JPH09258264A - 反射型液晶表示素子 - Google Patents
反射型液晶表示素子Info
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- JPH09258264A JPH09258264A JP6095696A JP6095696A JPH09258264A JP H09258264 A JPH09258264 A JP H09258264A JP 6095696 A JP6095696 A JP 6095696A JP 6095696 A JP6095696 A JP 6095696A JP H09258264 A JPH09258264 A JP H09258264A
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Abstract
時に駆動用TFTの誤動作が起こらないアクティブマト
リクス駆動による反射型液晶表示素子を提供することを
目的とする。 【解決手段】電極層をそれぞれ有する一対の基板と、前
記一対の基板のうち一方の基板上に形成された薄膜トラ
ンジスタと、前記電極層が対向するようにして配置した
前記一対の基板間に挟持された液晶層とを具備し、前記
薄膜トランジスタは、前記一方の基板上に形成されたソ
ース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極および
ドレイン電極で形成されるチャネル領域の上方に配置さ
れたゲート電極とを含み、前記チャネル領域から前記ゲ
ート電極の直上の電極層までの間隔が2μm以下であ
り、かつ10V以上の駆動電圧により駆動することを特
徴としている。
Description
子に関する。
いて対向して配置された一対の基板と、それぞれの基板
の互いに対向する面に形成された電極と、電極上に形成
された配向膜と、一対の基板間に封入された液晶材料と
により主に構成されている。このような液晶表示素子で
は、画素部において基板上に透明または非透明である電
極が積層され、さらに電極上に配向膜が形成されてお
り、電極によって液晶駆動用の電圧印加がなされる。
子として、画素部の一方の基板上に薄膜トランジスタ
(TFT)等の駆動素子を実装してなる液晶表示素子が
開発され実用化されている。特に、基板の一方から入射
した光を他方で反射する反射型液晶表示素子は、電力消
費量の大きいバックライト部品が不要であるので、透過
型液晶表示素子に比べて低消費電力とすることができ、
携帯用表示素子への応用が期待されている。
材料は外部より印加される電場/磁場等により、その配
向/配列状態が変化して、光学的な性質を変えることに
より光スイッチング素子として機能している。一般的に
は、偏光板により制御された光成分を液晶配列により制
御して明状態と暗状態を示す、ツイストネマチック液晶
表示素子(TN)、表面安定化強誘電性液晶表示素子
(SSFLC)、反強誘電性液晶表示素子(AFLC)
等が用いられている。しかしながら、これらの方式で
は、偏光板を用いるために、その光利用効率は最大50
%程度である。
は、二色性色素を添加したネマチック液晶表示素子(G
HLC、G.H.Heilmeier and L.A.Zanoni:Appl.Phys.Let
t.Vol.13(1968)91参照)、二色性色素を添加したネマチ
ック−コレステリック相転移型液晶表示素子(PCG
H、D.L.White and G.N.Taylor:Appl.Phys.Lett.Vol.45
(1974)4718参照)、高分子材料中に分散された液晶材料
の散乱状態により光スイッチングを行う高分子分散型液
晶表示素子(PDLC、特開昭61−83519号公報
参照)等が提唱され実用化が目指されている。また、上
記液晶表示素子よりも光利用効率の優れた表示方式とし
て、コレステリック液晶材料中に高分子材料を少量分散
させた高分子安定型コレステリック液晶表示方式(PS
CT)が最近発表され(特表平6−507505号公
報)、注目を集めている。
PCGHは光の吸収(暗)/非吸収(明)による表示素
子であり、PDLCは光の散乱(明)/非散乱(暗)あ
るいは光の散乱(暗)/反射(明)による表示素子であ
り、PSCTは光の反射(明)/非反射(暗)あるいは
光の散乱(明)/非散乱(暗)による表示素子である。
これらの素子においては、単一の液晶層では吸収、散乱
あるいは反射されない光成分が存在することがあるた
め、この光を吸収、散乱あるいは反射するための別の液
晶層を設けた多層構造とすることにより光利用効率をさ
らに向上させることができる。
表示面における表示画素電極の占める割合(開口率)を
1に近付ける試みも成され得る。例えば、表示画素電極
とその駆動用TFTが基板面内に並置される通常構造に
対して、特開昭56−132387号公報あるいは特開
昭56−67884号公報中に開示されているように、
表示面素電極が絶緑層を介してその駆動用TFTの一部
または全部を被覆する構造とすることにより、個々の電
極を分離する領域以外の全ての素子面を表示に用いるこ
とができる。また、上記多層構造の液晶表示素子におい
ては、個々の層を隔てる分離膜上に電極を設ける場合が
あるが、この分離膜上の電極も駆動用TFTの一部また
は全部を被覆するように設置すれば同様の効果が期待で
きる。
TFTが通常実用化されている構造、すなわち制御用の
ゲート電極が半導体(チャネル)部分より下層に位置す
る構造の場合、その上面全部を表示用電極で被覆すると
誤動作の危険性がある。より具体的には、TFTのチャ
ネル部分がゲー卜電極および表示用電極に挟まれるた
め、たとえ画素電位を所定の値に保持するためにゲート
電極が低電位状態にあっても、前記ゲート電極と表示用
電極との電位差が大きい場合には、チャネル部分に電場
が疑似的に作用し、TFTが導通して面素電位が予期せ
ぬ値に変化する現象が起こる。
あり、光利用効率を極限まで高めながら同時に駆動用T
FTの誤動作が起こらないアクティブマトリクス駆動に
よる反射型液晶表示素子を提供することを目的とする。
電極層をそれぞれ有する一対の基板と、前記一対の基板
のうち一方の基板上に形成された薄膜トランジスタと、
前記電極層が対向するようにして配置した前記一対の基
板間に挟持された液晶層とを具備し、前記薄膜トランジ
スタは、前記一方の基板上に形成されたソース電極およ
びドレイン電極と、前記ソース電極およびドレイン電極
の間に形成される半導体層の上方に配置されたゲート電
極とを含み、前記半導体層から前記ゲート電極の直上の
電極層までの間隔が3μm以下であり、かつ10V以上
の駆動電圧により駆動することを特徴とする反射型液晶
表示素子を提供する。
有する一対の基板と、前記一対の基板のうち一方の基板
上に形成された薄膜トランジスタと、前記電極層が対向
するようにして配置した前記一対の基板間に挟持された
液晶層とを具備し、前記薄膜トランジスタは、前記一方
の基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極上
にゲート絶縁膜を介して形成された半導体層と、前記半
導体層の両側に設けられたソース電極およびドレイン電
極とを含み、以下の関係式を満足することを特徴とする
反射型液晶表示素子を提供する。
{(Dg /εg )+(Dch/εch)+(Dbg/εbg)+
(Dlc/εlc)+(Dal/εal)}≦(Vth−Vg )/
(Vbg−Vg ) (式中、Dg は半導体層とゲート電極との間の距離、ε
g はゲート絶縁膜の材料の平均誘電率、Dchは半導体層
の厚さ、εchは半導体層の材料の誘電率、Dbgは半導体
層上に設けられた絶縁膜の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の
平均誘電率、Dlcは薄膜トランジスタに隣接する液晶層
の厚さ、εlcは前記液晶層の液晶材料の誘電率最小値、
Dalは前記液晶層に接する絶縁部材(例えば、配向膜
等)の厚さ、εalは絶縁部材の材料の平均誘電率、Vbg
は半導体層の直上に位置する最近接の画素電極が採り得
る最大電圧、Vthは薄膜トランジスタの閾値、Vg は薄
膜トランジスタが遮断状態であるときのゲート電極電圧
である)ここで、平均誘電率とは、当該層が複数材料か
ら構成される場合には、当該層の厚さ/{構成材料の
(単独厚さ/誘電率)の和}のように定義されるものを
いう。
れぞれ有する一対の基板と、前記一対の基板のうち一方
の基板上に形成された薄膜トランジスタと、前記電極層
が対向するようにして配置した前記一対の基板間に挟持
された液晶層とを具備し、前記薄膜トランジスタは、前
記一方の基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート
電極上にゲート絶縁膜を介して形成された半導体層と、
前記半導体層の両側に設けられたソース電極およびドレ
イン電極とを含み、以下の式2〜式4を満足することを
特徴とする反射型液晶表示素子を提供する。
化(チャネル)領域長さ、Wは前記電流方向と垂直な方
向の領域幅、Tf は画素の選択周期、Dbgは半導体層上
に設けられた絶縁膜の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の平均
誘電率、Dlcは薄膜トランジスタに隣接する液晶層の厚
さ、εlcは前記液晶層の液晶材料の誘電率最小値、Dal
は前記液晶層に接する絶縁部材の厚さ、εalは絶縁部材
の材料の平均誘電率、Vbgは半導体層の直上に位置する
最近接の画素電極が採り得る最大電圧、Vs は薄膜トラ
ンジスタの駆動信号電極が採り得る最小電圧、Vthは薄
膜トランジスタの閾値、Ctotal は薄膜トランジスタの
画素電極側に接続された全容量である)
を参照して具体的に説明する。本発明は、以下の知見に
基づいてなされたものである。すなわち、通常、TFT
の特性は、ゲート−ソース間電位(Vgs)に対するドレ
イン電流(Id )の依存性(Id −Vgs曲線)により評
価される。アクティブマトリクス型液晶表示素子におい
ては、ソース側に信号電極が位置し、ドレイン側に画素
電極および通常補助敵に設けられる蓄積容量電極が位置
する。アクティブマトリクス型液晶表示素子における典
型的なId −Vgs曲線を図1に示す。
と導通状態とを隔てるVgsの閾値(閾電圧Vth)を定義
する。すなわち、閾値Vthは所定のId 基準値Idstdを
とるゲート−ソース間電位と定めることとする。Idstd
の具体値は、製造すべき液晶表示素子の構造寸法仕様お
よび駆動仕様に依存している。例えば、発明者らが見出
した知見によれば、表示方式として上記説明のPSCT
方式(液晶層圧は約1.5μmとする)を、画素構造寸
法として一辺約100μmで画素電極およびTFTを設
定し、並びに駆動電圧を約15Vとした液晶表示素子の
場合、Idstdが10pA程度以下であれば、実用上問題
のない表示動作が可能であった。
造のみを変更し、TFT直上にも画素電極を拡張したと
ころ、液晶層がほとんど動作しなくなった。この原因を
特定するために、以下の実験を行った。すなわち、画素
電極とTFTとの接続を切り、外部から特定電圧を供給
するようにした状態で、TFTのId −Vgs曲線を測定
した(Vgsの変化範囲は−15V〜+25Vとした)。
その結果、得られたId 最小値の画素電位依存性を図2
に示す。
可能となる。上記構造におけるTFTチャネルと、その
直上の画素電極との間には、TFTチャネル−ゲート電
極間絶縁膜と同等な素材のSi窒化物が用いられ、その
厚さもTFTチャネル−ゲート間絶縁膜とほぼ共通の4
00nmであった。また、非選択時の画素電極−ソース
間電位(最大で15V−(−15V)=30Vになり得
る)も、画素選択時のVgsと同等の値に達する。このと
き、TFTチャネル−画素電極間に、TFTチャネル−
ゲート電極間に匹敵する強電場が発生することにより、
画素電極が疑似的にゲート電極として作用する形でTF
Tチャネル領域の画素電極側の一部が導通状態となる状
況が発生し、これが図2のVgs負領域におけるId の顕
著な増大を招いた。
荷保持)状態を、Vgsを通常仕様により定めたVth以下
に設定して絶縁状態を実現しようとしても、実際には想
定基準値の数千倍の電流が流れてしまい、このため画素
電極上の表示用電荷の保持が不可能になっていることが
強く示唆された。
この現象は、画素選択期間が終了してゲート電極が高電
位状態から低電位状態に切り替った瞬間に発生する画素
電位の瞬時低下の問題が従来より顕著になることも判明
した。この現象は表示用電極に接続するソース電極とゲ
ート電極との重なり面積、すなわちこれら電極間に存在
する容量が存在するために、ゲート電位切り替え時に表
示を担う電荷、すなわちそれまでの期間中に液晶層の容
量(および蓄積容量)に書き込まれた電荷の一部が、前
記容量成分へ配分される現象に由来することが知られて
いる。上記構造においては、前記容量成分が新たに出現
した表示用電極とゲート電極との重なりの分だけ増大し
たため、現象が顕著に現れたものと考えられる。
(TFT)は、一方の基板上に形成されたソース電極お
よびドレイン電極と、ソース電極およびドレイン電極で
形成されるチャネル領域の上方に配置されたゲート電極
とを含み(トップゲート構造)、チャネル領域から前記
ゲート電極の直上の電極層までの間隔が2μm以下であ
り、かつ10V以上の駆動電圧により駆動することを特
徴とする。ここで、ゲート電極の直上の電極層までの間
隔が3μmを超えると、当該電極層がTFT上の絶縁膜
(および平坦化膜)直上(液晶層の下)に設置された電
極の場合には、TFTの半導体層(チャネル)部分に隣
接するソース電極と当該電極との間の導通確保が困難に
なるために好ましくない。また、当該電極が液晶層直上
に設置された電極の場合には、液晶層駆動電場が過度に
低下するので好ましくない。また、駆動電圧が10V未
満であると、液晶駆動電場が過度に低下するので好まし
くない。
Tの半導体(チャネル)部分を被覆する最も近接した導
体はゲート電極である。この場合、静電遮閉効果によ
り、チャネル部分とゲート電極との間における電場分布
はゲート電極電位のみで規定され、それより外側の領域
における電場分布(の変化)の影響を受けなくなる。こ
れより、仮に開口率向上のために表示電極群がTFT全
体を被覆するように設置されても前記TFTの誤動作は
回避される。なお、本発明は、単層構造においても効果
を発揮するが、多層構造において特に顕著に効果を発揮
する。
造の液晶層を有する液晶表示素子を示す断面図である。
図中1は上側透明基板である。透明基板1上には、透明
電極(対向電極)2が形成されている。対向電極2が第
1液晶層5と接する表面には、通常さらに液晶分子吸着
を安定化するための液晶配向膜(図示せず)が設置され
る。第1の液晶層5および第2の液晶層16は、スペー
サ3により一定の厚さを保持されている。スペーサ3の
形成方法としては、樹脂製の球体(スペーサボール)を
散布する方法(この場合、スペーサボール散布密度は1
平方mm当たり100個以下であることが好ましい)
や、より好ましくは印刷や感光性材料のフォトエッチン
グプロセスにより樹脂製の柱を形成する方法が用いられ
る(この場合、柱の材料と前記液晶配向膜材料とが共通
し、かつ両者が一括して形成されることが望ましい)。
には、中間分離層13が配置されている。中間分離層1
3の上下面に設置された2枚の透明電極はスルーホール
15を通して導通が保証されており、全体として一つの
中間電極14を構成する。中間電極14は電圧供給源か
らは絶縁された浮遊電極であり、液晶駆動時に発生する
中間分離層13における電圧降下量を最小限に抑える役
割を持つ。
FT、および平坦化層7が形成されている。具体的に
は、下側基板4上に所定の間隔をおいてソース電極11
およびドレイン電極12が形成されており、両者の間に
半導体層(チャネル)9が形成されており、半導体層9
上に絶縁体層12を介してゲート電極8が形成されてい
る。さらに、このTFTを埋設するようにして平坦化層
7が設けられている。ゲート電極群は紙面貫通方向に線
状に設置され、信号電極群はこれと垂直な方向に線状に
設置されることにより、画素マトリクスを構成してい
る。下側基板4上には、通常画素電位の保持を助けるた
め補助容量電極(図示せず)も設置される。画素電極6
が第2の液晶層16と接する表面には、対向電極2と同
様に液晶配向膜が配置されている。
いては、第1および第2の液晶層5,16の透過率が高
い際に暗表示とする表示方式の場合は、画素電極6は透
明電極材料を用いて、平坦化層7は光吸収材料を用いて
形成される。第1および第2の液晶層5,16の透過率
が高い際に明表示とする表示方式の場合は、画素電極6
は光反射材料を用いて形成されるか、光反射材料層で被
覆される。画素電極6はTFT全体を被覆するように形
成されているため、スペーサ領域以外の全領域を表示に
使用することができる。同時に、TFTはその半導体層
9がゲート電極8により被覆されているため、上述の作
用によりその上部に存在する画素電極6の電位値の如何
に拘らず正常な動作が可能である。
膜トランジスタが、前記一方の基板上に形成されたゲー
ト電極と、前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を介して形
成された半導体層と、前記半導体層の両側に設けられた
ソース電極およびドレイン電極とを含み、以下の式2〜
式4を満足することを特徴とする。これらの関係式2〜
4は、薄膜トランジスタの半導体層における電流・電圧
特性を考察することにより得られたものである。
長さ、Wは前記電流方向と垂直な方向の領域幅、Tf は
画素の選択周期、Dbgは半導体層上に設けられた絶縁膜
の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の平均誘電率、Dlcは薄膜
トランジスタに隣接する液晶層の厚さ、εlcは前記液晶
層の液晶材料の誘電率最小値、Dalは前記液晶層に接す
る絶縁部材の厚さ、εalは絶縁部材の材料の平均誘電
率、Vbgは半導体層の直上に位置する最近接の画素電極
が採り得る最大電圧、Vs は薄膜トランジスタの駆動信
号電極が採り得る最小電圧、Vthは薄膜トランジスタの
閾値、Ctotal は薄膜トランジスタの画素電極側に接続
された全容量である)この条件は、本来絶縁状態にある
べきTFTが画素電極−ソース電極間電位差の存在によ
り一部導通状態となるために生じる保持期間(非選択期
間)を通じた画素電位の低下を実用上表示動作が行える
程度に限定するものである。
/εbg)+(Dlc/εlc)+(Dal/εal)}の部
分は、Id −Vgs曲線の正領域(Vgs≧Vthの領域)に
おける近似式である。画素電極を疑似的なゲート電極と
みなした場合に、この電極電位に応じて発生する電流リ
ーク量の最大値を上述の部分で見積っている。このと
き、式4左辺は、保持期間中の電荷リーク現象に由来す
る画素電極の変動量を表し、式4は全体として、前記変
動量が全体の1割までは許容されることを示す。上述し
た発明者らの検討例では、前記変動量1〜2V程度であ
れば、駆動電圧波形に同等量のオフセット値を設けるこ
とで表示動作が可能であることを見出している。
ジスタは、前記一方の基板上に形成されたゲート電極
と、前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を介して形成され
た半導体層と、前記半導体層の両側に設けられたソース
電極およびドレイン電極とを含み、以下の式1を満足す
ることを特徴とする。なお、この関係式1は、薄膜トラ
ンジスタの半導体層における電場分布を考察することに
より得られたものである。
g はゲート絶縁膜の材料の平均誘電率、Dchは半導体層
の厚さ、εchは半導体層の材料の誘電率、Dbgは半導体
層上に設けられた絶縁膜の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の
平均誘電率、Dlcは薄膜トランジスタに隣接する液晶層
の厚さ、εlcは前記液晶層の液晶材料の誘電率最小値、
Dalは前記液晶層に接する絶縁部材の厚さ、εalは絶縁
部材の材料の平均誘電率、Vbgは半導体層の直上に位置
する最近接の画素電極が採り得る最大電圧、Vthは薄膜
トランジスタの閾値、Vg は薄膜トランジスタが遮断状
態であるときのゲート電極電圧である)この条件は、上
記の条件よりもさらに確実に問題を回避することができ
るものである。すなわち、接続画素が非選択状態の時に
は、前記ゲート電極と前記表示用画素電極群との中間に
位置する誘電体として作用するTFTチャネル層に印加
される実効電圧が、上記定義した閾値Vthを超えないこ
とを規定するものである。従来の典型的なId −Vgs曲
線では、Vgs<Vthの領域でVgs低下に伴い、Id が微
増しているが、今回検討しているような表示用画素電極
が疑似的なゲート電極として作用している可能性のある
素子では、この曲線はVgsに関して全体的に左側へずれ
たような概形をとる場合が多く、その場合、前記電位差
領域におけるVgs低下によってId は単調に減少し、そ
の結果画素電極の電位保持特性は確実に向上する。これ
により、式1が満たされれば、仮にゲート電極が低電位
にありTFTが遮断状態となることを期待される期間
中、表示用画素電極群に高電圧が印加されても、当該T
FTの該動作を回避できる。
は、多層構造の液晶層を有する場合において、中間電極
群の1画素に対応する電極面のうち、第1の液晶層に接
する電極面積をS1、同じく第2の液晶層に接する電極
面積をS2とし、前記第1の液晶層厚をd1、第2の液
晶層厚をd2とするとき、以下の式5を満たすようにす
ることにより、より一層の表示品位向上が可能である。
式5は、第1の液晶層の実効容量と第2の液晶層の実効
容量とを概略一定に保つ条件を示すものである。これに
より、中間表示電極が上下面が独立したパターンに形成
されても、両液晶層に均等な電圧が印加され、常に所望
の表示品位が達成できる。
液晶表示素子においては、上述したゲート電位切替え時
の画素電位の瞬時変動に関しても、結果的に信号線との
間の容量を低下させる方向に設計されることになるた
め、この現象に由来する画素変動量も制御することがで
きる。
造の液晶層を有する液晶表示素子を示す断面図である。
図7において図3と同じ部分については、図3と同じ参
照符号を付してその詳細な説明は省略する。
6、TFT、および平坦化層7が形成されている。具体
的には、下側基板4上にゲート電極8が形成されてお
り、ゲート電極8上に絶縁体層12を介して半導体層
(チャネル)9が形成されており、半導体層9の両側に
信号電極に接続するドレイン電極10および画素電極6
に接続するソース電極11が形成されている。さらに、
このTFTを埋設するようにして平坦化層7が設けられ
ている。TFT、特に半導体層(チャネル)9は誘電体
による絶縁膜(図示せず)に被覆されている。このチャ
ネルを被覆する誘電体としては、通常窒化珪素(SiN
x)が用いられるが、より誘電率の高い材料、例えばタ
ンタル酸化物(Ta2 O5 )やビスマス−ストロンチウ
ム−錫酸化物(Bi−Sr−Ti−O)等を用いれば、
チャネル直上の局所的な電場の軽減に効果的である。
いては、第1および第2の液晶層5,16の透過率が高
い際に暗表示とする表示方式の場合は、画素電極6は透
明電極材料を用い、平坦化層7に光吸収材料を用いる
か、裏面に黒色板を設置することが好ましい。第1およ
び第2の液晶層5,16の透過率が高い際に明表示とす
る表示方式の場合は、画素電極6は光反射材料を用いて
形成するか、光反射材料層で被覆することが好ましい。
TFTの直上領域ではエッチングにより島状に抜かれて
いる。前記式5が満たされるように、前記第1の液晶層
に接する電極面積に対する前記第2の液晶層に接する電
極面積の比(S2/S1)と、前記第1の液晶層厚に対
する前記第1の液晶層厚の比(D2/D1)とは概略等
しく定められている。
られるTFT特性を調査した結果、前記閾電圧Vthの値
は約−5Vであった。また、前記液晶層厚D1が2μm
程度である液晶表示素子の場合、前記式1に現れる比:
(Vth−Vg )/(Vbg−Vg )の値(このとき、Vbg
は中間電極14に印加される電圧)が1/3程度になる
ような駆動方法を選ぶことにより、前記TFTチャネル
層の電位は誤動作を起こさない閾電圧以下に保たれる。
および第2の液晶層5,16の構成には、現存する反射
型表示モードのいずれかを用いることができるが、特に
PSCTモードを利用することが好ましい。すなわち、
液晶材料として、コレステリック液晶とネマチック液晶
の混合物であるところのカイラルネマチック液晶を用い
(液晶分子配列の安定化をはかるため、さらにパーフル
オロアルキル化合物系の材料を1%〜3%混合した複合
液晶材料を用いることも効果的である)、さらに第1の
液晶層5には液晶分子間の捻れ構造が右巻きの材料を用
い、また第2の液晶層16には左巻きの材料を用いる。
この構成によれば、種々の偏光成分を含む自然光が入射
した際に、第1の液晶層5において捻れ構造の周期から
決まる所定の反射波長幅を持った右円偏光成分が反射散
乱し、さらにこの透過光中、第2の液晶層16において
第1の液晶層5と同様の機構で定まる所定の反射波長幅
を持った左円偏光成分が反射散乱することにより輝度の
高い明表示が電圧無印加時に得られる。また、10〜数
十Vの電圧を印加すると、両層の液晶分子は捻れ構造が
溶けて電場方向に並び、両層は透明状態となるので、平
坦化層7に光吸収材料を用いれば暗表示が得られる。
行った実施例について説明する。なお、これらの実施例
は、本発明の理解を容易にする目的で記載されるもので
あり、本発明の要旨を買えない範囲で種々変更して用い
ることができる。 (実施例1)図3は、本発明の第1の発明の第1の実施
形態にかかる反射型液晶表示素子を示す断面図である。
この反射型液晶表示素子は、以下のようにして作製す
る。
電極2としてのITOを厚さ150nmで堆積した。中
間分離層13としてのガラス基板には、所定位置にエッ
チング処理によってスルーホール15を形成し、スルー
ホール15内にバンプ合金を溶融充填して表裏における
電気的な導通をとった後、両面にITOを厚さ150n
mで堆積し、これを島状にエッチングして各画素に対応
する中間電極14を形成した。
ダーコート層としてのSiOxを厚さ500nmで堆積
した。さらにその上にMo−W合金を厚さ300nmで
堆積し、これをパターニングして信号電極と、それにつ
ながるドレイン電極10およびソース電極11を形成し
た。その上に活性層としてのa−Siを厚さ100nm
で堆積し、遮光層をマスクとして島状にパターニングし
て半導体層(チャネル)9を形成した。
SiNxを厚さ350nmで堆積し、その上のチャネル
対応領域にゲート電極8としてAl、Moをそれぞれ厚
さ300nm、50nmで堆積し、これをパターニング
した。その後、イオンドーピング操作によりオーミック
コンタクト層としてのn+a−Siをゲート電極8の周
囲に形成した。さらに、この全面にSiNxを厚さ20
0nmで堆積し、マトリクス状電極群の端部パッド電極
上およびソース電極上のSiNxをエッチング除去し
た。
て、平坦化層7として黒色顔料を分散した感光性アクリ
ル樹脂CK−S201(富士ハントテクノロジー社製、
商品名)を厚さ1.8μm堆積し、これにパターニング
してコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に
バンプ合金を溶融充填した。その上に画素電極6として
のITOを厚さ100nmで堆積しパターニングした。
と接する面、および中間電極14の両面に配向膜として
ポリイミド オプトマーAL−3046(日本合成ゴム
社製、商品名)を厚さ70nmでスピンコートにより形
成した。また、上下基板面には、張り合わせのためのエ
ポキシ接着剤を所定の位置に常法により付与した。基板
面に直径2μmの樹脂製のスペーサボールを密度100
個/mm2 以下になるように散布し、画素電極が重なる
ようにして3つの基板を組み合わせた。
RCK社製、商品名)59部、カイラル物質CB15
(MERCK社製、商品名)41部を混合した第1の液
晶材料を上部基板側の間隙に注入して第1の液晶層5を
形成した。次いで、ネマチック液晶E48 61部、カ
イラル物質C15 39部を混合した第2の液晶材料を
下部基板側の間隙に注入して第2の液晶層16を形成し
た。
示素子を作製した。この反射型液晶表示素子において、
チャネル領域とゲート電極の直上の電極層までの最大距
離は約1.7μmであった。この反射型液晶表示素子に
ついて開口率、反射率、コントラストを駆動電圧14V
で駆動して調べたところ、開口率は80%であり、反射
率は65%であり、コントラストは80であった。 (実施例2)図4は本発明の第1の発明の第2の実施形
態にかかる反射型液晶表示素子を示す断面図である。こ
の構造においては、平坦化層7に、中心部にソース電極
11が露出した、いわゆるすり鉢状のコンタクトホール
を形成している。
第2の液晶材料の選択反射波長域(570nmを中心と
する波長域)に属する光の常光成分と異常光成分の位相
をほぼ1/2波長分ずらすことのできる樹脂材料を用い
ること、平坦化層7にすり鉢状のコンタクトホールを形
成することを除いては実施例1と同様にして図4に示す
反射型液晶表示素子を作製した。
ル領域とゲート電極の直上の電極層までの最大距離は約
1.7μmであった。この反射型液晶表示素子について
開口率、反射率、コントラストを駆動電圧14Vで駆動
して調べたところ、開口率は80%であり、反射率は6
5%であり、コントラストは75であった。 (実施例3)図5は本発明の第1の発明の第3の実施形
態にかかる反射型液晶表示素子を示す断面図である。こ
の構造は、ソース電極11を画素電極6で兼ねた構成で
あり、これにより平坦化層7を省略したものである。
次のようにして作製した。まず、電極付き上側基板1お
よび中間分離層13を実施例1と同様に作製した。次
に、下側基板4としてのガラス基板上に、アンダーコー
ト層としてのSiOxを厚さ500nmで堆積した。そ
の上にMo−W合金を厚さ200nmで堆積し、これを
パタ−ニングして補助信号電極17を形成した後、その
上にITOを厚さ100nmで堆積し、これをパタ−ニ
ングして信号電極とそれにつながるドレイン電極10お
よびソース電極と一体化した画素電極6を形成した。次
いで、この上にオーミックコンタクト層としてのn+ a
−Siを厚さ50nm、活性層としてa−Siを厚さ3
0nmでそれぞれ堆積し、島状にパタ−ニングして半導
体層(チャネル)9を形成した。
SiNxを厚さ300nmで、ゲート電極8としてA
l、Moをそれぞれ厚さ300nm、50nmで堆積
し、これをパタ−ニングした。次いで、この全面にSi
Nxを厚さ200nmで堆積し、マトリクス状電極群の
端部パッド電極上をエッチング除去した。
基板4の外側に黒色板18を同時に貼り合わせること以
外は実施例1と同様にして第1および第2の液晶層の形
成を行った。
示素子を作製した。この反射型液晶表示素子において、
チャネル領域とゲート電極の直上の電極層までの最大距
離は約2μmであった。この反射型液晶表示素子につい
て開口率、反射率、コントラストを駆動電圧15Vで駆
動して調べたところ、開口率は60%であり、反射率は
55%であり、コントラストは60であった。 (比較例1)図6は、比較例1にかかる反射型液晶表示
素子を示す断面図である。この反射型液晶表示素子は、
以下のようにして作製する。
層13を実施例1と同様に作製した。次に、下側基板4
としてのガラス基板上に、Mo−Ta合金を厚さ250
nmで堆積し、これをパタ−ニングしてゲート電極8を
形成した。この上にゲート絶縁膜12としてSiOxを
厚さ300nm、SiNxを厚さ50nmそれぞれ堆積
した後、連続して活性層としてa−Siを厚さ50n
m、チャネル保護膜としてSiNxを厚さ200nmで
それぞれ堆積した。チャネル保護膜を島状にエッチング
形成した後、オーミックコンタクト層としてn+ a−S
iを厚さ50nmで堆積し、a−Siおよびn+ a−S
iを島状にエッチングして半導体層(チャネル)9を形
成した。また、ゲート電極の取り出し部のゲート絶縁膜
を除去した。
さ50nm、300nmで堆積し、これをパタ−ニング
して信号電極とそれにつながるドレイン電極10および
ソース電極11を形成した。信号電極をマスクとしてソ
ース−ドレイン間のn+ a−Siをチャネル保護膜にと
共に選択的にエッチング除去した。この全面にSiNx
を厚さ200nmで堆積し、マトリクス状電極群の端部
パッド電極上およびソース電極上のSiNxをエッチン
グにより除去した。
した感光性アクリル樹脂CK−S201(富士ハントテ
クノロジー社製、商品名)を厚さ1.8μmで堆積し、
これをパタ−ニングしてソース電極を露出させた。この
上に画素電極6としてITOを厚さ100nmで堆積し
パターニングした。
第2の液晶層を形成して図6に示す従来の反射型液晶表
示素子を作製した。この反射型液晶表示素子において、
チャネル領域とゲート電極の直上の電極層までの最大距
離は約1.2μmであった。この反射型液晶表示素子に
ついて開口率、反射率、コントラストを駆動電圧14V
で駆動して調べたところ、開口率は80%であったが、
ゲート電極の上方の電極の影響により、通常のアクティ
ブマトリクス駆動で安定した表示を行うことは不可能で
あった。 (実施例4)図7は、本発明の第2の発明の第1の実施
形態にかかる反射型液晶表示素子を示す断面図である。
この反射型液晶表示素子は、以下のようにして作製す
る。
電極2としてのITOを厚さ150nmで堆積した。中
間分離層13としてのガラス基板には、所定位置にエッ
チング処理によってスルーホール15を形成し、スルー
ホール15内にバンプ合金を溶融充填して表裏における
電気的な導通をとった後、両面にITOを厚さ150n
mで堆積し、これを島状にエッチングして各画素に対応
する中間電極14を形成した。このとき中間電極14の
上面は、下側基板4において半導体層(チャネル)9が
形成される予定位置の直上をエッチングし、中間電極1
4の下面は、下側基板4においてTFTの下に位置する
ゲート電極8が形成される予定位置の直上をエッチング
した。
−Ta合金を厚さ250nmで堆積し、これをパタ−ニ
ングしてゲート電極8を形成した。この上にゲート絶縁
膜12としてSiOxを厚さ300nm、SiNxを厚
さ50nmでそれぞれ堆積した後、連続して活性層とし
てa−Siを厚さ50nm、チャネル保護膜としてSi
Nxを厚さ200nmでそれぞれ堆積した。チャネル保
護膜を島状にエッチング形成した後、オーミックコンタ
クト層としてのn+ a−Siを厚さ50nmで堆積し、
a−Siおよびn+ a−Siを島状にエッチングして半
導体層(チャネル)9を形成した。なお、ゲート電極の
取り出し部のゲート絶縁膜を除去した。
さ50nm、300nmで堆積し、これをパタ−ニング
して信号電極と、それにつながるドレイン電極10およ
びソース電極11を形成した。信号電極をマスクとして
ソース−ドレイン間のn+ a−Siをチャネル保護膜と
共に選択的にエッチングにより除去した。さらに、この
全面にSiNxを厚さ200nmで堆積し、マトリクス
状電極群の端部パッド電極上およびソース電極上のSi
Nxをエッチング除去した。
顔料を分散した感光性アクリル樹脂CK−S201(富
士ハントテクノロジー社製、商品名)を厚さ2.6μm
で堆積し、これをパタ−ニングして中心部にソース電極
11が露出したすり鉢状のコンタクトホールを形成し
た。この上に画素電極6としてITOを厚さ100nm
で堆積しパタ−ニングした。このとき、画素電極6はT
FTの下に位置するゲート電極8が形成される位置の直
上をエッチングにより除去することにより形成した。
と接する面、および中間電極14の両面に配向膜として
ポリイミド オプトマーAL−3046(日本合成ゴム
社製、商品名)を厚さ70nmでスピンコートにより形
成した。また、上下基板面には、張り合わせのためのエ
ポキシ接着剤を所定の位置に常法により付与した。基板
面に直径2μmの樹脂製のスペーサボールを密度100
個/mm2 以下になるように散布し、画素電極が重なる
ようにして3つの基板を組み合わせた。
部、カイラル物質CB15 41部を混合した第1の液
晶材料を上部基板側の間隙に注入して第1の液晶層5を
形成した。次いで、ネマチック液晶E48 61部、カ
イラル物質C15 39部を混合した第2の液晶材料を
下部基板側の間隙に注入して第2の液晶層16を形成し
た。
示素子を作製した。この反射型液晶表示素子は、上記式
1〜式5を満足するものであった。この反射型液晶表示
素子について開口率、反射率、コントラストを駆動電圧
14Vで駆動して調べたところ、開口率は70%であ
り、反射率は65%であり、コントラストは75であっ
た。 (実施例5)図8は本発明の第2の発明の第2の実施形
態にかかる反射型液晶表示素子を示す断面図である。こ
の構造は、ソース電極11に画素電極6が同一平面内で
接続された構成であり、これにより平坦化層7を省略し
たものである。また、この構造はTFT直上の中間電極
14が除去されているものである。
第2の液晶材料の選択反射波長域(570nmを中心と
する波長域)に属する光の常光成分と異常光成分の位相
をほぼ1/2波長分ずらすことのできる樹脂材料を用い
ること、TFT(ゲート電極)直上の中間分離層13の
下面の中間電極をエッチングにより除去すること、およ
び平坦化層7を設けないことを除いては実施例4と同様
にして、上部基板1、中間分離層13、および下側基板
4を作製した。
基板4の外側に黒色板18を同時に貼り合わせること以
外は実施例4と同様にして第1および第2の液晶層の形
成を行った。このようにして、図8に示す反射型液晶表
示素子を作製した。この反射型液晶表示素子は、上記式
1〜式5を満足するものであった。
反射率、コントラストを駆動電圧14Vで駆動して調べ
たところ、開口率は70%であり、反射率は60%であ
り、コントラストは65であった。 (比較例2)図9は、比較例2にかかる反射型液晶表示
素子を示す断面図である。この反射型液晶表示素子は、
以下のようにして作製する。
FTおよびマトリクス状電極群の直上位置のエッチング
を行わないこと以外は実施例4と同様にして対向電極2
付き上側基板1、中間電極14付き中間分離層13、お
よびTFTおよび電極付き下側基板4を作製した。
ペーサボールの直径がいずれも2μmである点を除いて
実施例4と同様にして第1および第2の液晶層の形成を
行った。このようにして、図9に示す従来の反射型液晶
表示素子を作製した。この反射型液晶表示素子は、上記
式1および式4が成立しないものであった。
反射率、コントラストを駆動電圧14Vで駆動して調べ
たところ、開口率は80%であったが、ゲート電極の上
方の電極の影響により、通常のアクティブマトリクス駆
動で安定した表示を行うことは不可能であった。
の反射型液晶表示素子は、ゲート電極をTFTのチャネ
ル層の静電遮閉用電極として利用する構造の実現によ
り、誤動作を招かずにTFT全面を覆う表示電極の設置
が可能となり、開口率の高いものである。
示素子は、TFT絶縁状態におけるリーク電流量を実用
上問題ない程度に抑えるか、さらに厳密にはTFTチャ
ネル層に閾電圧を超える電位がかからないような構成と
することで、TFTの誤動作、画素電位の瞬時変動を抑
制しながら、開口率および反射輝度が共に高いものであ
る。さらに、表示電極面積と液晶層圧の間に一定の関係
を設けることにより、多層の液晶層各々に対して常に適
性な電圧配分が可能となる。
Vgs曲線。
小値の画素電位依存性を示す特性図。
反射型液晶表示素子を示す断面図。
反射型液晶表示素子を示す断面図。
反射型液晶表示素子を示す断面図。
面図。
反射型液晶表示素子を示す断面図。
反射型液晶表示素子を示す断面図。
面図。
基板、5…第1の液晶層、6…画素電極、7…平坦化
層、8…ゲート電極、9…半導体層、10…ドレイン電
極、11…ソース電極、12…ゲート絶縁層、13…中
間分離層、14…中間電極、15…スルーホール、16
…第2の液晶層、17…補助信号電極、18…黒色板。
Claims (3)
- 【請求項1】 電極層をそれぞれ有する一対の基板と、
前記一対の基板のうち一方の基板上に形成された薄膜ト
ランジスタと、前記電極層が対向するようにして配置し
た前記一対の基板間に挟持された液晶層とを具備し、前
記薄膜トランジスタは、前記一方の基板上に形成された
ソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極およ
びドレイン電極の間に形成される半導体層の上方に配置
されたゲート電極とを含み、前記半導体層から前記ゲー
ト電極の直上の電極層までの間隔が3μm以下であり、
かつ10V以上の駆動電圧により駆動することを特徴と
する反射型液晶表示素子。 - 【請求項2】 電極層をそれぞれ有する一対の基板と、
前記一対の基板のうち一方の基板上に形成された薄膜ト
ランジスタと、前記電極層が対向するようにして配置し
た前記一対の基板間に挟持された液晶層とを具備し、前
記薄膜トランジスタは、前記一方の基板上に形成された
ゲート電極と、前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を介し
て形成された半導体層と、前記半導体層の両側に設けら
れたソース電極およびドレイン電極とを含み、以下の式
1を満足することを特徴とする反射型液晶表示素子。 {(Dg /εg )+(Dch/εch)}/ {(Dg /εg )+(Dch/εch)+(Dbg/εbg) +(Dlc/εlc)+(Dal/εal)} ≦(Vth−Vg )/(Vbg−Vg ) …式1 (式中、Dg は半導体層とゲート電極との間の距離、ε
g はゲート絶縁膜の材料の平均誘電率、Dchは半導体層
の厚さ、εchは半導体層の材料の誘電率、Dbgは半導体
層上に設けられた絶縁膜の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の
平均誘電率、Dlcは薄膜トランジスタに隣接する液晶層
の厚さ、εlcは前記液晶層の液晶材料の誘電率最小値、
Dalは前記液晶層に接する絶縁部材の厚さ、εalは絶縁
部材の材料の平均誘電率、Vbgは半導体層の直上に位置
する最近接の画素電極が採り得る最大電圧、Vthは薄膜
トランジスタの閾値、Vg は薄膜トランジスタが遮断状
態であるときのゲート電極電圧である) - 【請求項3】 電極層をそれぞれ有する一対の基板と、
前記一対の基板のうち一方の基板上に形成された薄膜ト
ランジスタと、前記電極層が対向するようにして配置し
た前記一対の基板間に挟持された液晶層とを具備し、前
記薄膜トランジスタは、前記一方の基板上に形成された
ゲート電極と、前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を介し
て形成された半導体層と、前記半導体層の両側に設けら
れたソース電極およびドレイン電極とを含み、以下の式
2〜式4を満足することを特徴とする反射型液晶表示素
子。 △V=Vbg−Vs −Vth …式2 △V≧0 …式3 W(△V)2 ・Tf / [L{(Dbg/εbg)+(Dlc/εlc)+(Dal/εal)}・Ctotal ] ≦0.1Vbg …式4 (式中、Lは半導体層における導通時の電流方向の活性
化(チャネル)領域長さ、Wは前記電流方向と垂直な方
向の領域幅、Tf は画素の選択周期、Dbgは半導体層上
に設けられた絶縁膜の厚さ、εbgは絶縁膜の材料の平均
誘電率、Dlcは薄膜トランジスタに隣接する液晶層の厚
さ、εlcは前記液晶層の液晶材料の誘電率最小値、Dal
は前記液晶層に接する絶縁部材の厚さ、εalは絶縁部材
の材料の平均誘電率、Vbgは半導体層の直上に位置する
最近接の画素電極が採り得る最大電圧、Vs は薄膜トラ
ンジスタの駆動信号電極が採り得る最小電圧、Vthは薄
膜トランジスタの閾値、Ctotal は薄膜トランジスタの
画素電極側に接続された全容量である)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06095696A JP3432991B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 反射型液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06095696A JP3432991B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 反射型液晶表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09258264A true JPH09258264A (ja) | 1997-10-03 |
JP3432991B2 JP3432991B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=13157367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06095696A Expired - Fee Related JP3432991B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 反射型液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3432991B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008545155A (ja) * | 2005-06-30 | 2008-12-11 | ポリマー、ビジョン、リミテッド | 電界遮蔽体の使用による画素性能の向上 |
-
1996
- 1996-03-18 JP JP06095696A patent/JP3432991B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008545155A (ja) * | 2005-06-30 | 2008-12-11 | ポリマー、ビジョン、リミテッド | 電界遮蔽体の使用による画素性能の向上 |
KR101256109B1 (ko) * | 2005-06-30 | 2013-04-23 | 크리에이터 테크놀로지 비.브이. | 전계-차폐의 이용에 의한 픽셀 성능 향상 |
US8673665B2 (en) | 2005-06-30 | 2014-03-18 | Creator Technology B.V. | Pixel performance improvement by use of a field shield |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3432991B2 (ja) | 2003-08-04 |
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