励
磁コイル12a、12bへの給電のための電気的接続の
例を示す。図3(a)は励磁コイル12aと12bを直
列に接続する場合、図3(b)は励磁コイル12aと1
2bを並列に接続する場合である。
【0013】本実施例装置は次の点に特長があると言え
る。 ロータコア11aとロータコア11bがそれぞれ外
周面に単一極性の磁極を生じさせることにより、取出し
コイル21aと21bには常に同一方向の磁束が通過す
る。それにより、ロータ1が回転する時に取出しコイル
21aと21bからは同一極性の範囲内で変化する電圧
が取り出される。したがって、従来の直流発電機のよう
に取り出した電圧を整流する必要がない。 ロータコア11aとロータコア11bに互いに逆極
性の磁極を生じさせ、ステータ2を磁性材料で二連一体
形に成形したことにより、一方のロータコア11から出
た磁束がステータ2を通路として他方のロータコア11
に入るような磁界分布を作り出すことができる。それに
より、取出しコイル20aと20bを通過する磁束が単
純な形状となり、安定した磁界分布が得られる。
【0014】図4は本実施例装置の給電時の界磁束を示
した縦断面図である。図示されるように、例えばロータ
コア11aの外周面にN極、ロータコア11bの外周面
にS極が生じるような電気的接続がされた場合、ロータ
コア11aから出た磁束は、ステータコア20aと20
bの連結部分を軸方向に沿って通過し、ロータコア11
bに入る。このとき、ロータ1の回転軸10が外力を受
けて回転すると、取出しコイル20aと20bからは電
磁誘導された電圧を取り出すことができる。取り出され
る電圧は、ロータ1の回転に応じて変動するが極性は反
転しないので、直流電圧として利用する場合に整流を必
要としない。また、取出しコイル20aと20bからは
互いに逆極性となる電圧が取り出せるが、必要に応じて
両方から取り出すことも、何れか一方から取り出すこと
もできる。
【0015】本実施例装置では、ステータ2が共通の鉄
心となり、取出しコイル20aと取出しコイル20bと
が一種のトランスを構成していると考えられる。そのた
め、例えば取出しコイル20aだけから電圧を取り出す
場合、取り出す電圧が大きいほど取出しコイル20bに
は逆方向の強い磁界が形成される。その場合、取出しコ
イル20bに対向するロータコア11bの磁界がこの逆
方向の磁界よりも弱いと、ロータコア11bに巻回され
ている励磁コイル12bで電圧が発生する。かかる場合
には、図5に示すように、リングとブラシを4つずつ設
けて励磁コイル12aと12bとが互いに独立した電気
的接続を行うことにより、上記のように励磁コイル12
bから電圧が発生しても励磁コイル12aの給電に影響
が及ぶことはなくなる。
【0016】上述の実施例装置では、ロータコア11
a、11bに巻回された励磁コイル12a、12bに励
磁電流を流すことによってロータコア11a、11bに
単一極性の磁極を発生させたが、ロータコア11aと1
1bとの連結部分を珪素鋼板等の磁性材料で形成し、そ
の連結部分に励磁コイル12cを巻回することによって
も同様の効果が得られる。図6はかかる励磁方法を用い
た場合の電気的接続と界磁束を示した縦断面図である。
かかる励磁方法と上述の実施例の励磁方法とを組み合わ
せて、励磁コイル12a、12b、12cにより励磁を
行うことも可能である。
【0017】また、図7に示すように、両面が互いに逆
極性である断面円弧形の板状の永久磁石を、ステータコ
ア20に対向する面がすべて同極性となるように、ロー
タコア11の各突極の頭部に貼り付けることにより、取
出しコイル21を通過する磁束を強化することができ
る。
【0018】上述の実施例装置では、ロータコア11の
外周面が単一極性に励磁されると、対向するステータコ
ア20の内周面には逆極性の磁極が生じるので、ロータ
コア11とステータコア20との間には互いに引き合う
磁場が形成される。それに対し、ロータコア11とステ
ータコア20との間に互いに反発し合う磁場を強制的に
形成したところ、発電出力に以下のような独特の効果が
現れることが観測された。
【0019】図8には、上述の実施例装置において、取
出しコイル21aをバッテリに接続することにより、ス
テータコア20aがロータコア11aと同極性(図では
N極)となるように強制的に励磁した場合が示されてい
る。この場合、ステータコア11aが強制的にN極に励
磁されることによりステータコア20bにはS極が発生
する。したがって、ロータコア11aとステータコア2
0aとの間にはN極同士の反発場が形成され、ロータコ
ア11bとステータコア20bとの間にはS極同士の反
発場が形成される。このように反発場が形成された状態
のときに回転軸10が外力を受けて回転すると、取出し
コイル21bからは高周波成分を含んだ変動の激しい脈
流電圧が取り出されることが観測された。このような電
圧はバッテリの充電用に適しているという知見がある。
したがって、本発明の直流発電機のかかる実施態様は自
動車の発電システムに対する利用性の向上につながるも
のであると言える。
【0020】しかし上述の実施例装置を用いた場合、ス
テータコア20aと20bは二連一体形となっているの
で、取出しコイル21bから発電出力を取り出すときに
取出しコイル21a(この場合は励磁コイルとして使用
されている)の磁束に影響を及ぼすことになって望まし
くない。そこで、上記のように反発場を利用する実施態
様の場合には、図9に示すように分離されたステータコ
ア20a’と20b’を用いた構成とすることも考えら
れる。この場合、発電機の筐体も非磁性体にすればさら
に効果的である。
【0021】上記の方法では、反発場を形成するために
片側の取出しコイル21に励磁電流を流してステータコ
ア20を強制的に励磁したが、他の方法として、ステー
タコア20に永久磁石を取り付けてもよい。例えば、図
10(a)に示すような円環形状であって外周面と内周
面が互いに逆極性である永久磁石22をステータコア2
0の外側に取り付けるか、あるいは図10(b)に示す
ような断面円弧形の板状であって両面が互いに逆極性で
ある永久磁石23をステータコア20の各突極の頭部に
貼り付けることで、対向するロータコア11との間の反
発場を形成することができる。図11に示すように上記
二種類の永久磁石を併用すれば一層効果的である。ある
いはステータコア20自体を永久磁石で構成してもよ
い。さらには、図7に示したようにロータコア11の各
突極の頭部に永久磁石を貼り付けて反発場を強化するこ
とも可能である。このように永久磁石を使用してロータ
コア11とステータコア20との間に反発場を形成した
場合、取出しコイル21a、21bの両方から発電出力
を取り出すことができる。
【0022】また、片側の取出しコイル21に励磁電流
を流してステータコア20を励磁する方法とステータコ
ア20に永久磁石を取り付ける方法とを様々に組み合わ
せることも可能である。例えば、取出しコイル21aに
給電してステータコア20a’を励磁するとともに、上
記の永久磁石22、23の何れか一方もしくは両方を、
ステータコア20b’だけ、もしくはステータコア20
a’、20b’の両方に取り付けることができる。
【0023】なお、ロータコア11とステータコア20
との間の反発場を利用する方法をとる場合、ロータコア
11aと11bとが互いに逆極性となるようにする必要
性はなくなる。したがって、励磁コイル12aと12b
の巻回方向を同一にしてロータコア11aと11bを同
極性に励磁した場合でも、上述した各種の実施態様が可
能である。
【0024】本発明の直流発電機の実施にあたっては種
々の変形形態が可能である。例えば、上述の実施例装置
ではロータ1とステータ2の組合せがaとbの二連式構
造となっているので、その一方の組合せを発電機として
使用し、もう一方の組合せをモータとして使用するとい
う実施形態が考えられる。図12には上述の実施例装置
のa側を発電機、b側をモータとして使用した変形形態
が示される。回転軸10の一端側には、a側の発電機に
対する給電機構3とは別に、b側のモータに対する整流
機構4が取り付けられている。
【0025】整流機構4は、回転軸10上に取り付けら
れた2つの整流子40、41と、整流子40、41にそ
れぞれ摺接するように配設されたブラシ42、43とか
らなる。整流子40、41はブラシ42、43を介して
バッテリに接続される。整流子40、41は、ロータコ
ア11およびステータコア20の突極数と同数の整流子
片に分割されたリングである。これらの整流子片は、回
転軸10の周面に沿って所定の間隔を置いて並べられ、
互いに絶縁されている。また、これらの整流子片の横断
面から見た配置角度位置は整流子40、41とも同じに
なるようにしてある。
【0026】b側のモータの界磁を形成するために、ス
テータコア20bの突極に巻回された取出しコイル21
b(この場合は励磁コイルとして使用される)の両端は
バッテリの正極および負極に接続されている。あるい
は、ステータコア20bに永久磁石を取り付けて界磁を
形成する方法をとってもよい。
【0027】図13と図14はb側のモータの動作を説
明するための図であり、整流機構4と励磁コイル12b
との間の電気的接続およびステータコア20bが受ける
回転付勢力が示されている。この例においては、ロータ
コア11bおよびステータコア20bは3つの突極を有
し、整流子40、41のリングもそれぞれ3つの整流子
片に分割されている。整流子40に摺接するブラシ42
はバッテリの一方の極、整流子41に摺接するブラシ4
3はバッテリの他方の極に接続されている。整流子4
0、41とバッテリとの間の接続の極性は、励磁コイル
12bが通電した時にロータコア11bの突極頭部がス
テータコア20bの突極頭部と同一極性となるようにな
っている。それにより、ブラシ42、43がそれぞれ整
流子40、41の何れかの整流子片に摺接している時に
はロータコア11bが自ら磁束を発生してステータコア
20bと磁気的に反発し合うが、何れの整流子片にも摺
接していない時にはロータコア11bは自ら磁束を発生
しないので反発力は生じない。したがって、整流子4
0、41の整流子片の配置角度位置と配置間隔を適当に
とることにより、ロータコア11bとステータコア20
bとの間の磁気反発力を回転付勢力として利用すること
ができる。
【0028】図13、図14の例における整流子40、
41の整流子片の配置角度位置と配置間隔は、横断面か
ら見てロータコア11bが例えば時計回りに回転して、
図13に示すようにロータコア11bとステータコア2
0bの突極同士が対向する位置まで達したらブラシ4
2、43が整流子片に摺接し始め、さらにロータコア1
1bが回転して、図14に示すようにロータコア11b
の各突極がステータコア20bの2つの突極の中間位置
まで達したらブラシ42、43が整流子片と摺接しなく
なるようになっている。ブラシ42、43が整流子片に
摺接している時にはロータコア11の各突極頭部はN極
に励磁され、整流子片に摺接していない時にはロータコ
ア11の各突極は励磁されない。また、ステータコア2
0bは各突極頭部が常にN極になるように励磁されてい
る。
【0029】回転軸10が外力を受けて図13に示す位
置までロータコア11bが回転すると、ブラシ42、4
3が整流子40、41の整流子片に摺接するので、ロ
ータコア11bとステータコア20bの対向する突極同
士がN極となって互いに反発し合う。例えば、ロータコ
ア11bの突極に着目して説明すると、ロータコア1
1bの突極がステータコア20bの突極から反発力
F1を受けることにより、ロータコア11bは正転方向
へ回転付勢される。さらにロータコア11bが回転して
図14に示す位置に移動するまでの間、ロータコア11
bの突極が受ける力は、前方にあるステータコア20
bの突極からの反発力よりも、後方にあるステータコ
ア20bの突極からの反発力の方が大きいので、ロー
タコア11bは正転方向へ回転付勢される。
【0030】ロータコア11bが図14示す位置に達し
て、ロータコア11bの突極に対して前方と後方から
働く反発力が等しくなった時、ブラシ42、43は整流
子片と摺接しなくなるので励磁コイル12bは通電せ
ず、ロータコア11bは励磁されない状態となる。この
状態では、ロータコア11bの突極にはステータコア2
0bの突極とは逆極性のS極が誘起される。したがっ
て、さらにロータコア11bが回転して、ロータコア1
1bとステータコア20bの突極同士が対向する位置に
移動するまでの間、ロータコア11bの突極はステー
タコア20bの突極からの吸引力F2を受け、それに
よってロータコア11bが正転方向へ回転付勢される。
以上に説明したようにロータ1の片側をモータとして使
用すれば、ロータ1には常に正転方向への付勢力が働く
ので、外力が回転軸10を回転させるのを助けることが
できる。
【0031】次に、給電機構の変形形態を示す。上述の
実施例装置では、ロータ1の励磁コイル12に対する給
電をリングとブラシによる摺動接触方式により行った
が、本発明はこれに限られず、給電を電磁誘導による非
接触方式で行うことでブラシを削除することも可能であ
る。図16は非接触形の給電機構の構成例である。この
給電機構5は発電機の本体部分と類似の構造を有するも
のであり、図15(a)に示すように、回転軸10上に
取り付けられたロータ部50と、その外側に同心状に配
置されたステータ部52とからなる。また、図15
(b)に示すように、ロータ部50の外周面とステータ
部52の内周面にはそれぞれ断面T字形状の突極が複数
個形成されており、ロータ部50の各突極には取出しコ
イル51が巻回され、ステータ部52の各突極には励磁
コイル53が巻回されている。
【0032】励磁コイル53は、その両端がバッテリの
正極および負極に接続されたときにステータ部52の内
周面が単一極性に励磁されるように、ステータ部50の
各突極に同一方向に巻回されている。また、取出しコイ
ル51もロータ部52の各突極に同一方向に巻回されて
いる。取出しコイル51の両端は、ロータ1の励磁コイ
ル12の両端に接続される。したがって、励磁コイル5
3がバッテリに接続されている時に回転軸10が外力を
受けて回転すると、取出しコイル51には同一極性の範
囲内で変化する電圧が電磁誘導され、取出しコイル51
からロータ1の励磁コイル12へ励磁電流が供給され
る。
【0033】図16には、上記の給電機構5をさらに変
形した形態として、バッテリを使用しない非接触形の給
電機構の構成例が示される。これは、上記の給電機構5
に対して、永久磁石の磁束を利用して電圧を誘導する励
磁用発電部を追加した構成となっている。励磁用発電部
は、回転軸10上に取り付けられた円環形状の永久磁石
54と、その外側に同心状に配置されたステータ部55
とからなる。永久磁石54はその外周面と内周面とが互
いに逆極性(例えば外周面がN極、内周面がS極)とな
っている。ステータ部55は、上記のステータ部52と
同様に、その内周面状に断面T字形状の突極が複数個形
成されており、各突極には取出しコイル56が同一方向
に巻回されている。ステータ部55に巻回されている取
出しコイル56の両端は、上記のステータ部52の励磁
コイル53の両端に直接に(あるいは波形調整器を介し
て)接続されている。したがって、回転軸10が外力を
受けて回転すると、ステータ部55の取出しコイル56
には同一極性の範囲内で変化する電圧が発生し、ステー
タ部52の励磁コイル53に励磁電流が供給される。
【0034】なお、以上に説明した実施例では、直流発
電機のロータ側を励磁してステータ側から発電出力を取
り出す構成を示したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、ステータ側を励磁してロータ側から発電出力を
取り出すように構成してもよい。また、直流発電機のロ
ータとステータの組合せを二連式構造としたが、一連あ
るいは三連以上の構造とすることも可能である。また、
実施例ではロータをステータの内側で回転させるインナ
ロータ型の構成を示したが、ロータをステータの外側で
回転させるアウタロータ型の構成とすることも可能であ
る。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、整流機構が不要となるので、故障率が低くかつ発電
効率のよい直流発電機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直流発電機の実施例を示す図であ
る。
【図2】実施例のロータとステータの構成を示す図であ
る。
【図3】実施例の給電機構と励磁コイルの電気的接続を
示す図である。
【図4】実施例装置の給電時の界磁束を示す図である。
【図5】励磁コイルを互いに独立させた電気的接続を示
す図である。
【図6】ロータコア間に励磁コイルを設けた場合の界磁
束を示す図である。
【図7】ロータコアの突極に永久磁石を貼り付けて界磁
束を強化する例を示した図である。
【図8】反発場を利用する場合の実施形態を示す図であ
る。
【図9】分離型のステータコアの形状を示す図である。
【図10】ステータコアに取り付ける永久磁石の形状を
示す図である。
【図11】外周面と内周面に永久磁石が取り付けられた
ステータコアの横断面を示す図である。
【図12】発電機とモータを併用した実施形態を示す図
である。
【図13】b側のモータの動作を説明するための図であ
る。
【図14】b側のモータの動作を説明するための図であ
る。
【図15】非接触形の給電機構の構成例を示す図であ
る。
【図16】バッテリを使用しない非接触形の給電機構の
構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 ロータ 10 回転軸 11a、11b ロータコア 12a、12b、12c 励磁コイル 2 ステータ 20a、20b、20a’、20b’ ステータコア 21a、21b 取出しコイル 3 給電機構 30、31 リング 32、33 ブラシ 4 整流機構 40、41 整流子 42、43 ブラシ 5 非接触形の給電機構 50 ロータ部 51 取出しコイル 52 ステータ部 53 励磁コイル 54 永久磁石 55 ステータ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外力により回転させられるロータと、 該ロータにギャップを隔てて同心状に配置されたステー
    タと、 該ロータの周面に円周方向に沿って配列された複数の界
    磁極を有し、該複数の界磁極が該ステータに向かう方向
    にすべて同極が現れるようにする界磁システムと、 該ロータが回転する時、常に極性が同一方向の発電出力
    が取り出せるように該ステータに巻回された取出しコイ
    ルとを備えた直流発電機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の構成を一構成単位とし、第
    一および第二の構成単位を同一回転軸上に軸方向に沿っ
    て所定の間隔を置いて配置し、該第一の構成単位のロー
    タの界磁極と該第二の構成単位のロータの界磁極とが互
    いに逆極性となるよう構成することにより、該第一の構
    成単位の取出しコイルと該第二の構成単位の取出しコイ
    ルとを通過する界磁束の閉回路を形成するようにした直
    流発電機。
  3. 【請求項3】該ロータに界磁システム、該ステータに取
    出しコイルを設けることに換えて、該ロータに取出しコ
    イル、該ステータに界磁システムを設け、ロータ側から
    発電出力を取り出すようにした請求項1または2に記載
    の直流発電機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102113437B1 (ko) * 2019-11-25 2020-05-20 김상중 다극 발전동기

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