JPH09252056A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH09252056A
JPH09252056A JP8087734A JP8773496A JPH09252056A JP H09252056 A JPH09252056 A JP H09252056A JP 8087734 A JP8087734 A JP 8087734A JP 8773496 A JP8773496 A JP 8773496A JP H09252056 A JPH09252056 A JP H09252056A
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JP
Japan
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ions
manufacturing
semiconductor device
drain regions
type source
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JP8087734A
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English (en)
Inventor
Kenichi Ogata
賢一 尾方
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の第一の目的は、p+ 型イオン注入領
域の活性化におけるRTA処理の効果を保持しつつ、n
+ 型イオン注入領域の良好な活性化をも実現するできる
半導体装置の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 As+ イオン注入により、nチャネルM
OSトランジスタ形成予定領域のp型ウェル12表面に
+ 型ソース・ドレイン領域28a、28bを形成した
後、処理温度850℃、処理時間60分の条件でFA処
理を行い、n+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b
内の注入イオン種を活性化する。続いて、BF2 + イオ
ン注入により、pチャネルMOSトランジスタ形成予定
領域のn型ウェル14表面にp+ 型ソース・ドレイン領
域34a、34bを形成した後、処理温度1000℃、
処理時間20秒の条件でRTA処理を行い、p+ 型ソー
ス・ドレイン領域34a、34b内の注入イオン種を活
性化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
係り、特にC−MOS(Complementary Metal Oxide Se
miconductor ;相補型金属酸化膜半導体)トランジスタ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のLSI(Large Scale Integratio
n ;大規模集積回路)の微細化に伴い、C−MOSトラ
ンジスタの製造プロセス全体における低温化が求められ
ている。ソース/ドレイン領域としてのn+ 型不純物領
域及びp+ 型不純物領域の形成においても、それ自身の
浅接合化のため、また他工程への影響を抑えるため、不
純物イオン注入後のアニール処理における活性化温度の
低温化が必要になる。
【0003】一般に、ソース/ドレイン領域を形成する
場合、n+ 型不純物領域の形成にはAs+ イオン注入を
行い、p+ 型不純物領域の形成にはBF2 + イオン注入
を行った後、炉体アニール装置による熱処理(Furnace
Annealing ;以下、「FA処理」という)により注入不
純物イオンの活性化を行うという手法が用いられてい
る。この際、注入ダメージの回復が容易でないAs+
オン注入領域に対しては相対的に高い温度でFA処理を
行い、不純物が高温で拡散し易いBF2 + イオン注入領
域に対しては相対的に低い温度でのFA処理を行うのが
通例である。
【0004】即ち、As+ イオン注入領域及びBF2 +
イオン注入領域の活性化は、それぞれ別の熱処理により
行われている。具体的には、As+ イオン注入領域の活
性化は900℃程度でのFA処理により、BF2 + イオ
ン注入領域の活性化は850℃程度でのFA処理により
それぞれ行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のFA処理によるイオン注入領域の活性化は、幾つか
の問題を生じていた。例えば、n+ 型イオン注入領域の
活性化を900℃で行うと、この活性化前に形成された
チャンネル領域にドープされている不純物分布が変化す
る。この不純物分布の変化は、従来においては特に問題
になることは少なかったが、LSIの微細化に伴いデバ
イス特性上大きな影響を及ぼすようになってきた。ま
た、デュアルゲート構造のC−MOSトランジスタにお
いて、ポリサイドゲートを使用した場合、この温度では
ゲート不純物の相互拡散が発生し、これもデバイス特性
上の問題となってきた。
【0006】また、p+ 型イオン注入領域の活性化にお
いても、p+ 型不純物領域を形成するものとして用いら
れるBは、拡散係数が大きいため、850℃の温度でも
拡散により不純物分布が広がってしまう。従って、微細
化によりゲート長が短くなったデバイスにおいては、横
方向拡散、即ちソース/ドレイン領域からチャンネル領
域方向への拡散による短チャネル効果が無視できなくな
り、閾値電圧Vthが低下するなどのデバイス特性上の問
題となってきた。
【0007】こうした問題の解決のため、不純物イオン
の活性化温度の低温化が求められている訳であるが、n
+ 型イオン注入領域の場合、活性化温度の低温化は不純
物イオンの活性化不良によるシート抵抗の増大、残留欠
陥の発生によるリーク電流の増大といった問題に直結す
ることになる。
【0008】ところで、不純物イオンの活性化温度の低
温化とは別に、活性化の際の不純物の拡散を抑制する手
法として、ランプアニール装置による短時間熱処理(Ra
pidThermal Annealing ;以下、「RTA処理」とい
う)による活性化が検討されている。このRTA処理
は、処理温度が高温であるものの、処理時間が極めて短
時間であるため、活性化中の不純物の拡散を抑制するこ
とができる。しかも、高温処理であるため、不純物イオ
ンの活性化率も高い。
【0009】しかし、このRTA処理においても、BF
2 + イオン注入により形成したp+型イオン注入領域を
活性化する場合には高い効果を示すが、As+ イオン注
入により形成したn+ 型イオン注入領域を活性化する場
合には、短時間処理であることから十分な効果を発揮す
ることができず、リーク電流が発生するなど、依然とし
てデバイス特性上の問題となることが多かった。
【0010】そこで本発明の第一の目的は、このRTA
処理のもつ問題を解決し、p+ 型イオン注入領域の活性
化におけるRTA処理の効果を保持しつつ、n+ 型イオ
ン注入領域の良好な活性化をも実現するできる半導体装
置の製造方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の第二の目的は、高温処理に
よるチャンネル領域の不純物分布の変化を招く等のn+
型イオン注入領域の活性化の際の他工程への影響を抑え
つつ、リーク電流の発生等の生じないn+ 型不純物領域
を形成することができる半導体装置の製造方法を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】まず、本発明者は、FA
処理による不純物イオンの活性化の効果とRTA処理に
よる不純物イオンの活性化の効果とを比較する実験を行
った。その結果を、次の表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】この表から明らかなように、BF2 + イオ
ン注入により形成したp+ 型イオン注入領域をRTA処
理を用いて活性化する場合、FA処理を用いる場合より
も、不純物拡散を抑制することができるだけでなく、拡
散層抵抗を低下させることができる。しかも、リーク電
流の発生といった問題も生じていない。これに対して、
As+ イオン注入により形成したn+ 型イオン注入領域
をRTA処理を用いて活性化する場合は、FA処理を用
いる場合より、リーク電流の発生が著しい。このリーク
電流の発生は、RTA処理温度を上げれば抑制される傾
向にあるが、1050℃まで上げても、そのリーク電流
はFA処理を用いる場合よりも大きい。しかも、RTA
処理温度を上げた場合、〔表1〕から明らかなように、
FA処理を用いる場合と同程度の不純物拡散が生じる。
【0015】以上のことから、RTA処理は、BF2 +
イオン注入により形成したp+ 型イオン注入領域の活性
化には効果があるが、As+ イオン注入により形成した
+型イオン注入領域の活性化には特性上の効果がな
く、却って副作用が強くて実用的でないことが判る。即
ち、RTA処理を用いて、BF2 + イオン注入により形
成したp+ 型イオン注入領域とAs+ イオン注入により
形成したn+ 型イオン注入領域とを同時に活性化するこ
とはできない。
【0016】従って、上記課題は、以下の本発明に係る
半導体装置の製造方法により達成される。即ち、請求項
1に係る半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板の
第1及び第2の素子領域上に、ゲート絶縁膜を介して第
1及び第2のゲート電極をそれぞれ形成する第1の工程
と、(b)前記第1の素子領域の前記半導体基板表面に
As+ イオンを選択的に注入し、n+ 型ソース/ドレイ
ン領域を形成する第2の工程と、(c)炉体アニール装
置による熱処理を行う第3の工程と、(d)前記第2の
素子領域の前記半導体基板表面にBF2 + イオン又はB
+ イオンを選択的に注入して、p+ 型ソース/ドレイン
領域を形成する第4の工程と、(e)ランプアニール装
置による熱処理を行う第5の工程と、を有することを特
徴とする。
【0017】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第3の工程が、炉体アニール装置による処理温
度850乃至800℃、処理時間30乃至60分の熱処
理を行う工程であり、前記第5の工程が、ランプアニー
ル装置による処理温度1000乃至1100℃、処理時
間10乃至30秒の熱処理を行う工程である、ことを特
徴とする。
【0018】このように請求項1又は2に係る半導体装
置の製造方法においては、As+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化を、従来通り低温長時
間のFA処理を用いて行う。その後、BF2 + イオン又
はB+ イオンを注入したp+型ソース/ドレイン領域の
活性化を、不純物が拡散し過ぎるFA処理を用いる代わ
りに、高温短時間のRTA処理を用いて行う。
【0019】この場合、As+ イオンを注入したn+
ソース/ドレイン領域を十分に活性化するためには、F
A処理の処理温度が900℃以上、処理時間が30分以
上であることが必要であるが、その後にRTA処理が併
用されるため、850℃未満に抑制することが可能とな
り、従来の900℃よりも低温化することができる。従
って、FA処理の処理温度が800乃至850℃、処理
時間が30乃至60分であることが望ましい。
【0020】また、BF2 + イオン又はB+ イオンを注
入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化自体は、R
TA処理温度が1000℃未満の低温でも可能である
が、その後コンタクト形成前に堆積する酸化膜の平坦化
のためには1000℃以上であることが望ましい。従っ
て、p+ 型ソース/ドレイン領域の活性化の効果を考え
合わせると、RTA処理の処理温度は1000乃至11
00℃、処理時間は10乃至30秒の範囲内であること
が望ましい。
【0021】このように請求項1又は2に係る半導体装
置の製造方法によれば、As+ イオンを注入したn+
ソース/ドレイン領域の活性化をFA処理とRTA処理
とを併用して行い、BF2 + イオン又はB+ イオンを注
入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化のみをRT
A処理を用いて行うことにより、上記第一の目的を達成
することができる。従って、n+ 型ソース/ドレイン領
域及びp+ 型ソース/ドレイン領域の双方における不純
物拡散を抑制し、短チャネル効果の影響をなくす必要の
ある場合に特に有効となる。
【0022】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法は、(a)半導体基板の第1及び第2の素子領域上
に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
それぞれ形成する第1の工程と、(b)前記第1の素子
領域の前記半導体基板表面にAs+ イオンを選択的に注
入して、n+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第2の
工程と、(c)ランプアニール装置による熱処理を行う
第3の工程と、(d)前記第2の素子領域の前記半導体
基板表面にBF2 + イオン又はB+ イオンを選択的に注
入して、p+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第4の
工程と、(e)炉体アニール装置による熱処理を行う第
5の工程と、を有することを特徴とする。
【0023】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項3に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第3の工程が、ランプアニール装置による処理
温度900乃至1000℃、処理時間10乃至30秒の
熱処理を行う工程であり、前記第5の工程が、炉体アニ
ール装置による処理温度800乃至850℃、処理時間
30乃至60分の熱処理を行う工程である、ことを特徴
とする。
【0024】このように請求項3又は4に係る半導体装
置の製造方法においては、As+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化を、従来のFA処理を
用いる代わりに、高温短時間のRTA処理を用いて行
う。その後、BF2 + イオン又はB+ イオンを注入した
+ 型ソース/ドレイン領域の活性化を、従来通り低温
長時間のFA処理を用いて行う。
【0025】As+ イオンを注入したn+ 型ソース/ド
レイン領域の活性化を従来のFA処理を用いて行うと、
その際のアニール処理により、ポリサイド相互拡散の発
生やチャンネル領域の不純物分布の変化などの問題が生
じる。
【0026】これらの問題を抑えるためには、FA処理
の低温化、短時間化を行えばよく、例えばp+ 型ソース
/ドレイン領域を活性化する場合と同じ条件のFA処理
を行えばよいが、それではn+ 型ソース/ドレイン領域
を十分に活性化することはできない。従って、不純物拡
散の少ないRTA処理を用いることにより、n+ 型ソー
ス/ドレイン領域を活性化することと他工程への影響を
防止することとを両立させる。なお、表1を用いて説明
したように、n+ 型ソース/ドレイン領域の活性化をR
TA処理のみにより行うと、残留欠陥によるリーク電流
の発生が問題になるが、後の工程におけるp+ 型ソース
/ドレイン領域を活性化するためのFA処理と併用する
ことにより、リーク電流の発生を抑制することができ
る。
【0027】この場合、As+ イオンを注入したn+
ソース/ドレイン領域を十分に活性化するためのRTA
処理の処理条件は、後の工程におけるFA処理と併用す
ることを考慮すると、処理温度が900乃至1000
℃、処理時間が10乃至30秒であることが望ましい。
また、BF2 + イオン又はB+ イオンを注入したp+
ソース/ドレイン領域の活性化のためのRTA処理の処
理温度は800乃至850℃、処理時間は30乃至60
分であることが望ましい。
【0028】このように請求項3又は4に係る半導体装
置の製造方法によれば、As+ イオンを注入したn+
ソース/ドレイン領域の活性化をRTA処理とFA処理
とを併用して行い、BF2 + イオン又はB+ イオンを注
入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化のみをRT
A処理を用いて行うことにより、相対的に低温でのFA
処理によるn+ 型ソース/ドレイン領域の活性化の不足
分をRTA処理により補うことが可能となるため、上記
第二の目的を達成することができる。従って、従来の相
対的に高温でのFA処理によりポリサイド相互拡散の発
生やチャンネル領域の不純物分布の変化などの問題が生
じる場合に適用される手法であり、特にデュアルゲート
構造のC−MOSトランジスタの場合に有効である。
【0029】また、請求項5に係る半導体装置の製造方
法は、(a)半導体基板の第1及び第2の素子領域上
に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
それぞれ形成する第1の工程と、(b)前記第1の素子
領域の前記半導体基板表面にP+ イオンを選択的に注入
して、n+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第2の工
程と、(c)前記第2の素子領域の前記半導体基板表面
にBF2 + イオン又はB+ イオンを選択的に注入して、
+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第3の工程と、
(d)ランプアニール装置による熱処理を行う第4の工
程とを有することを特徴とする。
【0030】また、請求項6に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項5に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第4の工程が、ランプアニール装置による処理
温度950乃至1050℃、処理時間10乃至30秒の
熱処理を行う工程である、ことを特徴とする。
【0031】このように請求項5又は6に係る半導体装
置の製造方法においては、n+ 型ソース/ドレイン領域
を形成するための注入イオン種の変更を行い、従来のA
+イオンに代えてP+ イオンを用いる。そしてP+
オンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領域の活性化と
BF2 +イオン又はB+ イオンを注入したp+ 型ソース
/ドレイン領域の活性化とを、高温短時間のRTA処理
を用いて同時に行う。
【0032】P+ イオンはAs+ イオンと異なり、低温
で活性化しても欠陥が残留しにくいという利点を有して
いるが、反面、その拡散係数は極めて大きく、通常のF
A処理を行うと接合深さが深くなってしまうため、これ
まで実プロセスに適用することができなかった。こうし
た問題を、ここでは、注入イオン種としてP+ イオンを
用い、その活性化にRTA処理を用いることにより解決
している。この場合、P+ イオンを注入したn+ 型ソー
ス/ドレイン領域とBF2 + イオン又はB+ イオンを注
入したp+ 型ソース/ドレイン領域とを同時に活性化す
ることを考慮すると、RTA処理の処理条件は、処理温
度が950乃至1050℃、処理時間が10乃至30秒
であることが望ましい。
【0033】このように請求項5又は6に係る半導体装
置の製造方法によれば、n+ 型ソース/ドレイン領域を
形成するための注入イオンを従来のAs+ イオンからP
+ イオンに代え、このP+ イオンを注入したn+ 型ソー
ス/ドレイン領域の活性化とBF2 + イオン又はB+
オンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化を
RTA処理を用いて行うことにより、n+ 型ソース/ド
レイン領域及びp+ 型ソース/ドレイン領域の双方にお
ける不純物拡散を抑制すると共に、リーク電流や拡散層
抵抗を低いレベルに抑制することができるため、上記第
二の目的を達成することができる。また、n+ 型ソース
/ドレイン領域及びp+ 型ソース/ドレイン領域の双方
の活性化を同時に1回のRTA処理で達成することにが
できるため、工程数を減少させて製造に要する時間を短
縮することができる。
【0034】また、請求項7に係る半導体装置の製造方
法は、(a)半導体基板の第1及び第2の素子領域上
に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
それぞれ形成する第1の工程と、(b)前記第1の素子
領域の前記半導体基板表面にP+ イオンを選択的に注入
して、n+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第2の工
程と、(c)前記第2の素子領域の前記半導体基板表面
にBF2 + イオン又はB+ イオンを選択的に注入して、
+ 型ソース/ドレイン領域を形成する第3の工程と、
(d)炉体アニール装置による熱処理を行う第4の工程
とを有することを特徴とする。
【0035】また、請求項8に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項7に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第4の工程が、炉体アニール装置による処理温
度700乃至850℃、処理時間30乃至120分の熱
処理を行う工程である、ことを特徴とする。
【0036】このように請求項7又は8に係る半導体装
置の製造方法においては、n+ 型ソース/ドレイン領域
を形成するための注入イオン種を、従来のAs+ イオン
からP+ イオンに代えて用いている。そしてP+ イオン
を注入したn+ 型ソース/ドレイン領域の活性化とBF
2 + イオン又はB+ イオンを注入したp+ 型ソース/ド
レイン領域の活性化とを、相対的に低温のFA処理を用
いて同時に行う。
【0037】P+ イオンの拡散係数が極めて大きく、通
常のFA処理を行うと接合深さが深くなってしまうこと
に対して、ここでは、相対的に低温のFA処理を行うこ
とによって対処している。この相対的に低温のFA処理
の場合、RTA処理の場合ほどには不純物イオンの活性
化率は上がらず、拡散層抵抗は上昇するが、RTA処理
を用いることなく、FA処理という従来の手法を用いる
ことができるという利点がある。
【0038】この場合、P+ イオンを注入したn+ 型ソ
ース/ドレイン領域とBF2 + イオン又はB+ イオンを
注入したp+ 型ソース/ドレイン領域とを同時に活性化
することを考慮すると、FA処理の処理条件は、処理温
度が700乃至850℃、処理時間が30乃至120分
であることが望ましい。
【0039】このように請求項7又は8に係る半導体装
置の製造方法によれば、n+ 型ソース/ドレイン領域を
形成するための注入イオンを従来のAs+ イオンからP
+ イオンに代え、このP+ イオンを注入したn+ 型ソー
ス/ドレイン領域の活性化とBF2 + イオン又はB+
オンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化を
相対的に低温のFA処理を用いて行うことにより、上記
第二の目的を達成することができる。また、n+ 型ソー
ス/ドレイン領域及びp+ 型ソース/ドレイン領域の双
方の活性化を同時に1回のFA処理で達成することにが
できるため、工程数を減少させて製造に要する時間を短
縮することができる。
【0040】また、請求項9に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1乃至4に係る半導体装置の製造方法
において、前記第1の素子領域の前記半導体基板表面に
選択的に注入するAs+ イオンのドーズ量が、1×10
15cm-2以上であり、前記第2の素子領域の前記半導体
基板表面に選択的に注入するBF2 + イオン又はB+
オンのドーズ量が、1×1015cm-2以上である、こと
を特徴とする。
【0041】また、請求項10に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項5乃至8に係る半導体装置の製造方
法において、前記第1の素子領域の前記半導体基板表面
に選択的に注入するP+ イオンのドーズ量が、1×10
15cm-2以上であり、前記第2の素子領域の前記半導体
基板表面に選択的に注入するBF2 + イオン又はB+
オンのドーズ量が、1×1015cm-2以上である、こと
を特徴とする。
【0042】また、請求項11に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項2乃至10に係る半導体装置の製造
方法において、前記第1の工程が、半導体基板の第1及
び第2の素子領域上に、ゲート電極絶縁膜を介して第1
及び第2のポリシリコン層をそれぞれ形成した後、前記
第1の素子領域上の前記第1のポリシリコン層にn型不
純物イオンを選択的に注入すると共に、前記第2の素子
領域上の前記第2のポリシリコン層にp型不純物イオン
を選択的に注入し、続いて前記第1及び第2のポリシリ
コン層上に第1及び第2の高融点金属層を形成してシリ
サイド化を行い、前記第1のポリシリコン層とシリサイ
ド化した前記第1の高融点金属層とからなる第1のゲー
ト電極及び前記第2のポリシリコン層とシリサイド化し
た前記第2の高融点金属層とからなる第2のゲート電極
を形成する工程である、ことを特徴とする。
【0043】また、請求項12に係る半導体装置の製造
方法は、上記請求項11に係る半導体装置の製造方法に
おいて、前記n型不純物イオンが、As+ イオン又はP
+ イオンであり、前記p型不純物イオンが、BF2 +
オン又はB+ イオンである、ことを特徴とする。
【0044】このように請求項11又は12に係る半導
体装置の製造方法においては、上記請求項2乃至10に
係る半導体装置の製造方法を用い、第1及び第2の素子
領域の半導体基板表面にn+ 型ソース/ドレイン領域及
びp+ 型ソース/ドレイン領域を形成する工程に先立っ
て、半導体基板の第1及び第2の素子領域上に、ゲート
電極絶縁膜を介してp型不純物イオンを注入した第1の
ポリシリコン層とシリサイド化した第1の高融点金属層
とからなる第1のゲート電極及びn型不純物イオンを選
択的に注入した第2のポリシリコン層とシリサイド化し
た第2の高融点金属層とからなる第2のゲート電極を形
成する。
【0045】この場合、第1のゲート電極の第1のポリ
シリコン層に注入するp型不純物イオンが、As+ イオ
ン又はP+ イオンであり、n+ 型不純物イオンが、BF
2 +イオン又はB+ イオンであることが望ましい。
【0046】このように請求項11又は12に係る半導
体装置の製造方法によれば、p型不純物イオンを注入し
た第1のポリシリコン層とシリサイド化した第1の高融
点金属層とからなる第1のゲート電極及びn型不純物を
選択的に注入した第2のポリシリコン層とシリサイド化
した第2の高融点金属層とからなる第2のゲート電極を
形成した後、上記請求項2乃至10に係る半導体装置の
製造方法を用いて、n+ 型ソース/ドレイン領域及びp
+ 型ソース/ドレイン領域を形成することにより、ポリ
サイドゲートを使用したC−MOSトランジスタの製造
において、上記請求項2乃至10に係る半導体装置の製
造方法の効果をそれぞれ奏することができるため、上記
第二の目的を達成することができる。従って、ポリサイ
ド相互拡散の発生を抑制したデュアルゲート構造のC−
MOSトランジスタを実現することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)請求項1、2、又は9に係る発明
の第1の実施の形態を、図1〜図4を用いて説明する。
ここで、図1〜図4は第1の実施の形態に係るC−MO
Sトランジスタの製造方法の各工程を示す工程説明図で
ある。
【0048】Si単結晶基板10表面のnチャネルMO
Sトランジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル
12及びn型ウェル14をそれぞれ選択的に形成する。
そしてLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を
用いて、Si単結晶基板10上に分離酸化膜16を形成
し、p型ウェル12とn型ウェル14とを素子分離す
る。
【0049】続いて、p型ウェル12及びn型ウェル1
4上に、ゲート酸化膜18、20をそれぞれ形成する。
そしてCVD(Chemical Vapor Deposition )法を用い
て、ポリシリコン層を堆積した後、所定の形状にパター
ニングする。こうしてp型ウェル12及びn型ウェル1
4上に、それぞれゲート酸化膜18、20を介してポリ
シリコン層からなるゲート電極22、24をそれぞれ形
成する(図1参照)。
【0050】次いで、全面にレジスト26を塗布した
後、リソグラフィ技術を用いて、nチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上のみが開
口され、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上が覆われるようにパターニングす
る。
【0051】続いて、このパターニングされたレジスト
26及びゲート電極22をマスクとして、注入エネルギ
ー50keV、注入ドーズ量6×1015cm-2の条件に
よりAs+ イオン注入を行い、p型ウェル12表面にn
+ 型ソース・ドレイン領域28a、28bを形成する。
そしてこれらn+ 型ソース・ドレイン領域28a、28
b間に挟まれたp型ウェル12表面がnチャネル領域3
0となる(図2参照)。
【0052】次いで、レジスト26を除去した後、処理
温度850℃、処理時間60分の条件でFA処理を行
い、n+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b内の注
入イオン種を活性化する。続いて、再び全面にレジスト
32を塗布した後、リソグラフィ技術を用いて、pチャ
ネルMOSトランジスタ形成予定領域であるn型ウェル
14上のみが開口され、nチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域であるp型ウェル12上が覆われるように
パターニングする。
【0053】続いて、このパターニングされたレジスト
32及びゲート電極22をマスクとして、注入エネルギ
ー30keV、注入ドーズ量3×1015cm-2の条件に
よりBF2 + イオン注入を行い、n型ウェル14表面に
+ 型ソース・ドレイン領域34a、34bを形成す
る。そしてこれらp+ 型ソース・ドレイン領域34a、
34b間に挟まれたn型ウェル14表面がpチャネル領
域36となる(図3参照)。
【0054】次いで、レジスト32を除去した後、処理
温度1000℃、処理時間20秒の条件でRTA処理を
行い、p+ 型ソース・ドレイン領域34a、34b内の
注入イオン種を活性化する。
【0055】次いで、通常の場合と同様の工程により、
全面に酸化膜38を堆積し、その平坦化を行った後、所
定の位置にコンタクトホールを開口し、配線技術により
+型ソース・ドレイン領域28a、28bに接続する
ソース電極40及びドレイン電極42を形成すると共
に、p+ 型ソース・ドレイン領域34a、34bに接続
するソース電極44及びドレイン電極46を形成する。
こうして、nチャネルMOSトランジスタ48とpチャ
ネルMOSトランジスタ50とを有するC−MOSトラ
ンジスタを作製する(図4参照)。
【0056】このように第1の実施の形態によれば、A
+ イオンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領域28
a、28bの活性化を処理温度850℃、処理時間60
分の条件でのFA処理と処理温度1000℃、処理時間
20秒の条件でのRTA処理とを併用して行い、BF2
+ イオンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域34
a、34bの活性化のみを処理温度1000℃、処理時
間20秒の条件でのRTA処理を用いて行うことによ
り、n+ 型ソース/ドレイン領域28a、28b及びp
+ 型ソース/ドレイン領域34a、34bの双方におけ
る横方向への不純物拡散を抑制し、短チャネル効果によ
る閾値電圧Vth低下等を防止することができる。
【0057】(第2の実施の形態)請求項3、4、又は
9に係る発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第
2の実施の形態に係るC−MOSトランジスタの製造方
法を示す工程図は、上記図1〜図4と同様であるため、
以下の説明は便宜的に上記図1〜図4を参照して行う。
【0058】上記第1の実施の形態の場合と同様にし
て、Si単結晶基板10表面のnチャネルMOSトラン
ジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル12及び
n型ウェル14をそれぞれ選択的に形成し、分離酸化膜
16によりp型ウェル12とn型ウェル14とを素子分
離した後、p型ウェル12及びn型ウェル14上にそれ
ぞれゲート酸化膜18、20を介してポリシリコン層か
らなるゲート電極22、24をそれぞれ形成する(図1
参照)。
【0059】次いで、全面にレジスト26を塗布した
後、リソグラフィ技術を用いて、nチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上のみが開
口され、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上が覆われるようにパターニングす
る。続いて、このパターニングされたレジスト26及び
ゲート電極22をマスクとして、注入エネルギー50k
eV、注入ドーズ量6×1015cm-2の条件によりAs
+ イオン注入を行い、p型ウェル12表面にn+ 型ソー
ス・ドレイン領域28a、28bを形成する。そしてこ
れらn+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b間に挟
まれたp型ウェル12表面がnチャネル領域30となる
(図2参照)。
【0060】次いで、レジスト26を除去した後、処理
温度1000℃、処理時間20秒の条件でRTA処理を
行い、n+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b内の
注入イオン種を活性化する。続いて、再び全面にレジス
ト32を塗布した後、リソグラフィ技術を用いて、pチ
ャネルMOSトランジスタ形成予定領域であるn型ウェ
ル14上のみが開口され、nチャネルMOSトランジス
タ形成予定領域であるp型ウェル12上が覆われるよう
にパターニングする。続いて、このパターニングされた
レジスト32及びゲート電極22をマスクとして、注入
エネルギー30keV、注入ドーズ量3×1015cm-2
の条件によりBF2 + イオン注入を行い、n型ウェル1
4表面にp+ 型ソース・ドレイン領域34a、34bを
形成する。そしてこれらp+ 型ソース・ドレイン領域3
4a、34b間に挟まれたn型ウェル14表面がpチャ
ネル領域36となる(図3参照)。
【0061】次いで、レジスト32を除去した後、処理
温度850℃、処理時間30分の条件でFA処理を行
い、p+ 型ソース・ドレイン領域34a、34b内の注
入イオン種を活性化する。次いで、通常の場合と同様の
工程により、全面に酸化膜38を堆積し、その平坦化を
行った後、所定の位置にコンタクトホールを開口し、配
線技術によりn+型ソース・ドレイン領域28a、28
bに接続するソース電極40及びドレイン電極42を形
成すると共に、p+ 型ソース・ドレイン領域34a、3
4bに接続するソース電極44及びドレイン電極46を
形成する。こうして、nチャネルMOSトランジスタ4
8とpチャネルMOSトランジスタ50とを有するC−
MOSトランジスタを作製する(図4参照)。
【0062】このように第2の実施の形態によれば、A
+ イオンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領域28
a、28bの活性化を処理温度1000℃、処理時間2
0秒の条件でのRTA処理と処理温度850℃、処理時
間20分の条件でのFA処理とを併用して行い、BF2
+ イオンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域34
a、34bの活性化を処理温度850℃、処理時間20
分の条件でのFA処理を用いて行うことにより、チャン
ネル領域の不純物分布の変化を防止するなど、アニール
処理による他工程への影響を抑制することができる。ま
た、As+ イオンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領
域をRTA処理のみによって活性化することにより生じ
る残留欠陥によるリーク電流の発生を防止することがで
きる。
【0063】(第3の実施の形態)請求項5、6、又は
10に係る発明の第3の実施の形態を説明する。なお、
第3の実施の形態に係るC−MOSトランジスタの製造
方法を示す工程図は、上記図1〜図4と同様であるた
め、以下の説明は便宜的に上記図1を参照して行う。
【0064】上記第1の実施の形態の場合と同様にし
て、Si単結晶基板10表面のnチャネルMOSトラン
ジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル12及び
n型ウェル14をそれぞれ選択的に形成し、分離酸化膜
16によりp型ウェル12とn型ウェル14とを素子分
離した後、p型ウェル12及びn型ウェル14上にそれ
ぞれゲート酸化膜18、20を介してポリシリコン層か
らなるゲート電極22、24をそれぞれ形成する(図1
参照)。
【0065】次いで、全面にレジスト26を塗布した
後、リソグラフィ技術を用いて、nチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上のみが開
口され、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上が覆われるようにパターニングす
る。
【0066】続いて、このパターニングされたレジスト
26及びゲート電極22をマスクとして、注入エネルギ
ー10keV、注入ドーズ量3×1015cm-2の条件に
よりP+ イオン注入を行い、p型ウェル12表面にn+
型ソース・ドレイン領域28a、28bを形成する。そ
してこれらn+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b
間に挟まれたp型ウェル12表面がnチャネル領域30
となる(図2参照)。
【0067】次いで、レジスト26を除去した後、再び
全面にレジスト32を塗布し、更にリソグラフィ技術を
用いて、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上のみが開口され、nチャネルMO
Sトランジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上が
覆われるようにパターニングする。続いて、このパター
ニングされたレジスト32及びゲート電極22をマスク
として、注入エネルギー30keV、注入ドーズ量3×
1015cm-2の条件によりBF2 + イオン注入を行い、
n型ウェル14表面にp+ 型ソース・ドレイン領域34
a、34bを形成する。そしてこれらp+ 型ソース・ド
レイン領域34a、34b間に挟まれたn型ウェル14
表面がpチャネル領域36となる(図3参照)。
【0068】次いで、レジスト32を除去した後、処理
温度1000℃、処理時間20秒の条件でRTA処理を
行い、n+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b内の
注入イオン種及びp+ 型ソース・ドレイン領域34a、
34b内の注入イオン種を活性化する。次いで、通常の
場合と同様の工程により、全面に酸化膜38を堆積し、
その平坦化を行った後、所定の位置にコンタクトホール
を開口し、配線技術によりn+型ソース・ドレイン領域
28a、28bに接続するソース電極40及びドレイン
電極42を形成すると共に、p+ 型ソース・ドレイン領
域34a、34bに接続するソース電極44及びドレイ
ン電極46を形成する。こうして、nチャネルMOSト
ランジスタ48とpチャネルMOSトランジスタ50と
を有するC−MOSトランジスタを作製する(図4参
照)。
【0069】このように第3の実施の形態によれば、P
+ イオンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領域28
a、28bの活性化とBF2 + イオンを注入したp+
ソース/ドレイン領域34a、34bの活性化とを処理
温度1000℃、処理時間20秒の条件でのRTA処理
を用いて同時に行うことにより、チャンネル領域の不純
物分布の変化や短チャンネル効果の発生を防止するな
ど、アニール処理による他工程への影響を抑制すること
ができる。また、n+ 型ソース/ドレイン領域28a、
28bへの注入イオンをP+ イオンとすることにより、
RTA処理のみによる活性化であっても、残留欠陥によ
るリーク電流の発生を防止することができる。更に、n
+ 型ソース/ドレイン領域28a、28b及びp+ 型ソ
ース/ドレイン領域34a、34bの双方の活性化を同
時に1回のRTA処理で達成することにができるため、
工程数を減少させて製造に要する時間を短縮することが
できる。
【0070】(第4の実施の形態)請求項7、8、又は
10に係る発明の第4の実施の形態を説明する。なお、
第4の実施の形態に係るC−MOSトランジスタの製造
方法を示す工程図は、上記図1〜図4と同様であるた
め、以下の説明は便宜的に上記図1〜図4を参照して行
う。
【0071】上記第1の実施の形態の場合と同様にし
て、Si単結晶基板10表面のnチャネルMOSトラン
ジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル12及び
n型ウェル14をそれぞれ選択的に形成し、分離酸化膜
16によりp型ウェル12とn型ウェル14とを素子分
離した後、p型ウェル12及びn型ウェル14上にそれ
ぞれゲート酸化膜18、20を介してポリシリコン層か
らなるゲート電極22、24をそれぞれ形成する(図1
参照)。
【0072】次いで、全面にレジスト26を塗布した
後、リソグラフィ技術を用いて、nチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上のみが開
口され、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上が覆われるようにパターニングす
る。続いて、このパターニングされたレジスト26及び
ゲート電極22をマスクとして、注入エネルギー10k
eV、注入ドーズ量3×1015cm-2の条件によりP+
イオン注入を行い、p型ウェル12表面にn+ 型ソース
・ドレイン領域28a、28bを形成する。そしてこれ
らn+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b間に挟ま
れたp型ウェル12表面がnチャネル領域30となる
(図2参照)。
【0073】次いで、レジスト26を除去した後、再び
全面にレジスト32を塗布し、更にリソグラフィ技術を
用いて、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域で
あるn型ウェル14上のみが開口され、nチャネルMO
Sトランジスタ形成予定領域であるp型ウェル12上が
覆われるようにパターニングする。続いて、このパター
ニングされたレジスト32及びゲート電極22をマスク
として、注入エネルギー30keV、注入ドーズ量3×
1015cm-2の条件によりBF2 + イオン注入を行い、
n型ウェル14表面にp+ 型ソース・ドレイン領域34
a、34bを形成する。そしてこれらp+ 型ソース・ド
レイン領域34a、34b間に挟まれたn型ウェル14
表面がpチャネル領域36となる(図3参照)。
【0074】次いで、レジスト32を除去した後、処理
温度800℃、処理時間30分の条件でのFA処理を行
い、n+ 型ソース・ドレイン領域28a、28b内の注
入イオン種及びp+ 型ソース・ドレイン領域34a、3
4b内の注入イオン種を活性化する。次いで、通常の場
合と同様の工程により、全面に酸化膜38を堆積し、そ
の平坦化を行った後、所定の位置にコンタクトホールを
開口し、配線技術によりn+型ソース・ドレイン領域2
8a、28bに接続するソース電極40及びドレイン電
極42を形成すると共に、p+ 型ソース・ドレイン領域
34a、34bに接続するソース電極44及びドレイン
電極46を形成する。こうして、nチャネルMOSトラ
ンジスタ48とpチャネルMOSトランジスタ50とを
有するC−MOSトランジスタを作製する(図4参
照)。
【0075】このように第4の実施の形態によれば、P
+ イオンを注入したn+ 型ソース/ドレイン領域28
a、28bの活性化とBF2 + イオンを注入したp+
ソース/ドレイン領域34a、34bの活性化とを処理
温度800℃、処理時間20分の条件でのFA処理を用
いて同時に行うことにより、チャンネル領域の不純物分
布の変化や短チャンネル効果の発生を防止するなど、ア
ニール処理による他工程への影響を抑制することができ
る。
【0076】また、従来のFA処理を用いる手法のた
め、RTA処理を新たに採用する必要がない。更に、n
+ 型ソース/ドレイン領域28a、28b及びp+ 型ソ
ース/ドレイン領域34a、34bの双方の活性化を同
時に1回のFA処理で達成することにができるため、工
程数を減少させて製造に要する時間を短縮することがで
きる。
【0077】(第5の実施の形態)請求項11又は12
に係る発明の第5の実施の形態を、図5〜図9を用いて
説明する。ここで、図5〜図9は第5の実施の形態に係
るC−MOSトランジスタの製造方法を示す工程図であ
る。
【0078】Si単結晶基板10表面のnチャネルMO
Sトランジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル
12及びn型ウェル14をそれぞれ選択的に形成する。
そしてLOCOS法を用いて、Si単結晶基板10上に
分離酸化膜16を形成し、p型ウェル12とn型ウェル
14とを素子分離する。続いて、p型ウェル12及びn
型ウェル14上に、それぞれゲート酸化膜18、20を
介して、厚さ200μmのポリシリコン層50、52を
それぞれ形成する(図5参照)。
【0079】次いで、全面にレジスト54を塗布した
後、リソグラフィ技術を用いて、pチャネルMOSトラ
ンジスタ形成予定領域のポリシリコン層52のみが露出
され、nチャネルMOSトランジスタ形成予定領域のポ
リシリコン層50が覆われるようにパターニングする。
続いて、このパターニングされたレジスト54をマスク
として、注入エネルギー10keV、注入ドーズ量3×
1015cm-2の条件により、ポリシリコン層52へのB
+ イオン注入を行う(図6参照)。
【0080】次いで、レジスト54を除去した後、再び
全面にレジスト56を塗布し、更にリソグラフィ技術を
用いて、nチャネルMOSトランジスタ形成予定領域の
ポリシリコン層50のみが露出され、pチャネルMOS
トランジスタ形成予定領域のポリシリコン層52が覆わ
れるようにパターニングする。続いて、このパターニン
グされたレジスト56をマスクとして、注入エネルギー
20keV、注入ドーズ量3×1015cm-2の条件によ
り、ポリシリコン層50へのP+ イオン注入を行う(図
7参照)。
【0081】次いで、レジスト56を除去した後、ポリ
シリコン層50、52上に、それぞれ厚さ10μmのW
(タングステン)層を形成する。そしてシリサイド化を
行い、それぞれWSi2 (タングステンシリサイド)層
58、60とする。続いて、積層したWSi2 層58及
びポリシリコン層50とWSi2 層60及びポリシリコ
ン層52とをそれぞれパターニングする。こうして、n
チャネルMOSトランジスタ形成予定領域のp型ウェル
12上に、ゲート酸化膜18を介して、WSi2 層58
及びポリシリコン層50が積層されたゲート電極62を
形成すると共に、pチャネルMOSトランジスタ形成予
定領域のn型ウェル14上に、ゲート酸化膜20を介し
て、WSi2 層60及びポリシリコン層52が積層され
たゲート電極64を形成する(図8参照)。
【0082】次いで、上記第2の実施の形態の場合と同
様にして、nチャネルMOSトランジスタ形成予定領域
に、注入エネルギー50keV、注入ドーズ量6×10
15cm-2の条件により、As+ イオンの選択的な注入を
行い、p型ウェル12表面にn+ 型ソース・ドレイン領
域28a、28bを形成する。そしてこれらn+ 型ソー
ス・ドレイン領域28a、28b間に挟まれたp型ウェ
ル12表面がnチャネル領域30となる。
【0083】続いて、処理温度1000℃、処理時間2
0秒の条件でRTA処理を行い、n+ 型ソース・ドレイ
ン領域28a、28b内の注入イオン種を活性化する。
続いて、pチャネルMOSトランジスタ形成予定領域
に、注入エネルギー30keV、注入ドーズ量3×10
15cm-2の条件により、BF2 + イオンの選択的な注入
を行い、n型ウェル14表面にp+ 型ソース・ドレイン
領域34a、34bを形成する。そしてp+ 型ソース・
ドレイン領域34a、34b間に挟まれたn型ウェル1
4表面がpチャネル領域36となる。
【0084】続いて、処理温度850℃、処理時間30
分の条件でFA処理を行い、p+ 型ソース・ドレイン領
域34a、34b内の注入イオン種を活性化する。続い
て、通常の場合と同様の工程により、全面に酸化膜38
を堆積し、その平坦化を行い、所定の位置にコンタクト
ホールを開口し、配線技術によりn+ 型ソース・ドレイ
ン領域28a、28bに接続するソース電極40及びド
レイン電極42を形成すると共に、p+ 型ソース・ドレ
イン領域34a、34bに接続するソース電極44及び
ドレイン電極46を形成する。こうして、nチャネルM
OSトランジスタ48とpチャネルMOSトランジスタ
50とを有するC−MOSトランジスタを作製する(図
9参照)。
【0085】このように第5の実施の形態によれば、不
純物イオンの注入とその活性化に上記第2の実施の形態
を利用しているため、上記第2の実施の形態の場合と同
様の効果を奏することができる。従って、チャンネル領
域の不純物分布の変化やポリサイド相互拡散の発生など
のアニール処理による特性変化を抑えたデュアルゲート
型C−MOSトランジスタを実現することができる。
【0086】(第6の実施の形態)請求項11又は12
に係る発明の第6の実施の形態を説明する。なお、第6
の実施の形態に係るC−MOSトランジスタの製造方法
を示す工程図は、上記図5〜図9と同様であるため、以
下の説明は便宜的に上記図5〜図9を参照して行う。
【0087】上記第5の実施の形態の場合と同様にし
て、Si単結晶基板10表面のnチャネルMOSトラン
ジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル12及び
n型ウェル14をそれぞれ選択的に形成し、分離酸化膜
16によりp型ウェル12とn型ウェル14とを素子分
離した後、p型ウェル12及びn型ウェル14上にそれ
ぞれゲート酸化膜18、20を介して、厚さ200μm
のポリシリコン層50、52をそれぞれ形成する(図5
参照)。
【0088】次いで、pチャネルMOSトランジスタ形
成予定領域のポリシリコン層52のみが露出されるよう
にパターニングされたレジスト54をマスクとして、注
入エネルギー10keV、注入ドーズ量3×1015cm
-2の条件により、ポリシリコン層52へのB+ イオン注
入を行う(図6参照)。
【0089】次いで、nチャネルMOSトランジスタ形
成予定領域のポリシリコン層50のみが露出されるよう
にパターニングされたレジスト56をマスクとして、注
入エネルギー20keV、注入ドーズ量3×1015cm
-2の条件により、ポリシリコン層50へのP+ イオン注
入を行う(図7参照)。
【0090】次いで、ポリシリコン層50、52上に、
それぞれ厚さ10μmのW層を形成し、シリサイド化を
行い、それぞれWSi2 層58、60とした後、パター
ニングを行う。こうして、nチャネルMOSトランジス
タ形成予定領域のp型ウェル12上に、ゲート酸化膜1
8を介して、WSi2 層58及びポリシリコン層50が
積層されたゲート電極62を形成すると共に、pチャネ
ルMOSトランジスタ形成予定領域のn型ウェル14上
に、ゲート酸化膜20を介して、WSi2 層60及びポ
リシリコン層52が積層されたゲート電極64を形成す
る(図8参照)。
【0091】次いで、上記第3の実施の形態の場合と同
様にして、nチャネルMOSトランジスタ形成予定領域
に、注入エネルギー50keV、注入ドーズ量6×10
15cm-2の条件により、As+ イオンの選択的な注入を
行い、p型ウェル12表面にn+ 型ソース・ドレイン領
域28a、28bを形成する。そしてこれらn+ 型ソー
ス・ドレイン領域28a、28b間に挟まれたp型ウェ
ル12表面がnチャネル領域30となる。
【0092】続いて、pチャネルMOSトランジスタ形
成予定領域に、注入エネルギー30keV、注入ドーズ
量3×1015cm-2の条件により、BF2 + イオンの選
択的な注入を行い、n型ウェル14表面にp+ 型ソース
・ドレイン領域34a、34bを形成する。そしてp+
型ソース・ドレイン領域34a、34b間に挟まれたn
型ウェル14表面がpチャネル領域36となる(図7参
照)。
【0093】続いて、処理温度1000℃、処理時間2
0秒の条件でRTA処理を行い、n + 型ソース・ドレイ
ン領域28a、28b内の注入イオン種及びp+ 型ソー
ス・ドレイン領域34a、34b内の注入イオン種を活
性化する。続いて、通常の場合と同様の工程により、全
面に酸化膜38を堆積し、その平坦化を行い、所定の位
置にコンタクトホールを開口し、配線技術によりn+
ソース・ドレイン領域28a、28bに接続するソース
電極40及びドレイン電極42を形成すると共に、p+
型ソース・ドレイン領域34a、34bに接続するソー
ス電極44及びドレイン電極46を形成する。こうし
て、nチャネルMOSトランジスタ48とpチャネルM
OSトランジスタ50とを有するC−MOSトランジス
タを作製する(図9参照)。
【0094】このように第6の実施の形態によれば、不
純物イオンの注入とその活性化に上記第3の実施の形態
を利用しているため、上記第3の実施の形態の場合と同
様の効果を奏することができる。従って、チャンネル領
域の不純物分布の変化やポリサイド相互拡散の発生など
のアニール処理による特性変化を抑えたデュアルゲート
型C−MOSトランジスタをより少ない工程数で実現す
ることができる。
【0095】(第7の実施の形態)請求項11又は12
に係る発明の第7の実施の形態を説明する。なお、第7
の実施の形態に係るC−MOSトランジスタの製造方法
を示す工程図は、上記図5〜図9と同様であるため、以
下の説明は便宜的に上記図5〜図9を参照して行う。
【0096】上記第5の実施の形態の場合と同様にし
て、Si単結晶基板10表面のnチャネルMOSトラン
ジスタ形成予定領域及びpチャネルMOSトランジスタ
形成予定領域に、不純物濃度の低いp型ウェル12及び
n型ウェル14をそれぞれ選択的に形成し、分離酸化膜
16によりp型ウェル12とn型ウェル14とを素子分
離した後、p型ウェル12及びn型ウェル14上にそれ
ぞれゲート酸化膜18、20を介して、厚さ200μm
のポリシリコン層50、52をそれぞれ形成する(図5
参照)。
【0097】次いで、pチャネルMOSトランジスタ形
成予定領域のポリシリコン層52のみが露出されるよう
にパターニングされたレジスト54をマスクとして、注
入エネルギー10keV、注入ドーズ量3×1015cm
-2の条件により、ポリシリコン層52へのB+ イオン注
入を行う(図6参照)。
【0098】次いで、nチャネルMOSトランジスタ形
成予定領域のポリシリコン層50のみが露出されるよう
にパターニングされたレジスト56をマスクとして、注
入エネルギー20keV、注入ドーズ量3×1015cm
-2の条件により、ポリシリコン層50へのP+ イオン注
入を行う(図7参照)。
【0099】次いで、ポリシリコン層50、52上に、
それぞれ厚さ10μmのW層を形成し、シリサイド化を
行い、それぞれWSi2 層58、60とした後、パター
ニングを行う。こうして、nチャネルMOSトランジス
タ形成予定領域のp型ウェル12上に、ゲート酸化膜1
8を介して、WSi2 層58及びポリシリコン層50が
積層されたゲート電極62を形成すると共に、pチャネ
ルMOSトランジスタ形成予定領域のn型ウェル14上
に、ゲート酸化膜20を介して、WSi2 層60及びポ
リシリコン層52が積層されたゲート電極64を形成す
る(図8参照)。
【0100】次いで、上記第4の実施の形態の場合と同
様にして、nチャネルMOSトランジスタ形成予定領域
に、注入エネルギー50keV、注入ドーズ量6×10
15cm-2の条件により、As+ イオンの選択的な注入を
行い、p型ウェル12表面にn+ 型ソース・ドレイン領
域28a、28bを形成する。そしてこれらn+ 型ソー
ス・ドレイン領域28a、28b間に挟まれたp型ウェ
ル12表面がnチャネル領域30となる。続いて、pチ
ャネルMOSトランジスタ形成予定領域に、注入エネル
ギー30keV、注入ドーズ量3×1015cm-2の条件
により、BF2 + イオンの選択的な注入を行い、n型ウ
ェル14表面にp+ 型ソース・ドレイン領域34a、3
4bを形成する。そしてp+ 型ソース・ドレイン領域3
4a、34b間に挟まれたn型ウェル14表面がpチャ
ネル領域36となる。
【0101】続いて、処理温度800℃、処理時間30
分の条件でのFA処理を行い、n+型ソース・ドレイン
領域28a、28b内の注入イオン種及びp+ 型ソース
・ドレイン領域34a、34b内の注入イオン種を活性
化する。続いて、通常の場合と同様の工程により、全面
に酸化膜38を堆積し、その平坦化を行い、所定の位置
にコンタクトホールを開口し、配線技術によりn+ 型ソ
ース・ドレイン領域28a、28bに接続するソース電
極40及びドレイン電極42を形成すると共に、p+
ソース・ドレイン領域34a、34bに接続するソース
電極44及びドレイン電極46を形成する。こうして、
nチャネルMOSトランジスタ48とpチャネルMOS
トランジスタ50とを有するC−MOSトランジスタを
作製する(図9参照)。
【0102】このように第7の実施の形態によれば、不
純物イオンの注入とその活性化に上記第3の実施の形態
を利用しているため、上記第3の実施の形態の場合と同
様の効果を奏することができる。従って、チャンネル領
域の不純物分布の変化やシリサイド相互拡散の発生など
のアニール処理による特性変化を抑えたデュアルゲート
型C−MOSトランジスタを、RTA処理を新たに採用
することなく、より少ない工程数で実現することができ
る。
【0103】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置の製造方法によれば、以下の効果を奏する
ことができる。
【0104】即ち、請求項1、2、又は9に係る半導体
装置の製造方法によれば、As+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化をFA処理とRTA処
理とを併用して行い、BF2 + イオン又はB+ イオンを
注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化のみをR
TA処理を用いて行うことにより、p+ 型ソース/ドレ
イン領域の活性化についてのRTA処理の効果を活かし
つつ、n+ 型ソース/ドレイン領域の活性化を図ること
ができるため、n+ 型ソース/ドレイン領域及びp+
ソース/ドレイン領域の双方における不純物拡散を抑制
し、短チャネル効果の影響等をなくしたC−MOSトラ
ンジスタを実現することができる。
【0105】また、請求項3、4、又は9に係る半導体
装置の製造方法によれば、As+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化をRTA処理とFA処
理とを併用して行い、BF2 + イオン又はB+ イオンを
注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活性化のみをR
TA処理を用いて行うことにより、相対的に低温でのF
A処理によるn+ 型ソース/ドレイン領域の活性化の不
足分をRTA処理により補うことが可能となるため、ア
ニール処理による他の工程への影響を抑制し、特性変化
の少ないC−MOSトランジスタを実現することができ
る。
【0106】また、請求項5、6、又は10に係る半導
体装置の製造方法によれば、P+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化とBF2 + イオン又は
+イオンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活
性化をRTA処理を用いて同時に行うことにより、アニ
ール処理による他の工程への影響を抑制し、特性変化の
少ないC−MOSトランジスタをより少ない工程数で実
現することができる。
【0107】また、請求項7、8、又は10に係る半導
体装置の製造方法によれば、P+ イオンを注入したn+
型ソース/ドレイン領域の活性化とBF2 + イオン又は
+イオンを注入したp+ 型ソース/ドレイン領域の活
性化を相対的に低温のFA処理を用いて同時に行うこと
により、アニール処理による他の工程への影響を抑制
し、特性変化の少ないC−MOSトランジスタをより少
ない工程数で実現することができる。
【0108】また、請求項11又は12に係る半導体装
置の製造方法によれば、p型不純物イオンを注入した第
1のポリシリコン層とシリサイド化した第1の高融点金
属層とからなる第1のゲート電極及びn型不純物を選択
的に注入した第2のポリシリコン層とシリサイド化した
第2の高融点金属層とからなる第2のゲート電極を形成
した後、上記請求項2乃至10に係る半導体装置の製造
方法を用いて、n+ 型ソース/ドレイン領域及びp+
ソース/ドレイン領域を形成することにより、上記請求
項2乃至10に係る半導体装置の製造方法の効果をそれ
ぞれ奏することができるため、アニール処理による他の
工程への影響を抑制し、特性変化の少なく、ポリサイド
相互拡散の発生を防止したデュアルゲート構造のC−M
OSトランジスタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その2)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その3)である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その4)である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その1)である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その2)である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その3)である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その4)である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係るC−MOSト
ランジスタの製造方法を示す工程図(その5)である。
【符号の説明】
10 Si単結晶基板 12 p型ウェル 14 n型ウェル 16 分離酸化膜 18、20 ゲート酸化膜 22、24 ゲート電極 26 レジスト 28a n+ 型ソース領域 28b n+ 型ドレイン領域 30 nチャネル領域 32 レジスト 34a p+ 型ソース領域 34b p+ 型ドレイン領域 36 pチャネル領域 38 酸化膜 40 ソース電極 42 ドレイン電極 44 ソース電極 46 ドレイン電極 48 nチャネルMOSトランジスタ 50 pチャネルMOSトランジスタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/336

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の第1及び第2の素子領域上
    に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
    それぞれ形成する第1の工程と、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面にAs+ イオ
    ンを選択的に注入して、n+ 型ソース/ドレイン領域を
    形成する第2の工程と、 炉体アニール装置による熱処理を行う第3の工程と、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面にBF2 +
    オン又はB+ イオンを選択的に注入して、p+ 型ソース
    /ドレイン領域を形成する第4の工程と、 ランプアニール装置による熱処理を行う第5の工程とを
    有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第3の工程が、炉体アニール装置による処理温度8
    00乃至850℃、処理時間30乃至60分の熱処理を
    行う工程であり、 前記第5の工程が、ランプアニール装置による処理温度
    1000乃至1100℃、処理時間10乃至30秒の熱
    処理を行う工程であることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板の第1及び第2の素子領域上
    に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
    それぞれ形成する第1の工程と、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面にAs+ イオ
    ンを選択的に注入して、n+ 型ソース/ドレイン領域を
    形成する第2の工程と、 ランプアニール装置による熱処理を行う第3の工程と、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面にBF2 +
    オン又はB+ イオンを選択的に注入して、p+ 型ソース
    /ドレイン領域を形成する第4の工程と、 炉体アニール装置による熱処理を行う第5の工程とを有
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第3の工程が、ランプアニール装置による処理温度
    900乃至1000℃、処理時間10乃至30秒の熱処
    理を行う工程であり、 前記第5の工程が、炉体アニール装置による処理温度8
    00乃至850℃、処 理時間30乃至60分の熱処理を行う工程である、こと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板の第1及び第2の素子領域上
    に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
    それぞれ形成する第1の工程と、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面にP+ イオン
    を選択的に注入して、n+ 型ソース/ドレイン領域を形
    成する第2の工程と、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面にBF2 +
    オン又はB+ イオンを選択的に注入して、p+ 型ソース
    /ドレイン領域を形成する第3の工程と、 ランプアニール装置による熱処理を行う第4の工程とを
    有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第4の工程が、ランプアニール装置による処理温度
    950乃至1050℃、処理時間10乃至30秒の熱処
    理を行う工程であることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板の第1及び第2の素子領域上
    に、ゲート絶縁膜を介して第1及び第2のゲート電極を
    それぞれ形成する第1の工程と、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面にP+ イオン
    を選択的に注入して、n+ 型ソース/ドレイン領域を形
    成する第2の工程と、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面にBF2 +
    オン又はB+ イオンを選択的に注入して、p+ 型ソース
    /ドレイン領域を形成する第3の工程と、 炉体アニール装置による熱処理を行う第4の工程とを有
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第4の工程が、炉体アニール装置による処理温度7
    00乃至850℃、処理時間30乃至120分の熱処理
    を行う工程であることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導
    体装置の製造方法において、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面に選択的に注
    入するAs+ イオンのドーズ量が、1×1015cm-2
    上であり、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面に選択的に注
    入するBF2 + イオン又はB+ イオンのドーズ量が、1
    ×1015cm-2以上であることを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至8のいずれかに記載の半
    導体装置の製造方法において、 前記第1の素子領域の前記半導体基板表面に選択的に注
    入するP+ イオンのドーズ量が、1×1015cm-2以上
    であり、 前記第2の素子領域の前記半導体基板表面に選択的に注
    入するBF2 + イオン又はB+ イオンのドーズ量が、1
    ×1015cm-2以上であることを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項2乃至10のいずれかに記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第1の工程が、半導体基板の第1及び第2の素子領
    域上に、ゲート電極絶縁膜を介して第1及び第2のポリ
    シリコン層をそれぞれ形成した後、前記第1の素子領域
    上の前記第1のポリシリコン層にn型不純物イオンを選
    択的に注入すると共に、前記第2の素子領域上の前記第
    2のポリシリコン層にp型不純物イオンを選択的に注入
    し、続いて前記第1及び第2のポリシリコン層上に第1
    及び第2の高融点金属層を形成してシリサイド化を行
    い、前記第1のポリシリコン層とシリサイド化した前記
    第1の高融点金属層とからなる第1のゲート電極及び前
    記第2のポリシリコン層とシリサイド化した前記第2の
    高融点金属層とからなる第2のゲート電極を形成する工
    程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記n型不純物イオンが、As+ イオン又はP+ イオン
    であり、 前記p型不純物イオンが、BF2 + イオン又はB+ イオ
    ンであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP8087734A 1996-03-14 1996-03-14 半導体装置の製造方法 Pending JPH09252056A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100358174B1 (ko) * 1998-06-29 2002-12-18 주식회사 하이닉스반도체 반도체장치의소오스및드레인형성방법
KR100435805B1 (ko) * 2002-08-14 2004-06-10 삼성전자주식회사 모스 트랜지스터의 제조 방법

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