JPH09252397A - 画像著作者の署名などの著作権に関連する情報を画像へ埋め込む方法およびその著作権情報を画像へ埋め込む複写装置 - Google Patents

画像著作者の署名などの著作権に関連する情報を画像へ埋め込む方法およびその著作権情報を画像へ埋め込む複写装置

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JPH09252397A
JPH09252397A JP8058617A JP5861796A JPH09252397A JP H09252397 A JPH09252397 A JP H09252397A JP 8058617 A JP8058617 A JP 8058617A JP 5861796 A JP5861796 A JP 5861796A JP H09252397 A JPH09252397 A JP H09252397A
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Kineo Matsui
甲子雄 松井
Yasuhiro Nakamura
康弘 中村
Kazuhiro Oka
一博 岡
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TATEBA SYST KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ハードコピーに署名を秘密に埋め込んでおき、
必要なときに検証できる方法を提供する。 【解決手段】署名すべき濃淡画像Gと同じサイズの署名
のみの画像Sを準備する。G,Sのサイズをn×n画素
とする。Gの画素(i,j)の値(輝度値)をg(i,
j)、同じくSの画素(i,j)の値をs(i,j)で
表す。Sは2値画像とし、s(i,j)は0又は1の値
をとる。Rは、Gを濃度パターン法で2値化し公開する
出力画像、Vは検証用の画像である。RとVのサイズ
は、共にnd×nd画素に拡大される。g(i,j)を
表示するのにセルcd(m,kp)で密度変換し、Rの画
素領域に拡大表示する。もしs(i,j)=0、すなわ
ちSの画素(i,j)が署名を構成する要素ならば、G
からRへの変換と同時にVには、ハミング距離が最大と
なるようなセルcd(m,kq)を配置する。もしs
(i,j)=1ならば、Vにもcd(m,kp)を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃淡画像を2値化
表示でハードコピーする際に、署名などの著作権情報を
含む画像を走査し、署名などの著作権情報に該当する画
素では出力画像と検証画像に互いに異なるパターンセル
を記録することにより、署名などの著作権情報を密かに
記録する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、
他人の画像を無断でコピーし、利用する著作権侵害の問
題が注目されている。例えば、半田正夫:”転機にさし
かかった著作権制度”,一粒社 (1994)に詳しい。著作
権の保護が不十分な環境では優れた作品をリリースして
も権利の安全と労力に対する適正な報酬が保証されたい
ため、作者の創作意欲を阻害する恐れがある。この問題
を改善するため、すでにいくつかの提案がなされてい
る。例えば、松谷秀久,稲葉宏幸,若林耕一郎,笠原正
雄:”著作権保護機能を有する文書画像データの構成
法”,信学技報,ISEC94-58, pp.59-68 (1995)及び喜多
村政贊:”著作権処理のためのシステム構造の提案”,
情報研報,vol.95.NO.37, AVM-8, pp.129-134 (1995)が
ある。その基本となる思想は、マルチメディアを構成す
る各部分のデータの中に予め著作権情報を仕込んでお
き、わずかな部分コピーに対してもシステムが常時監視
できる構造の構築である。この構造については、例えば
喜多村政贊:”著作権処理のためのシステム構造の提
案”,情報研報,vol.95.NO.37, AVM-8, pp.129-134 (1
995)に提案されている。
【0003】その具体策の1つとして文書画像データに
デジタル透かしを埋め込む方法がある。この方法につい
ては、小松尚久,富永英義:”文書画像通信におけるデ
ジタル透かしの提案と署名への応用”,信学論 B-1 J72
-B-1, 3, pp.208-218 (1989)に提案されている。しかし
その方法では、画像が符号化された状態でのみ認証可能
であり、ハードコピー状態では検証できない。
【0004】
【発明の原理】本発明は、画像のハードコピーにおいて
も埋め込み著作権情報を検証できる方法及び装置であ
る。本発明の原理は、多値階調の濃淡画像を2値化表示
に変換して擬似多値階調画像を生成し、該擬似多値階調
画像をハードコピーに出力するとき、濃淡画像における
画素の濃淡値に対応するパターンセル(擬似多値階調画
像を構成する小領域)を操作し、出力画像(前述の第1
の擬似多値階調画像に相当)と検証画像(前述の第2の
擬似多値階調画像に相当)の両者に互いにセル内の黒ド
ット(前述の低輝度画素)が補間し合うように黒ドット
配置を署名などの著作権情報で制御するものである。署
名などの著作権情報を埋め込みの出力画像をソフトコピ
ー又はハードコピーの形式で市場にリリースし、検証画
像は秘匿保管する。認証時には流通している対象画像を
光学的なフィルムに複写し検証画像と重ねて投影すれば
署名などの著作権情報が浮き出る仕掛けになっている。
著作者などの著作権者や著作権者から画像の複製を許諾
されたものが、複製した画像が自らの権利に基づくもの
であることを立証するために画像へ埋め込む著作権情報
としては、署名だけでなく、複写機のシリアルナンバー
や暗号、その他の符号など各種のものがある。
【0005】
【濃度パターン法による2値表示】白黒濃淡画像を階調
表示能力の少ない装置上へ擬似的に表示する手法の一つ
に濃度パターン法がある(喜多村政贊:”著作権処理の
ためのシステム構造の提案”,情報研報,vol.95.NO.3
7, AVM-8, pp.129-134 (1995))。この方法は、視覚の
積分効果を利用して、多値の輝度レベルを2値の密度レ
ベルに変換するものである。例えば、原画像(多値階調
の濃淡画像)上の1画素の輝度表示をd×d画素からな
る小領域(本明細書ではこの領域をパターンセル又はセ
ルと呼ぶ。)に変換すると、このセルの表現可能な擬似
階調数はd2+1レベルとなる。dを大きくすると表現
階調数は大きくなるが、画像が拡大されて解像度が低く
なる。したがって、dは2〜4程度が実用上よく用いら
れている。
【0006】濃度パターン法において、d=2とすると
最大表示階調数は5となり、図1に示すようなセルの各
種パターンが得られる。いま、このセルパターンをcd
(m,k)で表す。但し、mは階調数、kは同一階調に
おけるセル番号、dはセルの寸法である。従って、c2
(0,1),c2(4,1)ではそれぞれ1種類しかセ
ルが存在しないが、1≦m≦3では複数個のセルがあ
り、いずれを用いても視覚に与える効果にあまり差は見
られない。c2(0,1)のパターンは濃淡画像の黒レ
ベルに相当し、c2(4,1)は濃淡画像の白レベルに
相当する。また、1≦m≦3のときのセルパターンは中
間調の濃淡画像に対応している。このように複数のセル
パターンを用いれば、2値化による密度表現により画素
表示の自由度が得られることになる。本発明では、セル
選択の自由度と視覚の積分効果のあいまいさを利用して
署名情報を画像に埋め込むことを可能にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明は次の手段を提供する。
【0008】各画素が多値の輝度レベルで表された濃
淡画像を受け、濃度パターン法を適用し、前記多値の輝
度レベル画素を2値の密度レベルのパターンセルに変換
することにより、多値の輝度レベルで表された前記濃淡
画像の多値諧調を2値の輝度レベルで疑似的に表示する
疑似多値階調画像の生成過程で、該濃淡画像の著作者の
署名などの該濃淡画像の著作権に関連する情報を該擬似
多値階調画像へ埋め込む方法において、縦及び横の画素
数が前記濃淡画像と同じである署名などの著作権情報を
含む画像を2値の輝度レベルで予め生成しておき、前記
濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の密度レベ
ルのパターンセルに前記濃度パターン法で変換する際
に、1つの該多値の輝度レベル画素に対応して2つの該
パターンセルを生成することにより、該2つのパターン
セルそれぞれに対応して第1及び第2の前記疑似多値階
調画像を生成し、前記濃淡画像おける多値の輝度レベル
画素を2値の密度レベルのパターンセルに前記濃度パタ
ーン法により変換する際の変換対象画素ごとに、画素位
置を同じくする前記署名などの著作権情報を含む画像の
画素のレベルを参照し、該署名などの著作権情報を含む
画像の画素レベルが署名などの著作権情報の要素を構成
する値であれば、中間階調の前記2つのパターンセルに
ついては該2つのパターンセルにおける輝度パターンを
互いに異ならせ、該署名などの著作権情報を含む画像の
画素レベルが署名などの著作権情報の要素を構成する値
でなければ、前記2つのパターンセルにおける輝度パタ
ーンを互いに一致させ、第1及び第2の前記疑似多値階
調画像を重ね合わせることにより、前記署名などの著作
権情報が現れるようにすることを特徴とする署名などの
著作権情報を画像へ埋め込む方法。
【0009】n×n個(nは2又はそれ以上の整数)
の画素からなり、該画素(i,j)の輝度g(i,j)
が多値で表された濃淡画像Gを受け(i,j=0,1,
・・・,n−1)、該濃淡画像Gの前記画素(i,j)
をd×d個(dは2又はそれ以上の整数)の画素からな
るパターンセルに対応させ、前記パターンセルにおける
該d×d個の画素の輝度を高輝度及び低輝度の2値レベ
ルとし、輝度g(i,j)を前記パターンセルにおける
高輝度画素の密度に変換するという濃度パターン法によ
り、多値の輝度レベル表示の前記濃淡画像から2値の密
度レベル表示の疑似多値階調画像を生成する過程で、該
濃淡画像の著作者の署名など該濃淡画像の著作権に関連
する情報を該疑似多値階調画像に埋め込む方法におい
て、前記疑似多値階調画像として、第1の疑似多値階調
画像及び第2の疑似多値階調画像を生成し、n×n個の
画素からなり、各画素(i,j)の輝度s(i,j)が
2値で表された署名などの著作権情報を含む画像Sを生
成し、輝度g(i,j)に対応する前記パターンセルの
d×dの画素が中間階調を表し、しかも輝度s(i,
j)が署名などの著作権情報を構成する要素であれば、
前記第1及び第2の疑似多値階調画像における画素
(i,j)に対応する前記パターンセルの前記高輝度画
素の分布パターンを互いに異ならせ、輝度s(i,j)
が署名などの著作権情報を構成する要素でないならば、
前記第1及び第2の疑似多値階調画像における画素
(i,j)に対応する前記パターンセルの前記高輝度画
素の分布パターンを同一にし、前記第1及び第2の疑似
多値階調画像を第1及び第2の光学的フィルムに複写
し、前記第1及び第2の疑似多値階調画像の画素と合わ
せて前記第1及び第2の光学的フィルムを重ねるときに
前記署名などの著作権情報が現れるようにすることを特
徴とする署名などの著作権情報を画像へ埋め込む方法。
【0010】前記第1及び第2の疑似多値階調画像に
おける画素(i,j)に対応する前記パターンセルの前
記高輝度画素の分布パターンを互いに異ならせるとき、
相互のハミング距離が最大になるように両方の該高輝度
画素の分布パターンの選択をすることを特徴とする請求
項2に記載の署名などの著作権情報を画像へ埋め込む方
法。
【0011】前記高輝度画素の分布パターンの選択は
乱数を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載の署
名などの著作権情報を画像へ埋め込む方法。
【0012】各画素が多値の輝度レベルで表された濃
淡画像を複写し、濃度パターン法を適用し、前記多値の
輝度レベル画素を2値の密度レベルのパターンセルに変
換することにより、多値の輝度レベルで表された前記濃
淡画像の多値諧調を2値の輝度レベルで疑似的に表示す
る疑似多値階調画像の生成過程で、該濃淡画像の著作者
の署名などの該濃淡画像の著作権に関連する情報を該擬
似多値階調画像へ埋め込み、該署名などの著作権情報を
埋め込んだ疑似多値階調画像を複写画像として出力する
複写装置において、縦及び横の画素数が前記濃淡画像と
同じである署名などの著作権情報を含む画像を2値の輝
度レベルで予め記憶する手段と、前記濃淡画像おける多
値の輝度レベル画素を2値の密度レベルのパターンセル
に前記濃度パターン法で変換する際に、1つの該多値の
輝度レベル画素に対応して2つの該パターンセルを生成
することにより、該2つのパターンセルそれぞれに対応
して第1及び第2の前記疑似多値階調画像を生成し、該
第1及び第2の疑似多値階調画像を前記複写画像として
出力する手段とを備え、前記疑似多値階調画像生成手段
は、前記濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の
密度レベルのパターンセルに前記濃度パターン法により
変換する際の変換対象画素ごとに、画素位置を同じくす
る前記署名などの著作権情報を含む画像の画素のレベル
を参照し、該署名などの著作権情報を含む画像の画素レ
ベルが署名などの著作権情報の要素を構成する値であれ
ば、中間階調の前記2つのパターンセルについては該2
つのパターンセルにおける輝度パターンを互いに異なら
せ、該署名などの著作権情報を含む画像の画素レベルが
署名などの著作権情報の要素を構成する値でなければ、
前記2つのパターンセルにおける輝度パターンを互いに
一致させることを特徴とする署名などの著作権情報を画
像へ埋め込む複写装置。
【0013】
【発明の実施の形態】ある中間階調 m(0<m<d2)を
表示する任意の二つのセルをcd(m,a)とcd(m,
b)とする。これらセルのいずれもd2個の画素でなる
が、それら画素のうちでm個の画素の輝度値が1(白)
であり、d2−m個の画素の輝度値が0(黒)である。
そして、a≠bならば、白画素と黒画素の配置がそれぞ
れ少なくとも1つ異なっている。そこでこの2つのセル
間の差異を表現するために、符号理論で用いられるハミ
ング距離の概念を導入する。ハミング距離については、
宮川洋,岩垂好裕,今井秀樹:”符号理論”,昭晃堂,
pp.15-18 (1976)に詳しい解説が掲載されている。セル
d(m,a)とcd(m,b)のそれぞれ対応する画素
値の差(絶対値)をすべて求め、その和をHm(a,
b)で表し、階調mをもつセルa,b間のハミング距離
と呼ぶことにする。このとき、セルのハミング重み、す
なわちセル内の1の個数はmであることに注意する。
【0014】いま、cd(m,a)とcd(m,b)を光
学的に重ね合わせて観測すると、セル内の重なり合う画
素の少なくとも一方が黒ならば、その画素は黒に見え
る。従って、 cd(m´,k)=cd(m,a)Ucd(m,b) となるcd(m´,k)が存在する。ここにm´は max(0,2m−d2)≦m´<m である。
【0015】Uは光学的な重ね合わせである。また、d2
m´≧k≧1とする。m´が小さいほどセルcd(m
´,k)は光学的に黒く見えることになるが、そのよう
なcd(m´,k)を作るには、両者のハミング距離Hm
(a,b)が大きいほど好ましいことがわかる。 この
原理を利用した署名の埋込方法を図2に示す。まず、署
名すべき濃淡画像と同じサイズの署名のみの画像を準備
する。このサイズをn×n画素とする。濃淡画像をGで
表し、署名のみの画像をSとする。Gの画素(i,j)
の値(輝度値)をg(i,j)、同じくSの画素(i,
j)の値をs(i,j)で表す。ここにi,j=0,
1,・・・,n−1で、かつg(i,j)はすでにd2
+1レベルに量子化されているものとする。またSは2
値画像とし、s(i,j)は0又は1の値をとるものと
する。
【0016】次に、Gを濃度パターン法で2値化し公開
する出力画像をRで表し、同じく検証用の画像をVで表
す。画像RとVのサイズは、共にnd×nd画素に拡大
される。またR,Vの各画素をr(i,j),v(i,
j)で示す。このときm=g(i,j)を表示するのに
セルcd(m,kp)で密度変換し、Rの画素領域に拡大
表示する。さらに、s(i,j)を参照し、もしs
(i,j)=0、すなわちSの画素(i,j)が署名を
構成する要素ならば、GからRへの変換と同時にVに
は、Hm(kp,kq)が最大となるようなセルcd(m,
q)を配置する。もしs(i,j)=1ならば、Vに
もcd(m,kp)を出力する。この操作をGの全画素に
おいて繰り返すことにより、署名パターンをRとVに分
けて埋め込むことができる。ただし、各階調で用いるセ
ルのパターンを固定すると、署名部分のみが他の領域と
異なるパターンとなるため、画像Vにおける署名部分が
浮き出して見えるようになる。そこでRやVに配置する
セルパターンはできる限りランダムであることが望まし
い。
【0017】
【実施例】上記実施の形態で述べた方法を標準画像デー
タベースSIDBAの2,3の画像(256×256,256レベ
ル)に適用した。但し、d=4,n=256とし、セル
パターンの選択には乱数を使用した。図3にその結果を
示す。図3の左側は小供を撮影した画像であり、右側は
月面を撮影した画像である。どの場合も、出力画像
(a)と検証画像(b)とは互いにほとんど見分けがつ
かない。しかし重ね合わせた画像においては、いずれも
署名部が顕著に表示され署名を確認することができる
(図3(c)にSIGNなる署名が表示されている)。
【0018】この方法ではセルの画素配置に自由度を持
たせるため、R画像のセルパターンの選択に乱数を使用
しているので、やや品質の劣化した画像になっている。
また輝度の高い画素部分ではm>d2/2となりハミン
グ距離の大きいセルを選んでも、重ね合せた画像におい
て署名部をすべて黒画素で表示することができないの
で、視覚的効果は低くなる。しかしながら、重ね合せた
画像(c)における署名部のセルの相対的な重み(黒画
素の数)は周辺のセルにおける重みのほぼ2倍になるの
で、署名の識別は十分に可能である。
【0019】また、原画像におけるエッジ部分において
は、そのレベル差に応じてセルパターンのハミング重み
が著しく変化するため、そこに署名を埋め込んだ場合、
署名の識別がやや困難になる傾向がある。したがって、
輝度の差が少なくかつ、その階調数mがd2/2付近の
領域に署名を埋め込むことが望ましい。
【0020】ところで、この本発明の方法で作成した出
力画像と検証画像とはセルのパターンをランダムに選べ
ば、人間の視覚ではほとんど見分けがつかない。また署
名部分は2枚の画像を重ね合せたときだけに出現する。
言い換えれば、署名部分の画素がそれぞれの画像に分け
て埋め込まれていると考えることができる。しかし1枚
の画像では署名が埋め込まれていることがわからないよ
うになっているため、仮に本発明の方法を熟知した第三
者がこの署名を削除しようとセルパターンの解析を行っ
たとしても、出力画像のみでは署名に関する何の情報も
得ることができない。従って検証画像を秘匿保管してい
る限り、第三者が署名を削除することができないことに
なる。
【0021】なお、本発明の方法では、画像のハードコ
ピーを対象としているため、流通している対象画像が記
録されている用紙の、温度変化などに起因する伸縮や、
印刷時の物理的精度による影響を受ける。しかしなが
ら、これらの場合においても画像が著しく劣化している
場合を除き、重ね合わせた2枚の画像を微動させること
により署名の一部分を確認することができる。
【0022】また、以上の実施の形態や実施例では、画
像へ埋め込む著作権情報が署名である場合を述べたが、
本発明ではその著作権情報として、署名の他に、複写機
のシリアルナンバーや暗号など各種の情報を採用するこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】以上に詳しく述べたように、本発明によ
れば、従来の方法では検証できなかったハードコピー状
態での署名などの著作権情報の検証が可能となる。本発
明の方法と、これまでに提案されているデジタル透かし
に代表される符号化された状態で識別可能な署名などの
著作権情報の埋込法との併用により一層実用的な署名埋
め込みが可能となる。
【0024】さらに、本発明の方法は、秘密情報の伝送
や、個人認証等の分野にも応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】濃度パターン法において、パターンセルの画素
数d2 を4としたときにおけるパターンセルを示す図。
【図2】本発明の概念を示す図。
【図3】本発明の実施例により生成した出力画像
(a)、検証画像(b)、及び出力画像と検証画像とを
重ねて署名を表示した画像(c)を示す図。
【符号の説明】
m・・・・・階調数 k・・・・・同一階調におけるセルの番号 d・・・・・セルの寸法 cd(m,k)・・・・・セルパターン G・・・・・濃淡画像 S・・・・・署名のみの画像 g(i,j)・・・・・Gの画素(i,j)の値(輝度
値) s(i,j)・・・・・Sの画素(i,j)の値(輝度
値) R・・・・・Gを濃度パターン法で2値化し公開する出
力画像 V・・・・・検証画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/44 G06F 15/70 330Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各画素が多値の輝度レベルで表された濃淡
    画像を受け、濃度パターン法を適用し、前記多値の輝度
    レベル画素を2値の密度レベルのパターンセルに変換す
    ることにより、多値の輝度レベルで表された前記濃淡画
    像の多値諧調を2値の輝度レベルで疑似的に表示する疑
    似多値階調画像の生成過程で、該濃淡画像の著作者の署
    名などの該濃淡画像の著作権に関連する情報を該擬似多
    値階調画像へ埋め込む方法において、 縦及び横の画素数が前記濃淡画像と同じである署名など
    の著作権情報を含む画像を2値の輝度レベルで予め生成
    しておき、 前記濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の密度
    レベルのパターンセルに前記濃度パターン法で変換する
    際に、1つの該多値の輝度レベル画素に対応して2つの
    該パターンセルを生成することにより、該2つのパター
    ンセルそれぞれに対応して第1及び第2の前記疑似多値
    階調画像を生成し、 前記濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の密度
    レベルのパターンセルに前記濃度パターン法により変換
    する際の変換対象画素ごとに、画素位置を同じくする前
    記署名などの著作権情報を含む画像の画素のレベルを参
    照し、該署名などの著作権情報を含む画像の画素レベル
    が署名などの著作権情報の要素を構成する値であれば、
    中間階調の前記2つのパターンセルについては該2つの
    パターンセルにおける輝度パターンを互いに異ならせ、
    該署名などの著作権情報を含む画像の画素レベルが署名
    などの著作権情報の要素を構成する値でなければ、前記
    2つのパターンセルにおける輝度パターンを互いに一致
    させ、 第1及び第2の前記疑似多値階調画像を重ね合わせるこ
    とにより、前記署名などの著作権情報が現れるようにす
    ることを特徴とする署名などの著作権情報を画像へ埋め
    込む方法。
  2. 【請求項2】n×n個(nは2又はそれ以上の整数)の
    画素からなり、該画素(i,j)の輝度g(i,j)が
    多値で表された濃淡画像Gを受け(i,j=0,1,・
    ・・,n−1)、該濃淡画像Gの前記画素(i,j)を
    d×d個(dは2又はそれ以上の整数)の画素からなる
    パターンセルに対応させ、前記パターンセルにおける該
    d×d個の画素の輝度を高輝度及び低輝度の2値レベル
    とし、輝度g(i,j)を前記パターンセルにおける高
    輝度画素の密度に変換するという濃度パターン法によ
    り、多値の輝度レベル表示の前記濃淡画像から2値の密
    度レベル表示の疑似多値階調画像を生成する過程で、該
    濃淡画像の著作者の署名など該濃淡画像の著作権に関連
    する情報を該疑似多値階調画像に埋め込む方法におい
    て、 前記疑似多値階調画像として、第1の疑似多値階調画像
    及び第2の疑似多値階調画像を生成し、 n×n個の画素からなり、各画素(i,j)の輝度s
    (i,j)が2値で表された署名などの著作権情報を含
    む画像Sを生成し、 輝度g(i,j)に対応する前記パターンセルのd×d
    の画素が中間階調を表し、しかも輝度s(i,j)が署
    名などの著作権情報を構成する要素であれば、前記第1
    及び第2の疑似多値階調画像における画素(i,j)に
    対応する前記パターンセルの前記高輝度画素の分布パタ
    ーンを互いに異ならせ、 輝度s(i,j)が署名などの著作権情報を構成する要
    素でないならば、前記第1及び第2の疑似多値階調画像
    における画素(i,j)に対応する前記パターンセルの
    前記高輝度画素の分布パターンを同一にし、 前記第1及び第2の疑似多値階調画像を第1及び第2の
    光学的フィルムに複写し、前記第1及び第2の疑似多値
    階調画像の画素と合わせて前記第1及び第2の光学的フ
    ィルムを重ねるときに前記署名などの著作権情報が現れ
    るようにすることを特徴とする署名などの著作権情報を
    画像へ埋め込む方法。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の疑似多値階調画像にお
    ける画素(i,j)に対応する前記パターンセルの前記
    高輝度画素の分布パターンを互いに異ならせるとき、相
    互のハミング距離が最大になるように両方の該高輝度画
    素の分布パターンの選択をすることを特徴とする請求項
    2に記載の署名などの著作権情報を画像へ埋め込む方
    法。
  4. 【請求項4】前記高輝度画素の分布パターンの選択は乱
    数を用いて行うことを特徴とする請求項3に記載の署名
    などの著作権情報を画像へ埋め込む方法。
  5. 【請求項5】各画素が多値の輝度レベルで表された濃淡
    画像を複写し、濃度パターン法を適用し、前記多値の輝
    度レベル画素を2値の密度レベルのパターンセルに変換
    することにより、多値の輝度レベルで表された前記濃淡
    画像の多値諧調を2値の輝度レベルで疑似的に表示する
    疑似多値階調画像の生成過程で、該濃淡画像の著作者の
    署名などの該濃淡画像の著作権に関連する情報を該擬似
    多値階調画像へ埋め込み、該署名などの著作権情報を埋
    め込んだ疑似多値階調画像を複写画像として出力する複
    写装置において、 縦及び横の画素数が前記濃淡画像と同じである署名など
    の著作権情報を含む画像を2値の輝度レベルで予め記憶
    する手段と、 前記濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の密度
    レベルのパターンセルに前記濃度パターン法で変換する
    際に、1つの該多値の輝度レベル画素に対応して2つの
    該パターンセルを生成することにより、該2つのパター
    ンセルそれぞれに対応して第1及び第2の前記疑似多値
    階調画像を生成し、該第1及び第2の疑似多値階調画像
    を前記複写画像として出力する手段とを備え、 前記疑似多値階調画像生成手段は、 前記濃淡画像おける多値の輝度レベル画素を2値の密度
    レベルのパターンセルに前記濃度パターン法により変換
    する際の変換対象画素ごとに、画素位置を同じくする前
    記署名などの著作権情報を含む画像の画素のレベルを参
    照し、該署名などの著作権情報を含む画像の画素レベル
    が署名などの著作権情報の要素を構成する値であれば、
    中間階調の前記2つのパターンセルについては該2つの
    パターンセルにおける輝度パターンを互いに異ならせ、
    該署名などの著作権情報を含む画像の画素レベルが署名
    などの著作権情報の要素を構成する値でなければ、前記
    2つのパターンセルにおける輝度パターンを互いに一致
    させることを特徴とする署名などの著作権情報を画像へ
    埋め込む複写装置。
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