JPH09248691A - レーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接方法

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Publication number
JPH09248691A
JPH09248691A JP8085933A JP8593396A JPH09248691A JP H09248691 A JPH09248691 A JP H09248691A JP 8085933 A JP8085933 A JP 8085933A JP 8593396 A JP8593396 A JP 8593396A JP H09248691 A JPH09248691 A JP H09248691A
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JP
Japan
Prior art keywords
gas
welding
hydrogen
welded
laser beam
Prior art date
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Pending
Application number
JP8085933A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Asada
博 朝田
Satoshi Soga
聡 曽我
Shoji Inoue
正二 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP8085933A priority Critical patent/JPH09248691A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な溶込みの溶接部を高い溶接速度で形成
する。 【構成】 不活性ガスに3〜30原子%の水素を添加し
たアシストガスにを溶接ゾーンに供給し、溶接時の加熱
で被溶接材から発生した蒸気を除去しながらレーザ溶接
する。不活性ガスとしては、アルゴン,ヘリウム又は窒
素が使用される。水素添加量は、3〜30原子%の範囲
で調整することが好ましい。 【効果】 水素添加によりプラズマが小さく且つ高温に
なり、被溶接材の溶込みが促進される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶込み深さ及び溶接速
度を改善したレーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料をアーク溶接する場合、溶接の
安定性,溶接部の酸化防止,品質改善等のために不活性
ガスを主体としたシールドガスによって溶接点の雰囲気
を調整している。他方、レーザビームを使用したレーザ
溶接では、アーク溶接に比較して被溶接材がより高温に
加熱され、鉄系金属では沸点以上に加熱されることもあ
る。そのため、被溶接材が蒸発し、発生した蒸気がプラ
ズマ化してレーザビームを吸収し、溶込みを阻害する要
因となる。発生蒸気による弊害を解消するため、シール
ドガスの外に、レーザビームを照射するノズル又は別途
設けたノズルから不活性ガスをアシストガスとして噴射
し、発生した蒸気を溶接点から除去している。蒸気の除
去は、大容量化,高速化が進められている近年のレーザ
溶接では、特に重要な手段となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】出力を上げ、高速でレ
ーザ溶接すると、単位時間当りの金属蒸発量が増加し、
プラズマが発生し易くなる。その結果、被溶接材に加え
られる実効出力が低下し、溶込み不足の発生,溶接速度
の制限等の問題が顕在化し、低出力のレーザ溶接に比較
してアシストガスの役割が一層重要になる。アシストガ
スとしては、ヘリウム,アルゴン,窒素等が使用されて
おり、ガスの種類によって異なった特性を呈する。ヘリ
ウムは、電離電圧が高いことから出力を上げた場合でも
プラズマ化しにくいものの、高価なガスを消費するため
使用に制約を受ける。アルゴンは、ヘリウムに比較して
安価であることから溶接シールドガス,レーザ溶接のア
シストガス等として汎用されているが、電離電圧が低の
でレーザ焦光点のエネルギー密度が高くなるとプラズマ
化し、レーザ溶接に悪影響を及ぼす。窒素は、プラズマ
化しにくく且つ安価であるものの、窒素吸収が問題とな
る材料では使用できない。
【0004】実際の溶接施工では、これらガスの特性を
考慮して、ガスの種類を含めた適正なアシストガスの使
用条件を定めている。しかし、何れのガスを使用する場
合でも、溶込み,溶接速度等の改善は、レーザ溶接の生
産性を向上させる上で重要な課題である。本発明は、こ
のような要求に応えるべく案出されたものであり、不活
性ガスに水素を添加することにより、プラズマの影響を
低減し、溶込みが良好な溶接部を高い溶接速度で得るこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ溶接方法
は、その目的を達成するため、不活性ガスに3〜30原
子%の水素を添加したアシストガスを溶接ゾーンに供給
し、溶接時の加熱で被溶接材から発生した蒸気を除去し
ながらレーザ溶接することを特徴とする。不活性ガスと
しては、アルゴン,ヘリウム又は窒素が使用される。不
活性ガスに対する水素の添加量は、3〜30原子%の範
囲で調整することが好ましい。水素添加量が3原子%に
達しないと、プラズマの抑制及び昇温に及ぼす水素添加
の影響が小さくなる。逆に、30原子%を超える水素添
加では、添加効果が飽和するばかりでなく、ガスの取扱
いや作業環境が危険になる。
【0006】
【作用】水素を添加した不活性ガスをレーザ溶接のアシ
ストガスとして使用すると、プラズマが抑制される。こ
れは、添加された水素が解離し、水素の解離エネルギー
でプラズマが冷却されることに原因があるものと推察さ
れる。プラズマは、冷却されると収縮する性質があり、
収縮によって温度も上昇する。すなわち、プラズマが小
さくなり、それによりレーザビームのエネルギーを吸収
し溶接を阻害することが抑制され、結果として被溶接材
に到達するエネルギーが大きくなる。しかも、温度が上
昇したプラズマによって被溶接材が加熱されるため、レ
ーザビームとプラズマとの相互作用により溶込み深さも
深くなる。このようにして、本発明によるとき、良好な
溶込み深さをもつ溶接部が高速度で得られる。
【0007】
【実施例】
実施例1:板厚3mmのステンレス鋼板を、出力5kW
のレーザビームで突合せ溶接した。レーザビーム1は、
図1に示すように照射口2から被溶接材3に向けて出射
された。このとき、照射口2からレーザビーム1と同軸
にセンターガスを噴射させ、集光ミラー(図示せず)を
保護した。また、アシストガスとして、サイドガスノズ
ル5からサイドガス6を溶接点に向けて噴射させた。セ
ンターガス4にはArガスを、サイドガス6には水素濃
度を変えたArガスを使用した。被溶接材3は、センタ
ーガス流量20リットル/分,サイドガス流量15リッ
トル/分,レーザ出力5kWの条件下でレーザ溶接され
た。形成された溶接部を観察し、裏面まで溶融部が貫通
した最大溶接速度を調査した。図2の調査結果にみられ
るように、水素を15%以上添加したサイドガス6を使
用した場合には、水素無添加のサイドガスを使用した場
合に比較して最大溶接速度が約50%大きくなってい
た。
【0008】実施例2:板厚6mmのステンレス鋼板を
出力8kWのレーザビームで突合せ溶接した。この例で
は、センターガスとしてヘリウムを流量20リットル/
分で、サイドガスとして種々の濃度で水素を添加したヘ
リウムガスを流量25リットル/分で溶接点に供給し
た。実施例1と同様に裏面まで溶融部が貫通した最大溶
接速度を調査したところ、図3にみられるように水素添
加によって最大溶接速度が大幅に向上した。
【0009】実施例3:板厚3.2mmの熱延鋼板を2
枚重ねとし、出力5kWのレーザビームで重ね溶接し
た。この例では、センターガスとしてアルゴンを流量2
0リットル/分で、サイドガスとして種々の濃度で水素
を添加した窒素を流量15リットル/分で溶接点に供給
した。溶接部を観察し、溶込みが2枚目の熱延鋼板に達
し、安定した接合強度が得られる最大速度を調査した。
この最大速度をサイドガスの水素濃度との関係で整理し
たところ、図4の結果が得られた。この場合にも、水素
添加によって、最大溶接速度が上昇することが確認され
た。
【0010】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、水素ガスを添加した不活性ガスをサイドガスとして
使用することにより、溶込みを促進させ、大きな溶接速
度でのレーザ溶接を可能にしている。このようにして、
本発明によるとき、良質の溶接部をもつ製品を高生産性
で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ溶接をしている状態を示す模式図
【図2】 アルゴンガスに添加した水素の濃度が最大溶
接速度に及ぼす影響
【図3】 ヘリウムガスに添加した水素の濃度が最大溶
接速度に及ぼす影響
【図4】 窒素ガスに添加した水素の濃度が最大溶接速
度に及ぼす影響
【符号の説明】
1:レーザビーム 2:照射口 3:被溶接材料
4:センターガス 5:サイドガスノズル 6:サイドガス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガスに3〜30原子%の水素を添
    加したアシストガスを溶接ゾーンに供給し、溶接時の加
    熱で被溶接材から発生した蒸気を除去しながらレーザ溶
    接することを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不活性ガスとしてアルゴ
    ン,ヘリウム又は窒素を使用するレーザ溶接方法。
JP8085933A 1995-09-26 1996-03-14 レーザ溶接方法 Pending JPH09248691A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8085933A JPH09248691A (ja) 1995-09-26 1996-03-14 レーザ溶接方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27064895 1995-09-26
JP7-270648 1996-01-11
JP1926996 1996-01-11
JP8085933A JPH09248691A (ja) 1995-09-26 1996-03-14 レーザ溶接方法
JP8-19269 1996-06-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09248691A true JPH09248691A (ja) 1997-09-22

Family

ID=27282564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8085933A Pending JPH09248691A (ja) 1995-09-26 1996-03-14 レーザ溶接方法

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JP (1) JPH09248691A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190113836A (ko) * 2017-01-31 2019-10-08 누부루 인크. 청색 레이저를 사용한 구리 용접 방법 및 시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190113836A (ko) * 2017-01-31 2019-10-08 누부루 인크. 청색 레이저를 사용한 구리 용접 방법 및 시스템

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040330