JPH09252290A - 符号化装置、符号化方法、伝送装置、伝送方法及び記録媒体 - Google Patents

符号化装置、符号化方法、伝送装置、伝送方法及び記録媒体

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JPH09252290A
JPH09252290A JP110297A JP110297A JPH09252290A JP H09252290 A JPH09252290 A JP H09252290A JP 110297 A JP110297 A JP 110297A JP 110297 A JP110297 A JP 110297A JP H09252290 A JPH09252290 A JP H09252290A
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JP
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JP110297A
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Katsumi Tawara
勝己 田原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のデータを符号化する場合、伝送路の利
用率を向上させる。 【解決手段】 プログラム200−1乃至200−nを
構成するビデオデータ200−1a乃至200−naお
よびオーディオデータ200−1b乃至200−nbの
符号化難度を、ビデオの符号化難度測定部500V−1
乃至500V−n、または、オーディオの符号化難度測
定部500A−1乃至500A−nによりそれぞれ測定
し、それぞれのデータの符号化難度に応じた符号化レー
トにより、これらのデータを符号化する。符号化レート
割り当て部506は、各符号化レートの和が一定となる
ように制御する。そして、多重化部312で符号化され
たデータを多重化し、伝送媒体210A(または、記録
媒体210B)へ出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化装置、符号
化方法、伝送装置、伝送方法及び復号装置によって復号
可能な、符号化装置もしくは、符号化方法によって符号
化されたデータが記録された記録媒体に関し、特に、複
数のデータを異なるビットレートで符号化する符号化装
置、符号化方法、伝送装置、伝送方法及び記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8は、複数のデータを符号化し、伝送
あるいは記録した後に、復号する装置の構成の一例を示
すブロック図である。この図において、符号化装置13
0は、複数のデータを符号化し、複数の符号化されたデ
ータを出力するようになされている。また、復号化装置
131は、符号化装置130によって符号化されたデー
タをもとのデータに復号し、復号されたデータを出力す
るようになされている。
【0003】符号化装置130の、ビデオデータ10
0、オーディオデータ101、その他のデータ102
は、ビデオ符号化部103、オーディオ符号化部10
4、または、その他の符号化部105によりそれぞれ符
号化された後、エレメンタリストリーム106乃至10
8として多重化部109へ出力される。
【0004】なお、ビデオ符号化部103は、例えば、
ISO(International Organization for Standardiza
tion)13818−2およびISO11172−2に示
されている規格(いわゆるMPEG方式)に基づき、ビ
デオデータ100を符号化して、符号化データを出力す
る。また、オーディオ符号化部104は、ISO138
18−3およびISO11172−3に示されている規
格(MPEG方式)に基づき、オーディオデータ101
を符号化して、符号化データを出力する。
【0005】多重化部109は、エレメンタリストリー
ム106乃至108を時分割多重化し、1列のビットス
トリームからなる多重化ビットストリーム110を出力
する。この多重化ビットストリーム110は、記録メデ
ィア111に記録されるか、あるいは、伝送路112を
介して伝送され、その後、復号化装置131へ入力され
る。
【0006】なお、多重化部109において、データが
多重化される際には、復号側においてビデオデータ10
0およびオーディオデータ101の同期を取るために、
これらのデータの図示せぬ同期情報も、サイド情報とし
て多重化ビットストリーム110に付加される。
【0007】復号化装置131の分離部113では、多
重化ビットストリーム110から、エレメンタリストリ
ーム106乃至108を分離し、それぞれ、ビデオ復号
部117、オーディオ復号部118、またはその他の復
号部119へ供給する。
【0008】ビデオ復号部117、オーディオ復号部1
18、または、その他の復号部119は、符号化された
データを元のデータに復号し、ビデオデータ120、オ
ーディオデータ121、または、その他のデータ122
として出力する。なお、ビデオデータ120とオーディ
オデータ121とは、前述の同期情報に対応してビデオ
復号部117とオーディオ復号部118でそれぞれ同期
して復号されるので、同期が確保される。
【0009】以上の例では、ビデオデータ100、オー
ディオデータ101、およびその他のデータ102を、
それぞれ1つずつ含むプログラムを多重化する例を示し
た。これに対して、複数のデータから構成される複数の
プログラムを多重化する場合の例を以下に示す。
【0010】図9は、複数のデータから構成される複数
のプログラムを多重化し、伝送、または記録する装置の
構成の一例を示すブロック図である。このような複数の
プログラムの多重化は、たとえばISO13818−1
および11172−1に規定されているトランスポート
ストリーム多重化(Transport Stream Multiplexing)
に基づいてなされる。
【0011】この図において、符号化装置230は、複
数のプログラムを符号化し、それぞれ符号化された複数
のデータ(プログラム)を多重化した後、多重化データ
を出力するようになされている。復号化装置231は、
符号化装置230で符号化されたデータから元のデータ
を復号するようになされている。
【0012】符号化装置230のプログラム200−1
乃至200−nは、ビデオデータ200−1a乃至20
0−naとオーディオデータ200−1b乃至200−
nbとによりそれぞれ構成されている。ビデオデータ2
00−1a乃至200−naは、ビデオ符号化部201
V−1乃至201V−nへそれぞれ入力され、また、オ
ーディオデータ200−1b乃至200−nbは、オー
ディオ符号化部201A−1乃至201A−nへそれぞ
れ入力される。これらのビデオ符号化部201V−1乃
至201V−n、およびオーディオ符号化部201A−
1乃至201A−nは、入力されたデータを、予め割り
当てられたビットレートになるように符号化し、ビデオ
エレメンタリストリーム、またはオーディオエレメンタ
リストリームとして出力する。
【0013】ビデオ符号化部201V−1乃至201V
−n、および、オーディオ符号化部201A−1乃至2
01A−nにより符号化されたビデオデータ200−1
a乃至200−naとオーディオデータ200−1b乃
至200−nbは、多重化部209へ入力され、多重化
が施される。
【0014】多重化部209により多重化された信号
は、伝送媒体210Aにより伝送されるか、または記録
媒体210Bに記録される。
【0015】復号化装置231の分離部211は、伝送
媒体210A(または記録媒体210B)から時分割多
重化されたストリームを読み込み、これからビデオエレ
メンタリストリーム、またはオーディオエレメンタリス
トリームを分離抽出し、ビデオ復号部212V−1乃至
212V−n、またはオーディオ復号部212A−1乃
至212A−nへそれぞれ供給する。ビデオ復号部21
2V−1乃至212V−n、およびオーディオ復号部2
12A−1乃至212A−nは、符号化されたストリー
ムを復号し、もとのデータを出力する。その結果、ビデ
オデータ218−1a乃至218−na、およびオーデ
ィオデータ218−1b乃至218−nbにより構成さ
れているプログラム218−1乃至218−nを得るこ
とができる。
【0016】これらのプログラム218−1乃至218
−nは、それぞれ、対応する表示装置へ出力される。そ
の結果、符号化側から送られてきた情報を利用すること
ができる。
【0017】図9に示す例では、全てのエレメンタリス
トリームを読み出す場合を示してあるが、任意のエレメ
ンタリストリームを選択的に復号することも可能であ
る。
【0018】以上のような例において、例えば、伝送媒
体210Aにより、複数のストリームを伝送する場合、
図10に示すように、各エレメンタリストリーム毎に固
定のビットレートを割り当てていた。このような方法で
は、対象となる信号の符号化の難度が高い場合(符号化
部で符号化したときの情報量が多い場合)は、信号の質
が低下することがあった。また、逆に符号化の難度が低
い場合(符号化部で符号化したときの情報量が少ない場
合)は、符号化されたデータが冗長となり、その結果、
ビットストリームが必要以上に使用されることがあっ
た。
【0019】そこで、図11に示すように、各エレメン
タリストリームを可変ビットレートで伝送(または記
録)する方法が提案されている。つまり、それぞれ独立
して各ビットストリームの情報量が測定され、その情報
量に応じて、それぞれ独立して各ビットストリームのビ
ットレートが割り当てる。この例においては、各エレメ
ンタリストリームにはそのデータの情報量に応じてビッ
トレートが割り当てられる(情報量が多い場合は、大き
なビットレートが割り当てられる)ため、各データの符
号化難度の変化に応じて、それぞれのグラフの幅(ビッ
トレートに対応している)が変化することになる。
【0020】このような伝送方法を実現する符号化装置
の構成の一例を図12に示す。
【0021】この図において、図9と同一の部分には同
一の符号が付してあるので、説明を適宜省略する。
【0022】この例において、ビデオデータ200−1
a乃至200−naは、ビデオの必要レート測定部30
0V−1乃至300V−nを介して、ビデオ符号化部3
06V−1乃至306V−nへ入力されており、また、
オーディオデータ200−1b乃至200−nbは、オ
ーディオの必要レート測定部300A−1乃至300A
−nを介してオーディオ符号化部306A−1乃至30
6A−nへ入力されている。
【0023】ビデオの必要レート測定部300V−1乃
至300V−n、およびオーディオの必要レート測定部
300A−1乃至300A−nは、ビデオデータ200
−1a乃至200−na、またはオーディオデータ20
0−1b乃至200−nbを符号化する際に必要なレー
ト(必要レート)を、入力信号のスペクトル分布の起伏
を示すトーナリティ(Tonality)などより測定する。そ
して、測定したデータに基づき、ビデオ符号化部306
V−1乃至306V−n、または、オーディオ符号化部
306A−1乃至306A−nの符号化レートを独立に
制御する。
【0024】このとき、全てのデータのビットレートの
合計が、伝送媒体210Aの最大ビットレートを超過し
ないようにする必要がある。そこで、例えば、各々のデ
ータに対してそれぞれ適当な最大ビットレートを割り当
て、各データがこの最大ビットレートを超過しないよう
に符号化を行うようにする。これにより、各データに対
して割り当てられた最大ビットレートの合計が、伝送路
の最大ビットレートより大きくなるが、符号化難度が高
いデータが同時に多数出現する確率は低い。したがっ
て、多重化データが伝送媒体の最大ビットレートを超え
ることは確率的に非常に低いので、実用上問題が少ない
とされている。
【0025】ビデオ符号化部306V−1乃至306V
−n、または、オーディオ符号化部306A−1乃至3
06A−nは、ビデオの必要レート測定部300V−1
乃至300V−n、または、オーディオの必要レート測
定部300A−1乃至300A−nの制御に基づき、ビ
デオデータ200−1a乃至200−na、またはオー
ディオデータ200−1b乃至200−nbを所定のビ
ットレートで符号化する。そして、これらの符号化され
たデータと、符号化レート情報(符号化ビットレートに
関する情報)とは、多重化部312に供給され、各符号
化レート情報に基づいて時分割多重化され、伝送媒体2
10A(または記録媒体210B)に対して出力され
る。
【0026】この例では、各エレメンタリストリームの
情報量に応じて、各ビットストリームのビットレートが
独立して割り当てられるので、それぞれのデータが著し
く劣化したり、または、ストリームが無駄に消費される
おそれが少なくなる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような例においては、各符号化部が独立に符号化を行う
ため、確率が低くても符号化難度が非常に高いデータが
多数出現した場合、符号化されたデータが伝送媒体21
0Aの最大ビットレートを超過する可能性があるという
課題があった。
【0028】そこで、このようなことを防ぐには、各デ
ータに対して割り当てる前述の最大ビットレートの値を
小さくすることが考えられる。しかしながら、各データ
に対する最大ビットレートを小さくすると、ビットスト
リームが小さくする前の最大ビットレートを必要とする
場合、データの質が低下するという課題があった。
【0029】また、逆に、各符号化部が独立に符号化を
行うため、符号化難度が非常に低いデータが多数出現し
た場合、伝送媒体210Aの最大ビットレートに対し
て、多重化データの多重化レートが非常に少なくなる。
したがって、この場合、伝送媒体の伝送能力を最大限に
使用することができず、伝送媒体の伝送能力に無駄が生
じるという課題があった。
【0030】本発明は、以上のような状況に鑑みてなさ
れたものであり、複数のデータを伝送または記録する場
合において、各データのビットレートが伝送媒体210
Aまたは記録媒体210Bの最大ビットレートを超過し
ないようにするとともに、各データに対して最適のビッ
トレートを割り当てることを可能とした符号化装置、符
号化方法、伝送装置、伝送方法及び復号装置によって復
号可能な、符号化装置もしくは、符号化方法によって符
号化されたデータが記録された記録媒体を提供すること
にある。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の符号化
装置は、複数のデータの符号化の難度を測定する測定手
段と、出力データが目標のビットレートとなるように、
目標のビットレートと複数のデータの難度に従って、複
数のデータの各符号化レートを決定する決定手段と、複
数のデータを決定された各符号化レートに応じて符号化
する符号化手段と、符号化手段によって符号化された複
数のデータを多重化する多重化手段とを備えることを特
徴とする。
【0032】請求項12に記載の符号化方法は、複数の
データの符号化の難度を測定し、出力データが目標のビ
ットレートとなるように、目標のビットレートと複数の
データの難度に従って、複数のデータの各符号化レート
を決定し、複数のデータを決定された各符号化レートに
応じて符号化し、符号化された複数のデータを多重化す
ることを特徴とする。
【0033】請求項23に記載の伝送装置は、複数のデ
ータの符号化の難度を測定する測定手段と、出力データ
が目標のビットレートとなるように、目標のビットレー
トと複数のデータの難度に従って、複数のデータの各符
号化レートを決定する決定手段と、複数のデータを決定
された各符号化レートに応じて符号化する符号化手段
と、符号化手段によって符号化された複数のデータを多
重化し、その多重化データを伝送する伝送手段とを備え
ることを特徴とする。
【0034】請求項34に記載の伝送方法は、複数のデ
ータの符号化の難度を測定し、出力データが目標のビッ
トレートとなるように、目標のビットレートと複数のデ
ータの難度に従って、複数のデータの各符号化レートを
決定し、複数のデータを決定された各符号化レートに応
じて符号化し、符号化された複数のデータを多重化し、
その多重化データを伝送することを特徴とする。
【0035】請求項45に記載の記録媒体は、記録デー
タを有し、記録データは多重化データを含んでおり、多
重化データは、複数のデータの符号化の難度を測定し、
出力データが目標のビットレートとなるように、目標の
ビットレートと複数のデータの難度に従って、複数のデ
ータの各符号化レートを決定し、複数のデータを決定さ
れた各符号化レートに応じて、所定の符号化方式に従っ
て符号化し、符号化された複数のデータを多重化したも
のであることを特徴とする。
【0036】請求項1に記載の符号化装置及び請求項1
2に記載の符号化方法においては、目標のビットレート
と複数のデータの難度に従って、複数のデータの符号化
レートが決定され、決定された符号化レートに対応して
符号化が行われる。
【0037】請求項23に記載の伝送装置及び請求項3
4に記載の伝送方法においては、目標のビットレートと
複数のデータの難度に従って、符号化レートが決定さ
れ、決定された符号化レートに応じて符号化されたデー
タが多重化され、伝送される。
【0038】請求項45に記載の記録媒体においては、
目標のビットレートと複数のデータの難度に基づいて決
定された符号化レートに対応して符号化された複数のデ
ータが多重化され、記録されている。
【0039】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の符号化装置の構
成の一例を示すブロック図である。この図において、図
12の例と同一の部分には同一の符号が付してあるの
で、説明を適宜省略する。
【0040】この実施の形態は、図12の例に対して、
ビデオの符号化難度測定部500V−1乃至500V−
n(測定手段)、オーディオの符号化難度測定部500
A−1乃至500A−n(測定手段)、および、符号化
レート割り当て部506が新たに付加されている。その
他の構成は、図12における場合と同様である。
【0041】ビデオの符号化難度測定部500V−1乃
至500V−nは、ビデオデータ200−1a乃至20
0−naを符号化する難度をそれぞれ測定するようにな
されている。また、オーディオの符号化難度測定部50
0A−1乃至500A−nは、オーディオデータ200
−1b乃至200−nbを符号化する難度をそれぞれ測
定するようになされている。
【0042】符号化レート割り当て部506は、多重化
ストリームの供給データレート(最大データレート)、
ビデオの符号化難度測定部500V−1乃至500V−
n、および、オーディオの符号化難度測定部500A−
1乃至500A−nから供給される符号化難度に応じ
て、各エレメンタリストリームに割り当てるビットレー
トを決定する。そして、決定されたビットレートを、ビ
デオ符号化部306V−1乃至306V−n(符号化手
段)、または、オーディオ符号化部306A−1乃至3
06A−n(符号化手段)へそれぞれ供給するようにな
されている。
【0043】図2は、図1に示すビデオの符号化難度測
定部500V−1(他のビデオ符号化難度測定部500
V−2乃至500V−nも同様の構成とされている)の
詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【0044】この図において、遅延部600は、入力さ
れるビデオデータ200−1aを、GOP(Group of P
ictures)分だけ遅延(蓄積)し、出力するようになさ
れている。また、符号化部601は、入力されるビデオ
データ200−1aを所定の量子化ステップ(例えば、
Stepsize=2)で量子化し、符号化されたデータを出力す
るようになされている。また、符号量演算部602は、
符号化部601から出力される符号化されたデータの符
号量(データ量)を、GOP単位で合計し、符号化難度
として出力するようになされている。
【0045】次に、このビデオの符号化難度測定部の実
施の形態の動作について説明する。
【0046】プログラム200−1乃至200−nの一
部を構成するビデオデータ200−1a乃至200−n
aは、ビデオの符号化難度測定部500V−1乃至50
0V−n、へそれぞれ供給される。
【0047】図2に示すビデオの符号化難度測定部50
0V−1では、入力されたビデオデータ200−1a
を、遅延部600で1GOP分だけ遅延し、出力する。
これらの信号は、ビデオ符号化部306V−1へ供給さ
れる。
【0048】また、符号化部601へ供給されたデータ
は、例えば、Stepsize=2の量子化ステップに
より符号化される。そして、符号化されたデータは、符
号量演算部602へ供給される。符号量演算部602
は、入力されたデータの符号量をGOPに亘って合計
し、その結果を符号化レート割り当て部506に出力す
る。
【0049】符号量演算部602は、GOPの最初の符
号化されたデータが入力されると演算を開始し、GOP
の最後の符号化されたデータが入力されると演算を終了
し、演算結果を出力する。すなわち、演算結果が出力さ
れるまで、1GOPの時間がかかる。そこで、遅延部6
00は、ビデオデータ200−1aを1GOP分だけ遅
延してタイミングを調節する。
【0050】また、オーディオの符号化難度測定部50
0A−1(他のオーディオ符号化難度測定部500A−
2乃至乃至500A−nも同様の構成とされている)の
詳細な構成の一例もまた、図2を用いて説明する。ただ
し、オーディオの符号化難度測定部500A−1も、基
本的には遅延部605、符号化部606、符号量演算部
607から構成されるが、各部の内部構成がビデオの符
号化難度測定部とは異なるため、各部の参照番号を変え
て、以下に詳細に説明する。
【0051】この図において、遅延部605は、入力さ
れるオーディオデータ200−1bを、オーディオフレ
ーム分だけ遅延(蓄積)し、出力するようになされてい
る。このオーディオフレームは、例えば、20乃至30
msec程度のサンプルのセットから構成されている。
また、符号化部606は、入力されるオーディオデータ
200−1bを所定の量子化ステップ(例えば、Stepsi
ze=2)で量子化し、符号化されたデータを出力するよう
になされている。また、符号量演算部607は、符号化
部606から出力される符号化されたデータの符号量
(データ量)を、オーディオフレーム単位で合計し、符
号化難度として符号化レート割り当て部506に出力す
るようになされている。
【0052】次に、このオーディオの符号化難度測定部
の実施の形態の動作について説明する。プログラム20
0−1乃至200−nの一部を構成するオーディオデー
タ200−1b乃至200−nbは、オーディオの符号
化難度測定部500A−1乃至500A−nへそれぞれ
供給される。
【0053】図2に示すオーディオの符号化難度測定部
500A−1の遅延部605では、入力されたオーディ
オデータ200−1bを、1オーディオフレーム分だけ
遅延し、出力する。これらの信号は、オーディオ符号化
部306A−1へ供給される。
【0054】また、符号化部606へ供給されたオーデ
ィオデータは、例えば、Stepsize=2の量子化
ステップにより符号化される。そして、符号化されたデ
ータは、符号量演算部607へ供給される。符号量演算
部607は、入力されたデータの符号量をオーディオフ
レームに亘って合計し、その結果を符号化レート割り当
て部506に出力する。
【0055】符号量演算部607は、オーディオフレー
ムの最初の符号化されたデータが入力されると演算を開
始し、オーディオフレームの最後の符号化されたデータ
が入力されると演算を終了し、演算結果を出力する。す
なわち、演算結果が出力されるまで、1オーディオフレ
ームの時間がかかる。そこで、遅延部605は、オーデ
ィオデータ200−1bを1オーディオフレーム分だけ
遅延してタイミングを調節する。
【0056】符号化レート割り当て部506(決定手
段)は、ビデオの符号化難度測定部500V−1乃至5
00V−n、および、オーディオの符号化難度測定部5
00A−1乃至500A−nから供給されるビデオまた
はオーディオの符号化難度(データ量)を読み込み、所
定の時間毎に、それぞれのデータに必要なビットレート
を、以下の式で計算する。
【0057】
【数1】
【0058】ここで、Bitrate[k][T]は、
各GOPもしくは各オーディオフレームの時刻Tにおけ
る第k番目のエレメンタリストリーム(例えば、ビデオ
データ200−1a乃至200−naを、第1番目乃至
第3番目とし、また、オーディオデータ200−1b乃
至200−nbを第4番目乃至第6番目とする)に割り
当てられるビットレートである。Difficulty
[k][T]は、第k番目(1≦k≦u:但し、uはエ
レメンタリストリームの数)のエレメンタリストリーム
の、時刻Tにおける符号化難度を示している。また、M
UX_rateは、多重化ストリームの供給データレー
ト(最大データレート)を示している。
【0059】式(1)に示すように、時刻Tにおける第
k番目のエレメンタリストリームに対して割り当てられ
るビットレートは、時刻Tにおける第k番目のエレメン
タリストリームの符号化難度(式(1)の分子に対応し
ている)を、全てのエレメンタリストリームの符号化難
度の和(式(1)の分母に対応している)で割ったもの
に、MUX_rateを掛けたものに等しい。
【0060】換言すると、式(1)に示す計算は、時刻
Tにおけるそれぞれのエレメンタリストリームの符号化
難度(Difficulty)に比例して、MUX_rate(最
大データレート)を分配することを示している。符号化
レート割り当て部506は、この式により得られるBi
trate[k][T]に基づき、ビデオ符号化部30
6V−1乃至306V−n、オーディオ符号化部306
A−1乃至306A−n、および多重化部312(多重
化手段、伝送手段)へ符号化レート情報(ビットレート
情報)を供給する。
【0061】ビデオ符号化部306V−1乃至306V
−n、および、オーディオ符号化部306A−1乃至3
06A−nは、符号化レート割り当て部506より供給
される符号化レート情報に基づき、ビデオの符号化難度
測定部500V−1乃至500V−n、または、オーデ
ィオの符号化難度測定部500A−1乃至500A−n
から供給されるデータを符号化する。
【0062】このとき、ビデオの符号化難度測定部50
0V−1乃至500V−nから供給されるデータは、前
述のように遅延部600により1GOP分だけ遅延され
ており、また、符号化レート割り当て部506から供給
される符号化レート情報は、遅延部600に現在蓄積さ
れているGOPに対する情報である。また、オーディオ
の符号化難度測定部500A−1乃至500A−nから
供給されるデータは、前述のように遅延部605により
1オーディオフレーム分だけ遅延されており、また、符
号化レート割り当て部506から供給される符号化レー
ト情報は、遅延部605に現在蓄積されているオーディ
オフレームに対する情報である。
【0063】従って、遅延部600に蓄積されている1
GOP分のビデオデータ200−1a乃至200−n
a、または、遅延部605に蓄積されているオーディオ
データ200−1b乃至200−nbは、これら蓄積さ
れているデータより得られる符号化レートに基づき、ビ
デオ符号化部306V−1乃至306V−n、または、
オーディオ符号化部306A−1乃至306A−nによ
り、例えばMPEG方式で符号化されることになる。
【0064】符号化されたビデオデータ(ビデオエレメ
ンタリストリーム)200−1a乃至200−na、お
よび、オーディオデータ(オーディオエレメンタリスト
リーム)200−1b乃至200−nbは、符号化レー
ト情報と共に、多重化部312へ供給される。多重化部
312は、これらのデータを符号化レート情報に基づ
き、時分割多重化し、伝送媒体210A(または記録媒
体210B)に対して出力する。
【0065】次に、多重化部312から出力されるデー
タが、伝送媒体を介して伝送される場合、ISO138
18−1および11172−1に記載されているトラン
スポートストリーム多重化信号として、伝送媒体210
Aに出力される。また、データが記録媒体に記録される
場合はプログラムストリーム多重化信号として記録媒体
210Bへ出力される。
【0066】ここで、多重化部312から出力されるデ
ータが伝送媒体を介して伝送される場合について説明す
る。図3は、トランスポートストリームの構造の一例を
示す図である。各プログラム(プログラム200−1乃
至200−n)を構成するビデオとオーディオのエレメ
ンタリストリーム(ビデオデータ200−1a乃至20
0−na、または、オーディオデータ200−1b乃至
200−nbに対応する)は、PES(Packetized Ele
mentary Stream)パケットを単位としてパケット化され
る。すなわち、例えば、プログラム200−1を構成す
るビデオエレメンタリストリーム(ビデオデータ200
−1aに対応する)は、ビデオPESパケット(V)と
してパケット化される。また、オーディオエレメンタリ
ストリーム(オーディオデータ200−1bに対応す
る)は、例えば、ステレオの左右のチャンネルに対応す
るストリームに分離され、それぞれ、オーディオPES
パケット1(A1)、または、オーディオPESパケッ
ト2(A2)としてパケット化される。
【0067】このビデオPESパケットおよびオーディ
オPESパケット1,2から構成されるPESストリー
ムは、複数のトランスポートパケットに更に分割され
る。そして、それぞれのトランスポートパケットにはヘ
ッダが付加されて、合計188バイト長の長さで伝送さ
れることになる。なお、このヘッダは、(4+a)バイ
ト(aはアダプテーションフィールドのバイト数)から
なり、個別ストリームの属性を示す13ビットのPID
(Packet Identification)、プログラム時刻基準参照
値であるPCR(Program Clock Reference)などから
構成されている。
【0068】また、188バイト長のトランスポートパ
ケットから構成されるトランスポートストリーム(T
S)を生成する際に、各プログラムを構成するエレメン
タリストリームの組み合わせなどを示すプログラム編成
情報(PSI;Program Specific Information)など
も、トランスポートパケットとして挿入され、他のデー
タと共に伝送されることになる。
【0069】次に、受信側(復号化装置)について説明
する。以上のようなデータ構造により送信されてきた多
重化されたストリームは、図4に示す分離装置により、
エレメンタリストリームに分離される。なお、この図に
示す分離装置は、仮想的な理想デコーダモデルであり、
トランスポート向けのシステムターゲットデコーダ(T
−TSD)バッファモデルと呼ばれている。
【0070】図4において、スイッチ800は、分離回
路を模式的に示したものであり、入力される時分割多重
化されたトランスポートストリームから各エレメンタリ
ストリームを分離抽出する。トランスポートバッファ
(TB1,TBn(nは、エレメンタリストリームの数を
示す))801,802は、パケットのジッタを吸収す
るようになされている。システムターゲットデコーダ用
のバッファ(B1,Bn)803,804は、メインバッ
ファであり、所定のデータを蓄積し、出力するようにな
されている。
【0071】なお、システムターゲットデコーダのバッ
ファ803は、ビデオエレメンタリストリーム用のバッ
ファであり、4ms分のジッタを吸収するようになされ
ている。また、ビデオエレメンタリストリーム用のバッ
ファ(BVBV)805も同様にビデオ用のバッファであ
り、所定量のビデオデータを蓄積し、出力するようにな
されている。特に、このエレメンタリストリーム用のバ
ッファ(BVBV)805は、MPEG方式の中の、ビデ
オ信号に関する規格内で定義されているものである。
【0072】デコーダ(Dn)806は、エレメンタリ
ストリームを元のデータに復号するようになされてい
る。このデコーダ(Dn)806は、上述したMPEG
方式で符号化されたビデオエレメンタリーストリーム以
外のビデオエレメンタリストリームもしくはオーディオ
エレメンタリストリームを、元のビデオデータもしくは
オーディオデータに復号するようになされている。ま
た、ビデオデコーダ807も同様に、MPEG方式で符
号化されたビデオエレメンタリストリームをもとのビデ
オデータに復号するようになされている。このビデオデ
コーダ807は、デコーダ807a、他のデータとの同
期をとるためのレコーダバッファ807b、および、切
り替えスイッチ807cから構成されている。
【0073】この実施の形態に対して入力されたトラン
スポートストリーム(図3参照)は、スイッチ800に
より、それぞれのエレメンタリストリームに分離され
る。すなわち、トランスポートストリームは、それを構
成するビデオ、および、オーディオエレメンタリストリ
ームに分離される。続いて、それぞれのエレメンタリス
トリームは、それぞれ対応する512バイトのトランス
ポートバッファ801,802へ供給される。
【0074】なお、このとき、スイッチ800から各ト
ランスポートバッファ801,802へ供給されるエレ
メンタリストリームは、1列のビットストリームである
多重化ストリームより分離抽出される。従って、スイッ
チ800から各トランスポートバッファ801,802
へは間欠的(バースト状)にデータが供給される。
【0075】トランスポートバッファ801,802か
ら出力される各エレメンタリストリームは、システムタ
ーゲットデコーダのバッファ803,804へ入力さ
れ、所定量のストリームデータが蓄積された後、出力さ
れる。
【0076】システムターゲットデコーダのバッファ8
03から出力されるエレメンタリストリームは、MPE
G方式で符号化されたビデオエレメンタリストリームで
あり、ビデオエレメンタリストリーム用のバッファ80
5へ入力される。一方、システムターゲットデコーダの
バッファ804から出力されるMPEG方式以外で符号
化されたビデオエレメンタリストリームもしくはオーデ
ィオエレメンタリストリームは、デコーダ806へ入力
され、元のデータに復号され、出力される。
【0077】ビデオエレメンタリストリーム用のバッフ
ァ805から出力されたビデオエレメンタリストリーム
は、ビデオデコーダ807へ入力される。このビデオデ
コーダ807へ入力されたビデオエレメンタリストリー
ムは、デコーダ807aにより元のビデオデータに復号
される。復号されたデータは、レコーダバッファ807
bと切り替えスイッチ807cの一方の端子へそれぞれ
供給される。
【0078】入力された多重化ストリームがビデオエレ
メンタリストリームのみから構成されている場合(オー
ディオエレメンタリストリームを含んでいない場合)
は、デコーダ807aから出力されたデータは、切り替
えスイッチ807cを介して直接出力される。また、多
重化ストリームがビデオエレメンタリストリームと、オ
ーディオエレメンタリストリームとから構成されている
ような場合は、ビデオデータとオーディオデータとの間
で同期を取る必要があるので、デコーダ807aの出力
は、レコーダバッファ807bに蓄積され、オーディオ
データとの同期が取られた後、切り替えスイッチ807
cを介して出力される。なお、この同期を取るための情
報は、多重化ストリームに付加されているプレゼンテー
ションタイムスタンプ(PTS)と呼ばれるサイド情報
によって行うことができる。
【0079】ところで、データの送信側である符号化装
置と、データの受信側である復号化装置の間でデータを
授受する場合、符号化装置の送るデータ量が復号化装置
の処理可能なデータ量を超過しないように注意する必要
がある。この実施の形態では、復号化装置に存在するバ
ッファ(トランスポートバッファ801,802、シス
テムターゲットデコーダのバッファ803,804、ビ
デオエレメンタリストリーム用のバッファ805など)
をオーバーフローさせないように、符号化装置がデータ
を送信するようになされている。
【0080】なお、このとき、送信側から受信側へ伝送
される多重化ストリームのデータレート(伝送データ速
度)は、前述のようにMUX_rateと呼ばれ、全て
のプログラムを構成するエレメンタリストリームの平均
レートを加算したものより高い伝送レートとなってい
る。
【0081】上述したように、本実施の形態では、特
に、データを伝送媒体を介して伝送する場合について詳
細に説明したが、データを記録媒体に記録する場合も同
様である。
【0082】図5は、以上のような構成によって送信側
(符号化装置)から、受信側(復号化装置)へ伝送され
るエレメンタリストリームのGOP単位のビットレート
が時間的に変化する様子を示している。この図の横軸は
時刻Tを表しており、また、縦軸は、エレメンタリスト
リームにGOP単位で割り当てられるビットレートを示
している。更に、多重化制御情報は、各エレメンタリス
トリームのGOP単位のビットレートを示す情報であ
る。
【0083】ビデオデータ200−1a乃至200−n
a、および、オーディオデータ200−1b乃至200
−nbには、式(1)に示すBitrate[k]
[T]に従って、伝送レートが割り当てられる。すなわ
ち、それぞれのデータの符号化難度(Difficulty)が高
い場合は、大きなビットレートが割り当てられ、また、
符号化難度が低い場合は、小さなビットレートが割り当
てられる。そして、これらのビットレートの合計はいつ
も一定(≦MUX_rate)となるように設定されて
いる。
【0084】その結果、符号化難度が高い情報には、多
くのビットレートが割り当てられるので、データの質を
低下させずに情報を伝送することが可能となる。また、
符号化難度が低い情報には、少ないビットが割り当てら
れるので、低い冗長度で情報を伝送することが可能とな
る。そして、これらの情報の和は、いつも一定となるよ
うに設定されているので、各エレメンタリストリームの
ビットレートの合計が、伝送媒体210A(または記録
媒体210B)の最大ビットレートを超過することがな
い。
【0085】すなわち、以上の実施の形態によれば、伝
送路の最大ビットレートを最大限有効に用いて複数のデ
ータの質を大きく劣化させることなく伝送することがで
きる。
【0086】以上の実施の形態においては、符号化装置
のビデオの符号化難度測定部500V−1乃至500V
−n、または、オーディオの符号化難度測定部500A
−1乃至500A−nは、所定の量子化ステップにより
データを量子化した場合の符号量を求め、これを符号化
難度として用いるようにした。しかしながら、ビデオデ
ータに関する難度を測定する場合は、符号化対象画素値
をもとに符号化難度を求めるようにしてもよい。
【0087】図6は、ビデオの符号化難度測定部500
V−1の他の構成の一例を示すブロック図である。この
図において、図2と同一の部分には、同一の符号を付し
てあるので、説明を適宜省略する。
【0088】この図において、符号化対象画素値演算部
1000は、入力される1GOP分のビデオデータの画
素値を求めるようになされている。すなわち、ビデオデ
ータの1コマ(画像)を構成する複数の画素のそれぞれ
の画素値(画素の輝度を示す値)を求め、その値を出力
する。また、累積加算部1001は、符号化対象画素値
演算部1000から供給される符号化対象画素値を2乗
した後、その2乗値を累積加算し、その結果をビデオデ
ータの1GOP分の符号化難度として出力する。
【0089】入力されたビデオデータは、遅延部600
と共に、符号化対象画素値演算部100に供給される。
遅延部600は、1GOP分のデータを蓄積するように
なされている。遅延部600へGOPの最初のコマ(画
像)が入力されると、符号化対象画素値演算部1000
は、画素値の演算を開始する。そして、GOPの最後の
コマが入力されるまで、演算を継続する。累積加算部1
001は、1GOPに亘って、個々の画素値を2乗した
値を累積加算し、演算結果を符号化難度として出力す
る。この演算結果が出力される際には、この符号化難度
に対応するGOPの最初のコマのビデオデータが出力さ
れることになる。
【0090】このような構成によれば、1GOP分のビ
デオデータの符号化難度を簡単に求めることができる。
【0091】図7は、ビデオの符号化難度測定部500
V−1の更に他の構成の一例を示すブロック図である。
この図においても、図2、図6と同一の部分には同一の
符号を付してあるので、説明を適宜省略する。
【0092】この図において、符号化対象差分値演算部
1100は、入力される1GOP分のビデオデータの差
分値を求めるようになされている。すなわち、あるコマ
を構成するある画素値と、次のコマの空間的に同一位置
に存在する対応する位置の画素の画素値との差(差分
値)を、1コマ全ての画素について求めるようになされ
ている。累積加算部1001は、符号化対象差分値演算
部1100から供給される符号化対象差分値を2乗した
後、その2乗値を累積加算し、その結果をビデオデータ
の1GOP分の符号化難度として出力する。
【0093】この構成例の動作は、符号化対象差分値演
算部1100から出力されるデータが、画素の差分値で
あることを除けば、図6における場合と同様であるの
で、説明を省略する。
【0094】このような構成によっても、前述の図6に
示す構成例と同様に、簡単に符号化難度を求めることが
可能となる。
【0095】なお、図6と図7に示す累積加算部100
1では、符号化対象画素値演算部1000、または、符
号化対象差分値演算部1100から出力される画素値ま
たは差分値を2乗した値を累積加算するようにしたが、
画素値または差分値の絶対値を累積加算するようにして
もよい。このような構成によれば、乗算を行わないた
め、符号化難度を更に簡単に求めることができる。
【0096】本発明の符号化装置および符号化方法によ
れば、複数のデータの符号化の難度を測定し、複数のデ
ータをそれぞれの難度に応じて符号化し、符号化された
複数のデータを合成し、合成されたデータが一定のビッ
トレートとなるように符号化を制御するようにしたの
で、それぞれのデータの情報量に応じたビットレートに
より符号化が可能となる。
【0097】また、本発明の伝送装置および伝送方法に
よれば、複数のデータの符号化の難度を測定し、複数の
データをそれぞれの難度に応じて符号化し、符号化され
た複数のデータを合成し、合成されたデータが一定のビ
ットレートとなるように符号化を制御し、合成されたデ
ータを伝送路へ出力するようにしたので、それぞれのデ
ータの情報量に応じたビットレートを割り当てることが
可能となると共に、合成されたデータのビットレートが
伝送路の最大ビットレートを超過することがなくなる。
【0098】本発明の実施の形態の符号化難度測定部に
おいて、ビデオの符号化難度を求める単位をGOPと
し、またオーディオの符号化難度を求める単位をオーデ
ィオフレームとしたが、本発明はこれに限らず、それぞ
れの符号化難度を求める単位を本発明が実現できる範囲
に変えることはもちろん可能である。
【0099】また、本発明の実施の形態は、ブロック図
を用いてハードウェアとして実現しているが、本発明は
これに限らず、CPU及びメモリなどを用いてソフトウ
ェアで実現することも可能である。
【0100】さらに、本発明の主旨を逸脱しない範囲に
おいて、さまざまな変形や応用例が考えうる。従って、
本発明の要旨は、実施の形態に限定されるものではな
い。
【0101】
【発明の効果】請求項1に記載の符号化装置および請求
項12に記載の符号化方法によれば、複数のデータの符
号化の難度を測定し、複数のデータを、それぞれの難度
と目標のビットレートに応じて符号化するようにしたの
で、それぞれのデータの情報量に応じたビットレートに
より符号化が可能となる。
【0102】請求項23に記載の伝送装置および請求項
34に記載の伝送方法によれば、複数のデータの符号化
の難度を測定し、複数のデータを、それぞれの難度と目
標のビットレートに応じて符号化し、符号化された複数
のデータを多重化し、伝送するようにしたので、それぞ
れのデータの情報量に応じたビットレートを割り当てる
ことが可能となると共に、多重化されたデータのビット
レートが伝送路の最大ビットレートを超過することがな
くなる。
【0103】請求項45に記載の記録媒体によれば、目
標のビットレートと複数のデータの難度に従って符号化
レートを決定し、その符号化レートに対応して符号化さ
れた複数のデータを多重化し、記録するようにしたの
で、情報を効率的に記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化装置の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1の符号化難度測定部の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図3】PESパケットおよびトランスポートストリー
ムの構造を示す図である。
【図4】復号化装置の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図5】図1に示す符号化装置が出力する多重化ストリ
ームに含まれるエレメンタリストリームのビットレート
の時間的な推移を示す図である。
【図6】図1のビデオの符号化難度測定部の他の構成の
一例を示すブロック図である。
【図7】図1のビデオの符号化難度測定部の更に他の構
成の一例を示すブロック図である。
【図8】従来の符号化装置および復号化装置の構成の一
例を示すブロック図である。
【図9】従来の符号化装置および復号化装置の更に他の
構成の一例を示すブロック図である。
【図10】図9の例における各エレメンタリストリーム
のビットレートの時間的推移を示す図である。
【図11】可変ビットレートでデータを送る場合の各エ
レメンタリストリームのビットレートの時間的推移を示
す図である。
【図12】図11に示す可変ビットレートでデータを送
ることを実現する装置の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
200−1乃至200−n プログラム, 200−1
a乃至200−naビデオデータ, 200−1b乃至
200−nb オーディオデータ, 210A 伝送媒
体, 210B 記録媒体, 306V−1乃至306
V−n ビデオ符号化部(符号化手段), 306A−
1乃至306A−n オーディオ符号化部(符号化手
段), 312 多重化部(多重化手段、伝送手段),
500V−1乃至500V−n ビデオの符号化難度
測定部(測定手段), 500A−1乃至500A−n
オーディオの符号化難度測定部(測定手段), 50
6符号化割り当て部, 600 遅延部, 601 符
号化部, 602 符号量演算部, 1000 符号化
対象画素値演算部, 1001 累積加算部,1100
符号化対象差分値演算部

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のデータをそれぞれ所定の符号化方
    式で符号化し、その複数の符号化されたデータを多重化
    して出力する符号化装置において、 前記複数のデータの符号化の難度を測定する測定手段
    と、 出力データが目標のビットレートとなるように、前記目
    標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、
    複数のデータの各符号化レートを決定する決定手段と、 前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じて
    符号化する符号化手段と、 前記符号化手段によって符号化された複数のデータを多
    重化する多重化手段とを備えることを特徴とする符号化
    装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のデータは、複数のビデオデー
    タを少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1に
    記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のデータは、さらにオーディオ
    データを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の
    符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の符号化方式は、MPEG方式
    であることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 各データの符号化レートは、前記目標の
    ビットレートに対するデータの難易度の割合によって決
    定されることを特徴とする請求項1に記載の符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 前記測定手段は、GOP単位でビデオデ
    ータの前記符号化の難度を測定することを特徴とする請
    求項2に記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記符号化の難度は、前記ビデオデータ
    を所定の量子化ステップサイズで符号化した場合の符号
    量であることを特徴とする請求項2に記載の符号化装
    置。
  8. 【請求項8】 前記符号化の難度は、前記ビデオデータ
    の符号化対象画素値または符号化対象差分値の2乗の累
    積加算値であることを特徴とする請求項2に記載の符号
    化装置。
  9. 【請求項9】 前記符号化の難度は、前記ビデオデータ
    の符号化対象画素値または符号化対象差分値の絶対値の
    累積加算値であることを特徴とする請求項2に記載の符
    号化装置。
  10. 【請求項10】 前記測定手段は、オーディオフレーム
    単位でオーディオデータの前記符号化の難度を測定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  11. 【請求項11】 前記符号化の難度は、前記オーディオ
    データを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合
    の符号量であることを特徴とする請求項3に記載の符号
    化装置。
  12. 【請求項12】 複数のデータをそれぞれ所定の符号化
    方式で符号化し、その複数の符号化されたデータを多重
    化して出力する符号化方法において、 前記複数のデータの符号化の難度を測定し、 出力データが目標のビットレートとなるように、前記目
    標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、
    複数のデータの各符号化レートを決定し、 前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じて
    符号化し、 前記符号化された複数のデータを多重化することを特徴
    とする符号化方法。
  13. 【請求項13】 前記複数のデータは、複数のビデオデ
    ータを少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1
    2に記載の符号化方法。
  14. 【請求項14】 前記複数のデータは、さらにオーディ
    オデータを含んでいることを特徴とする請求項13に記
    載の符号化方法。
  15. 【請求項15】 前記所定の符号化方式は、MPEG方
    式であることを特徴とする請求項12に記載の符号化方
    法。
  16. 【請求項16】 各データの符号化レートは、前記目標
    のビットレートに対するデータの難度の割合によって決
    定されることを特徴とする請求項12に記載の符号化方
    法。
  17. 【請求項17】 前記測定は、GOP単位でビデオデー
    タの前記符号化の難度を測定することで行われることを
    特徴とする請求項13に記載の符号化方法。
  18. 【請求項18】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合の符
    号量であることを特徴とする請求項13に記載の符号化
    方法。
  19. 【請求項19】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の2乗の
    累積加算値であることを特徴とする請求項13に記載の
    符号化方法。
  20. 【請求項20】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の絶対値
    の累積加算値であることを特徴とする請求項13に記載
    の符号化方法。
  21. 【請求項21】 前記測定は、オーディオフレーム単位
    でオーディオデータの前記符号化の難度を測定すること
    で行われることを特徴とする請求項14に記載の符号化
    方法。
  22. 【請求項22】 前記符号化の難度は、前記オーディオ
    データを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合
    の符号量であることを特徴とする請求項14に記載の符
    号化方法。
  23. 【請求項23】 複数のデータをそれぞれ所定の符号化
    方式で符号化し、その複数の符号化されたデータを多重
    化し、その多重化データを伝送する伝送装置において、 前記複数のデータの符号化の難度を測定する測定手段
    と、 出力データが目標のビットレートとなるように、前記目
    標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、
    複数のデータの各符号化レートを決定する決定手段と、 前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じて
    符号化する符号化手段と、 前記符号化手段によって符号化された複数のデータを多
    重化し、その多重化データを伝送する伝送手段とを備え
    ることを特徴とする伝送装置。
  24. 【請求項24】 前記複数のデータは、複数のビデオデ
    ータを少なくとも含んでいる。ことを特徴とする請求項
    23に記載の伝送装置。
  25. 【請求項25】 前記複数のデータは、さらにオーディ
    オデータを含んでいることを特徴とする請求項24に記
    載の伝送装置。
  26. 【請求項26】 前記所定の符号化方式は、MPEG方
    式であることを特徴とする請求項23に記載の伝送装
    置。
  27. 【請求項27】 各データの符号化レートは、前記目標
    のビットレートに対するデータの難度の割合によって決
    定されることを特徴とする請求項23に記載の伝送装
    置。
  28. 【請求項28】 前記測定手段は、GOP単位でビデオ
    データの前記符号化の難度を測定することを特徴とする
    請求項24に記載の伝送装置。
  29. 【請求項29】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合の符
    号量であることを特徴とする請求項24に記載の伝送装
    置。
  30. 【請求項30】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の2乗の
    累積加算値であることを特徴とする請求項24に記載の
    伝送装置。
  31. 【請求項31】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の絶対値
    の累積加算値であることを特徴とする請求項24に記載
    の伝送装置。
  32. 【請求項32】 前記測定手段は、オーディオフレーム
    単位でオーディオデータの前記符号化の難度を測定する
    ことを特徴とする請求項25に記載の伝送装置。
  33. 【請求項33】 前記符号化の難度は、前記オーディオ
    データを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合
    の符号量であることを特徴とする請求項25に記載の伝
    送装置。
  34. 【請求項34】 複数のデータをそれぞれ所定の符号化
    方式で符号化し、その複数の符号化されたデータを多重
    化し、その多重化データを伝送する伝送方法において、 前記複数のデータの符号化の難度を測定し、 出力データが目標のビットレートとなるように、前記目
    標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、
    複数のデータの各符号化レートを決定し、 前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じて
    符号化し、 前記符号化された複数のデータを多重化し、その多重化
    データを伝送することを特徴とする伝送方法。
  35. 【請求項35】 前記複数のデータは、複数のビデオデ
    ータを少なくとも含んでいることを特徴とする請求項3
    4に記載の伝送方法。
  36. 【請求項36】 前記複数のデータは、さらにオーディ
    オデータを含んでいることを特徴とする請求項35に記
    載の伝送方法。
  37. 【請求項37】 前記所定の符号化方式は、MPEG方
    式であることを特徴とする請求項34に記載の伝送方
    法。
  38. 【請求項38】 各データの符号化レートは、前記目標
    のビットレートに対するデータの難易度の割合によって
    決定されることを特徴とする請求項34に記載の伝送方
    法。
  39. 【請求項39】 前記測定は、GOP単位でビデオデー
    タの前記符号化の難度を測定することで行われることを
    特徴とする請求項35に記載の伝送方法。
  40. 【請求項40】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合の符
    号量であることを特徴とする請求項35に記載の伝送方
    法。
  41. 【請求項41】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の2乗の
    累積加算値であることを特徴とする請求項35に記載の
    伝送方法。
  42. 【請求項42】 前記符号化の難度は、前記ビデオデー
    タの符号化対象画素値または符号化対象差分値の絶対値
    の累積加算値であることを特徴とする請求項35に記載
    の伝送方法。
  43. 【請求項43】 前記測定は、オーディオフレーム単位
    でオーディオデータの前記符号化の難度を測定すること
    で行われることを特徴とする請求項36に記載の伝送方
    法。
  44. 【請求項44】 前記符号化の難度は、前記オーディオ
    データを所定の量子化ステップサイズで符号化した場合
    の符号量であることを特徴とする請求項36に記載の伝
    送方法。
  45. 【請求項45】 復号装置によって復号可能な複数のデ
    ータが記憶された記録媒体において、 前記記録媒体は、記録データを有し、前記記録データは
    多重化データを含んでおり、 前記多重化データは、 前記複数のデータの符号化の難度を測定し、 出力データが目標のビットレートとなるように、前記目
    標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、
    複数のデータの各符号化レートを決定し、 前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じ
    て、所定の符号化方式に従って符号化し、 前記符号化された複数のデータを多重化したものである
    ことを特徴とする記録媒体。
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