JPH09249115A - 断線検知装置 - Google Patents

断線検知装置

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Publication number
JPH09249115A
JPH09249115A JP6122296A JP6122296A JPH09249115A JP H09249115 A JPH09249115 A JP H09249115A JP 6122296 A JP6122296 A JP 6122296A JP 6122296 A JP6122296 A JP 6122296A JP H09249115 A JPH09249115 A JP H09249115A
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JP
Japan
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ratio
brake
disconnection
vehicle
reference value
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Application number
JP6122296A
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English (en)
Inventor
Yasuo Nakao
康雄 中尾
Katsuji Takada
勝治 高田
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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Publication date
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  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧や周囲温度の変動にかかわらず、ブ
レーキ指令線の断線の検知を正確に行えるようにするこ
と。 【解決手段】 ブレーキ指令線L1乃至L3を通して各
車両M、T1乃至Tnのブレーキ駆動弁RV、AV、E
Vに流れる全電流値を検出するとともに、分岐線(LM
1乃至LM3)を通して任意の車両(M)のブレーキ駆
動弁RV、AV、EVに流れる電流値を検出する電流値
検出手段3乃至5、6乃至8と、前記全電流値と任意の
車両(M)のブレーキ駆動弁RV、AV、EVの電流値
の比を算出する比算出手段10乃至12と、この比算出
手段10乃至12により算出される比の変化をもってブ
レーキ指令線L1乃至L3又はブレーキ被指令車両T1
乃至Tnにおける分岐線LT1乃至LT3の断線を検出
する断線検出手段(15)とを有する活線検知器17を
ブレーキ指令車両Mに設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は、鉄道車両の各車両間に引
き通され、各車両のブレーキ装置にブレーキ操作を指令
するブレーキ指令線の断線を検知するための断線検知装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道車両において、駆動機構を有
する動力車と、被牽引車である付随車とで構成するとと
もに、この鉄道車両のブレーキ装置を前記動力車に設け
た電気ブレーキ装置と、前記付随車に設けた空気ブレー
キ装置とにより構成し、且つ動力車と各付随車間にブレ
ーキ指令線を引き通して、各付随車の空気ブレーキ装置
の駆動弁を、前記ブレーキ指令線を介して動力車から送
られる指令信号により作動させるようにしたものが知ら
れている。
【0003】係る鉄道車両において、ブレーキ指令線の
断線を検知するために、前記動力車内で前記ブレーキ指
令線に電流計を介設し、このブレーキ指令線を通して各
付随車の駆動弁に流れる全電流値を前記電流計により検
出して、その検出値を正常値と比較することにより、断
線の有無を判定するようにしたブレーキ回路が提案され
ている(特開平5-301568号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、鉄道車両制
御用の電源電圧は、70乃至110Vの範囲で変動する
ため、前記のブレーキ回路によれば、仮に、ブレーキ指
令線の断線が生じていなくても、前記電源電圧の変動に
応じて、各車両の駆動弁に流れる全電流値も変動し、そ
の結果、断線の有無を正確に判定することが困難になる
問題がある。又、ブレーキ指令線に流れる電流値は、気
温等の周囲温度の変化や前記駆動弁におけるソレノイド
の発熱等によって変動するため、前記全電流値を検出す
る方法では、この点からも判定の精度が低下しがちとな
る。
【0005】更に、前記全電流値により断線検知を行う
ブレーキ回路では、前記駆動弁に所定の高電圧が供給さ
れるブレーキ作動時のみに断線の有無の検知が可能であ
り、ブレーキの作動されない通常走行時には断線検知が
行えない問題がある。そこで、前記公報には、前記ブレ
ーキ指令線と平行に各車両間に断線検知指令線を引き通
し、ブレーキ指令線とこの断線検知指令線とで閉ループ
を構成して、該閉ループ内に、前記駆動弁が作動しない
程度の低電圧の電源を設置することにより、ブレーキ指
令線の断線の有無を常時検知できるようにすることも開
示されているが、その場合、断線検知指令線を設けるこ
とにより、各車両間の配線が一層複雑になる問題があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決し、電源電圧や周囲温度の変動にかかわらず、ブレ
ーキ指令線の断線の検知を正確に行えるようにすること
等を目的とする。そのため、請求項1に係る断線検知装
置は、ブレーキ操作を指令するブレーキ指令部が設けら
れたブレーキ指令車両と、このブレーキ指令車両のブレ
ーキ指令部から各車両間に引き通されたブレーキ指令線
を介して送られるブレーキ指令信号により作動されるブ
レーキ駆動弁を有するブレーキ被指令車両とを連結して
なる鉄道車両において前記ブレーキ指令線の断線を検知
する断線検知装置であって、前記ブレーキ指令線を通し
て各車両のブレーキ駆動弁に流れる全電流値を検出する
とともに、前記ブレーキ指令線を通して任意の車両のブ
レーキ駆動弁に流れる電流値を検出する電流値検出手段
と、前記全電流値と任意の車両のブレーキ駆動弁の電流
値の比を算出する比算出手段と、この比算出手段により
算出される比の変化をもって前記ブレーキ指令線の断線
を検出する断線検出手段とを有する活線検知器を前記ブ
レーキ指令車両に設けたことを特徴とするものである。
【0007】係る構成において、前記ブレーキ駆動弁の
設けられた車両の数をN(Nは正の整数)とすると、前
記比算出手段により算出されるN個の車両のブレーキ駆
動弁の全電流値と、任意の1つの車両のブレーキ駆動弁
の電流値との比は、ブレーキ指令線の断線がない場合、
各車両のブレーキ駆動弁の特性のばらつき等により若干
変動するが、略Nに近い値となる。そこで、前記断線検
出手段は、前記の比がN近傍の値であれば、断線が生じ
ていないものと判定し、Nから所定量以上外れた場合、
断線が生じているものと判定することができる。
【0008】又、一部の車両のみで断線が生じている場
合、乗務員は、前記の比の変動量により、断線の生じて
いる車両の数を推測することができる。例えば、前記ブ
レーキ駆動弁を有する車両の内、1つの車両のみで断線
が生じている場合、前記の比は略N−1となり、2つの
車両で断線が生じている場合、比は略N−2となる筈で
ある。これにより、乗務員は、比較的少数の車両のみで
断線が生じているか、もしくは多数の車両で断線が生じ
ているかを知得できるので、各々の場合に応じて最適の
処置を取ることができる。
【0009】本発明では、上述のように、全電流値と任
意の1つの車両の電流値との比によって、断線の有無を
検知するようにしており、電源電圧が変動したり、気温
の変動等によって駆動弁のソレノイドの温度が変動した
場合でも、係る変動は、全電流値と任意の車両の電流値
との比には殆ど影響しないので、断線の有無をより正確
に判定することが可能になる。すなわち、電源電圧等の
変動によって全電流値が増減した場合、それに伴って前
記任意の車両の電流値も略同一の割合で増減するため、
前記の比は殆ど変動しない。
【0010】請求項2に係る断線検知装置は、請求項1
の構成において、前記ブレーキ指令車両にブレーキ駆動
弁を設けるとともに、前記比算出手段は前記全電流値と
前記ブレーキ指令車両のブレーキ駆動弁の電流値との比
を算出するものである。
【0011】ここでは、前記活線検知器の設けられたブ
レーキ指令車両にブレーキ駆動弁を設けて、このブレー
キ駆動弁の電流値を用いて前記の比を算出するようにし
たので、比の算出のために複数の車両間での配線を行う
必要がなくなる。これに対して、前記の比の算出に用い
るブレーキ駆動弁を有する任意の車両を、いずれかのブ
レーキ被指令車両とした場合、このブレーキ被指令車両
と、活線検知器の位置するブレーキ指令車両との間に、
前記ブレーキ被指令車両のブレーキ駆動弁の電流値をブ
レーキ指令車両における活線検知器の電流値検出手段に
送るための配線が必要となるので、車両間の配線が複雑
になり、且つこの車両間の配線が断線した場合、前記の
比による断線の検知が不可能になるため、装置の信頼性
が低くなる問題がある。
【0012】請求項3に係る断線検知装置は、請求項1
の構成において、前記活線検知器は、電源が投入された
時又は基準値設定指令信号が入力された時に前記比算出
手段により算出された比を基準値として記憶する基準値
記憶手段を有し、前記断線検出手段は前記比算出手段に
より算出される比が前記基準値から所定量以上外れた時
に断線を検出するものである。
【0013】ここでは、例えば、電源投入時に前記比算
出手段により最初に全電流値と任意の車両のブレーキ駆
動弁の電流値との比が算出された時に、これを前記基準
値記憶手段に記憶させ、以後、断線検出手段は、前記比
算出手段で新たな比が算出される毎に、これを基準値記
憶手段に記憶されている基準値と比較して、断線を検出
するようにしている。断線が生じた場合は、前記のよう
に、比が低下するため、比が所定量以上低下しているか
否かによって、断線の有無を検出できる。なお、走行
中、車両の連結又は切離し等によって基準値の変更が必
要となった場合は、前記の基準値設定指令信号を入力す
ることにより、その時点の比を新たな基準値として設定
することができる。
【0014】請求項4に係る断線検知装置は、請求項1
の構成において、前記活線検知器は、前記比算出手段に
より順次算出された直前の所定回分の比を記憶するとと
もに、所定回前に算出された比を基準値として前記断線
検出手段に供給する基準値記憶手段を有し、前記断線検
出手段は前記比算出手段により今回算出された比が前記
基準値から所定量以上外れた時に断線を検出するもので
ある。
【0015】ここでは、電源投入後、前記比算出手段に
より全電流値と任意の車両のブレーキ駆動弁の電流値と
の比が算出され、この比が前記基準値記憶手段に送られ
て記憶される。基準値記憶手段は、比算出手段から新た
な比が送られると、順次、従前の比を新たな比で更新し
て、新たな比を記憶する。この場合、基準値記憶手段
は、直前の1回分の比のみを記憶するものであっても良
いが、好ましくは、直前の複数回分の比を記憶するよう
にし、新たな比が送られた際に、前々回の比を前回の比
で更新し、前回の比を今回の比で更新する等、複数回分
の比を順次更新、記憶するのが好適である。すなわち、
基準値記憶手段が、直前の1回分の比のみを記憶するも
のであれば、断線検出手段は、今回の比と前回の比であ
る基準値とを比較して、断線の有無を判定することにな
るが、今回と前回とでは、時間間隔が短いので、仮に断
線が生じつつあっても比の差が僅かとなって異常の検出
が行えない可能性があるので、基準値記憶手段は複数回
分の比を記憶し、断線検出手段は今回の比と複数回前の
比とを比較するのが好ましい。
【0016】前記基準値記憶手段の記憶内容の更新時
に、この基準値記憶手段内の所定回前の比、言い換えれ
ば、基準値記憶手段内の最も古い回の比は、基準値とし
て断線検出手段に送られる。断線検出手段は、今回の比
を前記基準値と比較して、その差が所定量以上であるか
否かにより、断線の有無を判定する。
【0017】なお、例えば、輸送途中の駅で車両の連結
又は切離しが行われた場合、前記の比が車両の台数に応
じて増減するので、断線検出手段により、車両の連結又
は切離しが異常として検出されるが、この場合、乗務員
が所定のリセット動作を行うと、前記活線検知器は、連
結又は切離し後の新たな比を基準値として受入れ、以後
はこの基準値を順次更新することにより、断線の判定を
行う。
【0018】このように、基準値を順次更新しながら、
比較的近い過去の比(基準値)と最新の比とを比較して
異常の有無を検知するようにすれば、例えば、一部の車
両のみでブレーキ駆動弁の温度変化が生じることによ
り、前記の比が緩やかに変動した場合、基準値が順次更
新されているので、係る緩やかな変動は異常としては検
出されず、断線又は短絡によって比が急激に変動した場
合のみ、異常が検出されることになって、判定精度の向
上が期待できる。
【0019】請求項5に係る断線検知装置は、請求項1
の構成において、前記活線検知器には、電源電圧を変圧
することにより、前記ブレーキ駆動弁の動作電圧より低
い電圧をブレーキ指令線に供給する変圧手段が設けられ
るものである。
【0020】ここでは、電源電圧を変圧手段により低電
圧に変圧した後、ブレーキ指令線に供給するようにした
ので、ブレーキ駆動弁を動作させることなく、断線又は
短絡の検知を常時行うことができる。又、この場合、従
来のように、断線検知指令線を各車両間に引き通して、
ブレーキ指令線とで閉ループを構成する必要がないの
で、各車両間の配線が複雑化することがない。
【0021】なお、前記請求項1乃至5の断線検知装置
は、ブレーキ指令線の断線ばかりでなく、短絡(地絡)
をも検知することが可能である。ここでいう短絡とは、
例えば、いずれかの車両のブレーキ駆動弁の前後で短絡
が生じた場合であって、この場合、本来、前記電流値の
検出が行われる任意の車両に流れるべき電流(前記比の
分母となる)がこの短絡箇所を流れることによって、前
記の比が大幅に上昇するため、比が所定量以上上昇して
いるか否かにより、短絡の有無も検出できる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下、図面に基いて説明する。図1に示すように、貨車又
は客車である鉄道車両は、ブレーキ指令車両としての1
台の動力車Mと、ブレーキ被指令車両としてのn台(n
は正の整数)の付随車T1乃至Tnとを連結してなる。
動力車Mには図示しない電気ブレーキ装置が設けられる
一方、各付随車T1乃至Tnには、図示しない空気ブレ
ーキ装置が設けられている。
【0023】各車両には、3本のブレーキ指令線、つま
り、ブレーキ緩め指令線L1、ブレーキ作用指令線L2
及び非常ブレーキ指令線L3が設けられ、且つ隣接する
車両の連結状態で、隣接する車両の対応するブレーキ指
令線同士が接続されることにより、前記3本のブレーキ
指令線L1乃至L3が各車両間に引き通されている。同
様に、動力車MにおいてアースEに接続されるアース線
L4が、各車両間に引き通されている。
【0024】動力車Mには、前記ブレーキ緩め指令線L
1から分岐してアース線L4に連結される緩め指令分岐
線LM1が設けられ、この緩め指令分岐線LM1にはブ
レーキ緩め電磁弁RV(ブレーキ駆動弁)が介設されて
いる。同様に、動力車Mには、ブレーキ作用指令線L2
及び非常ブレーキ指令線L3から各々分岐してアース線
L4に連結される作用指令分岐線LM2及び非常指令分
岐線LM3が設けられ、各分岐線LM2及びLM3に
は、各々ブレーキ作用電磁弁AV及び非常ブレーキ電磁
弁EV(ともにブレーキ駆動弁)が介設されている。
【0025】一方、各付随車T1乃至Tnにも、各ブレ
ーキ指令線から分岐してアース線L4に連結される緩め
指令分岐線LT1、作用指令分岐線LT2及び非常指令
分岐線LT3が各々設けられ、各分岐線LT1、LT2
及びLT3には、各々動力車Mと同様のブレーキ緩め電
磁弁RV、ブレーキ作用電磁弁AV及び非常ブレーキ電
磁弁EVが介設されている。
【0026】前記各付随車T1乃至Tnに設けられた空
気ブレーキ装置は、2系統のブレーキ装置、つまり、常
用空気ブレーキ装置と非常用空気ブレーキ装置とからな
り、動力車Mに設けられたブレーキ指令器1(ブレーキ
指令部)からブレーキ緩め指令線L1を介してブレーキ
指令信号である緩め指令信号(所定の高電圧)を送り、
各緩め指令分岐線LT1を介して、各付随車T1乃至T
nのブレーキ緩め電磁弁RVを励磁することによって前
記常用空気ブレーキ装置のブレーキ力を減少させるよう
になっている。一方、常用空気ブレーキ装置のブレーキ
力を増加させる場合は、ブレーキ指令器1からブレーキ
作用指令線L2及び各緩め指令分岐線LT1を介して、
各付随車T1乃至Tnのブレーキ増強電磁弁AVを励磁
する。又、非常時には、ブレーキ指令器1から非常ブレ
ーキ指令線L3及び各非常指令分岐線LT3を介して、
各付随車T1乃至Tnの非常ブレーキ電磁弁EVを励磁
することにより、前記非常用空気ブレーキ装置を作動さ
せる構成となっている。
【0027】なお、空気ブレーキ装置が設けられていな
い動力車Mの場合には、本来、各電磁弁RV、AV及び
EVは存在しないが、図示の通り、以下で説明する断線
検知装置2における比の検出のために、動力車Mの場合
でも各電磁弁RV、AV及びEVを配設する構成として
いる。
【0028】動力車Mには、前記各指令線L1乃至L3
及び/又は各付随車T1乃至Tnの各分岐線LT1乃至
LT3の断線又は短絡を検知するための断線検知装置2
が設けられている。この断線検知装置2は、動力車M内
におけるブレーキ緩め指令線L1、ブレーキ作用指令線
L2及び非常ブレーキ指令線L3内に各々介設され、各
指令線L1、L2及びL3を流れる全電流値を検出する
3つの電流計3乃至5(電流値検出手段)と、緩め指令
分岐線LM1、作用指令分岐線LM2及び非常指令分岐
線LM3に各々介設され、これら動力車M内の各分岐線
LM1、LM2及び及びLM3を流れる電流値を検出す
る3つの電流計6乃至8(電流値検出手段)とを備えて
いる。
【0029】更に、断線検知装置2は、比算出手段とし
ての3つの比算出部10乃至12と、基準値記憶手段と
しての基準値メモリ13と、比算出部10乃至12で算
出された比を基準値メモリ13に所定のタイミングで供
給するためのリレー14と、断線検出手段としての比較
判定部15と、各部の制御を司る制御部16とを備えて
いる。なお、比算出部10乃至12、基準値メモリ1
3、リレー14、比較判定部15及び制御部16は活線
検知器17を構成する。
【0030】比算出部10には、電流計3及び6から、
ブレーキ緩め指令線L1を流れる全電流値IT と、動力
車Mの緩め指令分岐線LM1を流れる電流値IB とが入
力され、これらの比IT /IB が算出されるようになっ
ている。同様に、比算出部11及び12には、各々ブレ
ーキ作用指令線L2及び非常ブレーキ指令線L3を流れ
る全電流値IT と、作用指令分岐線LM2及び非常指令
分岐線LM3を流れる電流値IB とが入力され、これら
の比IT /IB が算出される。
【0031】リレー14は、比算出部10乃至12と基
準値メモリ13とを接続又は遮断する3つの可動接点1
4aと、これらの可動接点14aをオン、オフ駆動する
コイル等の駆動部14bとを備えている。基準値メモリ
13には、比算出部10乃至12からリレー14を介し
て送られる3つの比IT /IB が記憶され、これらの比
T /IB が基準値として比較判定部15に供給される
ようになっている。なお、以下で、単に比IT /IB
いう場合は、特に、断らない限り、3本の指令線L1乃
至L3の各全電流値と、それらに対応する動力車Mの3
本の分岐線LM1乃至LM3の各電流値との3つの比
(断線又は短絡の生じていない場合、これらの比は互い
に略等しくなる)を意味するものとする。
【0032】比算出部10乃至12で新たな比IT /I
B が算出される毎に、この比IT /IB は比較判定部1
5に供給され、比較判定部15は、この最新の比IT
Bと、基準値メモリ13から入力される基準値とを比
較することにより、各指令線L1乃至L3及び/又は各
付随車T1乃至Tnの各分岐線LT1乃至LT3で断線
又は短絡が生じていないかを判定するようになってい
る。すなわち、各電磁弁RV、AV及びEVの設けられ
ている車両の台数は、動力車Mと付随車T1乃至Tnで
合計(n+1)台であるので、前記の比がn+1の近傍
であれば、断線又は短絡が生じていないものと判定する
一方、n+1から所定量以上外れていれば、断線又は短
絡が生じているものと判定して、判定結果を制御部16
に送信する。
【0033】制御部16は、比較判定部15から断線又
は短絡が生じている旨の判定結果が入力された場合、表
示パネル及び/又はブザー等からなる表示器18でそれ
を表示させるようになっている。制御部16は、前記ブ
レーキ指令器1とともに図外の制御電源に接続されて、
この電源の電圧を所定の低電圧に変圧する変圧手段を内
蔵している。そして、制御部16は、この変圧手段から
3個のダイオード19を介して各指令線L1乃至L3
に、各電磁弁RV、AV及びEVが作動しない程度の低
電圧(例えば、10V以下)を常時供給するようになっ
ている。これにより、ブレーキ指令器1からいずれの電
磁弁RV、AV、EVにも指令信号(定格電圧)が出力
されていないブレーキ非作動時であっても、前記変圧手
段から供給される低電圧によって比IT /IB の検出が
可能となり、従って、ブレーキ非作動時にも断線又は短
絡の検出を常時行うことができる。
【0034】制御部16は、電源オン時に、前記変圧手
段からダイオード20を介してリレー14の駆動部14
bに通電することにより、比算出部10乃至12で最初
に算出された比IT /IB を基準値メモリ13に基準値
として記憶させるようになっている。又、リレー14と
前記図外の制御電源との間には、基準値設定指令スイッ
チ21が介設され、例えば、付随車の連結又は切離し時
に、乗務員が基準値設定指令スイッチ21をオン動作す
ると、前記可動接点14aがオンとなって、その時点の
比IT /IB が新たな基準値として基準値メモリ13に
記憶されることによって、基準値が更新されるようにな
っている。
【0035】以下、図2のフローチャートを参照しなが
ら、電源投入後の制御手順を説明する。電源が投入され
ると、まず、基準値が設定済であるか否かを示すフラグ
Fに初期値“0”を設定し(S1)、続いて、最終に基
準値を設定してから、何回目のデータであるかを示す数
値Nに初期値“0”を設定する(S2)。次に、数値N
に1を加算(S3)した後、電流計6乃至8から動力車
Mの各分岐線LM1乃至LM3を流れる電流値IB を比
算出部10乃至12に読み込み(S4)、IBが正常で
あるか否かを判定する(S5)。ここでは、IB
“0”であれば、比IT /IB の算出が不可能であるか
ら、電流検知ルーチン(S6)に移行する。
【0036】電流検知ルーチンでは、例えば、従来と同
様に、指令線L1乃至L3を流れる全電流値を電流計3
乃至5で計測し、これを正常値と比較することによっ
て、断線の検知を行う。なお、比算出部10乃至12の
内、一部の比算出部のみでIBの異常が検出された場
合、例えば、比算出部10のみでIB が“0”であった
場合、分岐線LM1の断線或いは電流計6の故障等の異
常が生じているので、指令線L1及び付随車T1乃至T
nにおける分岐線LT1の断線又は短絡を比IT /IB
に基いて検知することは不可能であるが、他の指令線L
2、L3及び各付随車T1乃至Tnにおけるその分岐線
LT2、LT3については、以下で説明する、比IT
B に基づく断線又は短絡の検知が可能である。
【0037】S5でIB が正常であれば、続いて、電流
計3乃至5から各指令線L1乃至L3を流れる全電流値
T を比算出部10乃至12に読み込み(S7)、比I
T /IB を算出する(S8)。次に、基準値設定指令ス
イッチ21により基準値の設定指令信号が出されている
か否かを判定し(S9)、係る設定指令信号が出されて
いる場合、前記フラグFに“0”を設定し(S10)、
且つ数値Nに“1”を設定(S11)した後、S12に
移行する。
【0038】一方、S9で前記設定指令信号が出されて
いない場合、直ちにS12に移行し、フラグFが“0”
であるか否かを判定する。フラグFが“0”であれば、
基準値の設定が必要であるものと認識して、S13でフ
ラグFを“1”に変更した後、その時点の比IT /IB
を基準値R1 (ここではN=1)として基準値メモリ1
3に記憶(S14)させた後、S3に復帰する。
【0039】一方、S12でフラグFが“1”であれ
ば、基準値は設定済であるから、直ちにS15に移行
し、その時点、つまり、N回目の比RN (=IT
B )が基準値R1 より所定量G以上小さいか否かを判
定する。ここで、Gは、予め設定された基準値R1 に対
する変動許容量であり、1より小さい値が設定される。
いずれかの指令線L1乃至L3及び動力車Mにおけるそ
の分岐線LM1乃至LM3において、比RN が基準値R
1 より所定量G以上小さければ、当該指令線L1乃至L
3又は付随車T1乃至Tnにおけるその分岐線LT1乃
至LT3で断線が生じているものと検知(S16)し
て、表示器18によりその旨を表示する。
【0040】この場合、乗務員は、比RN の値に応じ
て、断線の生じている車両の概略の台数を推測すること
ができる。すなわち、断線の生じていない場合の比RN
は、車両の全台数n+1と略等しくなるので、例えば、
比RN がn近傍の値となっていれば、1台の車両で断線
が生じており、n−1近傍の値となっていれば、2台の
車両で断線が生じているものと推測することができる。
これにより、乗務員は、例えば、少数の車両のみで断線
していれば、そのまま車両の走行を継続し、多数の車両
で断線していれば、前記非常用空気ブレーキ装置等で車
両を直ちに停止させる等、断線の生じている車両の台数
に応じて、各々最適の処置を取ることができる。
【0041】S15で、比RN が基準値R1 より所定量
G以上小さくなければ、断線は生じていないものと判定
して、続いて、S17で比RN が基準値R1 より所定量
G以上大きいか否かを判定する。いずれかの指令線L1
乃至L3及び動力車Mにおけるその分岐線LM1乃至L
M3において、比RN が基準値R1 より所定量G以上大
きければ、当該指令線L1乃至L3の付随車T1乃至T
nにおける分岐線LT1乃至LT3に介設された電磁弁
RV、AV又はEVの前後等で短絡が生じているものと
判定して、表示器18によりその旨を表示する(S1
8)。
【0042】例えば、付随車T1の分岐線LT1におけ
る電磁弁RVの前後で短絡が生じている場合、指令線L
1を流れる電流の殆ど全てが前記付随車T1の分岐線L
T1に流れることになるので、動力車Mの分岐線LM1
を流れる電流値IB は、前記短絡の生じていない場合よ
り大幅に少なくなる。その結果、指令線L1と分岐線L
M1における前記の比IT /IB は、基準値R1 (n+
1近傍の値)より大幅に大きくなって、前記の短絡が検
出される。
【0043】S17で比RN が基準値R1 より所定量G
以上大きくなければ、短絡は生じていないものと判定し
て、S3に復帰する。なお、走行途中の駅で付随車T1
乃至Tnの連結又は切離しを行った場合等には、車両の
台数の変動に応じて、基準値R1 を再設定する必要があ
るが、その場合、乗務員が前記基準値設定指令スイッチ
21をオン動作すると、前記S9で設定指令有の判定と
なり、前述のように、S10、S11でフラグFと数値
Nがリセットされることにより、S14で基準値R1
再設定される。
【0044】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。ここでは、図1の基準値メモリ13が、前記の実施
の形態のものとは異なり、予め設定されたr回分(rは
正の整数)の比IT /IB を順次記憶し、最新のN回目
の比IT /IB が入力されると、その時点で最も古いN
−r回目のものから順次更新するようになっている。こ
の際、最も古いN−r回目の比は、比較判定部15に基
準値RN-r として供給される。
【0045】比較判定部15には、比算出部10乃至1
2から前記最新のN回目の比RN が入力され、比較判定
部15は前記基準値RN-r とN回目の比RN とを比較す
ることにより、断線又は短絡が生じているか否かを判定
するようになっている。なお、前記基準値メモリ13
は、r=1として、直前の1回分の比のみを順次更新記
憶するものであっても良いが、通常は、rを2以上とし
て、複数回分の比IT /IB を記憶するのが好適であ
る。
【0046】以下、図3のフローチャートに基いて、制
御手順を説明する。電源オン後、S1乃至S7における
操作内容は、図2のS2乃至S8と同様であるので、重
複した説明を省略する。S7で、今回(N回目)の比R
N を算出した後、N=1、つまり、電源オン直後である
か否かを判定し(S8)、N=1であれば、S9に移行
して、基準値メモリ13の初期設定を行う。
【0047】前述のように、基準値メモリ13は、直前
のr回分の比を記憶するものであるが、電源オン直後に
は、記憶すべき比がR1 の1回分のみであり、この場
合、rが2以上であれば、基準値メモリ13内に記憶内
容の空白部分が生じるとともに、比較判定部15に対す
る基準値RN-r 、つまり、最も古いN−r回目の比の供
給が不可能となる。そこで、電源オン直後には、基準値
メモリ13内のr回分の比R1 乃至Rr として比R1
記憶させるとともに、基準値メモリ13で既にr回分の
比の記憶が終了しているものと見做すために、S10で
N=rの設定を行った後、S2に復帰する。
【0048】S8でN=1、つまり、電源投入直後でな
ければ、S11において、基準値メモリ13内のr回前
の比RN-r を比較判定部15に供給することにより、基
準値RN-r を設定する。比較判定部15は、S12乃至
S15で、この基準値RN-rと、今回、つまり、N回目
の比RN とを比較することにより、断線又は短絡の有無
を判定する。なお、S12乃至S15での処理内容は、
図2のS15乃至S18と同様であるので、重複した説
明を省略する。
【0049】本実施の形態では、r回前の比RN-r 、つ
まり、比較的最近の比を基準値として用い、この基準値
を順次更新するようにしたので、例えば、一部の車両の
みで各ブレーキ駆動弁RV、AV又はEVの温度変化が
生じることにより、断線又は短絡が生じていないにもか
かわらず、比RN が緩やかに変動したような場合、本実
施の形態では、基準値が順次更新されるので、このよう
な緩やかな比RN の変動が、断線又は短絡として誤検知
されることはなく、判定精度の向上が期待できる。
【0050】なお、前記の実施の形態では、電流比に基
づく断線、短絡検知の信頼性向上のため、動力車Mに各
分岐線LM1乃至LM3、比の検出用の各ブレーキ駆動
弁RV、AV、EV及び電流計6乃至8を設けたが、こ
れらを設ける代わりに、いずれかの付随車T1乃至Tn
の分岐線LT1乃至LT3にブレーキ駆動弁RV、AV
及びEVと直列に電流計6乃至8を設けて、これら電流
計6乃至8の電流値を、車両間の配線によって動力車M
の比算出部10乃至12に入力するようにしても良い。
その場合、動力車Mにおける分岐線LM1乃至LM3並
びにブレーキ駆動弁RV、AV、EVが不要となるの
で、動力車Mの構成を簡素化できる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明の断線検知装置
は、ブレーキ操作を指令するブレーキ指令部が設けられ
たブレーキ指令車両と、このブレーキ指令車両のブレー
キ指令部から各車両間に引き通されたブレーキ指令線を
介して送られるブレーキ指令信号により作動されるブレ
ーキ駆動弁を有するブレーキ被指令車両とを連結してな
る鉄道車両において前記ブレーキ指令線の断線を検知す
る断線検知装置であって、前記ブレーキ指令線を通して
各車両のブレーキ駆動弁に流れる全電流値を検出すると
ともに、前記ブレーキ指令線を通して任意の車両のブレ
ーキ駆動弁に流れる電流値を検出する電流値検出手段
と、前記全電流値と任意の車両のブレーキ駆動弁の電流
値の比を算出する比算出手段と、この比算出手段により
算出される比の変化をもって前記ブレーキ指令線の断線
を検出する断線検出手段とを有する活線検知器を前記ブ
レーキ指令車両に設けた構成であるから、電源電圧が変
動したり、周囲温度が変動した場合でも、係る変動は、
全電流値と任意の車両の電流値との比には殆ど影響しな
いので、断線の有無をより正確に判定することが可能に
なる。
【0052】又、一部の車両のみで断線が生じた場合、
乗務員は、前記の比の変動量により、断線が生じてブレ
ーキが作動不能となっている車両の数を推測できるの
で、比較的少数の車両のみで断線が生じているか、もし
くは多数の車両で断線が生じているかを知得して、各々
の場合に応じて最適の処置を取ることができる。
【0053】前記構成において、前記ブレーキ指令車両
にブレーキ駆動弁を設けるとともに、前記比算出手段は
前記全電流値と前記ブレーキ指令車両のブレーキ駆動弁
の電流値との比を算出するようにすれば、当該ブレーキ
指令車両のブレーキ駆動弁の電流を同一車両内の活線検
知器の電流値検出手段に導入するのみで前記の比の算出
が行えるので、比の算出のために車両間の配線が複雑化
することがなく、断線検知装置の信頼性も向上する。
【0054】前記構成において、前記活線検知器は、電
源が投入された時又は基準値設定指令信号が入力された
時に前記比算出手段により算出された比を基準値として
記憶する基準値記憶手段を有し、前記断線検出手段は前
記比算出手段により算出される比が前記基準値から所定
量以上外れた時に断線を検出するようにすれば、電源投
入時に基準値を設定することにより、基準値の設定が容
易に行えるとともに、車両の連結又は切離し等により、
基準値の変更が必要となった時には、基準値設定指令信
号により基準値の変更を指令することにより、車両の編
成の変更に適切に対応することができる。
【0055】前記構成において、前記活線検知器が、前
記比算出手段により順次算出された所定回分の比を記憶
するとともに、所定回前に算出された比を基準値として
前記断線検出手段に供給する基準値記憶手段を有し、前
記断線検出手段は前記比算出手段により今回算出された
比が前記基準値から所定量以上外れた時に断線を検出す
るものであれば、例えば、一部の車両のみでブレーキ駆
動弁の温度変化が生じることにより前記の比が緩やかに
変動した場合、基準値が順次更新されているので、係る
緩やかな比の変動は異常としては検出されず、断線によ
って比が急激に変動したのみ異常が検出されるので、判
定精度の向上が期待できる。
【0056】前記構成において、前記活線検知器に、電
源電圧を変圧することにより、前記ブレーキ駆動弁の動
作電圧より低い電圧をブレーキ指令線に供給する変圧手
段が設けられていれば、この変圧手段からブレーキ指令
線に、ブレーキ非作動時も含めて、常時、低電圧を供給
することにより、ブレーキ駆動弁を動作させることな
く、断線の検知を常時行うことができるとともに、従来
のように、断線検知指令線を各車両間に引き通して、ブ
レーキ指令線とで閉ループを構成する必要がないので、
各車両間の配線が複雑化することがない。
【0057】なお、前記断線検知装置は、ブレーキ指令
線の断線ばかりでなく、短絡(地絡)をも検知すること
が可能である。ここでいう短絡とは、例えば、いずれか
の車両のブレーキ駆動弁の前後で短絡が生じた場合であ
って、この場合、本来、前記電流値の検出が行われる任
意の車両に流れるべき電流(前記比の分母となる)がこ
の短絡箇所を流れることによって、前記の比が大幅に上
昇するため、比が所定量以上上昇しているか否かによ
り、短絡の有無も検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断線検知装置を含む鉄道車両のブレー
キ指令系統を示す説明図。
【図2】前記断線検知装置の制御手順を示すフローチャ
ート。
【図3】前記断線検知装置の他の制御手順を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
M 動力車(ブレーキ指令車両) T1乃至Tn 付随車(ブレーキ被指令車両) L1 ブレーキ緩め指令線(ブレーキ指令線) L2 ブレーキ作用指令線(ブレーキ指令線) L3 非常ブレーキ指令線(ブレーキ指令線) RV ブレーキ緩め電磁弁(ブレーキ駆動弁) AV ブレーキ作用電磁弁(ブレーキ駆動弁) EV 非常ブレーキ電磁弁(ブレーキ駆動弁) 1 ブレーキ指令器(ブレーキ指令部) 2 断線検知装置 3乃至5、6乃至8 電流計(電流値検出手段) 10乃至12 比算出部(比算出手段) 13 基準値メモリ(基準値記憶手段) 15 比較判定部(断線検出手段) 17 活線検知器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作を指令するブレーキ指令部
    が設けられたブレーキ指令車両と、このブレーキ指令車
    両のブレーキ指令部から各車両間に引き通されたブレー
    キ指令線を介して送られるブレーキ指令信号により作動
    されるブレーキ駆動弁を有するブレーキ被指令車両とを
    連結してなる鉄道車両において前記ブレーキ指令線の断
    線を検知する断線検知装置であって、 前記ブレーキ指令線を通して各車両のブレーキ駆動弁に
    流れる全電流値を検出するとともに、前記ブレーキ指令
    線を通して任意の車両のブレーキ駆動弁に流れる電流値
    を検出する電流値検出手段と、前記全電流値と任意の車
    両のブレーキ駆動弁の電流値の比を算出する比算出手段
    と、この比算出手段により算出される比の変化をもって
    前記ブレーキ指令線の断線を検出する断線検出手段とを
    有する活線検知器を前記ブレーキ指令車両に設けたこと
    を特徴とする断線検知装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ指令車両にブレーキ駆動弁
    を設けるとともに、前記比算出手段は前記全電流値と前
    記ブレーキ指令車両のブレーキ駆動弁の電流値との比を
    算出するものである請求項1記載の断線検知装置。
  3. 【請求項3】 前記活線検知器は、電源が投入された時
    又は基準値設定指令信号が入力された時に前記比算出手
    段により算出された比を基準値として記憶する基準値記
    憶手段を有し、前記断線検出手段は前記比算出手段によ
    り算出される比が前記基準値から所定量以上外れた時に
    断線を検出するものである請求項1記載の断線検知装
    置。
  4. 【請求項4】 前記活線検知器は、前記比算出手段によ
    り順次算出された直前の所定回分の比を記憶するととも
    に、所定回前に算出された比を基準値として前記断線検
    出手段に供給する基準値記憶手段を有し、前記断線検出
    手段は前記比算出手段により今回算出された比が前記基
    準値から所定量以上外れた時に断線を検出するものであ
    る請求項1記載の断線検知装置。
  5. 【請求項5】 前記活線検知器には、電源電圧を変圧す
    ることにより、前記ブレーキ駆動弁の動作電圧より低い
    電圧を前記ブレーキ指令線に供給する変圧手段が設けら
    れるものである請求項1記載の断線検知装置。
JP6122296A 1996-03-18 1996-03-18 断線検知装置 Pending JPH09249115A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011209122A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Railway Technical Research Institute 断線検知装置および断線検知プログラム
WO2018225188A1 (ja) * 2017-06-07 2018-12-13 新電元工業株式会社 断線判定装置及びパワーモジュール

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011209122A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Railway Technical Research Institute 断線検知装置および断線検知プログラム
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