JPH09257983A - 炉内構造物狭隘部装置 - Google Patents

炉内構造物狭隘部装置

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JPH09257983A
JPH09257983A JP8067972A JP6797296A JPH09257983A JP H09257983 A JPH09257983 A JP H09257983A JP 8067972 A JP8067972 A JP 8067972A JP 6797296 A JP6797296 A JP 6797296A JP H09257983 A JPH09257983 A JP H09257983A
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JP
Japan
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shot
reactor
arm
recovery
shroud
Prior art date
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Application number
JP8067972A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sakamaki
和雄 酒巻
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ショットピーニングによる粉塵発生がなく、反
力補償の必要もなく、金属表面の引張応力状態を圧縮応
力状態に改質することができ、投射したショットの回収
を確実に行なうことができる炉内構造物狭隘部装置を提
供する。 【解決手段】ショット供給ホースと、原子炉内のシュラ
ウド上部胴21内に配置される上部格子板10との環状
間隙内にノズルを出入自在に挿入する伸縮アーム38
と、伸縮アームを伸縮させ、ノズルがシュラウド上部胴
21の内周面に沿って旋回するように伸縮アーム38を
支持すると共に、この伸縮アーム38をシュラウド上部
胴21の直径方向に沿う内外方向へ傾動させる伸縮アー
ム昇降傾動装置39と、環状間隙へ投射されたショット
を吸引して回収する回収ケース45と、回収ケース45
を保持するアーム43を、環状間隙の開口に回収ケース
45の開口が連通するように駆動させるショット回収装
置33とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉等の
原子炉内構造物の狭隘部をショットピーニングするよう
に構成された炉内構造物狭隘部装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、沸騰水型原子炉の炉内構造物は
オーステナイト系ステンレス鋼あるいはニッケル系合金
等の高温高圧水環境下において、十分な耐食性と高温強
度を有する材料で構成されている。
【0003】しかしながら、交換不可能な部材に対して
はプラントの長期に亘る運転により長期間高温高圧環境
中に曝され、しかもシュラウド等の炉心材料は中性子照
射を受けるため、それらが原因となって起こる材料劣化
の課題がある。
【0004】特に炉内構造物の溶接部近傍は溶接入熱に
よる材料の鋭敏化および引張り残留応力が形成されてい
るために潜在的な応力腐食割れの可能性がある。
【0005】このために、最近、プラントの運転期間の
長期化に対応して予防保全技術対策として種々の材料表
面改質技術の開発が行なわれている。その一環として表
面残留応力を積極的に引張りから圧縮に変換することに
よって応力腐食割れを未然に防止するための対策工法の
開発が行されている。
【0006】例えば、ショットピーニングあるいはウォ
ータジェットピーニング等の方法による表面残留応力改
善技術が開発されている。
【0007】ショットピーニングは0.3〜1.2mm程
度のショット(鋼球ないし粒)の多数を高圧空気あるい
は遠心力により加速して施工部表面に投射し、多数のシ
ョット(鋼球ないし粒)の運動エネルギーにより施工部
表面を塑性変形させることにより表面に圧縮残留応力を
形成する技術である。
【0008】また、ウォータジェットピーニングは、1
000気圧程度の超高圧水をノズル先端より噴射し水撃
作用およびキャビテーションが破壊する際の衝撃波によ
り表面に圧縮残留応力を形成する技術である。いずれも
水中での施工により応力腐食割れに対する有効性が実証
され、一部実用化されている。
【0009】ところで、従来では軽水冷却原子炉の原子
炉上部室に設置されるシュラウドと原子炉容器の間にあ
る機器および両者の表面の健全性を点検するためにマス
トまたは棒の先端に水中テレビカメラを取り付けた装置
を、目視点検用として用いているが、原子炉内構造物の
表面応力状態を変換する作業は行なわれていない。
【0010】また、目視点検用としては、さらに自由度
の高い水中遊泳式の点検ロボットが用いられている。し
かし、これも目視点検用であり、構造物自体の表面応力
状態を変える作業は行なわれていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そして、従来のショッ
トピーニングによりシュラウドと原子炉圧力容器の間の
狭隘な環状間隙であるアニュラス部等の狭隘部の構造物
の表面残留応力を改善する際には、炉水中で放出したシ
ョットの完全回収が困難である。また、大気中でショッ
トピーニングを施工する場合には粉塵の発生等の問題が
生じ、困難な作業になるという課題がある。
【0012】また、ウォータジェットピーニングを用い
て、原子炉内構造物の表面応力状態を変える作業を行な
う場合、ジェット反力が発生するため、狭隘な場所で遠
隔操作により精密な表面応力状態を変える作業を行なう
自動化機器を開発することは、きわめて難しいという課
題がある。
【0013】そこで本発明は上記課題を解決するために
なされたもので、その目的はショットピーニングによる
粉塵発生がなく、反力補償の必要もなく、金属表面の引
張応力状態を圧縮応力状態に改質することができると共
に、投射したショットの回収を確実に行なうことができ
る炉内構造物狭隘部装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の炉内構
造物狭隘部装置は、ショットを所定圧で供給してノズル
から投射させるショット供給ホースと、少なくともこの
ノズルを保持して、原子炉内のシュラウド上部胴と、こ
の上部胴内に配置される上部格子板との環状間隙内に上
記ノズルを出入自在に挿入するように伸縮自在に構成さ
れた伸縮アームと、上記上部格子板または炉心支持板上
に着脱自在に固定されて、上記伸縮アームを伸縮させ、
上記ノズルがシュラウド上部胴の内周面に沿って旋回す
るように上記伸縮アームを支持すると共に、この伸縮ア
ームをシュラウド上部胴の直径方向に沿う内外方向へ傾
動させる伸縮アーム駆動部と、上記ショットを所定圧で
吸引するショット回収ホースに接続される一方、上記環
状間隙の開口に連通自在に押し付けられてこの環状間隙
へ投射されたショットを吸引して回収する回収ケース
と、炉心部に着脱自在に固定される一方、上記回収ケー
スを少なくとも保持するアームを、上記環状間隙の開口
に回収ケースの開口が連通するように駆動させるショッ
ト回収部と、を具備していることを特徴とする。
【0015】本請求項および以下の請求項において、シ
ョットとは例えば0.3〜1.2mm程度の鋼球ないし粒
等であり、高圧空気や遠心力により所定圧でノズルから
多量にかつ連続的に投射される。
【0016】したがって本請求項によれば、シュラウド
上部胴の内周面と上部格子板の外周周面との狭隘な環状
間隙であるアニュラス部の内周面に、多量のショットを
ショット供給ホースのノズルから所定圧で投射して、そ
の投射面の引張応力状態を圧縮応力状態に改質すること
ができる。
【0017】そして、伸縮アーム駆動部により伸縮アー
ムを適宜伸縮させると共に、旋回させることにより、シ
ョット供給ホースのノズルにアニュラス部を1周させる
ことができる。また、伸縮アームをシュラウド上部胴の
直径方向に沿う内外方向へ傾動させることによりシュラ
ウド上部胴の全内周面と上部格子板の全外周面とにノズ
ルを対向させてショットを投射し、ピーニングすること
ができる。その結果、これらショットピーニング施工部
材の応力腐食割れを抑制して寿命を長くすることができ
る。
【0018】また、このようにシュラウド上部胴と上部
格子板のアニュラス部内に投射されたショットはアニュ
ラス部の開口端に押し付けられた回収ケースから回収ホ
ースに所定圧で吸引されて回収される。
【0019】請求項2の炉内構造物狭隘部装置は、請求
項1記載の炉内構造物狭隘部装置において、ショット供
給ホースとショット回収ホースとにそれぞれ接続され
て、このショット供給ホースにショットを所定圧で供給
する一方、上記回収ホースにより回収されたショットを
再びショット供給ホースに所定圧で供給してショットを
循環させるショット供給循環装置、を具備していること
を特徴とする。
【0020】したがって本請求項によれば、原子炉内の
アニュラス部に投射された多数のショットを、ショット
供給循環装置により繰り返し循環させるので、ショット
の浪費を防止して運転経費を節約することができる。
【0021】請求項3の炉内構造物狭隘部装置は、請求
項1または2記載の炉内構造物狭隘部装置において、伸
縮アーム駆動部は、原子炉内の上部格子板または炉心支
持板の中央部に着脱自在に固定される本体部と、この本
体部により旋回自在に支持される一方、伸縮アームを装
着しており、シュラウド上部胴の少なくとも上端上を転
動するガイドローラを設けているビームと、を具備して
いることを特徴とする。
【0022】したがって本請求項によれば、伸縮アーム
駆動部の本体部周りにビームを旋回させることにより、
このビームに装着された伸縮アームを旋回させることが
できる。このために、伸縮アームにより保持されている
ショット供給ホースのノズルをアニュラス部の内周面に
対向させた状態で1周させることができる。
【0023】その結果、アニュラス部のほぼ全周面をシ
ョットピーニングすることができる。しかも、ビームは
シュラウド上部胴の少なくとも上端面をローラにより転
動させながら旋回するので、その旋回を円滑かつ確実に
行なうことができる。また、このローラによりビームや
伸縮アームの負荷を支持させることができる。
【0024】請求項4の炉内構造物狭隘部装置は、請求
項1〜3のいずれか一記載の炉内構造物狭隘部装置にお
いて、伸縮アーム駆動部は、伸縮アームをシュラウド上
部胴の周方向に沿う方向に傾斜させた状態で保持してい
ることを特徴とする。
【0025】したがって本請求項によれば、伸縮アーム
の周方向の移動を阻害する部材がある場合でも、その阻
害部材から逃げるようにアーム駆動部により伸縮アーム
をシュラウド上部胴の周方向に沿う方向へ傾斜させてい
るので、ショット供給ホースのノズルをアニュラス部の
全内周面にショットピーニングさせることができる。
【0026】請求項5の炉内構造物狭隘部装置は、請求
項1〜4のいずれか一記載の炉内構造物狭隘部装置にお
いて、ショット回収部は、ショット回収ケースを保持す
るアームを、伸縮機構を介して側方に移動自在に装着し
ていることを特徴とする。
【0027】したがって本請求項によれば、伸縮機構を
折り畳むことにより、ショット回収部を縮小させた状態
で上部格子板の格子状間隙を挿通させて、炉心部の炉心
支持板上に固定させることができる。
【0028】また、ショット回収部の伸縮機構を伸長さ
せることによりショット回収ケースをアニュラス部の開
口部に押し付け、ノズルから投射されたショットをこの
ショット回収ケースおよび回収ホースにより吸引して回
収することができる。
【0029】請求項6の炉内構造物狭隘部装置は、請求
項1〜5のいずれか一記載の炉内構造物狭隘部装置にお
いて、原子炉内に挿入される水中照明装置および水中テ
レビカメラ、を具備していることを特徴とする。
【0030】したがって本請求項によれば、原子炉内を
水中照明装置により照明させた状態で水中カメラにより
撮影し、そのカメラのモニターを見ることにより原子炉
内を目視することができる。また、水中テレビカメラの
モニターを見ながら請求項1〜5記載の炉内構造物狭隘
部装置を原子炉外で遠隔操作することができるので、操
作員等の安全性を向上させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を参照して本発
明の実施形態を説明する。なお、図1〜図8中、同一ま
たは相当部分には同一符号を付している。
【0032】図1は本発明の第1実施形態に係る炉内構
造物狭隘部装置の全体構成を示す正面図であり、図4は
この炉内構造物狭隘部装置が使用される沸騰水型原子炉
(以下、BWRと称する)の一般的構成を示す縦断面図
である。
【0033】BWRは図4に示すように、原子炉圧力容
器(以下、RPVと称する)1内に、円筒状のシュラウ
ド2を収容している。シュラウド2はRPV1内でシュ
ラウドサポートシリング3およびシュラウドサポートレ
グ4により順次支持されて立設されている。シュラウド
2内には燃料集合体5が装荷される炉心6が配置され、
この炉心6内には制御棒7が上下方向に挿抜自在に設け
られている。
【0034】制御棒7は制御棒案内管8に挿通して設け
られ、この制御棒案内管8はCRD(制御棒駆動機構)
ハウジング9に接続されている。制御棒案内管8の上部
には図示しない燃料支持金具が組み込まれ、1個の燃料
支持金具により4本の燃料集合体5を支持している。
【0035】燃料集合体5は、上部が上部格子板10で
支持され、下部が炉心支持板11により横方向に支持さ
れている。RPV1の内周面とシュラウド2の外周面と
の環状間隙には複数のジェットポンプ12が周方向に所
要のピッチを置いて設けられている。シュラウド2の上
方にはシュラウドヘッド13が設けられ、このシュラウ
ドヘッド13の上部にはスタンドパイプ14を介して気
水分離器15が設けられ、この気水分離器15の上方に
は蒸気乾燥器16が設けられている。シュラウド2の外
周面には炉心スプレイ配管17および低圧注水配管18
が接続されている。
【0036】図5は原子炉の定期検査時のRPV1内の
状態を示している。図5に示すように、原子炉の定期検
査時にはRPV1の上方のオペレーションフロアに燃料
交換機19が移動され、これにより図4で示すRPV1
の上部蓋は取り外され、蒸気乾燥器16、気水分離器1
5およびシュラウドヘッド13が除去されている。
【0037】RPV1内には、シュラウド2、このシュ
ラウド2内における炉心6、この炉心6内の燃料集合体
5の上部を支持する上部格子板10、燃料集合体5の下
端横方向を支持する炉心支持板11、およびジェットポ
ンプ12等の原子炉内構造物が設置された状態で残され
ている。そして、炉心6内の燃料集合体5は最後に除去
される。
【0038】図6はシュラウド2と上部格子板10、並
びにその周辺の拡大図であり、シュラウド2の図中上端
には、中間部リング20を介して円筒状のシュラウド上
部胴21を同心状に溶接により固着し、この上部胴21
上には上部リング22と、リング23をこの順に順次一
体に設けている。
【0039】中間部リング20上には12個の台座24
が周方向に所定のピッチを置いて設置され、これら台座
24上に上部格子板10が配設される。シュラウド上部
胴21の内周面に、その内方に突出する複数のブラケッ
ト26と楔27とが上下2段で突設されると共に、図7
に示すように周方向に所定のピッチを置いて配設されて
いる。
【0040】また、図6で示すように上部格子板10の
外周面には外方に突出して楔27と当接する複数のウェ
ッジ28が周方向に所定のピッチを置いて配設され、上
部格子板10が周方向にずれるのを防止するようになっ
ているそして、上部格子板10の底部には複数の底部楔
29が周方向に所定の間隔を置いて固定されている。こ
のために、これら周方向で隣り合う底部楔29同士間の
中間部において、上部格子板10の底面と中間部リング
20との間には図2に示すように若干の開口30が設定
されている。
【0041】図1は本実施形態に係る炉内構造物狭隘部
装置31の全体構成を示す正面図であり、この炉内構造
物狭隘部装置31はショットピーニング装置32とショ
ット回収装置33とを有する。
【0042】ショットピーニング装置32は伸縮アーム
駆動部であるセンターポスト34を有する。このセンタ
ーポスト34は原子炉圧力容器1内に図示しないワイヤ
ー、操作ポールやロッド等により吊り込まれて、上部格
子板10のほぼ中央の格子状間隙である燃料挿入路内に
下底部を挿入させて着脱自在に固定される。
【0043】センターポスト34には水平方向に延びる
ビーム35をシュラウド上部胴21の中心軸O回りに旋
回するように設けている。
【0044】図2に示すようにビーム35の自由先端部
には上部リング22の上端面上を転動する上部ローラ3
6と、その内側面を転動する側面ローラ37とを設けて
いる。
【0045】図1に示すようにビーム35上には伸縮ア
ーム38を昇降(上下動)させると共に、シュラウド上
部胴21の直径方向に沿う内外方向へ傾動させるアーム
昇降傾動装置39が立設されている。伸縮アーム38は
複数の多重管を入れ子状に連結したテレスコピックより
なり、昇降傾動装置39により伸縮されるようになって
いる。
【0046】伸縮アーム38の先端部には図2に示すよ
うにショット供給ホース40の先端部が保持される。シ
ョット供給ホース40の先端部には多数のショット(鋼
球ないし粒)を所定圧で連続的に投射するノズル40a
を設けている。
【0047】このノズル40aよりも若干上方では上部
格子板10の外周面とシュラウド上部胴21の内周面と
の間にて着脱自在に横架される弾性のカバー41をアー
ム38の先端部に設けており、ノズル40aから投射さ
れたショットが上方へ飛散しないようにノズル40aの
上方でアニュラス部の一部を弾性カバー41により覆う
ようになっている。
【0048】一方、ショット回収装置33は図1に示す
ように、本体42に、回収アーム43をパンタグラフ機
構44により側方に伸縮自在に設けている。
【0049】本体42はパンタグラフ機構44を折り畳
んで回収アーム43を図示しない収納凹部内に収納した
状態で原子炉圧力容器1内に吊り込みワイヤー等により
吊り込まれ、かつ上部格子板10の燃料挿入路を挿通し
て、本体下部42aを制御棒案内管8の上端部内に着脱
自在に挿入されて固定される。
【0050】また、本体42の上部42bは上部格子板
10により横方向から支持されると共に、図中上方へ若
干突出し、その突出端部の内部にはボールねじ44aを
回転させる図示しないモータを内蔵しており、ボールね
じ4aの回転方向によってパンタグラフ機構44を伸縮
させて回収アーム43を外側方へ伸長させて回収ケース
45を移動させるようになっている。
【0051】回収アーム43は、その上端部に、図2で
も示すように、回収ケース45を保持しており、回収ケ
ース45にはショット回収ホース46を接続している。
【0052】回収ケース45は図2に示すようにその開
口端縁にゴムや樹脂等の弾性パッド45aを設けてお
り、図1に示すようにパンタグラフ機構44の伸長時
に、その開口端を、上部格子板10の底面とシュラウド
2の台座24との開口端30に、弾性的に押し当てるよ
うになっている。
【0053】回収ケース45は平面形状が図3に示すよ
うに外方に向けて拡開する台形状をなし、その台形状の
両側面部45b,45cをその中央部に各ヒンジ47に
より伸縮自在に連結している。
【0054】一方、回収ホース46の先端は図示しない
ショット供給循環装置に接続され、一旦放出されたショ
ットを所定圧で吸引するようになっている。ショット供
給循環装置は図5で示す燃料交換機19等が配置される
オペレーションフロアに配設され、ショット供給ホース
40にも接続しており、回収したショットを含む多量の
ショットを高圧空気や遠心力によりショット供給ホース
40に供給し、循環させるようになっている。
【0055】次に、この炉内構造物狭隘部装置31の作
用を説明する。
【0056】まず、原子炉定期検査時に、図5に示すよ
うに原子炉圧力容器(RPV)1内からシュラウドヘッ
ド13,気水分離器15,蒸気乾燥器16等を取り出し
た後、原子炉圧力容器1内の炉水中に図示しない水中照
明装置と水中テレビカメラとを図示しないワイヤー等に
より吊り込む。
【0057】この後、図1で示すショット回収装置33
の本体42を、パンタグラフ機構44を折り畳んだ状態
でワイヤー等により原子炉圧力容器1内に吊り込み、上
部格子板10の燃料挿通路を挿通させて、本体下部42
aを制御棒案内管8内に挿入させて固定する。このと
き、本体上部42bは上部格子板10により支持され
る。以上および以下の各遠隔操作は水中照明装置により
照明された環境の中で水中テレビカメラにより撮影され
た画像をオペレーションフロア上のモニターを見ながら
行なわれる。
【0058】次に、本体42内のモータを所定方向に回
転させると、ボールねじ44aが軸心回りに回転し、こ
のボールねじ44aにねじ結合している図示しないボー
ルナットが軸方向に移動してパンタグラフ機構44が伸
長する。このために、パンタグラフ機構44の先端側に
設けた回収用アーム43がシュラウド2の内周面側へ移
動して回収ケース45の開口端の弾性パッド45aが図
2,3に示すように上部格子板10とシュラウド2の台
座24とのアニュラス部の開口30に、弾性的に密着さ
せる。
【0059】しかる後に、ショットピーニング装置32
を図示しないワイヤー等により原子炉圧力容器1内の炉
水中に吊り込み、センターポスト34の下部を上部格子
板10の中央の燃料挿通路内に着脱自在に嵌入させて固
定する。
【0060】次に、このセンターポスト34内の図示し
ないモータを回転させて、ビーム35をシュラウド上部
胴21上の所定位置に移動させる。この後、アーム昇降
傾動装置39により伸縮アーム38を伸長させて降下さ
せ、この伸縮アーム38の先端部により保持されている
シュラウド供給ホース40のノズル40aを、上部格子
板10の外周面とシュラウド上部胴21の内周面との環
状間隙(アニュラス部)内に出入自在に挿入して、その
アニュラス部の所定の内周面に対向させる。
【0061】ここで、図示しないショット供給循環装置
からショット供給ホース40に多量のショットを供給さ
せることにより、多量のショットがノズル40aからシ
ュラウド上部胴21の内周面に所定圧で投射されてピー
ニングされる。これにより、シュラウド上部胴21の溶
接線ないしその周辺部の表面を炉水中で引張り応力状態
から圧縮応力状態に改質すると共に、清浄化することが
できる。
【0062】この時ノズル40aからアニュラス部に投
射された多量のショットはショット回収ケース45によ
り吸引されて回収され、さらにショット回収ホース46
を通って再びショット供給循環装置に回収されてから再
びショット供給ホース40へ所定圧で供給されて循環す
る。以下、これの繰り返しによりショットピーニングが
繰り返される。
【0063】そして、センターポスト34の図示しない
モータによりビーム35を旋回させると共に、その途中
で各ブラケット26の干渉から逃げるように既に伸縮ア
ーム38を傾けているので、各ブラケット26により邪
魔されずに上記ショットピーニングをシュラウド上部胴
21と上部格子板10とのアニュラス部のほぼ全周で行
なうことができる。
【0064】このショットピーニングの終了後はそのシ
ョットピーニング施工面を水中照明装置で照明して水中
テレビカメラで撮影することにより、その施工面の状態
を水中テレビカメラのモニターにより目視することがで
きる。
【0065】なお、上記ノズル40aからショットをア
ニュラス部に投射した後、その投射面に所定圧の水を噴
射させることにより表面状態の改質と洗浄とを共に行な
うように構成してもよい。
【0066】また、アニュラス部の開口30からショッ
トを投射するようにショットピーニング装置32を構成
してもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本願の請求項1によ
れば、シュラウド上部胴の内周面と上部格子板の外周周
面との狭隘な環状間隙であるアニュラス部の内周面に、
多量のショットをショット供給ホースのノズルから所定
圧で投射して、その投射面の引張応力状態を圧縮応力状
態に改質することができる。
【0068】そして、伸縮アーム駆動部により伸縮アー
ムを適宜旋回させることによりノズルにアニュラス部を
1周させることができる。また、伸縮アームをシュラウ
ド上部胴の直径方向に沿う内外方向へ傾動させることに
よりシュラウド上部胴の全内周面と上部格子板の全外周
面とにショットを投射してピーニングすることができ
る。その結果、これらショットピーニング施工部材の応
力腐食割れを抑制して寿命を長くすることができる。
【0069】また、このようにシュラウド上部胴と上部
格子板のアニュラス部内に投射されたショットは上記ア
ニュラス部の開口端に押し付けられた回収ケースから回
収ホースに所定圧で吸引されて回収される。
【0070】請求項2によれば、原子炉内のアニュラス
部に投射された多数のショットを、ショット供給循環装
置により繰り返し循環させるので、ショットの浪費を防
止して運転経費を節約することができる。
【0071】請求項3によれば、伸縮アーム駆動部の本
体部周りにビームを旋回させることにより、このビーム
に装着された伸縮アームを旋回させることができる。こ
のために、伸縮アームにより保持されているショット供
給ホースのノズルをアニュラス部の内周面に対向させた
状態で1周させることができる。
【0072】その結果、アニュラス部のほぼ全内周面を
シュラウドピーニングすることができる。しかも、ビー
ムはシュラウド上部胴の少なくとも上端面をローラによ
り転動させながら旋回するので、その旋回を円滑かつ確
実に行なうことができる。また、このローラによりビー
ムや伸縮アームの負荷を支持させることができる。
【0073】請求項4によれば、伸縮アームの周方向の
移動を阻害する部材がある場合にはその阻害部材から逃
げるように伸縮アーム駆動部により伸縮アームをシュラ
ウド上部胴の周方向へ傾斜させているので、ショット供
給ホースのノズルをアニュラス部の全内周面にショット
ピーニングすることができる。
【0074】請求項5によれば、伸縮機構を折り畳むこ
とによりショット回収部を縮小させた状態で上部格子板
の格子状間隙を挿通させて、炉心部の炉心支持板上に装
着させることができる。
【0075】また、ショット回収部の伸縮機構を伸長さ
せることによりショット回収ケースをアニュラス部の開
口部に押し付け、ノズルから投射されたショットをこの
ショット回収ケースおよび回収ホースにより吸引して回
収することができる。
【0076】請求項6によれば、原子炉内を水中照明装
置により照明させた状態で水中カメラにより撮影し、そ
のカメラのモニターを見ることにより原子炉内を目視す
ることができる。また、水中テレビカメラのモニターを
見ながら請求項1〜5記載の炉内構造物狭隘部装置を原
子炉外で遠隔操作することができるので、操作員等の安
全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る炉内構造物狭隘部装置
の全体構成を原子炉の一部を切欠いて示す部分縦断面
図。
【図2】図1の部分拡大縦断面図。
【図3】図1で示すシュラウド上部胴と上部格子板との
アニュラス部の一部平面図。
【図4】図1で示す炉内構造物狭隘部装置を原子炉圧力
容器内に吊り込む前の沸騰水型原子炉の縦断面図。
【図5】図4で示す原子炉の定期検査時の状態を示す縦
断面図。
【図6】図5で示す原子炉の原子炉圧力容器とシュラウ
ド上部胴とのアニュラス部とその周辺部の拡大縦断面
図。
【図7】図2の VII−VII 線矢視断面図。
【図8】図6のA矢視図。
【符号の説明】
1 RPV(原子炉圧力容器) 2 シュラウド 3 シュラウドサポートシリング 5 燃料集合体 6 炉心 7 制御棒 10 上部格子板 11 炉心支持板 12 ジェットポンプ 13 シュラウドヘッド 17 炉心スプレイ配管 19 燃料交換機 20 中間部リング 21 シュラウド上部胴 22 上部リング 24 台座 26 ブラケット 27 楔 28 ウェッジ 29 底部楔 31 炉内構造物狭隘部装置 32 ショットピーニング装置 33 ショット回収装置 34 センターポスト 35 ビーム 38 伸縮アーム 39 昇降傾動装置 40 ショット供給ホース 40a ノズル 41 弾性カバー 42 ショット回収装置本体 43 回収アーム 44 パンタグラフ機構 44a ボールねじ 45 回収ケース 46 ショット回収ホース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショットを所定圧で供給してノズルから
    投射させるショット供給ホースと、 少なくともこのノズルを保持して、原子炉内のシュラウ
    ド上部胴と、この上部胴内に配置される上部格子板との
    環状間隙内に上記ノズルを出入自在に挿入するように伸
    縮自在に構成された伸縮アームと、 上記上部格子板または炉心支持板上に着脱自在に固定さ
    れて、上記伸縮アームを伸縮させ、上記ノズルがシュラ
    ウド上部胴の内周面に沿って旋回するように上記伸縮ア
    ームを支持すると共に、この伸縮アームをシュラウド上
    部胴の直径方向に沿う内外方向へ傾動させる伸縮アーム
    駆動部と、 上記ショットを所定圧で吸引するショット回収ホースに
    接続される一方、上記環状間隙の開口に連通自在に押し
    付けられてこの環状間隙へ投射されたショットを吸引し
    て回収する回収ケースと、 炉心部に着脱自在に固定される一方、上記回収ケースを
    少なくとも保持するアームを、上記環状間隙の開口に回
    収ケースの開口が連通するように駆動させるショット回
    収部と、を具備していることを特徴とする炉内構造物狭
    隘部装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炉内構造物狭隘部装置に
    おいて、 ショット供給ホースとショット回収ホースとにそれぞれ
    接続されて、このショット供給ホースにショットを所定
    圧で供給する一方、上記回収ホースにより回収されたシ
    ョットを再びショット供給ホースに所定圧で供給してシ
    ョットを循環させるショット供給循環装置、を具備して
    いることを特徴とする炉内構造物狭隘部装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の炉内構造物狭隘
    部装置において、 伸縮アーム駆動部は、原子炉内の上部格子板または炉心
    支持板の中央部に着脱自在に固定される本体部と、 この本体部により旋回自在に支持される一方、伸縮アー
    ムを装着しており、シュラウド上部胴の少なくとも上端
    上を転動するガイドローラを設けているビームと、を具
    備していることを特徴とする炉内構造物狭隘部装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一記載の炉内構
    造物狭隘部装置において、 伸縮アーム駆動部は、伸縮アームをシュラウド上部胴の
    周方向に沿う方向に傾斜させた状態で保持していること
    を特徴とする炉内構造物狭隘部装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一記載の炉内構
    造物狭隘部装置において、 ショット回収部は、ショット回収ケースを保持するアー
    ムを、伸縮機構を介して側方に移動自在に装着している
    ことを特徴とする炉内構造物狭隘部装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一記載の炉内構
    造物狭隘部装置において、 原子炉内に挿入される水中照明装置および水中テレビカ
    メラ、を具備していることを特徴とする炉内構造物狭隘
    部装置。
JP8067972A 1996-03-25 1996-03-25 炉内構造物狭隘部装置 Pending JPH09257983A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012177291A1 (en) * 2011-06-23 2012-12-27 Santure Robert J Surface media blasting system and method

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