JPH09242208A - 断熱壁用防湿透湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅 - Google Patents

断熱壁用防湿透湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅

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JPH09242208A
JPH09242208A JP4872696A JP4872696A JPH09242208A JP H09242208 A JPH09242208 A JP H09242208A JP 4872696 A JP4872696 A JP 4872696A JP 4872696 A JP4872696 A JP 4872696A JP H09242208 A JPH09242208 A JP H09242208A
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JP
Japan
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moisture
sheet
wall
insulating wall
heat
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JP4872696A
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English (en)
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Junzo Doken
純三 道券
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JIEIBETSUKU KK
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JIEIBETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中の水蒸気の壁内結露による建物の腐食
を防止し、室内の調湿機能を向上させる断熱壁用防湿透
湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅を提供する。 【解決手段】 外壁13の内側に通気層15を介して断
熱壁5を設けた断熱気密化住宅における断熱壁用防湿透
湿シートである。断熱壁5の一面の通気層15側に防風
性及び透湿性を有する第一シート1を設けるとともに、
断熱壁の他の一面の室内側Cに、防風性及び第一シート
より透湿度を低くした半透湿性を有する第二シート2を
設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、住宅の断熱・気
密化工法の時に用いる断熱壁用防湿透湿シートとそれを
用いた断熱気密化住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、多くの建物においては、図3に
示すように、壁を通して浸透してくる室内からの湿った
空気を室外に排出するために、外壁13と内壁14との
間に通気層15、軒下に有孔板(アウトイン)7を備え
る構造が採用されている。上述のような建物構造におい
て、外気流が矢印Dのように流れている場合、この通気
層15及び有孔板7(アウトイン)を介して建物に流入
した空気は、小屋裏11を通って外部に流出する。この
通気層15は、外気及び小屋裏11と連通しているた
め、この通気層15に設置された有孔板(アウトイン)
7を介して壁体内に外気が矢印f及びgのように流入
し、矢印h,i及びjのように流出する。更に、これを
発展させたものとして住宅の断熱・気密化工法があり、
内壁である断熱壁の通気層側に透湿シート、室内側に防
湿シートを貼着することにより、住宅の気密性の向上、
損失熱量の抑制効果を付加したものである。ここで、こ
のような建物の換気能力は、外部から建物に流入する気
流の風圧と屋内と屋外の気温差に左右されやすい。
【0003】 これにより、冬季の場合、図2(a)に
示すように、通気層15の外気流fは内壁14である断
熱壁に貼着された透湿シート3から放出された湿り空気
kを搬送する役割を果している。又、内壁14である断
熱壁の室内側には、防湿シート4が貼着されており、室
内Cの湿り空気mが内壁14である断熱壁に侵入するこ
とを防止する。これにより、冬季はこれで全く問題がな
く、省エネ住宅として快適である。
【0004】 しかし、夏季の場合、空調を入れると、
図2(b)のように、室内Cの湿度が低く、外気Aの湿
度が高くなり、冬季の場合と内外の湿度は逆転する。こ
のため、通気層15の外気流fから透湿シート3を通っ
て内壁14である断熱壁内Bに湿り空気kが流入する。
しかし、室内側の防湿シート4に湿り空気kが遮られる
ため、行き場の失った湿り空気kは内壁14である断熱
壁内Bで冷却、結露し、これが建物を腐食させる原因と
なる。現在、この「夏型結露」が高断熱・高気密住宅の
欠陥として指摘され、対策が急務となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 従って、本発明は上
記した従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、空気中の水蒸気の壁内結露による建
物の腐食を防止し、室内の調湿機能を向上させる断熱壁
用防湿透湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、外壁の内側に通気層を介して断熱壁を設けた断熱
気密化住宅における断熱壁用防湿透湿シートであって、
該断熱壁の一面の該通気層側に防風性及び透湿性を有す
る第一シートを設けるとともに、該断熱壁の他の一面の
室内側に、防風性及び前記第一シートより透湿度を低く
した半透湿性を有する第二シートを設けたことを特徴と
する断熱壁用防湿透湿シート、が提供される。
【0007】 更に、本発明においては、外壁の内側に
通気層を介して断熱壁を設けた断熱気密化住宅におい
て、該断熱壁の一面の該通気層側に防風性及び透湿性を
有する第一シートを設けるとともに、該断熱壁の他の一
面の室内側に、防風性及び前記第一シートより透湿度を
低くした半透湿性を有する第二シートを設けたことを特
徴とする断熱気密化住宅、が提供される。
【0008】 尚、本発明で用いる第二シートが、透湿
度340g・m2/24hr〜1000g・m2/24h
rの半透湿性を有する断熱壁用防湿透湿シートであるこ
とが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】 本発明の断熱壁用防湿透湿シー
トは、外壁の内側に通気層を介して断熱壁を設けた断熱
気密化住宅における断熱壁用防湿透湿シートであって、
該断熱壁の一面の該通気層側に防風性及び透湿性を有す
る第一シートを設けるとともに、該断熱壁の他の一面の
室内側に、防風性及び前記第一シートより透湿度を低く
した半透湿性を有する第二シートを設けたものである。
【0010】 本発明の断熱壁用防湿透湿シートは、上
記のように構成されているので、空気中の水蒸気の壁内
結露による建物の腐食を防止し、室内の調湿機能を向上
させることができる。これにより、高断熱・高気密住宅
の欠陥であった「夏型結露」も解決される。
【0011】 以下、図面に基づき本発明の断熱壁用防
湿透湿シートを説明する。図1は本発明の断熱壁用防湿
透湿シートを用いた断熱気密化住宅の一例を示す概略部
分断面図である。これにより、冬季の場合、図1(a)
に示すように、通気層15の外気流fは内壁14である
断熱壁に貼着された防風透湿シート2から放出された湿
り空気kを搬送する役割を果している。又、内壁14で
ある断熱壁の室内側には、防風半透湿シート1が貼着さ
れており、室内Cの湿り空気mが内壁14である断熱壁
に侵入することを抑制する。尚、室内Cから湿り空気n
が多少漏れても、外側の通気層15の機能により、内壁
14を乾燥状態に保つことが可能であり、内壁14内で
の結露を防止できる。
【0012】 更に、夏季の場合、空調を入れた場合、
図1(b)のように、室内Cの湿度が低く、外気Aの湿
度が高くなり、冬季の場合と内外の湿度は逆転する。し
かし、通気層15の外気流fから防風透湿シート1を通
って内壁14である断熱壁内Bに湿り空気kが流入し、
室内側の防風半透湿シート2に湿り空気nが一定の割合
で室内に透過することから、内壁14である断熱壁内B
で冷却、結露を防止することができる。尚、断熱材5で
ある内装仕上材も透湿性があることが必要不可欠であ
る。これにより、建物を腐食させる原因となる「夏型結
露」を防止し、高断熱・高気密住宅の欠陥を解消するこ
とが出来るだけでなく、室内の調湿機能の向上にも寄与
することができる。
【0013】 本発明で用いる断熱壁用防湿透湿シート
の材質は、透湿性であるとともに、表面平滑性、各種バ
リア性及び強力である必要があるため、長繊維不織布
(例えば、TYVEK(商品名):デュポン社製、LU
XER(商品名):旭化成製)の使用が好ましい。この
長繊維不織布は、微細多孔質シートであり、フラッシュ
紡糸法により作製される。このフラッシュ紡糸法は、低
沸点の溶媒に高温高圧下で溶解させたポリマー溶液を紡
糸口金より噴出(フラッシュ)させることで、爆発的な
溶媒の気化とポリマーの膨張を起こさせ、独特の網状フ
ィブリルを形成させ、補集、シート化するものである。
この網状フィブリルは異形の繊維要素からなる積層構造
であることから、比表面積が大きくかつ高結晶性である
ので、長繊維不織布は、他の不織布には見られない不透
明性、表面平滑性、各種バリア性、透湿性と強力を併せ
持つ。特に、この長繊維不織布の特徴は、液体である水
は、表面張力で透過せず、気体である空気や水蒸気は透
過できることである。これにより、本発明で用いた防風
性及び透湿性を有する第一シートは、このままの状態で
用いることができる。尚、本発明で用いる第一シートの
透湿度は、1000g・m2/24hrを超えるもの
が、透湿性を保持するために好ましい。
【0014】 更に、本発明で用いた防風性及び半透湿
性である第二シートの場合、水蒸気の透過性は、シート
に存在する微細孔の大きさ及びその間隔、すなわち空隙
率によって決定される。このため、長繊維不織布の特性
を保持しつつ、透湿性を抑制するために、長繊維不織布
の微細孔をランダムにプレスしていき、空隙率を必要に
応じてコントロールする必要がある。本発明で用いた防
風性及び半透湿性である第二シートは、回転ロールで熱
プレスを行う。これにより、作製された第二シートの透
湿度は、340g・m2/24hr〜1000g・m2
24hrの半透湿性を有することが好ましい。又、少な
くとも第一シートの透湿度よりも第二シートの透湿度を
低くすることが、実際に断熱壁用防湿透湿シートを用い
て断熱気密化住宅を施工した場合、最も効果的に「夏型
結露」を防止し、室内の調湿機能を向上させることがで
きる。これにより、更に、内壁及び室内の防カビ、防ア
レルギー及び抗菌等といった衛生面の向上にも寄与する
ことができる。
【0015】 なお、本発明の断熱壁用防湿透湿シート
の利点を十二分に発揮させるためには、室内仕上材はビ
ニールクロス等の透湿度の低い材料は好ましくなく、和
紙クロス、木質仕上材、土壁を用いることが、特に好ま
しい。
【0016】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の断熱壁
用防湿透湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅は、空
気中の水蒸気の壁内結露による建物の腐食を防止し、室
内の調湿機能の向上に寄与することができる。更に、内
壁及び室内の防カビ、防アレルギー及び抗菌等といった
衛生面の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱壁用防湿透湿シートを用いた断熱
気密化住宅の一例を示す概略部分断面図であり、(a)
は冬季の場合、(b)は夏季の場合である。
【図2】従来の断熱壁用防湿透湿シートを用いた断熱気
密化住宅の一例を示す概略部分断面図であり、(a)は
冬季の場合、(b)は夏季の場合である。
【図3】本発明の小屋裏及び建物構造の一実施例を示す
略示的断面図である。
【符号の説明】
1 防風透湿シート 2 防風半透湿シート 3 透湿シート 4 防湿シート 5 断熱壁 7 有孔板(アウトイン) 10 小屋裏及び建物構造 11 小屋裏 12 棟 13 外壁 14 内壁 15 通気層 16 通気孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁の内側に通気層を介して断熱壁を設
    けた断熱気密化住宅における断熱壁用防湿透湿シートで
    あって、 該断熱壁の一面の該通気層側に防風性及び透湿性を有す
    る第一シートを設けるとともに、該断熱壁の他の一面の
    室内側に、防風性及び前記第一シートより透湿度を低く
    した半透湿性を有する第二シートを設けたことを特徴と
    する断熱壁用防湿透湿シート。
  2. 【請求項2】 外壁の内側に通気層を介して断熱壁を設
    けた断熱気密化住宅において、該断熱壁の一面の該通気
    層側に防風性及び透湿性を有する第一シートを設けると
    ともに、該断熱壁の他の一面の室内側に、防風性及び前
    記第一シートより透湿度を低くした半透湿性を有する第
    二シートを設けたことを特徴とする断熱気密化住宅。
  3. 【請求項3】 第二シートが、透湿度340g・m2
    24hr〜1000g・m2/24hrの半透湿性を有
    する請求項1記載の断熱壁用防湿透湿シート。
  4. 【請求項4】 第二シートが、透湿度340g・m2
    24hr〜1000g・m2/24hrの半透湿性を有
    する請求項2記載の断熱気密化住宅。
JP4872696A 1996-03-06 1996-03-06 断熱壁用防湿透湿シートとそれを用いた断熱気密化住宅 Withdrawn JPH09242208A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001023125A3 (en) * 1999-09-27 2002-02-21 Du Pont Laminate structure useful as liquid impermeable moisture vapor permeable membrane
JP2002294887A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Fudo Constr Co Ltd 外断熱外壁内の湿気を除去する方法及び外断熱外壁構造体
JP2010275674A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Teijin Fibers Ltd 軽量繊維シートおよび繊維製品
US11865820B2 (en) 2017-12-19 2024-01-09 Saint-Gobain Adfors Canada, Ltd. Reinforcing layer, a cementitious board, and method of forming the cementitious board

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WO2001023125A3 (en) * 1999-09-27 2002-02-21 Du Pont Laminate structure useful as liquid impermeable moisture vapor permeable membrane
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JP2010275674A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Teijin Fibers Ltd 軽量繊維シートおよび繊維製品
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Effective date: 20030506