JPH09254781A - 管渠調査ロボット - Google Patents

管渠調査ロボット

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JPH09254781A
JPH09254781A JP8094851A JP9485196A JPH09254781A JP H09254781 A JPH09254781 A JP H09254781A JP 8094851 A JP8094851 A JP 8094851A JP 9485196 A JP9485196 A JP 9485196A JP H09254781 A JPH09254781 A JP H09254781A
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JP
Japan
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pipe
vehicle body
survey
traveling
robot
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Application number
JP8094851A
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English (en)
Inventor
Toshio Shibuya
外茂雄 澁谷
Takashi Misaki
尚 身崎
Kazuo Ishihara
一雄 石原
Teruo Okuda
照夫 奥田
Shugo Taiji
修吾 泰地
Kazunobu Katsumata
和信 勝又
Akira Obara
明 小原
Hiroaki Miwa
宏明 三羽
Kiyohiko Hayashi
潔彦 林
Takehiro Yashita
健博 矢下
Keisuke Hata
惠介 畑
Hitoshi Kamida
斉 紙田
麻左武 ▲松▼田
Masatake Matsuda
Makoto Takagi
誠 高木
Daijiro Fukuchi
大二郎 福地
Minoru Sasaki
稔 佐々木
Shigeru Suzuki
鈴木  茂
Yukitatsu Kashimura
幸辰 樫村
Hiroshi Akasaka
太司 赤坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHIBASHI
FUKUOKASHI
GESUIDO SHIN GIJUTSU SUISHIN KIKO
HIROSHIMASHI
KAWASAKISHI
KITAKIYUUSHIYUUSHI
KIYOUTOSHI
KOUBESHI
NAGOYASHI
NIPPON GESUIDO JIGYODAN
SATSUPOROSHI
SENDAISHI
Tokyo Metropolitan Government
Osaka City
Nippon Koei Co Ltd
Original Assignee
CHIBASHI
FUKUOKASHI
GESUIDO SHIN GIJUTSU SUISHIN KIKO
HIROSHIMASHI
KAWASAKISHI
KITAKIYUUSHIYUUSHI
KIYOUTOSHI
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NAGOYASHI
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Tokyo Metropolitan Government
Osaka City
Nippon Koei Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP8094851A priority Critical patent/JPH09254781A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マンホールから入る比較的小さな管渠調査ロ
ボットであっても、中口径のみならず大口径の管渠も調
査できるようなものを得る。 【解決手段】 車体13に調査機器32を搭載し、走行
手段14を、伸縮自在の複数本の脚部31に取付け、車
体13と機器台との間に、昇降装置33を設け、脚部3
1は、車体13の下端に2本の脚部31が互いに左右に
約120度の角度で開いて設け、かつ伸縮駆動装置を駆
動して脚部31を伸ばしてゆくと、両側の走行手段14
の幅が広がり、管渠12内壁との接触位置が汚泥や水に
接しない位置まで上昇する。つぎに調査個所まで移動し
て、昇降装置33を伸ばして各種センサが管渠12管壁
に略接する位置まで上昇させる。と同時に、案内車輪3
0を上昇させて管壁に接触させる。地上部では、モニタ
ー付き遠隔操作装置により、車体13の前進、後進、各
種センサの操作を行い、調査データを採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚水、雨水などを流す
ための下水管渠内を調査するための管渠調査ロボットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水管渠には、一般家庭や工場などから
の汚水を流す汚水管、道路などの雨水を流す雨水管など
がある。この下水管渠内には、土砂、ごみ、その他いろ
いろなものが詰まって流れなくなったり、管渠にひび割
れが生じたり、劣化して水洩れが生じたり、管渠内で有
毒ガスが発生したりすることがある。このため、管渠内
の水位、土砂の堆積厚さ、管渠のひび割れ・破損・接合
部の状態、管渠の勾配・蛇行、管渠材料の劣化状態、管
渠内硫化ガスの濃度などが種々の方法で調査される。
【0003】このような管渠12内を調査するのに、管
渠12が、図8の中央部に記載されているように、その
直径が250mm程度の小口径管渠12aの場合や、図
7の右方および図9に記載されているように、800m
m程度の中口径管渠12bである場合には、管渠12の
直径に合わせた小型調査ロボット23をマンホール10
から中に入れて、制御部22で制御された車体13の走
行用車輪14にて自走しながら、TVカメラ15、超音
波速度測定器16、中性化層深さ測定器17、管内径測
定器18、反発度測定器19、距離測定器20、傾斜測
定器21などで必要なデータを検出し、地上に伝送して
いた。
【0004】ところが、マンホール10は、通常の直径
が600mmで、大型でも900mmに限定されている
ので、図8の左方に記載されているように、管渠12が
直径1mから2m以上もあるような大口径管渠12cで
ある場合には、大型の調査ロボットをマンホール10か
ら入れることができないので、人間が直接管渠12の中
に入って調査していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】人間が管渠12内に入
って直接調査することは、管渠12内に、有毒ガスが発
生していたり、水位が急に上がったり、管壁が崩れたり
するときわめて危険であり、できれば避けることが望ま
しい。また、小型調査ロボット23は、管壁を調査する
ために小口径管渠12aや中口径管渠12bの管内に略
一杯になるように設けられており、そのため、管内に土
砂や汚泥が堆積していると、走行用車輪14による自走
ができなくなる。これを解消するためには、予め土砂な
どの堆積物を排除するなどの清掃をしてから小型調査ロ
ボット23を駆動するという2度手間が掛かるばかり
か、堆積物の厚さを調査することができなくなるという
問題があった。
【0006】本発明は、マンホールから入るような比較
的小さな管渠調査ロボットであっても、中口径のみなら
ず大口径の管渠も調査できるようなものを得ることを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体13の機
器台49に調査機器32を搭載し、前記車体13に設け
た複数個の走行手段14により走行しつつ管渠12内を
調査する管渠調査ロボットにおいて、前記走行手段14
を、前記車体13に設けた伸縮自在の複数本の脚部31
の端部に取付け、前記車体13と機器台49との間に、
調査機器32を搭載した機器台49を昇降する昇降装置
33を設け、前記脚部31は、車体13の下端に2本を
設け、この2本の脚部31を互いに左右に90〜180
の角度で開いて設け、かつ2本の脚片35を連結ピン3
6でX字状に交差連結しつつ伸縮するパンタグラフ状に
形成したものからなる管渠調査ロボットである。
【0008】
【作用】脚部31と昇降装置33を折り畳んでマンホー
ル10から管渠12内へ挿入する。または、昇降装置3
3と機器台49は、走行手段14付きの車体13をマン
ホール10から管渠12内へ挿入してから取り付ける。
つぎに伸縮駆動装置39を駆動して脚部31を伸ばして
ゆくと、両側の走行手段14の幅が広がるので、管渠1
2内壁に接する位置が少しずつ上方へ移動する。この走
行手段14の接触する位置が汚泥25や水24に接しな
い位置、例えば底部から管径の約30%の高さの位置に
接するように脚部31を伸ばす。走行手段14の走行位
置が決まったら自走装置34で調査個所へ移動する。調
査個所に達したら、自走装置34を停止し、モータ46
を駆動して昇降装置33を伸ばして各種センサが管渠1
2管壁に略接する位置まで上昇させる。と同時に、案内
車輪30を上昇させて管壁に接触させる。地上部には、
モニター付き遠隔操作装置を設置し、車体13の前進、
後進、CCDカメラ53その他のセンサの操作を行い、
調査データを採取する。
【0009】
【実施例】本発明の第1実施例を図1ないし図4に基づ
き説明する。図1と図2は、管渠12の大きさに合わせ
て管渠調査ロボットを伸ばした状態を示し、また、図3
と図4は、マンホール10から挿入するために管渠調査
ロボットを縮小した状態を示している。これらの図にお
いて、本発明による管渠調査ロボットは、車体13、走
行用車輪14、脚部31、調査機器32、昇降装置3
3、自走装置34、案内車輪30などからなるものであ
る。
【0010】前記車体13は、管渠調査ロボットを縮小
した状態でマンホール10に挿入できるように、幅が2
5〜40cm程度、長さが60〜80cm程度の直方体
または円筒体とする。この車体13は、下水による腐食
にも十分な耐久性をもつようにアルミ合金とする。後述
の各種センサの露出部、通信用ケーブルコネクタ、駆動
回転部には十分なシール対策が施される。
【0011】この車体13の下面には、走行手段として
の走行用車輪14、脚部31、自走装置34などからな
る走行装置が設けられる。この走行用車輪14は、管内
の水24の量の多いときには水没することもあるので、
耐水性のある材料で構成されることが望ましい。車体1
3の移動には、車輪方式、クローラ(無限軌道帯)方
式、船方式、ロープによる牽引方式などが考えられる
が、移動効率、移動機構、管渠12内を水24が流れる
などの状況から、水面の上部スペースを走行する方式を
採用し、そのため、伸縮可能な脚部31に走行用車輪1
4を取り付ける方式を採用した。しかし、走行手段は、
車輪に限られるものではなく、クローラ(無限軌道帯)
など、他の走行手段であってもよいことは勿論である。
【0012】2本の脚部31が、車体13の下面に垂直
線に対してそれぞれ略60度ずつの角度をもって設けら
れ、管渠12の管壁内面に突っ張りながら走行するよう
になっている。この脚部31は、マンホール10からの
搬入、搬出の際に折り畳んだり、伸ばしたりできるよう
に、2本の脚片35が連結ピン36で中心と両端部でX
字状に2段に伸縮自在に連結されて、パンタグラフのよ
うに構成されている。一方の脚片35の基端部は、車体
13に回動自在に連結された固定端37となり、また、
他方の脚片35の基端部は、車体13に取り付けられた
伸縮駆動装置39のピストンロッド40にガイドリング
41を介して連結され、ガイドロッド42に添って摺動
することにより摺動端38となっている。前記脚片35
の先端部には、それぞれ走行用車輪14が取り付けら
れ、モータからなる自走装置34に連結されている。自
走装置34は、左右の脚部31に少なくともそれぞれ1
つずつ設けられる。走行安定制御は、ジャイロを使用し
て行われる。駆動源は、蓄電池を搭載し、駆動装置は、
DC24Vモータが使用される。なお、駆動装置として
交流機器を搭載し、駆動源は、電源コードにより地上か
ら交流電力を供給するようにしてもよい。
【0013】前記昇降装置33は、2本のアーム44が
連結ピン45で中心部でX字状に伸縮自在に連結され
て、パンタグラフのように構成されている。一方のアー
ム44の上端部と他方のアーム44の下端部は、それぞ
れ機器台49と車体13に回動自在に連結された固定端
37となり、また、一方のアーム44の下端部は、ねじ
軸48に螺合したナット51に連結され、他方のアーム
44の上端部は、ガイド軸50に摺動自在に遊嵌したリ
ング52に連結されている。前記ねじ軸48は、車体1
3に取り付けられたモータ46に減速機47を介して連
結されている。この例における昇降装置33は、X字状
に構成した場合を示しているが、これに限られるもので
はなく、X字状を2段以上連結して構成した場合であっ
てもよい。
【0014】前記調査機器32は、機器台49に搭載さ
れたCCDカメラ53と照明灯54からなる画像取り込
み装置55、超音波速度測定器16、中性化層深さ測定
器17、ガス検知装置56、管材質強度検査装置57、
車体13の下面に垂下して設けられた探触子60とシリ
ンダ61からなる堆積物検知装置58、車体13に搭載
された傾斜測定器21などによって構成されている。
【0015】前記機器台49には、また案内車輪30が
シリンダ64とピストンロッド63に連結されて設けら
れ、またダンパ付きリミットスイッチ62が取り付けら
れている。また、車体13には、制御回路、電源などの
制御部22が搭載されている。
【0016】本発明による管渠調査ロボットに搭載され
たそれぞれの機器は、セッティングに手間とらず、最小
限の道路占有面積で路上から遠隔操作でき、劣悪な環境
下で効率よく堆積土砂の除去を行い、故障の少ない機構
であることが要求される。特に、調査機器32は、性
能、重量、大きさ、価格、管渠12内での耐久性などを
十分満足することが必要である。そのためには各調査機
器32は、つぎに示すようなものが望ましい。
【0017】画像取り込み装置55:画像取り込みデー
タは、管渠12内走行状態の確認、管渠12のひび割れ
・破損・接合部状態・木根の侵入など管内状況を地上か
ら調査するために必要である。これらの目的を達成する
ためには、CCDカメラ、超音波カメラ、赤外線カメ
ラ、レーザー装置、撮像管などが考えられるが、小型、
軽量、高信頼性、焼きつきがない、残像が少ない、比較
的安価、性能の向上が見込まれる、レンズに連動したス
ケールにより計測ができるなどの利点からCCDカメラ
53が最適である。このCCDカメラ53は、前方10
メートルまで監視可能な前方監視用と、壁面3メートル
まで監視可能な壁面監視用の2種類を搭載し、5倍程度
のズーム機能、スケール設定機能を有するものが好まし
い。
【0018】また、照明灯54は、管内を照射し画像の
取り込みが行えるだけの照度を確保するために必要であ
り、ハロゲン電球、アルゴン電球、クリプトン電球、反
射型電球、LEDなどが考えられるが、効率が高い、超
寿命、使用実績が豊富、高性能、汎用品が多いなどの利
点からハロゲン電球が最適である。
【0019】ガス検知装置56:管内の有毒ガス(硫化
水素、可燃性ガス、一酸化炭素、酸素濃度の少なくとも
4種類)の検知を行うためにガスセンサを使用し、ガス
の有無およびガス濃度の測定を行う。ガスの検知レベル
としては、許容濃度、すなわち有毒ガスなどが空気中に
存在する職場で、1日8時間程度の作業を日々継続して
も健康に全く障害をおよぼさない濃度の限界として日本
産業衛生学会から勧告の形で示されている値以上のガス
が検知できることから、熱伝導式ガスセンサ、隔膜ガル
バニ電池式ガスセンサが好適である。熱伝導式ガスセン
サについては、測定可能濃度範囲が広く、経時的に安定
しており、また、酸素が存在しなくても測定が可能であ
ること、隔膜ガルバニ電池式ガスセンサについては、酸
素濃度の測定に有効であることによるものである。これ
ら2方式の他、接触燃焼式、半導体式、定電位式などが
ある。
【0020】管材質強度検査装置57:ロボットに搭載
するため、装置が小型軽量である必要がある。この装置
57による調査内容は、コンクリート管渠12の材質劣
化および中性化深さの測定を目的とする。管壁表面に1
対の超音波センサを密着させ、2点間のパルスの伝播速
度を測定する、いわゆる超音波非破壊検査装置、管壁に
ドリルなどで穴を開け、フェノールフタレイン溶液を吹
き付けて変色の有無から中性化深さを判断する、いわゆ
る中性化試験装置を選定した。その他、管内面をハンマ
ーで打撃し、反発硬度を求める、いわゆるシュミットハ
ンマー式、円柱状にコンクリート壁を抜き取り、圧縮強
度などを地上で検査する破壊検査式などもある。
【0021】堆積物検知装置58:下水管渠12の清掃
場所の調査および清掃時期の点検のために管底部に堆積
した汚泥の堆積量調査を行う。調査したデータは地上へ
伝送し、連続的に観測が行えるものとすることから、本
発明では、探触子60を用いた装置を選定した。これは
測定原理が機械的なものであり、測定値の信頼性が高い
こと、無水時でも測定が可能であることによるものであ
る。その他、超音波式、流速検知式、光電式などが考え
られる。一般に、土砂が管径の10%程度堆積したとき
に清掃を必要とするので、探触子60による測定上限値
は、管径の20%とし、5ミリメートルの間隔で測定で
きる構造とする。
【0022】傾斜測定器21:下水管渠12の傾斜およ
び不同沈下は、管内の水24の流下状況、汚泥25の堆
積に影響をおよぼす。そのため、管内の傾斜、不同沈下
を調査するための装置を搭載することから、本発明で
は、ジャイロ式傾斜検知装置を選定した。これは外部に
測定の基準を必要としないこと、精度の高い測定が可能
なこと、管の不同沈下、蛇行などの測定も可能などの理
由によるものである。その他、水圧計式、傾斜センサ式
などが考えられる。
【0023】以上のような構成において、脚部31と昇
降装置33を図3および図4のように折り畳んでマンホ
ール10から管渠12へ挿入する。もしマンホール10
の直径が小さいときには、昇降装置33と機器台49
は、走行手段14付きの車体13をマンホール10から
管渠12内へ挿入してから取り付ける。つぎに伸縮駆動
装置39を駆動して脚部31を伸ばしてゆく。この脚部
31を伸ばすことにより、両側の走行用車輪14の管渠
12内壁に接する位置が少しずつ上方へ移動する。この
走行用車輪14の接触する位置が汚泥25や水24に接
しない位置、例えば底部から管径の約30%の位置に接
するように脚部31を伸ばす。走行用車輪14の位置が
決まったら自走装置34で調査個所へ移動する。調査個
所に達したら、自走装置34を停止し、モータ46を駆
動して昇降装置33を伸ばして各種センサが管渠12管
壁に略接する位置まで上昇させる。と同時に、案内車輪
30を上昇させて管壁に接触させる。地上部には、モニ
ター付き遠隔操作装置を設置し、車体13の前進、後
進、CCDカメラ53その他のセンサの操作を行う。
【0024】各種のセンサにより上述の方法で検出され
たデータは、伝送装置により地上へ送られて、データの
解析、管渠調査ロボットの制御などが行われる。この伝
送装置は、銅製ケーブルでもよいが、ノイズの影響を受
けにくく、高効率な伝送が可能な光通信ケーブルが好ま
しい。また、有線による伝送方法に限られるものではな
く、無線による伝送方法とすることもできる。
【0025】図5は、本発明の第2実施例を示すもので
ある。前記代1の実施例では、車体13の下方側に2本
の伸縮自在の脚部31を介して走行手段14を取付け、
車体13の上方側の機器台49に、案内車輪30を設け
た。これに対し、図5に示す第2実施例では、車体13
の下方側に2本の伸縮自在の脚部31を介して案内車輪
30を取付け、機器台49の上方側(縦方向)に、前記
管渠12内壁に接しつつ駆動するための走行手段14を
取付けてなるものである。
【0026】また、図6は、本発明の第3実施例を示す
もので、この例では、車体13の下方側に2本の伸縮自
在の脚部31を介して案内車輪30を取付け、車体13
の両側方(横方向)に、2本の伸縮自在の脚部31を介
して管渠12内壁に接しつつ駆動するための走行手段1
4を取付けてなるものである。図5および図6に示すよ
うに、走行手段14を水平よりも上方に位置して取付け
ると、走行手段14を構成するモータその他の機構部分
が水24や汚泥25に浸漬することから完全に防止でき
る。特に、管渠12の内壁に凹凸、付着物などのない良
好な状態の場合に適している。
【0027】前記実施例では、いずれも円筒形の管渠1
2の場合を説明したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、図7に示すように、角筒形の管渠12であって
も、また多角形、楕円形などであっても利用することが
できる。この場合、脚片35の先端部の自走装置34付
き走行手段14が、管渠12の床面に直角に接するよう
に脚片35を途中から垂直、その他の角度に折曲して取
り付け、傾斜した脚片35部分を伸縮自在にする。もち
ろん、折曲した脚片35部分を伸縮自在に構成してもよ
い。また、自走装置34付き走行手段14は、水や汚泥
にて汚れないように、上端の案内車輪30の部分に取付
け、下端部に案内車輪30を取り付けるようにしてもよ
い。
【0028】前記実施例では、自走装置34付き走行手
段14は、タイヤ付き車輪のような円形の車輪方式を用
いたが、その他、無限軌道帯からなるクローラ方式であ
ってもよい。
【0029】
【発明の効果】
(1)走行手段14は、管渠12の底部より十分高い位
置を走行するので、管渠12内に水24の流れがあった
り、土砂、汚泥25などが堆積していても、これらの抵
抗を受けることなく走行でき、従来のように堆積物25
や水24を排除するなどの清掃をすることなく調査がで
きる。また、車体13が水24の上に位置するので、走
行手段14や各種センサの耐久性の向上を図ることがで
きる。もし、管渠12内に水24の量が多いときには、
走行手段14が水没しつつ走行することがあるが、耐水
性の材料で構成すれか、走行手段14を上方向か横方向
に取り付けるようにすれば問題がない。
【0030】(2)車体13を円筒形状や台車形状とす
ることができるので、搬入口であるマンホール10の内
形形状を有効に利用して搬入することができる。また、
角形形状と比較して段面積が大きくなり、搭載能力が大
きくなる。
【0031】(3)走行手段14は、車輪方式に限られ
るものではないが、車輪を用いる方式は、クローラ方式
と比較して機構が簡単になり、軽量化が可能となる。そ
のため、駆動動力が少なくて済み、管渠調査ロボットの
行動可能距離が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管渠調査ロボットの第1実施例を
示すもので、脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の
正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明による管渠調査ロボットにおいて、脚部
31と昇降装置33を縮小した状態の正面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】本発明による管渠調査ロボットの第2実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図6】本発明による管渠調査ロボットの第3実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図7】本発明による管渠調査ロボットの第4実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図8】従来の小型調査ロボット23による調査状態を
示す説明図である。
【図9】従来の小型調査ロボット23による800mm
程度の中口径管渠12b内での調査状態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10…マンホール、11…汚水桝、12…管渠、13…
車体、14…走行手段、15…TVカメラ、16…超音
波速度測定器、17…中性化層深さ測定器、18…管内
径測定器、19…反発度測定器、20…距離測定器、2
1…傾斜測定器、22…制御部、23…小型調査ロボッ
ト、24…水、25…汚泥、30…案内車輪、31…脚
部、32…調査機器、33…昇降装置、34…自走装
置、35…脚片、36…連結ピン、37…固定端、38
…摺動端、39…伸縮駆動装置、40…ピストンロッ
ド、41…ガイドリング、42…ガイドロッド、44…
アーム、45…連結ピン、46…モータ、47…減速
機、48…ねじ軸、49…機器台、50…ガイド軸、5
1…ナット、52…リング、53…CCDカメラ、54
…照明灯、55…画像取り込み装置、56…ガス検知装
置、57…管材質強度検査装置、58…堆積物検知装
置、60…探触子、61…シリンダ、62…ダンパ付き
リミットスイッチ、63…ピストンロッド、64…シリ
ンダ。
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】管渠調査ロボット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚水、雨水などを流す
ための下水管渠内を調査するための管渠調査ロボットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水管渠には、一般家庭や工場などから
の汚水を流す汚水管、道路などの雨水を流す雨水管など
がある。この下水管渠内には、土砂、ごみ、その他いろ
いろなものが詰まって流れなくなったり、管渠にひび割
れが生じたり、劣化して水洩れが生じたり、管渠内で有
毒ガスが発生したりすることがある。このため、管渠内
の水位、土砂の堆積厚さ、管渠のひび割れ・破損・接合
部の状態、管渠の勾配・蛇行、管渠材料の劣化状態、管
渠内硫化ガスの濃度などが種々の方法で調査される。
【0003】このような管渠12内を調査するのに、管
渠12が、図8の中央部に記載されているように、その
直径が250mm程度の小口径管渠12aの場合や、図
7の右方および図9に記載されているように、800m
m程度の中口径管渠12bである場合には、管渠12の
直径に合わせた小型調査ロボット23をマンホール10
から中に入れて、制御部22で制御された車体13の走
行用車輪14にて自走しながら、TVカメラ15、超音
波速度測定器16、中性化層深さ測定器17、管内径測
定器18、反発度測定器19、距離測定器20、傾斜測
定器21などで必要なデータを検出し、地上に伝送して
いた。
【0004】ところが、マンホール10は、通常の直径
が600mmで、大型でも900mmに限定されている
ので、図8の左方に記載されているように、管渠12が
直径1mから2m以上もあるような大口径管渠12cで
ある場合には、大型の調査ロボットをマンホール10か
ら入れることができないので、人間が直接管渠12の中
に入って調査していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】人間が管渠12内に入
って直接調査することは、管渠12内に、有毒ガスが発
生していたり、水位が急に上がったり、管壁が崩れたり
するときわめて危険であり、できれば避けることが望ま
しい。また、小型調査ロボット23は、管壁を調査する
ために小口径管渠12aや中口径管渠12bの管内に略
一杯になるように設けられており、そのため、管内に土
砂や汚泥が堆積していると、走行用車輪14による自走
ができなくなる。これを解消するためには、予め土砂な
どの堆積物を排除するなどの清掃をしてから小型調査ロ
ボット23を駆動するという2度手間が掛かるばかり
か、堆積物の厚さを調査することができなくなるという
問題があった。
【0006】本発明は、マンホールから入るような比較
的小さな管渠調査ロボットであっても、中口径のみなら
ず大口径の管渠も調査できるようなものを得ることを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体13に設
けた機器台49に調査機器32を搭載し、前記車体13
に設けた走行手段14により走行しつつ管渠12内を調
査する管渠調査ロボットにおいて、前記車体13の下方
側に2本の伸縮自在の脚部31を互いに左右に約120
度の角度で開いて設け、かつ、前記車体13の側方側に
2本の伸縮自在の脚部31を互いに左右に約180度の
角度で開いて設け、これらの脚部31にそれぞれ管渠1
2内壁を走行する案内車輪30を取付け、前記車体13
と機器台49との間に、調査機器32を搭載した前記機
器台49を昇降する昇降装置33を設け、前記車体13
の側方に、前記管渠12内壁に接しつつ駆動するための
走行手段14を取付け、前記脚部31は、2本の脚片3
5を連結ピン36でX字状に交差連結しつつ伸縮するパ
ンタグラフ状に形成したものからなり、前記調査機器3
2は、画像取り込み装置55、ガス検知装置56、管材
質強度検査装置57、中性化層深さ測定器17、堆積物
検知装置58、傾斜測定器21を具備してなることを特
徴とする管渠調査ロボットである。
【0008】
【作用】脚部31と昇降装置33を折り畳んでマンホー
ル10から管渠12内へ挿入する。または、昇降装置3
3と機器台49は、走行手段14付きの車体13をマン
ホール10から管渠12内へ挿入してから取り付ける。
つぎに伸縮駆動装置39を駆動して脚部31を伸ばして
ゆくと、両側の走行手段14の幅が広がるので、管渠1
2内壁に接する位置が少しずつ上方へ移動する。この走
行手段14の接触する位置が汚泥25や水24に接しな
い位置、例えば底部から管径の約30%の高さの位置に
接するように脚部31を伸ばす。走行手段14の走行位
置が決まったら自走装置34で調査個所へ移動する。調
査個所に達したら、自走装置34を停止し、モータ46
を駆動して昇降装置33を伸ばして各種センサが管渠1
2管壁に略接する位置まで上昇させる。と同時に、案内
車輪30を上昇させて管壁に接触させる。地上部には、
モニター付き遠隔操作装置を設置し、車体13の前進、
後進、CCDカメラ53その他のセンサの操作を行い、
調査データを採取する。
【0009】
【実施例】本発明の第1実施例を図1ないし図4に基づ
き説明する。図1と図2は、管渠12の大きさに合わせ
て管渠調査ロボットを伸ばした状態を示し、また、図3
と図4は、マンホール10から挿入するために管渠調査
ロボットを縮小した状態を示している。これらの図にお
いて、本発明による管渠調査ロボットは、車体13、走
行用車輪14、脚部31、調査機器32、昇降装置3
3、自走装置34、案内車輪30などからなるものであ
る。
【0010】前記車体13は、管渠調査ロボットを縮小
した状態でマンホール10に挿入できるように、幅が2
5〜40cm程度、長さが60〜80cm程度の直方体
または円筒体とする。この車体13は、下水による腐食
にも十分な耐久性をもつようにアルミ合金とする。後述
の各種センサの露出部、通信用ケーブルコネクタ、駆動
回転部には十分なシール対策が施される。
【0011】この車体13の下面には、走行手段として
の走行用車輪14、脚部31、自走装置34などからな
る走行装置が設けられる。この走行用車輪14は、管内
の水24の量の多いときには水没することもあるので、
耐水性のある材料で構成されることが望ましい。車体1
3の移動には、車輪方式、クローラ(無限軌道帯)方
式、船方式、ロープによる牽引方式などが考えられる
が、移動効率、移動機構、管渠12内を水24が流れる
などの状況から、水面の上部スペースを走行する方式を
採用し、そのため、伸縮可能な脚部31に走行用車輪1
4を取り付ける方式を採用した。しかし、走行手段は、
車輪に限られるものではなく、クローラ(無限軌道帯)
など、他の走行手段であってもよいことは勿論である。
【0012】2本の脚部31が、車体13の下面に垂直
線に対してそれぞれ略60度ずつの角度をもって設けら
れ、管渠12の管壁内面に突っ張りながら走行するよう
になっている。この脚部31は、マンホール10からの
搬入、搬出の際に折り畳んだり、伸ばしたりできるよう
に、2本の脚片35が連結ビン36で中心と両端部でX
字状に2段に伸縮自在に連結されて、パンタグラフのよ
うに構成されている。一方の脚片35の基端部は、車体
13に回動自在に連結された固定端37となり、また、
他方の脚片35の基端部は、車体13に取り付けられた
伸縮駆動装置39のピストンロッド40にガイドリング
41を介して連結され、ガイドロッド42に添って摺動
することにより摺動端38となっている。前記脚片35
の先端部には、それぞれ走行用車輪14が取り付けら
れ、モータからなる自走装置34に連結されている。自
走装置34は、左右の脚部31に少なくともそれぞれ1
つずつ設けられる。走行安定制御は、ジャイロを使用し
て行われる。駆動源は、蓄電池を搭載し、駆動装置は、
DC24Vモータが使用される。なお、駆動装置として
交流機器を搭載し、駆動源は、電源コードにより地上か
ら交流電力を供給するようにしてもよい。
【0013】前記昇降装置33は、2本のアーム44が
連結ピン45で中心部でX字状に伸縮自在に連結され
て、パンタグラフのように構成されている。一方のアー
ム44の上端部と他方のアーム44の下端部は、それぞ
れ機器台49と車体13に回動自在に連結された固定端
37となり、また、一方のアーム44の下端部は、ねじ
軸48に螺合したナット51に連結され、他方のアーム
44の上端部は、ガイド軸50に摺動自在に遊嵌したリ
ング52に連結されている。前記ねじ軸48は、車体1
3に取り付けられたモータ46に減速機47を介して連
結されている。この例における昇降装置33は、X字状
に構成した場合を示しているが、これに限られるもので
はなく、X字状を2段以上連結して構成した場合であっ
てもよい。
【0014】前記調査機器32は、機器台49に搭載さ
れたCCDカメラ53と照明灯54からなる画像取り込
み装置55、超音波速度測定器16、中性化層深さ測定
器17、ガス検知装置56、管材質強度検査装置57、
車体13の下面に垂下して設けられた探触子60とシリ
ンダ61からなる堆積物検知装置58、車体13に搭載
された傾斜測定器21などによって構成されている。
【0015】前記機器台49には、また案内車輪30が
シリンダ64とピストンロッド63に連結されて設けら
れ、またダンパ付きリミットスイッチ62が取り付けら
れている。また、車体13には、制御回路、電源などの
制御部22が搭載されている。
【0016】本発明による管渠調査ロボットに搭載され
たそれぞれの機器は、セッティングに手間とらず、最小
限の道路占有面積で路上から遠隔操作でき、劣悪な環境
下で効率よく堆積土砂の除去を行い、故障の少ない機構
であることが要求される。特に、調査機器32は、性
能、重量、大きさ、価格、管渠12内での耐久性などを
十分満足することが必要である。そのためには各調査機
器32は、つぎに示すようなものが望ましい。
【0017】画像取り込み装置55:画像取り込みデー
タは、管渠12内走行状態の確認、管渠12のひび割れ
・破損・接合部状態・木根の侵入など管内状況を地上か
ら調査するために必要である。これらの目的を達成する
ためには、CCDカメラ、超音波カメラ、赤外線カメ
ラ、レーザー装置、撮像管などが考えられるが、小型、
軽量、高信頼性、焼きつきがない、残像が少ない、比較
的安価、性能の向上が見込まれる、レンズに連動したス
ケールにより計測ができるなどの利点からCCDカメラ
53が最適である。このCCDカメラ53は、前方10
メートルまで監視可能な前方監視用と、壁面3メートル
まで監視可能な壁面監視用の2種類を搭載し、5倍程度
のズーム機能、スケール設定機能を有するものが好まし
い。
【0018】また、照明灯54は、管内を照射し画像の
取り込みが行えるだけの照度を確保するために必要であ
り、ハロゲン電球、アルゴン電球、クリプトン電球、反
射型電球、LEDなどが考えられるが、効率が高い、超
寿命、使用実績が豊富、高性能、汎用品が多いなどの利
点からハロゲン電球が最適である。
【0019】ガス検知装置56:管内の有毒ガス(硫化
水素、可燃性ガス、一酸化炭素、酸素濃度の少なくとも
4種類)の検知を行うためにガスセンサを使用し、ガス
の有無およびガス濃度の測定を行う。ガスの検知レベル
としては、許容濃度、すなわち有毒ガスなどが空気中に
存在する職場で、1日8時間程度の作業を日々継続して
も健康に全く障害をおよぼさない濃度の限界として日本
産業衛生学会から勧告の形で示されている値以上のガス
が検知できることから、熱伝導式ガスセンサ、隔膜ガル
バニ電池式ガスセンサが好適である。熱伝導式ガスセン
サについては、測定可能濃度範囲が広く、経時的に安定
しており、また、酸素が存在しなくても測定が可能であ
ること、隔膜ガルバニ電池式ガスセンサについては、酸
素濃度の測定に有効であることによるものである。これ
ら2方式の他、接触燃焼式、半導体式、定電位式などが
ある。
【0020】管材質強度検査装置57:ロボットに搭載
するため、装置が小型軽量である必要がある。この装置
57による調査内容は、コンクリート管渠12の材質劣
化および中性化深さの測定を目的とする。管壁表面に1
対の超音波センサを密着させ、2点間のパルスの伝播速
度を測定する、いわゆる超音波非破壊検査装置、管壁に
ドリルなどで穴を開け、フェノールフタレイン溶液を吹
き付けて変色の有無から中性化深さを判断する、いわゆ
る中性化試験装置を選定した。その他、管内面をハンマ
ーで打撃し、反発硬度を求める、いわゆるシュミットハ
ンマー式、円柱状にコンクリート壁を抜き取り、圧縮強
度などを地上で検査する破壊検査式などもある。
【0021】堆積物検知装置58:下水管渠12の清掃
場所の調査および清掃時期の点検のために管底部に堆積
した汚泥の堆積量調査を行う。調査したデータは地上へ
伝送し、連続的に観測が行えるものとすることから、本
発明では、探触子60を用いた装置を選定した。これは
測定原理が機械的なものであり、測定値の信頼性が高い
こと、無水時でも測定が可能であることによるものであ
る。その他、超音波式、流速検知式、光電式などが考え
られる。一般に、土砂が管径の10%程度堆積したとき
に清掃を必要とするので、探触子60による測定上限値
は、管径の20%とし、5ミリメートルの間隔で測定で
きる構造とする。
【0022】傾斜測定器21:下水管渠12の傾斜およ
び不同沈下は、管内の水24の流下状況、汚泥25の堆
積に影響をおよぼす。そのため、管内の傾斜、不同沈下
を調査するための装置を搭載することから、本発明で
は、ジャイロ式傾斜検知装置を選定した。これは外部に
測定の基準を必要としないこと、精度の高い測定が可能
なこと、管の不同沈下、蛇行などの測定も可能などの理
由によるものである。その他、水圧計式、傾斜センサ式
などが考えられる。
【0023】以上のような構成において、脚部31と昇
降装置33を図3および図4のように折り畳んでマンホ
ール10から管渠12へ挿入する。もしマンホール10
の直径が小さいときには、昇降装置33と機器台49
は、走行手段14付きの車体13をマンホール10から
管渠12内へ挿入してから取り付ける。つぎに伸縮駆動
装置39を駆動して脚部31を伸ばしてゆく。この脚部
31を伸ばすことにより、両側の走行用車輪14の管渠
12内壁に接する位置が少しずつ上方へ移動する。この
走行用車輪14の接触する位置が汚泥25や水24に接
しない位置、例えば底部から管径の約30%の位置に接
するように脚部31を伸ばす。走行用車輪14の位置が
決まったら自走装置34で調査個所へ移動する。調査個
所に達したら、自走装置34を停止し、モータ46を駆
動して昇降装置33を伸ばして各種センサが管渠12管
壁に略接する位置まで上昇させる。と同時に、案内車輪
30を上昇させて管壁に接触させる。地上部には、モニ
ター付き遠隔操作装置を設置し、車体13の前進、後
進、CCDカメラ53その他のセンサの操作を行う。
【0024】各種のヤンサにより上述の方法で検出され
たデータは、伝送装置により地上へ送られて、データの
解析、管渠調査ロボットの制御などが行われる。この伝
送装置は、銅製ケーブルでもよいが、ノイズの影響を受
けにくく、高効率な伝送が可能な光通信ケーブルが好ま
しい。また、有線による伝送方法に限られるものではな
く、無線による伝送方法とすることもできる。
【0025】図5は、本発明の第2実施例を示すもので
ある。前記第1の実施例では、車体13の下方側に2本
の伸縮自在の脚部31を介して走行手段14を取付け、
車体13の上方側の機器台49に、案内車輪30を設け
た。これに対し、図5に示す第2実施例では、車体13
の下方側に2本の伸縮自在の脚部31を介して案内車輪
30を取付け、機器台49の上方側(縦方向)に、前記
管渠12内壁に接しつつ駆動するための走行手段14を
取付けてなるものである。
【0026】また、図6は、本発明の第3実施例を示す
もので、この例では、車体13の下方側に2本の伸縮自
在の脚部31を介して案内車輪30を取付け、車体13
の両側方(横方向)に、2本の伸縮自在の脚部31を介
して管渠12内壁に接しつつ駆動するための走行手段1
4を取付けてなるものである。図5および図6に示すよ
うに、走行手段14を水平よりも上方に位置して取付け
ると、走行手段14を構成するモータその他の機構部分
が水24や汚泥25に浸漬することから完全に防止でき
る。特に、管渠12の内壁に凹凸、付着物などのない良
好な状態の場合に適している。
【0027】前記実施例では、いずれも円筒形の管渠1
2の場合を説明したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、図7に示すように、角筒形の管渠12であって
も、また多角形、楕円形などであっても利用することが
できる。この場合、脚片35の先端部の自走装置34付
き走行手段14が、管渠12の床面に直角に接するよう
に脚片35を途中から垂直、その他の角度に折曲して取
り付け、傾斜した脚片35部分を伸縮自在にする。もち
ろん、折曲した脚片35部分を伸縮自在に構成してもよ
い。また、自走装置34付き走行手段14は、水や汚泥
にて汚れないように、上端の案内車輪30の部分に取付
け、下端部に案内車輪30を取り付けるようにしてもよ
い。
【0028】前記実施例では、自走装置34付き走行手
段14は、タイヤ付き車輪のような円形の車輪方式を用
いたが、その他、無限軌道帯からなるクローラ方式であ
ってもよい。
【0029】
【発明の効果】 (1)走行手段14は、管渠12の底部より十分高い位
置を走行するので、管渠12内に水24の流れがあった
り、土砂、汚泥25などが堆積していても、これらの抵
抗を受けることなく走行でき、従来のように堆積物25
や水24を排除するなどの清掃をすることなく調査がで
きる。また、車体13が水24の上に位置するので、走
行手段14や各種センサの耐久性の向上を図ることがで
きる。もし、管渠12内に水24の量が多いときには、
走行手段14が水没しつつ走行することがあるが、耐水
性の材料で構成すれか、走行手段14を上方向か横方向
に取り付けるようにすれば問題がない。
【0030】(2)車体13を円筒形状や台車形状とす
ることができるので、搬入口であるマンホール10の内
形形状を有効に利用して搬入することができる。また、
角形形状と比較して段面積が大きくなり、搭載能力が大
きくなる。
【0031】(3)走行手段14は、車輪方式に限られ
るものではないが、車輪を用いる方式は、クローラ方式
と比較して機構が簡単になり、軽量化が可能となる。そ
のため、駆動動力が少なくて済み、管渠調査ロボットの
行動可能距離が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管渠調査ロボットの第1実施例を
示すもので、脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の
正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本発明による管渠調査ロボットにおいて、脚部
31と昇降装置33を縮小した状態の正面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】本発明による管渠調査ロボットの第2実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図6】本発明による管渠調査ロボットの第3実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図7】本発明による管渠調査ロボットの第4実施例を
示す脚部31と昇降装置33を伸ばした状態の正面図で
ある。
【図8】従来の小型調査ロボット23による調査状態を
示す説明図である。
【図9】従来の小型調査ロボット23による800mm
程度の中口径管渠12b内での調査状態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 10…マンホール、11…汚水桝、12…管渠、13…
車体、14…走行手段、15…TVカメラ、16…超音
波速度測定器、17…中性化層深さ測定器、18…管内
径測定器、19…反発度測定器、20…距離測定器、2
1…傾斜測定器、22…制御部、23…小型調査ロボッ
ト、24…水、25…汚泥、30…案内車輪、31…脚
部、32…調査機器、33…昇降装置、34…自走装
置、35…脚片、36…連結ピン、37…固定端、38
…摺動端、39…伸縮駆動装置、40…ピストンロッ
ド、41…ガイドリング、42…ガイドロッド、44…
アーム、45…連結ピン、46…モータ、47…減速
機、48…ねじ軸、49…機器台、50…ガイド軸、5
1…ナット、52…リング、53…CCDカメラ、54
…照明灯、55…画像取り込み装置、56…ガス検知装
置、57…管材質強度検査装置、58…堆積物検知装
置、60…探触子、61…シリンダ、62…ダンパ付き
リミットスイッチ、63…ピストンロッド、64…シリ
ンダ。
【0000】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591043581 東京都 東京都新宿区西新宿2丁目8番1号 (71)出願人 592239394 川崎市 神奈川県川崎市川崎区宮本町1番地 (71)出願人 596053046 勝又 和信 神奈川県大和市下鶴間2785−31 (71)出願人 596053057 小原 明 神奈川県横浜市磯子区岡村8−2−14 (71)出願人 591225110 名古屋市 愛知県名古屋市中区三の丸3丁目1番1号 (71)出願人 596053068 京都市 京都府京都市南区東九条東山王町12番地 (71)出願人 591030499 大阪市 大阪府大阪市北区中之島1−3−20 (71)出願人 594087274 神戸市 兵庫県神戸市中央区加納町6丁目5番1号 (71)出願人 596053079 広島市 広島県広島市中区国泰寺町一丁目6番34号 (71)出願人 593175419 北九州市 福岡県北九州市小倉北区城内1番1号 (71)出願人 594206163 福岡市 福岡県福岡市中央区天神1−8−1 (71)出願人 000230571 日本下水道事業団 東京都港区赤坂六丁目1番20号 (71)出願人 593153532 財団法人下水道新技術推進機構 東京都豊島区西池袋1丁目22番8号 (71)出願人 000230973 日本工営株式会社 東京都千代田区麹町5丁目4番地 (72)発明者 澁谷 外茂雄 北海道空知郡栗沢町必成東栄254番地 (72)発明者 身崎 尚 宮城県仙台市太白区富沢二丁目20番3号 (72)発明者 石原 一雄 千葉県山武郡大網白里町金谷郷2437 (72)発明者 奥田 照夫 東京都板橋区東新町一丁目53番7号 (72)発明者 泰地 修吾 神奈川県横須賀市衣笠栄町4−4 (72)発明者 勝又 和信 神奈川県大和市下鶴間2785−31 (72)発明者 小原 明 神奈川県横浜市磯子区岡村8−2−14 (72)発明者 三羽 宏明 愛知県名古屋市守山区白山一丁目811番地 (72)発明者 林 潔彦 大阪府高槻市芥川町2丁目17の12 (72)発明者 矢下 健博 大阪府大阪市平野区長吉長原東1−7−16 −402 (72)発明者 畑 惠介 兵庫県神戸市東灘区向洋町中5丁目1番 522−1213号 (72)発明者 紙田 斉 広島県広島市中区江波本町8番27号 (72)発明者 ▲松▼田 麻左武 福岡県北九州市八幡東区清田二丁目6番5 号 (72)発明者 高木 誠 福岡県小郡市三沢4176−3 (72)発明者 福地 大二郎 埼玉県浦和市岸町一丁目4−5 (72)発明者 佐々木 稔 北海道札幌市西区琴似2条5丁目3−8 (72)発明者 鈴木 茂 千葉県千葉市美浜区真砂3丁目10番11号 (72)発明者 樫村 幸辰 埼玉県比企郡鳩山町鳩山ケ丘3丁目880− 275 (72)発明者 赤坂 太司 埼玉県東松山市宮鼻70−203

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体13に設けた機器台49に調査機器
    32を搭載し、前記車体13に設けた走行手段14によ
    り走行しつつ管渠12内を調査する管渠調査ロボットに
    おいて、前記走行手段14と前記機器台49との少なく
    ともいずれか一方を前記車体13に対して伸縮自在に設
    けてなることを特徴とする管渠調査ロボット。
  2. 【請求項2】 車体13に設けた機器台49に調査機器
    32を搭載し、前記車体13に設けた走行手段14によ
    り走行しつつ管渠12内を調査する管渠調査ロボットに
    おいて、前記走行手段14を、前記車体13に設けた伸
    縮自在の複数本の脚部31の端部に取付け、前記車体1
    3と機器台49との間に、調査機器32を搭載した前記
    機器台49を昇降する昇降装置33を設けてなることを
    特徴とする管渠調査ロボット。
  3. 【請求項3】 車体13の上方側に設けた機器台49に
    調査機器32を搭載し、前記車体13の下方側に設けた
    走行手段14により走行しつつ管渠12内を調査する管
    渠調査ロボットにおいて、前記車体13の下方側に2本
    の伸縮自在の脚部31を互いに左右に90〜180の角
    度で開いて設け、この脚部31にそれぞれ前記走行手段
    14を取付け、前記車体13と機器台49との間に、調
    査機器32を搭載した前記機器台49を昇降する昇降装
    置33を設けてなることを特徴とする管渠調査ロボッ
    ト。
  4. 【請求項4】 車体13に設けた機器台49に調査機器
    32を搭載し、前記車体13に設けた走行手段14によ
    り走行しつつ管渠12内を調査する管渠調査ロボットに
    おいて、前記車体13の下方側に2本の伸縮自在の脚部
    31を互いに左右に90〜180の角度で開いて設け、
    この脚部31にそれぞれ管渠12内壁を走行する案内車
    輪30を取付け、前記車体13と機器台49との間に、
    調査機器32を搭載した前記機器台49を昇降する昇降
    装置33を設け、前記機器台49の上方側に、前記管渠
    12内壁に接しつつ駆動するための走行手段14を取付
    けてなることを特徴とする管渠調査ロボット。
  5. 【請求項5】 車体13に設けた機器台49に調査機器
    32を搭載し、前記車体13に設けた走行手段14によ
    り走行しつつ管渠12内を調査する管渠調査ロボットに
    おいて、前記車体13の下方側に2本の伸縮自在の脚部
    31を互いに左右に90〜180の角度で開いて設け、
    この脚部31にそれぞれ管渠12内壁を走行する案内車
    輪30を取付け、前記車体13と機器台49との間に、
    調査機器32を搭載した前記機器台49を昇降する昇降
    装置33を設け、前記車体13の側方に、前記管渠12
    内壁に接しつつ駆動するための走行手段14を取付けて
    なることを特徴とする管渠調査ロボット。
  6. 【請求項6】 脚部31は、2本の脚片35を連結ピン
    36でX字状に交差連結しつつ伸縮するパンタグラフ状
    に形成したものからなる請求項3、4または5記載の管
    渠調査ロボット。
  7. 【請求項7】 調査機器32は、画像取り込み装置5
    5、ガス検知装置56、管材質強度検査装置57、中性
    化層深さ測定器17、堆積物検知装置58、傾斜測定器
    21を具備してなる請求項1、2、3、4または5記載
    の管渠調査ロボット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011149858A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Toyo Asano Foundation Co Ltd 非破壊測定用治具、及びそれを用いたコンクリート被り厚測定装置、sc杭におけるコンクリート被り厚測定方法
KR20170099807A (ko) * 2017-05-23 2017-09-01 주식회사 아이엔지아이에스 강도측정기를 포함하는 하수관로 탐사장비
WO2021038301A1 (en) * 2019-08-23 2021-03-04 Peter Kessler Pipe inspection device with variable height control

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