JPH09246660A - 面発光半導体レーザ装置 - Google Patents

面発光半導体レーザ装置

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JPH09246660A
JPH09246660A JP4990996A JP4990996A JPH09246660A JP H09246660 A JPH09246660 A JP H09246660A JP 4990996 A JP4990996 A JP 4990996A JP 4990996 A JP4990996 A JP 4990996A JP H09246660 A JPH09246660 A JP H09246660A
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JP
Japan
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guide layer
type
light
light guide
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Application number
JP4990996A
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English (en)
Inventor
Toru Takayama
徹 高山
Osamu Kondo
修 今藤
昭男 ▲吉▼川
Akio Yoshikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光情報処理、非線形光学材料の励起等の光源
として好適な、高出力動作可能な、単峰性の遠視野像を
持つ面発光半導体レーザを提供する。 【解決手段】 一導電型の半導体基板上に形成された一
導電型の第一光ガイド層3、活性層4、円形の回折格子
を備えた逆導電型の第二光ガイド層5が順次形成される
とともに、前記第二光ガイド層5上に、窓6aを有し、
かつ前記活性層4より発振されるレーザ光に対して透明
な一導電型の電流ブロック層6が形成され、前記窓6a
に逆導電型の第三光ガイド層7が形成された構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報処理や非線形
光学材料の励起等の光源として好適であって、高出力動
作可能でかつ、単峰性の遠視野像を持つ面発光半導体レ
ーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に、従来の半導体レーザ装置につい
て説明する。
【0003】CD(Compact Disk)をはじめとする光デ
ィスク等の光ピックアップの光源として半導体レーザ装
置を用いる場合、半導体レーザ装置から出射されたレー
ザ光が光ディスクにより反射された後、再び半導体レー
ザ装置の端面に入射することにより戻り光誘起雑音が生
じる。これを低減させるために、半導体レーザの自励発
振現象が広く用いられている。
【0004】図25は従来の自励発振が生じる半導体レ
ーザ装置の断面構造である(IEEE J. Quantum Electro
n., Vol.25, p.1483(1989)参照)。この構造は、n型の
GaAs基板1001の上に、n型GaAsのバッファ
層1002が形成され、その上にn型Ga0.55Al0.45
Asの第一光ガイド層1003、Ga0.86Al0.14As
の活性層1004、リッジ型のp型Ga0.55Al0.45
sの第二光ガイド層1005、リッジ上にp型Ga0.8
Al0.2Asの界面層1006が順次形成され、その上
の電流狭窄のために電流チャンネルとなるストライプ状
の窓1007a以外の領域にn型GaAsの電流ブロッ
ク層1007が形成され、さらに、その上にp型Ga
0.55Al0.45Asの埋込み層1008とp型GaAsの
コンタクト層1009が順次形成されたものである。
【0005】この構造において、p型GaAsのコンタ
クト層1009から注入される電流は窓1007a内に
閉じ込められ、窓1007aの下部のGa0.86Al0.14
Asの活性層1004で780nm帯の単一横モードの
レーザ発振が生じる。ここで、n型GaAsの電流ブロ
ック層1007はレーザ光を吸収するため、光を窓10
07a内に閉じ込め、基本横モード発振を得ることがで
きる。
【0006】この構造において自励発振に必要な可飽和
吸収体を得るためには、光をストライプ外に大きくしみ
出させる必要がある。この目的のために第二光ガイド層
1005にリッジ型の形状をもたせ、リッジ上端の幅よ
りも窓1007aの幅をせばめ光をストライプ外にしみ
出させることを容易にしている。このことにより、電流
ブロック層1007下の活性層1004に可飽和吸収体
が容易に形成できるため、自励発振を容易に得やすく低
雑音の素子を得ることができる。しかしながらこの構造
はレーザ光を基板の断面方向にしか出射させることがで
きない。
【0007】一方、光ピックアップの光源として、ある
いは光インターコネクション、光コンピューティングな
どの光の並列性を生かした並列光情報処理、大容量並列
光伝送システムの光源として面発光半導体レーザ装置の
研究開発が進められている。面発光半導体レーザ装置と
は、基板表面に対して、法線方向にレーザ光を出射する
半導体レーザ装置であり、同一基板上に多数の素子を集
積化できることが特徴である。
【0008】図26は従来の面発光半導体レーザ装置の
構造である(IEEE J. Selected Topics in Quantum Ele
ctron., Vol.1, p.616(1995)参照)。この構造は、n型
GaAs基板1010の上に、n型の30.5ペアのA
0.7Ga0.3As/GaAsのブラッグ反射層101
1、発振波長の1/4の厚さを有するAl0.3Ga0.7
sの中間層1012、InGaAs歪み量子井戸の活性
層1013、発振波長の1/4の厚さを有するAl0.3
Ga0.7Asの中間層1014、p型の24ペアのAl
0.7Ga0.3As/GaAsのブラッグ反射層1015が
順次形成され、さらに、電流注入される円柱状の領域以
外の部分に、n型のブラッグ反射層1011に到達する
程度の深さにまでプロトン注入を施した高抵抗領域10
16aが形成されたものである。この時、電流はプロト
ン注入が施されていない円柱状の領域1016bを通り
活性層1013に有効に注入される。また、光はn型の
ブラッグ反射層1011とp型のブラッグ反射層101
5により基板の法線方向に閉じ込められレーザ発振が生
じ、レーザ光を基板表面に対して法線方向に取り出すこ
とができる。
【0009】図27は他の従来の面発光半導体レーザ装
置の構造である(IEEE J. SelectedTopics in Quantum
Electron., Vol.1, p.382(1995)参照)。この構造は、
n型GaAs基板1021の上に、n型GaAsのバッ
ファ層1022、n型AlGaAsの第一クラッド層1
023、AlGaAsの第一グレーディッド(graded)
層1024、InGaAs/GaAsの歪み量子井戸活
性層1025、AlGaAsの第二グレーディッド(gr
aded)層1026、円形の回折格子を備えたp型AlG
aAsの第二クラッド層1027、円柱状のp型AlG
aAsの第三クラッド層1028、p型GaAsのキャ
ップ層1029が順次形成されたものである。
【0010】図27の構造において、p型GaAsのキ
ャップ層1029から注入される電流は、円柱状のp型
AlGaAsの第三クラッド層1028内を導電し、円
形の回折格子を備えたp型AlGaAsの第二クラッド
層1027とAlGaAsの第一グレーディッド(grad
ed)層1026を導通した後、InGaAs/GaAs
の歪み量子井戸活性層1025に注入される。この時、
円形の回折格子を備えたp型AlGaAsの第二クラッ
ド層1027とAlGaAsの第一グレーディッド(gr
aded)層1026の合計膜厚は約0.3μmと薄いた
め、これら2層での電流の横方向の拡がりを抑えること
ができ、InGaAs/GaAsの歪み量子井戸活性層
1025に有効に電流が注入され、歪み量子井戸活性層
1025で発光が生じる。発光した光は、p型AlGa
Asの第二クラッド層1027上に形成されている2次
の円形の回折格子により回折の影響を受ける。この円形
の回折格子の2次の回折により歪み量子井戸活性層10
25で発光した光は回折格子の中心方向に2次元的に閉
じ込められレーザ発振が生じる。レーザ光は円形の回折
格子による1次の回折により基板に対して法線方向に出
射される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図25に示
した従来例に示す半導体レーザ装置においては、基板表
面に対して法線方向に光を取り出すことは不可能であ
り、またレーザ光の共振器面を形成するために基板を劈
開する工程が必要である。このため、基板劈開をしない
状態での半導体レーザ装置の検査を行うことは不可能で
ある。さらに、同一基板上に2次元的に半導体レーザ装
置を集積化することが困難であるため、並列に光を処理
する光コンピューティングや光インターコネクションの
光源には適していない。
【0012】さらに、書き換え型や高密度光ディスクに
おいては、光利用効率を大きくするために、光ピックア
ップの光学系においてレンズのレーザ側のNA(Numeri
calAperture)はCDに比べて大きく設計されているた
め、非点隔差の影響が出やすい。そのため非点隔差を補
正するための光学部品が必要となる。このような光学部
品は、光ピックアップの小型化、低コスト化を阻害する
要因となるため、用いないことが強く要望されている。
そのためには、半導体レーザ装置の非点隔差として5μ
m以下にする必要がある。図25に示す従来例の半導体
レーザ装置においては非点隔差が10μm程度と大き
く、非点隔差を補正する光学部品を使用しなければ、レ
ーザからの出射光をレンズで集光した場合にスポット状
に小さくしぼれないという問題がある。
【0013】次に、図26に示す従来例の面発光半導体
レーザ装置においては、レーザ光を基板表面に対して法
線方向に取り出すことができるが、電流注入する活性領
域の面積が直径25μm程度と非常に小さいため、レー
ザ光が活性層で得ることができるモード利得が小さく、
さらに、微分抵抗が大きくなるため発熱の影響も大きく
なり光出力が10mW程度で熱飽和してしまい高出力動
作に向いていない。事実、図26に示す面発光レーザは
光出力12mW程度で光出力が発熱により飽和してい
る。この構造では活性領域の面積を大きくし、さらに発
熱の影響をさけるためには、電流注入する活性領域の面
積を大きくすればよいが、この場合、基板に平行な方向
の横モードが不安定となり、単峰性の遠視野像が得られ
ない。したがって活性領域の面積を大きくすれば、レー
ザ光と光ファイバー、あるいはレンズとの光の結合効率
が低下してしまう。あるいは、光ピックアップに応用し
た場合、スポット状にビームを絞れないという問題が生
じ、実用上重大な支障をきたす。さらに、図26に示す
従来の面発光レーザにおいては、可飽和吸収体はレーザ
構造内に形成されず、自励発振を得ることは不可能であ
る。このため、発振スペクトルはシングルモードとな
り、光ピックアップの光源として用いた場合ディスクか
らの戻り光により干渉性の雑音が発生し、さらに半導体
レーザの動作温度が変化した場合、モードホッピング雑
音も発生する。このような面発光半導体レーザ装置を光
ピックアップの光源として用いた場合、信号のS/N比
の低下をもたらし、実用上非常に重大な支障をきたす。
【0014】次に、図27に示す従来例の他の面発光半
導体レーザ装置においては、レーザ光を基板表面に対し
て法線方向に取り出すことができ、さらに円形の回折格
子により光を基板に平行な方向に2次元的に閉じ込める
ことができるために電流注入する活性領域の直径を10
0μm程度に大きくできる。このため、単峰性の遠視野
像を得つつ、活性領域の面積を大きくすることが可能と
なる。しかしながら、この構造では回折格子が大気にさ
らされているため、活性層中の電界分布は屈折率の高い
基板側に押しやられ、レーザ光と回折格子との結合係数
を高めることができず、回折格子の回折効率が低下し活
性層への基板表面に対して平行な面内への光の閉じ込め
と、基板表面に対して法線方向への光の放射を困難にす
る。このため、発振しきい電流値と動作電流値が増大す
る。動作電流値の増大は発熱をもたらし、熱による光出
力の飽和につながる。また、高出力動作させるために
は、レーザ光のもつ電界分布と、活性層において電流注
入されている活性領域との重なりを大きくし、レーザ光
が活性層で得るモード利得を大きくする必要があるが、
電界分布が大きく基板側に押しやられてしまう図27に
示す構造では、電界分布と活性領域との重なりを大きく
することは困難となる。このため、この面発光レーザ装
置では高出力動作は困難である。事実、発熱の影響を殆
ど無視できるデューティー比1%のパルス駆動では最大
光出力130mWの高出力動作が得られているものの、
発熱の影響を受けるcw駆動では最大数mW程度しか得
られていない。さらに、可飽和吸収体はレーザ構造内に
形成されず、自励発振を得ることは不可能である。この
ため、発振スペクトルはシングルモードとなり、光ピッ
クアップの光源として用いた場合ディスクからの戻り光
により干渉性の雑音が発生し、さらに半導体レーザの動
作温度が変化した場合、モードホッピング雑音も発生す
る。このように面発光レーザ装置を光ピックアップの光
源として用いた場合、良好なS/N比を有する信号を得
ることができず、実用上非常に重大な支障をきたす。
【0015】前記に鑑み、本発明は、高出力動作が可能
で、2次元的に同一基板に集積可能な面発光レーザと、
高出力動作が可能で、2次元的に同一基板に集積可能か
つ、非点隔差の小さい自励発振可能な面発光レーザ装置
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、円形の回折格
子上にレーザ光に対して透明な半導体層が存在する構造
にすることにより、レーザ光と回折格子との結合係数を
高め、さらにレーザ光の受けるモード利得を高める結
果、高出力動作を得ることができる。また、レーザ光を
吸収する光吸収半導体層を形成することにより自励発振
特性をも得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、一導電型の半導体基板上に形成された一導電型の第
一光ガイド層、活性層、円形の回折格子を備えた逆導電
型の第二光ガイド層が順次形成されるとともに、前記第
二光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より発振さ
れるレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロック層
が形成され、前記窓に逆導電型の第三光ガイド層が形成
されているものである。
【0018】請求項1の構成により、第二光ガイド層に
形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折され、
光が半導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉じ込
められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に非点
収差の小さいレーザ光を出射することができる。また、
電流ブロック層はレーザ光に対して透明であるため電流
ブロック層でレーザ光が吸収されることなく光を有効に
取り出すことができる。また、回折格子が露出されるこ
となく回折格子上に半導体層が形成されているために、
レーザ内の電界分布は半導体基板側に大きく押しやられ
ることがなくなり、電界分布と回折格子との結合を大き
くすることができ、回折効率を高めることができ、さら
に、レーザ光が活性層で得ることができるモード利得が
大きくなる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1の構成に、活
性層が量子井戸構造を有している構成を付加するもので
ある。
【0020】請求項2の構成により、レーザ光が活性層
で得ることができるモード利得を増大することができ、
さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減するこ
とができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は2の構成
に、第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第三光ガイド
層の内、少なくともいずれかの一層中に活性層より発振
されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を一層以上含
むことを付加するものである。
【0022】請求項3の構成によりさらに、自励発振特
性を得ることができる。請求項4の発明は、請求項3の
発明に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0023】請求項4の構成により、光吸収半導体層で
の可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性を
容易に得ることができる。
【0024】請求項5の発明は、一導電型の半導体基板
上に形成された一導電型の第一光ガイド層、活性層、逆
導電型の第二光ガイド層、円形の回折格子を備え、再成
長を容易にする逆導電型の第三光ガイド層が順次形成さ
れるとともに、前記第三光ガイド層上に窓を有し、かつ
前記活性層より発振されるレーザ光に対して透明な一導
電型の電流ブロック層が形成され、前記窓に逆導電型の
第四光ガイド層が形成されているものである。
【0025】請求項5の構成により、第三光ガイド層に
形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折され、
光が半導体基板表面に対して平行な方向に2次元的に閉
じ込められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に
非点収差の小さいレーザ光を出射することができる。ま
た、電流ブロック層はレーザ光に対して透明であるため
電流ブロック層でレーザ光が吸収されることなく光を有
効に取り出すことができる。また、回折格子上に半導体
層が形成されているために、レーザ内の電界分布は半導
体基板側に大きく押しやられることがなくなり、電界分
布と回折格子との結合を大きくすることができ、回折効
率を高めることができ、さらに、レーザ光が活性層で得
ることができるモード利得が大きくなる。また、再成長
が容易になり、電流−電圧特性における微分抵抗を低減
することができる。
【0026】請求項6の発明は、請求項5の構成に、活
性層が量子井戸構造を有している構成を付加するもので
ある。
【0027】請求項6の構成により、レーザ光が活性層
で得ることができるモード利得を増大することができ、
さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減するこ
とができる。
【0028】請求項7の発明は、請求項5又は6の構成
に、第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第四光ガイド
層の内、少なくともいずれかの一層中に活性層より発振
されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を一層以上含
む構成を付加するものである。
【0029】請求項7の構成によりさらに、自励発振特
性を得ることができる。請求項8の発明は、請求項7の
構成に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0030】請求項8の構成により、光吸収半導体層で
の可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性を
容易に得ることができる。
【0031】請求項9の発明は、請求項5又は6の構成
に、第三光ガイド層が、活性層より発振されるレーザ光
を吸収する構成を付加するものである。
【0032】請求項9の構成により、自励発振特性を得
ることができる。請求項10の発明は、請求項9の構成
に、第三光ガイド層が量子井戸構造を有している構成を
付加するものである。
【0033】請求項10の構成により、第三光ガイド層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0034】請求項11の発明は、一導電型の半導体基
板上に形成された一導電型の第一光ガイド層、活性層、
円形の回折格子を備えた逆導電型の第二光ガイド層、再
成長を容易にする逆導電型の第三光ガイド層が順次形成
されるとともに、前記第三光ガイド層上に窓を有し、か
つ前記活性層より発振されるレーザ光に対して透明な一
導電型の電流ブロック層が形成され、前記窓に逆導電型
の第四光ガイド層が形成されているものである。
【0035】請求項11の構成により、第二光ガイド層
に形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折さ
れ、光が半導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉
じ込められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に
非点収差の小さいレーザ光を出射することができる。ま
た、電流ブロック層はレーザ光に対して透明であるため
電流ブロック層でレーザ光が吸収されることなく光を有
効に取り出すことができる。また、回折格子上に半導体
層が形成されているために、レーザ内の電界分布は半導
体基板側に大きく押しやられることがなくなり、電界分
布と回折格子との結合を大きくすることができ、回折効
率を高めることができ、さらに、レーザ光が活性層で得
ることができるモード利得が大きくなる。また、再成長
が容易になり、電流−電圧特性における微分抵抗を低減
することができる。
【0036】請求項12の発明は、請求項11の構成
に、活性層が量子井戸構造を有している構成を付加する
ものである。
【0037】請求項12の構成により、レーザ光が活性
層で得ることができるモード利得を大きくすることがで
き、さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減す
ることができる。
【0038】請求項13の発明は、請求項11又は12
の構造に、第一光ガイド層、前記第二光ガイド層及び前
記第四光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に
活性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体
層を一層以上含む構成を付加するものである。
【0039】請求項13の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項14の発明は、請求項13の
構成に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0040】請求項14の構成により、光吸収半導体層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0041】請求項15の発明は、請求項11又は12
の構成に、第三光ガイド層が、活性層より発振されるレ
ーザ光を吸収する構成を付加するものである。
【0042】請求項15の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項16の発明は、請求項15の
構成に、第三光ガイド層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0043】請求項16の構成により、第三光ガイド層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0044】請求項17の発明は、一導電型の半導体基
板上に形成された一導電型の第一光ガイド層、円形の回
折格子を備えた活性層、逆導電型の第二光ガイド層が順
次形成されるとともに、前記第二光ガイド層上に窓を有
し、かつ前記活性層より発振されるレーザ光に対して透
明な一導電型の電流ブロック層が形成され、前記窓に逆
導電型の第三光ガイド層が形成されているものである。
【0045】請求項17の構成により、活性層に形成さ
れた円形の回折格子によりレーザ光は回折され、光が半
導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉じ込めら
れ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に非点収差
の小さいレーザ光を出射することができる。また、電流
ブロック層はレーザ光に対して透明であるため電流ブロ
ック層でレーザ光が吸収されることなく光を有効に取り
出すことができる。また、回折格子上に半導体層が形成
されているために、レーザ内の電界分布は半導体基板側
に大きく押しやられることがなくなり、電界分布と回折
格子との結合を大きくすることができ、回折効率を高め
ることができ、さらに、レーザ光が活性層で得ることが
できるモード利得が大きくなる。
【0046】請求項18の発明は、請求項17の構成
に、活性層が量子井戸構造を有している構成を付加する
ものである。
【0047】請求項18の構成により、レーザ光が活性
層で得ることができるモード利得を増大することがで
き、さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減す
ることができる。
【0048】請求項19の発明は、請求項17又は18
の発明に、第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第三光
ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に活性層よ
り発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を一層
以上含む構成を付加するものである。
【0049】請求項19の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項20の発明は、請求項19の
発明に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0050】請求項20の構成により、光吸収半導体層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0051】請求項21の発明は、一導電型の半導体基
板上に形成された一導電型の第一光ガイド層、円形の回
折格子を備えた活性層、逆導電型の第二光ガイド層、再
成長を容易にする逆導電型の第三光ガイド層が順次形成
されるとともに、前記第三光ガイド層上に窓を有し、か
つ前記活性層より発振されるレーザ光に対して透明な一
導電型の電流ブロック層が形成され、前記窓に逆導電型
の第四光ガイド層が形成されているものである。
【0052】請求項21の構成により、活性層に形成さ
れた円形の回折格子によりレーザ光は回折され、光が半
導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉じ込めら
れ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に非点収差
の小さいレーザ光を出射することができる。また、電流
ブロック層はレーザ光に対して透明であるため電流ブロ
ック層でレーザ光が吸収されることなく光を有効に取り
出すことができる。また、回折格子上に半導体層が形成
されているために、レーザ内の電界分布は半導体基板側
に大きく押しやられることがなくなり、電界分布と回折
格子との結合を大きくすることができ、回折効率を高め
ることができ、さらに、レーザ光が活性層で得ることが
できるモード利得が大きくなる。さらに、再成長が容易
になり、電流−電圧特性における微分抵抗を低減するこ
とができる。
【0053】請求項22の発明は、請求項21の構成
に、活性層が量子井戸構造を有している構成を付加する
ものである。
【0054】請求項22の構成により、レーザ光が活性
層で得ることができるモード利得を増大することがで
き、さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減す
ることができる。
【0055】請求項23の発明は、請求項21又は22
の構成に、第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第四光
ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に活性層よ
り発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を一層
以上含む構成を付加するものである。
【0056】請求項23の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項24の発明は、請求項23の
構成に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0057】請求項24の構成により、光吸収半導体層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0058】請求項25の発明は、請求項21又は22
の構成に、第三光ガイド層が、活性層より発振されるレ
ーザ光を吸収する構成を付加するものである。
【0059】請求項25の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項26の発明は、請求項25の
構成に、第三光ガイド層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0060】請求項26の構成により、第三光ガイド層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0061】請求項27の発明は、一導電型の半導体基
板上に形成され、円形の回折格子を備えた一導電型の第
一光ガイド層、一導電型の第二光ガイド層、活性層、逆
導電型の第三光ガイド層が順次形成されるとともに、前
記第三光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より発
振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロッ
ク層が形成され、前記窓に逆導電型の第四光ガイド層が
形成されているものである。
【0062】請求項27の構成により、第一光ガイド層
に形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折さ
れ、光が半導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉
じ込められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に
非点収差の小さいレーザ光を出射することができる。ま
た、電流ブロック層はレーザ光に対して透明であるため
電流ブロック層でレーザ光が吸収されることなく光を有
効に取り出すことができる。また、回折格子上に半導体
層が形成されているために、レーザ内の電界分布は半導
体基板側に大きく押しやられることがなくなり、電界分
布と回折格子との結合を大きくすることができ、回折効
率を高めることができ、さらに、レーザ光が活性層で得
ることができるモード利得が大きくなる。
【0063】請求項28の発明は、請求項27の構成
に、活性層が量子井戸構造を有している構成を付加する
ものである。
【0064】請求項28の構成により、レーザ光が活性
層で得ることができるモード利得を増大することがで
き、さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減す
ることができる。
【0065】請求項29の発明は、請求項27又は28
の構成に、第一光ガイド層、第二光ガイド層、第三光ガ
イド層及び第四光ガイド層の内、少なくともいずれかの
一層中に活性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸
収半導体層を一層以上含む構成を付加するものである。
【0066】請求項29の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項30の発明は、請求項29の
構成に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0067】請求項30の構成により、光吸収半導体層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0068】請求項31の発明は、一導電型の半導体基
板上に形成され、円形の回折格子を備えた一導電型の第
一光ガイド層、一導電型の第二光ガイド層、活性層、逆
導電型の第三光ガイド層、再成長を容易にする逆導電型
の第四光ガイド層が順次形成されるとともに、前記第四
光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より発振され
るレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロック層が
形成され、前記窓に逆導電型の第五光ガイド層が形成さ
れている構成とするものである。
【0069】請求項31の構成により、第一光ガイド層
に形成された円形の回折格子によりレーザ光は回折さ
れ、光が半導体基板に対して平行な方向に2次元的に閉
じ込められ、さらに半導体基板表面に対して法線方向に
非点収差の小さいレーザ光を出射することができる。ま
た、電流ブロック層はレーザ光に対して透明であるため
電流ブロック層でレーザ光が吸収されることなく光を有
効に取り出すことができる。また、回折格子上に半導体
層が形成されているために、レーザ内の電界分布は半導
体基板側に大きく押しやられることがなくなり、電界分
布と回折格子との結合を大きくすることができ、回折効
率を高めることができ、さらに、レーザ光が活性層で得
ることができるモード利得が大きくなる。さらに、再成
長が容易になり、電流−電圧特性における微分抵抗を低
減することができる。
【0070】請求項32の発明は、請求項31の構成
に、活性層が量子井戸構造を有している構成を付加する
ものである。
【0071】請求項32の構成によりレーザ光が活性層
で得ることができるモード利得を増大することができ、
さらに活性層を伝搬するときにうける損失を低減するこ
とができる。
【0072】請求項33の発明は、請求項31又は32
の構成に、第一光ガイド層、第二光ガイド層、第三光ガ
イド層及び第五光ガイド層の内、少なくともいずれかの
一層中に活性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸
収半導体層を一層以上含む構成を付加するものである。
【0073】請求項33の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項34の発明は、請求項33の
構成に、光吸収半導体層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0074】請求項34の構成により、光吸収半導体層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0075】請求項35の発明は、請求項31又は32
の構成に、第四光ガイド層が、活性層より発振されるレ
ーザ光を吸収する構成を付加するものである。
【0076】請求項35の構成により、自励発振特性を
得ることができる。請求項36の発明は、請求項35の
構成に、第四光ガイド層が量子井戸構造を有している構
成を付加するものである。
【0077】請求項36の構成により、第四光ガイド層
での可飽和吸収効果を高めることができ、自励発振特性
を容易に得ることができる。
【0078】以下、本発明の実施形態に係る面発光半導
体レーザ装置について図面を参照しながら説明する。
【0079】(実施の形態1)図1は第一の実施形態に
係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示して
いる。この構造はn型のGaAs基板1の上にn型Ga
Asのバッファ層2(厚さ0.5μm)が形成され、そ
の上にn型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層3(厚
さ2.0μm)、Ga0.85Al0.15Asの活性層4(厚
さ20nm)、円形の回折格子を備えたp型Ga0.5
0.5Asの第二光ガイド層5(厚さ0.25μm)が
順次形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネ
ルとなる円状の窓6a(半径20μm)以外の領域に、
活性層4より発振されるレーザ光に対して透明なn型の
Ga0.45Al0.55Asの電流ブロック層6(厚さ1.0
μm)が形成されている。さらにその上にp型Ga0.5
Al0.5Asの第三光ガイド層7(厚さ2.0μm)と
窓8aが形成されたp型GaAsのコンタクト層8(厚
さ2.0μm)が形成されている。
【0080】電流ブロック層6のAlAs混晶比は、窓
6a内外の電界の結合係数に大きく影響を及ぼす。この
電界の結合係数が小さい場合、窓6aの内外で電界が反
射してしまい光を有効に使うことができず、発振しきい
電流値の増大につながるため、電流ブロック層6のAl
As混晶比は注意深く決める必要がある。図2に電流ブ
ロック層6のAlAs混晶比Xbをパラメータとした場
合の、窓6a内外の電界の結合係数(C0)と第二光ガ
イド層5の膜厚依存性の計算結果を示す。図2に示すよ
うに、電流ブロック層6のAlAs混晶比(Xb)が高
くなる、あるいは、第二光ガイド層5の膜厚が小さくな
れば、窓6a内外の実効屈折率差が大きくなるため窓6
aの境界部での電界の反射が生じるため電界の結合係数
が小さくなる。本実施形態においては、レーザ光を、活
性層4に対して平行な方向かつ、円状の窓6aの中心方
向に向かってゆるやかに閉じ込め、さらに窓6aを通じ
て注入される電流を第二光ガイド層5で窓6aの外側に
向かって広げ、広い活性層領域に電流を注入するため
に、電流ブロック層6を第三光ガイド層7のAlAs混
晶比0.5よりも0.05大きい値の0.55とし、第
二光ガイド層5の膜厚を0.25μmとしている。この
時、窓6aの内部の実効屈折率は、窓の外部における回
折格子の頂上部を含む領域での実効屈折率に対して3×
10-3とごくわずかの大きさだけ大きくなる。この場
合、レーザ光の電界が電流注入の窓6aの境界部分で受
ける反射は非常に小さくなり、窓の内外の電界の結合係
数(C0)は99%の高効率となる。
【0081】また、電流ブロック層6はレーザ光に対し
て透明であるため回折格子の1次の回折により基板表面
に対して法線方向に出射される光が吸収される事なく、
有効に光を取り出すことができる。
【0082】本実施形態では電流ブロック層6のAlA
s混晶比を第三光ガイド層7のAlAs混晶比よりも高
く設定しているが、レーザ発振光に対して透明であれば
第三光ガイド層7のAlAs混晶比よりも低くしてもか
まわない。この場合窓6a内の実効屈折率は窓6a外の
実効屈折率よりも低くなり、光分布は窓6a外に大きく
しみ出し、大きな半径を有する回折格子とレーザ光との
結合効率を高めることができる。
【0083】回折格子の断面は深さ40nmの長方形の
形状を持っており、回折格子の格子のピッチは234n
mでありレーザ光に対して2次の回折格子としている。
【0084】発振しきい電流値に大きく影響を及ぼすの
は、実効的な光の反射率(Re)であり、この値は、窓
の内外の電界の結合係数と回折格子による光の帰還反射
率(Rg)により次式で与えられる。
【0085】Re=Rg0 2 (式1) 回折格子のピッチを234nm、回折格子の深さを40
nm一定として、第二光ガイド層5の膜厚(活性層と第
二光ガイド層の境界面と回折格子の頂上面との距離)を
変化させた場合の光の帰還反射率の計算結果を図3に示
す。図3に示すように、光の帰還反射率には第二光ガイ
ド層の膜厚に対して最大値が存在し第二光ガイド層の厚
さが0.11μmで最大値72%が得られる。従来例で
示したように回折格子が大気にさらされている場合、あ
るいは回折格子上に存在する半導体層が厚さ1μm以下
の場合、光分布は屈折率の高い基板側に大きく押しやら
れた形となり、レーザ光の電界と回折格子の結合効率が
小さくなり大きな光の帰還反射率を得ることが困難とな
る。一方、本実施形態においては、回折格子上にレーザ
光に対して透明な半導体層が存在するために光分布が半
導体基板側に大きく押しやられることがなく、70%以
上の高い光の帰還反射率を得ることが可能となるのであ
る。また実効的な光の反射率(Re)の第二光ガイド層
の膜厚に対する変化率が小さくなり、制御性良く帰還反
射率を制御することが可能となり、精密な素子特性の制
御が可能となる。帰還反射率が高すぎると、窓6a外へ
の光分布の広がりが小さくなり、活性領域の面積が小さ
くなってしまうため好ましくなく、逆に帰還反射率が小
さすぎると反射率Reの値が小さくなってしまい発振し
きい電流値の増大につながる。本実施形態では第二光ガ
イド層5の膜厚を0.25μmとして帰還反射率Rg
値を40%としている。この時、光分布は、電流注入の
ための窓6a外に半径250μm程度広がることが可能
となり、光分布の面積を大きくすることができ、活性層
4の活性領域と光分布の重なりが大きくなりレーザ光が
活性層4でうけるモード利得が大きくなる結果、高出力
動作が可能となる。
【0086】また、電流注入のための円状の窓6aの半
径も20μmと大きいため微分抵抗も3Ωと低く発熱の
影響も少ない。
【0087】図4に、作製した素子の電流−光出力特性
を示す。発振しきい電流値は、25mAであり、最大光
出力は室温cw動作において50mWという高出力特性
が得られている。
【0088】図5に作製した素子の遠視野像を示す。ビ
ーム拡がり角の半値幅が1.5°の単峰性のパターンが
得られており、基本モード発振を生じていることがわか
る。また、非点隔差の測定結果は、1mWから50mW
の広い範囲において2μm以下の低非点隔差が得られ
た。この様な、低非点隔差かつ、単峰性かつ、拡がり角
の小さい円形状のビームパターンを有する面発光半導体
レーザ装置は、光ピックアップや光情報システム等への
応用を考えると、レンズでレーザ光を集光した場合スポ
ット状に絞ることが可能であり、またレンズや光ファイ
バーとの高効率の光の結合が得られ非常に有利である。
【0089】特に、活性層4を量子井戸構造とすること
により、活性層4でレーザ光が得る利得が増大するた
め、発振しきい値と動作電流値を低減でき、さらに、高
出力動作が可能となる。量子井戸構造として、780n
m帯の発振をする8nmの厚さのGa0.95Al0.05As
ウェル層の3層と5nmの厚さのGa0.7Al0.3Asバ
リア層の4層からなるマルチカンタムウェル(MQW)
構造を用いたときの電流−光出力特性を図6に示す。図
6に示すように最大120mW以上の光出力が得られ
た。もちろん、他の量子井戸構造、すなわち、シングル
カンタムウェル(SQW)構造、ダブルカンタムウェル
(DQW)構造、トリプルカンタムウェル(TQW)構
造、グリン(GRIN)構造、または、そのセパレート
コンファインメントへテロストラクチャー(SCH)構
造などでもかまわない。
【0090】また、電流ブロック層6がレーザ発振光に
対して透明であるため、光分布が電流ブロック層6下の
活性層4に大きく広がるように、回折格子の深さ及びピ
ッチを決めることができ、電流ブロック層6下の活性層
4を可飽和吸収体として働かせ自励発振を得ることも可
能である。
【0091】図7は図1で示した本発明の一実施形態に
係る面発光半導体レーザ装置の製造工程図である。図7
を参照して面発光半導体レーザ装置の製造工程を説明す
る。図7(a)に示すように、n型のGaAs基板1の
上に、n型GaAsのバッファ層2(厚さ0.5μ
m)、n型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層3(厚
さ2.0μm)、Ga0.85Al0.15Asの活性層4(厚
さ20nm)およびp型Ga0.5Al0.5As5′(厚さ
0.25μm)を順次形成する。
【0092】次に図7(b)に示すように、深さ40n
m、ピッチ234nmの円形の回折格子5aを電子ビー
ム露光と反応性イオンエッチングの技術を用いて、p型
Ga 0.5Al0.5As層5′の上に形成して円形の回折格
子を備えた第二光ガイド層5を形成する。
【0093】次に図7(c)に示すように、表面にn型
のGa0.45Al0.55As6′(厚さ1.0μm)をMO
CVD法あるいはMBE法で成長させる。
【0094】次に、図7(d)に示すように、n型のG
0.45Al0.55As6′中に円状の窓6aをフォトリソ
グラフィー技術を用い、エッチングにより形成してn型
Ga 0.45Al0.55Asの電流ブロック層6を形成する。
エッチングの方法としては、酒石酸などのエッチャント
で電流ブロック層6のエッチングを行なう。窓6aの半
径は20μmとした。
【0095】ここで、窓6aの側面形状は逆メサ形状よ
りも、順メサ形状とすることが好ましい。逆メサ形状と
した場合には、順メサ形状とした場合に比べて結晶成長
が困難となり、特性の低下に起因する歩留りの低下を招
く恐れがあるためである。実際に、逆メサ形状の場合、
窓6aの側面の部分において成長したGaAlAsの結
晶性が損なわれ、作製された素子のしきい値電流は、順
メサ形状の素子に比べて、約10mA高くなった。
【0096】次に、図7(e)に示すように、MOCV
DあるいはMBE成長法により、表面にp型Ga0.5
0.5Asの第三光ガイド層7(厚さ2.0μm)とp
型GaAs8′を再成長により順次形成する。このと
き、p型Ga0.5Al0.5Asの第三光ガイド層7のドー
パントにZnを使用する場合には、Znの円状の窓6a
領域への成長中の拡散による特性への影響があるため、
少なくとも、再成長界面においてキャリア濃度を1018
cm-3以下にする必要がある。本実施例では、7×10
17cm-3とした。もちろん、カーボンなど拡散のあまり
ないドーバントを用いる方法もある。
【0097】次に、図7(f)に示すように、p型Ga
As8′中にレーザ光を取り出すための円状の窓8aを
フォトリソグラフィー技術を用い、エッチングにより形
成してp型GaAsのコンタクト層8を形成する。エッ
チングの方法としては、酒石酸などのエッチャントでコ
ンタクト層8のエッチングを行なう。窓8aの半径は2
0μmとした。最後に、n型のGaAs基板1およびp
型GaAsのコンタクト層8にそれぞれ電極(図示せ
ず)を形成する。
【0098】(実施の形態2)以下、本発明の第二の実
施形態に係る面発光半導体レーザ装置について図面を参
照しながら説明する。
【0099】図8は第二の実施形態に係る面発光半導体
レーザ装置の断面図と平面図を示している。n型のGa
As基板21の上に、n型GaAsのバッファ層22が
形成され、その上にn型のGa0.5Al0.5Asの第一光
ガイド層a23、n型Ga0. 86Al0.14Asの光吸収半
導体層24、n型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層
b25、Ga0.85Al0.15Asの活性層26、円形の回
折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5Asの第二光ガイド
層27が順次形成され、その上の電流狭窄のために電流
チャンネルとなる円状の窓28a以外の領域に活性層2
6より発振されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45
Al0.55Asの電流ブロック層28が形成されている。
さらにその上にp型Ga0.5Al0.5Asの第三光ガイド
層29と窓30aが形成されたp型GaAsのコンタク
ト層30が形成されている。この構造は、図1に示した
構造の第一光ガイド層の層中に光吸収半導体層が形成さ
れたものである。
【0100】第二の実施形態に係る構造において作製し
た素子の電流−光出力特性を図9に示す。発振しきい電
流値は、30mAであり、最大光出力は室温cw動作に
おいて50mWという高出力特性が得られている。
【0101】図10に作製した素子の遠視野像を示す。
ビーム拡がり角の半値幅が1.2°の単峰性のパターン
が得られており、基本モード発振を生じていることがわ
かる。また、非点隔差の測定結果は、1mWから50m
Wの広い範囲において2μm以下の低非点隔差が得られ
た。
【0102】図8の実施形態に係る構造において、光吸
収半導体層24の可飽和吸収効果により自励発振を生じ
ることが可能となる。即ち、光吸収半導体層24の光吸
収は活性層26からの光が強まっていくと、光吸収半導
体層24にキャリアが励起され、吸収が飽和し導波損失
が急激に小さくなりレーザ光の強さが急激に強くなる。
レーザ光が強くなると光吸収半導体層24のキャリアは
再結合により失われ再び吸収が回復しレーザ光の強さが
小さくなる。この現象が繰り返され自励発振が生じる。
この自励発振現象は、この面発光半導体レーザ装置を光
ピックアップの光源に利用した場合、ディスクからの反
射光により戻り光雑音を低減することに有効である。と
くに光ディスクの情報を再生する場合に用いられる光出
力3mW時の相対雑音強度は0〜20%の戻り光率にお
いて−135dB/Hzの低雑音特性を示した。
【0103】この様な、低雑音特性かつ、低非点隔差か
つ、単峰性かつ、拡がり角の小さい円形状のビームパタ
ーンを有する面発光半導体レーザ装置は、光ピックアッ
プや光情報システム等への応用を考えると、レンズでレ
ーザ光を集光した場合スポット状に絞ることが可能であ
り、また、反射光による信号のS/N比の劣化もなく、
さらにレンズや光ファイバーとの高効率の光の結合が得
られ非常に有利である。
【0104】特に、活性層26を量子井戸構造とするこ
とにより利得が増大し、電流注入量の小さな部分の活性
層におけるモード損失を低減できるため、発振しきい電
流値と動作電流値を低減できる。量子井戸構造として、
780nm帯の発振をする8nmの厚さのGa0.95Al
0.05Asウェル層の3層、5nmの厚さのGa0.7Al
0.3Asバリア層の4層からなるマルチカンタムウェル
(MQW)構造を用いたときの電流−光出力特性を図1
1に示す。図11に示すように100mW以上の光出力
が得られた。もちろん、他の量子井戸構造、すなわち、
シングルカンタムウェル(SQW)構造、ダブルカンタ
ムウェル(DQW)構造、トリプルカンタムウェル(T
QW)構造、グリン(GRIN)構造、または、そのセ
パレートコンファインメントへテロストラクチャー(S
CH)構造などでもかまわない。
【0105】さらに、光吸収半導体層24を量子井戸構
造とすることにより、さらに、容易に自励発振が得ら
れ、しきい値及び、動作電流値を低減できる。量子井戸
構造として、厚さ10nmのn型のGa0.91Al0.09
sシングルカンタムウェル(SQW)を用いたときの電
流−光出力特性を図12に示す。図12に示すように1
20mW以上の光出力が得られた。もちろん、他の量子
井戸構造、すなわち、マルチカンタムウェル(MQW)
構造、ダブルカンタムウェル(DQW)構造、トリプル
カンタムウェル(TQW)構造、グリン(GRIN)構
造、または、そのセパレートコンファインメントへテロ
ストラクチャー(SCH)構造などでもかまわない。
【0106】(実施の形態3)図13は第三の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型GaAs基板41の上に、n型GaAsの
バッファ層42が形成され、その上にn型Ga0.5Al
0.5Asの第一光ガイド層43、Ga0.85Al0. 15As
の活性層44、p型Ga0.5Al0.5Asの第二光ガイド
層45、円形の回折格子を備え、再成長を容易にするp
型Ga0.8Al0.2Asの第三光ガイド層46が順次形成
され、その上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる
円状の窓47a以外の領域に、活性層44より発振され
るレーザ光に対して透明なn型Ga 0.45Al0.55Asの
電流ブロック層47が形成されている。さらにその上に
p型Ga0.5Al0.5Asの第四光ガイド層48と窓49
aが形成されたp型GaAsのコンタクト層49が順次
形成されている。
【0107】(実施の形態4)図14は第四の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型のGaAs基板61の上に、n型GaAs
のバッファ層62が形成され、その上にn型Ga0.5
0.5Asの第一光ガイド層a63、n型のGa 0.86
0.14Asの光吸収半導体層64、n型のGa0.5Al
0.5Asの第一光ガイド層b65、Ga0.85Al0.15
sの活性層66、p型のGa0.5Al0.5Asの第二光ガ
イド層67、円形の回折格子を備え、再成長を容易にす
るp型Ga0. 8Al0.2Asの第三光ガイド層68が順次
形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネルと
なる円状の窓69a以外の領域に、活性層66より発振
されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55
sの電流ブロック層69が形成されている。さらに、そ
の上にp型Ga0.5Al0.5Asの第四光ガイド層70
と、窓71aが形成されたp型GaAsのコンタクト層
71が形成されている。すなわち、この構造は図13に
示した構造の第一光ガイド層中に光吸収半導体層が形成
されたものである。
【0108】(実施の形態5)図15は第五の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型GaAs基板81の上に、n型GaAsの
バッファ層82が形成され、その上にn型Ga0.5Al
0.5As第一光ガイド層83、Ga0.85Al0.15As活
性層84、円形の回折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5
As第二光ガイド層85、再成長を容易にするp型Ga
0.8Al0.2As第三光ガイド層86が順次形成され、そ
の上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円状の窓
87a以外の領域に、活性層84より発振されるレーザ
光に対して透明なn型Ga0.45Al 0.55Asの電流ブロ
ック層87が形成されている。さらに、その上にp型G
0. 5Al0.5Asの第四光ガイド層88と窓89aが形
成されたp型GaAsのコンタクト層89が形成されて
いる。
【0109】(実施の形態6)図16は第六の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型GaAs基板101の上に、n型GaAs
バッファ層102が形成され、その上にn型Ga0.5
0.5As第一光ガイド層a103、n型Ga0. 86Al
0.14As光吸収半導体層104、n型Ga0.5Al0.5
s第一光ガイド層b105、Ga0.85Al0.15As活性
層106、円形の回折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5
Asの第二光ガイド層107、再成長を容易にするp型
Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層108が順次形成さ
れ、その上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円
状の窓109a以外の領域に、活性層106より発振さ
れるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55As
電流ブロック層109が形成されている。さらに、その
上にp型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層110と窓
111aが形成されたp型のGaAsコンタクト層11
1が形成されている。すなわち、この構造は図15に示
した構造の第一光ガイド層中に光吸収半導体層が形成さ
れたものである。
【0110】(実施の形態7)図17は第七の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型のGaAs基板121の上に、n型GaA
sバッファ層122が形成されており、その上にn型G
0.5Al0.5As第一光ガイド層123、円形の回折格
子を備えたGa0.85Al0.15As活性層124、p型G
0.5Al0.5As第二光ガイド層125が順次形成さ
れ、その上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円
状の窓126a以外の領域に、活性層124より発振さ
れるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55As
電流ブロック層126が形成されている。さらに、その
上にp型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層127と窓
128aが形成されたp型GaAsコンタクト層128
が形成されている。
【0111】(実施の形態8)図18は第八の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型のGaAs基板141の上に、n型GaA
sバッファ層142が形成され、その上にn型のGa
0.5Al0.5As第一光ガイド層a143、n型Ga0.86
Al0.14As光吸収半導体層144、n型Ga0.5Al
0.5As第一光ガイド層b145、円形の回折格子を備
えたGa0.85Al0.15As活性層146、p型Ga0.5
Al0.5As第二光ガイド層147が順次形成され、そ
の上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円状の窓
148a以外の領域に、活性層146より発振されるレ
ーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55As電流ブ
ロック層148が形成されている。さらに、その上にp
型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層149と窓150
aが形成されたp型GaAsコンタクト層150が形成
されている。すなわち、この構造は図17に示した構造
の第一光ガイド層中に光吸収半導体層が形成されたもの
である。
【0112】(実施の形態9)図19は第九の実施形態
に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示し
ている。n型のGaAs基板161の上に、n型のGa
Asバッファ層162が形成され、その上にn型のGa
0.5Al0.5As第一光ガイド層163、円形の回折格子
を備えたGa0.85Al0.15As活性層164、p型Ga
0.5Al0.5As第二光ガイド層165、再成長を容易に
するp型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層166が順
次形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネル
となる円状の窓167a以外の領域に、活性層164よ
り発振されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al
0.55As電流ブロック層167が形成されている。さら
に、その上にp型Ga0.5Al0.5Asの第四光ガイド層
168と窓169aが形成されたp型GaAsコンタク
ト層169が形成されている。
【0113】(実施の形態10)図20は第十の実施形
態に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を示
している。n型のGaAs基板181の上に、n型Ga
Asバッファ層182が形成され、その上にn型Ga
0.5Al0.5As第一光ガイド層a183、n型Ga 0.86
Al0.14As光吸収半導体層184、n型Ga0.5Al
0.5As第一光ガイド層b185、円形の回折格子を備
えたGa0.85Al0.15As活性層186、p型Ga0.5
Al0.5As第二光ガイド層187、再成長を容易にす
るp型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層188が順次
形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネルと
なる円状の窓189a以外の領域に、活性層186より
発振されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al
0.55As電流ブロック層189が形成されている。さら
に、その上にp型Ga0.5Al0.5Asの第四光ガイド層
190と窓191aが形成されたp型GaAsのコンタ
クト層191が形成されている。すなわち、この構造は
図19に示した構造の第一光ガイド層中に光吸収半導体
層が形成されたものである。
【0114】(実施の形態11)図21は第十一の実施
形態に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を
示している。n型のGaAs基板201の上に、n型G
aAsバッファ層202が形成され、その上に円形の回
折格子を備えたn型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層
203、n型Ga0.45Al0.55As第二光ガイド層20
4、Ga0.85Al 0.15As活性層205、p型Ga0.5
Al0.5As第三光ガイド層206が順次形成され、そ
の上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円状の窓
207a以外の領域に、活性層205より発振されるレ
ーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55As電流ブ
ロック層207が形成されている。さらに、その上にp
型Ga 0.5Al0.5As第三光ガイド層208と窓209
aが形成されたp型GaAsコンタクト層209が形成
されている。
【0115】(実施の形態12)図22は第十二の実施
形態に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を
示している。n型のGaAs基板211の上に、n型G
aAsバッファ層212が形成され、その上にn型Ga
0.5Al0.5As第一光ガイド層a213、n型Ga0.86
Al0.14As光吸収半導体層214、円形の回折格子を
備えたn型Ga0. 5Al0.5As第一光ガイド層b21
5、n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層216、
Ga0.85Al0.15As活性層217、p型Ga0.5Al
0.5Asの第三光ガイド層218が順次形成され、その
上の電流狭窄のために電流チャンネルとなる円状の窓2
19a以外の領域に、活性層217より発振されるレー
ザ光に対して透明なn型Ga0.45Al0.55As電流ブロ
ック層219が形成されている。さらに、その上にp型
Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層220と窓221a
が形成されたp型GaAsコンタクト層221が形成さ
れている。すなわち、この構造は図21に示した構造の
第一光ガイド層中に光吸収半導体層が形成されたもので
ある。
【0116】(実施の形態13)図23は第十三の実施
形態に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を
示している。n型のGaAs基板231の上に、n型G
aAsバッファ層232が形成され、その上に円形の回
折格子を備えたn型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層
233、n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層23
4、Ga0.85Al 0.15As活性層235、p型Ga0.5
Al0.5As第三光ガイド層236、再成長を容易にす
るp型Ga0.8Al0.2As第四光ガイド層237が順次
形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネルと
なる円状の窓238a以外の領域に、活性層235より
発振されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al
0.55As電流ブロック層238が形成されている。さら
に、その上にp型のGa0.5Al0 .5As第五光ガイド層
239と窓240aが形成されたp型GaAsコンタク
ト層240が形成されている。
【0117】(実施の形態14)図24は第十四の実施
形態に係る面発光半導体レーザ装置の断面図と平面図を
示している。n型のGaAs基板251の上に、n型G
aAsバッファ層252が形成され、その上にn型Ga
0.5Al0.5As第一光ガイド層a253、n型のGa
0.86Al0.14As光吸収半導体層254、円形の回折格
子を備えたn型のGa0.5Al0.5As第一光ガイド層b
255、n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層25
6、Ga0.85Al0.15As活性層257、p型Ga0.5
Al0.5As第三光ガイド層258、再成長を容易にす
るp型Ga0.8Al0.2As第四光ガイド層259が順次
形成され、その上の電流狭窄のために電流チャンネルと
なる円状の窓260a以外の領域に、活性層257より
発振されるレーザ光に対して透明なn型Ga0.45Al
0.55As電流ブロック層260が形成されている。さら
に、その上にp型Ga0.5Al0.5As第五光ガイド層2
61と窓262aが形成されたp型GaAsコンタクト
層262が形成されている。すなわち、この構造は図2
3に示した構造の第一光ガイド層中に光吸収半導体層が
形成されたものである。
【0118】なお、上記全ての実施形態において、n型
の基板とn型の電流ブロック層を用いる場合のみを示し
たが、p型の基板を用い、p型の電流ブロック層を用い
ても構わない。すなわち、電流ブロック層のAlAs混
晶比が高いからである。なぜなら、AlAs混晶比の高
いp型のGaAlAs層の場合、電子の拡散が抑えられ
るので、p型のブロック層の実現が可能となるからであ
る。
【0119】なお、実施形態では光吸収半導体層を第一
光ガイド層中に形成したのを示したが他の光がガイド層
中に光吸収半導体層を形成してもよい。
【0120】なお、上記全ての実施形態では、電流ブロ
ック層が活性層上、すなわち、活性層から見て、基板と
反対側にある場合のみを示したが、基板と同方向にある
場合でも、同じ効果が得られる。
【0121】なお、再成長を容易にする半導体層、即
ち、AlAs混晶比の小さい層上に電流ブロック層を作
製すれば、再成長は、AlAs混晶比の低い半導体層上
へ再成長となるので、再成長界面の酸化を防ぐ事がで
き、界面抵抗の低減につながることは言うまでもない。
【0122】なお、上記すべての実施形態において、G
aAlAs系の半導体材料を用いた場合を示したが、他
の材料系、例えば、InGaAs系、InP系、InG
aAsP系、InGaAlP系、ZnSe系、ZnCd
SSe系、ZnMgSSe系、GaN系、InGaN
系、AlGaN系などの化合物半導体材料を用いて得ら
れることは言うまでもない。
【0123】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置において、少なくとも一層の光ガイド層中に光
を反射するための分布帰還ブラッグ反射(Distributed
BragReflector)層を設ければ、活性層に対して法線方
向での光の閉じ込めを行うことができ、発振しきい電流
値、動作電流値の低減やさらなる高出力化といった高機
能化を図ることができる。
【0124】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置を同一基板上に多数集積化し、各々の面発光レ
ーザ装置の光出力を多数の光ファイバーと結合させてや
れば、並列情報処理の情報伝送に適した光学部材の実現
といった高機能化を図ることができる。
【0125】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置において電流チャンネルとなる電流ブロック層
の窓はすべて円状としているが、電流注入できればどの
様な形状でもかまわないことは言うまでもない。
【0126】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置において電流チャンネルとなる電流ブロック層
の窓はすべて円状としているが、利得の異方性を持たせ
るために、例えば楕円状にすれば、偏波方向の制御が可
能となり、更なる高機能化をはかることができる。
【0127】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置において、回折格子の格子の周期及び、深さを
すべて一定にしているが、回折格子の格子の周期及び、
深さを変調すれば、新たに回折効率、回折方向等を制御
することが可能となりさらなる高機能化を図ることが可
能である。
【0128】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザ装置を、光ピックアップの光源として使用すれば、
発振スペクトルをマルチモード化するために従来用いら
れてきた高周波重畳回路の不要な光ピックアップを実現
でき、光ピックアップの小型化、低コスト化といった、
さらなる高機能化を図ることができる。
【0129】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザは、同一基板上に多数の受光素子との2次元的な集
積化が可能であり、またレンズやホログラムといった光
学部材との3次元的な集積化に適しており、このような
光電子部品集積化素子を光ピックアップの光源として用
いれば、光ピックアップの小型化、薄型化、低コスト化
といった高機能化を図ることができる。
【0130】なお、本実施形態で述べた、自励発振する
面発光半導体レーザの光パルスを、光演算の光同期信号
として用いれば、自励発振の周波数は1GHz程度以上
の高い周波数であるため、同一基板上に自励発振する面
発光レーザ、受光素子、発光素子、トランジスタが多数
集積化された高速の論理演算回路の実現という高機能の
半導体素子を実現できる。
【0131】なお、本実施形態で述べた面発光半導体レ
ーザを、非線形光学材料の励起の光源として用いれば、
面発光半導体レーザ上に多数の光学部品を集積化するこ
とが容易となり、非線形光学材料を励起する光源の組立
調整の簡素化、小型化、低コスト化といった高機能化を
図ることができる。
【0132】
【発明の効果】請求項1、17、27の発明に係る面発
光半導体レーザ装置によると、円形の回折格子によりレ
ーザ光は回折され、光が半導体基板に対して平行な方向
に2次元的に閉じ込められ、さらに半導体基板表面に対
して法線方向に非点収差の小さいレーザ光を出射するこ
とができる。また、電流ブロック層はレーザ光に対して
透明であるため電流ブロック層でレーザ光が吸収される
ことなく光を有効に取り出すことができる。また、回折
格子上に半導体層が形成されているために、レーザ内の
電界分布は半導体基板側に大きく押しやられることがな
くなり、電界分布と回折格子との結合を大きくすること
ができ、回折効率を高めることができ、さらに、レーザ
光が活性層で得ることができるモード利得が大きくなり
高出力動作が可能となる。
【0133】請求項5、11、21、23の発明に係る
面発光半導体レーザ装置によると、円形の回折格子によ
りレーザ光は回折され、光が半導体基板に対して平行な
方向に2次元的に閉じ込められ、さらに半導体基板表面
に対して法線方向に非点収差の小さいレーザ光を出射す
ることができる。また、電流ブロック層はレーザ光に対
して透明であるため電流ブロック層でレーザ光が吸収さ
れることなく光を有効に取り出すことができる。また、
回折格子上に半導体層が形成されているために、レーザ
内の電界分布は半導体基板側に大きく押しやられること
がなくなり、電界分布と回折格子との結合を大きくする
ことができ、回折効率を高めることができ、さらに、レ
ーザ光が活性層で得ることができるモード利得が大きく
なり高出力動作が可能となる。さらに、再成長を容易に
する酸化されにくい半導体層上の再成長となるので界面
抵抗も低減できる。
【0134】請求項2、6、12、18、22、28、
32の発明に係る面発光半導体レーザ装置によると、活
性層が量子井戸構造であるため、レーザ光が活性層で得
ることができるモード利得を増大することができ、さら
に活性層を伝搬するときにうける損失を低減することが
でき、発振しきい電流値と動作電流値が低減される。
【0135】請求項3、7、9、13、15、19、2
3、25、29、33、35の発明に係る面発光半導体
レーザ装置によると、自励発振特性を得ることができ
る。
【0136】請求項4、8、10、14、16、20、
24、26、30、34、36の発明に係る面発光半導
体レーザ装置によると、光吸収半導体層が量子井戸構造
をしているため、光吸収半導体層の膜厚が薄くても可飽
和吸収効果を増大することができ、自励発振特性を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態における面発光半導体
レーザ装置の断面図及び平面図
【図2】本発明の第一の実施形態における、電流ブロッ
ク層のAlAs混晶比を変化させた場合における、窓内
外の電界の結合係数の第二光ガイド層の膜厚に対する依
存性の計算結果を示す図
【図3】本発明の第一の実施形態における光の帰還反射
率の第二光ガイド層の膜厚に対する依存性の計算結果を
示す図
【図4】本発明の第一の実施形態における電流−光出力
特性の測定結果を示す図
【図5】本発明の第一の実施形態における遠視野像の測
定結果を示す図
【図6】本発明の第一の実施形態において、活性層を量
子井戸構造とした場合の電流−光出力特性の測定結果を
示す図
【図7】本発明の第一の実施形態における面発光半導体
レーザ装置の製造工程図
【図8】本発明の第二の実施形態における面発光半導体
レーザ装置の断面図及び平面図
【図9】本発明の第二の実施形態における電流−光出力
特性の測定結果を示す図
【図10】本発明の第二の実施形態における遠視野像の
測定結果を示す図
【図11】本発明の第二の実施形態において、活性層を
量子井戸構造とした場合の電流−光出力特性の測定結果
を示す図
【図12】本発明の第二の実施形態において、活性層と
光吸収半導体層を量子井戸構造とした場合の電流−光出
力特性の測定結果を示す図
【図13】本発明の第三の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図14】本発明の第四の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図15】本発明の第五の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図16】本発明の第六の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図17】本発明の第七の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図18】本発明の第八の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図19】本発明の第九の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図20】本発明の第十の実施形態における面発光半導
体レーザ装置の断面図及び平面図
【図21】本発明の第十一の実施形態における面発光半
導体レーザ装置の断面図及び平面図
【図22】本発明の第十二の実施形態における面発光半
導体レーザ装置の断面図及び平面図
【図23】本発明の第十三の実施形態における面発光半
導体レーザ装置の断面図及び平面図
【図24】本発明の第十四の実施形態における面発光半
導体レーザ装置の断面図及び平面図
【図25】第一の従来例の半導体レーザ装置の断面図
【図26】第二の従来例の半導体レーザ装置の断面図
【図27】第三の従来例の半導体レーザ装置の斜視図
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 n型GaAsのバッファ層 3 n型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層 4 Ga0.85Al0.15As活性層 5 円形の回折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5Asの
第二光ガイド層 5′ p型Ga0.5Al0.5As 5a 円形の回折格子 6 n型のGa0.45Al0.55Asの電流ブロック層 6′ n型Ga0.45Al0.55As 6a 円状の窓 7 p型Ga0.5Al0.5Asの第三光ガイド層 8 p型GaAsのコンタクト層 8′ p型GaAs 8a 窓 21 n型GaAs基板 22 n型GaAsのバッファ層 23 n型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層a 24 n型Ga0.86Al0.14Asの光吸収半導体層 25 n型Ga0.5Al0.5Asの第一光ガイド層b 26 Ga0.85Al0.15As活性層 27 円形の回折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5As
の第二光ガイド層 28 n型Ga0.45Al0.55Asの電流ブロック層 28a 円状の窓 29 p型Ga0.5Al0.5Asの第三光ガイド層 30 p型GaAsのコンタクト層 30a 窓 41 n型GaAs基板 42 n型GaAsのバッファ層 43 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層 44 Ga0.85Al0.15As活性層 45 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 46 円形の回折格子を備えたp型のGa0.8Al0.2
s第三光ガイド層 47 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 47a 電流チャンネルとなる円状の窓 48 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 49 p型GaAsのコンタクト層 49a 窓 61 n型GaAs基板 62 n型GaAsバッファ層 63 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 64 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 65 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層b 66 Ga0.85Al0.15As活性層 67 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 68 円形の回折格子を備えたp型のGa0.8Al0.2
s第三光ガイド層 69 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 69a 電流チャンネルとなる円状の窓 70 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 71 p型GaAsコンタクト層 71a 窓 81 n型GaAs基板 82 n型GaAsバッファ層 83 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層 84 Ga0.85Al0.15As活性層 85 円形の回折格子を備えたp型のGa0.5Al0.5
s第二光ガイド層 86 p型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層 87 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 87a 電流チャンネルとなる円状の窓 88 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 89 p型GaAsコンタクト層 89a 窓 101 n型GaAs基板 102 n型GaAsバッファ層 103 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 104 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 105 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層b 106 Ga0.85Al0.15As活性層 107 円形の回折格子を備えたp型Ga0.5Al0.5
s第二光ガイド層 108 p型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層 109 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 109a 電流チャンネルとなる円状の窓 110 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 111 p型のGaAsコンタクト層 111a 窓 121 n型のGaAs基板 122 n型GaAsバッファ層 123 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層 124 円形の回折格子を備えたGa0.85Al0.15As
活性層 125 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 126 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 126a 電流チャンネルとなる円状の窓 127 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 128 p型GaAsコンタクト層 128a 窓 141 n型GaAs基板 142 n型GaAsバッファ層 143 Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 144 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 145 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層b 146 円形の回折格子を備えたGa0.85Al0.15As
活性層 147 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 148 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 148a 電流チャンネルとなる円状の窓 149 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 150 p型GaAsコンタクト層 150a 窓 161 n型GaAs基板 162 n型GaAsバッファ層 163 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層 164 円形の回折格子を備えたGa0.85Al0.15As
活性層 165 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 166 p型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層 167 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 167a 電流チャンネルとなる円状の窓 168 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 169 p型GaAsコンタクト層 169a 窓 181 n型GaAs基板 182 n型GaAsバッファ層 183 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 184 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 185 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層b 186 円形の回折格子を備えたGa0.85Al0.15As
活性層 187 p型Ga0.5Al0.5As第二光ガイド層 188 p型Ga0.8Al0.2As第三光ガイド層 189 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 189a 電流チャンネルとなる円状の窓 190 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 191 p型GaAsコンタクト層 191a 窓 201 n型GaAs基板 202 n型GaAsバッファ層 203 円形の回折格子を備えたn型のGa0.5Al0.5
As第一光ガイド層 204 n型Ga0.45Al0.55As第二光ガイド層 205 Ga0.85Al0.15As活性層 206 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 207 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 207a 電流チャンネルとなる円状の窓 208 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 209 p型GaAsコンタクト層 209a 窓 211 n型GaAs基板 212 n型GaAsバッファ層 213 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 214 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 215 円形の回折格子を備えたn型のGa0.5Al0.5
As第一光ガイド層b 216 n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層 217 Ga0.85Al0.15As活性層 218 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 219 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 219a 電流チャンネルとなる円状の窓 220 p型Ga0.5Al0.5As第四光ガイド層 221 p型GaAsコンタクト層 221a 窓 231 n型GaAs基板 232 n型GaAsバッファ層 233 円形の回折格子を備えたn型のGa0.5Al0.5
As第一光ガイド層 234 n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層 235 Ga0.85Al0.15As活性層 236 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 237 p型Ga0.8Al0.2As第四光ガイド層 238 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 238a 電流チャンネルとなる円状の窓 239 p型Ga0.5Al0.5As第五光ガイド層 240 p型GaAsコンタクト層 240a 窓 251 n型GaAs基板 252 n型GaAsバッファ層 253 n型Ga0.5Al0.5As第一光ガイド層a 254 n型Ga0.86Al0.14As光吸収半導体層 255 円形の回折格子を備えたn型のGa0.5Al0.5
As第一光ガイド層b 256 n型Ga0.55Al0.45As第二光ガイド層 257 Ga0.85Al0.15As活性層 258 p型Ga0.5Al0.5As第三光ガイド層 259 p型Ga0.8Al0.2As第四光ガイド層 260 n型Ga0.45Al0.55As電流ブロック層 260a 電流チャンネルとなる円状の窓 261 p型のGa0.5Al0.5As第五光ガイド層 262 p型のGaAsコンタクト層 262a 窓 1001 n型GaAs基板 1002 n型GaAsバッファ層 1003 n型Ga0.55Al0.45As第一光ガイド層 1004 Ga0.86Al0.14As活性層 1005 p型リッジ型のGa0.55Al0.45As第二光
ガイド層 1006 P型Ga0.8Al0.2As界面層 1007 n型GaAs電流ブロック層 1007a 窓 1008 p型Ga0.55Al0.45As埋込み層 1009 p型GaAsコンタクト層 1010 n型GaAs基板 1011 n型の30.5ペアのAl0.7Ga0.3As/
GaAsのブラッグ反射層 1012 発振波長の1/4の厚さを有するAl0.3
0.7Asの中間層 1013 InGaAsの歪み量子井戸の活性層 1014 発振波長の1/4の厚さを有するAl0.3
0.7As中間層 1015 p型の24ペアのAl0.7Ga0.3As/Ga
Asブラッグ反射層 1016a プロトン注入を施した高抵抗領域 1016b プロトン注入が施されていない領域 1021 n型GaAs基板 1022 n型GaAsバッファ層 1023 n型AlGaAs第一クラッド層 1024 AlGaAs第一グレーディッド(graded)
層 1025 InGaAs/GaAs歪み量子井戸活性層 1026 AlGaAs第二グレーディッド(graded)
層 1027 円形の回折格子を備えたp型AlGaAs第
二クラッド層 1028 円柱状のp型AlGaAs第三クラッド層 1029 p型GaAsキャップ層

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板上に形成された一
    導電型の第一光ガイド層、活性層、円形の回折格子を備
    えた逆導電型の第二光ガイド層が順次形成されるととも
    に、前記第二光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層
    より発振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電流
    ブロック層が形成され、前記窓に逆導電型の第三光ガイ
    ド層が形成されていることを特徴とする面発光半導体レ
    ーザ装置。
  2. 【請求項2】 活性層が量子井戸構造を有していること
    を特徴とする請求項1に記載の面発光半導体レーザ装
    置。
  3. 【請求項3】 第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第
    三光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に活性
    層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を
    一層以上含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    面発光半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有して
    いることを特徴とする請求項3に記載の面発光半導体レ
    ーザ装置。
  5. 【請求項5】 一導電型の半導体基板上に形成された一
    導電型の第一光ガイド層、活性層、逆導電型の第二光ガ
    イド層、円形の回折格子を備え、再成長を容易にする逆
    導電型の第三光ガイド層が順次形成されるとともに、前
    記第三光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より発
    振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロッ
    ク層が形成され、前記窓に逆導電型の第四光ガイド層が
    形成されていることを特徴とする面発光半導体レーザ装
    置。
  6. 【請求項6】 活性層が量子井戸構造を有していること
    を特徴とする請求項5に記載の面発光半導体レーザ装
    置。
  7. 【請求項7】 第一光ガイド層、第二光ガイド層及び第
    四光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に活性
    層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層を
    一層以上含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の
    面発光半導体レーザ装置。
  8. 【請求項8】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有して
    いることを特徴とする請求項7に記載の面発光半導体レ
    ーザ装置。
  9. 【請求項9】 第三光ガイド層が、活性層より発振され
    るレーザ光を吸収することを特徴とする請求項5又は6
    に記載の面発光半導体レーザ装置。
  10. 【請求項10】 第三光ガイド層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項9に記載の面発光半導体
    レーザ装置。
  11. 【請求項11】 一導電型の半導体基板上に形成された
    一導電型の第一光ガイド層、活性層、円形の回折格子を
    備えた逆導電型の第二光ガイド層、再成長を容易にする
    逆導電型の第三光ガイド層が順次形成されるとともに、
    前記第三光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より
    発振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロ
    ック層が形成され、前記窓に逆導電型の第四光ガイド層
    が形成されていることを特徴とする面発光半導体レーザ
    装置。
  12. 【請求項12】 活性層が量子井戸構造を有しているこ
    とを特徴とする請求項11に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  13. 【請求項13】 第一光ガイド層、前記第二光ガイド層
    及び第四光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中
    に活性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導
    体層を一層以上含むことを特徴とする請求項11又は1
    2に記載の面発光半導体レーザ装置。
  14. 【請求項14】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項13に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  15. 【請求項15】 第三光ガイド層が、活性層より発振さ
    れるレーザ光を吸収することを特徴とする請求項11又
    は12に記載の面発光半導体レーザ装置。
  16. 【請求項16】 第三光ガイド層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項15に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  17. 【請求項17】 一導電型の半導体基板上に形成された
    一導電型の第一光ガイド層、円形の回折格子を備えた活
    性層、逆導電型の第二光ガイド層が順次形成されるとと
    もに、前記第二光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性
    層より発振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電
    流ブロック層が形成され、前記窓に逆導電型の第三光ガ
    イド層が形成されていることを特徴とする面発光半導体
    レーザ装置。
  18. 【請求項18】 活性層が量子井戸構造を有しているこ
    とを特徴とする請求項17に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  19. 【請求項19】 第一光ガイド層、第二光ガイド層及び
    第三光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中に活
    性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導体層
    を一層以上含むことを特徴とする請求項17又は18に
    記載の面発光半導体レーザ装置。
  20. 【請求項20】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項19に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  21. 【請求項21】 一導電型の半導体基板上に形成された
    一導電型の第一光ガイド層、円形の回折格子を備えた活
    性層、逆導電型の第二光ガイド層、再成長を容易にする
    逆導電型の第三光ガイド層が順次形成されるとともに、
    前記第三光ガイド層上に窓を有し、かつ前記活性層より
    発振されるレーザ光に対して透明な一導電型の電流ブロ
    ック層が形成され、前記窓に逆導電型の第四光ガイド層
    が形成されていることを特徴とする面発光半導体レーザ
    装置。
  22. 【請求項22】 活性層が量子井戸構造を有しているこ
    とを特徴とする請求項21に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  23. 【請求項23】 前記第一光ガイド層、第二光ガイド層
    及び第四光ガイド層の内、少なくともいずれかの一層中
    に活性層より発振されるレーザ光を吸収する光吸収半導
    体層を一層以上含むことを特徴とする請求項21又は2
    2に記載の面発光半導体レーザ装置。
  24. 【請求項24】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項23に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  25. 【請求項25】 第三光ガイド層が、活性層より発振さ
    れるレーザ光を吸収することを特徴とする請求項21又
    は22に記載の面発光半導体レーザ装置。
  26. 【請求項26】 第三光ガイド層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項25に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  27. 【請求項27】 一導電型の半導体基板上に形成され、
    円形の回折格子を備えた一導電型の第一光ガイド層、一
    導電型の第二光ガイド層、活性層、逆導電型の第三光ガ
    イド層が順次形成されるとともに、前記第三光ガイド層
    上に窓を有し、かつ前記活性層より発振されるレーザ光
    に対して透明な一導電型の電流ブロック層が形成され、
    前記窓に逆導電型の第四光ガイド層が形成されているこ
    とを特徴とする面発光半導体レーザ装置。
  28. 【請求項28】 活性層が量子井戸構造を有しているこ
    とを特徴とする請求項27に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  29. 【請求項29】 第一光ガイド層、前記第二光ガイド
    層、前記第三光ガイド層及び第四光ガイド層の内、少な
    くともいずれかの一層中に活性層より発振されるレーザ
    光を吸収する光吸収半導体層を一層以上含むことを特徴
    とする請求項27又は28に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  30. 【請求項30】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項29に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  31. 【請求項31】 一導電型の半導体基板上に形成され、
    円形の回折格子を備えた一導電型の第一光ガイド層、一
    導電型の第二光ガイド層、活性層、逆導電型の第三光ガ
    イド層、再成長を容易にする逆導電型の第四光ガイド層
    が順次形成されるとともに、前記第四光ガイド層上に窓
    を有し、かつ前記活性層より発振されるレーザ光に対し
    て透明な一導電型の電流ブロック層が形成され、前記窓
    に逆導電型の第五光ガイド層が形成されていることを特
    徴とする面発光半導体レーザ装置。
  32. 【請求項32】 活性層が量子井戸構造を有しているこ
    とを特徴とする請求項31に記載の面発光半導体レーザ
    装置。
  33. 【請求項33】 第一光ガイド層、第二光ガイド層、第
    三光ガイド層及び第五光ガイド層の内、少なくともいず
    れかの一層中に活性層より発振されるレーザ光を吸収す
    る光吸収半導体層を一層以上含むことを特徴とする請求
    項31又は32に記載の面発光半導体レーザ装置。
  34. 【請求項34】 光吸収半導体層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項33に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
  35. 【請求項35】 第四光ガイド層が、活性層より発振さ
    れるレーザ光を吸収することを特徴とする請求項31又
    は32に記載の面発光半導体レーザ装置。
  36. 【請求項36】 第四光ガイド層が量子井戸構造を有し
    ていることを特徴とする請求項35に記載の面発光半導
    体レーザ装置。
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