JPH09248309A

JPH09248309A - レーザ用関節導光路

Info

Publication number: JPH09248309A
Application number: JP8056615A
Authority: JP
Inventors: Tetsuya Honda; 哲也本田
Original assignee: Toshiba Corp; Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp; Canon Medical Systems Corp
Priority date: 1996-03-14
Filing date: 1996-03-14
Publication date: 1997-09-22

Abstract

(57)【要約】【課題】光軸調整の容易なレーザ用関節導光路を提供
する。【解決手段】導光路１に入射した光を導光路５の回転
軸７に一致させて出射する関節部３を備えたレーザ用関
節導光路において、導光路１から入射した光を反射する
反射鏡９と、反射鏡９で反射された光を導光路５へ向け
て反射する反射鏡１１とを備え、反射鏡９でレーザ光の
光軸の位置を調整し、反射鏡１１でレーザ光の光軸の角
度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はレーザ用関節導光路
に係り、特に、医療用レーザ装置に好適なレーザ用関節
導光路に関する。

【０００２】

【従来の技術】レーザを用いたメス、凝固装置等の医療
機器において、発振器からハンドピース等の放射端まで
の導光系は、施術者が自由自在に操作できる必要があ
る。このため、導光系に光ファイバまたは多関節型導光
路が用いられている。

【０００３】多関節型導光路は、光ファイバによる吸収
が大きい帯域のレーザ光や高出力のレーザ光を導光する
のに適しており、炭酸ガスレーザを用いたレーザメスや
ルビーレーザによる痣治療器等に好んで利用されてい
る。

【０００４】従来の多関節型導光路は、例えば図４に示
すように、軽量で堅牢な材料（例えばアルミニウム合
金、ＦＲＰなど）を用いた複数の円筒形の導光路１１
０、１２０、１３０、１４０、１５０、１６０、１７０
と、これら円筒形導光路間を相互に接続する関節１１
２、１２２、１３２、１４２、１５２、１６２、１７２
と、各関節内部に設けられた反射鏡１１４、１２４、１
３４、１４４、１５４、１６４、１７４で構成されてい
た。

【０００５】そして、各関節に１枚づつ配設された反射
鏡により、一方の導光路から他方の導光路へ順次レーザ
光が反射されることにより、発振源のレーザ装置１０２
からハンドピース１８０までレーザ光が導かれ、集光レ
ンズ１８２により集光して目標物へ照射していた。

【０００６】ところが図５に示すように、第１の導光路
２１０から回転軸２２８まわりに回転可能な第２の導光
路２２０へレーザ光を導光する場合、第２の導光路２２
０を回転させても光軸がずれないためには、第２の導光
路の回転軸２２８に光軸を一致させる必要がある。

【０００７】このため両導光路を接続する関節２１２に
設けられた１枚の反射鏡２１４の位置と角度とを調整し
て、第２の導光路２２０における光軸を回転軸２２８に
一致させていた。そして、この光軸の調整のために、反
射鏡２１４は、例えばその周辺部に設けられたそれぞれ
前後に調節可能な３カ所の可動支持点により支持されて
いた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の多関節型導光路の各関節においては、光軸の方向と光
軸の位置というそれぞれ２自由度、合計４自由度を持つ
光軸調整を、１枚の反射鏡の３カ所の可動支持点をそれ
ぞれ前後に移動させて行っていたため、光軸の調整とい
う点からみれば、それぞれの可動支持点は独立した調整
要素ではなく、一つの可動支持点を調整して光軸の方向
を合わせれば光軸の位置がずれ、他の可動支持点を調整
して光軸の位置を合わせれば光軸の方向がずれるという
ように、その調整が非常に困難であるという問題点があ
った。以上の問題点に鑑み、本発明の課題は、光軸調整
の容易なレーザ用関節導光路を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち、本願請求項
１記載の発明は、第１の導光路に入射した光を第２の導
光路の回転軸と同軸に出射する関節部を備えたレーザ用
関節導光路において、前記関節部に、第１の導光路から
入射した光を反射する第１の反射鏡と、第１の反射鏡で
反射された光を第２の導光路へ向けて反射する第２の反
射鏡と、を備えたことを要旨とする。

【００１０】また、本願請求項２記載の発明は、請求項
１記載のレーザ用関節導光路において、前記第１及び第
２の反射鏡は、それぞれ独立にその方向が調整可能であ
ることを要旨とする。

【００１１】本発明によれば、関節導光路を第１の反射
鏡及び第２の反射鏡により構成したので、光軸を第２の
導光路の回転軸に合わせる際に、第１の反射鏡の方向を
調節することにより第２の導光路の入射端部における光
軸の位置を回転軸に一致させ、第２の反射鏡の方向を調
節することにより光軸の角度を回転軸の方向に一致させ
ることができ、光軸の調整が容易となる。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図１は本発明に係るレーザ
用関節導光路の実施の形態である１つの関節を示す斜視
図であり、図２は同３面図である。図１に示すように、
一端部１ａからレーザ光が入射されるアルミニウム合金
製の円筒形の第１導光路１の他端部１ｂには、同じくア
ルミニウム合金製の関節部３が連設され、関節部３に
は、アルミニウム合金製の円筒形の第２導光路５の一端
部５ｃがその円筒軸７の回りに回転可能に接続されてい
る。

【００１３】関節部３の内部には、第１反射鏡９及び第
２反射鏡１１設けられ、第１導光路１に入射したレーザ
光は、まず第１反射鏡９によって反射されて第２反射鏡
１１へ向かい、次いで第２反射鏡１１によって反射され
て第２導光路５へ導光されている。

【００１４】また、図２に示すように、それぞれの反射
鏡９、１１の裏面には、それぞれ３個のナット１３が固
着され、関節部３に設けられた孔を通して丸小ねじ１５
の先端部がナット１３に螺合している。また丸小ねじ１
５のナット１３と関節部３と間の部分には、それぞれつ
る巻バネ１７が設けられている。これによりそれぞれの
反射鏡９、１１にそれぞれ３カ所の反射鏡支持点を構成
している。この３カ所の反射鏡支持点のうち、１カ所は
最初に標準位置に設定されると以後調整対象とはなら
ず、単に支点として作用する。

【００１５】そして、それぞれの反射鏡９、１１の残り
の２カ所の丸小ねじ１５を回動することによって、それ
ぞれ螺合されたナットを前後に移動させ、反射鏡の角度
を調整して、導光されるレーザ光の光軸を合わせる。

【００１６】図３は、図１及び図２に記載のレーザ用関
節導光路の調整方法を説明する図面であり、図３
（ａ）、（ｃ）、（ｅ）は、第２導光路５の入射面５Ａ
におけるレーザ光の位置を、図３（ｂ）、（ｄ）、
（ｆ）は、第２導光路５の出射面５Ｂにおけるレーザ光
の位置をそれぞれ黒丸で示す。また、破線の十字は各面
における中心位置を示す。

【００１７】まず最初に、レーザ光のビームの位置が第
２導光路５の入射面５Ａ及び出射面５Ｂにおいて、それ
ぞれ図３（ａ）及び図３（ｂ）に示す位置にあったとす
る。この場合、入射面５Ａにおけるビームの位置（図３
（ａ））は正しいので、第２反射鏡１１の角度を調整し
て、図３（ｄ）に示すように、ビームが出射面５Ｂの中
央を通るようにビームの角度を調整する。この第２反射
鏡１１の角度調整により、入射面５Ａにおけるビームの
位置が少しずれて、図３（ｃ）に示す位置となる。

【００１８】この図３（ｃ）に示す入射面５Ａにおける
ビームのずれは、図３（ｂ）に示した出射面５Ｂにおけ
るビームのずれより十分小さくなる。なぜならば、反射
鏡１１から入射面５Ａまでの距離が反射鏡１１から出射
面５Ｂまでの距離より十分小さいからである。

【００１９】次いで、図３（ｃ）に示す入射面５Ａのビ
ーム位置ずれを第１反射鏡９の角度調整により修正す
る。この結果、入射面５Ａ及び出射面５Ｂにおけるビー
ムの位置は、それぞれ図３（ｅ）及び図３（ｆ）とな
る。

【００２０】以下、同様に第２反射鏡１１の角度調整に
よるビームの角度調整と、第１反射鏡９の角度調整によ
るビームの位置調整とを繰り返すことにより、ビームの
位置及び角度は、ともに入射面５Ａ及び出射面５Ｂの中
央を通るように収束する。

【００２１】以上好ましい実施の形態を説明したが、こ
れは本発明を限定するものではない。実施の形態におい
て説明した１つの関節を持つ導光路以外にも図４に示し
たように、多数の関節により順次導光路を直列に接続し
た多関節導光路にも本発明を適用できることは明らかで
ある。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
関節導光路を構成する関節を第１の反射鏡及び第２の反
射鏡により構成したので、第１の反射鏡により光軸の位
置を調整し、第２の反射鏡により光軸の角度を調整する
ことができ、光軸の調整が容易となるとともに光軸調整
時間の大幅な短縮を図ることができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るレーザ用関節導光路の実施の形態
を示す斜透視図である。

【図２】図１のレーザ用関節導光路の構造を説明する３
面透視図である。

【図３】図１または図２に記載のレーザ用関節導光路の
調整方法を説明する図面である。

【図４】従来の多関節型導光路の全体を示す斜視図であ
る。

【図５】従来の多関節型導光路の１つの関節の構造を示
す３面透視図である。

【符号の説明】

１…第１導光路、３…関節部、５…第２導光路、７…第
２導光路回転軸、９…第１反射鏡、１１…第２反射鏡、
１３…ナット、１５…丸小ねじ、１７…つる巻きバネ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】第１の導光路に入射した光を第２の導光
路の回転軸と同軸に出射する関節部を備えたレーザ用関
節導光路において、前記関節部に、第１の導光路から入射した光を反射する
第１の反射鏡と、第１の反射鏡で反射された光を第２の導光路へ向けて反
射する第２の反射鏡と、を備えたことを特徴とするレーザ用関節導光路。
【請求項２】前記第１及び第２の反射鏡は、それぞれ
独立にその方向が調整可能であることを特徴とする請求
項１記載のレーザ用関節導光路。