JPH09257996A - コリメータの製造方法 - Google Patents

コリメータの製造方法

Info

Publication number
JPH09257996A
JPH09257996A JP8065582A JP6558296A JPH09257996A JP H09257996 A JPH09257996 A JP H09257996A JP 8065582 A JP8065582 A JP 8065582A JP 6558296 A JP6558296 A JP 6558296A JP H09257996 A JPH09257996 A JP H09257996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collimator
resin
model
resin model
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8065582A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Takegami
知宏 竹上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8065582A priority Critical patent/JPH09257996A/ja
Publication of JPH09257996A publication Critical patent/JPH09257996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、生産性と精度を向上させることが
可能なコリメータの製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 樹脂を所定の形状に成形してコリメータ
の樹脂モデル10Aを作成する樹脂モデル作成工程と、
この樹脂モデル作成工程によって作成された樹脂モデル
10A内にコリメータ素材20を充填する充填行程と、
この充填工程によって充填されたコリメータ素材20を
固化する固化工程と、この固化工程によってコリメータ
素材20が固化した後、樹脂モデル10Aを除去する除
去工程と、とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核医学装置等にお
いて、放射線を選択的に透過させるコリメータの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、被検体内に投与した放射性医薬品
の分布状態を断層像の形にイメージングするSPECT
(Single Photon Emission Computed Tomograph )装置
等の核医学装置が種々提案されている。このような核医
学装置では、被検体に投与された放射性医薬品から放出
されるγ線を選択的に透過させて放射方向の揃ったγ線
束にするコリメータが使用されている。このコリメータ
を透過したγ線はシンチレータで光に変換され、さらに
電気信号に変換され、最終的に画像データに変換され
る。
【0003】このコリメータには、図10に示すように
γ線をパラレルビーム状にするパラレルホールコリメー
タや、図11に示すようにγ線を焦線に集中させてファ
ンビーム状にするファンビームコリメータや、図12に
示すようにγ線を焦点に集中させてコーンビーム状にす
るコーンビームコリメータ等がある。このパラレルホー
ルコリメータを図13(a),(b)に示す。パラレル
ホールコリメータ100は、図13(a)に示すよう
に、基板となる鉛板に貫通孔101を格子状に配列した
ものであり、特に、この貫通孔101が図13(b)の
断面図に示すように全て平行に配列されている。また、
ファンビームコリメータを図13(a),(c)に示
す。ファンビームコリメータ200は、図13(a)に
示すように、パラレルホールコリメータ100と同様、
基板となる鉛板に貫通孔201を格子状に配列したもの
であり、特に、この貫通孔201が図13(c)の断面
図に示すように1つの焦線に向かうように配列されてい
る。また、コーンビームコリメータは、ファンビームコ
リメータと同様、図13(a)に示すように基板となる
鉛板に貫通孔201を格子状に配列したものであり、特
に、この貫通孔201が1つの焦点に向かうように配列
されている。
【0004】従来、パラレルホールコリメータ100を
製造する場合は、まず、図14に示すように、表面に凹
凸が設けられた2つのロール130,130の間に鉛板
110を通して波板状の鉛板110aを複数作成し、こ
の波板状の鉛板110aを図15に示すように重ねて接
着することによって行われていた。
【0005】また、図13(a),(c)に示すファン
ビームコリメータ200もしくはコーンビームコリメー
タを製造する場合は、まず、図16に示すように複数の
ピン(実際には数万本)210を1つの焦線もしくは焦
点に向うようにガイド板で固定し、このピン210の隙
間に鉛を鋳込み、その後、ピン210を引き抜くことに
よって行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パラレルホールコリメータの製造方法では、鉛板を波板
状に成形する際、鉛板がロールに付着してしまうため、
成形精度が悪くなるという問題があった。また、成形さ
れた波板状の鉛板を1枚1枚接着する際、位置決めが難
しく、組み立て精度が悪くなるという問題があった。
【0007】また、従来のファンビームコリメータおよ
びコーンビームコリメータの製造方法では、複数のピン
をそれぞれ別角度でガイド板に固定する工程と、鉛を前
記ピンの隙間に鋳込み後、前記ピンを引き抜く工程があ
り、生産性が悪いばかりか、生産コストが非常に高くな
るという問題があった。また、前記ピンの引き抜きが難
しいため、ピンをテーパ状にする、ピンに離型剤を塗布
する等で対応しているが、完成品を損傷する可能性があ
り、作業に熟練を要する。さらに、焦線や焦点位置を変
更する場合、前記ガイド板とピンを新たに作成しなけれ
ばならず、手間とコストが掛かる。このため、装置自体
の仕様を変更する際は、コリメータの焦線や焦点位置の
変更は行われないので、前記仕様変更の自由度が減る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、生産性と
精度を向上させることが可能なコリメータの製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、樹脂を所定の形状に成形してコ
リメータの樹脂モデルを作成する樹脂モデル作成工程
と、この樹脂モデル作成工程によって作成された樹脂モ
デル内にコリメータ素材を充填する充填行程と、この充
填工程によって充填されたコリメータ素材を固化する固
化工程と、この固化工程によってコリメータ素材が固化
した後、前記樹脂モデルを除去する除去工程とを有する
ことを要旨とする。
【0009】請求項1記載のコリメータの製造方法にあ
っては、樹脂を所定の形状に成形してコリメータの樹脂
モデルを作成し、この樹脂モデル内にコリメータ素材を
充填する。そして、この充填したコリメータ素材を固化
した後、前記樹脂モデルを除去することによってコリメ
ータを製造するようにしている。これにより、生産性と
精度を向上させることが可能となる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、所定の温度
で溶解する樹脂を所定の形状に成形してコリメータの樹
脂モデルを作成する樹脂モデル作成工程と、加熱するこ
とにより固化するコリメータ素材を前記樹脂モデル作成
工程によって成形された樹脂モデル内に充填する充填工
程と、この充填工程によってコリメータ素材が充填され
た樹脂モデルを加熱することによって除去すると共に、
前記コリメータ素材を仮に固化する除去工程と、この除
去工程によって樹脂モデルが除去された状態で前記コリ
メータ素材を加熱することによりこのコリメータ素材を
完全に固化する固化工程とを有することを要旨とする。
【0011】請求項2記載のコリメータの製造方法にあ
っては、所定の温度で溶解する樹脂を所定の形状に成形
してコリメータの樹脂モデルを作成し、加熱することに
より固化するコリメータ素材を前記樹脂モデル内に充填
する。そして、このコリメータ素材が充填された樹脂モ
デルを加熱することによって除去すると共に、前記コリ
メータ素材を仮に固化した後、前記コリメータ素材を加
熱することによりこのコリメータ素材を完全に固化して
コリメータを製造するようにしている。これにより、生
産性と精度を向上させることが可能となる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、樹脂を所定
の形状に成形してコリメータの樹脂モデルを作成する樹
脂モデル作成工程と、この樹脂モデル作成工程によって
作成された樹脂モデル内にコリメータ素材を充填する充
填行程と、この充填工程によって充填されたコリメータ
素材を前記樹脂モデル内に接着もしくは密封することに
より固定化させる固定化工程とを有することを要旨とす
る。
【0013】請求項3記載のコリメータの製造方法にあ
っては、樹脂を所定の形状に成形してコリメータの樹脂
モデルを作成し、この樹脂モデル内にコリメータ素材を
充填する。そして、この充填されたコリメータ素材を前
記樹脂モデル内に接着もしくは密封することにより固定
化してコリメータを製造するようにしている。これによ
り、生産性と精度を向上させることが可能となる。
【0014】さらに、請求項4記載の発明は、所定の形
状のコリメータモデルを複数にスライスするスライス工
程と、特定波長の光により硬化する光硬化性樹脂上で、
前記スライス毎に前記特定波長の光を走査して照射する
ことにより前記光硬化性樹脂を段階的に硬化させて積層
する積層工程とを有することを要旨とする。
【0015】請求項4記載のコリメータの製造方法にあ
っては、所定の形状のコリメータモデルを複数にスライ
スし、特定波長の光により硬化する光硬化性樹脂上で、
前記スライス毎に前記特定波長の光を走査して照射する
ことにより前記光硬化性樹脂を段階的に硬化させて積層
することによってコリメータを製造するようにしてい
る。これにより、生産性と精度を向上させることが可能
となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を参照して説明する。まず、本発明に係るコリメー
タの製造方法の第1実施形態を図1〜図5を参照して説
明する。第1実施形態のコリメータの製造方法によりコ
リメータ(パラレルホールコリメータ)を製造する場
合、まず、従来と同一のパラレルホールコリメータに対
し、相対的にネガ構造の図1(a)に示すような樹脂モ
デルを光造形法によって作成する(図2,ステップS
1)。
【0017】ここで、光造形方法を図3〜図5を用いて
説明する。例えば、図3に示すような対象モデルMを光
造形法により作成する場合、まず、対象モデルMの3次
元データを取得する。これは、例えば3次元CAD装置
やX線CT装置を用いて取得するようにする。次いで、
この対象モデルMの3次元データを画像処理することに
より、水平方向に複数にスライスした図4に示すような
スライスデータdを得る。
【0018】次いで、図5(a)に示すように液体の光
硬化性樹脂50内に、レーザ光を透過させない遮断板7
0を、最上部のスライスデータのスライス厚に対応した
深さa1 に設置し、レーザ光Lを前記最上部のスライス
データに対応させて走査する。これにより、最上部のス
ライスデータに対応する部分の光硬化性樹脂50が硬化
する。次いで、図5(b)に示すように遮断板70を、
2つ目のスライスデータのスライス厚に対応した深さa
2 に設置し、レーザ光Lを前記2つ目のスライスデータ
に対応させて走査する。これにより、2つ目のスライス
データに対応する部分の光硬化性樹脂50が硬化する。
そして遮断板70を図5(b)に示すようにa3 ,a4
,a5 …に設置して前述と同様にレーザ光Lを走査
し、段階的に光硬化性樹脂50を硬化させて積層する。
こうして、対象モデルMが光造形法によって作成され
る。
【0019】この光造形法によって図1(a)に示すよ
うな樹脂モデル10Aを作成する。尚、この樹脂モデル
10Aを作成する際に用いられる光硬化性樹脂として
は、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系等が考えら
れるが、メタノール、アセトン等の有機溶剤で化学的に
除去しやすいアクリル系を用いることが望ましい。
【0020】次いで、図1(b)に示すように、樹脂モ
デル10Aの隙間内にコリメータ素材20を充填する
(図2,ステップS3)。尚、このコリメータ素材20
としては、放射線吸収の大きな物質、例えば鉛、タング
ステン等の微粒粉末を樹脂と均一に混合させたものを用
いることが望ましい。また、コリメータ素材20に用い
られる樹脂は、樹脂モデル10Aを除去する際、一緒に
除去されないように樹脂モデル10Aで用いられる樹脂
とは物性の異なるものを用いる。
【0021】次いで、コリメータ素材20を固化した
後、図1(c)に示すように樹脂モデル10Aをコリメ
ータ素材20と共に溶剤30内に入れ、樹脂モデル10
Aを溶解させることによって除去する(図2,ステップ
S5)。これにより、コリメータ素材20のみが残り、
図1(d)に示すようなパラレルホールコリメータ40
が製造される。
【0022】このように、第1実施形態では、光造形法
により樹脂モデル10Aを作成し、この樹脂モデル10
Aの隙間にコリメータ素材20を充填して固化した後、
樹脂モデル10Aを溶解することによりコリメータを製
造するようにしているので、歪み等が無くなり、精度が
向上すると共に、生産性が向上する。また、このため、
生産コストを低減させることも可能となる。さらに、1
つのコリメータ毎に樹脂モデル10Aを作成するので、
設計の自由度も増える。
【0023】さらに、ファンビームコリメータ、コーン
ビームコリメータを第1実施形態のコリメータの製造方
法を用いて製造する場合、従来のピンの引き抜き等の工
程が不要となり、生産性が特に向上する。
【0024】尚、第1実施形態では、樹脂モデル10A
を溶剤30によって溶解しているが、樹脂モデル10A
とコリメータ素材20との熱変形温度の違いを利用し、
樹脂モデル10Aの強度を無くした後、樹脂モデル10
Aを引き抜くようにしても良い。
【0025】次に、本発明に係るコリメータの製造方法
の第2実施形態を図6を参照して説明する。第2実施形
態のコリメータの製造方法によりコリメータ(パラレル
ホールコリメータ)を製造する場合、まず、従来と同一
のパラレルホールコリメータに対し、相対的にネガ構造
の図1(a)に示すような樹脂モデルを前述した光造形
法によって作成する(図6,ステップS11)。尚、樹
脂モデルを作成する際に用いられる光硬化性樹脂として
は、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系等を用い
る。
【0026】次いで、樹脂モデルの隙間内にコリメータ
素材を充填する(図6,ステップS13)。尚、このコ
リメータ素材としては、放射線吸収が大きく高融点の金
属、例えばタングステン合金等の微粒粉末を使用する。
また、成形時の密度分布を均一にするため、パラフィン
等の樹脂をタングステン合金の微粒粉末に混合しても良
い。
【0027】次いで、コリメータ素材が充填された樹脂
モデルを炉内に入れ、コリメータ素材が固化する温度
(焼結温度)より低く、かつ樹脂モデルが熱により消滅
する温度より高い温度に加熱することによって樹脂モデ
ルを除去する(図6,ステップS15)。この時、コリ
メータ素材は、樹脂モデルが除去されても形状が変化し
ない程度に前記加熱により仮に固化される。
【0028】次いで、コリメータ素材を焼結温度に加熱
することにより完全に固化する(図6,ステップS1
7)。この時、コリメータ素材にタングステン合金を使
用した場合、酸化を防止するため水素雰囲気中でコリメ
ータ素材を1700〜1800℃程度の温度に加熱する
ことが望ましい。また、コリメータ素材は焼結温度に加
熱されることによって収縮するため、この収縮率を考慮
して樹脂モデルを作成しておく。これにより、コリメー
タ素材が完全に固化され、第1実施形態と同様、図1
(d)に示すようなパラレルホールコリメータが製造さ
れる。
【0029】尚、ここではパラレルホールコリメータを
製造する場合を例にして説明したが、ファンビームコリ
メータ、コーンビームコリメータ等も同様にして製造す
ることができる。
【0030】このように、第2実施形態では、光造形法
により樹脂モデル10Aを作成し、この樹脂モデル10
Aの隙間にコリメータ素材を充填し、コリメータ素材が
固化する温度(焼結温度)より低く、かつ樹脂モデル1
0Aが熱により消滅する温度より高い温度に加熱するこ
とによって樹脂モデル10Aを除去すると共にコリメー
タ素材を仮に固化した後、コリメータ素材を焼結温度に
加熱して完全に固化することによってコリメータを製造
するようにしているので、歪み等が無くなり、精度が向
上すると共に、生産性が向上する。また、このため、生
産コストを低減させることも可能となる。さらに、1つ
のコリメータ毎に樹脂モデル10Aを作成するので、設
計の自由度も増える。
【0031】さらに、ファンビームコリメータ、コーン
ビームコリメータを第2実施形態のコリメータの製造方
法を用いて製造する場合、従来のピンの引き抜き等の工
程が不要となり、生産性が特に向上する。
【0032】次に、本発明に係るコリメータの製造方法
の第3実施形態を図7と図8を参照して説明する。第3
実施形態のコリメータの製造方法によりコリメータ(パ
ラレルホールコリメータ)を製造する場合、まず、従来
と同一のパラレルホールコリメータに対し、相対的にネ
ガ構造でかつγ線が通過する貫通孔を有する図8に示す
ような樹脂モデル10Bを前述した光造形法によって作
成する(図7,ステップS21)。尚、樹脂モデルを作
成する際に用いられる光硬化性樹脂としては、アクリル
系、エポキシ系、シリコーン系等を用いる。
【0033】次いで、樹脂モデル10Bの隙間内にコリ
メータ素材を充填する(図7,ステップS23)。尚、
このコリメータ素材としては、放射線吸収が大きな物
質、例えば鉛、タングステン等の粉末を使用する。ま
た、硫酸バリウム等の液体を使用しても良い。
【0034】次いで、これらのコリメータ素材が飛散あ
るいは流出しないようにコリメータ素材を樹脂モデル1
0Bに接着する(図7,ステップS25)。例えば予
め、コリメータ素材に熱硬化性樹脂を混合しておき、加
熱することによってコリメータ素材を硬化させて樹脂モ
デル10Bに接着させるようにする。これにより、コリ
メータ素材が樹脂モデル10Bに接着され、第1実施形
態と同様、図1(d)に示すようなパラレルホールコリ
メータが製造される。
【0035】尚、ここではコリメータ素材を樹脂モデル
10Bに接着させているが、コリメータ素材が飛散ある
いは流出しないようにコリメータ素材を樹脂モデル10
B内に密封するようにしても良い。
【0036】また、ここではパラレルホールコリメータ
を製造する場合を例にして説明したが、ファンビームコ
リメータ、コーンビームコリメータ等も同様にして製造
することができる。
【0037】このように、第3実施形態では、光造形法
により樹脂モデル10Bを作成し、この樹脂モデル10
Bの隙間にコリメータ素材を充填した後、コリメータ素
材を樹脂モデル10Bに接着することよってコリメータ
を製造するようにしているので、歪み等が無くなり、精
度が向上すると共に、生産性が向上する。また、このた
め、生産コストを低減させることも可能となる。さら
に、1つのコリメータ毎に樹脂モデル10Bを作成する
ので、設計の自由度も増える。さらに、ファンビームコ
リメータ、コーンビームコリメータを第3実施形態のコ
リメータの製造方法を用いて製造する場合、従来のピン
の引き抜き等の工程が不要となり、生産性が特に向上す
る。
【0038】次に、本発明に係るコリメータの製造方法
の第4実施形態を図9を参照して説明する。第4実施形
態のコリメータの製造方法によりコリメータ(パラレル
ホールコリメータ)を製造する場合、まず、光硬化性樹
脂に放射線吸収の大きな物質、例えば鉛、タングステン
等の微粒粉末を均一に混合する。ここで、完成したコリ
メータの機械的強度等を考慮し、前記放射線吸収の大き
な物質の量を全体の70〜80%にすることが望まし
い。そして、この均一に混合されたものを前述した光造
形法により所定の形状に造形することによって直接、図
9に示すようなパラレルホールコリメータを製造する。
尚、ここではパラレルホールコリメータを製造する場合
を例にして説明したが、ファンビームコリメータ、コー
ンビームコリメータ等も同様にして製造することができ
る。
【0039】このように、第4実施形態のコリメータの
製造方法では、光造形法によって直接コリメータを製造
するようにしているので、歪み等が無くなり、精度が向
上すると共に、生産性が向上する。また、このため、生
産コストを低減させることも可能となる。さらに、1つ
のコリメータ毎に光造形法を用いて製造するので、設計
の自由度も増える。さらに、ファンビームコリメータ、
コーンビームコリメータを第4実施形態のコリメータの
製造方法を用いて製造する場合、従来のピンの引き抜き
等の工程が不要となり、生産性が特に向上する。
【0040】尚、第1〜第4実施形態のコリメータの製
造方法では、パラレルホールコリメータを製造する場合
を例にして説明したが、本発明はこれに限定されること
無く、例えばX線診断装置のグリッドを製造する場合に
も適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、樹脂を所定の形状に成形してコリメータの樹
脂モデルを作成し、この樹脂モデル内にコリメータ素材
を充填し、この充填したコリメータ素材を固化した後、
前記樹脂モデルを除去することによってコリメータを製
造するようにしているので、生産性と精度を向上させる
ことが可能となる。
【0042】また、請求項2記載のコリメータの製造方
法によれば、所定の温度で溶解する樹脂を所定の形状に
成形してコリメータの樹脂モデルを作成し、この樹脂モ
デルにコリメータ素材を充填し、このコリメータ素材が
充填された樹脂モデルを加熱することによって除去する
と共に、前記コリメータ素材を仮に固化した後、前記コ
リメータ素材を加熱することによりこのコリメータ素材
を完全に固化してコリメータを製造するようにしている
ので、生産性と精度を向上させることが可能となる。
【0043】さらに、請求項3記載のコリメータの製造
方法によれば、樹脂を所定の形状に成形してコリメータ
の樹脂モデルを作成し、この樹脂モデル内にコリメータ
素材を充填し、この充填されたコリメータ素材を前記樹
脂モデル内に接着もしくは密封することにより固定化し
てコリメータを製造するようにしているので、生産性と
精度を向上させることが可能となる。
【0044】さらに、請求項4記載のコリメータの製造
方法によれば、所定の形状のコリメータモデルを複数に
スライスし、特定波長の光により硬化する光硬化性樹脂
上で、前記スライス毎に前記特定波長の光を走査して照
射することにより前記光硬化性樹脂を段階的に硬化させ
て積層することによってコリメータを製造するようにし
ているので、生産性と精度を向上させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコリメータの製造方法の第1実施
形態を示す図である。
【図2】第1実施形態のコリメータの製造方法の流れを
示すフローチャートである。
【図3】光造形により作成する対象モデルを示す図であ
る。
【図4】図3に示した対象モデルを水平にスライスした
スライスデータを示す図である。
【図5】光造形を説明するための図である。
【図6】本発明に係るコリメータの製造方法の第2実施
形態を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係るコリメータの製造方法の第3実施
形態を示すフローチャートである。
【図8】第3実施形態のコリメータの製造方法で用いら
れる樹脂モデルを示す平面図である。
【図9】第4実施形態のコリメータの製造方法により製
造されるパラレルホールコリメータを示す平面図であ
る。
【図10】パラレルビームを示す図である。
【図11】ファンビームを示す図である。
【図12】コーンビームを示す図である。
【図13】パラレルホールコリメータとファンビームコ
リメータの平面図(a)と、パラレルホールコリメータ
の断面図(b)と、ファンビームコリメータの断面図
(c)である。
【図14】波板状の鉛板の製造例を説明するための図で
ある。
【図15】従来のパラレルホールコリメータの製造方法
を説明するための図である。
【図16】従来のファンビームコリメータもしくはコー
ンビームコリメータの製造方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10A,10B 樹脂モデル 20 コリメータ素材 30 溶剤 40 コリメータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を所定の形状に成形してコリメータ
    の樹脂モデルを作成する樹脂モデル作成工程と、 この樹脂モデル作成工程によって作成された樹脂モデル
    内にコリメータ素材を充填する充填行程と、 この充填工程によって充填されたコリメータ素材を固化
    する固化工程と、 この固化工程によってコリメータ素材が固化した後、前
    記樹脂モデルを除去する除去工程と、 を有することを特徴とするコリメータの製造方法。
  2. 【請求項2】 所定の温度で溶解する樹脂を所定の形状
    に成形してコリメータの樹脂モデルを作成する樹脂モデ
    ル作成工程と、 加熱することにより固化するコリメータ素材を前記樹脂
    モデル作成工程によって成形された樹脂モデル内に充填
    する充填工程と、 この充填工程によってコリメータ素材が充填された樹脂
    モデルを加熱することによって除去すると共に、前記コ
    リメータ素材を仮に固化する除去工程と、 この除去工程によって樹脂モデルが除去された状態で前
    記コリメータ素材を加熱することによりこのコリメータ
    素材を完全に固化する固化工程と、 を有することを特徴とするコリメータの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂を所定の形状に成形してコリメータ
    の樹脂モデルを作成する樹脂モデル作成工程と、 この樹脂モデル作成工程によって作成された樹脂モデル
    内にコリメータ素材を充填する充填行程と、 この充填工程によって充填されたコリメータ素材を前記
    樹脂モデル内に接着もしくは密封することにより固定化
    させる固定化工程と、 を有することを特徴とするコリメータの製造方法。
  4. 【請求項4】 所定の形状のコリメータモデルを複数に
    スライスするスライス工程と、 特定波長の光により硬化する光硬化性樹脂上で、前記ス
    ライス毎に前記特定波長の光を走査して照射することに
    より前記光硬化性樹脂を段階的に硬化させて積層する積
    層工程と、 を有することを特徴とするコリメータの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂モデル作成工程は、所定の樹脂
    モデルを複数にスライスするスライス工程と、 特定波長の光により硬化する光硬化性樹脂上で、前記ス
    ライス毎に前記特定波長の光を走査して照射することに
    より前記光硬化性樹脂を段階的に硬化させて積層するこ
    とにより前記光硬化性樹脂を所定の形状に成形する積層
    工程と、 を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れか一項記載のコリメータの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記スライス工程は、所定モデルの三次
    元データを基に複数にスライスすることを特徴とする請
    求項4または請求項5のいずれか記載のコリメータの製
    造方法。
JP8065582A 1996-03-22 1996-03-22 コリメータの製造方法 Pending JPH09257996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8065582A JPH09257996A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 コリメータの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8065582A JPH09257996A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 コリメータの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09257996A true JPH09257996A (ja) 1997-10-03

Family

ID=13291154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8065582A Pending JPH09257996A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 コリメータの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09257996A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194462A (ja) * 1999-11-24 2001-07-19 Xerox Corp 微細加工されたx線画像コントラストグリッド
JP2010223836A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toshiba Corp コリメータ、放射線検出器、x線ct装置及びコリメータの製造方法
JP2014503061A (ja) * 2010-10-07 2014-02-06 プランゼー エスエー X線、ガンマ線又は粒子線のためのコリメータ
US11510637B2 (en) 2020-03-16 2022-11-29 Canon Medical Systems Corporation Collimator and collimator module

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194462A (ja) * 1999-11-24 2001-07-19 Xerox Corp 微細加工されたx線画像コントラストグリッド
JP2010223836A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toshiba Corp コリメータ、放射線検出器、x線ct装置及びコリメータの製造方法
JP2014503061A (ja) * 2010-10-07 2014-02-06 プランゼー エスエー X線、ガンマ線又は粒子線のためのコリメータ
US9721693B2 (en) 2010-10-07 2017-08-01 Plansee Se Collimator for x-ray, gamma, or particle radiation
US11510637B2 (en) 2020-03-16 2022-11-29 Canon Medical Systems Corporation Collimator and collimator module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kessler et al. 3D printing in dentistry—State of the art
KR100882035B1 (ko) 산란 방지 및 콜리메이팅을 수행하기 위한 장치와 상기 장치의 제조 방법
US20210030516A1 (en) Systems and method for additive manufacturing of dental devices using photopolymer resins
US6951628B2 (en) Method for producing a scattered radiation grid or collimator
US10730235B2 (en) Paste and method for producing three-dimensional shaped article
US10090072B2 (en) Three-dimensional metal printing
US20160289468A1 (en) High-Density Compounds for 3D Printing
IL261252A (en) Method and device for free production of solid of an object using on-site casting
US20100276829A1 (en) High Aspect Ratio Microstructures and Method for Fabricating High Aspect Ratio Microstructures From Powder Composites
US20120085942A1 (en) Collimators and methods for manufacturing collimators for nuclear medicine imaging systems
US20110122999A1 (en) Grid and method of manufacturing a grid for selective transmission of electromagnetic radiation, particularly x-ray radiation
JPH09257996A (ja) コリメータの製造方法
JP2018047556A (ja) 積層造形構造体、積層造形方法および積層造形装置
JPH09277384A (ja) 三次元構造体の製造装置と製造方法
WO2018226709A1 (en) Systems and methods for aligning anisotropic particles for additive manufacturing
JP2010223836A (ja) コリメータ、放射線検出器、x線ct装置及びコリメータの製造方法
US11129265B2 (en) Methods and systems for composite radiation shielding parts
BARROS et al. Steps for biomodel acquisition through addtive manufacturing for health
JP2004093332A (ja) 散乱x線除去用グリッドの製造方法
JPS58177637A (ja) 放射線用グリツドの製造方法
KR100757094B1 (ko) 엑스-선 인체 모형 및 그의 제조 방법
JPH07333395A (ja) コリメータの製造法
JP2005262865A (ja) 3次元構造体の透明化方法及び透明な3次元構造体
EP3914043A1 (en) Post processing of 3d printed materials via microwave enhanced chemistry
DE102016210990A1 (de) Tiefziehform und Verfahren zum Modellieren und Herstellen derselben