JPH09256191A - めっき方法及びめっき装置及びそのめっき装置を使用しためっき設備 - Google Patents

めっき方法及びめっき装置及びそのめっき装置を使用しためっき設備

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JPH09256191A
JPH09256191A JP6455696A JP6455696A JPH09256191A JP H09256191 A JPH09256191 A JP H09256191A JP 6455696 A JP6455696 A JP 6455696A JP 6455696 A JP6455696 A JP 6455696A JP H09256191 A JPH09256191 A JP H09256191A
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JP
Japan
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plating
work
plating solution
piston
cleaning
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Application number
JP6455696A
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English (en)
Inventor
Katsuya Murakami
克哉 村上
Masayuki Sumiyoshi
正行 住吉
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスキング部材を使用せずにワークの外側面
の部分めっきを可能にして生産コストの低減を図るとと
もに、めっき精度も向上させる。 【解決手段】 本発明に係るめっき方法は、ワーク10
の表面を部分的にめっきするめっき方法において、ワー
ク10を軸心回りに回転可能な状態で支持し、前記ワー
ク10の外側面の一部を一定深さだけめっき液Lに浸漬
し、そのワーク10を軸心回りに回転させることを特徴
とする。このため、ワーク10の先端面10h等にマス
キングをすることなく外側面14,11のみを円周方向
にめっきすることができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークの表面を部
分的にめっきするめっき方法及びめっき装置及びそのめ
っき装置を使用しためっき設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークの表面を部分的にめっきす
る場合には、特開平1−294945号公報に記載され
ているように、ワークの被めっき面以外をマスキング部
材で覆った後、そのワーク全体をめっき液に浸漬してめ
っきする方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にマスキング部材を着脱する作業は手作業が主体となる
ために生産性が悪い。また、めっき後の処理液が付着し
たマスキング部材を取り扱うために作業環境上も好まし
くない。さらに、マスキング部材はマスキングの必要な
範囲に合わせた特殊な形状となり、めっき液に対する耐
性も要求される。このため、マスキング部材が高価なも
のとなり、また、めっき処理後の回収、洗浄等も必要な
ことから生産コストの増加に繋がる。さらに、前記ワー
クとマスキング部材との嵌合部には微小な隙間が生じる
ことは避けられない。このため、例えば、第1のめっき
処理の後に第2めっき処理を引き続き行うような場合に
は、前記隙間の部分に前工程のめっき液が残留するため
この部分の皮膜品質の悪化に繋がり、めっき精度が低下
する。本発明の技術的課題は、マスキング部材を使用し
なくてもワークの表面を部分的にめっきできるようにす
ることにより、生産コストの低減を図るとともにめっき
精度の向上も図ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有するめっき方法及びその装置及び前記めっき装
置を使用しためっき設備によって解決される。即ち、請
求項1に記載の発明は、ワークの表面を部分的にめっき
するめっき方法において、前記ワークを軸心回りに回転
可能な状態で支持し、前記ワークの外側面の一部を一定
深さだけめっき液に浸漬し、そのワークを軸心回りに回
転させることを特徴とする。このため、ワークの先端面
等にマスキングをすることなく外側面のみを円周方向に
めっきすることができるようになる。また、回転角度を
設定することによりめっきする範囲を調整することも可
能である。さらに、ワークの軸方向における一部分をめ
っき液に浸漬することにより、外側面の一部分を円周方
向にめっきすることも可能となる。即ち、本発明による
と、マスキング部材を使用せずにワークの表面を部分的
にめっきすることができるため、生産コストの低減が図
れるとともに、めっき精度も向上させることができる。
また、ワークの被めっき面の一部をめっき液に浸漬する
方法のため、めっき液槽も小型になる。なお、回転速度
を調整することにより、めっきの膜厚を調整することも
できる。
【0005】また、請求項2に記載の発明は、ワークの
表面を部分的にめっきするめっき装置において、前記ワ
ークの一部を収納できる開口部を備えており、液面が所
定のレベルに保持されるようにめっき液を貯留する少な
くとも一つのめっき液槽と、前記ワークが軸心回りに回
転できるように、かつ、その外側面の一部が一定深さだ
けめっき液に浸漬されるように、前記ワークを支持する
支持機構と、前記支持機構に支持されたワークを軸心回
りに回転させる回転手段とを有している。即ち、本発明
に係るめっき装置によって、請求項1に記載の発明を実
施することができるようになる。
【0006】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のめっき装置において、めっき液槽に収納されて
いる電極と、前記電極とワークとの間に電圧を印加する
電源装置と、を有している。このため、ワークを一定速
度で回転させることにより均一な電流密度で電気めっき
を行うことができる。また、ワークによってめっき液が
攪拌されることにより通電が断続的になり、被めっき面
へのイオンの供給が促進されてめっき速度が速くなる。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載のめっき装置において、めっき工程中に、基準位
置からワークのめっき面までの距離を測定する距離セン
サーを備えている。このため、めっき皮膜の変化を監視
しながらめっきを実施できるようになり、ワークの前加
工の寸法ばらつきに係わらず一定の仕上がり寸法を得る
ことができる。
【0008】また、請求項5に記載の発明は、請求項2
に記載のめっき装置と、洗浄装置と、搬送装置とを備え
るめっき設備において、前記洗浄装置は、ワークの表面
を部分的に洗浄する洗浄装置であって、前記ワークの一
部を収納できる開口部を備えており、洗浄液の液面が所
定のレベルに保持されるようにその洗浄液を貯留する少
なくとも一つの洗浄液槽と、前記ワークが軸心回りに回
転できるように、かつ、その外側面の一部が一定深さだ
け洗浄液に浸漬されるように、前記ワークを支持する支
持機構と、前記支持機構に支持されたワークを軸心回り
に回転させる回転手段とを有しており、搬送装置は、め
っき工程に従ってワークを洗浄装置とめっき装置との間
で搬送することを特徴とする。このため、洗浄装置によ
ってワークの被めっき面のみを洗浄できるようになり、
マスキングをすることなく洗浄とめっき処理とをめっき
工程に従って連続して行うことができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕以下、図1、図2及び図5に基づ
いて、本発明の第1の実施の形態に係るめっき装置及び
そのめっき装置を使用しためっき方法について説明す
る。ここで、図1は本めっき装置の要部側面図であり、
図2は本めっき装置の全体平面図、要部断面図(B−B
断面図)である。本めっき装置1は、ピストン10(図
5参照)のトップランド部14とスカート部11とに耐
焼付性を持たせるための金属めっきを行う装置であり、
図2に示されるように、本体ベース2を備えている。さ
らに、前記本体ベース2上には前記ピストン10を水平
に、かつ、軸心回りに回転可能な状態に支持するための
支持機構3が設けられている。
【0010】前記支持機構3は、図1、図2に示される
ように、前記ピストン10を軸方向両側から挟む位置決
めピン4と円盤状の押し金5とから構成されている。前
記位置決めピン4は先端に円錐面4eを備える水平なピ
ンであり、その円錐面4eの頂点部分がピストン10の
頂面10hに形成されたセンター穴10cに嵌合され
る。さらに、前記位置決めピン4の後方にはその位置決
めピン4をピストン10に押付けるように付勢されたバ
ネ4sが取付けられている。前記押し金5は、前記位置
決めピン4と同軸に配置された小径円盤部5sと大径円
盤5dとを備えており、その小径円盤部5sがピストン
10のスカート部11の内側に嵌合できるようになって
いる。また、前記大径円盤部5dには、小径円盤5sが
接続された面と反対側の面に回転駆動装置20の回転軸
22が連結されている。この構造により、位置決めピン
4と押し金5とに挟まれたピストン10は水平に、か
つ、軸方向に規制された状態で、軸心回りに回転可能と
なっている。即ち、前記回転駆動装置20及び回転軸2
2等が本発明の回転手段に相当する。
【0011】前記本体ベース2の上面には、図2(A)
に示されるように、その中央位置に第1めっき液槽7及
び第2めっき液槽8等が形成されためっき用ベース6が
固定されている。前記めっき用ベース6は平面角形をし
た厚板であり、その表面にピストン10のトップランド
部14の下側を収納する第1円弧溝7mが幅方向に形成
されている。前記第1円弧溝7mはピストン10の外径
よりもわずかに大きい曲率を有しており、前記支持機構
3にセットされたピストン10のトップランド部14が
収納される際に所定のクリアランスが設けられるように
なっている。そして、前記第1円弧溝7mの中央底部
に、図2(B)に示されるように、前記第1めっき液槽
7が形成されている。前記第1めっき液槽7は、ピスト
ン10のトップランド部14をめっきする際に使用され
るめっき液Lを貯留するための上部開放型容器であり、
そのめっき液Lを供給する供給ポート7uとめっき液L
を排出する排出ポート7xとが連通している。
【0012】前記第1めっき液槽7は、図1(B)に示
されるように、めっき液Lの液面を予め決められたレベ
ルに保持できるようになっており、前記めっき液Lがそ
のレベルに保持された状態で、前記支持機構3にセット
されたピストン10のトップランド部14の一部が所定
の深さDだけめっき液Lに浸漬される。なお、図1
(B)は、図1(A)のB部拡大図を表している。ここ
で、めっき液Lの液面を所定レベルに保持するために、
供給ポート7uと排出ポート7xとが高さ方向に一定寸
法だけオフセットされており、供給ポート7uから第1
めっき液槽7に供給されるめっき液Lの流量がコントロ
ールされている。さらに、前記第1めっき液槽7の底部
には電極であるアノード7aが固定されており、前記ア
ノード7aとピストン10との間に第1電源装置23に
よって電圧が印加されるようになっている(図1(A)
参照)。
【0013】前記めっき用ベース6には、第1円弧溝7
mの隣に前記ピストン10の2ndランド部13と3r
dランド部12の下側を収納する中央円弧溝6mが形成
されている。前記中央円弧溝6mはピストン10の外径
よりもわずかに大きい曲率を有しており、前記支持機構
3にセットされたピストン10の2ndランド部13と
3rdランド部12が収納される際に所定のクリアラン
スが設けられるようになっている。前記中央円弧溝6m
は、第1円弧溝7mと第1薄壁6kによって仕切られて
おり、その第1薄壁6kの一部が、図1に示されるよう
に、ピストン10のトップランド部14と2ndランド
部13との間のリング溝16に収納されるようになって
いる。ここで、前記ピストン10の2ndランド部13
と3rdランド部12とはめっきされないため、中央円
弧溝6mにはめっき液槽は形成されていない。
【0014】また、前記めっき用ベース6には、中央円
弧溝6mの隣にピストン10のスカート部11の下側を
収納する第2円弧溝8mが形成されている。前記第2円
弧溝8mはピストン10の外径よりもわずかに大きい曲
率を有しており、前記支持機構3にセットされたピスト
ン10のスカート部11が収納される際に所定のクリア
ランスが設けられるようになっている。また、前記第2
円弧溝8mは、中央円弧溝6mと第2薄壁8kによって
仕切られており、その第2薄壁8kの一部が、図1に示
されるように、ピストン10の3rdランド部12とス
カート部11との間のリング溝18に収納されるように
なっている。
【0015】前記第2円弧溝8mには、その中央底部に
前記第2めっき液槽8が形成されている。前記第2めっ
き液槽8は、ピストン10のスカート部11をめっきす
る際に使用されるめっき液Lを貯留するための上部開放
型容器であり、そのめっき液Lを供給する供給ポート
(図示されていない)とめっき液Lを排出する排出ポー
ト(図示されていない)とが連通している。
【0016】前記第2めっき液槽8は、前記第1めっき
液槽7と同様にめっき液Lを予め決められたレベルに保
持できるようになっており、前記めっき液Lがそのレベ
ルに保持された状態で、前記支持機構3にセットされた
ピストン10のスカート部11の一部が所定の深さDだ
けめっき液Lに浸漬されるようになる。さらに、前記第
2めっき液槽8の底部には電極であるアノード8aが装
着されており、前記アノード8aとピストン10間に第
2電源装置24によって電圧が印加されるようになって
いる。
【0017】次に、本実施の形態に係るめっき方法につ
いて説明する。先ず、第1めっき液槽7と第2めっき液
槽8とにめっき液Lが供給されて液面が予め決められた
レベルに保持される。さらに、前記ピストン10が、図
1に示されるように、支持機構3の位置決めピン4と押
し金5との間に挟まれて水平にセットされる。これによ
って、そのピストン10のトップランド部14の下側が
第1円弧溝7mに収納されるとともに、その一部が深さ
Dだけ第1めっき液槽7のめっき液Lに浸漬される。
【0018】また、前記ピストン10の2ndランド部
13と3rdランド部12との下側が中央円弧溝6mに
収納され、さらに、そのスカート部11の下側が第2円
弧溝8mに収納されて、その一部が深さDだけ第2めっ
き液槽8のめっき液Lに浸漬される。即ち、めっきが必
要とされるトップランド部14とスカート部11の一部
分のみがめっき液Lに浸漬される。次に、前記第1電源
装置23及び第2電源装置24によって第1めっき液槽
7のアノード7a、第2めっき液槽8のアノード8aと
ピストン10間に電圧が印加される。そして、この状態
で、前記回転駆動装置20が駆動されることにより、前
記ピストン10が軸心回りに所定のスピードで回転す
る。これによって、前記ピストン10のトップランド部
14の外周とスカート部11の外周とに連続的にめっき
が施される。なお、被めっき面であるトップランド部1
4とスカート部11との面積が異なるため、第1電源装
置23と第2電源装置24との電流制御は独立して行わ
れる。
【0019】このように、本実施の形態に係るめっき装
置1では、前記ピストン10の被めっき面のみをめっき
液Lに浸漬する方法であるため、マスキング材を使用す
ることなくピストン10に部分めっきを施すことができ
るようになる。このため、生産コストの低減が図れると
ともに、めっき精度も向上する。また、ピストン10を
軸心回りに回転させながらそのピストン10の外周面に
めっきを施す方法であるため、めっき範囲内の電流密度
分布が均一になり、一定膜厚のめっきを得ることができ
るようになる。さらに、ピストン10の回転によりめっ
き液Lが攪拌され、さらに、通電が断続的となることに
より、被めっき面へのイオンの供給が促進され、高速に
めっきすることが可能になる。また、ピストン10の被
めっき面の一部をめっき液に浸漬する方法のため、めっ
き液槽が小型で良くなる。
【0020】ここで、本実施の形態では電気めっき用の
めっき装置1について説明したが、第1めっき液槽7、
第2めっき液槽8からそれぞれアノード7a,8aを取
り除いてめっき液のみ供給すれば無電解めっきが可能で
ある。また、めっき液の代わりに洗浄液等を供給するこ
とにより、めっき前処理が可能になる。
【0021】〔第2の実施の形態〕以下、図3及び図4
に基づいて、本発明の第2の実施の形態に係るめっき設
備の説明をする。ここで、図3は本めっき設備の全体平
面図及びめっき工程図を表しており、図4は本めっき設
備において使用されるめっき装置の要部側面図である。
本めっき設備50は、図3(A)に示されるように、平
行に設けられた一対のコンベヤ52と、両コンベヤ52
によって搬送される枠状のフレーム54とを有してい
る。前記フレーム54はコンベヤ52の幅方向に位置ズ
レしないようにそのコンベヤ52に載置されており、さ
らに、その上面にはワークであるピストン10を支持す
る支持機構3、即ち、位置決めピン4、押し金5及び回
転駆動装置20等が固定されている。
【0022】前記支持機構3は、ピストン10をコンベ
ヤ52の搬送方向に対して直角に、かつ、所定のレべル
で水平に支持できるようになっている。また、前記フレ
ーム54には、図4に示されるように、支持機構3にセ
ットされたピストン10のめっき面までの距離を測定す
る距離センサー30が定位置に取付けられている。
【0023】さらに、前記一対のコンベヤ52の間に
は、図3(B)のめっき工程に合わせて水洗槽56や洗
浄液等を貯留した洗浄用ベース58及びめっき用ベース
6が配置されている。ここで、前記洗浄用ベース58
は、第1の実施の形態におけるめっき用ベース6と同じ
構造であり、アノード7a,8aが取り除かれてめっき
液Lの代わりに洗浄液等が供給されるようになってい
る。また、前記水洗槽56や洗浄用ベース58及びめっ
き用ベース6はそれぞれ図示されていない昇降装置によ
って所定量だけ昇降できるようになっている。即ち、前
記支持機構3や水洗槽56及び洗浄用ベース58等が本
発明の洗浄装置として機能する。また、前記コンベヤ5
2及びフレーム54が本発明の搬送装置として機能す
る。
【0024】次に、本実施の形態に係るめっき方法につ
いて説明する。先ず、ピストン10が支持機構3の位置
決めピン4と押し金5との間に挟まれて水平にセットさ
れる。次に、前記コンベヤ52が駆動されてフレーム5
4が最初の処理である脱脂位置に位置決めされる(図3
参照)。この状態で、脱脂用の洗浄液が溜められた洗浄
用ベース58が所定位置まで上昇して、図1に示される
ように、ピストン10のトップランド部14とスカート
部11とが所定深さDだけ洗浄液に浸漬される。次に、
回転駆動装置20等が駆動することにより、前記ピスト
ン10が軸心回りに回転してトップランド部14とスカ
ート部11との全周が洗浄液により洗浄される。
【0025】このようにして前記脱脂が終了すると、脱
脂用洗浄用ベース58が下降して前記コンベヤ52が駆
動され、フレーム54は次の工程である水洗位置に位置
決めされる。水洗工程でも同様に水洗槽56が所定位置
まで上昇してピストン10の外周面が所定深さだけ洗浄
水に浸漬され、回転駆動装置20等が駆動することによ
り前記ピストン10の外周面が水洗される。このような
処理が繰り返し実施されて、フレーム54が電気本めっ
きの位置に位置決めされると、めっき用ベース6が所定
位置まで上昇して、図4に示されるように、ピストン1
0のトップランド部14とスカート部11とが所定深さ
Dだけめっき液Lに浸漬される。次に、前述のように、
回転駆動装置20等が駆動して前記ピストン10が軸心
回りに回転し、トップランド部14とスカート部11と
の全周に電気めっきが施される。このとき、距離センサ
ー30によってめっき皮膜の変化を監視しながらめっき
を実施できるために、前記ピストン10の前加工におい
て、寸法ばらつきが若干あっても一定の仕上がり寸法を
得ることができるようになる。
【0026】このように、本実施の形態に係るめっき設
備50はめっき装置1と、洗浄装置56,58と、搬送
装置52,54とを備えており、マスキングをすること
なく洗浄とめっき処理とを工程に従って連続して行うこ
とができるため、ピストン10のめっき工程におけるサ
イクルタイムを短縮することができるようになる。ま
た、ピストン10の支持機構3を各処理において使用で
きるため、設備コストの低減を図ることができるように
なる。
【0027】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この本発明の実施の形態には請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような技術的事項を有するもの
であることを付記しておく。 (1) 請求項5に記載のめっき設備において、搬送装
置は、支持機構とその支持機構にセットされたワークと
を一体で搬送する構造であり、めっき装置のめっき液槽
と洗浄装置の洗浄液槽とは、前記ワークが予め決められ
た位置に位置決めされた状態で、所定レベルまで上昇す
ることを特徴とするめっき設備。即ち、ワークの支持機
構を共用することができるとともに、ワークの搬送中に
めっき液槽等が邪魔になることがない。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、マスキング部材を使用
せずにワークの外側面を部分的にめっきすることができ
るため、生産コストの低減が図れるとともに、めっき精
度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るめっき装置の
要部側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るめっき装置の
全体平面図及び要部断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るめっき設備の
全体平面図及びめっき工程図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るめっき装置の
要部側面図である。
【図5】ワークであるピストンの側面図である。
【符号の説明】
L めっき液 3 支持機構 4 位置決めピン 5 押し金 7 第1めっき液槽 7a アノード 8 第2めっき液槽 8a アノード 20 回転駆動装置(回転手段) 23 第1電源装置 24 第2電源装置 30 距離センサー 52 コンベヤ(搬送装置) 54 フレーム(搬送装置) 56 水洗槽(洗浄装置) 58 洗浄用ベース(洗浄装置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの表面を部分的にめっきするめっ
    き方法において、 前記ワークを軸心回りに回転可能な状態で支持し、前記
    ワークの外側面の一部を一定深さだけめっき液に浸漬
    し、そのワークを軸心回りに回転させることを特徴とす
    るめっき方法。
  2. 【請求項2】 ワークの表面を部分的にめっきするめっ
    き装置において、 前記ワークの一部を収納できる開口部を備えており、液
    面が所定のレベルに保持されるようにめっき液を貯留す
    る少なくとも一つのめっき液槽と、 前記ワークが軸心回りに回転できるように、かつ、その
    外側面の一部が一定深さだけめっき液に浸漬されるよう
    に、前記ワークを支持する支持機構と、 前記支持機構に支持されたワークを軸心回りに回転させ
    る回転手段と、を有することを特徴とするめっき装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のめっき装置において、 めっき液槽に収納されている電極と、 前記電極とワークとの間に電圧を印加する電源装置と、
    を有することを特徴とするめっき装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のめっき装置において、 めっき工程中に、基準位置からワークのめっき面までの
    距離を測定する距離センサーを備えることを特徴とする
    めっき装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のめっき装置と、洗浄装
    置と、搬送装置とを備えるめっき設備において、 前記洗浄装置は、ワークの表面を部分的に洗浄する洗浄
    装置であって、 前記ワークの一部を収納できる開口部を備えており、洗
    浄液の液面が所定のレベルに保持されるようにその洗浄
    液を貯留する少なくとも一つの洗浄液槽と、前記ワーク
    が軸心回りに回転できるように、かつ、その外側面の一
    部が一定深さだけ洗浄液に浸漬されるように、前記ワー
    クを支持する支持機構と、前記支持機構に支持されたワ
    ークを軸心回りに回転させる回転手段とを有しており、 搬送装置は、めっき工程に従ってワークを洗浄装置とめ
    っき装置との間で搬送することを特徴とするめっき設
    備。
JP6455696A 1996-03-21 1996-03-21 めっき方法及びめっき装置及びそのめっき装置を使用しためっき設備 Pending JPH09256191A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336093A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Hyomen Shori System:Kk 電着塗装装置および方法

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JP2006336093A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Hyomen Shori System:Kk 電着塗装装置および方法

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