JPH09252184A - 筐体とその製造方法 - Google Patents

筐体とその製造方法

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JPH09252184A
JPH09252184A JP6039096A JP6039096A JPH09252184A JP H09252184 A JPH09252184 A JP H09252184A JP 6039096 A JP6039096 A JP 6039096A JP 6039096 A JP6039096 A JP 6039096A JP H09252184 A JPH09252184 A JP H09252184A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器等の筐体に関し、小型軽量化された
筐体とその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 熱可塑性エラストマからなるエラストマ
部3と、熱可塑性樹脂からなる樹脂部2と、前記エラス
トマ部3及び前記樹脂部2を接着するトリアジンチオー
ル接着膜10が形成されてなる金属部1と、を具備してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等の筐体
とその製造方法に関する。ノートパソコン,電子手帳,
携帯電話機等に代表される携帯用電子機器の筐体は、軽
量化,生産性,外観等の観点から筐体に樹脂を使用した
ものが多い。これらの製品の重量の中で筐体の重量は3
0%以上を占めており、この筐体をさらに軽量化できれ
ば製品全体の軽量化に大きく貢献する。軽量化の一つに
筐体の薄肉化があるが、筐体に使用されているABS樹
脂,ポリカーボネート樹脂等は肉厚が薄いと強度が不足
するために薄肉化が困難である。そこで本発明者らはポ
リアミド,PPSなどの高強度なエンプラ(エンジニア
リング・プラスチック)による薄肉成形を検討した。し
かしながら、これらエンプラにおいても肉厚が1mm以
下になると耐衝撃性や剛性等の機械的強度は保証できな
い。また、エンプラは成形性や塗装性及びメッキ性等に
難点がある。
【0002】一方、前記要求性能(特に機械的強度)を
満たすためにAl合金ダイキャスト等で筐体を製作する
方法もあるが、ダイキャストでは薄肉化が困難であるこ
とから軽量化と小型化を実現することはできない。な
お、筐体全体を金属で構成すると筐体自体の耐衝撃性は
高くなるが、それ故に衝撃力が直接内部に伝搬し、筐体
の内部に配置されているプリント板や電子部品等が破損
する危険性がある。
【0003】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものである。
【0004】
【従来の技術】図8(a) と(b) は、従来の筐体の一構造
例を示す図であって、この筐体は、軽合金(例えばジュ
ラルミン等)からなる金属部1、熱可塑性樹脂からなる
樹脂部2,2A、熱可塑性エラストマからなるエラスト
マ部3,3A、を有してなる。図中、13と13' は樹脂部
2A側とエラストマ部3,3A側に設けられたアンカー
部、1aはアンカー部13が係入する孔、3aはアンカー部1
3’が係入するアンカー係入部、をそれぞれ示す。
【0005】図8(a) に開示した筐体は、接着剤4を用
いて樹脂部2を金属部1に固定し、エラストマ部3側に
設けられたアンカー部13を金属部1側に設けられた孔1a
に係入させることによって該エラストマ部3を金属部1
に固定する構造である。
【0006】また、図8(b) に開示した筐体は、樹脂部
2A側に設けられたアンカー部13’をエラストマ部3A
側に設けられたアンカー係入部3a内に係入させることに
よって樹脂部2Aをエラストマ部3Aに固定し、エラス
トマ部3A側に設けられたアンカー部13を金属部1側に
設けられた孔1a内に係入させることによってエラストマ
部3Aを金属部1に固定している。この固定方法は、船
を停泊させるときに使用する碇(アンカー)に似ている
ことからアンカー方式と呼ばれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から明らか
なように、従来の筐体は、エラストマ部3,3Aと樹脂
部2,2Aを接合するときも、エラストマ部3,3Aと
金属部1を接合するときもアンカー部13,13’を用いて
いる。これはエラストマ部3,3Aと樹脂部2,2A、
エラストマ部3,3Aと金属部1、は接着剤4で接着す
ることができないからである。
【0008】しかしながら、エラストマ部と樹脂部、エ
ラストマ部と金属部、を全てアンカー接合する従来の筐
体は、接合部分の構造が複雑であるために筐体の小型化
が不可能となる。特にアンカー構造の場合はアンカー部
13と孔1a間の隙間から水等が筐体内部に浸入してくるの
で防水性にも問題がある。
【0009】本発明は、上記従来の問題点を解決して筐
体の小型軽量化を実現させるために提案された発明であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による筐体は、図
1(a) に示されているように、熱可塑性エラストマから
なるエラストマ部3と、熱可塑性樹脂からなる樹脂部2
と、前記エラストマ部3と前記樹脂部2を接着する位置
にトリアジンチオール接着膜10が形成されてなる金属部
1と、を具備してなるものである。
【0011】前記トリアジンチオール接着膜10は、合成
ゴム等の橋かけ剤として知られるトリアジンチオール
(英名Triazine・thiol)からなるもので
あることから、以下このトリアジンチオール接着膜10を
TZT接着膜10と呼ぶことにする。なお、本発明に開示
したこのTZT接着膜10の原材料は、三協化成株式会社
から発売されている多機能性高分子添加剤=ジスネット
である。
【0012】前記TZT接着膜10は、トリアジンチオー
ル化合物の水溶液を金属部1の表面に塗布する,或いは
金属部1をTZT化合物の水溶液に浸漬する等によって
金属部1の表面に形成される。エラストマ部3と樹脂部
2はこのTZT接着膜10の接着力によって金属部1に接
着される。
【0013】前記金属部1は、銅を含む合金(例えばジ
ュラルミン,洋白等)或いは表面に銅めっきを施した金
属によって構成されているが、これは、前記トリアジン
チオールは銅に対する反応性が高いため、界面が銅であ
ると接着力が向上するからである。
【0014】前記樹脂部2は、ABS樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂,ポリアミド樹脂,またはこれらのポリマー
アロイを用いて形成するのが好ましい。これは、これら
ポリマーアロイは機械的強度が強いので薄板化が可能な
からである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1(a) と(b) と(c) と(d) は本
発明による筐体の基本構造を説明するための模式的要部
側断面図である。
【0016】先ず図1(a) の筐体について説明する。こ
の図1(a) に開示した筐体80Aは、金属部1上に形成さ
れたTZT接着膜10を介して樹脂部2とエラストマ部3
がそれぞれ金属部1上の所定位置に接着された形になっ
ている。なお、TZT接着膜10は銅との反応性が高いた
めに、この金属部1には洋白やジュラルミン等の銅を含
む合金,或いは表面に銅めっきを施した鋼板等が用いら
れる。
【0017】この図1(a) に示す筐体構造は、金属部1
上に樹脂部2とエラストマ部3が分散的に配置された構
造である場合に適用される。この筐体80Aは、樹脂部2
とエラストマ部3と金属部1の結合が、金属部1側に形
成されたTZT接着膜10を介して行われることから、ア
ンカー構造を利用する従来の筐体(図8参照)のように
接合部分が大型化する恐れがない。
【0018】次の図1(b) に開示した筐体80Bは、金属
部1の上に樹脂部2Aとエラストマ部3Aが互いに密接
する形で配置された場合を示している。このように樹脂
部2Aとエラストマ部3Aが密接状態で配置されるとき
は、樹脂部2Aとエラストマ部3Aの両方にトリアジン
チオール化合物を粉末化したTZT粉末10’を混入させ
ておく。
【0019】このような構造にすると、樹脂部2Aとエ
ラストマ部3Aの表面に滲み出したTZT粉末10’の接
着力によってエラストマ部3Aと樹脂部2Aが互いに接
着されるとともに、エラストマ部3Aと金属部1,樹脂
部2Aと金属部1も接着される。この図1(b) に開示し
た構造は、金属部1側にTZT膜10が形成されていない
ので製造工程が簡素化される。
【0020】次の図1(c) に開示した筐体80Cは、金属
部1側にもTZT膜10を形成している点が前記図1(b)
の構造と異なる。なお、樹脂部2Aとエラストマ部3A
と金属部1にTZT処理を施しておくと接着性がより向
上するので樹脂部2Aとエラストマ部3Aと金属部1間
の接合力がより強くなる。
【0021】次の図1(d) に開示した筐体80Dは、前記
図1(c) の応用例で、この筐体80Dは上面部分にTZT
膜10が形成された金属部1の上にTZT粉末10’が混入
されたエラストマ部3A’を配置し、さらにこのエラス
トマ部3A’の上にTZT粉末10’が混入された樹脂部
2A’を配置した場合である。この場合のエラストマ部
3A’と樹脂部2A’は、これらの内部に混入されてい
るTZT粉末10’の接着作用によって接合され、エラス
トマ部3A’と金属部1はエラストマ部3A’の内部に
混入されているTZT粉末10’と金属部1の上面に形成
されているTZT膜10の相乗作用によって接着される。
【0022】図2(a) と(b) と(c) は本発明の一実施例
を示す図であって、(a) は模式的要部側断面図、(b) は
“α”部分の拡大図、(c) は“β”部分の拡大図であ
る。図中、12は樹脂製のキートップ、15は熱可塑性エラ
ストマからなるキーベース部、11はジュラルミンからな
る補強フレーム、20は樹脂からなる上部筐体、40は樹脂
からなる下部筐体、21は上部筐体20側に設けられた爪
部、41は下部筐体40側に設けられた爪係止部、10はトリ
アジンチオールからなるTZT接着膜、25はエラストマ
からなるガスケット、30はキープリント板、をそれぞれ
示す。
【0023】この筐体80は、エラストマ製のキーベース
部15と接着される部分にTZT接着膜10が形成されたキ
ートップ12と、前記キーベース部15に接着される部分と
樹脂製の上部筐体20に接着される部分にTZT接着膜10
が形成されたジュラルミン製の補強フレーム11と、前記
上部筐体20側の爪部21に対して着脱可能に形成された爪
係止部41を備えた樹脂製の下部筐体40とによって構成さ
れている。
【0024】前記上部筐体20は、キーベース部15と接合
される領域対応にTZT接着膜10を形成しておくことに
よってキートップ12とキーベース部15を接着し、キーベ
ース部15に接着される領域と上部筐体20に接着される領
域にTZT接着膜10が形成された補強フレーム11にこれ
ら上部筐体20とキーベース部15を接着させることによっ
て製作される。
【0025】また、前記下部筐体40は、前記爪部21と対
向する部分に設けられた爪係止部41に前記ガスケット25
を配置した構成になっている。なお、このガスケット25
は前記爪係止部41にトリアジンチオール化合物を混入し
た塗料を塗布しておくことによって下部筐体40に接着さ
れる。
【0026】この筐体80は、図2(a) と(b) と(c) に示
すように、キーベース部15と補強フレーム11間の隙間
と、補強フレーム11と上部筐体20間の隙間と、がTZT
接着膜10によって埋められ、上部筐体20と下部筐体40間
の隙間がガスケット25によって埋められているので防水
性が良い。また、この筐体80は、エラストマ部からなる
部分と樹脂部からなる部分と金属部からなる部分を接着
によって組み立てる構造であることから、接合部分の構
造が簡素化される。
【0027】なお、この筐体80は、下部筐体40の爪係止
部41を矢印A方向に押圧して爪係止部41を爪部21の拘束
から解放してやれば下部筐体40と上部筐体20を分離する
ことができる。また、上部筐体20と下部筐体40を組み合
わせる際は、図2(a) と(c)に示すように、例えば上部
筐体20を矢印B方向に押圧して爪部21と爪係止部41を係
合状態にしてやれば良い。
【0028】図3(a) と(b) は本発明の一応用例を示す
図であって、これは本発明を携帯電話機の筐体に応用し
た例である。図中、95はキーボード部、96はキーボード
カバー、12はキートップ、91はLCD部、20は上部筐
体、40は下部筐体、をそれぞれ示す。
【0029】この携帯電話機の筐体80Pは、キートップ
12を例えば熱可塑性樹脂で構成し、LCD部91の周辺部
分,キーボードカバー96,上部筐体20,下部筐体40等の
ように機械的強度が要求される部分を金属板で構成し、
手触り,外観等の観点から樹脂部で覆うことが好ましい
部分(例えば前記上部筐体20,下部筐体40の外周面部分
等)には樹脂或いはエラストマを適宜配置するようにし
ている。なお、この筐体80Pの場合も、樹脂部分とエラ
ストマ部分と金属部分の接合は前記TZT接着膜10を介
して行う。この筐体80PのA−A’線断面部分の構造
は、前記図2(a)に示す構造と同じである。
【0030】次は図4(a) と(b) と(c) に基づいて本発
明によるこの筐体の製造方法を説明する。 1.第1工程〔図4(a) 参照〕 この工程は金属部1上の所定箇所にTZT接着膜10を形
成する工程である。本例では金属部1の外周縁部分を全
体的に覆う形でTZT接着膜10が形成されているが、こ
れは該金属部1の外周縁部分を取り囲む形で樹脂部2
(後述)を設けるという構造上の理由によるものであ
る。なお、このような形でTZT接着膜10を形成するた
めには、例えばTZT接着膜10が形成されない部分をマ
スクした金属部1をトリアジンチオールの水溶液に浸漬
する方法がとられる。この場合、前記金属部1の板厚
は、所定の部位に予想される荷重が加わったときに該金
属部1の最大撓み量が規定範囲内となるように設定され
る。
【0031】注:(1) 本実施例では、金属部1をジュラ
ルミン(JIS A2017)で構成したが銅を含む合
金であればTZT接着膜10と反応する。従ってこの金属
部1は洋白(JIS C7541)或いは金属に銅めっ
きを施したものでもかまわない。なお、本実施例では軽
量化の観点からジュラルミンを用いた。
【0032】注:(2) 樹脂部2は市販のABS樹脂(C
F=カーボンファイバ7%)を用いた。なお、この樹脂
部2にはTZT化合物(トリアジンチオール化合物)を
3重量部添加した。
【0033】注:(3) エラストマは市販のスチレン系の
エラストマを用いた。 2.第2工程〔図4(b) 参照〕 この工程は、金属部1の外周部分を取り囲む形で樹脂部
2〔図4(c) 参照〕を形成する工程である。この工程を
実行するときは、上部金型50aと下部金型50bによって
金属部1を挟み込んだ後、これら上部金型50aと下部金
型50b間に形成される空洞部分に注入口52から熱可塑性
樹脂を注入する。この工程を実行することによって金属
部1の外周部分に樹脂部2が接着状態で形成される。な
お、金属部1と樹脂部2が接着されるのは金属部1側に
形成されたTZT接着膜10の接着作用によるものであ
る。
【0034】注:(4) このときの成形条件は、成形圧力
=800 Kgf /cm2 、シリンダ温度=230°C、金型温度
=80°Cである。 3.第3工程〔図4(c) 参照〕 第2工程が終了すると上部金型50aと下部金型50bを上
下に開いて成形品を金型50から取り出す。取り出された
成形品は図示のように金属部1と樹脂部2がTZT接着
膜10を介して強固に接着されている。
【0035】以上の説明から明らかなように、この筐体
の製造方法は、金属部1側に形成されたTZT接着膜10
を介して金属部1と樹脂部2を接着することによって筐
体を製造するというものである。この方法で筐体を製造
すると、接合部分に例えばアンカー部13,13’(図8参
照)を形成する必要が無いので筐体の小型化を進める上
で極めて有利である。また、TZT接着膜10は気密性が
高いのでこの方法を用いて組み立てられた筐体は水密性
が極めて高い。なお、図4に開示した方法は、金属部1
と樹脂部2を接着する場合であるが、金属部1とエラス
トマ部3を接合する場合も原理的には同じである。
【0036】図5は金属部1を構成する金属板の種類と
接着層の種類を変化させて荷重耐久性と防水性を試験し
た結果を示す図であって、荷重を加える位置は図3の
“イ”点と“ロ”点と“ハ”点で、これらの位置は資料
番号1,2,3,4共に共通である。また、荷重の大き
さは全て10Kgf/cm2 とした。
【0037】図5から明らかなように、Al−Cu合金
(ジュラルミン)からなる金属部にTZT接着膜処理を
施した試料番号1のものと、洋白からなる金属板部にT
ZT接着膜処理を施した試料番号2のものは、荷重耐久
性,防水性ともにOKであった。しかし、金属部を使用
せずに樹脂成形品のみを接着剤で結合した試料番号3の
ものは、防水性はOKであるがLCD部91(図3参照)
及びキープリント板30図2参照)が破損し、金属部と樹
脂部を接着剤で固定した試料番号4のものは防水性がN
G(浸水により動作不良)となった。
【0038】図6は金属部上にTZT接着膜10を形成す
るときの処理条件の一例を示す図である。本発明による
筐体は、図6に示す処理工程と処理条件によって金属部
上にTZT接着膜10を形成している。
【0039】図7(a) と(b) と(c) はエラストマの種類
と接着膜の種類を変化させて接着部分の接着強さを試験
した結果を示す図であって、(a) は試験片の模式的平面
図、(b) は試験片の側面図、(c) は試験結果を示す。
【0040】図7(a) と(b) に示すように、この試験片
は、エラストマ片と樹脂片を接着領域Zで接合したもの
で、試料番号1と2と3と4はエラストマと接着膜の種
類がそれぞれ異なっているが形状とサイズは同じであ
る。図7(c) はこれら試料番号1,2,3,4のそれぞ
れについて接着強さを試験した結果である。図7(c) か
ら明らかなように、接着層をTZT接着膜で構成したも
のは矢印方向の荷重を加えたときに接着層が破壊せずに
エラストマそのもの或いは界面部分が破壊している。こ
れはTZT接着膜10の接着強度が接着剤の接着強度より
も大きいことを実証している。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による筐体は、TZT接着膜処理を施すことによって金
属部と樹脂部とエラストマ部とからなる筐体を接着のみ
によって組み立てることを可能にしたもので、電子機器
筐体の小型軽量化を実現した工業的効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による筐体の基本構造を説明するため
の図
【図2】 本発明の一実施例を示す図
【図3】 本発明の一応用例を示す図
【図4】 本発明による筐体の製造方法を説明するため
の図
【図5】 荷重耐久性と防水性の試験結果を示す図
【図6】 TZT接着膜を形成するときの処理条件を示
す図
【図7】 エラストマと接着膜の種類を変化させて接着
強さを試験した結果を示す図
【図8】 従来の筐体の一構造例を示す図
【符号の説明】
1 金属部、 1a 孔、 2,2A,2A’ 樹脂部、 3,3A,3A’ エラストマ部、 4 接着剤、 10 TZT接着膜、 10’TZT粉末、 11 補強フレーム、 12 キートップ、 13,13’アンカー部、 15 キーベース部、 20 上部筐体、 30 キープリント板、 40 下部筐体、 50 金型、 50a 上部金型、 50b 下部金型、 52 注入口、 80,80A,80B,80C,80D,80P,80X,80Y 筐
体、 91 LCD部、 95 キーボード部、 96 キーボードカバー、 E エラストマ片、 J 樹脂片、 Z 接着領域、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマからなるエラストマ
    部と、 熱可塑性樹脂からなる樹脂部と、 前記エラストマ部と前記樹脂部を接着する位置にトリア
    ジンチオール接着膜が形成されてなる金属部と、 を具備してなることを特徴とする筐体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマからなるエラストマ
    部と、 熱可塑性樹脂からなる樹脂部と、 銅を含む合金或いは表面に銅めっきを施した金属で構成
    された金属部と、 を具備してなる筐体であって、 前記エラストマ部または前記樹脂部の少なくとも一方に
    トリアジンチオール化合物が混入されていることを特徴
    とする筐体。
  3. 【請求項3】 金属部の所定箇所に接着膜を形成する工
    程、 接着膜が形成された前記金属部を金型内の所定位置に位
    置決めする工程、 前記金型内に熱可塑性エラストマまたは熱可塑性樹脂を
    射出する工程、 を含むことを特徴とする筐体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6665192B2 (en) 1997-02-18 2003-12-16 Koninklijke Philips Electronics N.V. Synthetic resin capping layer on a printed circuit
KR20160129068A (ko) * 2014-04-04 2016-11-08 알프스 덴키 가부시키가이샤 전자부품의 제조 방법
JP2017019115A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 富士通株式会社 接合体、接合体の製造方法、冷却システム、及び情報処理装置

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