JPH09259544A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH09259544A
JPH09259544A JP8384796A JP8384796A JPH09259544A JP H09259544 A JPH09259544 A JP H09259544A JP 8384796 A JP8384796 A JP 8384796A JP 8384796 A JP8384796 A JP 8384796A JP H09259544 A JPH09259544 A JP H09259544A
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Hiromichi Ishibashi
広通 石橋
Toshiyuki Shimada
敏幸 島田
Yasuaki Edahiro
泰明 枝廣
Mitsuro Moriya
充郎 守屋
Riyuusuke Horibe
隆介 堀邊
Hiroyuki Miyaji
博幸 宮地
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズ性のディフェクトをも高感度に検出
し、PLLを用いた信号同期や、信号2値化を安定に実
行させる。 【解決手段】 位相比較器2出力の絶対値がある閾値を
越えれば同期異常検出信号DFCTを発生し、基準マー
クを参照して上記信号を解除するようにする。ディフェ
クト検出信号DFCTによりPLLをホールドするか、
または周波数制御を同時に実行させる。2値化信号のデ
ューティずれに応じて閾値レベルを決定する負帰還ルー
プに、上記2値化信号をPLLクロックでラッチした信
号のデューティずれを正帰還させ、上記正帰還ループを
上記フラグで遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク装置に関
し、特に、光ディスク媒体の媒体の傷(ディフェクト)
やトラックジャンプ時に、再生した情報にディフェクト
が発生したことを検出する手段を具備し、このときのデ
ィフェクトの際の信号同期手段の同期はずれを速やかに
復帰させ、また、信号2値化手段の精度・信頼性を大幅
に向上させる機能を有した光ディスクドライブに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の大容量化、高密度化に伴っ
て光ディスクドライブのエラー率の低減、信頼性の確保
が重要になってきている。例えば光ディスクに情報を蓄
積する場合、原情報に変調をかけ、同期信号を重畳させ
て記録する。上記光ディスクから情報を読み出してこれ
を復元する場合、まず光ピックアップより出力される再
生信号を信号2値化手段を用いてパルス信号にし、これ
より上記同期信号を信号同期手段を用いて分離して用い
る。光ディスクに記録される情報が高密度化されるほど
上記信号2値化手段および信号同期手段の精度が要求さ
れるし、さらに種々の外乱に対する信頼性も要求され
る。
【0003】また、光ディスク媒体の製造時や使用中に
ディスク表面や記録面に傷がつくことがある。これより
情報を再生した場合、当然この傷の部分での情報が欠損
するかあるいはノイズが混入して情報の再生誤り率が高
くなる。さらに同期信号成分が欠落すると上記信号同期
手段は正常には動作せず、ディフェクト通過後もその復
帰には時間を要するため、結果的に実際のディフェクト
よりも大きな情報の欠落が発生することになる。またこ
れに限らず、トラックジャンプの際にはトラック間のク
ロストーク信号がノイズとして作用し、同様の問題が発
生する。したがって、こういったディフェクトを何らか
の方法で速やかに検出し、さらに信号同期手段の動作を
ディフェクトの間一時停止させるなどの対策がとられ
る。
【0004】以下図面を参照しながら、上記した従来の
ディフェクト検出装置の一例について説明する。図12
は特開昭61−170937号公報に記載された従来の
ディフェクト検出装置のブロック図を示すものである。
図12において、まず情報再生信号(RF)は2値化回
路101によってパルス信号(PRF)になる。パルス
幅測定手段120はそのパルス幅を逐次デジタルカウン
トする。カウントのためのクロックCCKは非同期クロ
ック発生器102より供給される。光ディスクには、画
像や音声をデジタル化したもの,あるいはコンピュータ
データ等がコード変換され、RLL(run length limit
ted )信号として記録されている。すなわち、いかなる
情報であっても、そのパルス幅(信号の立ち上がりから
立ち下がり、あるいは立ち下がりから立ち上がりまでの
時間間隔)は同期状態における同期クロック信号1周期
の整数倍であり、しかも所定の最短値(Tmin )と最長
値(Tmax )内にあるような信号列にすでに変換されて
いる。例えばCDに用いられているEFM(Eight to F
ourteen Modulation,8−14変調)コードの場合、変
換後の信号はすべて3T(Tmin =nmin ×T)、4
T、5T、・・nT・・、10T、11T(Tmax =n
max ×T)のパルスの組み合わせで構成される。なお、
Tは同期クロック1周期の長さを表す。パルス幅測定手
段120は現在読み出された信号RFのパルス幅nを整
数値で出力するものである。
【0005】デジタル比較器103はこうして得られた
パルス幅nを前回の処理で得られた計測パルス幅n-1
比較し、大きければ(すなわち長ければ)現パルス幅n
をラッチレジスタ104に保持し、次回のn-1とする。
以上の処理をある程度,例えばフレーカウンタ(図示せ
ず)で計測される所定時間の間続ければ、ラッチレジス
タ104にはRLL信号の最大長Tmax のカウント値n
max が保持されているはずである。
【0006】ここで光ディスク情報面にディフェクトが
あった場合、再生信号RFには本来のRLL信号が長時
間欠損し、その結果、該再生信号RFにはTmax 以上の
パルス幅が現れることがある。この場合、上記ラッチレ
ジスタ104には上記nmaxを越えるカウント値が保持
されることとなる。デジタル比較器105はこのラッチ
レジスタ104に保持されている上記nmax を越えるカ
ウント値(次回のn-1)と、上記理想的なRLL信号の
最大クロックカウント値nmax とを比較し、前者が後者
を越えていればディフェクト検出信号DFT=1を出力
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、ディフェクトの種類によっては検出する
のに時間を要したり、あるいは全く検出できない場合が
あるといった問題を有していた。すなわち、比較的大き
なディフェクトであってしかもこの間全く情報が欠損し
ているような場合は、ディフェクトを通過した直後にT
max を越えたパルスが発生するので、素早い検出が可能
である。しかし、ディフェクトには、例えば情報ピット
列の異常形成や、あるいは情報面の一部が砂埃などで擦
られて無数の小穴ができたような、”インターラプショ
ン”と呼ばれるものがある。この小穴の大きさがTmax
に相当する大きさ以下ならば、上記方法では検出するこ
とができない(ここでCDを例にとると、Tmax =11
T=約10μmである)。また、このTmax を越える傷
があっても、インターラプションの場合、ディフェクト
直後からTmax 以上の傷に出会うとは限らず、ディフェ
クト半ばでその傷が検出される場合もある。さらにトラ
ックはずれ状態においては、トラック間は全く無信号と
いうわけではなく、両側のトラックからのクロストーク
信号が互いに混ざり合って検出される。その量は、トラ
ック間隔が狭い,すなわち高密度であるほど大きくな
る。
【0008】上記のようにディフェクトが検出されない
場合、あるいは検出が遅れた場合、情報が全く欠落する
ディフェクトと同様に,あるいはそれ以上に、信号同期
装置に影響を与えることがある。それは、この種のディ
フェクトは、再生時に大きなノイズとしてRLL信号に
重畳されるので、信号同期装置が発生する同期クロック
信号との周波数位相関係が乱されるからである。ディフ
ェクトの結果、PLL同期がはずれて、同期クロック信
号の周波数がPLLのキャプチャーレンジより大きくず
れると、該PLLの再引き込みができない、つまり半永
久的にPLLが機能しなくなる状態に陥ることがある。
【0009】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
みてなされたもので、インターラプションや、トラック
はずれのような紛らわしいディフェクトでも、素早くこ
れを検出することのできる,ディフェクト検出装置,及
び信号同期装置を備えた光ディスク装置を提供すること
を目的としている。
【0010】また、これにより情報を高精度に,しかも
安定に2値化することのできる,信号2値化装置を備え
た光ディスク装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1の発明にかかる光ディスク装置は、非同
期に検出可能な基準信号を含んだ情報信号と,該情報信
号より同期生成される同期信号との間の位相誤差の絶対
値の大きさに応じた信号を出力する同期異常検出手段
と、上記位相誤差の絶対値に応じて、ディフェクト検出
信号を生成する判定手段と、所定の期間,上記情報信号
の情報遷移間隔を非同期に測定する計測手段と、上記所
定の期間内において検出された上記基準信号の時間長の
計測値に応じて、上記ディフェクト検出信号を消滅させ
る手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項2の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項1に記載のディフェクト検出装置におい
て、上記情報信号の情報遷移間隔の最短値と最長値が規
定され、上記基準信号は、上記情報信号を構成する信号
群のうち最短または最長の情報遷移間隔を持つ信号であ
ることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項3の発明にかかるディフェク
ト検出装置は、請求項1に記載の光ディスク装置におい
て、上記情報信号の情報遷移の同期信号に対する位相進
みに対しては、該位相進みに相当する分の時間幅を有す
る第1のパルス信号を生成し、その位相遅れに対して
は、該位相遅れに相当する分の時間幅を有する第2のパ
ルス信号を生成する位相比較手段を備え、上記第1のパ
ルス信号と上記第2のパルス信号の差信号を位相誤差と
し、上記第1のパルス信号と上記第2のパルス信号の和
信号を上記位相誤差の絶対値として出力することを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項4の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項3記載の光ディスク装置において、パル
ス信号が存在する間,コンデンサに電流を注入し、上記
パルス信号が終了した後、上記コンデンサの両端の電圧
をサンプルホールドし、さらに次のパルス信号が供給さ
れるまでに上記コンデンサに蓄積された電荷を放電する
第1の時間電圧変換手段と、該第1の時間電圧変換手段
と同等の機能を有する第2の時間電圧変換手段とを有
し、上記情報信号の情報遷移の同期信号に対する位相進
みに対して発生される,該位相進みに相当する分の時間
幅を有する第1のパルス信号と、上記情報信号の情報遷
移の同期信号に対する位相遅れに対して発生される,該
位相遅れに相当する分の時間幅を有する第2のパルス信
号との論理和信号を、上記第1の時間電圧変換手段に供
給し、上記第1のパルス信号と、上記第2のパルス信号
との論理積信号を、上記第2の時間電圧変換手段に供給
し、上記第1の時間電圧変換手段,及び第2の時間電圧
変換手段の両出力信号の差信号を、位相誤差の絶対値と
して出力することを特徴とするものである。
【0015】また、請求項5の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項1記載の光ディスク装置において、上記
情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位相比
較手段と、上記位相誤差に応じて上記同期信号の位相を
制御する周波数可変手段とよりなる位相同期手段を具備
し、さらに上記ディフェクト検出信号に応じて、上記位
相比較手段の出力を無効にするゲート手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0016】また、請求項6の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項5記載の光ディスク装置において、上記
同期信号に対して非同期に計測クロック信号を発生する
クロック信号発生手段と、上記情報信号の情報遷移間隔
を、上記計測クロック信号を用いてデジタルカウントす
る計測手段と、該計測手段より出力される計測値を一時
的に保持する記憶手段と、所定期間内において、上記計
測値と上記記憶手段に保持されている値とを逐次比較し
て、上記情報信号の最長または最短の上記情報遷移間隔
を検出する第1のデジタル比較手段と、上記情報信号の
最長または最短の情報遷移間隔の計測値と、予め設定さ
れた規定値とを比較し、両者が所定の誤差内で一致した
ときに一致信号を発生する第2のデジタル比較手段と、
上記位相誤差の絶対値が所定の閾値を越えた直後に上記
ディフェクト検出信号を発生させ、上記一致信号を受け
たとき上記ディフェクト検出信号を解除する手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項7の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項1記載の光ディスク装置において、上記
情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位相比
較手段と、上記基準信号の時間長を基準に上記同期信号
の周波数偏差を検出する周波数比較手段と、上記位相誤
差または上記周波数偏差に応じて、上記同期信号の位相
または周波数を制御する周波数可変手段とよりなる周波
数位相同期手段を具備し、さらに上記ディフェクト検出
信号が生成されたとき上記周波数比較手段の出力を有効
にする手段を備えたものである。
【0018】また、請求項8の発明にかかる光ディスク
装置は、請求項7記載の光ディスク装置において、上記
周波数比較手段は、Mを整数として、同期状態における
上記基準信号の情報遷移間隔が上記同期信号の周期のM
倍であるとしたとき、上記基準信号の状態遷移間隔と上
記同期信号をM分周した信号の周期間隔との差より、上
記周波数偏差を検出するものであることを特徴とするも
のである。
【0019】また、請求項9の発明にかかる光ディスク
装置は、情報信号と同期信号との位相誤差を検出する位
相誤差検出手段と、カットオフ周波数より低域側に少な
くとも1次の積分特性を、高域側に平坦特性を持つ第1
のループフィルタと、上記第1のループフィルタの出力
電圧に応じた周波数の同期信号を発生する周波数可変信
号発生手段とよりなる位相制御ループを備え、かつ上記
情報信号と上記同期信号との周波数偏差を検出する周波
数偏差検出手段と、積分特性を有する第2のループフィ
ルタと、上記周波数可変信号発生手段とよりなる周波数
制御ループを備え、上記第2のループフィルタは、上記
第1のループフィルタの積分要素を共用していることを
特徴とするものである。
【0020】また、請求項10の発明にかかる光ディス
ク装置は、請求項1記載の光ディスク装置において、情
報信号と同期信号との位相誤差を検出する位相誤差検出
手段と、カットオフ周波数より低域側に少なくとも1次
の積分特性を、高域側に平坦特性を持つ第1のループフ
ィルタと、上記第1のループフィルタの出力電圧に応じ
た周波数の同期信号を発生する周波数可変信号発生手段
とよりなる位相制御ループを備え、かつ上記情報信号と
上記同期信号との周波数偏差を検出する周波数偏差検出
手段と、積分特性を有する第2のループフィルタと、上
記周波数可変信号発生手段とよりなる周波数制御ループ
を備え、上記第2のループフィルタは、上記第1のルー
プフィルタの積分要素を共用していることを特徴とする
ものである。
【0021】また、請求項11の発明にかかる光ディス
ク装置は、請求項9記載の光ディスク装置において、上
記位相誤差検出手段,及び周波数偏差検出手段は、とも
に電流出力型のものであり、上記第1のループフィルタ
は相互に直列接続された抵抗とコンデンサで、上記第2
のループフィルタは上記コンデンサで、それぞれ構成さ
れ、上記位相誤差検出手段の出力電流が、上記抵抗とコ
ンデンサを経て基準電位に流れ、上記周波数偏差検出手
段の出力電流が、上記コンデンサを経て基準電位に流れ
るように接続され、上記周波数可変信号発生手段には、
上記基準電位に対する上記第1のループフィルタの電位
が供給されていることを特徴とするものである。
【0022】また、請求項12の発明にかかる光ディス
ク装置は、請求項1記載の光ディスク装置において、上
記情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位相
比較手段と、上記基準信号の時間長を計測する手段と、
上記基準信号の時間長を基準に上記同期信号の周波数偏
差を検出する周波数比較手段と、上記位相誤差または上
記周波数偏差に応じて、上記同期信号の位相または周波
数を制御する周波数可変手段とよりなる周波数位相同期
手段を具備し、さらに上記ディフェクト検出信号が生成
されたとき上記基準信号の時間長を計測する手段の出力
を保持する手段を備えたことを特徴とするものである。
【0023】また、請求項13の発明にかかる信号同期
装置は、請求項12記載の信号同期装置において、上記
ディフェクト検出信号が生成されたとき上記周波数比較
手段の出力を有効にする手段を備えたことを特徴とする
ものである。
【0024】また、請求項14の発明にかかる光ディス
ク装置は、請求項1記載の光ディスク装置において、上
記情報信号を適当な閾値を用いて2値化する比較手段
と、上記比較手段より出力される2値化信号の第1の値
と第2の値の単位時間あたりの出現数の差に応じた信号
を負帰還して、上記閾値を決定する第1の帰還手段と、
上記2値化信号を、該2値化信号に対して同期生成され
た同期クロック信号で逐次ラッチして得た基準信号の第
2の値と第1の値の単位時間あたりの出現数の差に応じ
た信号を上記第1の帰還手段に加えて、実質的に正帰還
閉路を形成する第2の帰還手段と、上記ディフェクト検
出信号に応じて、上記第2の帰還手段の帰還量を制限す
る帰還制限手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0025】また、請求項15の発明にかかる光ディス
ク装置、請求項14記載の光ディスク装置において、上
記比較手段は、第1の値と第2の値が互いに相補的に出
現する正論理2値化信号と負論理2値化信号とを出力
し、上記第1の帰還手段は、上記正論理2値化信号と上
記負論理2値化信号との差信号を負帰還してしきい値を
決定し、上記第2の帰還手段は、上記正論理2値化信号
を同期クロック信号でラッチして生成された正論理基準
信号を、上記負論理2値化信号に加算し、上記負論理信
号を同期クロック信号でラッチして生成された負論理基
準信号を上記正論理2値化信号に加算して実質的に正帰
還閉路を形成してなり、上記帰還制限手段は、上記同期
異常検出手段の出力信号を適当なしきい値で2値化する
第2の比較手段と、上記第2の比較手段の出力信号によ
り上記正論理基準信号と上記負論理基準信号とをともに
遮断する論理ゲートとにより構成されたことを特徴とす
るものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態による光
ディスク装置について、図面を参照しながら説明する。実施の形態1 .図1は本発明の実施の形態1による,デ
ィフェクト検出装置を有する光ディスク装置を示すブロ
ック図である。図1において、2は位相比較器であり、
光ディスク媒体100からピックアップ101で再生さ
れ、2値化回路1を経た情報信号Uと同期信号Vとの位
相誤差に応じたパルスを発生するものである。6は加算
器、7は時間電圧変換回路であり、位相比較器2ととも
に、同期異常検出手段を構成し、位相誤差の絶対値すな
わち同期異常を検出し、同期異常検出信号ASYNを出
力する。8は電圧比較器(判定手段)であり、同期異常
検出信号ASYNと閾値VTHとを比較して、ディフェク
ト検出フラグ信号DFCTを生成する。11はパルス幅
計測回路(計測手段)であって、情報信号Uに含まれる
基準信号REFのパルス幅を、非同期クロック発生器1
0による発生クロックを用いて計測する。200はディ
フェクト検出解除手段であり、上記電圧比較器8よりの
ディフェクト検出フラグ信号DFCTをそのまま出力す
るか、上記パルス幅計測回路10による計測結果11a
をもとに、上記ディフェクト検出フラグ信号DFCTの
出力を解除させる動作を行う。
【0027】以下本実施の形態1による,ディフェクト
検出装置を備えた光ディスク装置の動作について、図
1、図2、図3、図4、図6を用いて説明する。まず、
光ディスク媒体100には、最長値と最短値が規定され
た情報マーク群が記録されている。本実施の形態1で
は、特に最長のマークを基準マークと定義し、これを再
生した信号を基準信号とする。図1の回路において、位
相比較器2の入力Uには、2値化回路1で2値化された
パルス状の情報信号PRFが、入力Vには同期クロック
信号CKが供給される。すると、情報信号PRFの立ち
上がり,又は立ち下がりエッジ(情報遷移)の,同期ク
ロック信号CKの立ち上がりエッジに対する位相進み・
遅れの分の幅のパルス信号が、それぞれUP、DNとし
て出力される。後述するが、位相同期状態で同期クロッ
ク信号CKが生成されている場合(図6の左半分の部
分)は、パルス信号UP、DNのパルス幅はほとんど0
になっている(厳密には後述のように一定の幅を有す
る)。ここで、図6の右半分の領域のように、ディフェ
クト領域DFに突入すると、情報信号PRFにはノイズ
が重畳されているため、ディフェクト領域DF前に生成
された同期クロック信号CKとの位相関係が大きく乱さ
れる。このとき、両者の間にランダム的な位相遅れ,又
は位相進みが発生するので、パルス信号UP、DNのパ
ルス幅はもはや0ではなくなる。よって図6に示される
ように、それぞれの位相出力UP、DNに、ランダム的
に変動するパルス幅を持つパルス信号が現れる。
【0028】これらのランダム的に変動するパルス幅を
持つパルス信号UPと,DNとを、加算器6で加算合成
し、さらに時間電圧変換回路7を用いて電圧変換する
と、図6に示されるような上記両信号のパルス幅に応じ
た振幅を持つ,信号ASYNが得られる。この振幅は言
うまでもなく、ディフェクトの程度(ディフェクトによ
るノイズの大きさ)に依存する。電圧比較器8は、該信
号ASYNを、適当なスレショールド電圧VTHと比較
し、これを越えればフラグ信号DFCTを発生する。
【0029】位相比較器2,及び時間電圧変換回路7の
具体的構成を、図2に示す。まず、位相比較器2は一般
にはPLL(phase lock loop ),すなわち位相同期回
路に用いられるものであり、U、V、それぞれに入力す
る信号の立ち上がりでトリガされる2対のフリップフロ
ップFF1 , FF2 と、両者の出力の論理積で上記フリップ
フロップに帰還リセットをかけるNANDゲートNAND1
で構成される。両フリップフロップFF1 ,FF2 の出力が
それぞれUP、DNとなる。このとき、位相比較器2内
部の遅延によるオフセットパルスOFP が発生する。すな
わち、上記各回路に遅延が全く無ければ、入力UとVに
同相の信号が入った場合、出力UP、DNにはパルス幅
0の(無限に細い)信号が出るはずであるが、実際は、
図3に示されるように、同回路を構成するフリップフロ
ップFF1 ,FF2 とNANDゲートNAND1 の遅延分の幅を
持つ(オフセット)パルス信号OFP が出力される。後述
のように、この位相比較器の差動出力をPLLに用いる
場合は、出力UP、DNの差信号を用いるため、このオ
フセット分は互いにキャンセルされるので問題にならな
いが、本実施の形態1のように、両出力のパルス幅の和
信号(位相誤差の絶対値)から同期異常信号ASYNを
検出する場合には、このオフセット成分が相互に加算さ
れてしまい、従って、特に温度ドリフトなどでこのオフ
セット成分が変動すると、上記同期異常信号ASYNよ
りこれに閾値VTHを設けてディフェクト検出フラグ信号
DFCTを生成する際に、検出誤差を生じさせる要因と
なる。従って本実施の形態1では、情報再生信号PRF
が入力するごとに上記オフセットパルスと同じ幅を持つ
ダミーパルスDM(UP∩DN),(図3参照)を発生
させ、これでオフセット分を除去する方法を実現してい
る。
【0030】即ち、図2において、ORゲート30は、
同期異常検出に用いる加算信号UP∪DNを得るための
ものであり、図1の加算器6に相当するものである。一
方、ダミーパルス(カウンタオフセットパルス)DM
(UP∩DN)は、図3に示されるように、位相比較器
2より出力される位相進み、遅れパルスUP、DNを、
ANDゲート31に通すことによって抽出される。
【0031】また、図2において、7aは、図1におけ
る時間電圧変換回路7のうち、加算パルス信号UP∪D
N,即ち同期異常検出成分ASYNの時間電圧変換をう
けもつ第1の時間電圧変換回路部分であり、スイッチ3
2a、35a、37a、電流源33a、コンデンサ34
a、38a、バッファアンプ36a、39a、よりな
る。7bは、上記時間電圧変換回路7のうち、論理積パ
ルス信号UP∩DN,即ちオフセット除去のためのダミ
ーパルス成分DMの時間電圧変換を受け持つ第2の時間
電圧変換回路部分であり、スイッチ32b、35b、3
7b、電流源33b、コンデンサ34b、38b、バッ
ファアンプ36b、39b、よりなる。
【0032】上記第1の時間電圧変換回路部分7aにつ
いて動作を説明すると、スイッチ32aはパルス幅の期
間だけ、定電流をコンデンサ34aに流し込み、その両
端にパルス幅に比例した振幅の電圧Saを発生させる。
スイッチ37aとコンデンサ38aは、上記電圧Saを
サンプルホールドして信号Haを発生させるものであ
り、第2の時間電圧変換回路部分7bについても同様
で、該両サンプルホールドは、ともに加算パルス信号U
P∩DNの立ち下がりから所定の期間実行され、このタ
イミングはインバータ42とモノマルチ43で決定され
る。また、上記コンデンサ34a、34bに蓄積された
電荷はサンプルホールド終了後に放電され、このタイミ
ングはモノマルチ44で決定される。電圧変換後の両信
号Ha、Hbは減算器40を通り、同期異常検出成分A
SYNからオフセット成分DMが除去される。ローパス
フィルタ41は、上記のように得られた同期異常検出信
号ASYNから高周波変動成分を除去するもので、この
信号同期装置におけるホールド動作が過度に敏感に機能
することを避けるためのものである。
【0033】図4に、CD(コンパクトディスク)のテ
ストディスクに形成されたインターラプションディフェ
クトを、実際に図2で示した回路を用いて検出した実験
結果を示すものであり、同期異常検出信号ASYN,及
び情報再生信号RFを示すものである。この図4に示さ
れるように、同期異常検出信号ASYNはディフェクト
領域DFに入るなり増加している。これを図示のような
スレショールドレベルVTHで判定すれば、50〜100
μsといった短期間のうちにディフェクト検出信号DF
CTを生成することができる。
【0034】このような本実施の形態1においては、非
同期に検出可能な基準信号REFを含んだ情報信号PR
Fと,該情報信号より同期生成される同期信号CKとの
間の位相誤差を検出して、その位相誤差の絶対値の大き
さに応じた信号ASYNを生成し、該位相誤差の絶対値
に応じてディフェクト検出信号DFCTを生成するよう
にしたので、該情報信号のパルス幅の最長値Tmax を越
えるパルス信号,即ち基準信号のパルス幅を越えるパル
ス信号,が検出されたか否かにかかわらず、ディフェク
ト領域DFに入った直後にディフェクト領域DFに入っ
たことを検出することができ、ノイズ性のディフェクト
や、トラックはずれでも迅速にこれを検出することがで
きる。さらには、所定の期間,上記情報信号PRFの情
報遷移間隔を測定し、該所定の期間内に検出された上記
基準信号REFの時間長の計測値に応じて上記ディフェ
クト検出信号DFCTを消滅させるようにした、即ち基
準信号の同期を参照してディフェクトが通過したことを
判断するようにしたため、PLLが再動作する際に疑似
ロックすることを避けることができ、正確に再ロックさ
せることができる効果が得られる。
【0035】なお、パルス幅計測回路11の動作,及び
ディフェクト解除手段200の具体的な構成,及び作用
については、以下、これを実際に、信号同期装置や、信
号2値化装置に適用した、本発明の他の実施の形態で詳
細に述べる。
【0036】実施の形態2.図5は本発明の実施の形態
2による,ディフェクト検出装置,及びこれを用いた信
号同期装置を有する光ディスク装置のブロック図を示す
ものである。図5において、1は2値化回路であり、光
ディスク媒体100より光ピックアップ101で読み出
された再生信号RFをパルス化して情報信号PRFを生
成するものである。位相比較器2、減算器3、ループフ
ィルタ4、電圧制御発振器、即ちVCO5(周波数可変
信号発生手段)、ゲート2a、2bは、PLL同期回路
(位相同期手段)を構成し、パルス信号PRFと同期し
たクロック同期信号CKを生成する。パルス信号PR
F,及びクロック同期信号CKはデコーダに供給され、
ビデオ信号,オーディオ信号,あるいはその他の情報信
号となる。
【0037】上記位相比較器2、加算器6、時間電圧変
換回路7、電圧比較器8、非同期クロック発生器10、
及びパルス幅計測回路11は、図1で示されたものと同
等に作用し、フリップフロップ9よりディフェクト検出
フラグ信号DFCTを生成する。また、デジタル比較器
12、14、ラッチレジスタ13、フレームカウンタ1
5、及びフリップフリップ16は、所定期間内において
上記情報信号の最長または最短の情報遷移間隔の計測値
と予め設定された規定値とを比較し、両者が所定の誤差
内で一致したとき上記ディフェクト検出信号DFCTを
解除する,本実施の形態2におけるディフェクト解除手
段200aを構成する。本実施の形態2においても、光
ディスク媒体100には、最長値と最短値が規定された
情報マーク群が記録されており、特に最長のマークを基
準マークと定義し、これを再生した信号を基準信号とす
る。
【0038】以下、本実施の形態2による,ディフェク
ト検出装置,及び信号同期装置を備えた光ディスク装置
について、図5,及び図6を用いてその動作を説明す
る。図5の回路において、まず、位相比較器2の入力U
に情報信号PRFが、入力Vに同期クロック信号CKが
供給されると、パルス信号PRFの立ち上がり,又は立
ち下がりエッジの,同期クロック信号CKの立ち上がり
エッジに対する位相進み・遅れの分の幅のパルス信号
(第1,第2のパルス信号)が、それぞれUP、DNと
して出力される。この差信号UP−DNを位相差信号と
してループフィルタ4で平滑化したものをVCO5に加
え、これが発生する同期クロック信号CKを、位相比較
器2にフィードバックすれば、両信号の位相を同期させ
ることができる。言い換えれば、再生信号RFからクロ
ック成分CKを同期抽出することができる。なお、この
とき位相差信号UP−DNの平均値は、0となってい
る。
【0039】位相進み信号UP、位相遅れ信号DNは、
さらに上記実施の形態1で述べたように、加算器6,時
間電圧変換回路7,及び電圧比較器8を経て、ディフェ
クト検出フラグ信号DFCTとなるが、本実施の形態2
では、電圧比較器8の出力をディフェクト突入信号DF
CTINとし、これの立ち上がりでフリップフロップ9
をトリガして、該フリップフロップ9からディフェクト
検出信号DFCTを生成する。
【0040】一旦ディフェクトが検出され、ディフェク
ト検出信号DFCTが生成されると、信号同期装置(P
LL)は、ゲート2a、2bを閉じて位相比較器2の出
力をループフィルタ4に供給しないようにする。このよ
うにすると、VCO5の発振周波数は保持され、ディフ
ェクトによるノイズによってクロック同期信号CKが大
きく乱れることは防止される。ただし、上記のようにし
て一旦PLL動作を停止させると、ディフェクト領域D
Fを通り過ぎても位相同期が実行されず、時間電圧変換
回路7の出力はつねにスレショールドレベルVTHを越え
たままになる。したがってディフェクト領域DFを通過
し、信号同期処理をしても問題がない領域に入ったこと
を検出するディフェクトフラグ解除手段200aを別途
設ける必要がある。以下これについて詳細に説明する。
【0041】パルス幅計測回路11は、情報信号PRF
のパルス幅を逐次デジタルカウントする。カウントのた
めのクロックCCKは、非同期クロック発生器10より
供給され、クロック同期信号CKに対して、非同期であ
る。ただし、クロックCCKの周期は、情報信号PRF
に含まれる,基準マーク(図6参照)を検出したときの
基準信号REFの周期(あるいはその整数分の1)であ
るTにほぼ等しく設定されているものとする。従って、
パルス幅計測回路11からは、計測したパルス信号,即
ち上記情報信号PRFのパルス幅が周期Tの何倍である
かを、デジタル値nで出力する。比較手段12は、こう
して得られたパルス幅nを前回の処理で得られたパルス
幅n-1と比較し、大きければ、すなわち長ければ、現パ
ルス幅nをラッチレジスタ13に保持し、次回のn-1
する。以上の処理をある程度続ければ、ラッチレジスタ
13には、これまでに再生したパルス信号の中で最長の
パルス信号の幅(Tmax )の測定値が保持される。
【0042】このとき、レーザービームが、ディフェク
ト領域DFから正常な情報領域に復帰していたとする
と、RLLコード系の規定に従って、上記最長パルス幅
はTmax (=M×T)と一致するはずである。デジタル
比較手段14は、この一致を検出する。実際は多少の測
定誤差があるので、M−ε≦n−1≦M+εであれば、
フラグ(L→H)を立て、さらにフリップフロップ16
で確定させてディフェクト解除信号DFCTOUTと
し、これをフリップフロップ9のリセット入力に供給
し、ディフェクト検出フラグ信号DFCTを解除する。
その結果、ゲート2a、2bが開いてPLLは再び動作
を開始する。なお、εは検出誤差の許容値であり、M=
11であればε=1〜2程度であればよい。
【0043】フレームカウンタ15は、上記カウントク
ロックCCKを巡回デジタルカウントし、所定周期でフ
レームパルス信号FRを出力する。このフレームカウン
タ15の役割は、上記一連の動作の開始と終了を指示す
るものである。即ち、フリップフロップ16に供給され
る上記フラグ信号FLG=1は、フレームパルスFRの
立ち上がりで確定し、デフェクト終了信号DFCTOU
T=1として出力される。これと同時にラッチレジスタ
13はリセットされ、次のサイクルでの最大パルス幅を
検出する動作を開始する。フレームカウンタ15の周期
は、その期間内に確実にTmax を検出できる程度に長く
なければならないが、長すぎればディフェクト終了信号
DFCTOUT=1を出すタイミングがそれだけ遅れる
ので、必要以上に長くとるべきではない。CDフォーマ
ットでは、Tmax =11Tのマークはリシンク(re-syn
c )マークとして用いられており、リシンクエリアは4
0バイトごとに設けられている。したがって、この場合
リシンク周期の倍程度、すなわち約80バイトに相当す
る時間間隔でフレームパルス信号FRを出すようにして
おけば、Tmax のマークは必ず一つは検出されることと
なる。
【0044】このような本実施の形態2においては、上
記実施の形態1におけるように、情報信号PRFと同期
信号CKとの間の位相誤差の絶対値の大きさに応じた信
号ASYNを出力する同期異常検出手段と、上記位相誤
差の絶対値に応じてディフェクト検出信号DFCTを生
成する判定手段9とを備えた構成において、情報信号と
同期信号の位相誤差を検出する位相比較手段2と、上記
位相誤差に応じて上記同期信号CKの位相を制御する周
波数可変手段5とよりなる位相同期手段と、上記ディフ
ェクト検出信号DFCTに応じて上記位相比較手段2の
出力を無効にするゲート手段2a,2bとを備え、さら
に所定期間内において上記情報信号の最長または最短の
情報遷移間隔の計測値と予め設定された規定値とを比較
し、両者が一致したとき上記ディフェクト検出信号DF
CTを解除する手段200aを具備した構成としたの
で、上記同期異常検出手段でディフェクトを迅速に検出
して、PLL回路をホールド(停止)状態にすることが
でき、しかもディフェクト通過後に、ディフェクトフラ
グを解除してゲート2a,2bを開いて、PLL動作を
復帰させることができる効果が得られる。
【0045】なお、上記実施の形態1,2では、位相比
較器2は位相進み、遅れの2出力を有し、この論理加算
値から同期異常検出を行うようにしたが、上記位相比較
器2の機能はこれに限定されるものではない。先述のよ
うに、上記位相比較器は、本来は位相進み、遅れの2出
力の差動から位相進み・遅れに応じて0を中心に正負に
変化する位相比較信号を得るものであり、本発明でこの
加算値を求めることは、言い換えれば位相誤差の絶対値
を検出することに他ならない。したがって位相比較器と
しては、上記差動出力に相当するものが直接出力される
もの、例えば、位相誤差が基準電圧あるいは電流を中心
に正負の電圧値あるいは電流値で出力されるものであっ
てもよい。ただしその場合、加算演算に代替する処理と
して、たとえば上記位相比較出力電圧(電流)の変動
を、上記基準電圧(電流)に対して全波整流するなどし
て絶対値演算を行う方法,等を別途考える必要がある。
【0046】実施の形態3.次に、本発明の実施の形態
3について述べる。図7は、本発明の実施の形態3によ
る,ディフェクト検出装置,及び信号同期装置を有する
光ディスク装置を示すブロック図である。図7におい
て、光ディスク媒体100,ピックアップ101,2値
化回路1、位相比較器2、減算器3、VCO5、加算器
6、時間電圧変換回路7、電圧比較器8、非同期クロッ
ク発生器10、パルス幅計測回路11、デジタル比較器
12、ラッチレジスタ13、フレームカウンタ15,及
び同期異常検出手段,PLL同期回路(位相同期手段)
は、図5に示したものと同等に動作する。
【0047】本実施の形態3においても、光ディスク媒
体100には、最長値と最短値が規定された情報マーク
群が記録されており、特に最長のマークを基準マークと
定義し、これを再生した信号を基準信号とする。
【0048】この図7に示す本実施の形態3では、パル
ス幅計測回路11、デジタル比較器12、ラッチレジス
タ13、131、フレームカウンタ15、分周器23、
パルス幅計測回路24、デジタル比較器141、14
2、減算器143、パルス発生器25、変調器26、ゲ
ート27、チャージポンプ28により、上記ディフェク
ト検出信号DFCTが生成されたとき上記周波数比較手
段(141〜143)の出力を有効にするディフェクト
復帰手段200bを構成している。
【0049】本実施の形態3の特徴は、まずディフェク
ト検出装置は、電圧比較器8の出力(図5ではDFCT
IN)を、フリップフロップ(図5における9)を介さ
ずにそのままディフェクト検出フラグ信号DFCTとし
てPLLに供給していることである。上記図5の実施の
形態2では、このディフェクト検出フラグ信号DFCT
を用いてPLLをホールド(停止)していたために、同
期異常信号DFCTINが自己復帰できず、別途ディフ
ェクト解除フラグDFCTOUTを必要としたが、本実
施の形態3では、ディフェクト検出フラグDFCTが発
生したと同時に、周波数比較手段(141−143)の
出力よりの周波数偏差信号FEをループフィルタ4に加
えて、位相制御に重畳して周波数制御を実行させるよう
にしているため、ディフェクト中でも周波数は大きくは
ずれず、ディフェクト領域DF通過後に周波数偏差が無
くなれば(図8の周波数アップ,周波数ダウンの領域を
経た後に)、速やかにディフェクト検出フラグDFCT
は解除し、PLL回路が通常の動作(位相制御)に復帰
するようになる。
【0050】以下、詳細に動作を説明する。まず、非同
期クロック発生器10、パルス幅計測回路11、デジタ
ル比較器12、ラッチレジスタ13、フレームカウンタ
15によって逐次最長値探査が実行され、所定期間にお
いて、最長のパルス長を有する基準信号の非同期計測に
おける計測長nx が、ラッチレジスタ131からデジタ
ル値で出力される。一方、同期クロックCKは、分周器
23でM分周される。Mは基準マークを再生した基準信
号の規定長を表すものであり、先述のTmax に相当す
る。すなわち、先述のように情報信号PRFと同期クロ
ック信号CKが位相同期した場合において、上記基準信
号のパルス長は、同期クロックCKの周期のM倍にな
る。パルス幅計測回路24はパルス幅計測回路11と同
等の動作をするものであり、このM分周された信号を非
同期クロックCCKでカウントしてデジタル値nckとし
て出力する。ここで、情報再生信号(RF)とPLLの
再生信号CKとの間に周波数偏差が無い場合、情報信号
に含まれる基準信号の長さと、同期クロックCKをM分
周して作られた信号のパルス幅とは一致するから、デジ
タルカウント値nck、nx の関係は、nck=nxとなる
はずである。ディフェクトで位相比較器2が乱されると
VCO入力電圧Vckにノイズが乗り、その結果、上記周
波数偏差が発生して、上記デジタルカウント値nck、n
x のいずれかが大きい,あるいは小さくなるが、デジタ
ル比較器141、142によってこのことが判定され、
減算器143によって上記周波数偏差が正負の電圧値を
持つ信号として出力される。この信号はパルス発生器2
5、変調器26でパルス変調され、周波数偏差信号FE
としてPLLにフィードバックされる。この様子を図8
に示す。
【0051】PLL回路は、この周波数偏差信号FEを
受けると周波数制御を実行する。本実施の形態3におい
て、ループフィルタ4は、直列に接続された抵抗40
2、コンデンサ403で構成されている。また、減算器
3の出力にはチャージポンプ301が接続されており、
位相比較器2は実質的に位相誤差PEに応じた出力電流
をループフィルタ4に供給することになる。これ以降の
PLL(位相制御)の動作については、上記実施の形態
1で述べたのと同等である。一方、周波数偏差信号FE
もチャージポンプ28で電流変換され、ループフィルタ
4を構成するコンデンサ403に供給される。
【0052】上記位相誤差信号PEと周波数偏差信号F
Eが、本実施の形態3におけるように、それぞれ別々の
入り口からループフィルタ4に供給されるべき理由につ
いては後述することにし、ここでは周波数制御系の概略
の動作を図8を用いて説明する。
【0053】ここでは、M=3(基準信号長は同期クロ
ックの3倍)であるとしている。また、測定精度を高め
るため、非同期クロックCCKのクロックの周波数は、
同期時における同期クロックCKのほぼ2倍としてい
る。
【0054】ディフェクト直後、ノイズによってクロッ
クCKの周波数は、一時的に上昇し、nck(M分周信号
幅:図中計測長=1.5 )<nx (基準信号幅:図中計測
長=3)となり、周波数偏差信号FEは負方向のパルス
列となる。これによりコンデンサ403がディスチャー
ジ(放電)され、VCO5に供給される電位Vckは減少
し、その結果、VCO5が発生する同期クロック信号C
Kの周波数は低くなる。すると今度は、M分周信号の幅
は長くなるため、カウント値nckは大きくなる(図中計
測長1.5 →4)。このとき、周波数偏差信号FEは、正
方向のパルス列となってコンデンサ403をチャージ
(充電)し、VCO供給電位Vckは上がる。結局、nck
(計測長3)=nx (図中計測長3)となるように、言
い換えれば、VCO5の発振周波数が、結局基準信号幅
の1/Mになるように制定されることになる。ここで、
計測長nx は、先述のようにパルス幅計測回路11の出
力nを逐次更新して得た,最長マーク長であり、これは
フレームパルス毎に再計測がなされる。この理由は、光
ディスク媒体を回すモータの回転変動により再生信号自
体の周波数が変動し、常にnx =3になるとは限らない
からである。
【0055】本実施の形態3において、周波数偏差信号
FEをパルス状にしているのは、周波数制御のゲインが
極端に高くならないようにするためである。また、本実
施の形態3では、この周波数偏差信号FEをパルス状に
するのに、別途パルス発生器25を用い、その発生パル
スを上記減算器143の出力に掛け算(26)するよう
にしているが、これはこれに限らず、例えば非同期クロ
ック発生器10の信号を適当に分周した信号を用いるよ
うにしてもよい。また、同期クロック信号CKから生成
したものを用いてもよい。この同期クロックを用いた場
合、そのパルス幅は周波数と反比例するから、PLLの
動作周波数に関係無く、ゲインを一定にすることができ
る。
【0056】上述の周波数制御は、図8に示すようにデ
ィフェクトが発生し、同期異常検出信号ASYNが閾値
VTHを越えたときにゲート27が開いて実行される。従
って上述のようにディフェクトによって一瞬,同期クロ
ック信号CKの周波数がずれても、該同期クロック信号
の周波数は速やかに定常時の周波数に復帰する。ここ
で、PLLによる位相制御は、ディフェクトの有無にか
かわず動作させており、ディフェクト中はこのPLL回
路は、ノイズによって正常な動作はしないが、ディフェ
クト通過後は周波数がキャプチャーレンジ内に入れば該
PLLは直ちに位相同期状態に入る。上述のようにディ
フェクトの直後に周波数制御が機能すれば、同期クロッ
ク信号の周波数が定常周波数からはずれることは無く、
ディフェクト通過後,速やかに位相制御が実行される。
その結果、位相誤差の絶対値は0に近づき、同期異常検
出信号ASYNが閾値VTHを割って、ディフェクト検出
フラグ信号DFCTが自動解除される。
【0057】さらに本実施の形態3の今ひとつの重要な
特徴は、ディフェクト中のノイズによる誤動作を防止で
きる構成をとっていることである。すなわち、ディフェ
クト中も最長マークを検出し続けると、ノイズの中で
“最長の”ものが検出されてしまう。これに対して、V
CO5の周波数を合わせようとすると、当然、周波数が
さらにはずれることがある。したがって、本実施の形態
3では、ディフェクト検出フラグ信号DFCTINが発
生したとき、該信号によりデジタル比較器12の動作を
ホールド(停止)させるようにしている。このようにす
れば、ディフェクトの直前に得られた基準信号の(正し
い)時間長が目標値となって、ディフェクト中,あるい
はディフェクト通過直後の周波数制御が実行されるた
め、ノイズによる影響を全く受けないようにすることが
できる。
【0058】次に、上記のように位相制御と周波数制御
とを共存させる方法について詳しく述べる。図9は、図
7の位相制御系と周波数制御系とを機能的に簡略化して
示したブロック図である。ここで、周波数を基準に考え
ると、デジタル比較器141、142、減算器143
は、図示のように1つの差動手段(141〜143)と
して扱うことができる。また、位相比較器2は、周波数
/位相変換器と考えられ、図示のように差動手段と、積
分要素(1/s)とからなるものと考えることができ
る。ここで、ゲイン関係は適当に正規化されているもの
とする。このとき、位相制御系(P−LOOP)のオー
プンループ特性は、抵抗402(R)、コンデンサ40
3(C)で決まるフィルタ(第1のループフィルタ)の
特性に積分要素を掛けたものになる。上記フィルタ特性
は、R、Cで決まるカットオフ周波数1/2πRCより
低域が20dB/decの1次積分特性でもって、高域
が0dB/decの平坦特性でもって表されるから、こ
れに20dB/decの積分要素を掛ければ、結局図1
0(a) のように表され、20dB/decのカーブと0
dBのラインの交点でループ特性が決まる。
【0059】一方、周波数特性は位相比較器のような積
分要素をもたないから位相制御系と全く同じループフィ
ルタを用いると、図10(c) のようにカットオフ周波数
より高域側はフラット(0dB/dec)になってしま
って、0dBのラインとの交点が定まらない。ゲインを
下げればカットオフより低域で0dBと交差させること
ができるが、このとき応答特性が低下し、上述のような
迅速な周波数引き込みを実行することができない。そこ
で図9に示すように、周波数制御系のチャージポンプ出
力をループフィルタのコンデンサ403に注入して抵抗
402が全く無視されるようにすれば、言い換えれば、
ループフィルタ4を構成する積分要素だけをループフィ
ルタ(第2のループフィルタ)として用いるようにすれ
ば、オープンループ特性は図10(b) に示すように、2
0dB/decの1次積分特性となって、0dBと交差
させることができ、その結果、適切な速度で周波数引き
込みを実現することができる。
【0060】以上のように本実施の形態3では、情報信
号PRFと同期信号CKとの間の位相誤差の絶対値の大
きさに応じた信号ASYNを出力し、さらにこれに応じ
てディフェクト検出信号DFCTを生成する同期異常検
出手段を備えた構成において、上記情報信号と上記同期
信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、上記基準
信号の時間長を基準に上記同期信号の周波数偏差を検出
する周波数比較手段と、上記位相誤差または上記周波数
偏差に応じて上記同期信号の位相または周波数を制御す
る周波数可変手段とよりなる周波数位相同期手段を具備
し、さらに上記ディフェクト検出信号が生成されたとき
上記周波数比較手段の出力を有効にするディフェクト復
帰手段200bを備え、ディフェクト時にPLLをホー
ルド(停止)せずに周波数制御を実行させるようにした
ので、ディフェクト検出フラグを上記周波数制御により
自己解除させて、ディフェクト通過後迅速に位相制御を
引き込ませることができる効果が得られる。
【0061】なお、上記実施の形態2,及び実施の形態
3においては、ディフェクトフラグを解除するために、
測定された最長パルス幅と規定最長パルス幅とを比較し
たが、これは最短パルス同士の比較を行っても構わな
い。こうしたほうが、カウンタやラッチレジスタのビッ
ト数を小さくでき、装置をよりローコストに実現できる
可能性がある。また、パルス幅が最長であるか、あるい
は最短であるかを検出するのではなく、非同期に検出で
きる特定パターン、例えば変調則に無いような組み合わ
せマークなどのパターンを検出して、ディフェクトフラ
グを解除するようにしてもよい。
【0062】実施の形態4.以下、本発明の第4の実施
の形態による光ディスク装置について説明する。本実施
の形態4は、光ディスク媒体より再生された信号に対し
て適当な閾値を設け、これを2値化する方法についての
ものである。
【0063】従来より用いられている,光ディスク媒体
より再生された信号を2値化する方法としては、該2値
化して得られたパルス信号の単位時間におけるH(第1
の値)の期間の総和と、L(第2の値)の期間の総和と
が相等しくなるように、即ち両者の比(デューティ比)
が1となるように、上記閾値をフィードバック制御する
ものがある。しかるにこの方法は、記録された変調信号
が単位時間あたり等しい数のH(1)とL(0)で構成
されている,即ちDCフリーであることを前提としてい
る。CDで用いられているEFM(8−14変調,Eigh
t-to-FourteenModulation)符号は、この条件をほぼ満
たしている。しかし、このDCフリーであることを保証
するためには、EFM変調則では、DCフリーにするた
めの,かつランレングスを制限するための3ビットの付
加コードを付加して、8ビットの原情報を17ビットに
変換せねばならず、それだけ冗長度が大きくなってしま
う。
【0064】同じRLL符号である(2、7)変調で
は、16ビットに変換され、幾分冗長度が減るが、一方
では単位時間における1と0の数の比がアンバランスと
なり、DCフリーではなくなってしまう。
【0065】このような非DCフリー符号が用いられた
再生信号を上記方法で2値化しようとすると、本来1と
0の数が違うところへこれを無理矢理合わせようとする
フィードバックがかかるので、その結果閾値レベルが適
正値からずれてしまう,即ちDCドリフトが生じること
となる。
【0066】こういった課題の解決策として、特開昭6
0−103720号公報や、特開平2−94916号公
報などで開示されている技術が提案されている。すなわ
ち、2値化情報再生信号(再生パルス信号)に対してP
LLが作用し、信号同期が確認されると(特開平2−9
4916号公報では、リシンクマークが検出されるか否
かで判定している)、上記PLLより生成されたクロッ
ク同期信号で上記再生パルス信号を逐次ラッチして、こ
のラッチした信号のデューティ比に対して上記再生パル
ス信号のデューティ比が等しくなるように、2値化のた
めの閾値レベルを決定する。このようにすると、適正閾
値が、もともと任意の単位時間中の記録信号に含まれる
1と0の比になるように決定されるため、上記したよう
なDCドリフトは無くなる,とされている。
【0067】しかし、上記2例で開示されている技術
は、クロックでラッチした信号が記録される前の信号と
ほぼ一致していることが前提になっており、ディフェク
トなどによるノイズの影響を受けて両者が一致しなくな
った場合には、正しく閾値を決定できないばかりか、制
御系が不安定になって、閾値が暴走してしまうといった
問題点があった。
【0068】また、上記従来例では、PLLが動作して
いるときに、ラッチした信号のデューティ比を上記再生
パルス信号のデューティ比と比較する,としているが、
PLLがはずれない程度のノイズであっても、閾値レベ
ルが暴走すれば、再生信号はもはや得られなくなり、そ
の結果、PLLがはずれてしまうといった自己矛盾が発
生する。
【0069】本実施の形態4では、上記の場合でも安定
に動作する信号2値化装置を有する光ディスク装置につ
いて述べる。図11は本発明の第4の実施の形態による
信号2値化装置を有する光ディスク装置のブロック図で
ある。図11において、111は電圧比較器であり、再
生信号RFが閾値VSLを越えればL→Hとなる2値化信
号X+ と、H→Lになる2値化信号X- とを出力する。
2値化信号X+ 、X-は互いに正論理、負論理の関係に
ある。112a、112bはフリップフロップであり、
2値化信号X+ 、X- をクロック同期信号CKでラッチ
して、ラッチ信号(基準信号)S+ 、S- を生成するも
のである。クロック同期信号CKは、位相比較器2、差
動アンプ3、ループフィルタ4、VCO5から成るPL
L回路によって、2値化信号X+ から同期生成される
(2値化信号X- から生成してもよい)。また、114
は加減算アンプ、115は積分器であり、 VSL =∫{(X+ −X- )−(S+ −S- )}dt (1) を演算して、電圧比較器111にフィードバックする。
その結果、定常状態において、 (X+ −X- )−(S+ −S- )=0 (2) となるように閾値VSLが決定される。ここで、先述のよ
うに、X+ はX- に対して、S+ はS- に対してそれぞ
れ相補的関係にあるから、(2) 式が満たされるのは、 X+ =S+ - =S- (3) なる場合に限られる。すなわち、閾値レベルが適当に制
御された結果、2値化信号がラッチ信号と一致した、言
い換えれば、適切に閾値が決定されたことを意味する。
【0070】しかし、(1) 式が定常状態になり、(2)
式,あるいは(3) 式が成立するのは、あくまでラッチ信
号S+ (S- )が記録前の信号と一致し、しかも閾値の
変動に対して変化しないことを前提とする。一般的に言
って、フィードバック回路系が安定であるためには、系
が負帰還ループを形成していなければならない。図1
1,あるいは(1) 式で示される系の場合、(X+
- )はフィードバック変数VSLに対する関数になって
いるから、これが負帰還を成すようにすればよい。つま
り、閾値VSLが僅かに増加した結果、(X+ (VSL)−
- (VSL))が僅かに減少し、その結果、(1) 式によ
り、閾値VSLを押し下げる、といったように動作させれ
ばよい。ところが、(1) 式の(S+ −S- )は、(X+
−X- )に対して逆相であるから、(X+ −X- )が負
帰還ならば、見かけ上正帰還となっている。
【0071】もっとも、上記したように(S+ −S-
が閾値VSLの変動に対して動かなければ、つまり該(S
+ −S- )を定数とみなすことができれば、フィードバ
ック系の動作には全く寄与しない。しかし実際は、ラッ
チ信号(S+ −S- )は閾値VSLに対して段階的に変化
する変数である。先述のように光ディスクに記録されて
いる信号は、基準クロック周期をTとして、(nmin )
T、(nmin +1)T、・・、nT、・・・、(nmax
)Tの幅のパルス列の組み合わせより構成されてい
る。これを再生して2値化する際に閾値レベルがdだけ
ずれると、本来nTのパルス幅を持つ2値化信号X
+ (X- )のパルス幅は、(n−δ(d) )Tとなる。こ
こで、δ(d) はパルス幅の変動量であり、閾値レベル変
動dに対して一義的に増加する関数として記述できる。
今、 −T/2< δ(d) <+T/2 (4) ならば、これをラッチした信号S+ (S- )のパルス幅
は、かならずnTに復元される。しかし、閾値VSLの変
動が(4) 式の範囲を越えると、上記ラッチ信号のパルス
幅は、(n−1)T,あるいは(n+1)Tとなってし
まう。
【0072】このように、閾値VSLの変動によってラッ
チ信号S+ (S- )パルス幅の減少,あるいは増加が一
旦生じると、上記した正帰還が発生し、閾値の変動をさ
らに押し上げ、最後には閾値レベルが再生信号の振幅を
通り越してしまう。こうしたことは、先述したインター
ラプションなどのノイズ性のディフェクトによって容易
に起こり得る。
【0073】そこで本実施の形態4では、パルス幅の変
動量δ(d) を検出して、これが(4)の条件を越えるよう
な場合、ラッチ信号(S+ −S- )による正帰還を阻止
するようにしている。図11において、加算アンプ6、
時間電圧変換回路7、電圧比較器8は、図1で示された
ものと同等の動作をする。その結果、クロック同期信号
CKの立ち上がりに対する2値化信号X+ の立ち上がり
時間の変動の絶対値が、電圧変換されて出力されるが、
これは上記nTからのずれの絶対値|δ(d) |に他なら
ない。したがって、電圧比較器8の閾値VTHを適当に設
定することで、(4) 式の範囲を逸脱したことをフラグT
OVRで知らせることができる。もっとも(4) 式で与え
られているのは許容限界値であるから、実際の閾値VTH
は、|δ(d) |がT/2より小さい値でフラグTOVR
が立つように、許容値を狭めておくほうがよい。
【0074】このフラグTOVRによって、ゲート11
3a、113bが閉じると、 S+ =0 S- =0 となって正帰還ループは遮断される。S+ 、S- が消え
た結果、2値化信号X+、X- は、一見、制御目標を失
ったかのように見えるが、実際は(1) 式より、 VSL=∫(X+ −X- )dt (5) となって、このとき再生信号2値化閾値は、 X+ =X- (6) となるように制御される。つまり、2値化信号のデュー
ティ比が等しくなる通常の閾値決定フィードバックが実
行される。
【0075】このような本実施の形態4では、情報信号
RFを適当な閾値VSLを用いて2値化する比較手段11
1と、上記比較手段より出力される2値化信号の第1の
値X+ と第2の値X- の,単位時間あたりの出現数の差
に応じた信号を負帰還して上記閾値を決定する第1の帰
還手段(114,115,111のループ)と、上記2
値化信号を、該2値化信号に対して同期生成された同期
クロック信号CKで逐次ラッチ(112a,112b)
して得た基準信号の第2の値S- と第1の値S+ の単位
時間あたりの出現数の差に応じた信号を上記第1の帰還
手段に加えて、実質的に正帰還閉路を形成する第2の帰
還手段(112a,112b,113a,113b,1
14,115,111のループ)と、非同期に検出可能
な基準信号REFを含んだ情報信号PRFと,該情報信
号より同期生成される同期信号CKとの間の位相誤差を
検出して、その絶対値の大きさに応じた信号を出力し、
該位相誤差の絶対値に応じて生成されるディフェクト検
出信号TOVRに応じて、上記第2の帰還手段の帰還量
を制限する帰還制限手段(6,7,8,113a,11
3b)とを備えたものとしたので、非DCフリーの再生
信号に対して適正な閾値を設定することができ、さらに
ディフェクトがあっても安定に動作する信号2値化装置
を実現することができる効果が得られる。
【0076】なお、本実施の形態4においては、パルス
幅の変動量δに対して閾値を設け、これを越えた場合に
ラッチ信号が供給される正帰還ループを遮断するような
構成にしたが、これを変動量δに応じて段階的に上記正
帰還ループのゲインを小さくし、ある値以上で0(遮断
状態)にするものであっても良い。
【0077】また、上記全ての実施の形態における構成
は、ディスクの傷やトラックはずれに限定されず、すべ
ての外乱要因についてその効力を発揮することができ
る。たとえば、近年、情報面を多層にした光ディスクが
提案されているが、ある記録面から他の記録面にジャン
プする際、瞬間的にフォーカスはずれが発生する。こう
いった場合にも本発明を用いれば、PLLおよび信号2
値化処理回路を安定に動作させることができる。
【0078】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
非同期に検出可能な基準信号REFを含んだ情報信号P
RFと,該情報信号より同期生成される同期信号CKと
の間の位相誤差を検出して、その絶対値の大きさに応じ
た信号ASYNを出力し、該位相誤差の絶対値に応じて
ディフェクト検出信号DFCTを生成するようにしたの
で、ディフェクト領域DFに入った直後にディフェクト
領域DFに入ったことを検出することができ、ノイズ性
のディフェクトや、トラックはずれでも迅速にこれを検
出することができ、さらには、所定の期間上記情報信号
PRFの情報遷移間隔を測定し、上記所定の期間内に検
出された上記基準信号REFの時間長の計測値に応じて
上記ディフェクト検出信号DFCTを消滅させるように
したので、PLLが再動作する際に疑似ロックすること
を避けることができ、正確に再ロックさせることができ
る効果が得られる。
【0079】また、請求項5の発明によれば、請求項1
記載の光ディスク装置において、上記情報信号と上記同
期信号との位相差を検出する位相比較手段と、上記位相
誤差に応じて、上記同期信号の位相を制御する周波数可
変手段とよりなる位相同期手段と、ディフェクト検出信
号に応じて上記位相比較手段の出力を無効にするゲート
手段とを備えたので、ディフェクト領域突入直後に位相
同期動作をホールド(停止)することができ、ディフェ
クトの影響を最小限に抑えることができる効果が得られ
る。
【0080】また、請求項7の発明によれば、請求項1
記載の光ディスク装置において、上記情報信号と上記同
期信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、基準信
号の時間長を基準に上記同期信号の周波数偏差を検出す
る周波数比較手段と、上記位相差または上記周波数偏差
に応じて上記同期信号の位相または周波数を制御する周
波数可変手段とよりなる周波数位相同期手段とを具備
し、ディフェクト検出信号が発生したとき上記周波数比
較手段の出力を有効にする手段を備えたので、ディフェ
クト領域突入直後に周波数制御が実行されることによ
り、ディフェクトによって周波数が大きく乱されること
がなく、ディフェクト通過後,速やかに位相制御を実行
させることができる効果が得られる。
【0081】また、請求項9の発明によれば、情報信号
と同期信号との位相誤差を検出する位相誤差検出手段
と、カットオフ周波数より低域側に少なくとも1次の積
分特性を、高域側に平坦特性を持つ第1のループフィル
タと、上記第1のループフィルタの出力電圧に応じた周
波数の同期信号を発生する周波数可変信号発生手段とよ
りなる位相制御ループを備え、また、上記情報信号と上
記同期信号との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手
段と、積分特性を有する第2のループフィルタと、上記
周波数可変信号発生手段とよりなる周波数制御ループを
備え、上記第2のループフィルタは、上記第1のループ
フィルタの積分要素を共用しているものとしたので、位
相制御と同一のループフィルタを用いて周波数制御を安
定に実行させることができる効果が得られる。
【0082】また、請求項11の発明によれば、請求項
1記載の光ディスク装置において、上記情報信号と上記
同期信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、上記
基準信号の時間長を計測する手段と、上記基準信号の時
間長を基準に上記同期信号の周波数偏差を検出する周波
数比較手段と、上記位相誤差または上記周波数偏差に応
じて、上記同期信号の位相または周波数を制御する周波
数可変手段とよりなる周波数位相同期手段を具備し、さ
らに上記ディフェクト検出信号が生成されたとき、上記
基準信号の時間長を計測する手段の出力を保持する手段
を備えたので、ディフェクト中のノイズを誤って基準信
号として検出するのを防ぎ、ディフェクト中の周波数制
御を安定にすることができる効果が得られる。
【0083】また、請求項13の発明によれば、請求項
1記載の光ディスク装置におけるディフェクト検出装置
を用いた信号2値化装置を有する光ディスク装置であっ
て、情報信号を適当な閾値を用いて2値化する比較手段
と、上記比較手段より出力される2値化信号の第1の値
と,第2の値,の単位時間あたりの出現数の差に応じた
信号を負帰還して、上記閾値を決定する第1の帰還手段
と、上記2値化信号を、該2値化信号に対して同期生成
された同期クロック信号で逐次ラッチして得た基準信号
の,第2の値と,第1の値の単位時間あたりの出現数の
差に応じた信号を上記第1の帰還手段に加えて、実質的
に正帰還閉路を形成する第2の帰還手段と、上記ディフ
ェクト検出信号に応じて、上記第2の帰還手段の帰還量
を制限する帰還制限手段と、を備えたことにより、通常
は、第2の帰還手段は、第1の帰還手段の制御目標値と
して作用して情報信号のパターンによるしきい値のドリ
フトを除去するように動作するため、高精度に情報信号
を2値化することができ、しかもディフェクトの際は、
これを迅速に検出して、上記第2の帰還手段の動作を制
限し、系が不安定になるのを防止することができる効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による光ディスク装置に
おけるディフェクト検出装置のブロック図である。
【図2】上記実施の形態1における同期異常検出部の構
成図である。
【図3】上記実施の形態1における動作説明のためのタ
イミングチャート図である。
【図4】上記実施の形態1の実験結果を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2による光ディスク装置に
おけるディフェクト検出装置とこれを用いた信号同期装
置のブロック図である。
【図6】上記実施の形態1における動作説明のためのタ
イミングチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態3による光ディスク装置に
おけるディフェクト検出装置とこれを用いた信号同期装
置のブロック図である。
【図8】上記実施の形態3における動作説明のためのタ
イミングチャート図である。
【図9】上記実施の形態3における位相,および周波数
制御系の機能ブロック図である。
【図10】上記実施の形態3における動作説明のための
オープンループ特性を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4による光ディスク装置
における信号2値化装置のブロック図である。
【図12】従来のディフェクト検出装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 2値化回路 2 位相比較器 4 ループフィルター 5 VCO 7 時間電圧変換回路 8 電圧比較器 10 非同期クロック発生器 11、24 パルス幅計測回路 12、14、141、142 デジタル比較器 13 ラッチレジスタ 15 フレームカウンタ 28、301 チャージポンプ 33a、33b 電流源 32a、32b、35a、35b、37a、37b ス
イッチ 111 電圧比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守屋 充郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀邊 隆介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮地 博幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非同期に検出可能な基準信号を含んだ情
    報信号と,該情報信号より同期生成される同期信号との
    間の位相誤差の絶対値の大きさに応じた信号を出力する
    同期異常検出手段と、 上記位相誤差の絶対値に応じて、ディフェクト検出信号
    を生成する判定手段と、 所定の期間,上記情報信号の情報遷移間隔を非同期に測
    定する計測手段と、 上記所定の期間内において上記計測手段により検出され
    た、上記基準信号の時間長の計測値に応じて、上記判定
    手段が生成するディフェクト検出信号を消滅させる手段
    とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号は、その情報遷移間隔の最短値と最長値が
    規定され、 上記基準信号は、上記情報信号を構成する信号群のうち
    最短または最長の情報遷移間隔を持つ信号であることを
    特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号の情報遷移の上記同期信号に対する位相進
    みに対しては、該位相進みに相当する分の時間幅を有す
    る第1のパルス信号を生成し、その位相遅れに対して
    は、該位相遅れに相当する分の時間幅を有する第2のパ
    ルス信号を生成する位相比較手段を備え、 上記第1のパルス信号と上記第2のパルス信号の差信号
    を位相誤差とし、上記第1のパルス信号と上記第2のパ
    ルス信号の和信号を、上記位相誤差の絶対値として出力
    することを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ディスク装置におい
    て、 パルス信号が存在する間,コンデンサに電流を注入し、
    上記パルス信号が終了した後、上記コンデンサの両端の
    電圧をサンプルホールドし、さらに次のパルス信号が供
    給されるまでに上記コンデンサに蓄積された電荷を放電
    する第1の時間電圧変換手段と、 上記第1の時間電圧変換手段と同等な機能を有する第2
    の時間電圧変換手段とを有し、 上記情報信号の情報遷移の同期信号に対する位相進みに
    対して発生される,該位相進みに相当する分の時間幅を
    有する第1のパルス信号と、上記情報信号の情報遷移の
    同期信号に対する位相遅れに対して発生される,該位相
    遅れに相当する分の時間幅を有する第2のパルス信号と
    の論理和信号を、上記第1の時間電圧変換手段に供給
    し、 上記第1のパルス信号と上記第2のパルス信号との論理
    積信号を、上記第2の時間電圧変換手段に供給し、 上記第1の時間電圧変換手段,及び第2の時間電圧変換
    手段の両出力信号の差信号を、位相誤差の絶対値として
    出力することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位
    相比較手段と、上記位相誤差に応じて、上記同期信号の
    位相を制御する周波数可変手段とよりなる位相同期手段
    を具備し、さらに上記ディフェクト検出信号に応じて上
    記位相比較手段の出力を無効にするゲート手段とを備え
    たことを特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光ディスク装置におい
    て、 上記同期信号に対して非同期に計測クロック信号を発生
    するクロック信号発生手段と、 上記情報信号の情報遷移間隔を、上記計測クロック信号
    を用いてデジタルカウントする計測手段と、 該計測手段より出力される計測値を一時的に保持する記
    憶手段と、 所定期間内において上記計測値と上記記憶手段に保持さ
    れている値とを逐次比較して上記情報信号の最長または
    最短の情報遷移間隔を検出する第1のデジタル比較手段
    と、 上記情報信号の最長または最短の情報遷移間隔の計測値
    と予め設定された規定値とを比較し、両者が所定の誤差
    内で一致したとき一致信号を発生する第2のデジタル比
    較手段と、 上記位相誤差の絶対値が所定の閾値を越えた直後に上記
    ディフェクト検出信号を発生させ、上記一致信号を受け
    たとき上記ディフェクト検出信号を解除するディフェク
    ト解除手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位
    相比較手段と、 上記基準信号の時間長を基準に上記同期信号の周波数偏
    差を検出する周波数比較手段と、 上記位相誤差または上記周波数偏差に応じて上記同期信
    号の位相または周波数を制御する周波数可変手段とより
    なる周波数位相同期手段を具備し、さらに上記ディフェ
    クト検出信号が生成されたとき上記周波数比較手段の出
    力を有効にするディフェクト復帰手段を備えたことを特
    徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光ディスク装置におい
    て、 上記周波数比較手段は、Mを整数として、同期状態にお
    ける上記基準信号の情報遷移間隔が上記同期信号の周期
    のM倍であるとしたとき、上記基準信号の情報遷移間隔
    と上記同期信号をM分周した信号の周期間隔との差よ
    り、上記周波数偏差を検出する手段を備えたことを特徴
    とする信号同期装置。
  9. 【請求項9】 非同期に検出可能な基準信号を含んだ情
    報信号と,該情報信号より同期生成される同期信号との
    位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、 カットオフ周波数より低域側に少なくとも1次の積分特
    性を、高域側に平坦特性を持つ第1のループフィルタ
    と、 上記第1のループフィルタの出力電圧に応じた周波数の
    同期信号を発生する周波数可変信号発生手段とよりなる
    位相制御ループを備え、かつ上記情報信号と上記同期信
    号との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、 積分特性を有する第2のループフィルタと、 上記周波数可変信号発生手段とよりなる周波数制御ルー
    プを備え、 上記第2のループフィルタは、上記第1のループフィル
    タの積分要素を共用していることを特徴とする光ディス
    ク装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 非同期に検出可能な基準信号を含んだ情報信号と,該情
    報信号より同期生成される同期信号との位相誤差を検出
    する位相誤差検出手段と、 カットオフ周波数より低域側に少なくとも1次の積分特
    性を、高域側に平坦特性を持つ第1のループフィルタ
    と、 上記第1のループフィルタの出力電圧に応じた周波数の
    同期信号を発生する周波数可変信号発生手段とよりなる
    位相制御ループを備え、かつ上記情報信号と上記同期信
    号との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、 積分特性を有する第2のループフィルタと、 上記周波数可変信号発生手段とよりなる周波数制御ルー
    プを備え、 上記第2のループフィルタは、上記第1のループフィル
    タの積分要素を共用していることを特徴とする光ディス
    ク装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の光ディスク装置におい
    て、 上記位相誤差検出手段,及び周波数偏差検出手段は、と
    もに電流出力型のものであり、 上記第1のループフィルタは相互に直列接続された抵抗
    とコンデンサで、上記第2のループフィルタは上記コン
    デンサで、それぞれ構成され、 上記位相誤差検出手段の出力電流が、上記抵抗とコンデ
    ンサを経て基準電位に流れ、 上記周波数偏差検出手段の出力電流が、上記コンデンサ
    を経て基準電位に流れるように接続され、 上記周波数可変信号発生手段には、上記基準電位に対す
    る上記第1のループフィルタの電位が供給されているこ
    とを特徴とする光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号と上記同期信号との位相誤差を検出する位
    相比較手段と、 上記基準信号の時間長を計測する手段と、 上記基準信号の時間長を基準に上記同期信号の周波数偏
    差を検出する周波数比較手段と、 上記位相誤差または上記周波数偏差に応じて、上記同期
    信号の位相または周波数を制御する周波数可変手段とよ
    りなる周波数位相同期手段を具備し、さらに上記ディフ
    ェクト検出信号が生成されたとき上記基準信号の時間長
    を計測する手段の出力を保持する手段を備えたことを特
    徴とする光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の光ディスク装置にお
    いて、 上記ディフェクト検出信号が生成されたとき上記周波数
    比較手段の出力を有効にする手段を備えたことを特徴と
    する光ディスク装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 上記情報信号を適当な閾値を用いて2値化する比較手段
    と、 上記比較手段より出力される2値化信号の第1の値と第
    2の値の単位時間あたりの出現数の差に応じた信号を負
    帰還して、上記閾値を決定する第1の帰還手段と、 上記2値化信号を、該2値化信号に対して同期生成され
    た同期クロック信号で逐次ラッチして得た基準信号の第
    2の値と第1の値の単位時間あたりの出現数の差に応じ
    た信号を上記第1の帰還手段に加えて、実質的に正帰還
    閉路を形成する第2の帰還手段と、 上記ディフェクト検出信号に応じて、上記第2の帰還手
    段の帰還量を制限する帰還制限手段とを備えたことを特
    徴とする信号2値化装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光ディスク装置にお
    いて、 上記比較手段は、第1の値と第2の値が互いに相補的に
    出現する正論理2値化信号と負論理2値化信号とを出力
    し、 上記第1の帰還手段は、上記正論理2値化信号と上記負
    論理2値化信号との差信号を負帰還してしきい値を決定
    し、 上記第2の帰還手段は、上記正論理2値化信号を同期ク
    ロック信号でラッチして生成された正論理基準信号を、
    上記負論理2値化信号に加算し、 上記負論理信号を同期クロック信号でラッチして生成さ
    れた負論理基準信号を上記正論理2値化信号に加算して
    実質的に正帰還閉路を形成してなり、 上記帰還制限手段は、上記同期異常検出手段の出力信号
    を適当なしきい値で2値化する第2の比較手段と、上記
    第2の比較手段の出力信号により上記正論理基準信号と
    上記負論理基準信号をともに遮断する論理ゲートとによ
    り構成されたことを特徴とする光ディスク装置。
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