JPH09243651A - 流体の流速測定方法及び電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方法 - Google Patents

流体の流速測定方法及び電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方法

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JPH09243651A
JPH09243651A JP8073267A JP7326796A JPH09243651A JP H09243651 A JPH09243651 A JP H09243651A JP 8073267 A JP8073267 A JP 8073267A JP 7326796 A JP7326796 A JP 7326796A JP H09243651 A JPH09243651 A JP H09243651A
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JP
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flow velocity
ultrasonic
fluid
cooling
measuring
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JP8073267A
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Koichi Nakamura
光一 中村
Yoshitake Nakagami
芳武 仲神
Akira Morita
公 森田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流通通路の狭い空間を流通する流体の流速測定
法、及び電気機器巻線を冷却する冷却ガスの冷却通路内
の流速を、精度良く測定できる電気機器巻線の冷却ガス
の流速測定方法を提供する。 【解決手段】超音波送受信器1及び2を円管3の管壁に
送受信端面が前記円管3の軸方向と並行するように間隔
をおいてそれぞれ設置して、前記超音波送受信器1及び
2からそれぞれ送信される超音波を対向する管壁3a面
で反射して、流通している流体中でその伝搬方向を変え
て超音波送受信器2及び1にそれぞれ受信させて、流体
の流れの方向及び逆の方向での超音波のそれぞれの伝達
時間の差から流体の流速を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体の流速測
定、特にSF6 ガス絶縁変圧器等の容器に収納された電
気機器巻線を冷却する冷却ガスの冷却通路内の流速測定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の流体の流速測定装置の一
つである超音波流速計の原理図を示すものである。さ
て、流体、即ち気体及び液体の流速測定には、機械工学
便覧 基礎編 A5流体工学(日本機械学会編)に記載
されているように、従来より種々の方法が採用されてい
る。このなかで、流体中に鼻管を挿入して、圧力差から
流速を求めるピトー管や、電流を流して加熱した金属線
の温度と電気抵抗が、流速によって変化することを利用
して求める熱線流速計による方法は、測定素子を小形化
することが可能なために、前記したSF6 ガス絶縁変圧
器の巻線のような狭小な冷却通路内の冷却ガスの流速測
定も可能とすることができる。また、レーザ光が流体中
の微粒子によって散乱する時のドプラー効果により変化
する周波数が、微粒子の速度に比例することを利用した
レーザ流速計による方法は、非接触式であり測定流体に
影響を与えず局部的な測定ができるため、油入変圧器の
巻線内の油の流速分布や循環流量の測定に有効である。
【0003】また、前記の方法の他に、流体中の超音波
の伝達時間を測定することにより流速を測定する図8に
示す超音波流速計も利用されている。この超音波流速計
による流速測定では、超音波送受信器1,2を流体の流
れに沿ってθの角度をつけて対向して円管3の管壁にそ
れぞれ設けて、電圧パルスを通電させて超音波送受信器
1から2に所定の周波数の超音波を送信させた場合と、
超音波送受信器2から1に送信させた場合の伝達経路長
Lの流体中を伝達した伝達時間t12及びt21を、前記し
た送信されたそれぞれの超音波を超音波送受信器2及び
1にて受信して、その出力電圧パルスを一定時間間隔で
サンプリングして測定して求めるものである。
【0004】即ち、図8に示すように流体の流速を矢印
の方向のv、音速をcとすると、伝達時間t12及びt21
は次式で表される。
【0005】
【数1】t12=L/(c−vcosθ) ,t21=L/
(c+vcosθ)
【0006】ここで、超音波送受信器1及び2を設けた
円管3の直径をDとすると、伝達経路長はL=D/si
nθとなるので、上記のt12とt21との平均値t0
【0007】
【数2】 t0 =(t12+t21)/2=D/(c・sinθ) となるので、流体の流速vは、前記で求められた伝達時
間t12とt21との差をΔtとすれば、下式にて求めるこ
とができる。
【0008】
【数3】v=D・Δt/(t0 2 ・sin2θ)
【0009】この超音波流速計は非接触式であるので、
前記したレーザ流速計と同様に流体に影響を与えず測定
できるという利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気機器巻
線を冷却する冷却ガスにおいて、前記したガス絶縁変圧
器は、その冷却ガスであるSF6 ガスが変圧器油に比べ
て冷却性能が劣るために、変圧器内に封入されたSF6
ガスの流れを測定して、その特性が設計通りになってい
ることを確認することが重要である。
【0011】しかしながら、前記したピトー管や熱線流
速計による流速測定方法では、流速測定範囲が1m /s程
度の低流速域であるので、中〜高流速領域の気体の測定
では精度が劣り、また測定素子を流体中に設置する接触
式であるために冷却通路内の流体に擾乱を与える恐れが
あるという問題がある。
【0012】また、レーザ流速計によるものは、流体中
にレーザ光を散乱させる数μm 以下の微粒子を浮遊させ
る必要がある。したがって、巻線及び冷却通路の壁面等
への付着,沈殿があるために、実験的に冷却ガスの流速
測定をするのには有効であるが、実機に適用する場合に
は絶縁的に難点がある。
【0013】更に、前記した従来の超音波流速計では、
測定精度を高めるためには、管壁部の流体の乱流の影響
を排除して整流した状態となるように、例えば、超音波
流速計の超音波送受信器の前後の上流側に口径の14
倍,下流側に口径の5倍以上の長さの直管部を設ける必
要があり測定系が大きくなり、変圧器巻線の冷却ダクト
のように構造が複雑で寸法の小さい流通通路の局部的な
流速を測定することは不可能であった。
【0014】また、この超音波流速計による測定では、
計測時の超音波を受信した超音波送受信器の出力電圧の
立ち上がり波形を、図9に示すように、測定機器に侵入
する外来ノイズによる測定誤差を軽減するために、閾値
Sを超えた時の時間tS を求めて超音波の伝達時間とし
ているが、ノイズが多い場合には、閾値Sのレベルを上
げて測定しなければならず、正確な伝達時間を測定でき
ない場合があるという問題があった。上記のことは、前
記した超音波流速計を小形化するために、直管部の長さ
小さくした測定系を用いて、流体の乱流による流速の測
定誤差の影響を同一手法を用いて排除して測定しようと
する場合にも同様である。以上のとおり、前記した従来
の超音波流速測定方法では、SF6 ガス絶縁変圧器のよ
うな電気機器の巻線の冷却通路の冷却ガスの流速を精度
良く測定することができず、その測定方法の開発が望ま
れていた。
【0015】この発明の課題は、前記の課題を解決して
非接触で、流通通路の小さい狭い空間を流通する流体の
流速測定法、及び複雑な冷却構造を有する電気機器巻線
であるSF6 ガス絶縁変圧器巻線の巻線間の冷却通路の
ように、流通幅が数〜数十mmのダクト内を流れる冷却ガ
スの流速を、低速度から高速度(0.1 〜10 m/S)まで精
度良く測定できる電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方
法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、流体の流路の上流側および下流側
に配された超音波送受信器よりそれぞれ送信された超音
波を流体中にて一回以上反射して、その伝搬方向を変え
た超音波を下流側および上流側の超音波送受信器でそれ
ぞれ受信することにより流体の流れの方向及び逆の方向
での超音波のそれぞれの伝達時間を測定して、これらの
伝達時間の差から流体の流速を測定するものとする。
【0017】これにより、流速測定において、一方の超
音波送受信器から送信した超音波を反射させて方向を変
えて他方の超音波送受信器で受信するようにしているの
で、上流側および下流側の超音波送受信器を、流体の流
路の軸方向と並行するように間隔をおいて設置すること
ができるので、前記した従来のような流体の流路を挟む
ように中に対向させて上流側および下流側の超音波送受
信器を配置する構成よりも設置スペースを少なくするこ
とができ、狭い流通通路内の流速を非接触で測定するこ
とができる。
【0018】また、前記の流速測定において、受信され
た超音波より求める伝達時間の測定を、送信された超音
波の中から基本となる波形を定めておき、この基本波形
と受信された超音波の波形との類似性を表す相互相関係
数を用いて行うことにより、流通路壁部等の局所部の整
流できない流通通路内での流速測定の精度を高めること
ができので、従来のような直管部が不要となり測定系を
更に小形化できる。
【0019】更に、前記したように超音波送受信器を電
気機器巻線を冷却する冷却ガスの冷却通路の上流側と下
流側とに設置し、かつ前記冷却通路内に反射板を設け
て、上流側および下流側の超音波送受信器よりそれぞれ
送信された超音波を前記反射板で一回以上反射して、そ
の伝搬方向を変えた超音波を下流側および上流側の超音
波送受信器でそれぞれ受信することにより、冷却ガスの
流れの方向と逆の方向との超音波の伝達時間をそれぞれ
測定して、これらの伝達時間の差を求める流速測定方法
を採用することにより、従来では測定できなかった狭小
な冷却通路内の冷却ガスの流速測定を精度良く行うこと
ができるので、電気機器巻線の冷却性能をより正確に把
握することができる。
【0020】また、前記の電気機器巻線を冷却する冷却
ガスの冷却通路の流速測定において、冷却通路内の超音
波を反射する反射板として、冷却通路を形成する構造物
の壁面を利用することにより、特別に反射板を設けるこ
となく、測定が可能となる。更に、前記した電気機器の
冷却通路を形成する冷却構造物とは別に、冷却通路内に
配され、かつ取外し可能なものを用いたり、冷却通路の
前記した壁面の一部に、金属箔,プラスチックシート及
び絶縁紙のいずれかからなるテープを貼付することによ
っても反射板を形成することができる。
【0021】
【実施の形態】以下この発明の実施の形態を図に基づい
て説明する。実施の形態1 図1〜図3は、この発明の第1の実施の形態からなる超
音波流速計の概略構成図であり、図1は超音波流速計の
原理図、図2は図1を説明するための説明図であり、図
3は超音波の伝達時間の検出方法を示す説明図である。
図1は、前記した従来の超音波流速計と同様に、流体を
円管3に流通して流体の流速を測定する構成である。こ
の構成は、超音波送受信器1及び2を円管3の管壁に前
記円管3の軸方向と並行するように間隔をおいて設置す
るとともに、前記送受信器1及び2の送受信端面の法線
方向が前記円管3の軸方向とθの角度をなすようにして
いる。そして、超音波送受信器1及び2からそれぞれ送
信される超音波を対向する管壁面3aで反射して、流通
している流体中でその伝搬方向を変えて、超音波送受信
器2及び1にそれぞれ受信させるようにしている。この
図1による測定方法は、超音波の伝達経路長La が、図
2に示すように前記した従来法の図8に示す伝達経路長
Lの2倍となっているので、超音波流速計の円管3の直
径が2倍である2Dからなるものと同一に考えてよい。
この場合には超音波の伝達経路長La は、La =2D/
sinθとなるので、伝達時間t12とt21との平均値t
0 は、前記した数1より
【0022】
【数4】 t0 =(t12+t21)/2=2・D/(c・sinθ) となり、伝達時間t12とt21の差をΔtとすると、流体
の流速vは下式より求めることができる。
【0023】
【数5】v=2・D・Δt/(t0 2 ・sin2θ)
【0024】上記のように、この発明の実施の形態から
なる流体の流速測定方法では、従来の流速方法に比べ、
伝達経路長が2倍となり、超音波の伝達時間の差Δtも
2倍となるので、伝達時間を求めるための受信された波
形のサンプリング周波数を従来法と同一周波数として測
定するならば、受信波形の検出精度をも向上させること
ができる。
【0025】更に、前記の超音波の伝達時間を測定する
ために、超音波を受信した超音波送受信器1及び2から
の出力波形を検出する方法として、前記した従来の波形
の立ち上がりの時間を検出する方法にかえて、基本波形
との相関係数により求める相互相関計算手法(例えば、
デジタル信号処理入門 日刊工業新聞社)を適用して求
める。即ち、超音波送受信器から送信される超音波の波
形はどれも同じであるから、基本となる波形を1つ決め
ておきその基本波形とのずれδtが分かれば伝達時間を
求めることができるので、このずれδtを相互相関係数
を用いて計算する。
【0026】図3に示すように、基本波形f1(t)のある
時刻t1 において、時間窓Tw を取る。次に比較する波
形f2(t)も同様にTw を取ると、時刻t1 +δtについ
ての相関値c(δt)は、下式により計算される。
【0027】
【数6】
【0028】波形f2(t)において、c( δt)が最大とな
るδtが、基本波形f1(t)とのずれδt2 であり基本波
形の伝達時間をT1 とすると、波形f2(t)の伝達時間T
2
【0029】
【数7】T2 =T1 +δt2 として求めることができる。したがって、これにより、
流体中の局所部で整流できない流通通路内での伝達時間
を従来の前記した立ち上がり法より正確に求めることが
できるので、流速測定精度を高めることが可能となる。
【0030】ところで、流体を伝達する超音波の伝達経
路は、実際には図1に示すような直線ではなく、一定の
角度を持って広がっていく球面波に近い。従って超音波
を反射させることにより伝達経路の異なる超音波の干渉
による波形のずれの発生が想定され、また超音波を反射
する反射板による影響も考えられる。
【0031】図4の(a),(b)及び(c)に気中に
反射板として、ガラス板,絶縁紙及びアルミニュウム箔
を用いて、83kHZ の周波数の超音波にて測定した受
信波形をそれぞれ示す。図4には、反射板を用いず従来
法で直接測定した結果を破線で併記してあるが、8周期
まで一致した特性を示しており、反射板の使用による超
音波の伝達時間は誤差なく求めることが可能である。
【0032】実施の形態2 図5〜図6は、SF6 ガス絶縁変圧器の冷却ガスの流速
測定法を示すもので、図5はSF6 ガス絶縁変圧器巻線
の部分断面図、図6は図5のP矢視の拡大図で、巻線単
位5dの近傍の流速測定法、図7は巻線各部の流速測定
特性である。図5に示すように、このSF6 ガス絶縁変
圧器の巻線4は高圧巻線5と低圧巻線6とから構成され
る。この高圧巻線5と低圧巻線6とは、いずれも導体に
絶縁紙を巻回して構成された巻線導体を円板状に巻回さ
れて形成した巻線単位を軸方向に複数段間隔を設けて積
層して形成される。また高圧巻線5と低圧巻線6とは絶
縁筒7a,7aと7b,7bとからなる絶縁筒7に図示
しない間隔片にて保持されて同心状に積層されるととも
に、その両端部は絶縁支持部材8a,8bにてそれぞれ
絶縁支持されている。
【0033】そして、これらの積層された巻線4の絶縁
と冷却のために高圧巻線5の下部の絶縁支持部材8a側
のガス流入口9から流入するSF6 ガスは、積層された
巻線4の巻線単位間に半径方向に挿入して仕切っている
折流板10によって、巻線4の巻線単位間の間隔をジグ
ザグ状、即ち、その流通方向を交互に半径方向の外向き
と内向きとに変えて流通し、巻線4と絶縁筒7との間に
形成される冷却通路11を介して巻線4の上部のガス出
口に送り込まれ循環している。
【0034】前記した構成からなるSF6 ガス絶縁変圧
器の冷却通路11内の軸方向の矢印で示す各巻線単位の
近傍の冷却ガスの平均流速の測定は、図5の高圧巻線5
側の例に示すように、絶縁筒7aに超音波送受信器1及
び2を設けて、この超音波送受信器1及び2と対向する
巻線単位5cの側壁面の絶縁紙を超音波の反射板として
用いて測定する。また、高圧巻線5と、この高圧巻線5
の積層端部の絶縁支持部材8aとの間に介装された静電
リング12の近傍の流速測定は、この静電リング12の
壁面を構成するアルミ面12aを反射板として用いるよ
うにする。
【0035】また、折流板10に隣接する巻線単位5d
のように、超音波送受信器1及び2を前記のように巻線
単位5dの側壁面に対して対称の位置に設置することが
できない巻線個所の流速測定の場合には、超音波送受信
器1及び2を、図6に示すように巻線単位5dの側壁面
と折流板10の面とを反射板として、前記超音波送受信
器1及び2から送信された超音波を2重反射して受信で
きるように絶縁筒7aに設置するようにする。
【0036】図7に、冷却ガスに代えて空気を図6のガ
ス流入口9より流入して、その流速を変えて測定した高
圧巻線5の巻線単位5b,5c,5dと、静電リング1
2の12aの近傍の流速測定の結果を示す。流速測定値
は、ガス流入口9での流速が5m/sの時の巻線単位5d
の流速値を1とした場合の相対値で表している。従来で
は測定困難であった実機の巻線各部での冷却ガスの流速
測定が可能となる。
【0037】また、巻線4の上下部の空間部における冷
却ガスの流速測定では、絶縁支持部材8a及び8bの側
壁面を反射板として利用することができる。更に、前記
の冷却ガスの流速測定における反射板として巻線等の巻
線構成部を利用する代わりに、冷却ガスの流れを乱さな
いような表面が平滑な金属箔等のシートを、測定時に冷
却通路内に設置して反射板として使用して、測定後に取
り外す構成としても良い。また、巻線等の構成部品の測
定個所に前記した表面が平滑な金属箔,プラスチックシ
ート及び絶縁紙等のシートを貼付して、これを反射板と
することによっても流速測定のための超音波の伝達時間
を測定することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、流
体の流路の上流側および下流側に配された超音波送受信
器よりそれぞれ送信された超音波を流体中にて一回以上
反射して、その伝搬方向を変えた超音波を下流側および
上流側の超音波送受信器でそれぞれ受信することによ
り、流体の流れの方向及び逆の方向での超音波のそれぞ
れの伝達時間を測定して、これらの伝達時間の差から流
体の流速を求める方法を採用することにより、流体の流
路を挟むように対向させて上流側および下流側の超音波
送受信器を配置することがないので、流通通路の狭い場
所での流速を非接触で測定することができる。また、流
速測定のための超音波の伝達時間の算出において、基本
波形と受信された超音波の波形との相互相関係数により
伝達時間を求める相互相関計算法を適用することによ
り、正確な伝達時間を計測できるために、流体の整流の
ための超音波流速計の直管部を不要とすることができ測
定装置を更に小形化できるとともに、流速測定の精度を
高めることができる。
【0039】更に、前記した測定方法を電気機器巻線を
冷却する冷却通路の冷却ガスの流速測定に適用するため
に冷却通路内に反射板を設けて、この反射板で、上流側
および下流側の超音波送受信器からそれぞれ送信された
超音波を一回以上反射して、その伝搬方向を変えた超音
波を下流側および上流側の超音波送受信器でそれぞれ受
信して伝達時間をそれぞれ測定するようにすることによ
り、従来では測定できなかった狭小な冷却通路の冷却ガ
スの流速測定を精度良く測定できるようになるので、稼
働時での電気機器巻線の冷却性能をより正確に把握で
き、巻線の冷却構造の設計に資するとともに、これによ
る巻線の冷却性能の向上と機器の信頼性向上に寄与す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態からなる超音波流
速測定法を示す原理図である。
【図2】図1の説明図である。
【図3】この発明からなる超音波の伝達時間の検出方法
を示す説明図である。
【図4】図4の(a),(b)及び(c)は、それぞれ
反射板の材質による超音波の受信特性を示す波形図であ
る。
【図5】この発明の第2の実施の形態からなる冷却ガス
の流速測定方法を適用するSF6 ガス絶縁変圧器巻線の
部分断面図である。
【図6】図5のP矢視の拡大図で、巻線単位5dの近傍
の流速測定法を説明する図である。
【図7】SF6 ガス絶縁変圧器巻線各部の流速特性図で
ある。
【図8】従来の超音波流速測定法を示す原理図である。
【図9】超音波の伝達時間を求める立ち上がり検出方法
の説明図である。
【符号の説明】
1 超音波送受信器 2 超音波送受信器 3 円管 4 巻線 5 高圧巻線 6 低圧巻線 7 絶縁筒 11 冷却通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲神 芳武 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 森田 公 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の流路の上流側と下流側とに間隔をも
    ってそれぞれ配された超音波送受信器にて、流体の流れ
    の方向及び逆の方向での超音波の伝達時間をそれぞれ測
    定して、これらの伝達時間の差から流体の流速を測定す
    る流速測定方法において、上流側および下流側の超音波
    送受信器よりそれぞれ送信された超音波を流体中にて一
    回以上反射して、その伝搬方向を変えた超音波を下流側
    および上流側の超音波送受信器でそれぞれ受信すること
    により、流体の流れの方向及び逆の方向での超音波のそ
    れぞれの伝達時間を測定して、これらの伝達時間の差か
    ら流速を求めることを特徴とする流体の流速測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の流体の流速測定方法にお
    いて、受信された超音波より求める伝達時間の測定を、
    送信された超音波の中から基本となる波形を定めてお
    き、この基本波形と受信された超音波の波形との相互相
    関係数を用いて行うことを特徴とする流体の流速測定方
    法。
  3. 【請求項3】容器に収納された電気機器巻線を冷却する
    冷却ガスの冷却通路の上流側と下流側とに間隔をもって
    それぞれ超音波送受信器を配して、前記上流側と下流側
    の超音波送受信器よりそれぞれ送信された超音波を前記
    冷却通路内の反射板で一回以上反射して、その伝搬方向
    を変えた超音波を下流側および上流側の超音波送受信器
    でそれぞれ受信することにより、冷却ガスの流れの方向
    と逆の方向との超音波の伝達時間を測定して、これらの
    伝達時間の差から冷却通路内の冷却ガスの流速を求める
    ことを特徴とする電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の冷却通路内の反射板が、
    冷却通路を形成する壁面であることを特徴とする電気機
    器巻線を冷却する冷却ガスの流速測定方法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の冷却通路内の反射板が、
    冷却通路内に配され、かつ取外し可能なものからなるこ
    とを特徴とする電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方
    法。
  6. 【請求項6】請求項3に記載の冷却通路内の反射板が、
    冷却通路の壁面の一部に、金属箔,プラスチックシート
    及び絶縁紙のいずれかからなるテープを貼付したものか
    らなることを特徴とする電気機器巻線の冷却ガスの流速
    測定方法。
JP8073267A 1996-03-04 1996-03-04 流体の流速測定方法及び電気機器巻線の冷却ガスの流速測定方法 Pending JPH09243651A (ja)

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