JPH09255656A - スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬 - Google Patents

スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬

Info

Publication number
JPH09255656A
JPH09255656A JP8073753A JP7375396A JPH09255656A JP H09255656 A JPH09255656 A JP H09255656A JP 8073753 A JP8073753 A JP 8073753A JP 7375396 A JP7375396 A JP 7375396A JP H09255656 A JPH09255656 A JP H09255656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
amino
compound
nmr
ethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8073753A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Hidaka
弘義 日▲高▼
Tsutomu Inoue
勗 井上
Mitsushige Murata
光繁 村田
Hiroyuki Nakano
浩行 中野
Isao Umezawa
勲 梅澤
Shizuaki Yokota
静昌 横田
Hiroe Yoshikawa
浩恵 芳川
Tomomitsu Sasaki
智満 佐々木
Yumi Yajima
由美 谷島
Hiroshi Nakamura
洋 中村
Takafumi Watabe
尚文 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Yakuhin Co Ltd
Original Assignee
Fuji Yakuhin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Yakuhin Co Ltd filed Critical Fuji Yakuhin Co Ltd
Priority to JP8073753A priority Critical patent/JPH09255656A/ja
Publication of JPH09255656A publication Critical patent/JPH09255656A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素
基、A1 はアルキレン基、R1 及びR2 は水素原子、置
換基を有してもよい複素環式基又はR1 及びR2 は隣接
する窒素原子と一緒になって置換基を有してもよい複素
環式基を示し、R3は水素原子又はアルキル基を示
す。)で表されるスルフォンアミド誘導体又はその塩及
びこれを含有する医薬。 【効果】 本剤は優れた血小板凝集阻害作用を有してお
り、心筋梗塞、肺塞栓症、末梢動脈塞栓症、脳血栓、脳
梗塞等の循環器系障害の治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スルフォンアミド
誘導体又はその塩及びこれを含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】わが国は、人口の老齢化に伴い、その死
因のうち、循環器系疾患によるものが増加し、悪性腫瘍
とともに大きな割合を占めていることは周知の事実であ
る。循環器系疾患治療薬として血管拡張により血圧を降
下させ、かつ血流の改善作用を行うことはきわてめ有効
な方法であり、また、血小板凝集作用を抑制することは
動脈血栓の発生を防止する有用な手段である。
【0003】血小板はDonneによって1842年に
発見されて以来(C.A.Acad.Sci(Pari
s)14,336,1842)、長い間、止血に必要な
血液中の1成分として扱われてきた。今日では、血小板
は、単に止血機構の主役を演ずるだけではなく臨床的に
注目される動脈硬化への関与、血栓性疾患を含む循環器
疾患、ガン転移、臓器移植後の拒絶反応、更に免疫反応
への関与等多機能性を示すことが明らかにされている。
【0004】しかしながら、血小板凝集抑制剤を用いた
治療法の歴史は比較的新しく、例えばスルフォンアミド
の骨格を有する血小板凝集抑制剤も数多く知られている
ものの、それらの血小板凝集抑制効果は未だ十分とは言
えない。そこで、循環器系疾患に対する優れた治療効果
を示す血小板凝集抑制剤の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、優れた血小板凝集抑制作用を有し、心筋梗塞、肺栓
塞症、末梢動脈塞栓症、脳血栓、脳梗塞等の循環器系疾
患の治療剤として有用な新規化合物を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる実情において、本
発明者らはトロンボキサンA2レセプター阻害剤が血小
板凝集阻害作用のあることに着目し、スルフォンアミド
誘導体のトロンボキサンA2レセプター阻害作用につい
て種々検討した結果、下記一般式(1)で表されるスル
フォンアミド誘導体が優れた血小板凝集抑制効果を有
し、医薬として有用であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Arは置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基を示し、A1 はアルキレン基を示し、
1 及びR2 はそれぞれ水素原子、アルコキシカルボニ
ル基又は置換基を有していてもよい複素環式基を示す
か、R1 とR2 が隣接する窒素原子と一緒になって置換
基を有していてもよい複素環式基を形成し、R3 は水素
原子又はアルキル基を示す。)で表されるスルフォンア
ミド誘導体又はその塩を提供するものである。
【0010】また、本発明は一般式(1)で表されるス
ルフォンアミド誘導体又はその塩を有効成分とする医薬
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】一般式(1)中、Arは置換基を
有していてもよい芳香族炭化水素基を示すが、当該芳香
族炭化水素基としては炭素数6〜14の芳香族炭化水素
基が挙げられ、具体的にはフェニル基、インデニル基、
ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ、このうち
フェニル基又はナフチル基が特に好ましい。当該芳香族
炭化水素基に置換し得る基としては、ハロゲン原子、ア
ルキル基及びアルコキシル基が挙げられる。ここで、ハ
ロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及
びヨウ素原子が挙げられる。アルキル基としては炭素数
1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。また、
アルコキシル基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分岐
鎖のアルコキシル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基
等が挙げられる。
【0012】特に好ましいArとしては、フェニル基、
ハロゲン化フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基
及びナフチル基を挙げることができる。
【0013】一般式(1)中、A1 としてはアルキレン
基を示すが、炭素数1〜12、特に炭素数3〜6の直鎖
又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。具体的には、メ
チレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン
基、2−プロピレン基、ジメチルメチレン基、テトラメ
チレン基、1−メトルトリメチレン基、2−メチルトリ
メチレン基、3−メチルトリメチレン基、1−エチルエ
チレン基、2−エチルエチレン基、2,2−ジメチルエ
チレン基、1,1−ジメチルエチレン基、エチルメチル
メチレン基、ペンタメチレン基、1−メチルテトラメチ
レン基、2−メチルテトラメチレン基、3−メチルテト
ラメチレン基、4−メチルテトラメチレン基、1,1−
ジメチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレ
ン基、3,3−ジメチルトリメチレン基、1,3−ジメ
チルトリメチレン基、2,3−ジメチルトリメチレン
基、1,2−ジメチルトリメチレン基、1−エチルトリ
メチレン基、1,1,2−トリメチルエチレン基、ジエ
チルメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチルペンタ
メチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、2,
2−ジメチルテトラメチレン基、3,3−ジメチルテト
ラメチレン基、4,4−ジメチルテトラメチレン基、
1,1,3−トリメチルトリメチレン基、1,1,2−
トリメチルトリメチレン基、1,1,2,2−テトラメ
チルエチレン基、1,1−ジメチル−2−エチルエチレ
ン基、1,1−ジエチルエチレン基、ヘプタメチレン
基、1−メチルヘキサメチレン基、1,1−ジメチルペ
ンタメチレン基、2,2−ジメチルペンタメチレン基、
3,3−ジプチルペンタメチレン基、4,4−ジメチル
ペンタメチレン基、5,5−ジメチルペンタメチレン
基、1,1,4−トリメチルテトラメチレン基、1,
1,2−トリメチルテトラメチレン基、1,1,3−ト
リメチルテトラメチレン基、1,1,2,2−テトラメ
チルトリメチレン基、1,1,3,3−テトラメチルト
リメチレン基、1,1−ジメチル−2−エチルトリメチ
レン基、1,1−ジメチル−3−エチルトリメチレン
基、オクタメチレン基、1−メチルヘプタメチレン基、
1,1,−ジメチルヘキサメチレン基、ノナメチレン
基、1−メチルオクタメチレン基、1,1−ジメチルヘ
プタメチレン基、デカメチレン基、1−メチルノナメチ
レン基、1,1−ジメチルノナメチレン基、ドデカメチ
レン基、1,1−ジメチルデカメチレン基等が挙げら
れ、このうちトリメチレン基、テトラメチレン基、ペン
タメチレン基が更に好ましい。
【0014】R1 及びR2 で示されるアルコキシカルボ
ニル基としては、総炭素数2〜7のアルコキシカルボニ
ル基が好ましく、具体的にはメトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基
等が挙げられる。
【0015】また、R1 及びR2 で示される置換基を有
していてもよい複素環式基としては、飽和又は不飽和の
複素環式基が挙げられ、このうち不飽和の複素環式基、
特に芳香族複素環式基が好ましい。また、当該複素環を
構成するヘテロ原子としては窒素原子、酸素原子、硫黄
原子が挙げられる。また、当該複素環式基の具体例とし
ては、ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピリミジル
基、インドリル基、イミダゾリル基、クマリニル基、フ
タルイミジル基、キノリル基、ピペラニジル基、テトラ
ゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリ
ル基、チアジアゾリル基又はそれらのチエノ−、ピリジ
ノ−、ピリミジノ−、ピラジノ−、ピリダジノ−又はベ
ンゾ縮合体等が挙げられる。
【0016】また、この複素環式基に置換し得る基とし
ては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニト
ロ基、アミノ基等が挙げられる。ここでアルキル基とし
ては炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げ
られ、アルコキシル基としては炭素数1〜6の直鎖又は
分岐鎖のアルコキシル基が挙げられる。
【0017】特に好ましい置換基を有していてもよい複
素環式基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシル基、ニトロ基及びアミノ基から選ばれる1〜2個
が置換していてもよいピリジル、ピリミジル又はチアジ
アゾリル基が挙げられる。
【0018】また、-N(R1)R2で形成される置換基を有し
ていてもよい複素環式基としては、飽和又は不飽和の複
素環式基が挙げられ、このうち不飽和の複素環式基、特
に芳香族複素環式基が好ましい。当該複素環式基の具体
例としては、ピリジル基、ピリミジル基、インドリル
基、インダゾリル基、フタルイミジル基、キノリル基、
ピペラニジル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基、オ
キサゾリル基又はそれらのチエノ−、ピリジノ−、ピリ
ミジノ−、ピラジノ−、ピリダジノ−又はベンゾ縮合体
が挙げられる。
【0019】また、この複素環式基に置換し得る基とし
ては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ニ
トロ基、アミノ基等が挙げられる。ここでアルキル基と
しては炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙
げられ、アルコキシル基としては炭素数1〜6の直鎖又
は分岐鎖のアルコキシル基が挙げられる。
【0020】特に好ましい-N(R1)R2で示される置換基を
有していてもよい複素環式基としては、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基及びアミノ基か
ら選ばれる1〜2個が置換していてもよい、イミダゾリ
ル、トリアゾリル又はイミダゾピリジル基が挙げられ
る。
【0021】またR3 で示されるアルキル基としては、
炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が
挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオ
ペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル
基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル
基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル
基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、
1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル
基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチ
ル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブ
チル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、
1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリ
メチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル
基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基などが挙げられ、このうちメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基が特に好ましい。
【0022】本発明のスルフォンアミド誘導体の好まし
い態様としては、Arがハロゲン原子、アルキル基及び
アルコキシル基から選ばれる置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基であり;A1 が炭素数3〜6の直鎖又
は分岐鎖のアルキレン基であり;R1 及びR2 がそれぞ
れ水素原子、アルコキシカルボニル基又はハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基及びアミノ
基から選ばれる1〜2個が置換していてもよいピリジ
ル、ピリミジルもしくはチアジアゾリル基を示すか、R
1 及びR2 が隣接する窒素原子と一緒になって、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基及びア
ミノ基から選ばれる1〜2個が置換していてもよいイミ
ダゾリル、トリアゾリル又はイミダゾピリジル基を形成
し;R3 が水素原子である化合物が挙げられる。
【0023】本発明のスルフォンアミド誘導体の塩とし
ては、薬学的に許容される塩であれば特に制限されず、
そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウ
ム塩又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカ
ル土類金属の塩;フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩;炭酸
塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機
塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン
酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルキルスルホ
ン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン
酸塩のようなアリールスルホン酸塩;フマール酸塩、コ
ハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイ
ン酸塩等の有機酸塩;及びグルタミン酸塩、アスパラギ
ン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
【0024】また本発明には、上記一般式(1)の水和
物、薬学的に許容される各種溶媒和物や結晶多形のもの
等も含まれる。
【0025】本発明化合物(1)は、例えば次の反応式
に従って製造することができる。
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R3aはアルキル基を示し、Xはハ
ロゲン原子を示し、Ar、A1 、R1及びR2 は前記と
同じ)
【0028】すなわち、一般式(2)で表される化合物
にArSO2Xで表されるスルフォン化試薬を反応させること
により本発明化合物(1A)を得ることができる(A工
程)。一方、一般式(3)で表される化合物のニトロ基
を還元することにより化合物(1C)を得ることができ
る(B工程)。この化合物(1C)にアミノ基反応試薬
を反応させることにより化合物(1A)を得ることがで
きる(C工程)。更に、化合物(1A)は加水分解する
ことにより化合物(1B)とすることができる(D工
程)。以下、各工程毎に説明する。
【0029】(A工程)化合物(2)を適当な溶媒中、
必要ならば塩基の存在下、例えば塩化ベンゼンスルフォ
ニル等のスルフォン化試薬を作用させることにより、化
合物(1A)を得ることができる。用いられる塩基とし
ては、トリエチルアミン、ピリジンが挙げられる。溶媒
としては、例えばジオキサン、アセトニトリル、テトラ
ヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルフォキシド、1,2−ジエトキシエタン、塩化メ
チレン、ベンゼン、トルエン、ピリジン等を例示でき
る。反応に際しては、化合物(2)1モルに対し、例え
ば塩化ベンゼンスルフォニルを1.2モル程度、塩基を
1.2モル程度使用するのが好ましく、反応温度は0〜
50℃であり、反応時間は数分〜12時間で行うことが
好ましい。
【0030】(B工程)化合物(3)を適当な溶媒中、
ニトロ基をアミノ基に還元することにより化合物(1
C)が得られる。還元方法としてはすず及び鉄等の金属
と塩酸により還元するか、パラジウム、ラネーニッケル
等の触媒の存在下に接触還元が利用できる。
【0031】(C工程)化合物(1C)を適当な溶媒
中、必要ならば塩基の存在下、適当な脱離基を有する脂
肪族あるいは芳香族化合物等のアミノ基と反応する試薬
を作用させることにより化合物(1A)が得られる。溶
媒としては、A工程と同様の溶媒を使用することがで
き、反応に際しては、化合物(1C)1モルに対し、ア
ミノ基と反応する試薬1.0〜1.1モル、塩基を0〜
1.5モル使用することが好ましく、反応温度は室温〜
150℃であり、反応時間は数分〜12時間で行うこと
が好ましい。
【0032】(D工程)化合物(1A)を適当な溶媒に
溶解させ、通常のエステル加水分解を、塩基性条件下、
酸性条件下、あるいは中性条件下で行うことにより化合
物(1B)が得られる。塩基性条件下で用いる塩基とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化バリウム等が挙げられ、酸性条件下で用い
る酸としては塩酸、硫酸等の無機酸、三塩化ホウ素等の
ルイス酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸
等の有機酸等が挙げられ、中性条件下では、ヨウ化リチ
ウム、臭化リチウム等のハロゲンイオン、チノール及び
セノレール等のアルカリ金属塩、ヨードトリメチルシラ
ン及びエステラーゼのような酵素が挙げられる。反応に
用いる溶媒としては、水、アルコール(例えばメタノー
ル、エタノール)、アセトン、ジオキサン、アセトニト
リル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルフォキシド、ギ酸、酢酸、ピリジ
ン、ルチジン、コリジン等が用いられる。上記の常用の
溶媒は、水との混合物を用いてもよい。反応は通常室温
で進行するが、氷冷下にて行う必要のあるもの、あるい
は加熱を要するものもあり、常法により適宜選択して行
うことができる。
【0033】A工程は、R1 及びR2 が隣接する窒素原
子と一緒になって置換基を有していてもよい複素環式基
を示す場合に有用であり、一方、C工程はR1 及びR2
のうち少なくとも一方が置換基を有していてもよい複素
環式基を示す場合に有用である。
【0034】前記反応に用いられる化合物(2)は、例
えばハロゲン化−o−ニトロフェノールにハロゲン化脂
肪酸類を反応させてハロゲン化−o−ニトロ−フェノキ
シ脂肪酸類を得、次いでこれにNH(R1)R2で示されるアミ
ン類を反応させることにより得ることができる。一方、
化合物(3)は、ニトロ化−o−アミノフェノールにハ
ロゲン化脂肪酸類を反応させて、ニトロ化−o−アミノ
フェノキシ脂肪酸類を得、次いでこれにアリールスルフ
ォン酸ハライドを反応させることにより得ることができ
る。
【0035】上記反応により得られる本発明の化合物
(1)は、通常の分離精製手段、例えば、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等により容易に結晶又は液状物
として単離することができる。
【0036】本発明の医薬は、ヒトを含む哺乳動物の治
療剤として、その薬理作用及びその投与目的に応じ、そ
のまま又は各種製剤の形態で使用することができる。当
該製剤は、活性成分として有効な量の一般式(1)の化
合物若しくはその塩とその薬学的に許容される担体を均
一に混合して製造できる。本発明製剤の有効成分の投与
量は、用法、患者の年令、性別、その他の条件等に応じ
て適宜選択されるが、通常1〜300mg/kg/日の範囲
とするのがよい。また、上記担体としては、投与に対し
て望ましい製剤の形態に応じた広い範囲のものを使用す
ることができる。更に、本発明製剤は経口的に又は軟
膏、注射等の非経口的投与に対して適する単位服用形態
にあることが望ましい。
【0037】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、優れた血小板凝
集阻害作用を有しており、心筋梗塞、肺塞栓症、末梢動
脈塞栓症、脳血栓、脳梗塞等の循環器系障害の治療剤と
して有用である。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例を挙げて更に具体的に説
明するが、これらは、単に例示であって本発明を制限す
るものではない。
【0039】製造例1〜3 下記に本発明のスルフォンアミド誘導体の合成法を示
す。
【0040】製造例1
【0041】
【化4】
【0042】(式中、A1 はトリメチレン基、テトラメ
チレン基又はペンタメチレン基を示す。)
【0043】参考例1−1 5−(2−アミノ−5−ニトロフェノキシ)吉草酸エチ
ルの製造 2−アミノ−5−ニトロフェノール60g(38.96
mM)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DM
F」と言う)200mlに溶解し、ヨウ化ナトリウム70
g、炭酸カリウム80gを加え、氷冷下攪拌しながら5
−ブロモ吉草酸エチル99g(47.37mM)を滴下し
た。滴下終了後、60℃で18時間攪拌した。反応液
を、飽和食塩水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル−
ヘキサン(1:3)を展開溶媒とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、5−(2−アミノ−5−ニ
トロフェノキシ)吉草酸エチルを褐色油状物として8
4.6g(77%)得た。FABMS及びNMRの結果
を次に示した。
【0044】FABMS(m/z):283(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.27(3H,t,J=6.92Hz), 1.83-
1.93(4H,m), 2.42(2H,t,J=6.93Hz),4.10(2H,t,J=5.61H
z), 4.16(2H,q,J=6.92Hz), 4.64(2H,br s),6.63(1H,d,J
=8.58Hz), 7.64(1H,d,J=2.31Hz), 7.81(1H,dd,J=2.31,
8.91Hz)
【0045】参考例1−2 4−(2−アミノ−5−ニトロフェノキシ)酪酸エチル
の製造 2−アミノ−5−ニトロフェノール10.0g(64.
9mM)をアセトン150mlに溶解し、ヨウ化カリウム1
2.0g、炭酸カリウム10.0g及び4−ブロモ酪酸
エチルエステル15g(76.9mM)を加え24時間加
熱還流した。溶媒を減圧下留去し、水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶
液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3)で溶出
される画分より目的物(2−2)を黄色の結晶として1
0.4gを得た。これをメタノールで再結晶して、4−
(2−アミノ−5−ニトロフェノキシ)酪酸エチルを淡
黄色結晶として8.4g(収率48.3%)を得た。融
点、FABMS及びNMRの結果を次に示した。
【0046】mp.:97〜98℃ FABMS(m/z):269(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.27(3H,t,J=7.10Hz), 2.20
(2H,tt,J=5.94,7.08Hz), 2.53(2H,t,J=7.09Hz),4.13(2
H,t,J=5.94Hz), 4.16(2H,q,J=7.15Hz), 4.57(2H,br s),
6.63(1H,d,J=8.90Hz), 7.65(1H,d,J=2.31Hz), 7.81(1H,
dd,J=8.75,2.47Hz)
【0047】参考例1−3 6−(2−アミノ−5−ニトロフェノキシ)カプロン酸
エチルの製造 2−アミノ−5−ニトロフェノール5.0g(32.4
6mM)をDMF50mlに溶解し、6−ブロモヘキサン酸
エチル7.24g(32.46mM)を加え、氷水冷却下
攪拌しながらヨウ化ナトリウム5.4g、炭酸カリウム
5.37gを加え、室温で48時間攪拌した。水を加
え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−n−ヘキサン(1:2)で溶出される
画分より目的物(2−3)を褐色油状物として6.6g
を得た。この物は徐々に結晶化した。これをエタノール
より再結晶し、6−(2−アミノ−5−ニトロフェノキ
シ)カプロン酸エチルを黄色結晶として4.8g(収率
49.9%)を得た。融点、FABMS及びNMRの結
果を次に示した。
【0048】mp.:43〜44℃ FABMS(m/z):297(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=7.26Hz), 1.50-
1.58(2H,m), 1.72(2H,tt,J=6.93,7.92Hz),1.89(2H,tt,J
=6.60,7.92Hz), 2.35(2H,t,J=6.92Hz), 4.08(2H,t,J=6.
27Hz),4.13(2H,q,J=7.26Hz), 4.54(2H,br s), 6.63(1H,
d,J=8.90Hz),7.65(1H,d,J=2.31Hz), 7.80(1H,dd,J=2.3
1,8.58Hz)
【0049】参考例2 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−ニトロフェノキシ〕吉草酸エチルの製造法 化合物(1−2)80g(283.68mM)をピリジン
300mlに溶解し、氷冷下攪拌しながら4−クロロベン
ゼンスルホニルクロライド59.85g(283.68
mM)を少量ずつ加え、室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧
下留去後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた結晶状残渣をジ
エチルエーテルより再結晶し、5−〔2−(4−クロロ
ベンゼンスルフォニル)アミノ−5−ニトロフェノキ
シ〕吉草酸エチルを淡黄色結晶として100g(収率7
7.5%)を得た。融点、FABMS及びNMRの結果
を次に示した。
【0050】mp.:77〜78℃ FABMS(m/z):457(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=6.93Hz), 1.74-
1.86(4H,m), 2.41(2H,t,J=6.93Hz),4.03(2H,t,J=5.61H
z), 4.20(2H,t,J=6.93Hz), 7.45(2H,d,J=8.91Hz),7.63
(1H,d,J=3.30Hz), 7.65(1H,d,J=8.91Hz), 7.81(1H,d,J=
2.31Hz),7.85(1H,d,J=2.31Hz), 7.80(1H,s)
【0051】製造例1−1 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−アミノフェノキシ〕吉草酸エチルの製造 エチル化合物(1−3)85g(186.2mM)をエタ
ノール−酢酸エチル(1:1)の混合溶媒200mlに溶
解し、5%パラジウム−炭素5gを加え、水素気流中室
温で攪拌した。還元終了後、セライトを通して減圧濾過
し、濾液を減圧濃縮した。得られた結晶性残渣を酢酸エ
チルより再結晶し、5−〔2−(4−クロロベンゼンス
ルフォニル)アミノ−5−アミノフェノキシ〕吉草酸エ
チル64g(収率80.5%)を淡緑黄色結晶として得
た。融点、FABMS及びNMRの結果を次に示した。
【0052】mp.:104〜105℃ MS(m/z) :426(M+)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=6.92Hz), 1.58-
1.65(4H,m), 2.32(2H,t,J=6.93Hz),3.64(2H,t,J=5.61H
z), 4.16(2H,q,J=6.93Hz), 6.23(1H,d,J=2.31Hz),6.45
(1H,dd,J=2.30,8.57Hz), 6.78(1H,br s), 7.35(2H,d,J=
8.58Hz),7.40(1H,s), 7.60(2H,d,J=8.58Hz)
【0053】製造例1−2 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−(3−ニトロピリジン−2−イル)アミノフェノ
キシ〕吉草酸エチルの製造 化合物(1−4)2.13g(4.99mM)をDMF1
0mlに溶解し、2−クロロ−3−ニトロピリジン0.8
7g(5.49mM)を加え、120℃、6時間攪拌し
た。反応液を室温に戻した後、水を加え、酢酸エチルで
抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:
3)で溶出される画分より目的物(5)を赤褐色の粗結
晶として2.0gを得た。これを酢酸エチルより再結晶
して、5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)
アミノ−5−(3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ
フェノキシ〕吉草酸エチルを赤色結晶として1.5g
(収率54.7%)を得た。融点、FABMS及びNM
Rの結果を次に示した。
【0054】mp.:113〜114℃ FABMS(m/z):549(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=7.25Hz), 1.67-
1.71(4H,m), 2.36(2H,br t,J=6.6Hz),3.80(2H,br t,J=
5.61Hz), 4.18(2H,q,J=7.25Hz),6.85(1H,dd,J=4.62,8.2
5Hz), 7.03(1H,s), 7.26(1H,d,J=8.58Hz),7.37(2H,d,J=
8.90Hz), 7.56(1H,d,J=8.58Hz), 7.68(2H,d,J=8.57Hz),
8.48(1H,dd,J=1.98,4.62Hz), 8.52(1H,dd,J=1.98,8.25H
z),10.10(1H,s)
【0055】製造例1−3 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−(3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ−フェ
ノキシ〕吉草酸(化合物1A−1)の製造 化合物(1−5)1.0g(1.82mM)をメタノール
−アセトニトリル(1:1)の混合溶媒5mlに溶解し、
この溶液に2N−水酸化ナトリウム水溶液3mlを加え、
室温で8時間攪拌した。反応液に水を加え、クエン酸酸
性とした後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、
酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で順
次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧
下留去し、得られた結晶性残渣を酢酸エチル−ヘキサン
より再結晶すると、5−〔2−(4−クロロベンゼンス
ルフォニル)アミノ−5−(3−ニトロピリジン−2−
イル)アミノ−フェノキシ〕吉草酸を赤色結晶として
0.6g(収率63.4%)得た。このものの物理化学
的データは以下の通りである。
【0056】mp.:172〜173℃ FABMS(m/z):521(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.70-1.74(4H,m), 2.34(2H,
t,J=6.6Hz), 3.82(2H,t,J=5.61Hz),6.85(1H,dd,J=4.62,
8.25Hz), 7.11(1H,s), 7.16(1H,dd,J=1.98,8.58Hz),7.2
5(1H,t,J=1.32Hz), 7.37(2H,d,J=8.90Hz), 7.55(1H,d,J
=8.58Hz),7.68(2H,d,J=8.57Hz), 8.47(1H,dd,J=1.65,4.
62Hz),8.53(1H,dd,J=1.98,8.25Hz), 10.10(1H,s)
【0057】製造例1−4 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−(3−アミノピリジン−2−イル)アミノ−フェ
ノキシ〕吉酸酸(化合物1A−2)の製造 化合物(1A−1)0.5g(0.96mM)を酢酸−6
N塩酸(1:1)の混合溶媒8mlに溶解し、スズ粉末
0.5gを加え、氷冷下3時間攪拌した。溶媒を1/3
程度留去した後、水を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液で中性付近にした。酢酸エチルで抽出し、有機層を
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去すると結晶性の残渣を得た。これを酢酸
エチル、ヘキサンで順次洗浄後、減圧乾燥を行い、5−
〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ−5
−(3−アミノピリジン−2−イル)アミノ−フェノキ
シ〕吉草酸を淡黄色結晶として0.2g(収率37.8
%)を得た。このものの物理化学的データは以下の通り
である。
【0058】mp.:182〜184℃ FABMS(m/z):491(M++1)1 H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.53-1.59(4H,m), 2.31(2
H,br t,J=6.92Hz), 3.65(2H,br t,J=6.92Hz),5.16(2H,b
r s), 6.71(1H,dd,J=4.62,7.59Hz), 6.98(1H,dd,J=1.6
5,7.59Hz),7.16(1H,d,J=8.58Hz), 7.27(1H,d,J=1.98H
z), 7.35(1H,d,J=1.98Hz),7.58(1H,dd,J=1.32,4.62Hz),
7.66(2H,d,J=9.23Hz), 7.71(2H,d,J=8.91Hz)7.87(1H,
s), 9.39(1H,s)
【0059】製造例2
【0060】
【化5】
【0061】(式中、A1 はテトラメチレン基を示
す。)
【0062】参考例3 2−ニトロ−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ
フェノールの製造 4−アミノ−2−ニトロフェノール5.0g(32.4
mM)をテトラヒドロフラン(以下「THF」と言う)3
0mlに溶解し、氷冷下攪拌しながら、ジ−tert−ブ
チルジカルボネート8.4g(38.9mM)を少量ずつ
加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、2
−ニトロ−4−tert−ブトキシカルボニルアミノフ
ェノール8.2g(収率定量的)を得た。NMRの結果
を次に示した。
【0063】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.52(9H,s), 6.
45(1H,br s), 7.10(1H,d,J=8.91Hz),7.57(1H,dd,J=2.3
1,8.91Hz), 8.17(1H,d,J=2.64Hz), 10.35(1H,s)
【0064】参考例4 5−(2−ニトロ−4−tert−ブトキシカルボニル
アミノフェノキシ)吉草酸エチルの製造 2−ニトロ−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ
フェノール2.8g(11mM)をDMF20mlに溶解
し、ヨウ化ナトリウム1.7g、炭酸カリウム2.0g
及び5−ブロモ吉草酸エチル2.3g(11mM)を加
え、60℃で20時間攪拌した。反応液を室温まで冷却
し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:5)
で溶出される画分より、5−(2−ニトロ−4−ter
t−ブトキシカルボニルアミノフェノキシ)吉草酸エチ
ル4.0g(収率95.2%)を得た。NMRの結果を
次に示した。
【0065】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=6.
93Hz), 1.51(9H,s), 1.81-1.85(4H,m),2.38(2H,t,J=5.6
1Hz), 4.07(2H,t,J=5.61Hz), 4.13(2H,q,J=6.93Hz),6.5
3(1H,br s), 6.98(1H,d,J=9.24Hz), 7.34(1H,dd,J=2.6
4,9.24Hz),7.89(1H,d,J=2.64Hz)
【0066】製造例2−1 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−4−tert−ブトキシカルボニルアミノフェノキ
シ〕吉草酸エチルの製造 5−(2−ニトロ−4−tert−ブトキシカルボニル
アミノフェノキシ)吉草酸エチル5.8g(15.18
mM)をエタノール50mlに溶解し5%パラジウム炭素
1.0gを加え、水素雰囲気下攪拌した。還元終了後、
セライトを通して減圧濾過を行い、濾液を減圧濃縮し
た。得られた残渣をピリジン20mlに溶解し、氷浴攪拌
下4−クロロベンゼンスルホニルクロライド3.2g
(15.18mM)を加え、室温で一晩攪拌した。溶媒を
減圧留去後、水を加えて酢酸エチル抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:3)で溶出される画分より5−〔2−(4−クロ
ロベンゼンスルフォニル)アミノ−4−tert−ブト
キシカルボニルアミノフェノキシ〕吉草酸エチル6.6
g(収率82.6%)を得た。NMRの結果を次に示し
た。
【0067】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=6.
92Hz), 1.51(9H,s), 1.65(4H,br s), 2.38(2H,br t),3.
75(2H,br t), 4.16(2H,q,J=6.92Hz), 6.34(1H,br s),6.
64(1H,d,J=8.91Hz), 7.26(1H,br s), 7.36(1H,d,J=2.64
Hz),7.38(2H,d,J=8.24Hz), 7.70(2H,d,J=7.92Hz)
【0068】製造例2−2 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−4−アミノフェノキシ〕吉草酸エチルの製造 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−4−tert−ブトキシカルボニルアミノフェノキ
シ〕吉草酸エチル3.0gを酢酸エチル20mlに溶解
し、4N塩酸−酢酸エチル試液3mlを加え室温で6時間
攪拌した。反応液に水を加え炭酸カリウムで中和した
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)
アミノ−4−アミノフェノキシ〕吉草酸エチル2.2g
(収率90.5%)を得た。NMRの結果を次に示し
た。
【0069】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.27(3H,t,J=6.
92Hz), 1.63-1.65(4H,m), 2.33(2H,t,J=6.93Hz),3.68(2
H,t,J=5.61Hz), 4.16(2H,q,J=6.92Hz), 6.36(1H,dd,J=
2.31,8.25Hz),6.53(1H,d,J=8.58Hz), 6.98(1H,d,J=2.97
Hz), 7.37(2H,d,J=8.57Hz),7.68(2H,d,J=8.57Hz)
【0070】製造例3
【0071】
【化6】
【0072】(式中、A1 はテトラメチレン基を示
す。)
【0073】参考例5 5−(5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ)吉草酸エ
チルの製造 5−フルオロ−2−ニトロフェノール2.5g(15.
9mM)を10mlに溶解し、氷浴攪拌下、水素化ナトリウ
ム0.6g(60%油性)を少量ずつ加え、室温で2時
間攪拌した。この溶液に、5−ブロモ吉草酸エチル3.
3g(15.9mM)を約10分で滴下し、滴下後100
℃で1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した
後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4)よ
り溶出される画分より5−(5−フルオロ−2−ニトロ
フェノキシ)吉草酸エチルを褐色油状物として3.6g
(収率81%)を得た。FABMS及びNMRの結果を
次に示した。
【0074】FABMS(m/z):286(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=6.93Hz), 1.81-
1.94(4H,m), 2.40(2H,t,J=6.94Hz),4.10(2H,t,J=5.94H
z), 4.13(2H,q,J=7.26Hz), 6.68-6.79(2H,m),7.94(1H,d
d,J=5.94,8.91Hz)
【0075】参考例6 5−(2−ニトロ−5−1〔H〕−イミダゾール−1−
イル−フェノキシ)吉草酸エチルの製造 イミダゾール(7mM)0.48gをDMF10mlに溶解
し、氷冷下攪拌しながら水素化ナトリウム(60%油
性)0.28gを加え、40分間攪拌した。この溶液に
5−(5−フルオロ−2−ニトロフェノキシ)吉草酸エ
チル2.0g(7mM)を加え、室温で18時間攪拌し
た。反応液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルエステルで抽出
を行った。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得ら
れた残渣をエタノールより再結晶して、5−(2−ニト
ロ−5−1〔H〕−イミダゾール−1−イル−フェノキ
シ)吉草酸エチル1.6g(収率65%)を黄色結晶と
して1.6g(65%)を得た。融点、FABMS及び
NMRの結果を次に示した。
【0076】mp.:63〜64℃ FABMS(m/z):333(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=6.93Hz), 1.87-
1.97(4H,m), 2.42(2H,t,J=7.26Hz),4.13(2H,q,J=6.93H
z), 4.19(2H,t,J=5.61Hz), 7.03-7.08(2H,m),7.26(1H,
d,J=2.97Hz), 7.32(1H,d,J=1.32Hz), 7.93(1H,s),8.02
(1H,d,J=9.24Hz)
【0077】参考例7 5−(2−アミノ−5−1〔H〕−イミダゾール−1−
イル−フェノキシ)吉草酸エチルの製造 5−(2−ニトロ−5−1〔H〕−イミダゾール−1−
イル−フェノキシ)吉草酸エチル1.5g(4.5mM)
を酢酸−6N塩酸(1:1)の混合溶媒15mlに溶解
し、室温攪拌下スズ粉末1.5gを加え同温で5時間攪
拌した。反応液に水を注ぎ、炭酸カリウムを徐々に加え
て中和し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧下留去して5−(2−アミノ−5−1〔H〕−イ
ミダゾール−1−イル−フェノキシ)吉草酸エチルを灰
色結晶として1.1g(収率80.8%)を得た。融
点、FABMS及びNMRの結果を次に示した。
【0078】mp.:76〜78℃ FABMS(m/z):303(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=7.26Hz), 1.81-
1.91(4H,m), 2.40(2H,t,J=6.93Hz),4.04(2H,t,J=5.61H
z), 4.14(2H,q,J=6.93Hz), 4.02-4.08(3H,m),7.16(2H,
d,J=4.29Hz), 7.72(1H,s)
【0079】製造例3−1 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−1〔H〕−イミダゾール−1−イル−フェノキ
シ〕吉草酸エチルの製造 化合物(3−4)1.1g(3.64mM)をピリジン5
mlに溶解し、氷浴攪拌下4−クロロベンゼンスルホニル
クロライド0.77gを加え、室温で14時間攪拌し
た。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣を酢酸エチ
ルから結晶化して、5−〔2−(4−クロロベンゼンス
ルフォニル)アミノ−5−1〔H〕−イミダゾール−1
−イル−フェノキシ〕吉草酸エチルを無色結晶として
1.6g(収率62%)を得た。融点、FABMS及び
NMRの結果を次に示した。
【0080】mp.:112〜124℃ FABMS(m/z):479(M++1)1 H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=6.98Hz), 1.69-
1.78(4H,m), 2.37(2H,t,J=6.93Hz),3.87(2H,t,J=5.60H
z), 4.18(2H,q,J=6.98Hz), 6.75(1H,d,J=2.31Hz),6.95
(1H,dd,J=1.98,8.25Hz), 7.19(1H,d,J=6.93Hz),7.20(1
H,d,J=8.58Hz), 7.32(1H,br s), 7.41(2H,d,J=8.58Hz),
7.65(1H,d,J=8.58Hz), 7.73(2H,d,J=8.58Hz), 7.77(1H,
s)
【0081】製造例4
【0082】
【化7】
【0083】製造例4−1 5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォニル)アミノ
−5−(2−メチル−1〔H〕−イミダゾー〔5,4−
b〕ピリジン−1−イル)フェノキシ〕吉草酸(化合物
1A−19)の製造 製造例1−4で得られた5−〔2−(4−クロロベンゼ
ンスルフォニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−
2−イル)アミノ−フェノキシ〕吉草0.31g(0.
595mM)を酢酸8.0mlに溶解し、140℃で10時
間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え、炭酸
水素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(5
0:1)より溶出される画分より、5−〔2−(4−ク
ロロベンゼンスルフォニル)アミノ−5−(2−メチル
−1〔H〕−イミダゾー〔5,4−b〕ピリジン−1−
イル)フェノキシ〕吉草酸0.12g(37.9%)を
得た。このものの物理化学的データは以下の通りであ
る。
【0084】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.69(4H,m), 2.
38(2H,t,J=6.93Hz), 2.51(3H,s), 3.98(2H,t,J=5.28H
z),6.85(1H,d,J=8.58Hz), 6.91(1H,dd,J=2.30,9.23Hz),
7.45(2H,d,J=8.25Hz), 7.65(1H,d,J=8.58Hz), 7.74(1H,
br s),7.85(2H,d,J=8.24Hz), 8.03(1H,d,J=7.92Hz), 8.
28(1H,d,J=4.95Hz)
【0085】実施例1〜16 上記製造例と同様の方法で、下記化合物を得た。
【0086】4−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕酪酸(化合物1A−3)
【0087】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.68(2H,t,J=
6.93Hz), 2.32(2H,t,J=7.59Hz), 3.60(2H,t,J=6.27Hz),
5.05(2H,br s), 6.63(1H,dd,J=4.95,7.59Hz), 6.90(1H,
dd,J=1.65,7.59Hz),7.06(1H,d,J=8.57Hz), 7.19(1H,d,J
=2.31Hz), 7.25(1H,d,J=1.98Hz),7.49(1H,dd,J=1.32,4.
62Hz), 7.56(2H,d,J=8.91Hz), 7.62(2H,d,J=8.58Hz),7.
75(1H,s), 9.30(1H,br s)
【0088】6−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕カプロン酸(化合物1A−4)
【0089】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.69-1.73(2
H,m), 1.81-1.87(2H,m), 1.90-1.98(2H,m),2.68(2H,t,J
=7.26Hz),3.99(2H,t,J=6.27Hz), 5.52(2H,br s),7.08(1
H,dd,J=4.95,7.58Hz), 7.35(1H,dd,J=1.65,7.59Hz),7.5
3(1H,d,J=8.90Hz), 7.66(1H,dd,J=1.98,8.58Hz),7.73(1
H,d,J=1.98Hz), 7.95(1H,dd,J=1.32,4.62Hz), 8.04(4H,
s),8.21(1H,s), 9.19(1H,s)
【0090】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−4−(3−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−5)
【0091】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.67(4H,br s),
2.34(2H,br t), 3.74(2H,br t), 5.11(2H,br),6.66(1
H,d,J=8.91Hz), 6.74(1H,dd,J=4.95,7.59Hz),7.01(1H,
d,J=6.27Hz), 7.13(1H,dd,J=2.64,8.91Hz),7.37(3H,d,J
=8.57Hz), 7.72(3H,d,J=8.58Hz), 8.02(1H,d,J=7.26H
z),8.28(1H,d,J=4.94Hz)
【0092】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−4−(5−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−6)
【0093】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.50(4H,br
s), 2.24(2H,t,J=6.93Hz), 3.65(2H,t,J=5.94Hz),5.02
(2H,br), 6.89(1H,d,J=9.24Hz), 7.23(2H,s), 7.36(1H,
s),7.59(2H,d,J=8.58Hz), 7.64(2H,d,J=8.91Hz),8.28(1
H,dd,J=2.64,9.23Hz), 9.04(1H,d,J=2.97Hz), 9.49(1H,
br s),10.14(1H,s)
【0094】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(5−アミノ−4−メチル−ピリジ
ン−2−イル)アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1
A−7)
【0095】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.44-1.54(4
H,m), 2.23(2H,br t,J=6.92Hz), 2.62(3H,s),3.56(2H,b
r t,J=5.92Hz), 5.02(2H,br s), 6.52(1H,s),6.87(1H,d
d,J=4.62,7.54Hz), 7.00(1H,dd,J=1.23,7.56Hz),7.09(1
H,s),7.43(2H,d,J=8.55Hz), 7.56(1H,d,J=8.62Hz), 7.7
2(2H,d,J=8.54Hz),7.86(1H,s), 9.10(1H,s)
【0096】5−〔2−(4−フルオロベンゼンスルフ
ォニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イ
ル)アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−8)
【0097】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.43-1.54(4
H,m), 2.22(2H,t,J=6.92Hz), 3.57(2H,t,J=59.3Hz),5.0
6(2H,br s), 6.62(1H,dd,J=1.65,7.58Hz), 6.88(1H,dd,
J=1.65,7.59Hz),7.08(2H,d,J=8.91Hz), 7.19(1H,d,J=1.
98Hz), 7.27(1H,d,J=1.98Hz),7.35(2H,d,J=8.91Hz), 7.
49(1H,dd,J=1.65,4.95Hz),7.67(1H,dd,J=5.27,8.91Hz),
7.76(1H,s), 9.18(1H,br s)
【0098】5−〔2−(4−ブロモベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−9)
【0099】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.45-1.53(4
H,m), 2.23(2H,br t,J=6.60Hz), 3.56(2H,br t,J=5.93H
z),5.06(2H,br s), 6.62(1H,dd,J=4.62,7.59Hz), 6.90
(1H,dd,J=1.65,7.92Hz),7.07(1H,d,J=8.90Hz), 7.19(1
H,d,J=2.31Hz), 7.27(1H,d,J=2.64Hz),7.53(2H,d,J=8.5
Hz), 7.58(1H,dd,J=2.31,3.96Hz),7.72(2H,d,J=8.58H
z), 7.76(1H,s), 9.27(1H,br s)
【0100】5−〔2−(4−ヨードベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)
アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−10)
【0101】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.44-1.54(4
H,m), 2.23(2H,t,J=6.84Hz), 3.54(2H,t,J=5.94Hz),5.0
8(2H,br s), 6.62(1H,dd,J=4.62,7.57Hz), 6.89(1H,dd,
J=1.66,7.58Hz),7.08(2H,d,J=8.58Hz), 7.23(1H,d,J=1.
99Hz), 7.28(1H,d,J=1.98Hz),7.37(2H,d,J=8.57Hz), 7.
48(1H,dd,J=3.28,8.59Hz),7.57(1H,dd,J=1.66,4.61Hz),
7.84(1H,s), 9.16(1H,s)
【0102】5−〔2−(ベンゼンスルフォニル)アミ
ノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)アミノ−フ
ェノキシ〕吉草酸(化合物1A−11)
【0103】mp:186〜187℃1 H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.45-1.53(4H,m), 2.21(2
H,t,J=6.60Hz), 3.53(2H,t,J=5.94Hz),5.04(2H,br s),
6.61(1H,dd,J=4.94,7.58Hz), 6.88(1H,dd,J=1.65,7.59H
z),7.08(1H,d,J=8.57Hz), 7.16(1H,d,J=1.98Hz), 7.24
(1H,d,J=2.31Hz),7.45-7.50(3H,m), 7.54-7.56(1H,m),
7.60-7.64(2H,m), 7.72(1H,s),9.11(1H,s), 12.07(1H,b
r s)
【0104】5−〔2−(4−トルエンスルフォニル)
アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)アミノ
−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−12)
【0105】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.44-1.52(4
H,m), 2.22(2H,br t,J=6.59Hz), 2.32(3H,s),3.52(2H,b
r t,J=5.94Hz), 5.10(2H,br s), 6.62(1H,dd,J=4.95,7.
58Hz),6.91(1H,dd,J=1.66,7.58Hz), 7.08(1H,d,J=8.92H
z), 7.16(1H,d,J=2.31Hz),7.26(1H,d,J=2.31Hz), 7.58
(1H,dd,J=1.66,4.95Hz), 7.63(2H,d,J=8.25Hz),7.80(2
H,d,J=8.26Hz), 7.82(1H,s), 9.21(1H,s)
【0106】5−〔2−(4−メトキシベンゼンスルフ
ォニル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イ
ル)アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−13)
【0107】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.58-1.60(4
H,m), 2.30(2H,br t,J=6.60Hz), 3.65(2H,br,J=6.61H
z),3.86(3H,s), 5.12(2H,br s), 6.68(1H,dd,J=4.95,7.
59Hz),6.96(1H,dd,J=1.65,7.59Hz), 7.08(2H,d,J=8.90H
z), 7.16(1H,s),7.23(1H,d,J=2.31Hz), 7.33(1H,d,J=1.
98Hz), 7.55(1H,dd,J=1.65,4.95Hz),7.63(2H,d,J=8.91H
z), 7.79(1H,s), 8.99(1H,s)
【0108】5−〔2−(4−ナフタレンスルフォニ
ル)アミノ−5−(3−アミノピリジン−2−イル)ア
ミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−14)
【0109】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ:1.46-1.54(4H,
m), 2.39(2H,br t,J=6.93Hz), 3.89(2H,br t,J=5.28H
z),5.04(2H,br), 6.70(1H,dd,J=4.95,7.58Hz), 7.02(1
H,dd,J=1.98,8.56Hz),7.16(1H,d,J=8.58Hz), 7.24(1H,
d,J=1.98Hz), 7.35(1H,d,J=1.98Hz),7.51-7.68(4H,m),
7.84(1H,s), 7.92(1H,dd,J=0.66,7.92Hz),8.04(1H,d,J=
8.25Hz), 8.15(1H,dd,J=0.99,7.25Hz),8.67(1H,dd,J=0.
66,8.58Hz), 9.27(1H,s)
【0110】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(ピリミジン−2−イル)アミノ−
フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−15)
【0111】mp.:214〜216℃1 H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.48-1.53(4H,m), 2.24(2
H,t,J=6.60Hz), 3.60(2H,t,J=5.94Hz),6.84(1H,t,J=4.9
5Hz), 7.14(1H,d,J=8.91Hz), 7.33(2H,dd,J=1.98,8.58H
z),7.41(1H,d,J=1.98Hz), 7.58(2H,d,J=8.91Hz), 7.63
(2H,d,J=8.91Hz),8.47(2H,d,J=4.62Hz), 9.59(1H,br s)
【0112】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(1,3,4−チアジアゾール−2
−イル)アミノ−フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−1
6)
【0113】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.41-1.52(4
H,m), 2.13(2H,t,J=6.58Hz), 3.54(2H,t,J=5.96Hz),7.0
0(1H,dd,J=1.98,8.72Hz), 7.18(1H,d,J=8.90Hz), 7.22
(1H,d,J=1.98Hz),7.58(2H,d,J=8.91Hz), 7.64(2H,d,J=
8.91Hz), 7.69(1H,s), 8.83(1H,s),9.36(1H,s)
【0114】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(1〔H〕−イミダゾール−1−イ
ル)フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−17)
【0115】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.44-1.49(4
H,m), 2.18(2H,br t,J=6.59Hz), 3.72(2H,br t,J=5.60H
z),7.01(1H,s), 7.10(2H,dd,J=2.31,6.93Hz), 7.27(1H,
d,J=9.24Hz),7.53(2H,d,J=8.90Hz), 7.60(2H,d,J=8.91H
z), 7.66(2H,s), 8.17(1H,s)
【0116】5−〔2−(4−クロロベンゼンスルフォ
ニル)アミノ−5−(1〔H〕−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)フェノキシ〕吉草酸(化合物1A−1
8)
【0117】1H-NMR(270MHz,DMSO-d6)δ:1.47(4H,br
s), 2.18(2H,t,J=6.92Hz), 3.72(2H,br s), 7.31(1H,
s),7.34(2H,d,J=2.97Hz), 7.53(2H,t,J=8.90Hz), 7.60
(2H,t,J=8.91Hz),8.14(1H,s), 9.20(1H,s)
【0118】試験例1 血小板凝集阻害試験 本発明のスルフォンアミド誘導体(化合物1A−1〜1
9)を用いて以下の試験を行った。 <試験方法>健康人より採取し、直ちに1/10量の
0.38%クエン酸ナトリウムと混和した血液を、遠心
操作(700×G,10分間)により、多血小板血漿
(PRP)とした。この多血小板血漿(PRP)に1/
6量のACD液(クエン酸ナトリウム2.2%,クエン
酸0.8%,グルコース2.2%−用時調整−)を加
え、遠心操作(1500×G,10分間)により血小板
ペレットを得た。この血小板ペレットを修正HEPES
タイロード溶液に浮遊させ、これに1/6量のACD液
を添加後、更に遠心操作(1500×G,10分間)し
た。このようにして得られた血小板ペレットを修正HE
PESタイロード溶液に浮遊させ、約30万個/μl の
洗浄血小板浮遊液とした。この洗浄血小板浮遊液270
μl に、適当な溶媒に溶解した各濃度の被験化合物3μ
l を加え、37℃で2分間予備加温した後、コラーゲン
20μg /mlの溶液30μl を加えてから、4チャンネ
ル凝集測定器(HEMAトレイサー601:二光バイオ
サイエンス社製)にて吸光度を測定した。対照として、
その被験化合物に用いた溶媒存在下でコラーゲンによる
最大凝集時の吸光度を100とし、コラーゲン添加前の
吸光度を0とする。次いで被験化合物を加えたときのコ
ラーゲン最大凝集時の吸光度から、阻害の百分率を算出
し、50%阻害を与える被験化合物のIC50とした。結
果を表1〜表5に示す。
【0119】
【表1】
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 ACB A61K 31/44 ACB 31/505 ABN 31/505 ABN C07C 311/21 7419−4H C07C 311/21 C07D 233/61 101 C07D 233/61 101 239/42 239/42 Z 249/08 527 249/08 527 285/135 471/04 107Z 471/04 107 285/12 E (72)発明者 井上 勗 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 村田 光繁 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 中野 浩行 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 梅澤 勲 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 横田 静昌 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 芳川 浩恵 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 佐々木 智満 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 谷島 由美 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 中村 洋 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内 (72)発明者 渡部 尚文 埼玉県大宮市指扇3936−2 株式会社富士 薬品大宮第一研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、Arは置換基を有していてもよい芳香族炭化水
    素基を示し、A1 はアルキレン基を示し、R1 及びR2
    はそれぞれ水素原子、アルコキシカルボニル基又は置換
    基を有していてもよい複素環式基を示すか、R1 とR2
    が隣接する窒素原子と一緒になって置換基を有していて
    もよい複素環式基を形成し、R3 は水素原子又はアルキ
    ル基を示す。)で表されるスルフォンアミド誘導体又は
    その塩。
  2. 【請求項2】 Arが、ハロゲン原子、アルキル基及び
    アルコキシル基から選ばれる置換基を有していてもよい
    芳香族炭化水素基である請求項1記載のスルフォンアミ
    ド酸誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】 A1 が炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖の
    アルキレン基である請求項1又は2記載のスルフォンア
    ミド誘導体又はその塩。
  4. 【請求項4】 R3 が水素原子である請求項1〜3のい
    ずれか1項記載のスルフォンアミド誘導体又はその塩。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のスル
    フォンアミド誘導体又はその塩を有効成分とする医薬。
  6. 【請求項6】 血小板凝集抑制剤である請求項5記載の
    医薬。
JP8073753A 1996-03-28 1996-03-28 スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬 Pending JPH09255656A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8073753A JPH09255656A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8073753A JPH09255656A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09255656A true JPH09255656A (ja) 1997-09-30

Family

ID=13527336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8073753A Pending JPH09255656A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09255656A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7041691B1 (en) 1999-06-30 2006-05-09 Amgen Inc. Compounds for the modulation of PPARγ activity
US7223761B2 (en) 2003-10-03 2007-05-29 Amgen Inc. Salts and polymorphs of a potent antidiabetic compound
US7439242B2 (en) 1998-01-29 2008-10-21 Amgen Inc. PPARγ modulators
US7601841B2 (en) 2000-06-28 2009-10-13 Amgen Inc. Quinolinyl and benzothiazolyl modulators
US7939551B2 (en) 2000-05-03 2011-05-10 Amgen Inc. Combination therapeutic compositions

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7439242B2 (en) 1998-01-29 2008-10-21 Amgen Inc. PPARγ modulators
US7041691B1 (en) 1999-06-30 2006-05-09 Amgen Inc. Compounds for the modulation of PPARγ activity
US7626033B2 (en) 1999-06-30 2009-12-01 Amgen Inc. Compounds for the modulation of PPARγ activity
US7939551B2 (en) 2000-05-03 2011-05-10 Amgen Inc. Combination therapeutic compositions
US7601841B2 (en) 2000-06-28 2009-10-13 Amgen Inc. Quinolinyl and benzothiazolyl modulators
US7960408B2 (en) 2000-06-28 2011-06-14 Amgen Inc. Quinolinyl and benzothiazolyl modulators
US7223761B2 (en) 2003-10-03 2007-05-29 Amgen Inc. Salts and polymorphs of a potent antidiabetic compound

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2157803C2 (ru) Производные циклоалкано-индола и азаиндола, смесь их изомеров или отдельные изомеры и их фармацевтически приемлемые соли, производные карбоновой кислоты в качестве исходных соединений и фармацевтическая композиция, ингибирующая высвобождение ассоциированных с аполипопротеином в-100 липопротеинов
US5104890A (en) Benzopyran derivatives and processes for preparation thereof
US8492437B2 (en) 4-substituted phenoxyphenylacetic acid derivatives
US5929097A (en) Preparation and use of ortho-sulfonamido aryl hydroxamic acids as matrix metalloproteinase and tace inhibitors
JP2022516654A (ja) イミダゾ[1,2-b]ピリダジンil-17a阻害剤
US20050245548A1 (en) Alkynylated fused ring pyrimidine compounds
HU213605B (en) Process for producing amide composition and pharmaceutical compositions comprising same as active ingredient
JP7445325B2 (ja) 疾患の処置のための複素環化合物
JP2008543921A (ja) インドリジン誘導体
KR20080072688A (ko) 옥사디아졸 유도체
JP2008524210A (ja) メタロプロテイナーゼ阻害剤としての新規ヒダントイン誘導体
US5385931A (en) Sulfonamides derived from benzocyclic or benzoheterocyclic acids, their preparation and application in therapeutics
SK281184B6 (sk) Substituovaný sulfónamid, farmaceutická kompozícia na jeho báze a spôsob jeho prípravy
KR20000016147A (ko) 선택적 도파민 d3 리간드로서의 아릴 치환된 시클릭 아민
EP0135177A2 (en) Benzocycloalkane derivatives
JPH11269140A (ja) 分化誘導剤
WO1991017162A1 (en) Imidazopyridine paf antagonists
FI91064C (fi) Menetelmä terapeuttisesti vaikuttavien 3-(N-asyylietyyli-aminoalkyyli)-kromaanien ja -1,4-dioksaanien valmistamiseksi
US4444775A (en) Substituted imidazo[1,5-A]pyridines
JPH09255656A (ja) スルフォンアミド誘導体及びこれを含有する医薬
NZ573479A (en) Matrix metalloproteinase inhibitors
US5830902A (en) Quinuclidine derivative having tricyclic hetero condensed ring
MX2008000751A (es) 2-ciano-pirimidinas y -triazinas, como inhibidores de cisteina-proteasa.
JPS597168A (ja) カルボスチリル誘導体
HU202506B (en) Process for producing benzoxazolone derivatives