JPH09258380A - 写真フイルム用スプール及び写真フイルム用スプール射出成形用金型 - Google Patents

写真フイルム用スプール及び写真フイルム用スプール射出成形用金型

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JPH09258380A
JPH09258380A JP8066913A JP6691396A JPH09258380A JP H09258380 A JPH09258380 A JP H09258380A JP 8066913 A JP8066913 A JP 8066913A JP 6691396 A JP6691396 A JP 6691396A JP H09258380 A JPH09258380 A JP H09258380A
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JP
Japan
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spool
photographic film
thickness
film
insertion opening
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JP8066913A
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English (en)
Inventor
Akira Tashiro
朗 田代
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B17/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B17/28Locating light-sensitive material within camera
    • G03B17/30Locating spools or other rotatable holders of coiled film
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B2217/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B2217/26Holders for containing light-sensitive material and adapted to be inserted within the camera
    • G03B2217/261Details of spools

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却時間を短く設定し、規格内の寸法で成形
する。 【解決手段】 スプール軸18は射出成形で形成され、
写真フイルム挿入口の内部の中央上側を切り欠いて形成
した一対の弾性自在な押さえリブ42と、写真フイルム
挿入口の内部の下側に、軸方向に対して直交する方向に
沿って挿入される写真フイルムを係止するための係止爪
とを備えている。係止爪は、軸方向に沿って所定間隔離
して設けられており、必要強度を得るために下軸部39
の外周までの厚みを厚くして形成されている。下軸部3
9は、係止爪以外の部分で肉厚を均一にするための凹3
9c,19dが形成されており、残された平均肉厚部3
9gの外面に、冷却時間を短くしても軸芯ズレ等の寸法
変化が生じないように厚肉部50を軸方向に沿って帯状
に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フイルム用ス
プール及びスプール射出成形用金型に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】写真フイルム用のスプールには、写真フ
イルムの後端を挿入するためのフイルム挿入口(以下
「スリット」と称す。)が形成されている。このスリッ
トの内部には、一対の係止爪と一対の押さえリブとが内
壁の上下に対向して形成されている。係止爪は、写真フ
イルムの後端に形成された一対の孔に係合し、フイルム
後端をスプールに係止するためのものであり、軸方向に
所定間隔離して配置されている。押さえリブは、軸方向
に沿った一対の係止爪の間で、フイルム後端を係止爪側
に押さえ付ける。
【0003】135タイプの写真フイルムカートリッジ
に用いられるスプールは、現像時にフイルム後端をスプ
ールに残したままカートリッジの外部で切断されるた
め、現像後にはカートリッジとともに使用されることは
ないのに対し、新たな規格(仮形式名称:IX240カ
ートッジフイルム)用のスプールは、現像済みの写真フ
イルムを再びカートリッジに収納してユーザーに返却す
るシステムとされているため、現像後にカートリッジと
ともに再び使用される。このため、新たな規格のものに
使用されるスプールには、フイルム後端が簡単に係脱で
きるようにしておく必要がある。
【0004】特開平6−266054号公報には、フイ
ルム係止力を低下させることなくフイルム後端との係脱
を容易にしたスプールが提案されている。このスプール
には、スリットを形成する巻軸部の内壁上部中央を軸外
周まで切り欠き、切り欠いた両側を僅かに下方に向けて
突出された断面L状の弾性自在な押さえリブを備えてい
る。
【0005】写真フイルムとスプールとの係脱は、自動
装置を用いて自動で行うようにされている。自動装置に
は、可撓性を持つ金属性で、円弧状に湾曲した挿入部材
が回動自在に設けられており、これの先端には、写真フ
イルムの後端部に設けた長穴に係合する爪が形成されて
いる。この挿入部材を用いてカートリッジのフイルム通
路を通して出入りさせ、写真フイルムの後端部をスリッ
トに挿入してフイルム後端部の係止穴をスプールの係止
爪に係止させる。
【0006】写真フイルム及び挿入部材をスリットに挿
入する際には、係止爪及び押さえリブとがこれらの進入
を阻んでいるが、挿入部材の挿入力によって押さえリブ
が上方に押し上げられる。写真フイルムの後端部に設け
た係止穴が係止爪の位置にくると、押さえリブが弾性で
元の位置に戻り、これらの押さえリブによって写真フイ
ルムが押さえ付けられる。
【0007】こうして写真フイルムの後端部が係止爪に
係止されると、挿入部材は待機位置に回動し、カートリ
ッジ本体の外部に引き抜かれる。係止爪は写真フイルム
が引き抜き方向に移動することを阻止する形状をしてお
り、また写真フイルムも係止穴付近が浮き上がるように
湾曲することなく平板状のままであるので、係止穴が係
止爪に一旦係合した後は、挿入部材だけがスリットから
引き抜かれる。
【0008】スプールは、その需要から高速・大量・自
動化生産が行える射出成形で形成するのが望ましい。射
出成形では、射出・保圧から金型冷却、型開、中間、及
び型閉までの成形サイクル時間により生産量が決まる。
スプールは、他の部品とともにカートリッジ本体に組み
込まれ、最後に写真フイルムを収納することで製品とさ
れるので、他の部品の生産量に応じて目標となる成形サ
イクル時間が設定される。
【0009】ところで、弾性自在な押さえリブを備えた
スプールは、巻軸部の上側中央が外周まで切り欠かれて
いる。このため、巻軸部の押さえリブ側の上軸部とこれ
の逆側の下軸部との肉厚が不均一となる。肉厚が不均一
であると成形時に十分な圧力が厚肉部にかかりにくかっ
たり、冷却がアンバランスになりやすい。その結果成形
収縮率が不均一になり、成形品表面にひけを生じさせた
り内部に空洞を生じたりする。このような不具合を解消
するために、厚肉部に凹部等を形成したデザインにして
肉厚を均一にする肉盗みを施すことが従来から知られて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たスプールでは、下軸部に一対の係止爪が設けられてお
り、下軸部に肉盗みを施すとこの係止爪を細める結果と
なる。係止爪が細められると係止爪自身の強度が弱くな
り、挿入部材の挿入によりこれに接触して変形したりす
るため、係止爪付近に対しては肉盗みを施すことができ
ない。このため、成形サイクル時間のうち金型冷却の時
間を長くとらないと、下軸部において一対の係止爪付近
の厚肉部と肉盗みを施した部分とでの成形収縮率の大き
な差によりその影響が、例えば図13(A)に示す形状
から同図(B)に表したように、下軸部の両端側が押さ
えリブ側の上軸部に向けて反って軸芯ズレとなる寸法変
化として現れる。したがって、精度良く射出成形するた
めに冷却時間を長くとることで成形サイクル時間が長く
なり、目標とする成形サイクル時間を達成することがで
きなかった。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、予め決められた寸法公差内で、且つ成形サ
イクル時間を極力短くして射出成形できる形状を工夫
し、生産効率を向上させた写真フイルム用スプール及び
スプール射出成形用金型を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、巻軸部のうち、係止爪を形成した側の写
真フイルム挿入口を形成する下軸部には、一対の係止爪
の両外側の肉厚を均一にするための凹部によって残され
た平均肉厚部に、これの1.2〜2.4倍の厚みの肉厚
部を外部に面して設けたのもである。肉厚部50は、図
14(A)にクロスハッチィングで示した部分である。
これによれば、係止爪の部分の肉厚部50に対して成形
収縮率の差が少なくなり、冷却時間を短く設定しても規
格内の寸法で成形することができる。また、図14
(B)〜同図(D)にクロスハッチィングで示したよう
に、肉厚部50を巻軸の軸方向に沿って帯状に連設する
ことで寸法変化の防止を更に向上させることができる。
【0013】また、金型の発明では、巻軸部を成形する
金型を少なくとも固定、及び移動金型とで構成し、前記
固定、及び移動金型とに、前記巻軸部のうち係止爪を形
成した側の写真フイルム挿入口を形成する下軸部に一対
の係止爪の両外側の肉厚を均一にするための凸部をそれ
ぞれ設け、これらの凸部の一部を削って、前記凸部との
隙間で成形される平均肉厚部にこれの1.2〜2.4倍
の厚みで形成される肉厚部を外部に面して成形するよう
にしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】写真フイルムカートリッジ10
は、図2に示すように、カートリッジ11と写真フイル
ム12とで構成されている。カートリッジ11は、、各
々プラスチックで形成された上ケース13と下ケース1
4、スプール15、遮光蓋16、及びスプールロック部
品17から構成されている。スプール15は、スプール
軸18、このスプール軸18の両端に取り付ける一対の
フランジ19,20、及び、使用表示部品21とから構
成されており、これらを一体化した状態で上下ケース1
3,14の内部に回動自在に収納され、一対のフランジ
19,20の間の巻軸部22に写真フイルム12をロー
ル状に巻き付ける。
【0015】カートリッジ本体はそれぞれ略半円筒形状
をしており、その一部にはそれぞれポート部23が突出
して形成されている。上ケース13と下ケース14とを
嵌合させるときに、ポート部23内に遮光蓋16が回転
自在に嵌め込まれる。遮光蓋16には平坦なフイルム通
路24が形成され、遮光蓋16が開き位置に回動したと
きにはカートリッジ本体内から送り出されてくる写真フ
イルム12の通路となる。また、遮光蓋16が閉じ位置
に回動したときには、ポート部23の先端部分に形成さ
れる開口(写真フイルム出入り口)が完全に閉じられ、
カートリッジ本体内は遮光状態となる。
【0016】下ケース14のポート部23の奥には、突
起25が形成されている。この突起25は、スプール軸
18に巻かれた写真フイルム12の先端部をすくい上げ
てフイルム通路24に導くためのガイドである。フラン
ジ19、20には、それぞれ開口19a,20aが形成
されており、スプール軸18を各開口19a,20aに
挿通することにより所定位置に嵌め込まれ、スプール軸
18に対して回転可能に軸着される。
【0017】フランジ19,20の外周にはリップ26
が一体に形成されている。各々のリップ26はそれぞれ
他方のフランジ19,20に向き合うように突出してお
り、巻軸部22に巻かれた写真フイルム12の最外周を
両端面側から部分的に包み込むようになっている。
【0018】フランジ20には、開口20aを取り囲む
ように複数の係止穴27が所定間隔離して形成されてい
る。これらの係止穴27は、使用表示部品21に設けた
複数のクラッチ爪28と、スプール15をフイルム送り
出し方向に回転したときに互いに係止して、フランジ2
0を強制的に回転させる。また、フイルム巻き込み方向
にスプール15を回転したときには、クラッチ爪28と
フランジ20の係止穴27とは係止せずにフランジ20
は自由に回転できる。また、他方のフランジ19はスプ
ール軸18に対し 回転自在のままである。なお、使用
表示部品21には扇形の表示板21aが一体化され、そ
の位置をカートリッジ本体に形成された表示窓29を通
して確認することによって、この写真フイルムカートリ
ッジ10の使用状態が判別できるようになっている。
【0019】上ケース13、下ケース14の側面内壁に
は側面リブ30が設けられ、フランジ19,20が互い
に広がらないように規制している。スプール軸18に
は、フランジ19を取り付ける部分の外側に扇形板31
が一体に形成されており、その表面にはバーコード32
が箔押しされる。このバーコード32は、スプール15
の回転軸を中心として放射状に記されており、スプール
15を回転したときにカートリッジ本体の側面に形成さ
れた窓32を通してカメラ等の内部で光電検出される。
これにより、カートリッジ本体内に収納された写真フイ
ルム12の品種情報,撮影枚数情報等を電気的に検知す
ることができる。なお、カートリッジ本体には、外周に
ラベル33が貼着される。ラベル33には、フイルム品
種表示やカートリッジの固有番号などが表示される。
【0020】スプールロック部品17は、遮光蓋16が
閉じ位置に回動したときに、スプール15が回転しない
ようにロックする。このロックは、遮光蓋16が開き位
置に移動したときに解除される。なお、符号34は上ケ
ース13に一体に成形したロックポールを示し、このロ
ックポール34によって遮光蓋16は閉じ位置に回動し
たときにロックされる。このロックは、写真フイルムカ
ートリッジ10をカメラやディスプレイ装置等の装置に
セットしたときに、これらの装置に設けられた遮光蓋1
6の開放機構によって解除される。
【0021】写真フイルム12の後端部12aには、ス
プール軸18に係止するための一対の係止穴12b,1
2cと、長穴12dとが形成されている。この長穴12
dは、現像所で用いる自動装置の挿入部材の爪を係脱さ
せるためのものである。
【0022】図3に示したように、写真フイルム12が
カートリッジ本体内に完全に巻き込まれている状態で
は、写真フイルム12の最外周はフランジ19,20の
リップ26,26によって部分的に包み込まれ、スプー
ル15からの巻き緩みが防止されている。これにより、
スプール15が写真フイルム12の送り出し方向に回転
したとき、写真フイルム12はスプール15とともに一
体となって回転するようになる。
【0023】上下ケース13,14の側面内壁に設けら
れた側面リブ30は、フランジ19,20が互いに広が
らないように規制しているが、ポート部15の奥ではそ
の規制が解除されるように、対面し合った側面リブ30
相互間の間隔が広げられている。このため、突起25で
写真フイルム12の先端がすくい上げられた後、フイル
ム通路24に進むときには、フランジ19,20がわず
かに外側に広がり、写真フイルム12はリップ26,2
6の間から樋状カールを作って送り出されるようにな
る。
【0024】上記写真フイルムカートリッジ10をカメ
ラに装填すると、カメラ側の機構によってドアロック部
品17による遮光蓋16の係止が解除された後、遮光蓋
16が開き方向に回動される。その後、スプール15が
送り出し方向に駆動され、写真フイルム12の送り出し
が開始される。フランジ19,20の外周に形成したリ
ップ26,26が写真フイルム12の巻き緩みを防いで
いるため、写真フイルム12はスプール15と一体とな
って回転する。この回転中に、写真フイルム12の先端
が突起25ですくい上げられ、フイルム通路24に導か
れる。
【0025】こうして写真フイルム12の先端がフイル
ム通路24に導かれると、リップ26,26は写真フイ
ルム12により両側に押し広げられるため、フイルム通
路24の奥では写真フイルム12の包み込みが解除され
る。なお、一方のフランジ20はクラッチ爪28と係止
穴27との係合により強制的に送り出し方向に回転され
るため、写真フイルム12を送り出す力が強められる。
こうして写真フイルム12がカートリッジ本体外に送り
出されるようになる。
【0026】巻戻し時にはスプール15が逆向きに回転
される。写真フイルム12の後端はスプール15に係止
されているため、写真フイルム12はスプール15の逆
転によりカートリッジ本体内に巻き込まれる。このと
き、写真フイルム12の両端でリップ26,26を押し
広げるため、写真フイルム12はフランジ19,20間
に引き込まれ、スプール15の巻軸部22に巻き付けら
れる。
【0027】
【実施例】スプール軸18は、詳しくは図4及び図5に
示すように、可撓性を有するプラスチック材料で射出成
形されている。このため、肉厚の均一化を図るために金
型の抜き方向に沿って複数の凹部や溝等の肉盗みを施し
たデザインとされている。これらの凹部や溝は、巻軸部
22を強度的に強くするばかりでなく、波打ちやその他
の変形防止にも寄与している。
【0028】巻軸部22の両側には、図6に示すよう
に、一対のフランジ19,20が取り付けられる軸受部
35,36が形成されている。軸受部34,35の両内
側には、巻回される写真フイルム12の最内周両端を支
持するための円柱形状の太径部36,37が所定幅で一
体に形成されており、これらの間が写真フイルム12を
巻き取る巻軸部22となっている。巻軸部22は、回転
中心18aよりも上側の軸部38と下側の下軸部39と
から構成されており、これら上・下軸部38,39の間
には、スリット40が形成されている。上軸部38は中
央部で切り欠かれており、この切り欠きの両側をスリッ
ト40内に向けて屈曲させて弾性自在な一対の押さえリ
ブ41,42としている。
【0029】下軸部39のスリット40内には、押さえ
リブ41,42に対峙する向きで、且つ押さえリブ4
1,42の屈曲部41a,42aより間隔を広げた位置
に一対の係止爪43,44が一体成形されている。
【0030】太径部36,37には、写真フイルム12
の両端又は片端が脱落するのを防ぐために、一対の押さ
えリブ41,42の外周に、太径部36,37から巻軸
26の軸方向に沿って各々対向するように一対の支持片
45,46が一体に突出して成形されている。一対の太
径部36,37の外周面の内側は一段凹んで形成されて
おり、写真フイルム12の幅方向のうち予定撮影画面に
傷等が生じないようにされている。
【0031】下軸部39は、割型を構成する少なくとも
2つの金型により、図1、図7及び図8に示したような
断面形状で形成される。図7は、中央部であり、ここに
は、詳しくは図5にも示したように、写真フイルム12
がカートリッジ本体の外部に引き出される方向E側とは
逆側に、一段僅かに凹まして形成した段差部39aが形
成されている。この段差面39aは、ゲートあとが残っ
ており、これが残っても支障ない凹みで形成されてい
る。この反対側には、詳しくは図4にも示したように、
ジェッチィング現象を防止するためにゲート部から流入
後ただちに衝突させる金型内壁面により生じた形状の凹
部39bが形成されている。この凹部39bは、金型の
移動方向に沿って形成されており、反対側の段差面39
bとの間がゲート部に直接に位置しているため肉厚部と
されている。
【0032】図8は、係止爪44の位置の断面形状を示
している。係止爪44は、写真フイルム12がカートリ
ッジ本体の外部に引き出される方向E側の挿入面44a
と、これの逆側の止め面44bとを備えた断面形状とさ
れている。挿入面44aは、フイルム後端が挿入される
のをガイドする斜面とされており、また、止め面44b
は、V字状に切りかかれた形状とされており、写真フイ
ルム12をカートリッジ本体をいっぱいに引き出したと
きにここに係止穴12bの縁が引っ掛かり、フイルム後
端がカールして係止爪44から離脱するのを防止する。
【0033】係止爪44は、挿入部材の接触により変形
しない強度が必要とされる。このため、この位置には、
下軸部39を含めて肉盗みが施されておらず、したがっ
て、図示のようにここが図4及び図5に示した円弧状の
リブ39fとして残されて肉厚部とされている。他方、
係止爪43の位置にも図4及び図5に示した円弧状のリ
ブ39eが形成され、係止爪43の強度が保たれてい
る。
【0034】図1は、支持片45の位置で切断した断面
形状を示している。この位置では、下軸部39に、肉盗
みを施した結果の凹部39c,39dが形成されてい
る。これらの凹部39c,39dも金型の移動方向に沿
って凹まして形成されており、これらの間で残された部
分が、下軸部39の下方に沿って突出した断面板状のリ
ブ39gとして現れ、ここの厚みが平均肉厚tとなる。
他方の支持片46の位置で切断した断面も図1に示した
と同じ肉盗み用の凹部39c,39dにより平均肉厚t
で残された板状のリブ39gが形成されている。凹部3
9c,39dは、スプール軸18の軸方向に沿った一方
が円弧状のリブ39e,39fを平均肉厚tで残した位
置とされ、他方が太径部36,37にまで達した長さで
形成されている。
【0035】係止爪43,44のスプール軸18の軸方
向に沿った厚みも、強度不足を補うために、円弧リブ3
9e,39fよりも厚く形成されている。これも含め、
係止爪43,44の根元を円弧状リブ39e,39fで
肉厚としたから、成形サイクル時間のうち金型冷却の時
間を長くとらないと、下軸部39において一対の係止爪
43,44の厚肉部と平均肉厚部とされたリブ39c,
39dとでの成形収縮率の大きな差によりその影響が、
例えば下軸部39の両端側が押さえリブ側の上軸部38
に向けて反って軸芯ズレとなる寸法変化として現れる。
【0036】このため、リブ39gは、下方に向けた外
周側を平均肉厚より厚くした、平均肉厚tの1.2〜
2.4倍、好ましくは、1.5〜2倍の厚みt1で形成
した肉厚部50とされている。肉厚部50は、図1に示
すように、縦横が1.0〜2.5mm、好ましくは1.
5〜2mmの矩形状の断面形状とされており、図9にも
示すように、スプール軸18の軸方向に沿って帯状に連
出して形成されている。なお、肉厚部50は、円弧リブ
39e,39fと太径部36,37との間の一部だけに
設けても成形収縮率の差を少なくすることができるが、
前述したように太径部36,37との間で軸方向に沿っ
て帯状に連設することで軸方向の反り等の寸法変化を防
止する作用を増大することができる。
【0037】また、肉厚部50は、連設方向が金型の移
動方向に対して直交する方向であるため、複雑な金型に
する必要がない。しかも、図11に示したように、スプ
ール軸18を成形する少なくとも2つの金型(キャビテ
ィとコア)60,61を点線で示した部分から内部に向
けてそれぞれ削るだけで済むから、肉盛りを施して厚み
を薄くするのと比較して安価なコストで行える。
【0038】本実施形態の写真フイルムカートリッジ1
0では、写真フイルムの巻き緩みを防止する機構として
リップ付きフランジ19,20を採用したことから、写
真フイルム12の規定長さに応じて太径部36,37の
径の異なるスプール軸を用いる。以下に写真フイルムの
規定長さに応じた太径部36,37の直径寸法を記載す
る。 40枚撮り用の写真フイルム規定長さ・・・・直径=
7mm 25枚撮り用の写真フイルム規定長さ・・・・直径=
10.7mm 15枚撮り用の写真フイルム規定長さ・・・・直径=
12mm
【0039】これらのスプール軸は、スリット40の位
置を変化させずに太径部36,37の直径だけを変えた
形状とされる。ここで、写真フイルム12は幅が24m
mとなっており、図6に示す横の長さが種類に係わらず
一定で36.8mmとなっている。
【0040】この3種類のスプール軸のうち、図10に
示すように、12枚撮り写真フイルム用に用いられるス
プール軸51が支持片45,46が無い形状とされてい
る。写真フイルム12の種類のうち撮影規定枚数が最大
の写真フイルム12では、太径部36,37の径が小さ
くなることから、太径部36,37と押さえリブ41,
42との間にスペースがなくなり、支持片45,46を
付けなくても写真フイルム12の脱落が防止できる。こ
のスプール軸51にも、前述したと同様に肉盗みが施さ
れており、前述した肉厚部50も形成されている。
【0041】スプール軸18,51の材質は、ハイイン
パクトポリスチレン〔耐衝撃性ポリスチレン(HIP
S)〕で成形されている。なお、ポリスチレン(P
S)、変性プリフェニレンエーテル(PPE)、ポリカ
ーボネート樹脂(PC)、ポリプロピレン樹脂(P
P)、ポリビチレンテレフタレート(PBT)、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)
等も射出成形に好適でありHIPSの代わりに用いるこ
とができるが、強度、剛性の点でHIPS、PPE、P
Cが最も好ましい。
【0042】ところで、スプール軸18,51には、軸
方向に沿った芯ズレ量を0.1mm以下で成形する寸法
精度が要求される。肉厚部50を付けていない形状では
図11(a)に示したように、この寸法精度を得るため
の成形サイクル時間が目標の成形サイクル時間に到達し
なかったのに対し、肉厚部50を付けた形状のもので
は、図11(b)に示したように、目標の成形サイクル
時間をクリアできる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明では、肉
厚部を設けているから、成形収縮率の差が少なくなり冷
却時間を短くしても規格内の寸法で成形することができ
る。このため、成形サイクル時間も短くなり、生産効率
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図6に示したX−X線に沿って切断した断面図
である。
【図2】写真フイルムカートリッジの分解斜視図であ
る。
【図3】写真フイルムカートリッジの断面図である。
【図4】スプール軸の斜視図である。
【図5】反対側から見たスプール軸の斜視図である。
【図6】スプール軸の軸方向に沿った断面である。
【図7】図6に示すスプール軸の中央で切断した断面図
である。
【図8】図6に示すY−Y線に沿って切断した断面図で
ある。
【図9】スプール軸の底面図である。
【図10】種類の異なるスプール軸の断面図である。
【図11】スプール軸の射出成形用金型の概略を示す断
面図である。
【図12】射出成形サイクル時間に応じた寸法変形の度
合いを示したグラフである。
【図13】発明が解決しようとする課題の欄で説明した
変形の例を示す説明図である。
【図14】課題を解決するための手段で説明した肉厚部
の例を示した説明図であり、(B)は(A)に示したZ
−Z断面図、(C)は(A)に示したV−V断面図、
(D)は(A)に示したU−U断面図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムカートリッジ 18,51 スプール軸 40 スリット 43,44 係止爪 50 肉厚部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムが巻き付けられる巻軸部に
    形成された写真フイルム挿入口と、フイルム挿入口の内
    部の中央上側を切り欠いて形成した一対の弾性自在な押
    さえリブと、写真フイルム挿入口の内部の下側に、巻軸
    の軸方向に対して直交する方向に沿って挿入される写真
    フイルムを係止するための係止爪とを備えた写真フイル
    ム用スプールにおいて、 前記巻軸部のうち、係止爪を形成した側の写真フイルム
    挿入口を形成する下軸部には、一対の係止爪の両外側の
    肉厚を均一にするための凹部によって残された平均肉厚
    部に、これの1.2〜2.4倍の厚みで形成した肉厚部
    を外部に面して設けたことを特徴とする写真フイルム用
    スプール。
  2. 【請求項2】 前記肉厚部は、縦横が1.0〜2.5m
    mの矩形状の断面形状とされており、且つ、巻軸部の軸
    方向に沿って帯状に連設されていることを特徴とする請
    求項1記載の写真フイルム用スプール。
  3. 【請求項3】 写真フイルムが巻き付けられる巻軸部に
    形成された写真フイルム挿入口と、フイルム挿入口の内
    部の中央上側を切り欠いて形成した一対の弾性自在な押
    さえリブと、写真フイルム挿入口の内部の下側に、巻軸
    の軸方向に対して直交する方向に沿って挿入される写真
    フイルムを係止するための係止爪とを備えた写真フイル
    ム用スプールを成形する写真フイルム用スプール射出成
    形用金型において、 前記巻軸部を成形する金型は、少なくとも固定、及び移
    動金型とで構成されており、前記固定、及び移動金型と
    に、前記巻軸部のうち係止爪を形成した側の写真フイル
    ム挿入口を形成する下軸部に一対の係止爪の両外側の肉
    厚を均一にするための凸部をそれぞれ設け、これらの凸
    部の一部を削って、前記凸部との隙間で成形される平均
    肉厚部にこれの1.2〜2.4倍の厚みで形成される肉
    厚部を外部に面して成形することを特徴とする写真フイ
    ルム用スプール射出成形用金型。
JP8066913A 1996-03-22 1996-03-22 写真フイルム用スプール及び写真フイルム用スプール射出成形用金型 Pending JPH09258380A (ja)

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JP3199521B2 (ja) * 1993-06-25 2001-08-20 富士写真フイルム株式会社 写真フィルムの分離方法及び写真フィルムパトローネ

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