JPH09261716A - 移動体通信子機、基地局通信装置、移動体通信用指令装置、移動体通信システム、並びに移動体通信方法 - Google Patents

移動体通信子機、基地局通信装置、移動体通信用指令装置、移動体通信システム、並びに移動体通信方法

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JPH09261716A
JPH09261716A JP8066211A JP6621196A JPH09261716A JP H09261716 A JPH09261716 A JP H09261716A JP 8066211 A JP8066211 A JP 8066211A JP 6621196 A JP6621196 A JP 6621196A JP H09261716 A JPH09261716 A JP H09261716A
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communication
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JP8066211A
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English (en)
Inventor
Eiji Nakada
英二 中田
Hiroshi Takegaki
弘 竹垣
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移動体通信において、VCXOが発振する周波
数を高安定化し、チャネル数の増加を可能とする。ま
た、高速に基地局を選択することによって高速な通信を
可能とする。 【解決手段】衛星から送信された一定周期信号を受信す
るGPS受信手段7と、外部からの制御信号に基づいた
周期で発振し、基準信号として出力するVCXO5と、
上記基準信号を用いて送信する信号を変調して送信する
送信手段4と、上記基準信号を用いて受信した信号を復
調する受信手段7と、上記一定周期信号と上記基準信号
とを比較して、上記基準信号が予め定められた周期の信
号となるように、上記発振手段を制御する制御信号を出
力する加減算器8と、を備え、基準信号を高安定化させ
る。また、GPS信号より移動局12の位置を算出し、
この算出した移動局の位置より基地局11までの距離を
算出し、この距離に基づいて交信する基地局11を選択
するGPS受信装置9を備えることにより、基地局11
を高速に選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基地局通信装置
とそのサービスエリア内に位置する移動体通信子機との
間の移動体通信に関し、特に基地局通信装置と移動体通
信子機との間に設定される回線の高速化及び回線設定の
高速化を実現する移動体通信方法、移動体通信子機、基
地局通信装置、並びに移動体通信システムに関する。ま
た、複数の基地局通信装置を制御して移動体通信子機を
呼び出す移動体通信用指令装置の呼び出しの高速化に関
する。
【0002】
【従来の技術】図17は、従来の無線機の機能ブロック
図である。図17において、1は電波を放射するアンテ
ナ、2は送信手段4からの送信信号をこのアンテナ1に
供給し、また、このアンテナ1からの受信信号を受信手
段7へ供給する共用器である。3は、音声等を電気信号
に変換し、送信する信号を生成するマイク、4はこのマ
イク3からの信号を、電圧制御発振器5から供給される
高周波の信号に基づき変調し、送信信号として出力する
送信手段である。5は、送信手段4における変調又は受
信手段7における復調に使用する高周波の信号を発振す
る電圧制御発振器である。6は、受信手段からの受信信
号を音声等に変換して出力するスピーカであり、7はア
ンテナ1が受信した電波を電圧制御発振器5からの高周
波の信号に基づき復調し、スピーカー6へ出力する受信
手段である。
【0003】次に、動作について説明する。まず、送信
時の動作について説明する。音声が入力され、マイク3
によって電気信号に変換されると、この電気信号を送信
手段4によりアンテナ1から放射できるように変調す
る。この変調は、電圧制御発振器5が発振した高周波の
信号を基準信号とし、この基準信号を元に所定の周波数
の搬送波を生成し、この搬送波にマイク3からの信号を
のせて出力することによって行われる。送信手段4から
の送信信号は共用器2によってアンテナ1に伝えられ、
アンテナ1から空中に放出される。
【0004】次に、受信時の動作について説明すると、
アンテナ1が空中の電波を受信すると、共用器2を介し
て受信手段7へ伝えられる。受信手段7は、電圧制御発
振器5が発振する基準信号に基づいて、アンテナ1が受
信した電波(受信信号)を復調し、元の可聴周波数に変
換する。この受信手段7が復調した信号は、スピーカー
6によって音声として出力される。
【0005】また、特開平6−314997号公報に
は、衛星から送られてくるGPS時刻の信号を利用して
現在時刻を更新し、この更新した時刻に合わせてスロッ
ト同期を行うことにより無線電話制御装置間の電波干渉
を防ぐ、無線電話制御装置が開示されている。この無線
電話制御装置では、基地局がGPS時刻を取得し、この
GPS時刻を携帯無線子機に送信して、スロット同期を
行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の無
線装置では、チャネルを増加させ、トラヒックの流通量
を改善し、高速な通信を行うことが困難であるという問
題があった。すなわち、トラヒックの流通量を改善する
ためには周波数の細分化が必要であるが、従来の電圧制
御発振器では発信周波数が不安定であり、その精度が十
分でないため、細分化に限度があった。また、従来の高
安定発振器として、高安定水晶発振器があるが、これは
高価であり実質的に実装することが難しいということが
あった。また、基地局を選択する場合に全ての基地局か
らの返信を待ち、この返信信号の状態によって基地局を
選択するため、基地局と交信するまでに時間がかかり、
高速に通信を開始することができないという問題があっ
た。また、受信状態によって精度の変化する時刻情報を
基地局のみで受信するため、基地局で受信した時刻の精
度が悪い場合には、システム全体として時刻精度が劣化
し、高速通信に適さないという問題があった。
【0007】この発明は以上のような問題を解決するた
めになされたもので、より高速な通信を可能とする移動
体通信子機、基地局通信装置、移動体通信用指令装置、
移動体通信システム、並びに移動体通信方法を得ること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる移動体
通信子機においては、衛星から送信された周期信号を受
信するGPS周期信号受信手段と、外部からの制御信号
に基づいた周期で発振し、この発振信号を基準信号とし
て出力する発振手段と、上記基準信号を用いて信号を変
調して送信する送信手段と、上記基準信号を用いて受信
した信号を復調する受信手段と、上記一定周期信号と上
記基準信号とを比較して、上記基準信号が予め定められ
た周期の信号となるように、上記発振手段を制御する制
御信号を出力する比較器と、を備えたものである。
【0009】また、上記送信手段は、信号を変調する変
調手段と、この変調手段が変調した信号を空中に放射す
るアンテナと、上記基準信号の周波数及び出力が予め定
められた範囲内にあるかどうかを判断し、上記範囲内に
ないと判断した場合には送信出力を抑制する抑制信号を
出力する出力制御手段と、上記抑制信号に従って上記ア
ンテナより出力される信号を減衰させる減衰手段と、を
備えたものである。
【0010】また、同時に通信可能な複数の基地局通信
装置が複数あるときに、上記複数の基地局通信装置から
交信する基地局通信装置を選択する移動体通信子機にお
いて、衛星から送信された信号を受信し、この受信した
信号に基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手
段と、上記複数の基地局通信装置の位置を予め記憶する
記憶手段と、上記自己の位置と上記複数の基地局通信装
置の位置とから距離をそれぞれ算出し、これら算出され
た距離に基づいて交信する上記基地局通信装置を選択す
る基地局選択手段と、この基地局選択手段が選択した上
記基地局通信装置との間で送信及び受信を行う送受信手
段と、を備えたものである。
【0011】また、上記複数の基地局通信装置から当該
基地局通信装置の位置をそれぞれ受信する基地局位置受
信手段を備え、上記記憶手段は上記複数の基地局通信装
置の位置として上記基地局位置受信手段が受信した位置
を記憶するものである。
【0012】また、上記衛星が送信する信号から測定さ
れる上記基地局通信装置の位置と予め記憶された実際の
位置との誤差を基地局通信装置より受信する誤差受信手
段を備え、上記GPS位置受信手段は、上記衛星から送
信された信号を受信し、この受信した信号に基づいて自
己の位置を算出するとともに、この算出した自局の位置
を上記誤差に基づき修正するものである。
【0013】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動
体通信子機において、衛星から送信された信号を受信
し、この受信した信号に基づいて自己の位置を算出する
GPS位置受信手段と、発生するデータ誤りの可能性を
各地点ごとに記憶するとともに、上記自己の位置におけ
る上記データ誤りの可能性に応じて誤り訂正符号の強化
信号を出力する誤り訂正符号制御手段と、上記強化信号
に基づいて誤り訂正符号のレベルを設定し、このレベル
にて送信しようとするデータに誤り訂正符号を付加し、
送信信号として出力する誤り訂正符号付加手段と、上記
送信信号を送信する送信手段と、を備えたものである。
【0014】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で時分割多元接続
方式の通信を行う移動体通信子機において、衛星から送
信されたGPS信号を受信し、このGPS信号に含まれ
る時刻情報を抽出するGPS時間受信手段と、上記時刻
情報に基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測するとと
もに、上記絶対時間配分送受信手段の送受信タイミング
を制御するタイミング信号を出力するタイマと、上記タ
イミング信号に従ってチャネルを時分割し、1つのチャ
ネルで複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送受信手
段と、上記時刻情報を上記基地局通信装置へ送信する時
刻情報送信手段と、上記基地局通信装置より、上記時刻
情報に基づいて求められた時刻の修正情報を受信する修
正情報受信手段と、上記修正情報に基づいて上記タイマ
で刻まれる時刻を修正する修正手段と、を備えたもので
ある。
【0015】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動
体通信子機において、指向性を有するアンテナと、衛星
から送信された信号を受信し、この受信した信号に基づ
いて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、上記
基地局通信装置の位置を基地局位置として予め記憶する
位置記憶手段と、上記自己の位置と上記基地局位置よ
り、自己からみた基地局通信装置の方向を演算する比較
演算手段と、上記方向に基づいて、上記アンテナを指向
させる指向方向変更手段と、上記アンテナを介して基地
局通信装置との間で送信及び受信を行う送受信手段と、
を備えたものである。
【0016】この発明にかかる基地局通信装置は以下の
ようなものである。複数の移動体通信子機との間で通信
する基地局通信装置において、衛星から送信された周期
信号を受信するGPS周期信号受信手段と、上記複数の
移動体通信子機のうちで通信しようとする移動体通信子
機に対応したチャネルの周波数で発振するとともに、外
部からの制御信号に基づいて発振する周期を修正し、基
準信号として出力する発振手段と、上記基準信号を用い
て信号を変調するとともに送信する送信手段と、上記基
準信号を用いて受信した信号を復調する受信手段と、上
記一定周期信号と上記基準信号とを比較して、上記基準
信号が予め定められた周期の信号となるように、上記発
振手段を制御する制御信号を出力する比較器と、を備え
たものである。
【0017】予め定められたサービスエリア内の通信を
制御して移動体通信子機との間で時分割多元接続方式の
通信を行う基地局通信装置において、衛星から送信され
たGPS信号を受信し、このGPS信号に含まれる時刻
情報を抽出するGPS時間受信手段と、上記時刻情報に
基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測するとともに、
上記絶対時間配分送受信手段の送受信タイミングを制御
するタイミング信号を出力するタイマと、上記タイミン
グ信号に従ってチャネルを時分割し、1つのチャネルで
複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送受信手段と、
上記移動体通信子機より当該移動体通信子機の時刻情報
を移動体時刻情報として受信する時刻情報受信手段と、
上記時刻情報と上記移動体時刻情報のうち、精度が高い
方を選択時刻情報として選択する時刻情報選択手段と、
上記選択時刻情報に基づいて、上記タイマで刻まれる時
刻を修正する修正手段と、上記選択時刻情報に基づい
て、上記移動体通信子機が保有する時刻を修正するため
の修正情報を送信する修正情報送信手段と、を備えたも
のである。
【0018】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御して移動体通信子機との間で通信を行う基地
局通信装置において、衛星から送信された信号を受信
し、この受信した信号に基づいて自己の位置を算出する
GPS位置受信手段と、記基地局通信装置の位置を基準
位置として予め記憶する位置記憶手段と、上記自己の位
置と上記基準位置との誤差を演算し、この誤差を上記送
受信手段に出力する比較演算手段と、この基地局選択手
段が選択した基地局通信装置との間で送信及び受信を行
うとともに、上記誤差を送信する送受信手段と、を備え
たものである。
【0019】また、移動体通信子機と、この移動体通信
子機との間で無線通信を行う基地局通信装置とを備えた
移動体通信システムにおいて、上記移動体通信子機及び
基地局通信装置は、衛星から送信された周期信号を受信
するGPS周期信号受信手段と、外部からの制御信号に
基づいた周期で発振し、基準信号として出力する発振手
段と、上記基準信号を用いて信号を変調して送信する送
信手段と、上記基準信号を用いて受信した信号を復調す
る受信手段と、上記一定周期信号と上記基準信号とを比
較して、上記基準信号が予め定められた周期の信号とな
るように、上記発振手段を制御する制御信号を出力する
比較器と、をそれぞれ備え、上記移動体通信子機及び基
地局通信装置のそれぞれで、上記一定周期信号を基に上
記基準信号を発振させ、上記基準信号に基づいて送受信
を行うものである。
【0020】この発明にかかる移動体通信方法は以下の
ようなものである。移動体通信子機と、サービスエリア
内の通信を制御するとともに上記移動体通信子機との間
で通信を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通
信システムの移動体通信方法において、上記移動体通信
子機において実行され、衛星から送信される信号を受信
する受信ステップと、この受信ステップで受信した信号
に基づいて上記移動体通信子機の位置情報を子機位置情
報として算出する子機位置算出ステップと、複数の上記
基地局通信装置のそれぞれについて記憶されている上記
基地局通信装置の位置情報と上記子機位置情報とから、
上記移動体通信子機と上記基地局通信装置と間の距離を
それぞれ算出する距離算出ステップと、この距離算出ス
テップで算出された距離に基づいて交信する上記基地局
通信装置を選択する基地局選択ステップと、この基地局
選択ステップで選択された基地局通信装置と上記移動体
通信との間で通信する通信ステップと、を備えたもので
ある。
【0021】また、複数の上記基地局通信装置のそれぞ
れに当該基地局通信装置の位置情報を要求する所在位置
情報要求ステップと、この所在位置情報要求ステップ終
了後に実行され、複数の基地局通信装置のそれぞれから
上記位置情報を受信し記憶する所在位置情報受信ステッ
プと、を備え、上記距離算出ステップは、上記所在位置
情報受信ステップで記憶された位置情報と上記子機位置
情報とから、上記移動体通信子機と上記基地局通信装置
との間の距離をそれぞれ算出するものである。
【0022】また、上記基地局通信装置において実行さ
れ、衛星から送信される信号を受信する基地局側受信ス
テップと、この基地局側受信ステップにおいて受信され
た信号に基づいて、基地局通信装置の位置を基地局位置
情報として算出する基地局位置算出ステップと、予め記
憶された上記基地局通信装置の位置情報を基準位置情報
とし、この基準位置情報と上記基地局位置情報との誤差
を算出する測位誤差算出ステップと、上記誤差に基づい
て上記移動体位置情報を修正する位置修正ステップと、
を備え、上記距離算出ステップは、複数の基地局通信装
置のそれぞれについて記憶されている位置情報と上記位
置修正ステップで修正された上記子機位置情報とから、
上記移動体通信子機と上記基地局通信装置と間の距離を
それぞれ算出するものである。
【0023】また、移動体通信子機とこの移動体通信子
機との間で時分割多元接続方式の通信を行う基地局通信
装置とを備えた移動体通信システムの移動体通信方法に
おいて、上記基地局通信装置と上記移動体通信子機のそ
れぞれで実行され、衛星から送信された信号を受信し、
この信号に含まれる時刻情報を抽出する時刻抽出ステッ
プと、上記移動体通信子機で受信した上記時刻情報を上
記移動体通信子機から上記基地局通信装置へ送信する時
刻情報送信ステップと、上記基地局通信装置で実行さ
れ、上記基地局通信装置で受信した上記時刻情報と上記
移動体通信子機で受信した上記時刻情報のうち精度の高
い上記時刻情報を選択時刻情報として選択する時刻情報
選択ステップと、上記選択時刻情報に基づき、上記移動
体通信子機が保有する時刻を修正するための修正情報を
上記基地局通信装置から上記移動体通信子機へ送信する
時刻修正情報送信ステップと、上記移動体通信子機で実
行され、上記修正情報を受信し、この時刻情報に基づい
て自己の保有する時刻を修正する第1の修正ステップ
と、上記基地局通信装置で実行され、上記選択時刻情報
に基づき自己の保有する時刻を修正する第2の修正ステ
ップと、上記第1の修正ステップと上記第2の修正ステ
ップの後に実行され、修正された高精度の時刻に基づい
て上記基地局通信装置と上記移動体通信子機との間で無
線による通信を行う通信ステップと、を備えたものであ
る。
【0024】また、移動体通信子機と、サービスエリア
内の通信を制御するとともに上記移動体通信子機との間
で通信を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通
信システムの移動体通信方法において、交信する基地局
通信装置を交信先装置として決定する交信先決定ステッ
プと、衛星が送信する信号から自己の位置を算出する位
置算出ステップと、複数の基地局通信装置のそれぞれに
ついて予め記憶された所在位置から上記交信先装置の上
記所在位置を選択し、この選択された所在位置と上記自
己の位置より自己からみた基地局通信装置の方向を演算
する方向演算ステップと、この方向演算ステップで演算
された上記方向に基づいてアンテナの指向性を変更する
指向方向変更ステップと、この指向方向変更ステップの
後に実行され、上記交信先装置と交信する交信ステップ
と、を備えたものである。
【0025】また、移動体通信子機と、サービスエリア
内の通信を制御するとともに上記移動体通信子機と通信
する複数の基地局通信装置と、これら複数の基地局通信
装置のいずれかを選択し、選択した基地局通信装置を介
して上記移動体通信子機を呼び出すとともに交信する移
動体通信用指令装置とを備えた移動体通信システムの移
動体通信方法において、上記移動体通信用指令装置にお
いて実行され、移動体通信子機の呼び出し要求があった
とき、過去の交信において記憶した上記移動体通信子機
の位置情報又は上記基地局通信装置の識別情報に基づい
て、上記基地局通信装置を選択する基地局選択ステップ
と、上記移動体通信用指令装置において実行され、この
基地局選択ステップで選択された基地局通信装置を介し
て当該移動体通信子機を呼び出す呼び出しステップと、
を備えたものである。
【0026】また、複数の基地局通信装置の中から1つ
の基地局通信装置を選択し、選択された基地局通信装置
を介して移動体通信子機の呼び出しを指示する移動体通
信用指令装置において、過去に呼び出した上記移動体通
信子機の位置情報又は呼び出しに使用した基地局選択装
置の識別情報を呼び出し履歴として記憶する記憶手段
と、上記移動体通信子機の呼び出し要求があった場合
に、当該移動体通信子機に対応する上記呼び出し履歴に
基づいて上記基地局通信装置を選択する基地局選択手段
と、この基地局選択手段が選択した基地局通信装置を介
して当該移動体通信子機を呼び出す呼び出し手段と、を
備えたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1におけ
る無線制御装置を示した機能ブロック図である。図1に
おいて、11はサービスエリア内の通信を司るデジタル
無線電話基地局(以下、基地局という)、12は移動可
能に設けられ、基地局11との間で通信を行うデジタル
無線電話移動局(以下、移動局という)、14は原子時
計を搭載し、この原子時計に基づいた非常に高精度のパ
ルス信号を地上に送信するGPS衛星で、一般に高精度
の位置情報を得るために用いられている。次に、基地局
11若しくは移動局12について説明すると、1は電波
を放射するアンテナ、2は送信手段4からの送信信号を
このアンテナ1に供給し、また、このアンテナ1からの
受信信号を受信手段7へ供給する回り込みフィルタ等で
構成された共用器である。3は、音声等を電気信号に変
換し、送信する信号を生成するマイク、4はこのマイク
3からの信号を、電圧制御発振器5から供給される高周
波の信号に基づき変調し、送信信号として出力する送信
手段である。5は送信手段4における変調又は受信手段
7における復調に使用する高周波の信号を基準信号とし
て発振する電圧制御発振器(以下、VCXO5という)
である。6は受信手段7からの受信信号を音声等に変換
して出力するスピーカであり、7はアンテナ1が受信し
た電波を電圧制御発振器5からの高周波の信号に基づき
復調し、スピーカー6へ出力する受信手段である。
【0028】8はVCXO5が出力する基準信号の周波
数を予め定められた倍率で増加させた信号と、GPS受
信装置9からの一定周期信号との差をとり、この差に応
じて出力電圧を変化させる加減算器、10はGPS衛星
14からのGPS信号を受信するGPSアンテナであ
り、9はこのGPS信号から高精度の一定周期信号を抽
出して加減算器8へ出力するGPS受信装置である。
【0029】次に、動作について説明する。まず、基地
局11の動作について説明すると、GPS衛星14から
高精度の周波数を持つ電波(約1500MHz)の電波
を受信し、これを例えば、一定周波数10.23MHz
の信号に変換する。このGPS受信装置9から出力され
た一定周波数の信号は、加減算器8へ入力される。一
方、VCXO5では、加減算器5から入力される電圧に
応じた周波数の基準信号を発振している。この基準信号
は、送信手段4又は受信手段7の変調又は復調に用いら
れる。また、この基準信号を例えば約4MHzとする
と、この基準信号の周波数を予め定められた倍率、例え
ば、10.23/4倍に変換して加減算器8へ出力す
る。
【0030】加減算器8には、GPS受信装置9からの
10.23MHzの一定周期の信号と、VCXO5から
の約10.23MHzの信号が入力される。そして、両
者の信号の位相差に応じた電圧の信号をVCXO5に出
力する。例えば、VCXO5からの信号がGPS受信装
置8からの信号と一致した場合には、ある一定の電圧が
出力され、VCXO5の信号がGPS受信装置8からの
信号に比べて進んでいる場合には、その一定の電圧より
も低い電圧、逆に遅れている場合には、高い電圧が出力
される。また、位相差の度合いに基づいて電圧の高低の
大きさが決まる。
【0031】加減算器8から出力された電圧はVCXO
5に入力され、VCXO5はこの電圧に基づいた周波数
で発振する。すなわち、VCXO5で発振する周波数が
GPS信号から供給される一定の周波数よりも低い場合
には、加減算器8より入力される電圧が高くなり、VC
XO5で発振する基準信号の周波数が高くなるように補
正される。一方、VCXO5で発振する周波数がGPS
信号から供給される一定の周波数よりも高い場合には、
加減算器8より入力される電圧が低くなり、VCXO5
で発振する基準信号の周波数が低くなるように補正され
る。以上の動作により、基準信号は一定の周波数に固定
される。特に、GPS衛星14から供給される信号は、
非常に高精度であるため、無線制御装置内部に高価な高
安定水晶発振素子などを備える必要がない。
【0032】以上のように、高精度の周波数を持つ基準
信号を生成できるため、送信手段4又は受信手段7にお
いて、狭帯域の送受信が可能となる。周波数の細分化が
進んだ送受信では、基準周波数のわずかなふらつきで
も、他の帯域の信号に影響を与えてしまい正常な通信が
行えない。この実施の形態1の無線制御装置では、この
点を解決し、周波数の細分化をより進め、多くのチャネ
ルを設定でき、通信トラヒックの流通量を大きくでき
る。
【0033】この高精度の周波数を持つ基準信号を用い
た送受信の動作は以下の通りである。まず、送信時の動
作について説明すると、音声が入力され、マイク3によ
って電気信号に変換されると、この電気信号を送信手段
4によりアンテナ1から放射できるように変調する。こ
の変調は、VCXO5が発振した非常に高精度の周波数
を持つ基準信号を元に所定の周波数の搬送波を生成し、
この搬送波にマイク3からの信号をのせて出力すること
によって行われる。この搬送波は、基準信号の精度が高
いため、非常に狭帯域での送信が可能となる。送信手段
4からの送信信号は共用器2によってアンテナ1に伝え
られ、アンテナ1から空中に放出される。
【0034】次に、受信時の動作について説明すると、
アンテナ1が空中の電波を受信すると、共用器2を介し
て受信手段7へ伝えられる。受信手段7は、電圧制御発
振器5が発振する非常に高精度の周波数を持つ基準信号
に基づいて、アンテナ1が受信した電波(受信信号)を
復調し、元の可聴周波数に変換する。この復調は、基準
信号が高精度であるため、狭帯域の信号であっても他の
帯域信号を拾うことなく、行うことができる。この受信
手段7が復調した信号は、スピーカー6によって音声と
して出力される。
【0035】以上の動作は、移動局12においても同様
に行われ、移動局12内部のVCXO5は、非常に高精
度の周波数を持つ基準信号を発生させ、狭帯域の送受信
が可能となる。この実施の形態1では、基地局11又は
移動局12のそれぞれで比較の対象となる信号、すなわ
ちGPS信号が同一であるため、基地局11と移動局1
2間、移動局12と移動局12間で、同一周波数の基準
信号を発生させることができる。また、この実施の形態
1では、高精度の基準信号を安価に提供することができ
るという特徴がある。
【0036】この実施の形態1では、送信信号を得るた
めにマイク3を用いたが、データ端末からのデジタル信
号が送信手段4に入力されてもよい。また、スピーカー
6の代わりにデータ端末が受信信号を受けてもよい。ま
た、共用器2の代わりに、アンテナ1を送信手段4と接
続するか、又は、受信手段7と接続するかを切り替える
切替器が用いられることもある。
【0037】実施の形態2.実施の形態2は、GPS衛
星14からの位置情報より、自己の位置を算出して、基
地局11との距離を求めることにより、高速に基地局を
選択する実施の形態である。
【0038】図2は、この実施の形態2の移動局12と
基地局11を示した機能ブロック図である。図2におい
て、図1と同一の符号は同一又は相当の部分を表す。1
5はGPS受信装置9が計算した自己の位置と各基地局
11の位置とを入力し、自己位置から各基地局11まで
の距離に基づき交信する基地局11を選択する基地局選
択制御装置である。
【0039】次に、動作について図3に基づいて説明す
る。図3は、この実施の形態2の基地局11選択処理の
手続を示したシーケンス図である。このシーケンス図で
は、移動局12が2つの基地局11(基地局Aと基地局
B)と交信し、以降どの基地局11と交信するかを選択
する処理を示している。ただし、2つ以上の基地局11
と交信することも可能である。
【0040】まず、ステップS10にて、移動局12が
GPS衛星14からのGPS信号より自己の位置を計算
する。この計算は、周知の技術によってGPS受信装置
9が行う。簡単に説明するとGPS信号には、GPS衛
星14の位置情報とこの位置情報を発信した時刻情報が
含まれ、これらの情報からGPS衛星14から移動局1
2までの距離を計算することができる。従って、複数の
GPS衛星14からこれらのGPS信号を受信すること
により、位置を特定することができる。このGPS受信
装置9により計算された現在位置は、基地局選択制御装
置15へ送信され、基地局選択制御装置15内に記憶さ
れる。なお、この実施の形態2では、ステップS10で
自己の位置を計算することとしたが、この計算は、基地
局11との距離を求める(ステップS13、16)まで
の間のいずれのタイミングで行ってもよい。ただし、移
動局12が移動している場合には、最新の位置を入手す
る必要があることはいうまでもない。
【0041】続いて、ステップS11にて、基地局Aの
所在位置情報要求を送信し、基地局Aの所在位置を要求
する。この所在位置情報要求は、移動局12内の送信手
段4が出力し、共用器2を介してアンテナ1へ送信され
る。次に、ステップS12において、所在位置情報要求
を受信した基地局Aは、基地局Aの位置情報と使用可能
なチャネルの情報を送信する。この送信される情報は、
例えば、2次元座標(X1,Y1)とチャネル番号CH
1である。移動局12では、この位置情報をアンテナ1
より受信するとともに受信手段7により復調し、基地局
選択制御装置15へ送信する。そして、基地局選択制御
装置15内に基地局Aの位置情報、チャネル情報として
記憶される。
【0042】続いて、ステップS13において、移動局
12−基地局A間の距離を計算する。この計算は、基地
局選択制御装置15において行われる。そして、その計
算結果は、基地局選択制御装置15内に記憶される。次
に、ステップS14に移り他の基地局(基地局B)に対
して、所在位置情報要求が送信される。この送信は、ス
テップS11で説明したものと同様である。そして、ス
テップS15において、他の基地局(基地局B)から位
置情報と使用可能なチャネル番号の情報が送信され、ス
テップS16で、この他の基地局(基地局B)と移動局
12との距離を計算する。これらも、それぞれステップ
S12、13で説明したものと同様である。基地局11
が多数存在する場合には、ステップS11〜16に示し
たような処理をそれぞれの基地局11との間で行う。
【0043】以上の処理が終了すると、ステップS17
において、いよいよ交信する基地局11の選択作業に入
る。この選択作業は移動局12内の基地局選択制御装置
15内で行われる。基地局選択制御装置15内には、複
数の基地局11について、それぞれの基地局11までの
距離が記憶されている。基地局選択制御装置15は、こ
れらの距離を比較し、距離が最も短い基地局11を以降
交信する基地局11として選択する。そして、この選定
した基地局11の指定したチャネルをVCXO5に伝送
する。VCXO5では、この指定されたチャネルに従っ
た周波数の基準信号を発振し、送信手段4又は受信手段
7においては、この指定されたチャネルで送受信(ステ
ップS18、19)が行われる。図3では、基地局Aが
基地局Bよりも近いため、以降チャネルCH1を用いて
基地局Aと交信している。
【0044】以上のような簡単な処理を行うことによ
り、どの基地局11を選択すればよいかが迅速に判明で
き、デジタル無線電話システムにおけるチャネル選択の
高速化が図れる。また、基地局11が増設され又は位置
が移動されたことによって、基地局11の位置情報が変
化しても基地局11内に記憶されている位置情報を交信
するだけで、最適な基地局11を選択することができ
る。すなわち、移動局12内の情報を変更する必要がな
い。この特徴は、実施の形態3と対比して有効な効果で
ある。
【0045】実施の形態3.実施の形態2では、基地局
11から位置情報を取得し、その位置情報に基づいて交
信する基地局11を選択したが、この実施の形態3で
は、予め移動局12内に基地局11の位置情報を記憶し
ておき、その位置情報に基づいて交信する基地局11を
選択する。この実施の形態3の無線制御装置は、図2に
示した無線制御装置と同様なものである。ただし、基地
局選択制御装置15内に複数の基地局11の位置を記憶
している。従って、基本的な動作は実施の形態2と同様
であるが、各基地局11と位置情報の送受信を行う必要
がなく、図3のステップS11、S12、S14、S1
5を不要にした点が異なる。
【0046】すなわち、移動局12は全基地局11の識
別番号FBi、所在位置(Xi,Yi)、及び指定チャ
ンル番号CHiの情報(FBi,Xi,Yi,CHi)
(ただし、i=1,2,3,・・・,N Nは全基地局
数)を予め記憶している。すなわち、エリアとチャネル
番号の対応テーブルを移動局12内の基地局選択制御装
置15内に所有しているのである。移動局12は自局の
位置(Xn,Yn)をGPS受信装置9で検出し、検出
した位置情報を基地局選択制御装置15に伝える。基地
局選択制御装置15では、図3で示したステップS1
3、S16で各基地局11と自局との距離を算出し、こ
の距離に基づいて、ステップS17で送信する基地局1
1を選択する。以降のステップS18、S19では、選
択した基地局11の指定チャネルCHiで交信を行う。
【0047】この実施の形態3は、以上のように動作
し、各基地局11と位置情報の送受信を行う必要がない
ため、高速に交信すべき基地局11を選択することがで
きる。
【0048】なお、各基地局11間の無線サービスエリ
アの境界付近では、エリアとチャネル番号の対応関係が
微妙に対応テーブルと異なることがあるため、かかる境
界付近では、選択した各基地局11と順次交信し通信可
否を確認してもよい。
【0049】実施の形態4.実施の形態4は、時分割多
元接続方式の通信を行う移動体通信システムにおいて、
各基地局11又は各移動局12にてGPS信号から時刻
を取得し、これら複数の時刻の中から、より正確な時刻
を選択する実施の形態である。より正確な時刻に基づい
てタイムスロットを割り当てられるため、より多くのチ
ャンネルを用いて正常に送受信を行うことができる。
【0050】図4は、実施の形態4における無線制御装
置を説明する機能ブロック図である。図4において、図
1と同一の符号は同一又は相当の部分を表す。9aは基
地局11に設けられGPS信号から高精度の一定周期信
号を抽出して加減算器8へ出力するとともに、GPS信
号から高精度の時刻情報を抽出し、この時刻情報と、移
動局12から受け取った時刻情報とを比較してより精度
の高い時刻情報を選択し、選択した時刻情報を用いてタ
イマ16の時刻を修正する信号を出力するGPS受信手
段である。9bは移動局12に設けられGPS信号から
高精度の一定周期信号を抽出して加減算器8へ出力する
とともに、GPS信号から高精度の時刻情報を抽出し、
この時刻情報を基地局11へ送信し、基地局11から受
け取った修正情報に基づいてタイマ16の時刻を修正す
る信号を出力するGPS受信手段である。
【0051】16はGPS受信装置9の制御信号に基づ
いて時刻を刻み、絶対時間配分制御部17の送受信タイ
ミングを制御するタイマ、17は同一チャネル(周波
数)を用いて時分割多元接続を行うために、マイク3か
ら入力した信号を所定のタイムスロットに割り当て送信
手段5に出力するとともに、受信手段7から受け取った
時分割信号を時分割前の信号に復元する絶対時間配分制
御部(以下、TDMA17という)である。このTDM
A17はタイマ16からタイミング情報を受け取り、こ
のタイミング情報に基づいて送信時期、受信時期を決定
する。TDMA17は他局のTDMA17と同期して送
受信を行う必要があり、同期がずれている場合には各タ
イムスロット同士の信号が重なり交信不能に陥る。その
ため、タイミング情報は非常に正確であることが必要で
あり、高速な通信ではさらに厳密な精度が要求される。
【0052】次に、動作について説明する。図5は移動
局12と基地局11との間で行われる時刻合わせ処理を
説明するシーケンス図である。上空には複数のGPS衛
星14が存在し、これらのGPS衛星14から送られる
時刻情報は高い精度を持っている。しかし、GPS信号
を受ける移動局12又は基地局11の時刻情報の精度
は、GPS衛星14との位置関係又は電波状態により変
化する。従って、複数のGPS衛星14から良好な状態
で時刻情報が得られた場合には精度が良くなり、1つ又
は2つのGPS衛星14のGPS信号しか得られず、そ
のGPS信号の状態も良好でない場合には精度が悪くな
る可能性が高い。時分割多元接続方式では、上記のよう
に精度の高いタイミング情報を得るために、正確な時刻
情報を必要とする。以下に示す動作は、より精度の高い
時刻情報を得るために、移動局12と基地局11の持つ
時刻情報のうち精度の高い時刻情報を移動局12及び基
地局11で使用する時刻合わせ処理である。
【0053】まず、ステップS20にて、GPS信号を
受信する。次に、ステップS21でGPS信号から時刻
情報を抽出する。時刻情報は1つ又は複数のGPS信号
(それぞれ、別のGPS衛星14から取得したGPS信
号)から抽出され、最終的により精度の高い時刻情報を
得る。この処理はGPS受信装置9a、9bにて行われ
る。
【0054】次のステップS22では周知の技術を用い
て受信したGPS信号のPDOPを算出する。PDOP
とは幾何学的精度劣化のことであり、移動局12又は基
地局11の誤差とGPS衛星位置の誤差の関係を表す値
である。幾何学的には、複数のGPS衛星14と移動局
12又は基地局11とを結ぶ直線で構成される多角錐の
体積の逆数に比例する値である。例えば、PDOPが小
さいときには誤差が小さく、PDOPが大きいときには
誤差が大きいと判断できる。また、このステップS22
を実行するのはGPS受信装置9である。以上のステッ
プS20からステップS22は移動局12及び基地局1
1で実行される。
【0055】次に、ステップS23に移り、移動局12
から基地局11へ、移動局12の時刻情報及びPDOP
を送信する。この送信は、移動局12のGPS受信装置
9bからTDMA17→送信手段4→共用器2→アンテ
ナ1を経由して行われ、この信号を受ける基地局11側
では、アンテナ1→共用器2→受信手段7→TDMA1
7→GPS受信装置9aという経路で信号を受信する。
続いてステップS24に移り、基地局11のGPS受信
装置9aにて、基地局11のPDOPと移動局12のP
DOPとを比較し、どちらが精度が高いか(すなわち、
どちらが値が低いか)を判断する。そして、精度が高い
と判断された局の時刻情報を選択する。そして、この選
択された時刻情報と移動局12の時刻情報との差を求め
時刻修正情報としてステップS25で送信する。また、
ステップS24で選択された時刻情報と基地局11との
時刻情報の差を求め時刻修正情報とする。
【0056】ステップS25は、基地局12から移動局
11へ時刻修正情報を送信する処理である。この送信
は、基地局11のGPS受信装置9aからTDMA17
→送信手段4→共用器2→アンテナ1を経由して行わ
れ、この信号を受ける移動局12側では、アンテナ1→
共用器2→受信手段7→TDMA17→GPS受信装置
9bという経路で信号を受信する。
【0057】次にステップS26に移り、GPS受信装
置9a、9bがタイマ16の時刻を修正する。この修正
は時刻修正情報に基づいて行われる。移動局12側のG
PS受信装置9bは、ステップS25で受け取った時刻
修正情報を使って時刻を修正する。一方、基地局11の
GPS受信装置9aは、ステップS24で算出された基
地局用の時刻修正情報を用いてタイマ16の時刻を修正
する。ステップS26が終了すると、基地局11と移動
局12が同じ時刻情報に基づいて動作する。そのため、
TDMA17の送受信タイミングのズレが大幅に抑制さ
れ、高速な通信に耐えうる。
【0058】以上に説明した時刻合わせ処理では、ステ
ップS22でPDOPを計算したが、受信できたGPS
衛星14数を検知し、ステップS24では、この受信で
きたGPS衛星14数が大きな局の時刻情報を選択して
もよい。これは、より多くの時刻情報から算出された時
刻情報が少ないものより、より正確な時刻情報を得られ
る可能性が高いためである。
【0059】また、以上に説明した例では、1つの移動
局12と1つの基地局11との間の時刻合わせ処理であ
ったが、複数の移動局12と1つの基地局11との間で
上記時刻合わせ処理を行ってもよい。この場合には、ス
テップS23で複数の移動局12から時刻情報を収集
し、ステップS24では、複数の移動局12及び基地局
11の中で最も信頼性の高い時刻情報を選択する。そし
て、この選択した時刻情報に基づいて各局に対する時刻
修正情報を算出し、ステップS26にて、各局の時刻を
修正する。この場合には、1つの基地局11とその基地
局11が管理する複数の移動局12との間で同じ時刻情
報に基づいて、TDMAを行うことができる。そのた
め、基地局11と1つの移動局12との間のみならず、
各移動局12間でも同期がとれるという優れた効果があ
る。
【0060】実施の形態5.実施の形態5は、移動局1
2が弱電界地点にあるとき、送受信するデータの誤り訂
正符号を強化することにより、エラーの発生を抑制し、
かつ、誤り訂正処理過程の高速化を実現する実施の形態
である。
【0061】図6は、移動局又は基地局内に設けられた
無線制御装置の一部の構成を説明する機能ブロック図で
ある。図6において、図2と同一の符号は同一又は相当
の部分を表す。15aはGPS受信装置9から位置情報
(Xn,Yn)を受け取り、この位置情報と予め記憶さ
れている弱電界地点分布情報に基づいて、誤り訂正符号
の強化レベルを出力する誤り訂正制御装置、18は送信
するデータを生成するデータ生成部、19は誤り訂正制
御装置15aが出力した強化レベルに基づいて、データ
生成部18が生成したデータに誤り訂正符号を付加する
誤り訂正符号部である。
【0062】次に動作について説明する。まず、実施の
形態2おいて説明したように、GPS受信装置9がGP
S信号から自局の位置を計算する。そして、この位置情
報(Xn,Yn)は、誤り訂正制御装置15aに伝えら
れる。誤り訂正制御装置15aでは、受け取った位置情
報から、現在位置が弱電界地点であるか否か、又は、そ
の弱電界の程度を判定する。この判定は、誤り訂正制御
装置15a内に予め記憶されている弱電界地点分布情報
を参照することにより行われる。
【0063】図7は、弱電界地点分布情報の一例を示し
た図である。図7に示したように、移動局12の位置に
対応し弱電界情報を2次元のマトリクスで表している。
図7において、白いマスは弱電界地点ではないことを表
し、黒いマスは弱電界地点であることを表しており、1
マスは1km四方の領域である。そして、位置(50,5
0)を中心として、Y軸方向に8km、X軸方向に16km
の領域の弱電界分布が表示されている。ここで、GPS
受信装置9から受け取った位置情報が(56.5,4
9.5)であったとすると、誤り訂正制御部15aは図
7の弱電界位置分布情報から符号m1で示した部分の情
報を参照する。そして、現在位置が弱電界地点にないと
判定する。一方、受け取った位置情報が(47.5,4
6.5)であったとすると、図7の符号m2で示した部
分の情報を参照し、現在位置が弱電界地点であると判定
する。
【0064】この判定結果は、誤り訂正符号部19へ伝
えられる。誤り訂正符号部19では、受け取った判定結
果に基づいて誤り訂正符号の強化レベルを調節する。そ
して、データ生成部18からのデータに、調整した強化
レベルに従った誤り訂正符号を付加して送信手段4へ送
る。具体的には、弱電界地点にあるときには強化レベル
を高く設定し、弱電界地点にないときには強化レベルを
低く設定する。そして、この強化レベルに合わせて誤り
訂正符号を強化する。この強化の方法には、例えば、以
下のような方法がある。
【0065】(1)冗長ビットの延長 この方法は、公知の技術であるBCH誤り訂正符号に関
するものである。強化レベルが低いときには(通常
は)、BCH誤り訂正符号を(符号長、情報長)=(6
3、51)で用いる。一方、強化レベルが高いときに
は、BCH誤り訂正符号を(符号長、情報長)=(12
3、51)で用いる。従って、強化レベルに応じて、符
号長を延長し(63→123)、より長い符号を用いて
照合を行うと誤りの検出(チェック)がより厳しくな
り、弱電界地点で多発する誤受信(データの誤り:0←
→1の入れ代わり)の抑制に有効である。
【0066】(2)同一デジタル無線信号の反復送出回
数の増加 強化レベルが低いときには(通常は)、1つのデータの
送信時には、当該データを1回だけしか送信しない。一
方、強化レベルが高いときには、送信したいデータを当
該データについて複数回送信する。すなわち、同一の情
報を連続的に例えば2〜5回程度反復送信する。反復送
信する回数は、その強化レベルの高さに応じて決定す
る。
【0067】以上の2つの方法によって行われる誤り訂
正符号の強化は、移動局12のみならず基地局11にお
いても行われる。すなわち、送受信時のデータ誤りを防
ぐことによって、高品位のデータを送受信することがで
きる。基地局11における強化レベルの判定方法は、移
動局12から直接強化レベルを送信するようにしてもよ
いし、移動局12から送られる位置情報に基づき、基地
局11内に記憶された弱電界地点分布情報に基づいて上
述のように判定してもよい。
【0068】また、以上の2つの強化の方法を合わせて
実施してもよい。この場合には、誤り訂正の効果がより
高くなる。
【0069】以上のように動作することにより、弱電界
地点における送信時又は受信時のデータ誤り率を低減す
ることができると同時に、弱電界地点でない地点からの
送受信の量を弱電界地点の場合に比べて少なくし、高速
な通信を可能とする。図8は、この場合の誤り訂正符号
の強化処理を示すフローチャートである。まず、ステッ
プS30より処理を開始し、ステップS31にて、移動
局12(又は基地局11)において移動局12の現在位
置(Xn,Yn)を認識する。続いて、ステップS32
に移り、現在位置(Xn,Yn)を誤り訂正制御装置1
5aで記憶する弱電界地点分布情報と比較する。次に、
ステップS33に移り、現在位置が弱電界地点であるか
否かを判定する。弱電界地点である場合にはステップS
34に移り、上述(1)及び(2)の方法で誤り訂正符
号を強化する(すなわち誤り訂正符号を強化しかつ繰り
返し送信を行う)。一方、弱電界地点ではないと判断さ
れた場合には、ステップS35に移り、通常の誤り訂正
符号で1回だけ送信する。ステップS34又はS35が
終了すると、ステップS36に移って、誤り訂正符号の
強化処理が完了する。
【0070】実施の形態6.実施の形態6は、図2に示
した無線制御装置において、測位誤差を補正することに
より正確な位置情報を得るための実施の形態である。
【0071】図9は、この実施の形態6の無線制御装置
の構成を示す機能ブロック図である。図9において、図
2と同一の符号は同一又は相当の部分を表す。20は自
局の設置位置の情報を記憶する位置データ記憶装置、2
1はこの位置データ記憶装置20が記憶する位置情報と
GPS受信装置9から取得した位置情報とを比較し、そ
の位置のずれ(すなわち、測位誤差)を算出する比較演
算装置、22は算出した測位誤差を送信する送受信装置
であり、図2における送信手段4、受信手段7、VCX
O5、加減算器8及び共用器8を備えている。従って、
送信だけでなく受信も行うことができる。
【0072】次に動作について説明する。図10は、こ
の実施の形態6の測位誤差補正の処理を示したフローチ
ャートである。まず、ステップS40から処理を開始
し、ステップS41で現在位置を算出する。この現在位
置(Xi,Yi)は、基地局11のGPS受信装置9
が、GPS信号に含まれる位置情報から算出する。次
に、ステップS42に移り、基地局11の比較演算装置
21にて、位置データ記憶装置20に予め記憶されてい
る自局11の位置(Xtrue,Ytrue)と、ステップS4
1で算出した現在位置(Xi,Yi)とを比較し測位誤
差(±ΔX,±ΔY)を算出する。この計算は例えば、
ΔX=Xi−Xtrue,ΔY=Yi−Ytrueのように行
う。そして、ステップS43に移り、測位誤差(±Δ
X,±ΔY)を送受信装置22とアンテナ1を介して、
移動局12に送信する。移動局12はこの測位誤差(±
ΔX,±ΔY)を受信し、GPS受信装置9内に記憶す
る。図9では、移動局12側のGPS受信装置9を図示
していないが、上述の通り図2に示したものと同一又は
相当する構成となっている。
【0073】次のステップS44、S45は移動局12
側で行う処理である。まず、ステップS44で移動局1
2の現在位置を算出する。この現在位置(Xn,Yn)
は、移動局12のGPS受信装置9が、GPS信号に含
まれる位置情報から算出する。続いて、ステップS45
に移り、受信した測位誤差(±ΔX,±ΔY)を用い
て、移動局12の現在位置を補正する。例えば、Xn−
ΔX、Yn−ΔYを計算して位置補正を行う。そして、
ステップS46で、測位誤差補正の処理が終了する。
【0074】以上の動作を行うことにより、移動局12
の現在位置を正確に知ることができる。すなわち、移動
局12は基地局11のサービスエリア内にあって距離が
近いため基地局11で発生する測位誤差と、移動局12
で発生する測位誤差とは近い値となる。そこで、基地局
11で発生した測位誤差を用いて移動局12の位置を補
正することにより、移動局12の位置を正確に知ること
ができる。従って、実施の形態2の無線制御装置の動作
がより正確になる。
【0075】実施の形態7.実施の形態7は、衛星から
受信した現在位置を基に、アンテナの指向方向を変化さ
せる実施の形態である。この動作により好適な無線電波
状態を維持することができる。
【0076】図11はこの実施の形態7における移動局
12の無線制御装置を示した機能ブロック図である。図
11において図9と同一の符号は同一又は相当の部分を
表している。21aは、GPS受信装置9から自局の位
置を取得し、自局の位置と交信する基地局12の位置と
からアンテナ1を向ける方向を演算する比較演算装置で
あり、演算した方向をアンテナ指向制御θとして出力す
る。23は比較演算装置21aから指示されたアンテナ
指向制御θに基づいてアンテナ1の指向を変化させる方
向制御装置である。231は、比較演算装置21aから
アンテナ指向制御θを取得し、このアンテナ指向制御θ
と現在のアンテナ1の方向との差異角Δθを求め、アン
テナ1がこの差異角Δθだけ回転するようにステップモ
ータ232を制御する偏位角制御部、232は偏位角制
御部231の制御に基づいてアンテナ1を回転させるス
テップモータである。
【0077】次に、動作について図12に基づいて説明
する。図12は、アンテナ1の指向方向を調整する処理
を説明するフローチャートである。この処理は移動局1
2側で行われる。まず、ステップS50から処理を開始
し、ステップS51にて、交信中又は交信したい基地局
11の位置情報により、当該基地局11の位置(Xi,
Yi)を認識する。この位置情報(Xi,Yi)は、実
施の形態2のように通信によって基地局11側から得て
もよいし、実施の形態3のように予め移動局12内に記
憶しておいてもよい。次に、ステップS52にて、移動
局12側で記憶している自局の位置(Xn,Yn)を呼
び出し、認識する。
【0078】そして、ステップS53に移り、比較演算
装置21でアンテナ指向制御情報θを算出する。このア
ンテナ指向制御情報θは、次の式で求めることができ
る。θ=tan-1{(Xi-Xj)/(Yi-Yj)}
【0079】次にステップS54に移り、アンテナ指向
制御情報θを比較演算装置21から偏位角制御部231
へ送信する。このアンテナ指向制御情報θを受け取った
偏位角制御部231は、ステップS55で、現在のアン
テナ指向角θ0とアンテナ指向制御情報θとの差異角Δ
θを算出し、このΔθ分だけアンテナ1が回転するよう
に、ステップモータ232を制御する。すると、ステッ
プS56にて、ステップモータ232の回転により、ア
ンテナ1の方向が現在のアンテナ指向角θ0からΔθ分
だけ変化する。このため、ステップS57では、アンテ
ナ1は基地局11との交信状態が最適になるようにその
指向性が制御される。そして、ステップS58にて、以
上に説明したアンテナ指向性制御処理が終了する。
【0080】高速な通信を可能とするためには、移動局
12と基地局11間の交信状態が良好でなければならな
い、この実施の形態7では、移動局12が移動してもア
ンテナ指向性を制御し、基地局との交信状態を良好に保
つため、雑音や交信の断絶が発生しにくいという特徴が
ある。そのため、高速な通信に適した無線制御装置を得
ることができる。
【0081】実施の形態8.実施の形態8は、移動局1
2の位置を指令装置で記憶することにより、移動局を高
速に呼び出すことのできる実施の形態である。
【0082】図13は、この実施の形態8の動作を説明
する機能ブロック図である。図13において、図2と同
一の符号は同一又は相当の部分を表す。24は複数の基
地局11と無線又は有線で接続され、各基地局11間の
情報の流れを制御する指令装置、25はこの指令装置2
4に設けられ、各移動局12の位置情報を記憶するデー
タベースである。データベース25には、過去の交信履
歴が記憶されており、この交信記録には移動局12の位
置情報が含まれる。また、指令装置24は、全基地局1
1の位置情報を持っており、移動局12との距離を計算
する場合には、この位置情報が用いられる。
【0083】次に動作について説明する。図14は、こ
の発明の実施の形態8における基地局選択処理を説明す
るフローチャートである。この基地局選択処理は、指令
装置24において実行される。まず、データベース25
に移動局12の位置が記憶されていない場合、すなわち
最初の交信の場合の動作について説明する。例えば、あ
る移動局12aから他の移動局12b(以下、呼び出し
移動局という)を呼び出すとき、ある移動局12aの基
地局11から指令装置24へ呼び出し移動局の呼び出し
要求が送信される。すると、指令装置24側ではステッ
プS60から処理を開始し、ステップS61にて、要求
のあった呼び出し移動局の位置は既知であるかを判断す
る。この判断は、指令装置24に設けられたデータベー
ス25内に、当該呼び出し移動局12の位置情報が記憶
されているか否かで判断される。ここで、既知の移動局
12であった場合には、ステップS68に移り、そうで
ない場合にはステップS62に移る。
【0084】ステップS62では、指令装置24が管理
する全基地局11に呼び出し移動局の位置情報を要求す
る。続いて、ステップS63に移り、ステップS62の
要求に対する返答を待つ。このとき、各基地局11では
呼び出し移動局との交信を行い。呼び出し移動局から位
置情報を得る。各基地局11は、呼び出し移動局からの
反応があった場合には、指令装置24へその位置情報を
送信し、反応がなくタイムアウトとなった場合には、そ
の旨を送信する。なお、ここでは、全基地局11からの
位置情報若しくはタイムアウトを知らせる通知を待つ
か、又は、予め設定された時間が経過するのを待って、
次のステップS64に移るが、いずれかの基地局11か
ら位置情報を得られた場合には、ただちに次のステップ
S64に移ってもよい。この場合は、より高速な処理が
可能となる。これは、移動局12の位置情報に基づいて
交信に用いる基地局11を選択するという本願発明特有
の構成によって初めて実現される。従来の技術では、移
動局12と基地局11との電波状態によって基地局11
を選択するため、複数の基地局11から電波状態を得る
ことが必要であった。そのため、所定の時間返答を待つ
という処理が必要であった。一方、上述の方法では、1
つの移動局12の位置情報から直ちに基地局11が選択
できるため、複数の基地局からの返答を待つ必要は必ず
しもない。
【0085】ステップS64では、ステップS63で得
られた位置情報に基づいて、交信に使用する基地局11
を選択する。この選択は、呼び出し移動局と最も距離の
近い基地局11を選ぶことによって行われる。続いて、
ステップS65に移り、ステップS64若しくはステッ
プS68(後述)で選択した基地局11を用いて呼び出
し移動局との交信を行う。また、ステップS66で、移
動局の位置情報を他の交信履歴情報とともにデータベー
ス25に記憶する。このステップS66は、位置情報が
得られた後のいずれのタイミングで実施されてもよい。
また、位置情報はステップS63で得られた位置情報の
みならず、ステップS65の交信中に得られた位置情報
を記憶してもよい。例えば、交信の開始時に、交信中に
断続的に、交信の終了時に、位置情報を得るようにする
ことができる。このステップS66が終了すると、ステ
ップS67で、以上の基地局選択処理が終了する。
【0086】次に、ステップS61で、呼び出し移動局
の位置が既知であると判断された場合の処理について説
明する。既知であると判断された場合には、ステップS
68に移る。ステップS68では、データベース25中
に記憶されている当該呼び出し移動局の位置情報に基づ
いて、呼び出し移動局との交信に使用する基地局11を
選択する。この選択基準は、ステップS64で説明した
ものと同様である。このステップS68が終了すると、
既に説明したステップS65の処理に移り、以降、選択
された基地局11を用いて、呼び出し移動局12との交
信が行われる。
【0087】この実施の形態8は以上のように構成され
ているため、呼び出し移動局と交信するまでの開始時間
が短縮され、また、指令装置24での処理が高速とな
り、高速な移動体通信に適したシステムを得ることがで
きる。
【0088】従来では、図14のステップS63を必ず
実行する必要があり、かつ、この処理の時間は相当の時
間を消費するものであった。すなわち、移動局12と基
地局11との間の電波状態を実際に調べる必要があり、
その電波状態の調査は各基地局11毎に実施する必要が
ある。各基地局11が電波状態を調査し、指令装置24
が各基地局11からその電波状態の報告を受けるまでの
時間は、空きチャネルがあるか等の原因によりまちまち
であるため相当の時間を要する。また、交信に使用する
基地局11とそのチャネルを選択するためには、複数の
基地局11のうち一番電波状態が良好な基地局11を選
択する必要があるため、複数の電波状態の報告のうち一
番遅いものが到着するまでこの選択処理を開始すること
ができない構成となっていた。
【0089】一方、この実施の形態では、交信履歴が残
っている移動局11に対して、処理時間のかかるステッ
プS62、S63の処理を実行せずにバイパスし、ステ
ップS68で直ちに基地局11を選択するため、上述の
ように高速な通信が可能となる。
【0090】実施の形態9.実施の形態9は、実施の形
態1の無線制御装置に不法電波漏洩防止装置を設けた実
施の形態である。図15は、この実施の形態9の不法電
波漏洩防止装置の構成を説明する機能ブロック図であ
る。図15において図1と同一の符号は同一又は相当の
部分を表す。26はVCXO5が出力する基準信号を入
力し、この基準信号が不法電波を含んでいないかを判断
し、この判断結果に基づき減衰器27の減衰量を制御す
る出力制御装置である。ここで、不法電波とは、高周波
の電波で、規定電波の範囲を超える出力を持つものであ
り、規定電波とは、周波数帯域が予め定められた規定周
波数範囲内であり、かつ、電界強度のピークが予め定め
られた許容範囲内にあるものをいう。27は、この出力
制御装置26が出力する制御信号に基づいて、送信手段
4が出力する送信信号を減衰させ、アンテナ1に伝達す
る減衰器(ATTとも呼ばれる)である。
【0091】次に動作について説明する。図16は、こ
の実施の形態9における不法電波漏洩防止処理を説明す
るフローチャートである。まず、ステップS70でマイ
ク3から音声が入力されたとする。すると、次にステッ
プS72に移り、この音声を電波に乗せて送信するため
送信手段4から送信起動がかかる。このとき、送信手段
4ではVCXO5が出力する基準信号を基に音声を変調
し減衰器27へ出力する。
【0092】次に、ステップS73に移る。ステップS
73では、出力制御装置26から減衰ONの制御信号が
出力され、この制御信号を受けた減衰器27が送信手段
4の出力を減衰させる。この減衰は、不法電波の漏洩防
止に十分なだけ行われるため、アンテナ1からは不法電
波は出力されない。なお、この減衰はステップS72で
変調された送信信号がアンテナ1側に出力される前に行
われるため、減衰前に不法電波が漏洩することはない。
【0093】次にステップS74に移り、出力制御装置
26がVCXO5の基準信号に不法電波が含まれていな
いかどうかを判断する。この判断は、基準信号の周波数
偏差が規定範囲内であるか否かで行われる。ここで偏差
とは、基準無線周波数に対するズレの範囲をいう。例え
ば、基準無線周波数が450MHzの場合には、この偏差
の許容拡散範囲は±3ppm以内と規定されている。これ
を周波数で表すと、450MHz×3ppm=1.35KHzとなり、
よって450MHz±1.35KHz以内が規定範囲となる。
そして、この周波数範囲外の無線周波数成分について
は、規定の電界強度以下でなければならない。出力制御
装置26内には、スペクトラムアナライザが内蔵されて
おり、予め基準周波数と電界強度規定値を設定してお
き、VCXO5が出力する基準信号の全出力周波数成分
について掃波して電界強度をチェックする。
【0094】基準信号の周波数偏差が規定範囲内である
と判断されたときは、ステップS75に移り減衰OFF
の制御信号を減衰器27へ出力する。この制御信号は出
力制御装置26より出力される。そして、減衰OFFの
制御信号を受けた減衰器26は、減衰量を0にし、送信
手段4からの送信信号をアンテナ1に伝える。従って、
ステップS76では、アンテナ1から送信信号が無線で
出力される。
【0095】一方、ステップS74で基準信号の周波数
偏差が規定範囲内にないと判断された場合には、ステッ
プS73に戻る。そのため、送信信号はアンテナ1に伝
わらない。
【0096】この実施の形態の不法電波漏洩防止装置
は、以上のように構成されるため、不法電波の漏洩を防
止することができる。
【0097】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、以下に記載されるような効果を奏す
る。この発明にかかる移動体通信子機においては、衛星
から送信された一定周期信号を受信するGPS周期信号
受信手段と、外部からの制御信号に基づいた周期で発振
し、この発振信号を基準信号として出力する発振手段
と、上記基準信号を用いて信号を変調して送信する送信
手段と、上記基準信号を用いて受信した信号を復調する
受信手段と、上記一定周期信号と上記基準信号とを比較
して、上記基準信号が予め定められた周期の信号となる
ように、上記発振手段を制御する制御信号を出力する比
較器と、を備えたため、高精度の基準信号を使用するた
め、周波数割り当ての細分化をすることができ、大きな
容量を持つ高速な通信を可能とする。
【0098】また、上記送信手段は、上記送信手段は、
信号を変調する変調手段と、この変調手段が変調した信
号を空中に放射するアンテナと、上記基準信号の周波数
及び出力が予め定められた範囲内にあるかどうかを判断
し、上記範囲内にないと判断した場合には送信出力を抑
制する抑制信号を出力する出力制御手段と、上記抑制信
号に従って上記アンテナより出力される信号を減衰させ
る減衰手段と、を備えたため、不法電波の出力を防止す
ることができる。
【0099】また、同時に通信可能な複数の基地局通信
装置が複数あるときに、上記複数の基地局通信装置から
交信する基地局通信装置を選択する移動体通信子機にお
いて、衛星から送信された信号を受信し、この受信した
信号に基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手
段と、上記複数の基地局通信装置の位置を予め記憶する
記憶手段と、上記自己の位置と上記複数の基地局通信装
置の位置とから距離をそれぞれ算出し、これら算出され
た距離に基づいて交信する上記基地局通信装置を選択す
る基地局選択手段と、この基地局選択手段が選択した上
記基地局通信装置との間で送信及び受信を行う送受信手
段と、を備え、位置を基に交信する基地局通信装置を決
定するため、高速に基地局移動装置を選択することがで
き、高速な通信を行うことができる。
【0100】また、上記複数の基地局通信装置から当該
基地局通信装置の位置をそれぞれ受信する基地局位置受
信手段を備え、上記記憶手段は上記基地局通信装置の位
置として上記基地局位置受信手段が受信した位置を記憶
するため、位置を基に交信する基地局通信装置を決定す
る。そのため、高速に基地局移動装置を選択することが
でき、高速な通信を行うことができる。
【0101】また、上記衛星が送信する信号から測定さ
れる上記基地局通信装置の位置と予め記憶された実際の
位置との誤差を基地局通信装置より受信する誤差受信手
段を備え、上記GPS位置受信手段は、上記衛星から送
信された信号を受信し、この受信した信号に基づいて自
己の位置を算出するとともに、この算出した自局の位置
を上記誤差に基づき修正するため、より正確な位置を用
いて、基地局通信装置を選択することができる。
【0102】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動
体通信子機において、衛星から送信された信号を受信
し、この受信した信号に基づいて自己の位置を算出する
GPS位置受信手段と、発生するデータ誤りの可能性を
各地点ごとに記憶するとともに、上記自己の位置におけ
る上記データ誤りの可能性に応じて誤り訂正符号の強化
信号を出力する誤り訂正符号制御手段と、上記強化信号
に基づいて誤り訂正符号のレベルを設定し、このレベル
にて送信しようとするデータに誤り訂正符号を付加し、
送信信号として出力する誤り訂正符号付加手段と、上記
送信信号を送信する送信手段と、を備えたため、データ
誤りの可能性を予測して符号を強化することにより高速
通信で特に深刻となるデータ誤りを防止することがで
き、また、データ誤りの可能性の低い地点では付加する
誤り訂正符号の量を減らすことができるため、高いデー
タ誤り防止効果を維持しながら送信するデータ量を減ら
すことができる。従って、高速な通信が可能となる。
【0103】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で時分割多元接続
方式の通信を行う移動体通信子機において、衛星から送
信されたGPS信号を受信し、このGPS信号に含まれ
る時刻情報を抽出するGPS時間受信手段と、上記時刻
情報に基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測するとと
もに、上記絶対時間配分送受信手段の送受信タイミング
を制御するタイミング信号を出力するタイマと、上記タ
イミング信号に従ってチャネルを時分割し、1つのチャ
ネルで複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送受信手
段と、上記時刻情報を上記基地局通信装置へ送信する時
刻情報送信手段と、上記基地局通信装置より、上記時刻
情報に基づいて求められた時刻の修正情報を受信する修
正情報受信手段と、上記修正情報に基づいて上記タイマ
で刻まれる時刻を修正する修正手段と、を備え、受信位
置によって精度の変化する時刻情報を基地局通信装置に
送信し、この基地局通信装置から時刻の修正情報を受信
して時刻を修正するため、時分割多元接続の時間配分を
より正確に行うことができ、高速に通信することができ
る。特に、移動体通信子機のみ、或いは基地局通信装置
のみで時間情報を取得する場合に比べて高い精度の時刻
を得ることができる。
【0104】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動
体通信子機において、指向性を有するアンテナと、衛星
から送信された信号を受信し、この受信した信号に基づ
いて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、上記
基地局通信装置の位置を基地局位置として予め記憶する
位置記憶手段と、上記自己の位置と上記基地局位置よ
り、自己からみた基地局通信装置の方向を演算する比較
演算手段と、上記方向に基づいて、上記アンテナを指向
させる指向方向変更手段と、上記アンテナを介して基地
局通信装置との間で送信及び受信を行う送受信手段と、
を備えたため、指向性を変更することによりよい通信状
態を得ることができ、良好な通信状態を要求する高速な
通信であっても、安定した通信を行うことができる。
【0105】この発明にかかる基地局通信装置は以下の
ようなものである。複数の移動体通信子機との間で通信
する基地局通信装置において、衛星から送信された一定
周期信号を受信するGPS周期信号受信手段と、上記複
数の移動体通信子機のうちで通信しようとする移動体通
信子機に対応したチャネルの周波数で発振するととも
に、外部からの制御信号に基づいて発振する周期を修正
し、基準信号として出力する発振手段と、上記基準信号
を用いて信号を変調するとともに送信する送信手段と、
上記基準信号を用いて受信した信号を復調する受信手段
と、上記一定周期信号と上記基準信号とを比較して、上
記基準信号が予め定められた周期の信号となるように、
上記発振手段を制御する制御信号を出力する比較器と、
を備えたものである。高精度の基準信号を使用するた
め、周波数割り当ての細分化をすることができ、大きな
容量を持つ高速な通信を可能とする。
【0106】予め定められたサービスエリア内の通信を
制御して移動体通信子機との間で時分割多元接続方式の
通信を行う基地局通信装置において、衛星から送信され
たGPS信号を受信し、このGPS信号に含まれる時刻
情報を抽出するGPS時間受信手段と、上記時刻情報に
基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測するとともに、
上記絶対時間配分送受信手段の送受信タイミングを制御
するタイミング信号を出力するタイマと、上記タイミン
グ信号に従ってチャネルを時分割し、1つのチャネルで
複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送受信手段と、
上記移動体通信子機より当該移動体通信子機の時刻情報
を移動体時刻情報として受信する時刻情報受信手段と、
上記時刻情報と上記移動体時刻情報のうち、精度が高い
方を選択時刻情報として選択する時刻情報選択手段と、
上記選択時刻情報に基づいて、上記タイマで刻まれる時
刻を修正する修正手段と、上記選択時刻情報に基づい
て、上記移動体通信子機が保有する時刻を修正するため
の修正情報を送信する修正情報送信手段と、を備えたも
のである。受信位置によって精度の変化する時刻情報を
移動体通信子機から受信し、自己の持つ時刻情報と比較
して精度の高い時刻情報を選択し、この精度の高い時刻
情報に基づいて基地局通信装置及び移動体通信子機の時
刻を修正するため、時分割多元接続の時間配分をより正
確に行うことができ、高速に通信することができる。特
に、移動体通信子機のみ、或いは基地局通信装置のみで
時間情報を取得する場合に比べて高い精度の時刻を得る
ことができる。
【0107】また、予め定められたサービスエリア内の
通信を制御して移動体通信子機との間で通信を行う基地
局通信装置において、衛星から送信された信号を受信
し、この受信した信号に基づいて自己の位置を算出する
GPS位置受信手段と、記基地局通信装置の位置を基準
位置として予め記憶する位置記憶手段と、上記自己の位
置と上記基準位置との誤差を演算し、この誤差を上記送
受信手段に出力する比較演算手段と、この基地局選択手
段が選択した基地局通信装置との間で送信及び受信を行
うとともに、上記誤差を送信する送受信手段と、を備え
たものである。比較演算手段により測位誤差を取得し、
移動体通信子機により正確な位置を提供することができ
る。
【0108】また、移動体通信子機と、この移動体通信
子機との間で無線通信を行う基地局通信装置とを備えた
移動体通信システムにおいて、上記移動体通信子機及び
基地局通信装置は、衛星から送信された一定周期信号を
受信するGPS周期信号受信手段と、外部からの制御信
号に基づいた周期で発振し、基準信号として出力する発
振手段と、上記基準信号を用いて信号を変調して送信す
る送信手段と、上記基準信号を用いて受信した信号を復
調する受信手段と、上記一定周期信号と上記基準信号と
を比較して、上記基準信号が予め定められた周期の信号
となるように、上記発振手段を制御する制御信号を出力
する比較器と、をそれぞれ備え、上記移動体通信子機及
び基地局通信装置のそれぞれで、上記一定周期信号を基
に上記基準信号を発振させ、上記基準信号に基づいて送
受信を行うものである。基地局通信装置及び移動体通信
子機の両者で高精度の基準信号を使用するため、基地局
通信装置及び移動局通信装置間の通信が安定し、チャネ
ルの細分化をすることができ、かつ大きな容量を持つ高
速通信を可能とする。
【0109】移動体通信子機と、サービスエリア内の通
信を制御するとともに上記移動体通信子機との間で通信
を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通信シス
テムの移動体通信方法において、上記移動体通信子機に
おいて実行され、衛星から送信される信号を受信する受
信ステップと、この受信ステップで受信した信号に基づ
いて上記移動体通信子機の位置情報を子機位置情報とし
て算出する子機位置算出ステップと、複数の上記基地局
通信装置のそれぞれについて記憶されている上記基地局
通信装置の位置情報と上記子機位置情報とから、上記移
動体通信子機と上記基地局通信装置と間の距離をそれぞ
れ算出する距離算出ステップと、この距離算出ステップ
で算出された距離に基づいて交信する上記基地局通信装
置を選択する基地局選択ステップと、この基地局選択ス
テップで選択された基地局通信装置と上記移動体通信と
の間で通信する通信ステップと、を備え、位置を基に交
信する基地局通信装置を決定するため、高速に基地局移
動装置を選択することができ、高速な通信を行うことが
できる。
【0110】また、複数の上記基地局通信装置のそれぞ
れに当該基地局通信装置の位置情報を要求する所在位置
情報要求ステップと、この所在位置情報要求ステップ終
了後に実行され、複数の基地局通信装置のそれぞれから
上記位置情報を受信し記憶する所在位置情報受信ステッ
プと、を備え、上記距離算出ステップは、上記所在位置
情報受信ステップで記憶された位置情報と上記子機位置
情報とから、上記移動体通信子機と上記基地局通信装置
との間の距離をそれぞれ算出する。従って、位置を基に
交信する基地局通信装置を決定するため、高速に基地局
移動装置を選択することができ、高速な通信を行うこと
ができる。さらに、基地局通信装置から当該基地局通信
装置の位置を取得するため、基地局通信装置の位置の変
更があった場合でも移動体通信子機を変更する必要がな
い。
【0111】また、上記基地局通信装置において実行さ
れ、衛星から送信される信号を受信する基地局側受信ス
テップと、この基地局側受信ステップにおいて受信され
た信号に基づいて、基地局通信装置の位置を基地局位置
情報として算出する基地局位置算出ステップと、予め記
憶された上記基地局通信装置の位置情報を基準位置情報
とし、この基準位置情報と上記基地局位置情報との誤差
を算出する測位誤差算出ステップと、上記誤差に基づい
て上記移動体位置情報を修正する位置修正ステップと、
を備え、上記距離算出ステップは、複数の基地局通信装
置のそれぞれについて記憶されている位置情報と上記位
置修正ステップで修正された上記子機位置情報とから、
上記移動体通信子機と上記基地局通信装置と間の距離を
それぞれ算出する。従って、測位誤差算出ステップにて
測位誤差を算出し、移動体位置情報を修正するためより
正確な位置情報を得ることができる。
【0112】また、移動体通信子機とこの移動体通信子
機との間で時分割多元接続方式の通信を行う基地局通信
装置とを備えた移動体通信システムの移動体通信方法に
おいて、上記基地局通信装置と上記移動体通信子機のそ
れぞれで実行され、衛星から送信された信号を受信し、
この信号に含まれる時刻情報を抽出する時刻抽出ステッ
プと、上記移動体通信子機で受信した上記時刻情報を上
記移動体通信子機から上記基地局通信装置へ送信する時
刻情報送信ステップと、上記基地局通信装置で実行さ
れ、上記基地局通信装置で受信した上記時刻情報と上記
移動体通信子機で受信した上記時刻情報のうち精度の高
い上記時刻情報を選択時刻情報として選択する時刻情報
選択ステップと、上記選択時刻情報に基づき、上記移動
体通信子機が保有する時刻を修正するための修正情報を
上記基地局通信装置から上記移動体通信子機へ送信する
時刻修正情報送信ステップと、上記移動体通信子機で実
行され、上記修正情報を受信し、この時刻情報に基づい
て自己の保有する時刻を修正する第1の修正ステップ
と、上記基地局通信装置で実行され、上記選択時刻情報
に基づき自己の保有する時刻を修正する第2の修正ステ
ップと、上記第1の修正ステップと上記第2の修正ステ
ップの後に実行され、修正された高精度の時刻に基づい
て上記基地局通信装置と上記移動体通信子機との間で無
線による通信を行う通信ステップと、を備え、受信位置
によって精度の変化する時刻情報を複数取得し、より精
度の高い時刻情報に基づいて通信を行うため、時分割多
元接続の時間配分をより正確に行うことができ、高速に
通信することができる。特に、移動体通信子機のみ、或
いは基地局通信装置のみで時間情報を取得する場合に比
べて高い精度の時刻を得ることができる。
【0113】また、移動体通信子機と、サービスエリア
内の通信を制御するとともに上記移動体通信子機との間
で通信を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通
信システムの移動体通信方法において、交信する基地局
通信装置を交信先装置として決定する交信先決定ステッ
プと、衛星が送信する信号から自己の位置を算出する位
置算出ステップと、複数の基地局通信装置のそれぞれに
ついて予め記憶された所在位置から上記交信先装置の上
記所在位置を選択し、この選択された所在位置と上記自
己の位置より自己からみた基地局通信装置の方向を演算
する方向演算ステップと、この方向演算ステップで演算
された上記方向に基づいてアンテナの指向性を変更する
指向方向変更ステップと、この指向方向変更ステップの
後に実行され、上記交信先装置と交信する交信ステップ
と、を備えたため、指向性を変更することによりよい通
信状態を得ることができ、良好な通信状態を要求する高
速な通信であっても、安定した通信を行うことができ
る。
【0114】また、移動体通信子機と、サービスエリア
内の通信を制御するとともに上記移動体通信子機と通信
する複数の基地局通信装置と、これら複数の基地局通信
装置のいずれかを選択し、選択した基地局通信装置を介
して上記移動体通信子機を呼び出すとともに交信する移
動体通信用指令装置とを備えた移動体通信システムの移
動体通信方法において、上記移動体通信用指令装置にお
いて実行され、移動体通信子機の呼び出し要求があった
とき、過去の交信において記憶した上記移動体通信子機
の位置情報又は上記基地局通信装置の識別情報に基づい
て、上記基地局通信装置を選択する基地局選択ステップ
と、上記移動体通信用指令装置において実行され、この
基地局選択ステップで選択された基地局通信装置を介し
て当該移動体通信子機を呼び出す呼び出しステップと、
を備え、全ての基地局通信装置に呼び出しを指令する必
要がなく、直ちに呼び出しに使用する基地局通信装置を
選択できるため、通信開始までかかる時間が短く、高速
な通信が可能となる。
【0115】また、複数の基地局通信装置の中から1つ
の基地局通信装置を選択し、選択された基地局通信装置
を介して移動体通信子機の呼び出しを指示する移動体通
信用指令装置において、過去に呼び出した上記移動体通
信子機の位置情報又は呼び出しに使用した基地局選択装
置の識別情報を呼び出し履歴として記憶する記憶手段
と、上記移動体通信子機の呼び出し要求があった場合
に、当該移動体通信子機に対応する上記呼び出し履歴に
基づいて上記基地局通信装置を選択する基地局選択手段
と、この基地局選択手段が選択した基地局通信装置を介
して当該移動体通信子機を呼び出す呼び出し手段と、を
備え、全ての基地局通信装置に呼び出しを指令する必要
がなく、直ちに呼び出しに使用する基地局通信装置を選
択できるため、通信開始までかかる時間が短く、高速な
通信が可能となる。
【0116】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるデジタル無
線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2におけるデジタル無
線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における基地局選択
手続きのシーケンス図である。
【図4】 この発明の実施の形態4におけるデジタル無
線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態4における時刻合わせ
処理を説明するシーケンス図である。
【図6】 この発明の実施の形態5におけるデジタル無
線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態5における弱電界地点
分布情報を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態5における誤り訂正符
号の強化処理を説明するフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態6におけるデジタル無
線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態6における測位誤差
の補正処理を説明するフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態7におけるデジタル
無線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態7におけるアンテナ
指向性調整処理を説明するフローチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態8におけるデジタル
無線装置の動作を説明する機能ブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態8における基地局選
択処理を説明するフローチャートである。
【図15】 この発明の実施の形態9における不法電波
漏洩防止装置を説明する機能ブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態9における不法電波
漏洩防止装置の動作を説明するフローチャートである。
【図17】 従来の高周波安定水晶発振器を備えた狭帯
域デジタル無線装置の示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 アンテナ、 2 共用器、 3 マイク、 4 送
信手段、 5 VCXO、 6 スピーカ、 7 受信
手段、 8 加減算器、 9 GPS受信手段、 10
GPSアンテナ、 11 基地局、 12 移動局、
14 GPS衛星、 15 基地局選択制御装置、
15a 誤り訂正制御装置、 16 タイマ、 20
位置データ記憶装置、 21 比較演算装置、 22
送受信装置、 24 指令装置、 25 データベー
ス、 26 出力制御装置、 27減衰器

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星から送信された周期信号を受信する
    GPS周期信号受信手段と、 外部からの制御信号に基づいた周期で発振し、この発振
    信号を基準信号として出力する発振手段と、 上記基準信号を用いて信号を変調して送信する送信手段
    と、 上記基準信号を用いて受信した信号を復調する受信手段
    と、 上記一定周期信号と上記基準信号とを比較して、上記基
    準信号が予め定められた周期の信号となるように、上記
    発振手段を制御する制御信号を出力する比較器と、を備
    えた移動体通信子機。
  2. 【請求項2】 上記送信手段は、 信号を変調する変調手段と、 この変調手段が変調した信号を空中に放射するアンテナ
    と、 上記基準信号の周波数及び出力が予め定められた範囲内
    にあるかどうかを判断し、上記範囲内にないと判断した
    場合には送信出力を抑制する抑制信号を出力する出力制
    御手段と、 上記抑制信号に従って上記アンテナより出力される信号
    を減衰させる減衰手段と、を備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の移動体通信子機。
  3. 【請求項3】 同時に通信可能な複数の基地局通信装置
    が複数あるときに、上記複数の基地局通信装置から交信
    する基地局通信装置を選択する移動体通信子機におい
    て、 衛星から送信された信号を受信し、この受信した信号に
    基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、 上記複数の基地局通信装置の位置を予め記憶する記憶手
    段と、 上記自己の位置と上記複数の基地局通信装置の位置とか
    ら距離をそれぞれ算出し、これら算出された距離に基づ
    いて交信する上記基地局通信装置を選択する基地局選択
    手段と、 この基地局選択手段が選択した上記基地局通信装置との
    間で送信及び受信を行う送受信手段と、を備えた移動体
    通信子機。
  4. 【請求項4】 上記複数の基地局通信装置から当該基地
    局通信装置の位置をそれぞれ受信する基地局位置受信手
    段を備え、 上記記憶手段は上記複数の基地局通信装置の位置として
    上記基地局位置受信手段が受信した位置を記憶すること
    を特徴とする請求項3に記載の移動体通信子機。
  5. 【請求項5】 上記衛星が送信する信号から測定される
    上記基地局通信装置の位置と予め記憶された実際の位置
    との誤差を基地局通信装置より受信する誤差受信手段を
    備え、 上記GPS位置受信手段は、上記衛星から送信された信
    号を受信し、この受信した信号に基づいて自己の位置を
    算出するとともに、この算出した自局の位置を上記誤差
    に基づき修正することを特徴とする請求項3に記載の移
    動体通信子機。
  6. 【請求項6】 予め定められたサービスエリア内の通信
    を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動体通
    信子機において、 衛星から送信された信号を受信し、この受信した信号に
    基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、 発生するデータ誤りの可能性を各地点ごとに記憶すると
    ともに、上記自己の位置における上記データ誤りの可能
    性に応じて誤り訂正符号の強化信号を出力する誤り訂正
    符号制御手段と、 上記強化信号に基づいて誤り訂正符号のレベルを設定
    し、このレベルにて送信しようとするデータに誤り訂正
    符号を付加し、送信信号として出力する誤り訂正符号付
    加手段と、 上記送信信号を送信する送信手段と、を備えた移動体通
    信子機。
  7. 【請求項7】 予め定められたサービスエリア内の通信
    を制御する基地局通信装置との間で時分割多元接続方式
    の通信を行う移動体通信子機において、 衛星から送信されたGPS信号を受信し、このGPS信
    号に含まれる時刻情報を抽出するGPS時間受信手段
    と、 上記時刻情報に基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測
    するとともに、上記絶対時間配分送受信手段の送受信タ
    イミングを制御するタイミング信号を出力するタイマ
    と、 上記タイミング信号に従ってチャネルを時分割し、1つ
    のチャネルで複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送
    受信手段と、 上記時刻情報を上記基地局通信装置へ送信する時刻情報
    送信手段と、 上記基地局通信装置より、上記時刻情報に基づいて求め
    られた時刻の修正情報を受信する修正情報受信手段と、 上記修正情報に基づいて上記タイマで刻まれる時刻を修
    正する修正手段と、を備えた移動体通信子機。
  8. 【請求項8】 予め定められたサービスエリア内の通信
    を制御する基地局通信装置との間で通信を行う移動体通
    信子機において、 指向性を有するアンテナと、 衛星から送信された信号を受信し、この受信した信号に
    基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、 上記基地局通信装置の位置を基地局位置として予め記憶
    する位置記憶手段と、上記自己の位置と上記基地局位置
    より、自己からみた基地局通信装置の方向を演算する比
    較演算手段と、 上記方向に基づいて、上記アンテナを指向させる指向方
    向変更手段と、 上記アンテナを介して基地局通信装置との間で送信及び
    受信を行う送受信手段と、を備えた移動体通信子機。
  9. 【請求項9】 複数の移動体通信子機との間で通信する
    基地局通信装置において、 衛星から送信された周期信号を受信するGPS周期信号
    受信手段と、 上記複数の移動体通信子機のうちで通信しようとする移
    動体通信子機に対応したチャネルの周波数で発振すると
    ともに、外部からの制御信号に基づいて発振する周期を
    修正し、基準信号として出力する発振手段と、 上記基準信号を用いて信号を変調するとともに送信する
    送信手段と、 上記基準信号を用いて受信した信号を復調する受信手段
    と、 上記一定周期信号と上記基準信号とを比較して、上記基
    準信号が予め定められた周期の信号となるように、上記
    発振手段を制御する制御信号を出力する比較器と、を備
    えた基地局通信装置。
  10. 【請求項10】 予め定められたサービスエリア内の通
    信を制御して移動体通信子機との間で時分割多元接続方
    式の通信を行う基地局通信装置において、 衛星から送信されたGPS信号を受信し、このGPS信
    号に含まれる時刻情報を抽出するGPS時間受信手段
    と、 上記時刻情報に基づいて時刻を刻み、現在の時刻を計測
    するとともに、上記絶対時間配分送受信手段の送受信タ
    イミングを制御するタイミング信号を出力するタイマ
    と、 上記タイミング信号に従ってチャネルを時分割し、1つ
    のチャネルで複数の信号の送受信を行う絶対時間配分送
    受信手段と、 上記移動体通信子機より当該移動体通信子機の時刻情報
    を移動体時刻情報として受信する時刻情報受信手段と、 上記時刻情報と上記移動体時刻情報のうち、精度が高い
    方を選択時刻情報として選択する時刻情報選択手段と、 上記選択時刻情報に基づいて、上記タイマで刻まれる時
    刻を修正する修正手段と、 上記選択時刻情報に基づいて、上記移動体通信子機が保
    有する時刻を修正するための修正情報を送信する修正情
    報送信手段と、を備えた基地局通信装置。
  11. 【請求項11】 予め定められたサービスエリア内の通
    信を制御して移動体通信子機との間で通信を行う基地局
    通信装置において、 衛星から送信された信号を受信し、この受信した信号に
    基づいて自己の位置を算出するGPS位置受信手段と、
    上記基地局通信装置の位置を基準位置として予め記憶す
    る位置記憶手段と、 上記自己の位置と上記基準位置との誤差を演算し、この
    誤差を上記送受信手段に出力する比較演算手段と、 この基地局選択手段が選択した基地局通信装置との間で
    送信及び受信を行うとともに、上記誤差を送信する送受
    信手段と、を備えた基地局通信装置。
  12. 【請求項12】 移動体通信子機と、この移動体通信子
    機との間で無線通信を行う基地局通信装置とを備えた移
    動体通信システムにおいて、 上記移動体通信子機及び基地局通信装置は、 衛星から送信された周期信号を受信するGPS周期信号
    受信手段と、 外部からの制御信号に基づいた周期で発振し、基準信号
    として出力する発振手段と、 上記基準信号を用いて信号を変調して送信する送信手段
    と、 上記基準信号を用いて受信した信号を復調する受信手段
    と、 上記一定周期信号と上記基準信号とを比較して、上記基
    準信号が予め定められた周期の信号となるように、上記
    発振手段を制御する制御信号を出力する比較器と、をそ
    れぞれ備え、 上記移動体通信子機及び基地局通信装置のそれぞれで、
    上記一定周期信号を基に上記基準信号を発振させ、上記
    基準信号に基づいて送受信を行う移動体通信システム。
  13. 【請求項13】 移動体通信子機と、サービスエリア内
    の通信を制御するとともに上記移動体通信子機との間で
    通信を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通信
    システムの移動体通信方法において、 上記移動体通信子機において実行され、衛星から送信さ
    れる信号を受信する受信ステップと、 この受信ステップで受信した信号に基づいて上記移動体
    通信子機の位置情報を子機位置情報として算出する子機
    位置算出ステップと、 複数の上記基地局通信装置のそれぞれについて記憶され
    ている上記基地局通信装置の位置情報と上記子機位置情
    報とから、上記移動体通信子機と上記基地局通信装置と
    間の距離をそれぞれ算出する距離算出ステップと、 この距離算出ステップで算出された距離に基づいて交信
    する上記基地局通信装置を選択する基地局選択ステップ
    と、 この基地局選択ステップで選択された基地局通信装置と
    上記移動体通信との間で通信する通信ステップと、を備
    えた移動体通信方法。
  14. 【請求項14】 複数の上記基地局通信装置のそれぞれ
    に当該基地局通信装置の位置情報を要求する所在位置情
    報要求ステップと、 この所在位置情報要求ステップ終了後に実行され、複数
    の基地局通信装置のそれぞれから上記位置情報を受信し
    記憶する所在位置情報受信ステップと、を備え、 上記距離算出ステップは、上記所在位置情報受信ステッ
    プで記憶された位置情報と上記子機位置情報とから、上
    記移動体通信子機と上記基地局通信装置との間の距離を
    それぞれ算出することを特徴とする請求項13に記載の
    移動体通信方法。
  15. 【請求項15】 上記基地局通信装置において実行さ
    れ、衛星から送信される信号を受信する基地局側受信ス
    テップと、 この基地局側受信ステップにおいて受信された信号に基
    づいて、基地局通信装置の位置を基地局位置情報として
    算出する基地局位置算出ステップと、 予め記憶された上記基地局通信装置の位置情報を基準位
    置情報とし、この基準位置情報と上記基地局位置情報と
    の誤差を算出する測位誤差算出ステップと、 上記誤差に基づいて上記移動体位置情報を修正する位置
    修正ステップと、を備え、 上記距離算出ステップは、複数の基地局通信装置のそれ
    ぞれについて記憶されている位置情報と上記位置修正ス
    テップで修正された上記子機位置情報とから、上記移動
    体通信子機と上記基地局通信装置と間の距離をそれぞれ
    算出することを特徴とする請求項13に記載の移動体通
    信方法。
  16. 【請求項16】 移動体通信子機とこの移動体通信子機
    との間で時分割多元接続方式の通信を行う基地局通信装
    置とを備えた移動体通信システムの移動体通信方法にお
    いて、 上記基地局通信装置と上記移動体通信子機のそれぞれで
    実行され、衛星から送信された信号を受信し、この信号
    に含まれる時刻情報を抽出する時刻抽出ステップと、 上記移動体通信子機で受信した上記時刻情報を上記移動
    体通信子機から上記基地局通信装置へ送信する時刻情報
    送信ステップと、 上記基地局通信装置で実行され、上記基地局通信装置で
    受信した上記時刻情報と上記移動体通信子機で受信した
    上記時刻情報のうち精度の高い上記時刻情報を選択時刻
    情報として選択する時刻情報選択ステップと、 上記選択時刻情報に基づき、上記移動体通信子機が保有
    する時刻を修正するための修正情報を上記基地局通信装
    置から上記移動体通信子機へ送信する時刻修正情報送信
    ステップと、 上記移動体通信子機で実行され、上記修正情報を受信
    し、この時刻情報に基づいて自己の保有する時刻を修正
    する第1の修正ステップと、 上記基地局通信装置で実行され、上記選択時刻情報に基
    づき自己の保有する時刻を修正する第2の修正ステップ
    と、 上記第1の修正ステップと上記第2の修正ステップの後
    に実行され、修正された高精度の時刻に基づいて上記基
    地局通信装置と上記移動体通信子機との間で無線による
    通信を行う通信ステップと、を備えた移動体通信方法。
  17. 【請求項17】 移動体通信子機と、サービスエリア内
    の通信を制御するとともに上記移動体通信子機との間で
    通信を行う複数の基地局通信装置とを備えた移動体通信
    システムの移動体通信方法において、 交信する上記基地局通信装置を交信先装置として決定す
    る交信先決定ステップと、 衛星が送信する信号から自己の位置を算出する位置算出
    ステップと、 複数の基地局通信装置のそれぞれについて予め記憶され
    た所在位置から上記交信先装置の上記所在位置を選択
    し、この選択された所在位置と上記自己の位置より自己
    からみた基地局通信装置の方向を演算する方向演算ステ
    ップと、 この方向演算ステップで演算された上記方向に基づいて
    アンテナの指向性を変更する指向方向変更ステップと、 この指向方向変更ステップの後に実行され、上記交信先
    装置と交信する交信ステップと、を備えた移動体通信方
    法。
  18. 【請求項18】 移動体通信子機と、サービスエリア内
    の通信を制御するとともに上記移動体通信子機と通信す
    る複数の基地局通信装置と、これら複数の基地局通信装
    置のいずれかを選択し、選択した基地局通信装置を介し
    て上記移動体通信子機を呼び出すとともに交信する移動
    体通信用指令装置とを備えた移動体通信システムの移動
    体通信方法において、 上記移動体通信用指令装置において実行され、移動体通
    信子機の呼び出し要求があったとき、過去の交信におい
    て記憶した上記移動体通信子機の位置情報又は上記基地
    局通信装置の識別情報に基づいて、上記基地局通信装置
    を選択する基地局選択ステップと、 上記移動体通信用指令装置において実行され、この基地
    局選択ステップで選択された基地局通信装置を介して当
    該移動体通信子機を呼び出す呼び出しステップと、を備
    えた移動体通信方法。
  19. 【請求項19】 複数の基地局通信装置の中から、1つ
    の基地局通信装置を選択し、選択された基地局通信装置
    に対して移動体通信子機の呼び出しを指示する移動体通
    信用指令装置において、 過去に呼び出した上記移動体通信子機の位置情報又は呼
    び出しに使用した基地局選択装置の識別情報を呼び出し
    履歴として記憶する記憶手段と、 上記移動体通信子機の呼び出し要求があった場合に、当
    該移動体通信子機に対応する上記呼び出し履歴に基づい
    て上記基地局通信装置を選択する基地局選択手段と、 この基地局選択手段が選択した基地局通信装置に対して
    通信を指示する通信指示手段と、を備えた移動体通信用
    指令装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135164A (ja) * 2000-10-25 2002-05-10 Matsushita Commun Ind Co Ltd 準ミリ波/ミリ波帯無線装置
US6542487B1 (en) 1998-12-11 2003-04-01 Nec Corporation Radio channel multiplex communication method, a mobile unit, and a base station in CDMA mobile communication system
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JP2014055877A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Toshiba Corp レーダ装置及びレーダ装置の時刻検出方法
JP2014175790A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toshiba Corp データ伝送システム、同期データ送信装置及び同期データ受信装置

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