JPH0925295A - エプスタイン−バールウイルスペプチド及び該ペプチドに対する抗体 - Google Patents
エプスタイン−バールウイルスペプチド及び該ペプチドに対する抗体Info
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Abstract
(EBV)感染の血清診断に有用な特異的試薬を得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 本発明は、エプスタイン−バールウイル
ス(EBV)に対する抗体と免疫化学的に反応するペプ
チド、該ペプチドに対する(モノクローナル)抗体、及
びモノクローナル抗体を産生し得る細胞系に係わる。本
発明は更に、EBVまたは抗EBV抗体を検出する免疫
学的な試薬及び方法にも係わる。
Description
ールウイルス(EBV)に対する抗体と免疫化学的に反
応するペプチド、該ペプチドに対する(モノクローナ
ル)抗体、及びモノクローナル抗体を産生し得る細胞系
に係わる。本発明は更に、EBVまたは抗EBV抗体を
検出する免疫学的な試薬及び方法にも係わる。
バーキットリンパ腫(BL)のアフリカ(風土病即ち
e)型に関連して発見された遍在性ヒトヘルペスウイル
スである。このウイルスは後に上咽頭癌(NPC)との
関連でも見出され、また伝染性単核細胞症(IM)の原
因物質であることが判明した。感染は普通幼児期早期に
起こり、その場合通常は無症状で、時に軽微な症状を伴
う。しかし、青年期や成人期の感染はIMを誘発する恐
れが有り、IMは末梢血中に異型リンパ球が存在するこ
とを特徴とする。異型リンパ球の多くはTリンパ球であ
るが、EBVに感染したBリンパ球の小集団も含まれ
る。Bリンパ球の感染はin vitroで生起させる
ことも可能である。in vitroで感染させた細胞
は形質転換され、培養すると無限に増殖するようになる
が、これは‘不死化’、‘潜伏感染した’、または‘増
殖転換された(growth transforme
d)’と呼称されている。知られているかぎりでは、E
BVに感染した個体は総て終生潜伏感染したままであ
る。このことは、循環末梢血リンパ球中に少数のEBV
ゲノム陽性転換B細胞が終生継続して存在すること、及
び中咽頭においてウイルスが周期的に継続して放出され
ることに基づく。
患を誘発し、この疾患は一時的に衰弱をもたらし得るが
常に良性で、かつ自己限定性である。しかし、或る種の
免疫抑制個体では完全に悪性な疾患が誘発される恐れが
有る。このような事態は強度に免疫抑制された個体、特
にシクロスポリンAで治療されている、臓器移植を受け
た小児において、またはHIV感染個体が日和見感染し
た場合、もしくは遺伝的にXLP(X染色体関連リンパ
系増殖症候群)遺伝子を有する雄性個体が感染した場合
に生起する。これらの場合に誘発される悪性疾患は、E
BV感染B細胞のポリクローナル増殖に起因する。加え
て、上記のような患者では口内毛様白斑症(oral
hairy leukoplakia)の病変において
ウイルスの非抑制的な上皮複製が検出され得る。即ち、
EBV感染の抑制では免疫応答が中心的な役割を果た
す。
ルスの一つである。このウイルスは次の構造的特徴を有
する。
(172,000塩基対)から成る。
って囲繞されたコア(タンパク質及びDNA)と、キャ
プシドを包囲する膜エンベロープとから成る。正二十面
体キャプシドは六量体及び五量体キャプソメアによって
構成されている。膜エンベロープは、その外表面にスパ
イクを具えたタンパク質/脂質二重層膜から成る。キャ
プシドシェルとエンベロープとの間隙は、テグメントと
呼称される非晶質タンパク質で満たされている。
もその宿主において、一次感染後終生にわたる潜伏感染
を確立し得る。このような潜伏期はウイルスとヒト宿主
との、宿主の免疫系によって制御された完全なバランス
を表わすものである。
的研究はEBVの三つの原型株、即ちB95−8(マー
モセット細胞系で産生される形質転換ウイルス)、P3
HR1(バーキットリンパ腫細胞系で産生される非形質
転換ウイルス)及びRaji(バーキットリンパ腫細胞
系中の潜伏ウイルス)について行なわれてきた。
8の全DNA配列が決定された。この配列の分析の結
果、80を越える読み取り枠(ORF)が同定された
(Baer等, Nature 310, pp.20
7−211, 1984)。
問題が提起され、なぜならこのウイルスの生物学的特性
(潜伏感染)が従来のウイルス分析に適さないからであ
る。そのうえ、EBVが有効に感染する細胞及び宿主の
範囲はヒト(及び数種の比較的高等な霊長類)のBリン
パ球及び上皮細胞に限られており、これらの細胞は通常
in vitro培養が不可能である。加えて、ウイル
スがその中で溶解複製する完全許容型の細胞が存在しな
いことが、大量のウイルスを生産する可能性を甚だしく
制限している。
物のDNA分子は、詳細な制限エンドヌクレアーゼ地図
作成、大腸菌(E. coli)プラスミド及びλファ
ージへのクローニング、並びにヌクレオチド配列決定の
ための原型とされている。
復型のDNA要素によって構成されたただ1個の2本鎖
DNA分子から成る。DNA分子の各末端は幾つかの末
端配列を有し、これらの配列によってゲノムの共有結合
及び環化が可能となる。ウイルス粒子中では、EBVゲ
ノムは線状形態でのみ検出され得る。これに対して、潜
伏感染細胞の核中では前記ゲノムは環状エピソームとし
て存在し、場合によっては宿主細胞の染色体に組み込ま
れる。
4によって五つのユニークな領域に分割される。U2及
びU3領域は異なるEBV単離物間で著しく変化し、U
2領域はEBVのP3HR1株ではほぼ完全に欠失す
る。
枠のウイルスゲノム中での位置に基づく。名称は、発現
が開始されるBamHIまたはEcoRI制限断片の頭
文字で始まる。名称中の第三の文字はLまたはRであ
り、これは発現が標準的な地図上で左方向であるか右方
向であるかに依る。(従ってBLLF2なら、BamH
I制限断片Lにおいて開始する第二の左方向読み取り枠
である)。
の血清学的分類は、様々な蛍光利用技術に基づく。
細胞)の核中に抗補体(anti−complemen
t)免疫蛍光法で特異的に検出される抗原は、エプスタ
イン−バール核抗原(EBNA)として分類される。
イルス因子によって活性化すると、その合成がウイルス
DNA合成の抑制によって遮断されない一群の初期抗原
(EA)が検出される。用いる固定液の種類(メタノー
ルまたはアセトン)に応じて異なる2組のEA、即ちE
AR及びEADが検出され得る。EAは間接免疫蛍光法に
よって、誘導細胞の細胞質及び核中に検出され得る。ウ
イルスDNA合成の開始に続いて(かつそれに依存し
て)ウイルス構造タンパク質(VCA)が合成され、こ
のタンパク質は間接免疫蛍光法によって、ウイルス産生
細胞(例えばP3HR1細胞)の細胞質及び核中に検出さ
れ得る。生存可能な感染細胞の表面では、ウイルス産生
のために誘導された1組の抗原(MA)が間接免疫蛍光
法によって検出され得る。これらの抗原はウイルスエン
ベロープ上にも見出され得、ウイルス中和のための重要
な標的である。
は、Henle及びHenleが述べている血清学的技
術(Human Pathology 5, pp.5
51−565, 1974)によって通常のように行な
い得る。
づき、異なる5群の抗原分子を区別することが可能であ
る。異なるウイルスポリペプチドがその分子量によって
示され、その独自の表記を可能にするべく、あらゆるE
BVタンパク質に共通する命名法は確立されていない。
BNA及びLMP)。
期誘導の原因となる抗原群(IEA)。
る、ウイルスDNAの複製に必要な抗原群で、そのほと
んどがウイルス酵素である抗原群(EA)。
ウイルス複製サイクル後期においてウイルスDNA合成
開始後に発現される抗原群(VCA)。
抗原群(MA)。
EA) EBV初期抗原(EA)はウイルスDNA合成開始前の
EBV産生細胞において発現され、そのような細胞をウ
イルスDNAポリメラーゼの阻害剤(例えばホスホノ酢
酸)で処理した場合に特異的に研究可能である。あるい
は他の場合には、EAはEBVに頓挫感染した細胞や、
IUdRもしくはBUdR、またはTPA及びブチレー
トなどの化学薬剤で活性化された、EBV産生体でない
リンパ芽球様(lymphoblastoid)細胞
(例えばRaji細胞)において検出され得る。
ウイルスDNA合成の開始との両方に必要な一群のウイ
ルスタンパク質を表わす。
現在でも未知であるが、その幾つかの構成要素について
は、近年その分子構造が解明されている。
を用いる免疫蛍光(IF)分析によって、アセトン及び
メタノールなどの固定液に対する感度の異なる2組の初
期抗原が説明される。一方のIFパターンは拡散型
(D)で、核と細胞質との両方が染色されるが、他方の
IFパターンは細胞質中の繊維状物質のみに限定される
(R)。R型構成要素はメタノールまたはエタノール固
定によって破壊されるがアセトンには耐性であり、一方
D型構成要素はこれらの固定液に対して耐性であること
が判明した。
ムによってコードされる次のタンパク質: DNAポリ
メラーゼ関連タンパク質P47−54(BMRF1)、
主要DNA結合タンパク質P138(BALF2)、D
NAポリメラーゼp110(BALF5)、アルカリD
Nアーゼp55(BGLF5)、チミジンキナーゼP6
5(BXLF1)及び初期トランスアクティベーターP
52(BMLF1)を含む。
ンパク質: リボヌクレオチドレダクターゼ大型サブユ
ニットP85(BORF2)、RR小型サブユニットp
30(BaRF1)及びBcl−2相同体P17(BH
RF1)を含む。
は通常、活性な(急性または慢性)EBV感染下に有る
患者において検出され得、その際抗EA−R抗体は見掛
け上健康な供血者においてより頻繁に検出され得る。
タンパク質に対するIgG、IgM及びIgAクラスの
抗体が検出され、これらのうちIgM及びIgAは回復
期にIgGより急速に消失した。(重篤な)慢性EBV
感染ではEA−D複合体とEA−R複合体との両方に対
するIgG抗体が高力価で見出され、時にはIgAも見
出されるが、IgMは存在しない。上咽頭癌ではEA−
Dに対するIgGとIgAとの両方が高力価で見出さ
れ、その際IgAは診断上、また予後においても疾患監
視のために重要である。これに対して、別のEBV関連
悪性疾患であるバーキットリンパ腫はしばしば、EA−
R構成要素に対する高力価のIgGとの間に関連性を有
する。
を誘導し、アセトンまたはメタノールで固定した様々な
EBV細胞系において間接免疫蛍光技術を用いて研究さ
れている。分子をより良く解明する血清学的研究は最近
始められたばかりである。
る上記のように異なる免疫応答の(1種以上の)基礎機
構は解明されておらず、また様々なEBV疾患症候群に
おいてヒト抗体により検出されるのがEA−Dタンパク
質とEA−Rタンパク質とのいずれであるかも明らかに
解明されてはいない。
複合体成分の分子特性の幾つかは近年或る程度説明され
てきており、そのコーディング読み取り枠のウイルスゲ
ノム上での位置も特定されている。
胞から生産することは煩雑であり、また細胞培養におけ
るこれらのタンパク質の発現レベルの低さから収量は低
い。このような事実によって、面倒でかつ主観的なIF
に基づく血清学的試験に替わるものとしての、より単純
な診断法の開発が妨げられてきた。
現させることが開示されているが、この方法を診断試験
に通常のように適用するには、潜在的に干渉性である宿
主タンパク質(例えばE. coli)を除去するため
の高レベルの精製が必要となる。
かというと主観的な免疫蛍光試験によって行なわれる。
より単純かつ一律な診断法(例えばELISA)への進
歩は妨げられ、なぜならウイルス抗原の大量生産及び精
製は標準的なウイルス産生細胞系を用いては不可能であ
るからである。
方策は、別様に調製される(1種以上の)EBV抗原を
用いることである。前記EBV抗原は遺伝子操作技術ま
たは合成ペプチド技術によって調製し得る。
断を可能にする特異的でかつ高感度の方法を開発するに
は、免疫優性(immuno−dominant)なウ
イルスタンパク質とそのエピトープとを同定することが
きわめて重要である。
(BMRF1)の幾つかの免疫反応性(ペプチド)ドメ
インが該タンパク質のC末端領域に局在することが患者
の血清を用いて見出されたが、個体によっては前記タン
パク質のいずれか他の箇所に位置するドメインに対する
抗体も有する(図1)。
2)の免疫反応性(ペプチド)ドメインは該タンパク質
の複数の部位に配置されており、そのほとんどはアミノ
酸配列490〜600と、C末端のアミノ酸配列100
0〜1128とに限定される(図2)。
おいて完全なタンパク質に替わり得る、EAタンパク質
の免疫優性ドメインに相当する合成ペプチドフラグメン
トを解明することを目的とする。
いる、即ち診断アッセイへの適用に十分適した、高収量
で容易かつ再現可能な生産が可能であるという利点を有
し、比較的高い再現性の下に製造及び使用され得る。
−バールウイルスに対する抗体と免疫化学的に反応す
る、EA−p47−54タンパク質の少なくとも一部を
含むペプチドであって、配列番号1、2、4または5に
示したアミノ酸配列の少なくとも一部を含むペプチドを
提供する。
ルスに対する抗体と免疫化学的に反応する、EA−p4
7−54タンパク質の少なくとも一部を含むペプチドで
あって、配列番号5に示したアミノ酸配列の少なくとも
一部と連結された、配列番号4に示したアミノ酸配列の
少なくとも一部を含むペプチドも提供する。
列の少なくとも一部を含むペプチドも提供する。
ルスに対する抗体と免疫化学的に反応する、EA−p1
38タンパク質の少なくとも一部を含むペプチドであっ
て、配列番号7、8、9または10に示したアミノ酸配
列の少なくとも一部を含むペプチドも提供する。
チドには、その起源が非感染性で安全であるという一大
利点が有る。
は、試料中のEBVまたはEBV抗体の存在を測定する
診断法に用いるのに特に適当であることが判明した。そ
のうえ、本発明によるペプチドとそのフラグメントは適
当な医薬投与形態でEBV関連疾患の治療に用いること
ができる。このようにして得られる、活性成分としペプ
チドまたはそのフラグメントを含有するワクチンの製造
は当業者には公知である。
ドは、現在入手可能なEA(D)試薬に比較して改善さ
れた反応性及び特異性(性能)を有する。
試験に用いることによって、活性EBV感染下に有る患
者のより優れた鑑別診断を可能にするアッセイの開発が
可能となる。
対する抗体の存在が活性EBV感染と相関するというこ
とも発見した。
BV−EA(D) P138由来の選択ドメインは、活
性EBV感染下に有る患者における抗体検出に用い得
る。前記抗体は健康な個体には実質的に存在しない。
血清反応陽性供血者の血清をEA(D) P47−54
及びP138由来のペプチドに対するIgG反応性に関
して分析することにより更に証明される(図5)。
に有る健康なEBV血清反応陽性供血者は特定のEA
(D)ペプチドに対する抗体をまれにしか有しないと結
論することができる。
A(D)に対するIgG、IgM及びIgA抗体サブク
ラスを検出するのに本発明によるペプチドを単独でも、
また組み合わせても用い得ることも発見した。
EBV−VCA及びEBV−EA(D)反応性IgM抗
体を検出することは、感染の急性期及び回復初期を示す
ものであり、従って重要な診断パラメーターである。I
gG抗EA(D)抗体はIMの急性期に一時的に存在
し、回復期には低い、もしくは検出不能なレベルまで減
少する。IgG−EA(D)は、慢性または再活性化E
BV感染下に有る患者、及びEBV関連悪性疾患に罹患
した患者から成る特定グループでは再出現する場合も有
る。従って、IgG抗EA(D)の存在は、様々な臨床
環境での(再)活性EBV感染診断のためのマーカーと
して有用である。
種のEBV関連悪性疾患に関連し、この検出は上咽頭癌
において診断上、また予後においても有用であることが
判明した。
は、生物活性を有するアミノ酸の分子鎖を意味し、特定
長の産物を意味するものではない。従って特に、タンパ
ク質、融合タンパク質またはペプチド、オリゴペプチド
及びポリペプチドが含まれる。
えばグリコシル化、アミド化、カルボキシル化またはリ
ン酸化によりin vivoまたはin vitroで
修飾可能である。従って、本発明によるペプチドの例え
ば酸付加塩、アミド、エステル、特にC末端エステル、
及びN−アシル誘導体などの機能性変形例も本発明の一
部とみなす。本発明に含まれる特定のタンパク質または
ポリペプチドには自然の改変が存在することも有り得る
と理解される。そのような改変は、配列全体の中にみら
れる(一つ以上の)アミノ酸の相違によって、または
(1個以上の)アミノ酸の欠失、置換、挿入、逆位また
は付加によって明示され得る。生物活性及び免疫活性を
実質的に変更しないと考えられるアミノ酸置換が開示さ
れている。関連するアミノ酸間でのアミノ酸置換、もし
くは進化の過程でしばしば生起した置換は特に、Ser
/Ala、Ser/Gly、Asp/Gly、Asp/
Asn、Ile/Valである(M. D. Dayh
of, “Atlas ofprotein sequ
ence and structure,” Nat.
Biomed. Res. Found., vo
l.5, suppl.3, Washington
D. C., 1978参照)。この情報に基づき、L
ipman及びPearsonは迅速かつ高感度のタン
パク質比較法を開発し(Science 227, p
p.1434−1441, 1985)、相同タンパク
質同士の機能類似度を測定した。
いう語は、本発明のペプチドのサブ配列から成るアミノ
酸配列を意味する。上記一部もしくはフラグメントと
は、EBV−EAタンパク質の免疫原決定基を1個以上
有するペプチドのことである。フラグメントは特に前駆
体分子の酵素切断によって製造され得、その際DNAに
は制限エンドヌクレアーゼ、ポリペプチドにはプロテア
ーゼが用いられる。他の方法にはフラグメントの化学合
成や、DNAフラグメントによるペプチドフラグメント
の発現などが有る。
トープを有する適当な免疫原フラグメントは国際特許出
願公開第86/06487号、H. M. Geyse
n等, Proc. Natl. Acad. Sc
i. 81, pp.3998−4002, 1984
及びH. M. Geysen等, J. Immun
ol. Meth. 102, pp.259−27
4, 1987に開示された、いわゆるpepscan
法に基づく方法によって見出すことができ、その際完全
な当該ポリペプチドの部分配列に対応する一連の部分重
複ペプチドを合成し、それらの抗体との反応性を調べ
る。
な要件に基づきエピトープと呼称し得るが、前記理論的
要件の予測的な価値は限られる。上記領域の決定は、H
opp及びWoodsによる親水性基準(Proc.
Natl. Acad. Sci. 78, pp.3
824−3828, 1981)とChou及びFas
manによる二次構造アスペクト(Advances
in Enzymology 47, pp.45−1
48, 1987)との組み合わせに基づく。
ントは、公知の有機化学的ペプチド合成方法のいずれか
で、または組み換えDNA技術を用いて調製できる。
ミノ酸同士を均質相中で、またはいわゆる固相を用いて
縮合反応により結合させることを含む。
保護されている化合物(アミノ酸、ペプチド)を、遊離
アミノ基を有し、その他の反応性基は保護されている化
合物(アミノ酸、ペプチド)と、縮合剤存在下に縮合さ
せるか、または b) 活性化されたカルボキシル基を有し、その他の反
応性基は遊離であるか、または保護されている化合物
(アミノ酸、ペプチド)を、遊離アミノ基を有し、その
他の反応性基は遊離であるか、または保護されている化
合物(アミノ酸、ペプチド)と縮合させる ことによって実施し得る。
シル基を酸ハロゲン化物、アジド、酸無水物、イミダゾ
リド、またはN−ヒドロキシ−スクシンイミド、N−ヒ
ドロキシ−ベンゾトリアゾールもしくはp−ニトロフェ
ニルエステルなどの活性化エステルに変換することによ
って行なう。
は、カルボジイミド法、アジド法、混合酸無水物法、並
びにE. Gross及びJ. Meienhofer
編,The Peptides, Analysis,
Synthesis,Biology, vols.
1−3, Academic Press Inc.,
1979, 1980, 1981に記載されている
ような活性化エステルを用いる方法である。
グメントを、‘固相法’を用いて調製する方法は、例え
ばJ. Amer. Chem. Soc. 85,
p.2149, 1963及びInt. J. Pep
tide ProteinRes. 35, pp.1
61−214, 1990に記載されている。調製する
べきペプチドのアミノ酸の結合は普通、カルボキシル末
端側から始まる。この方法の場合、反応性基を担持する
か、またはその上に反応性基が導入され得る固相が必要
である。固相は、例えばベンゼン及びジビニルベンゼン
と反応性クロロメチル基とのコポリマーか、またはヒド
ロキシメチルもしくはアミン官能基と反応する性質を付
与されたポリマー固相であり得る。
Chem. Soc. 95, p.1328, 19
74にWangが述べているp−アルコキシベンジルア
ルコール樹脂(4−ヒドロキシ−メチル−フェノキシ−
メチル−コポリスチレン−1%ジビニルベンゼン樹脂)
である。合成後、ペプチドは上記固相から穏和条件下に
分離され得る。
からペプチドを、例えばトリフルオロメタンスルホン
酸、またはトリフルオロ酢酸に溶解させたメタンスルホ
ン酸で分離する。ペプチドは、低級アルコール、好まし
くはメタノールまたはエタノールを用いるエステル交換
反応によっても支持体から分離でき、この場合ペプチド
の低級アルキルエステルが直接生成する。同様に、アン
モニアを用いる分離によって本発明によるペプチドのア
ミドが得られる。
べたように、酸、塩基を用いる加水分解または還元によ
ってきわめて容易に再度除去することができる基によっ
て有効に保護する。即ち、カルボキシル基であれば、例
えばメタノール、エタノール、t−ブタノール、ベンジ
ルアルコールまたはp−ニトロベンジルアルコールとの
エステル化、及び固体支持体に結合したアミンによって
有効に保護し得る。
シカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキ
シ−カルボニル(t−boc)もしくはp−メトキシ−
ベンジルオキシカルボニル基であるか、またはベンゼン
−スルホニルもしくはp−トルエン−スルホニル基など
の、スルホン酸に由来する酸基であるが、置換または非
置換アリールまたはアラルキル基、例えばベンジル及び
トリフェニルメチルや、オルト−ニトロフェニル−スル
フェニル及び2−ベンゾイル−1−メチル−ビニルなど
の基のような他の基を用いることも可能である。特に適
当なα−アミノ保護基は、例えば塩基感受性の9−フル
オレニル−メトキシカルボニル(Fmoc)基(Car
pino及びHan, J. Amer. Chem.
Soc. 92, p.5748, 1970)であ
る。
が、Gross, Udenfriend及びMeie
nhofer編, The Peptides, An
alysis, Synthesis, Biolog
y, vols.1−9,Academic Pres
s Inc., 1979−1987中に見出され得
る。
要であり、またアルギニンのグアニジン基は保護するこ
とが適当である。このような保護に通常用いられる保護
基は、リシンの場合はBoc基、アルギニンの場合はP
mc基、Pms基、Mbs基またはMtr基である。
常方法で、例えばトリフルオロ酢酸を用いて、または水
素とパラジウムなどの触媒とを用いる穏和な還元によっ
て、または氷酢酸中のHBrを用いて除去可能である。
を組み合わせてただ1個の分子とすることもできる。2
個以上のペプチドを共有結合させて混成ペプチドまたは
複合ペプチドとすることは、例えば先に述べた方法を用
いてペプチド配列を固相ペプチド合成することにより可
能であり、その際個々のペプチドのアミノ酸配列は互い
に整列させる。個々のペプチド配列間にはリンカー配列
を挿入することもできる。そのようなリンカー配列は、
例えばグリシンの2〜5残基の伸長部(stretc
h)であり得る。
縮合技術を用いる固相合成によっても調製可能である。
(その配列が本発明の個々のペプチドの配列に対応し得
る)複数のフラグメントを個別に調製及び精製するこの
方法は、比較的長い混成または複合ペプチド配列を合成
する場合に好ましい。比較的長いペプチドを調製する方
法は当業者に公知であり、例えばThe Peptid
es, Analysis, Synthesis,
Biology, vols.1−9(上記参照)に記
載されている。
明のペプチド同士を結合させることによって混成または
複合ペプチドを調製し得る。
ペプチド配列を結合させる好ましい方法ではペプチド
を、カルボキシル末端かまたはアミノ末端に付加的なシ
ステイン残基を有する誘導体に変換する。その後、一方
のペプチドを単一システインチオール官能基において
2,2′−ジチオジピリジンで活性化する。得られたピ
リジル−ジチオ−ペプチド誘導体を、システインチオー
ル基を有する第二のペプチドと反応させて、個別のペプ
チドがジスルフィド結合によって連結された混成ペプチ
ドを得る。
能である。タンパク質−タンパク質結合の分野で開発さ
れた化学的方法も用い得る。このような方法については
Means及びFeeney(Bioconj. Ch
em. 1, pp.2−12, 1990)を参照さ
れたい。例えば、良く知られたホモまたはヘテロ二官能
架橋剤を用いれば、個々のペプチドをジスルフィド結
合、またはチオエーテル結合、またはアミド結合等で結
合させることができる。
は組み換えDNA技術を用いても調製し得る。この可能
性は、ペプチドを反復配列中に(‘タンデムに’)組み
込む場合、またはペプチドを(はるかに大きい)タンパ
ク質またはポリペプチドの構成要素として、もしくは例
えばβ−ガラクトシダーゼ(の一部)との融合タンパク
質として調製し得る場合特に重要である。従って、上記
のようなペプチドも本発明の範囲内である。この調製方
法では、組み換えDNAの構成要素として、本発明によ
るペプチドをコードする核酸配列であってしかも、天然
のEBVゲノムにおいて該配列に隣接(flank)す
る核酸セグメントを実質的に含まない核酸配列を用い
る。
いて調製したい1種以上のペプチドをコードする核酸配
列を含む組み換えポリヌクレオチドを発現させることに
より所望のペプチドを調製することを含む。
列は、該配列が天然には会合または連結しない様々な複
製実現DNA配列と連結させていわゆる組み換えベクタ
ー分子とすることができ、この分子は適当な宿主の形質
転換に用い得る。有用な組み換えベクター分子は好まし
くは、例えばプラスミド、バクテリオファージ、コスミ
ドまたはウイルスに由来する。
ベクターまたはクローニングビヒクルは当業者に公知で
あり、特にpBR322、様々なpUC、pGEMおよ
びBluescriptプラスミドなどのプラスミドベ
クター、バクテリオファージ、例えばkgt−Wes、
Charon 28及びM13由来ファージ、またはS
V40、アデノウイルスもしくはポリオーマウイルスな
どのウイルスベクターを含む(R. L. Rodri
quez及びD. T. Denhardt編, Ve
ctors: A survey of molecu
lar cloning vectors and t
heir uses, Butterworths,
1988; J. A. Lenstra等, Arc
h. Virol. 110, pp.1−24, 1
990も参照されたい)。組み換えベクター分子の構築
に用いるべき方法は当業者に公知であり、特にT. M
aniatis等が提示している(Molecular
Cloning: ALaboratory Man
ual, second edition, Cold
Spring Harbor Laborator
y, 1989)。
る核酸配列をクローニングベクターに挿入することは、
遺伝子と所望のクローニングビヒクルとの両方を(1種
以上の)同じ制限酵素で切断すれば、それによって相補
的DNA末端が形成されるので容易に実施可能となる。
アンピシリン及びテトラサイクリン耐性、並びにpUC
8のアンピシリン耐性及びβ−ガラクトシダーゼのα−
ペプチドをコードする領域の活性のような、所望の形質
転換体の選択に用い得る1種以上のマーカー活性を付加
的に有していてもよい。
疫原決定基を有するポリペプチドを産生するかぎり、ク
ローニングベクターの選択した部位に挿入するヌクレオ
チド配列は本発明のペプチドをコードする完全な核酸配
列の断片しか含まなくてもよいと理解されるべきであ
る。
一部である。
フラグメントは、ポリクローナルとモノクローナルとの
両方の抗体の製造に用い得る。本発明によるペプチドに
対するモノクローナル抗体は、当業者には容易に製造可
能である。
BV感染診断のための新規な手段を提供する。
p47−54タンパク質のエピトープに結合するモノク
ローナル抗体であり、前記エピトープはthe Eur
opean Collection of Anima
l Cell Cultrue(ECACC), Po
rton Down(UK)に受託番号第950516
19号、同第95051620号、同第9505162
1号及び同第95051622号の下に寄託されたハイ
ブリドーマ細胞系が産生するモノクローナル抗体によっ
て認識される。
不死化細胞系も本発明の一部である。
造は、例えばKohler及びMilsteinの技術
[Kohler及びMilsteinは、モノクローナ
ル抗体産生ハイブリドーマの形成をもたらす技術を創案
した(G. Kohler及びC. Milstei
n, Nature 256, pp.495−49
7, 1975; Eur. J. Immunol.
6, pp.511−519, 1976)]、エプ
スタイン−バールウイルスを用いる形質転換、もしくは
オンコジーンDNAでのBリンパ球の直接形質転換、ま
たはヒトBリンパ球とヒトもしくはマウス−ヒト雑種骨
髄腫細胞系である融合相手との直接融合、もしくはEB
V形質転換B細胞系と前記骨髄腫細胞系との直接融合に
よって実施し得る。
051619、95051620、95051621及
び95051622でEuropean Collec
tion of Animal Cell Cultu
res, Porton Down (UK)に寄託さ
れた細胞系である。
細胞を、EBV産生細胞由来のEBV−EAタンパク質
を予め接種したマウスに由来するリンパ球と融合させて
産生された。
対するモノクローナル抗体は、精製目的のために、また
これらのタンパク質の機能研究のための様々な生化学/
免疫分析技術のために、細胞及び細胞抽出物でのEA
(D)発現をin vivo及びin vitroの両
方で検出するのに有用な手段である。
ーナル抗体が産生され、BMRF1によってコードされ
るEA(D)タンパク質P47−54の特定のペプチド
ドメイン内のエピトープと反応することが判明した。
V.OT13N及びEBV.OT14Eと称する)のた
めのP47−54タンパク質上の結合ドメインはそれぞ
れAA位置340−346及び346−350にマッピ
ングされた(図8A)。
(図8B、レーンX50/7)ではなく、増殖感染細胞
(図8B、レーンVCA及びEA)で発現されるBMR
F1によってコードされるP47−54タンパク質をイ
ンタクトなリン酸化及び非リン酸化形態で検出すること
ができる。抗体はEBV P47−54に特異的であ
り、EBV陰性細胞の細胞成分とは交差反応しない(図
8B、レーンBJAB)。
ーナル抗体が産生され、BALF2によってコードされ
るEA(D)タンパク質P138の特定ペプチドドメイ
ン内のエピトープと反応することが判明した。
V.OT13B及びEBV.OT13Dと称する)のた
めのP138タンパク質上の結合ドメインはそれぞれA
A位置515−521及び1092−1098にマッピ
ングされた(図9A)。
(図9B、レーンX50/7)ではなく、増殖感染細胞
(図9B、レーンVCA及びEA)で発現される、BA
LF2によってコードされるP138タンパク質をイン
タクトな形態で検出することができる。抗体はEBV
P138に特異的であり、EBV陰性細胞の細胞成分と
は交差反応しない(図9B、レーンBJAB)。
長タンパク質の検出を目的とする免疫学的及び生化学的
方法での前記ペプチドに対する抗体の使用を包含する。
原の検出は、ヒト血清を抗EBV−EA抗体源として使
用する間接免疫蛍光法(IIF)を用いて実施されてい
た。擬陽性反応や擬陰性反応が頻繁に見られるために、
これは複雑である。
4E抗体によって、間接免疫蛍光法や同様の技術による
種々のEBV感染細胞中のEBV−EAの高感度検出が
可能となる。
及びポリクローナル抗体は、組織試料中のその場での検
出のための診断や免疫細胞化学法に非常に適しており、
中和抗体は受動免疫治療に非常に有用である。
(humanizing)」も本発明の一部となる。
「人体に適応した」モノクローナル抗体の産生技術は当
業界では公知である。
免疫化学試薬も本発明の一部である。
常、本発明の1種以上のペプチド及び適切な支持体又は
標識物質からなる。
ウェル又はキュベットの内壁、管又は細管、膜、フィル
ター、試験ストリップ又は粒子[例えばラテックス粒
子、アルデヒド粒子(例えば活性アルデヒド表面基を有
するセラミック磁化性粒子)]の表面、赤血球、色素ゾ
ル、金属ゾル又はゾル粒子としての金属化合物,BSA
又はKLHのようなキャリヤータンパク質である。
位体、蛍光化合物、酵素、色素ゾル、金属ゾル又はゾル
粒子としての金属化合物である。
は、本発明の免疫化学試薬を試料と接触させる。その
後、試料中のペプチドと抗体との間に生成した免疫複合
体の存在を検出し、この検出によって試料中のEBV抗
体の存在を確認し、定量することができる。
は、生起する免疫化学反応はいわゆるサンドイッチ反
応、凝集反応、競合反応又は阻害反応である。
プチドを1種以上含む本発明の免疫化学試薬を試料及び
抗EBVと接触させ、その後、生成した免疫複合体の存
在を検出し、これから試料中のEBVの存在を調べるこ
とができる。
識物質を備えた本発明のペプチドと(試料中に存在す
る)EBV抗原との間の競合反応に基づき、ペプチド及
び抗原は固体支持体に結合したEBVに対する抗体と競
合する。
させた後に、生成した免疫複合体の存在を検出し、これ
が試料中のエプスタイン−バールウイルスの存在の尺度
となることを特徴とする試料中のエプスタイン−バール
ウイルスの検出方法を包含する。
疫化学試薬を主成分として含んでいる。EBV抗体検出
のためのサンドイッチ反応を実施する際に、試験キット
は例えば、固体支持体(例えばマイクロ試験ウェルの内
壁)に被覆された本発明のペプチド、及び本発明の標識
ペプチド又は標識抗抗体を含み得る。
体支持体に被覆された本発明のペプチド、及びEBVに
対する標識抗体、好ましくは前記ペプチドに対するモノ
クローナル抗体を含み得る。
ルに被覆された本発明のペプチドを含み得る免疫化学試
薬を包含する。
支持体に被覆されたEBVに対する抗体上の結合部位に
対する検出すべきEBV抗原との競合反応で本発明の標
識ペプチドを免疫化学試薬として使用することである。
る。
ように定義する。
1)上の免疫反応性(ペプチド)ドメインの局在。
RF1読み取り枠のAA配列の11AAが重複したペプ
チドを、最初にGeijsen等が記載したように
(P.N.A.S.,USA,83(1994)p.3
998−4002)、化学的に活性化したピン上で自動
化固相ペプチド合成によって合成した。
記載する方法(J. Virol.Meth. 21
(1988)p.147ー159)で、EBV特異抗体
の免疫反応性を調べた。
このようなPEPSCAN分析の結果を図1に示す。
位置する領域(ドメイン)と反応性の抗体を含んでいた
が、タンパク質の他のドメインに対する抗体を更に有す
る個体もあることがこの図から判明し得る。
タが見出されたが、健康な対照の血清ではこのような反
応性は見出されなかった。
(BALF2)上の免疫反応性(ペプチド)ドメインの
局在。
チドを実施例1に記載のように合成して分析した。
す。
複数の部位に見出され、大半がAA490−600及び
AA1000−1128のC末端に局限されることがこ
の図から判明し得る。
見出された。
のためのEBV−EA(D)P47−54由来の可溶性
合成ペプチドの使用。
hem. Soc. 85, 2149(1963);
Int. J. Peptide Protein R
es.35, 161−214(1990))を用いて
特定のペプチド(配列表を参照されたい)を合成して、
複数のPEPSCAN反応性ドメインを組み合わせて単
一分子とした。これらのペプチドを、通常は被覆用緩衝
液中1μg/mlで、96ウェルミクロELISAプレ
ートのウェル中で固相上に被覆し、未結合位置を被覆用
緩衝液中1%ウシ血清アルブミンでブロックした。
緩衝液(pH9.6)中で固相上に被覆した。
む0.1Mリン酸緩衝食塩水(pH7.4)で洗浄した
後に、標準的な手順を用いてヒト血清の血清希釈液(通
常1:100)で抗体反応性を分析した。
基を導入し、ペプチド#500のN末端にシステイン残
基を導入してペプチド#501(ペプチドの#499と
#500とを組み合わせたもの)を構築して、これらの
ペプチドをジスルフィド結合で結合する。ペプチドの組
み合わせ又は結合については他の同様の技術(例えば標
準的な固相合成による)が公知である。標準的な固相合
成技術を使用する場合、2個のシステイン残基の導入は
不要であり、従ってこれら2個の残基をアミノ酸配列か
ら除去することができる(配列番号6;AA20及び2
1)。
V感染患者の血清との陽性抗EA(D)反応と、EBV
に潜伏感染した(JM及び219)又はEBV陰性(T
R)の健康な対照ドナーの血清との陰性反応との間の最
良の識別を示していることがこの図から判明し得る。ペ
プチドの#496及び#497は、当業者によって抗体
反応性AA配列を含むことが判明している(J. Cl
in. Lab. Anal. 1(1987)p.1
40−145)、P47−54ペプチドのN末端伸長で
ある基準ペプチド#498と同様の性能を示した。
01は、抗EA(D)抗体検出のために改善された反応
性を示す新たな試薬となる。
するためのEBV−EA(D) P138由来の合成ペ
プチドの使用。
した同様の方法で製造してP138(配列表を参照され
たい)の免疫反応性ドメインを含ませ、これらを標準的
な手順を用いてELISAで試験した。
6)を用いてペプチドを固相上に被覆し、血清は1:1
00の希釈度で試験した。
覆した実験の結果を示し、図4BはpH9.6ではなく
pH7.2で被覆すると、これらのペプチドの一つの反
応性が改善されることを示している。
て)EBV−EA(D) P138由来の特定ペプチド
を使用して、とりわけEBV患者の血清で抗EA(D)
抗体を検出できることが判明し得る。EBVに潜伏感染
した健康な対照の血清は、EBV血清陰性ドナーと同様
の陰性反応を示す。
での選択ペプチドの組み合わせ 特定試薬の付加的な利点は、単一アッセイに種々のEA
(D)タンパク質のペプチドを組み合わて、抗EA
(D)抗体検出の総感度を改善できることである。
同一ウェル内に被覆したペプチド#501(P47−5
4;配列番号6)及びG−34−R(P138;配列番
号7)に対する無作為の単核細胞症患者の血清IgG反
応性を示した図5で分かる。
特定ペプチドの組み合わせが明示されている(実施例3
−4による臨床環境でのIgM、IgG及びIgA抗E
A(D)の検出は図7A−Cに明示されている)。
(D)抗体の検出感度が増したことがこれらの図面から
明白である。
T13B、EBV.OT13D、EBV.OT13N及
びEBV.OT14Eのイムノブロット分析。
て、数個の核抽出物(ウイルス構造タンパク質の発現の
ために誘導されたHH514細胞の核抽出物(VC
A)、ウイルスDNA複製をPAAにより阻止してEA
タンパク質の発現のために誘導されたHH514細胞の
核抽出物(EA)、潜伏期EBV遺伝子のみを発現する
X50/7細胞の核抽出物(X50/7)及びEBV陰
性バーキットリンパ腫細胞系BJABの核抽出物(BJ
AB))を分離し、当業界で公知の標準的な手順でニト
ロセルロースシートに移した。
抽出物で、モノクローナル抗体EBV.OT13B(図
9B)、EBV.OT13D(図9D)、EBV.OT
13N(図8B)及びEBV.OT14E(図8B)を
用いてイムノブロット分析を実施した。
めに2個のシステイン残基(AA20及びAA21)が
導入されている」 配列:
と、11アミノ酸が重複してEBV−EA(D) P4
7−54(BMRF1)の完全AA配列を示す個々の1
2量体ペプチドとの結合の同定。
と、11アミノ酸が重複してEBV−EA(D) P1
38(BALF2)の完全AA配列を示す個々の12量
体ペプチドとの結合の同定。
の組み合わせを示す個々の合成ペプチドに対する(Ig
G)抗体の検出。ペプチド配列は配列表に記載する。 JM及び219:健康で血清陽性のEBV対照ドナーの
血清。 TR:健康で血清陰性のEBV対照ドナーの血清。 IM:単核細胞症患者の血清。 RR:重症慢性EBV感染患者の血清。
組み合わせを示す個々の合成ペプチドに対する(Ig
G)抗体の検出。ペプチド配列は同定表に記載し、上述
したようなP138 AA位置を示す。 JM及びQCD219:健康で血清陽性のEBV対照ド
ナーの血清。 TR:健康で血清陰性のEBV対照ドナーの血清。 IM:単核細胞症患者の血清。 RR:重症慢性EBV感染患者の血清。
H7.2(0.1Mリン酸塩緩衝液)で被覆したP13
8由来ペプチドG−21−V(配列番号10)及びG−
34−R(配列番号7)を用いて行った図4Aと同一の
分析。
の個々の成分に対する(IgG)抗体の検出。この図で
は、ペプチド#501(P47−54;配列番号6)及
びG−34−R(P138;配列番号7)を別個に又は
1:1で組み合わせて固相上に直接被覆した。無作為の
38人の単核細胞症患者の血清を1:100の希釈度で
使用した。
ナー集団で、EA(D)P47−54及びP138(即
ち#500(配列番号5)及びG−34−R(配列番号
7))由来の特定ペプチドを別個に又は1:1で組み合
わせて用いたEBV−EA(D)に対するIgG抗体の
検出。
ナー集団で、EA(D)P47−54及びP138(即
ち#500(配列番号5)及びG−34−R(配列番号
7))由来の特定ペプチドを別個に又は1:1で組み合
わせて用いたEBV−EA(D)に対するIgG抗体の
検出。
わせて同一ウェルに被覆した特定ペプチド(即ちP47
−54の場合は#501(配列番号6)及びP138の
場合はG−34−R(配列番号7))を用いた38人の
単核細胞症患者の血清中のEBV−EA(D)P47−
54及びP138に対するIgM抗体の検出。
血清中のIgG抗体の検出。
清中のIgA抗体の検出。
AN技術を用いた、BMRF1によってコードされるE
BV EA(D)P47−54上でのEBV.OT13
N及びEBV.OT14Eの結合ドメインの同定。
によるイムノブロット染色。 M=分子量マーカー。 VCA=ウイルス構造タンパク質の発現のために誘導さ
れたHH514細胞の核抽出物。 EA=ウイルスDNA複製をPAAで阻止してEAタン
パク質の発現のために誘導されたHH514細胞の核抽
出物。 X50/7=潜伏期EBV遺伝子のみを発現するX50
/7細胞の核抽出物。 BJAB=EBV陰性バーキットリンパ腫細胞系BJA
Bの核抽出物。
AN技術を用いた、BALF2によってコードされるE
BV EA(D)P138上でのEBV.OT13Bの
結合ドメインの同定。
色。 M=分子量マーカー。 VCA=ウイルス構造タンパク質の発現のために誘導さ
れたHH514細胞の核抽出物。 EA=ウイルスDNA複製をPAAで阻止してEAタン
パク質の発現のために誘導されたHH514細胞の核抽
出物。 X50/7=潜伏期EBV遺伝子のみを発現するX50
/7細胞の核抽出物。 BJAB=EBV陰性バーキットリンパ腫細胞系BJA
Bの核抽出物。
AN技術を用いた、BALF2によってコードされるE
BV EA(D)P138上でのEBV.OT13Dの
結合ドメインの同定。
色。 M=分子量マーカー。 VCA=ウイルス構造タンパク質の発現のために誘導さ
れたHH514細胞の核抽出物。 EA=ウイルスDNA複製をPAAで阻止してEAタン
パク質の発現のために誘導されたHH514細胞の核抽
出物。 X50/7=潜伏期EBV遺伝子のみを発現するX50
/7細胞の核抽出物。 BJAB=EBV陰性バーキットリンパ腫細胞系BJA
Bの核抽出物。
Claims (19)
- 【請求項1】 エプスタイン−バールウイルスに対する
抗体と免疫化学的に反応する、EA−p47−54タン
パク質の少なくとも一部を含むペプチドであって、配列
番号1、2、4または5に示したアミノ酸配列の少なく
とも一部を含むことを特徴とするペプチド。 - 【請求項2】 エプスタイン−バールウイルスに対する
抗体と免疫化学的に反応する、EA−p47−54タン
パク質の少なくとも一部を含むペプチドであって、配列
番号5に示したアミノ酸配列の少なくとも一部と連結さ
れた、配列番号4に示したアミノ酸配列の少なくとも一
部を含むことを特徴とするペプチド。 - 【請求項3】 配列番号6に示したアミノ酸配列の少な
くとも一部を含むことを特徴とする請求項2に記載のペ
プチド。 - 【請求項4】 エプスタイン−バールウイルスに対する
抗体と免疫化学的に反応する、EA−p138タンパク
質の少なくとも一部を含むペプチドであって、配列番号
7、8、9または10に示したアミノ酸配列の少なくと
も一部を含むことを特徴とするペプチド。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
ペプチドをコードする核酸配列。 - 【請求項6】 請求項5に記載の核酸配列を含む組み換
えベクター分子。 - 【請求項7】 請求項6に記載の組み換えベクターで形
質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞。 - 【請求項8】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
ペプチドに対する抗体。 - 【請求項9】 モノクローナル抗体であることを特徴と
する請求項8に記載の抗体。 - 【請求項10】 EBV−EA p47−54タンパク
質のエピトープに結合するモノクローナル抗体であっ
て、前記エピトープはthe EuropeanCol
lection of Animal Cell Cu
ltrue(ECACC), Porton Down
(UK)に受託番号第95051622号及び同第95
051621号の下にそれぞれ寄託された、ハイブリド
ーマ細胞系によって産生されるモノクローナル抗体EB
V.OT14EまたはEBV.OT13Nによって認識
されることを特徴とするモノクローナル抗体。 - 【請求項11】 EBV−EA p138タンパク質の
エピトープに結合するモノクローナル抗体であって、前
記エピトープはthe European Colle
ction of Animal Cell Cult
rue(ECACC), Porton Down(U
K)に受託番号第95051619号及び同第9505
1620号の下にそれぞれ寄託された、ハイブリドーマ
細胞系によって産生されるモノクローナル抗体EBV.
OT13BまたはEBV.OT13Dによって認識され
ることを特徴とするモノクローナル抗体。 - 【請求項12】 請求項10または11に記載のモノク
ローナル抗体を産生し得る不死化細胞系。 - 【請求項13】 the European Coll
ection ofAnimal Cell Cult
rue(ECACC), Porton Down(U
K)に受託番号第95051619号、同第95051
620号、同第95051621号または同第9505
1622号の下に寄託された不死化細胞系。 - 【請求項14】 請求項1から4に記載のペプチドのう
ちの1種以上を含有する免疫化学試薬。 - 【請求項15】 請求項8から11のいずれか1項に記
載の抗体を含有する免疫化学試薬。 - 【請求項16】 試料中のエプスタイン−バールウイル
スを検出する方法であって、試料を請求項8から11の
いずれか1項に記載の抗体と接触させ、その後形成され
た免疫複合体の存在を検出することを含む方法。 - 【請求項17】 試験液体中の抗エプスタイン−バール
ウイルス抗体を検出する方法であって、請求項14に記
載の免疫化学試薬を試験液体と接触させ、試験液体中に
形成された免疫複合体の存在を検出することを特徴とす
る方法。 - 【請求項18】 試験液体中のエプスタイン−バールウ
イルスを検出する方法であって、請求項14に記載の免
疫化学試薬を試験液体と接触させ、これに抗エプスタイ
ン−バールウイルス抗体を接触させ、形成された免疫複
合体の存在を検出することを特徴とする方法。 - 【請求項19】 請求項16から18のいずれか1項に
記載の方法を実施するための試験キット。
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