JPH09253085A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH09253085A
JPH09253085A JP8064116A JP6411696A JPH09253085A JP H09253085 A JPH09253085 A JP H09253085A JP 8064116 A JP8064116 A JP 8064116A JP 6411696 A JP6411696 A JP 6411696A JP H09253085 A JPH09253085 A JP H09253085A
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graph
ultrasonic diagnostic
diagnostic apparatus
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Masaru Murashita
賢 村下
Masunori Matsuzaki
益徳 松崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心筋の各部位ごとにその運動情報をグラフ表
示できるようにする。 【解決手段】 探触子10によって超音波が送受波さ
れ、心内膜検出部16によって超音波画像上で心腔の内
膜が検出される。運動情報演算部22は、各方位におけ
る心腔の中心点から心内膜までの距離を演算する機能、
その距離の変化率を演算する機能、各心腔分割領域の面
積を演算する機能、その面積の時間的な変化率を演算す
る機能、などを有する。横軸に方位を取り、縦軸にいず
れかの運動情報をとった棒グラフが心筋運動グラフとし
て表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置、特
に心筋(心壁)の動きの診断に関する。
【0002】
【従来の技術】心筋梗塞は、冠動脈の狭窄などに起因し
て、一部の心筋の動きが衰えたり動きが停止したりする
心臓病であり、その早期診断及びその診断精度の向上が
要請されている。かかる疾病の診断に当たっては、従来
から超音波診断が活用されている。すなわち、心臓の断
層をいわゆるBモード画像として画像表示し、その画像
上で動きが正常でない心筋部位を診断するものである。
【0003】しかし、Bモード画像上では、正常でない
部位を定量的に把握することは困難であり、また経験を
要する。これに関し、心臓の拡張期のBモード画像をフ
リーズした状態で心内膜をトレースして心腔面積を求
め、また収縮期においても同様の処理を行って心腔面積
を求め、2つの面積の差分値を演算することが行われて
いる。すなわち、その差分値に基づいて心機能の診断を
行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような拡張期と収縮期の心腔面積の差分は、心臓の機能
を把握する上で重要な情報であることは否めないが、そ
の情報のみをもって心筋の内でどの部位が正常でないの
かを診断するのは困難である。また、これに関し、心腔
の中心から放射状に複数の領域を自動設定し、各領域ご
とに拡張期と収縮期の面積の差分を求めることも考えら
れるが、単に拡張期及び収縮期における運動情報のみで
は診断情報として十分ではない。すなわち、各部位の動
きの時間的な推移を視覚的に容易に把握できる表示が要
望されている。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、心筋の各部位ごとにその運動
情報を画像表示でき、心臓疾病の診断精度を向上できる
超音波診断装置を提供することにある。
【0006】また、本発明の目的は、心筋において動き
が鈍い部位を容易に特定できるグラフ表示を行える超音
波診断装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、超音波を送受波する送受波手段と、前記
送受波手段からの受信信号に基づいて、心腔内に設定さ
れる基準点から見た各方位の心筋の運動情報を演算する
運動情報演算手段と、各方位ごとの心筋の運動情報をグ
ラフ化した心筋運動グラフを形成する心筋運動グラフ作
成手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、心筋における各方位の
部位の運動は心筋運動グラフとして表示されるため、そ
の心筋運動グラフを観察することにより、動きが衰えた
部位を他の部分との相対比較において容易に診断するこ
とができる。すなわち、心筋梗塞が生じている部位自体
は収縮・拡張の度合いが小さくなり、それがグラフ上で
顕著に現れる。もちろん、必要であれば、グラフ上で各
方位ごとの運動情報の大きさを数値として読み取ること
も可能である。ここで、心筋運動グラフは、リアルタイ
ムで表示され、各時相における各部位の運動の様子を容
易に把握することが可能である。
【0009】前記心筋運動グラフとしては、横軸が方位
で縦軸が運動情報であるグラフが形成される。すなわ
ち、例えば棒グラフのような一見して各方位の部位の運
動の様子が分かりやすい表示が形成される。
【0010】本発明の好適な態様では、前記基準点から
放射状に複数の参照ラインを設定する参照ライン設定手
段と、前記各方位の参照ライン上で心内膜を検出する心
内膜検出手段と、を含み、前記運動情報演算手段は、前
記基準点から前記参照ライン上の心内膜までの距離を演
算する距離演算手段を有する。
【0011】ここで、前記運動情報演算手段は、望まし
くは、前記距離の時間変化率を演算する距離変化率演算
手段を有する。距離の時間変化率は、心筋の各部位の運
動速度に相当するもので、例えばフレーム間での距離の
差分として定義される。
【0012】また、前記運動情報演算手段は、望ましく
は、心腔内における各方位ごとの参照ライン間の面積を
演算する面積演算手段を有する。この面積は、各部位が
拍出量にどれだけ寄与しているかの程度を表す1つの指
標とみなせる。
【0013】さらに、前記運動情報演算部は、望ましく
は、前記各方位ごとの面積の時間変化率を演算する面積
変化率演算手段を有する。この面積変化率は、面積の増
減速度に相当するもので、例えばフレーム間での面積差
として定義される。
【0014】本発明の好適な態様では、前記各方位の心
筋の内で逆位相で運動する部分を識別化するための画像
処理を行う手段を有する。機能が衰えた心筋部分は、他
の心筋の拡張収縮の影響を受け、他の部位とは逆の位相
で運動することもある。そこで、そのような逆位相で運
動する部分を画像上で識別するものである。例えば、そ
の部分を他の部分とは異なる色で色付けする。
【0015】なお、参照ラインの本数、換言すれば方位
方向の領域分割数は、疾患部位の特定精度などを考慮し
て適宜定めればよい。また、基準点は、人為的に入力し
てもよいが、心腔の重心点などとして自動設定してもよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0017】図1及び図2には、本発明の原理が示され
ている。図1において、100〜108は例えば左心室
の心内膜ラインを示しており、100は拡張期における
心内膜を示しており、108は収縮期における心内膜を
示している。図1に示すように一部の心筋の機能が衰え
た結果、心臓の拡張・収縮に当たってあまり動きが見ら
れない部位が生じている。
【0018】本発明では、まず心腔の中心に人為的にま
たは自動的に基準点Pが設定される。そして、その基準
点Pから放射状に複数の参照ライン200が自動的に設
定される。この参照ライン200は、それぞれ心内膜を
検出する際の参照軸として機能し、また心腔を複数に分
割するための境界線として機能する。
【0019】図1において、参照ライン200は等間隔
でn本設定されており、具体的にはθ0 〜θn-1 までが
設定されている。これによって心腔内が複数のセクタ状
の領域#1〜#nに分割されている。
【0020】本発明においては、このような参照ライン
200を基礎として、心腔の中心から各方位が特定さ
れ、各方位ごとに心筋(心壁)の運動情報が図2のよう
に表示される。すなわち、図2における心筋運動グラフ
における横軸は方位であり、その縦軸は運動情報であ
る。ここで、運動情報としては、例えば基準点Pから心
内膜までの距離、その距離の時間的な変化率、各分割領
域の面積、その面積の時間的な変化率、などの中から選
択される。
【0021】したがって、図2に示すように、本発明に
係る心筋運動グラフによれば、運動情報の値やその変化
を読み取ることによって、どの方位の部位が疾患部位で
あるかを視覚的に容易に把握することが可能である。図
2に示されるような心筋運動グラフは、リアルタイムで
表示され、例えば特定の時相のみにおいて動きが異常で
あるような部位も特定可能である。
【0022】次に、図3〜図5を用いて本発明に係る超
音波診断装置の構成および動作について説明する。
【0023】図3には、本発明に係る超音波診断装置の
全体構成がブロック図で示されている。探触子10は超
音波送受波手段として機能するものであり、送信回路1
2から送信信号が供給されると、探触子10から超音波
が生体内に送波される。生体内にて反射した反射波は探
触子10にて受波され、受信信号が受信回路14に送ら
れる。なお、図1に示したように、例えば左心室の断層
画像を取り込む場合には、探触子10を所望の角度で生
体に当接させ、その走査面を左心室の中央部位に合わせ
る。
【0024】受信回路14においては、受信信号に対し
て増幅、検波、フィルタリングなどの処理がなされ、そ
の処理後の受信信号が心内膜検出部16に送られる。こ
の心内膜検出部16には、基準点設定部18から図1に
示した基準点Pの座標が入力されており、また分割数設
定部20から参照ライン200の本数あるいは心腔の分
割数が入力されている。心内膜検出部16は、このよう
な情報に基づき例えば図1に示したような心腔に対する
参照ライン200の設定を行って各参照ライン200ご
とに心内膜の検出を行う。これにより、図1の100〜
108に示したような心内膜のラインが参照ライン上で
特定されることになる。なお、この心内膜検出部16の
具体的な構成については後に図5を用いて説明する。
【0025】心内膜検出結果は、次に運動情報演算部2
2に入力される。図4には、運動情報演算部22の各演
算機能が示されている。この運動情報演算部22は、各
参照ライン200上において、基準点Pから心内膜まで
の距離Lを演算する機能と、フレーム間における距離の
変化率ΔL(L1 −L2)を演算する機能と、参照ライン
200の間の心腔内の面積Sを演算する機能と、フレー
ム間において面積の差分の変化率ΔS(面積A−面積
B)を演算機能と、を有するものである。すなわち、運
動演算情報部22は、距離演算器24、距離変化率演算
部26、面積演算部28、面積変化率演算部30、を有
する。これらの距離L、距離変化率ΔL、面積S、及び
面積変化率ΔSは、いずれも運動情報として図2に示し
た心筋運動グラフの縦軸を構成するものである。表示選
択部32は、これらの情報の中でいずれの情報を心筋運
動グラフの縦軸とするかを選択するものであり、この選
択は、例えばキー入力により人為的に行われる。
【0026】グラフ作成部34は、図2に示した心筋運
動グラフを作成するものであり、具体的には横軸に方位
をとり、縦軸に選択された運動情報をとった棒グラフを
作成するものである。
【0027】色付け部36は、例えば、各方位の中で他
の部分とは逆位相で増減する部分を特定の色で色付けす
るための画像処理回路である。例えば、ある部位が心臓
の収縮期において逆に突出するような動きを見せる場合
には、その部位が特定の色で表示される。
【0028】表示フレームメモリ38には、作成された
心筋運動グラフを含む超音波画像が一時的に格納される
ものであり、そのような超音波画像が表示器40に表示
される。なお、図3には示されていないが、受信回路1
4から出力された信号は超音波画像形成回路に入力さ
れ、表示器40には心筋運動グラフと共にBモード断層
画像も表示される。
【0029】上述した実施形態では、いわゆるBモード
画像を基礎として心内膜検出などの処理が行われていた
が、例えばドプラ画像を基礎としてそのような心内膜検
出などの処理を行うことも可能である。
【0030】次に、図5を用いて心内膜検出部16の具
体的な構成について説明する。受信回路14から出力さ
れた受信信号はフレームメモリ42にいったん格納さ
れ、それが読み出されてフレーム内平滑化回路44に送
られる。このフレーム内平滑化回路44では、1フレー
ム内の超音波画像に対して平滑化処理を行っており、そ
の後にフレーム間平滑化回路46において、フレーム間
ですなわち時間的な平滑化がなされる。その後、超音波
画像は二値化回路48において二値化処理され、さらに
膨脹・収縮回路50によって複数回膨脹・収縮処理がな
され、環状の心壁部分のみが以上の処理によって抽出さ
れる。データ抽出回路52は、参照ライン設定回路54
によって設定された複数の参照ライン200上において
各画素の画素データを抽出する。そして、メディアンフ
ィルタ54においてその参照ライン上の各データに対し
てフィルタリングがなされ、エッジ検出回路56におい
て各参照ライン200上において心内膜が検出される。
【0031】以上の実施形態によれば、心筋運動グラフ
を超音波診断装置の表示器40に表示することが可能で
あり、すなわち各方位ごとの心筋の運動を運動情報とし
て表示できるので、例えば心筋梗塞が生じている部位を
容易に特定することができる。また、上記の実施形態で
は、単なる拡張期や収縮期の心内膜の位置だけではな
く、心内膜の位置の時間的な変化をリアルタイムで表示
できるので、疾患の診断に当たって従来にはない有益な
情報を提供できるという利点がある。さらに、本実施形
態の装置によれば、診断の必要性に応じて、心筋運動グ
ラフにおける運動情報を各種選択可能である。なお、一
つのグラフ上に複数の情報を同時に表示してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
心筋の各部位ごとにその運動情報を画像表示でき、疾病
診断に当たって有用な情報を提供できる。特に、本発明
においては心筋において動きの鈍い部位を容易に特定で
きるグラフを表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 心内膜の時間的な変化を示す原理説明図であ
る。
【図2】 心筋運動グラフの概念を示す図である。
【図3】 本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図4】 運動情報演算部が有する演算機能を説明する
ための図である。
【図5】 心内膜検出部の具体的な構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10 探触子、16 心内膜検出部、18 基準点設定
部、20 分割数設定部、22 運動情報演算部、24
距離演算器、26 距離変化率演算部、28面積演算
部、30 面積変化率演算部、34 グラフ作成部、3
6 色付け部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送受波する送受波手段と、 前記送受波手段からの受信信号に基づいて、心腔内に設
    定される基準点から見た各方位の心筋の運動情報を演算
    する運動情報演算手段と、 各方位ごとの心筋の運動情報をグラフ化した心筋運動グ
    ラフを形成する心筋運動グラフ作成手段と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記心筋運動グラフとして、横軸が方位で縦軸が運動情
    報であるグラフが形成されることを特徴とする超音波診
    断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記基準点から放射状に複数の参照ラインを設定する参
    照ライン設定手段と、 前記各方位の参照ライン上で心内膜を検出する心内膜検
    出手段と、 を含み、 前記運動情報演算手段は、前記基準点から前記参照ライ
    ン上の心内膜までの距離を演算する距離演算手段を有す
    ることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の装置において、 前記運動情報演算手段は、前記距離の時間変化率を演算
    する距離変化率演算手段を有することを特徴とする超音
    波診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の装置において、 前記運動情報演算部は、心腔内における各方位ごとの参
    照ライン間の面積を演算する面積演算手段を有すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記運動情報演算部は、前記各方位ごとの面積の時間変
    化率を演算する面積変化率演算手段を有することを特徴
    とする超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の装置において、 前記各方位の心筋の内で逆位相で運動する部分を識別化
    するための画像処理を行う手段を有することを特徴とす
    る超音波診断装置。
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