JPH0925531A - ろう付用アルミニウム合金鋳物材およびそのろう付方法 - Google Patents

ろう付用アルミニウム合金鋳物材およびそのろう付方法

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JPH0925531A
JPH0925531A JP7173386A JP17338695A JPH0925531A JP H0925531 A JPH0925531 A JP H0925531A JP 7173386 A JP7173386 A JP 7173386A JP 17338695 A JP17338695 A JP 17338695A JP H0925531 A JPH0925531 A JP H0925531A
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良達 大塚
Shoichi Sato
昭一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性を低下させることなくろう付可能な製
品を製造しうるろう付用アルミニウム合金鋳物材、およ
びそのろう付方法の提供を目的とする。 【構成】 ろう付用アルミニウム合金鋳物材は、Mn;
0.5〜4.5wt%、Si;0.5〜3wt%およびFe;0.5〜1wt%を
含有し、残部がAlおよび不純物よりなる。また、ろう
付法は、前記ろう付用アルミニウム合金鋳物材を特定の
ろう材および/またはフラックスを用いてろう付する。
前記ろう材は、Zn; 25〜65wt% およびSi;2〜7wt%を
含有し、残部がAlおよび不純物よりなり、かつ不純物
としてのFeが0.1wt%以下に規制されたアルミニウム合
金であり、フラックスは、LiF;0.5〜5wt%およびZn
Cl2 ;1〜10wt% を含有し、かつフルオロアルミニウム
酸のカリウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBaCl2
KCl−NaCl系混合物からなる混合フラックスであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ろう付用アルミ
ニウム合金鋳物製品の製造、特にダイカスト製品の材料
として好適なろう付用アルミニウム合金鋳物材、および
そのろう付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金鋳物製品は、自動車部
品や家電部品をはじめとして種々の分野で広く使用され
ており、鋳物材どうし、あるいは展伸材と接合して使用
されることも多い。特に、ダイカスト製品は複雑形状の
製品を製作可能で鋳肌の状態が良く、かつ短時間で鋳造
できて生産性も良いという利点がある。しかしその一方
で、ダイカスト製品は高温にさらされるとブリスターが
発生するという欠点があり、450℃以上の高温域で加
熱するようなろう付製品には使用することができなかっ
た。
【0003】ところで、前記ブリスターは、溶湯が金型
内に高速で圧入される際に巻き込まれた空気や水素ガス
が加熱されて膨脹し、材料の強度が膨脹の圧力に抗しき
れなくなったときに表面が膨らむことにより発生するも
のと考えられる。
【0004】そこで、このようなブリスターの発生を抑
制する一つの方法として、溶湯の射出速度が遅いスクイ
ズカスト(溶湯鍛造)法や、SSF(半溶融鍛造)法を
採用して、ガスの巻き込み量を低減する方法がある。ま
た、通常のダイカスト法においては、ガスの巻き込み量
を低減するように、あるいは巻き込まれたガスを製品表
面近くに集中させないように、射出条件を設定する方法
が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
スクイズカスト法やSSF法では、通常のダイカスト法
よりも生産性が著しく低下するため、大量生産には適さ
ない。また、通常のダイカスト法では、最適条件の選定
に手間がかかり、厳しい工程管理も必要となるため、通
常のダイカスト法に比べると格段に作業性が悪くなる。
そのため、ダイカスト製品のろう付製品への利用が困難
となっている。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを目的として、生産性を低下させることなくろう付可
能な製品を製造しうるろう付用アルミニウム合金鋳物
材、およびそのろう付方法を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、鋳造方
法を工夫してガスの巻き込み量や分布状態を改善するの
ではなく、鋳物材にガスの膨脹圧力に抗するだけの高温
強度を持たせることによってもブリスターの発生を抑制
することができると考え、この発明の完成に至った。
【0008】即ち、この発明に係るろう付用アルミニウ
ム合金鋳物材は、前記目的を達成するために、Mn;
0.5〜4.5wt%、Si;0.5〜3wt%およびF
e;0.5〜1wt%を含有し、残部がAlおよび不純物
よりなることを特徴とするものである。
【0009】また、この発明の一連のアルミニウム合金
鋳物材のろう付方法において、第1のろう付方法は特定
のろう材を使用するものである。即ち、前記ろう付用ア
ルミニウム合金鋳物材をろう付する方法であって、ろう
材として、Zn;30〜60wt%およびSi;3〜5wt
%を含有し、残部がAlおよび不純物よりなり、かつ不
純物としてのFeが0.1wt%以下に規制されたアルミ
ニウム合金を用いることを特徴とする。また、第2のア
ルミニウム合金鋳物材のろう付方法は、特定のフラック
スを使用するものである。即ち、前記ろう付用アルミニ
ウム合金鋳物材をフラックスろう付する方法であって、
フラックスとして、LiF;0.5〜5wt%およびZn
Cl2 ;1〜10wt%を含有し、かつフルオロアルミニ
ウム酸のカリウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBa
Cl2 −KCl−NaCl系混合物からなる混合フラッ
クスを用いることを特徴とする。さらに、第3のアルミ
ニウム合金鋳物材のろう付方法は特定のろう材およびフ
ラックスを使用するものである。即ち、前記ろう付用ア
ルミニウム合金鋳物材をフラックスろう付する方法であ
って、ろう材として、Zn;30〜60wt%およびS
i;3〜5wt%を含有し、残部がAlおよび不純物より
なり、かつ不純物としてのFeが0.1wt%以下に規制
されたアルミニウム合金を用いるとともに、フラックス
として、LiF;0.5〜5wt%およびZnCl2 ;1
〜10wt%を含有し、かつフルオロアルミニウム酸のカ
リウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBaCl2 −K
Cl−NaCl系混合物からなる混合フラックスを用る
ことを特徴とする。
【0010】この発明のろう付用アルミニウム合金鋳物
材組成において、Mnは耐熱性、即ち高温強度の向上に
寄与する元素である。しかし、Mn含有量が0.5wt%
未満では前記効果に乏しく、4.5wt%を超えると湯流
れ不良となって鋳造性が低下するため、Mn含有量は
0.5〜4.5wt%とする必要がある。好ましいMn含
有量の下限値は1.5wt%であり、上限値は4wt%であ
るが、最も好ましくは1.5wt%以上3wt%未満とする
のが良い。また、Siは耐熱性の向上および湯流れ性の
向上に寄与する元素である。しかし、Si含有量が0.
5wt%未満または3wt%を超えると前記効果に乏しいた
め、Si含有量は0.5〜3wt%の範囲とする必要があ
る。好ましいSi含有量の下限値は1wt%である。ま
た、Feは、金型への溶湯の焼付き防止を目的として添
加される元素である。しかし、Fe含有量が0.5wt%
未満または1wt%を超えると前記効果に乏しいため、F
e含有量は0.5〜1wt%とする必要がある。好ましい
Fe含有量の上限値は0.7wt%である。ろう付用アル
ミニウム合金鋳物材組成において、前記各成分の残部は
Alであり、不可避不純物の存在は許容される。
【0011】この発明の3つのろう付方法は、前述した
組成のろう付用アルミニウム合金鋳物材を所要形状に鋳
造したダイカスト製品を、500〜550℃の温度でろ
う付するのに好適な方法であるが、ダイカスト製品に限
定されるものではない。
【0012】この発明のアルミニウム合金鋳物材のろう
付方法において、ろう材としてのアルミニウム合金は、
Al、ZnおよびSiを主成分とする。
【0013】Znはろう材の融点を下げる効果があり、
ろう材組成において、Zn含有量が25%未満では50
0〜550℃でろう付可能なまでに融点を降下させるに
至らず、65wt%を超えるとさらに融点を下げることは
できるがろう材の溶融温度範囲が広くなるため、凝固時
の引け巣が発生しやすくなってろう付部の気密性を低下
させるおそれがある。従って、Zn含有量は25〜65
wt%とする必要がある。Zn含有量の好ましい下限値は
30wt%であり、特に35wt%が好ましい。一方、Zn
の好ましい上限値は60wt%であり、特に55wt%が好
ましい。Siはろう材の融点を下げるとともに、溶融温
度範囲を狭くする効果がある。Si含有量が2wt%未満
では前記効果に乏しく、また7wt%を超えて含有量を増
やしても前記効果が飽和するだけでなく加工性の低下と
いう不都合を生じる。従って、Si含有量は2〜7wt%
とする必要があり、Si含有量の好ましい下限値は3wt
%、好ましい上限値は5wt%である。
【0014】ろう材組成において前記各成分の残部はA
lおよび不純物であるが、不純物としてFeが多く含ま
れていると凝固時の引け巣の発生が促進されるため、F
e含有量を0.1wt%以下に規制する必要がある。
【0015】この発明のアルミニウム合金鋳物材のろう
付方法において、混合フラックスとしてBaCl2 −K
Cl−NaCl系混合物をベースとするのは、該BaC
2−KCl−NaCl系混合物が比較的吸湿性が低い
という特性を有しているからである。かかるBaCl2
−KCl−NaCl系混合物としては、BaCl2 ;4
9〜53wt%、KCl;23〜27wt%、NaCl;1
5〜19wt%の組成のものを推奨できる。また、これら
を主成分としてKAlF4 、MgF2 、CaF2 等の弗
化物系フラックスやKF+AlF3 の共晶組成の成分を
少量加えても良い。
【0016】LiFおよびZnCl2 は混合フラックス
の融点を降下させるとともにフラックスとしての活性度
を向上させることを目的として添加される。しかし、L
iF含有量が0.5wt%未満では融点降下および活性度
向上の効果が認められず、一方5wt%を超えると却って
融点が上昇する。従って、LiF含有量は0.5〜5wt
%の範囲とする必要があり、特に好ましくは1〜3wt%
である。また、ZnCl2 含有量が1wt%未満では融点
降下および活性度向上の効果が認められず、一方10wt
%を超えるとフラックスとしての吸湿性が高くなって取
扱いが面倒になるとともに、炉体や治具の損傷が大きく
なる。従って、ZnCl2 含有量は1〜10wt%の範囲
とする必要があり、特に好ましくは3〜7wt%である。
【0017】また、フルオロアルミニウム酸のカリウム
塩は、ろう材の融点近傍に達したときに母材側の酸化膜
を破るために添加される。フルオロアルミニウム酸のカ
リウム塩は、KαAlFα+3で表される化合物であ
り、具体的にはKAlF、KAlF、KAlF
等である。これらは1種でも、または2種以上の混合
物あるいは錯体を使用しても良い。フルオロアルミニウ
ム酸のカリウム塩の含有量は1wt%未満では前記効果が
乏しく、5wt%を超えるとフラックス全体の融点が上昇
してろう付が困難となる。従って、フルオロアルミニウ
ム酸のカリウム塩の含有量は1〜5wt%とする必要があ
り、特に好ましい下限値は2wt%、上限値は4wt%であ
る。
【0018】この発明のアルミニウム合金鋳物材のろう
付方法において、相手材は同一または異なる組成の鋳物
材でも良く、展伸材でも良い。また、ろう材およびフラ
ックスの供給方法も限定されない。
【0019】この発明にかかるろう付用アルミニウム合
金鋳物材は、上述のように、所定量のMn、Siおよび
Feが含有されているため、高温強度が高く、ろう付製
品に使用できる。
【0020】また、この発明にかかるアルミニウム合金
鋳物材のろう付方法においては、ろう付部材が前記ろう
付用アルミニウム合金鋳物材で形成されているために、
500〜550℃のろう付温度域ではブリスターの発生
はない。さらに、前記温度域において、所定のろう材を
使用することによりろうの流れは良く、また所定の混合
フラックスを使用することによりフラックスは十分に活
性化されるため、前記部材は良好にろう付される。
【0021】
【実施例】次に、本発明のろう付用アルミニウム合金鋳
物材およびそのろう付方法の具体的実施例について説明
する。
【0022】後掲の表1に示す各化学組成のアルミニウ
ム合金鋳物材を用いて、表2に示すの条件のダイカスト
法により、図1に示されているような、一端部の内周面
に拡径部が形成された管材(1)を鋳造した。
【0023】一方、前記各ろう付用アルミニウム合金鋳
物材について、次の各項目の性能試験を行った。試験用
供試材は、高温強度については金型鋳物から切出したも
のを用い、耐熱温度および耐食性については前記管材
(1)から切出したものを用いた。
【0024】(高温強度)JIS Z2241に基づ
き、500℃における引張強度を測定した。
【0025】(耐熱温度)試験片を加熱して、ブリスタ
ーが発生しない限界温度を耐熱温度とした。
【0026】(耐食性)JASO CCT(自動車用材
料腐食試験方法 M609−91)に基づき、180サ
イクルの腐食試験を実施後の腐食減量を測定した。
【0027】これらの試験結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1の結果から、この発明のろう付用アル
ミニウム合金鋳物材は高温強度に優れるため、通常のダ
イカスト法で製作した鋳物製品であっても、550℃と
いう高温までブリスターの発生を抑制できることを確認
しえた。さらに、高温強度のみならず、従来の鋳物材よ
りも耐食性が顕著に優れていることも確認できた。
【0031】次に、前述の実施例I〜IIIの管材
(1)とJIS A6063アルミニウム合金からなる
押出管とを、表3に示すろう材および表4に示すフラッ
クスを用いてろう付する試験を行った。また、管材
(1)、ろう材およびフラックスの組み合わせは表5に
示すとおりである。
【0032】ろう付は、図1に示すように、前記管材
(1)の上端の拡径部に押出管(2)の下端部を嵌め合
わせて重ね継手を組立て、拡径部の上端にリング状のろ
う材(3)を置き、濃度60%のフラックス懸濁液を塗
布し乾燥させた。そして、この継手をN2 ガス雰囲気中
で550℃×5分間加熱してろう付した。その後、室温
まで冷却したのち、ブリスターの発生、およびろう付性
に関してろう付品の外観状態、ろうの充填率、継手強度
について評価した。評価方法は、ブリスターの発生およ
び外観状態については肉眼観察、充填率についてはエッ
クス線観察により行った。また継手強度については、ろ
う付した試験片を軸方向に8等分に切断したものを用い
て、常温で破断試験を行い、破断部位によって良否判定
を行った。そして、管材(ろう付用アルミニウム合金鋳
物材)(1)または押出管(2)にて破断したものを良
好、ろう付部にて破断したものを不良とした。これらの
結果を表5に併せて示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】表5の結果から明らかなように、500〜
550℃の温度域においても、特定のろう材および/ま
たはフラックスを使用することにより、良好なろう付性
が得られることを確認しえた。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかるろう付
用アルミニウム合金鋳物材は、Mn;0.5〜4.5wt
%、Si;0.5〜3wt%およびFe;0.5〜1wt%
を含有し、残部がAlおよび不純物よりなるため、高温
強度に優れている。そのため、この鋳物材を用いたダイ
カスト製品にガスが取り込まれていた場合でも、加熱に
よるガス膨脹の圧力に抗することができ、ブリスターの
発生は抑制される。従って、通常のダイカスト法により
通常の工程管理で製造した製品を、500〜550℃の
高温で使用することもでき、ろう付も可能となる。ま
た、製品の生産性も通常のダイカスト製品と同等であ
る。
【0038】この発明にかかる第1のアルミニウム合金
鋳物材のろう付方法は、前記ろう付用アルミニウム合金
鋳物材を、ろう材として,Zn;25〜65wt%および
Si;2〜7wt%を含有し、残部がAlおよび不純物よ
りなり、かつ不純物としてのFeが0.1wt%以下に規
制されたアルミニウム合金を用いてろう付するため、ろ
う付時の加熱によるブリスターの発生のおそれもなく、
500〜550℃の温度範囲で良好なろうの流れ性が得
られ、高品質のろう付品を製造できる。
【0039】また、第2のアルミニウム合金鋳物材のろ
う付方法は、前記ろう付用アルミニウム合金鋳物材を、
フラックスとして、LiF;0.5〜5wt%およびZn
Cl2 ;1〜10wt%を含有し、かつフルオロアルミニ
ウム酸のカリウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBa
Cl2 −KCl−NaCl系混合物からなる混合フラッ
クスを用いてろう付するため、ろう付時の加熱によるブ
リスターの発生のおそれもなく、500〜550℃の温
度範囲でフラックスが十分に溶融して活性化し、高品質
のろう付品を製造できる。
【0040】さらに、第3のアルミニウム合金鋳物材の
ろう付方法は、前記ろう付用アルミニウム合金鋳物材
を、ろう材として、Zn;25〜65wt%およびSi;
2〜7wt%を含有し、残部がAlおよび不純物よりな
り、かつ不純物としてのFeが0.1wt%以下に規制さ
れたアルミニウム合金を用いるとともに、フラックスと
して、LiF;0.5〜5wt%およびZnCl2 ;1〜
10wt%を含有し、かつフルオロアルミニウム酸のカリ
ウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBaCl2 −KC
l−NaCl系混合物からなる混合フラックスを用てろ
う付するため、ろう付時の加熱によるブリスターの発生
のおそれもなく、500〜550℃の温度範囲でで良好
なろうの流れ性を得ることができるとともに、フラック
スが十分に溶融して活性化し、高品質のろう付品を製造
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミニウム合金鋳物材からなる重ね
継手のろう付を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…管材(ろう付用アルミニウム合金鋳物材) 2…押出管 3…ろう材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 35/363 B23K 35/363 G (72)発明者 糸井 厚平 東京都大田区西六郷2丁目16番14号 京浜 産業株式会社内 (72)発明者 大塚 良達 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 (72)発明者 佐藤 昭一 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 (72)発明者 芦田 浩司 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn;0.5〜4.5wt%、Si;0.
    5〜3wt%およびFe;0.5〜1wt%を含有し、残部
    がAlおよび不純物よりなることを特徴とするろう付用
    アルミニウム合金鋳物材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のろう付用アルミニウム
    合金鋳物材をろう付する方法であって、 ろう材として、Zn;25〜65wt%およびSi;2〜
    7wt%を含有し、残部がAlおよび不純物よりなり、か
    つ不純物としてのFeが0.1wt%以下に規制されたろ
    う付用アルミニウム合金を用いることを特徴とするアル
    ミニウム合金鋳物材のろう付方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のろう付用アルミニウム
    合金鋳物材をフラックスろう付する方法であって、 フラックスとして、LiF;0.5〜5wt%およびZn
    Cl2 ;1〜10wt%を含有し、かつフルオロアルミニ
    ウム酸のカリウム塩;1〜5wt%を含有し、残部がBa
    Cl2 −KCl−NaCl系混合物からなる混合フラッ
    クスを用いることを特徴とするアルミニウム合金鋳物材
    のろう付方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のろう付用アルミニウム
    合金鋳物材をフラックスろう付する方法であって、 ろう材として、Zn;25〜65wt%およびSi;2〜
    7wt%を含有し、残部がAlおよび不純物よりなり、か
    つ不純物としてのFeが0.1wt%以下に規制されたア
    ルミニウム合金を用いるとともに、フラックスとして、
    LiF;0.5〜5wt%およびZnCl2 ;1〜10wt
    %を含有し、かつフルオロアルミニウム酸のカリウム
    塩;1〜5wt%を含有し、残部がBaCl2 −KCl−
    NaCl系混合物からなる混合フラックスを用ることを
    特徴とするアルミニウム合金鋳物材のろう付方法。
JP17338695A 1995-07-10 1995-07-10 ろう付用アルミニウム合金鋳物材およびそのろう付方法 Expired - Fee Related JP3159893B2 (ja)

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