JPH09241769A - 硫酸鉛含有物の処理方法 - Google Patents

硫酸鉛含有物の処理方法

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JPH09241769A
JPH09241769A JP8052950A JP5295096A JPH09241769A JP H09241769 A JPH09241769 A JP H09241769A JP 8052950 A JP8052950 A JP 8052950A JP 5295096 A JP5295096 A JP 5295096A JP H09241769 A JPH09241769 A JP H09241769A
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lead sulfate
sintering
furnace
carbon source
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Toshio Suganuma
俊夫 菅沼
Masao Kuwabara
正男 桑原
Masaki Miyagawa
昌樹 宮川
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 処理効率に優れた硫酸鉛含有物の処理方
法の提供 【手段】 硫酸鉛含有物に炭素源を加えて焼結炉に入
れ、該炭素源を熱源として炉内を硫酸鉛が分解する高温
に維持すると共に、硫化鉛および金属鉛の生成を抑制し
つつ該炭素源から生じる一酸化炭素の存在下で硫酸鉛か
ら酸化鉛への転化を促進させ、生成した焼結体を破砕
後、溶鉱炉で溶融還元して金属鉛を回収することを特徴
とする硫酸鉛含有物の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛蓄電池ペースト
や金属製錬における硫酸鉛を含む雑鉱(澱物)、あるいは
鉛加工における硫酸鉛含有排出物(以下、雑鉱および硫
酸鉛排出物を含めて雑鉱類と云う)から金属鉛を効率よ
く回収する処理方法に関する。
【0002】近年、自動車用バッテリーを始めとして鉛
蓄電池が大量に使用されており、これに伴い使用済み鉛
蓄電池の処理が問題になっている。この使用済み鉛蓄電
池には電極の充填材として多量の硫酸鉛が含有されてお
り、また端子や極板は金属鉛によって形成されている。
また、各種の金属製練や鉛加工においても硫酸鉛等を主
体とする雑鉱類が多量に排出されている。そこで、資源
の有効利用を図る観点から、これらの使用済み鉛蓄電池
や雑鉱類から鉛を効率良く回収することが求められてお
り、また環境保全のためにも、これらの使用済み鉛蓄電
池等から鉛分が流出するのを防止する必要がある。
【0003】
【従来技術と問題点】そこで、従来、鉛製錬プロセスを
利用した使用済み鉛蓄電池の処理方法が実施されてい
る。この方法は、使用済み鉛蓄電池から硫酸鉛を主体と
する充填材を分離回収し、この硫酸鉛を主体としたペー
スト状の回収物(以下、鉛蓄電池ペーストと云う)を鉛
精鉱に加えて焼結原料とし、鉛精鉱の自燃性を利用して
焼結することにより酸化鉛とし、この焼塊を溶鉱炉に投
入して金属鉛を回収する方法である。
【0004】ところが、これらの鉛蓄電池ペーストや金
属製錬等の雑鉱類は硫酸鉛を主体とするものであるた
め、自燃性がなく、鉛蓄電池ペースト等の混合量が増す
と焼結原料の燃焼性が損なわれて燃焼不足となり、良質
な焼塊が得られず、効率よく金属鉛を回収することが困
難になる。従って、鉛精鉱に加える硫酸鉛含有物の量に
は限界があり、従来実施されている例では、せいぜい鉛
精鉱の50重量%以下である。
【0005】このような燃焼不足を解消するために燃料
源として石炭やコークスを加えることが考えられるが、
不用意にこれらを加えると発生する一酸化炭素(CO)によ
り鉛精鉱の硫化鉛が直接に還元されて金属鉛を生じ、こ
れが焼結炉に付着して操業トラブルを引き起こす深刻な
問題を生じる。
【0006】そこで、鉛蓄電池ペーストについて、この
ような焼結工程を経ない処理方法も検討されており、例
えば、硫酸鉛含有物を焼結せずに直接加圧してブリケッ
トとし、溶鉱炉に投入する方法や、硫酸鉛含有物を粉体
のまま使用すると共にフラックスを塊状にして溶鉱炉の
通風性を確保する処理方法が試みられている。ところ
が、これらの方法では原料が脱硫されていないために溶
鉱炉での取扱いが極めて難しくなる問題がある。具体的
には、硫黄分が多いため溶融鉛とカラミの分離が悪くな
り金属鉛の回収率が低下し、またブリケットは焼結物よ
りも砕け易く、粒径も小さいので通風性が悪く、とくに
硫酸鉛含有物を粉体のまま使用する方法では通気不足の
ために操業不能に陥り易い。
【0007】
【発明の解決課題】本発明は従来の処理方法における上
記問題を解決したものであり、焙焼工程を含む鉛製錬法
を利用して、鉛蓄電池ペーストや金属製錬の雑鉱類から
金属鉛を効率良く回収する処理方法を提供するものであ
る。
【0008】
【課題の解決手段】すなわち、本発明によれば、(1)
硫酸鉛含有物に炭素源を加えて焼結炉に入れ、該炭素源
を熱源として炉内を硫酸鉛が分解する高温に維持すると
共に、金属鉛の生成を抑制しつつ該炭素源から生じる一
酸化炭素の存在下で硫酸鉛から酸化鉛への転化を促進さ
せ、生成した焼結体を破砕後、溶鉱炉で溶融還元して金
属鉛を回収することを特徴とする硫酸鉛含有物の処理方
法。
【0009】また本発明は、上記処理方法の焼結原料に
ついて、さらに具体的な以下の処理方法を含む。 (2)硫酸鉛含有物が鉛蓄電池ペースト、金属製錬ある
いは鉛加工から生じる硫酸鉛を主体とする雑鉱類、また
はこれらの混合物である上記(1)に記載の処理方法。 (3)炭素源がコ−クスまたは石炭またはこれらの混合
物である上記(1)または(2)に記載の処理方法。 (4)炭素源を、硫酸鉛含有物に対して4〜10重量
%、あるいは硫酸鉛含有物と戻鉱からなる焼結原料に対
して2〜5重量%添加する上記(1)〜(3)のいずれかに記
載の処理方法。
【0010】さらに本発明は、上記処理方法の焼結工程
について、さらに具体的な以下の処理方法を含む。 (5)焼結体の硫黄残留量を2重量%以下に焼結する上
記(1)〜(4)のいずれかに記載の処理方法。 (6)焼結炉内における焼結体の燃焼温度が800〜1
200℃である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の処理方
法。
【0011】
【発明の実施形態】以下に本発明を実施例と共に詳細に
説明する。本発明の処理方法は、第一段階として、硫酸
鉛含有物にコークスや石炭などの炭素源を加えて焼結炉
に入れ、該炭素源を熱源として炉内を硫酸鉛が分解する
高温に維持すると共に該炭素源から生じる一酸化炭素の
存在下で硫酸鉛から酸化鉛への転化を促進させて焼結体
を形成させ、その後、第二段階として破砕した焼結体の
塊を溶鉱炉に投入し、溶融還元して金属鉛(粗鉛)を回
収する。
【0012】なお、本発明において硫酸鉛含有物とは硫
酸鉛を主体とする上記鉛蓄電池ペーストや各種の金属製
錬において生じる硫酸鉛主体の雑鉱類を云う。この硫酸
鉛含有物は、上記焼結反応を妨げない範囲で鉛精鉱と共
に焼結しても良い。また、石灰石や珪砂、鉄源などをフ
ラックスとして一緒に焼結しても良い。
【0013】また、本発明において炭素源とはコークス
や石炭などの燃料として用いられる炭素物質を云う。本
発明において、炭素源は熱源であると共に硫酸鉛を酸化
鉛に分解する脱硫剤としての役割を果たす。すなわち、
焼結炉において、炭素源の燃焼により炉内は硫酸鉛が分
解するのに十分な高温に維持され、また炭素源の燃焼に
よって一酸化炭素が生じ、この一酸化炭素が硫酸鉛と反
応して酸化鉛を生じ、同時に炭酸ガスおよび亜硫酸ガス
が発生する。これらのガスは炉内に排出され、亜硫酸ガ
スは硫酸の原料として利用される。このように、炭素源
は熱源であると共に硫酸鉛を脱硫して酸化鉛に転化する
脱硫剤としての役割を兼用する。
【0014】以上の焼結反応における各プロセスの詳細
は必ずしも明確ではないが、1000K以上の高温下に
おいては、熱エネルギ−の点から、一例として先ず最初
に次式のように硫酸鉛が脱硫されて硫酸鉛と酸化鉛の混
合物となる。 2PbSO4 + CO → PbSO4 ・PbO + CO
2 + SO2 これが、以下のように、順次一酸化炭素と反応して最終
的に酸化鉛に転化するものと考えられる。 PbSO4・PbO −(+CO2)→ PbSO4・2PbO
−(+CO2)→ PbSO4・4PbO −(+CO2)→ PbO さらに硫酸鉛は炉内の高温により次のように熱分解して
酸化鉛に転化する。 PbSO4 → PbO+SO2 + 1/2O2
【0015】以上のように本発明の処理方法において
は、焼結工程において炭素源を熱源として炉内を硫酸鉛
が分解する高温に維持すると共に、硫化鉛および金属鉛
の生成を抑制しつつ該炭素源から生じる一酸化炭素の存
在下で硫酸鉛から酸化鉛への転化を促進させ、硫酸鉛を
脱硫して酸化鉛に転化させる。この場合、酸化鉛が還元
されて金属鉛を生じたり、あるいは硫酸鉛が硫化鉛を経
て直接に金属鉛を生じるような事態は極力避けなければ
ならない。酸化鉛が還元され、あるいは硫酸鉛が硫化鉛
を経てそれぞれ金属鉛を生じるようになると、これが焼
結炉内に付着して操業トラブルを引き起こす。なお、通
常の操業では、焼結体に供給される循環ガス中の酸素濃
度は15〜18vol%であるが、循環ガス中の酸素濃度
が極端に低くなると金属鉛が生じるようになるので、焼
結原料の配合組成や性状、および炉内温度などの操業条
件に応じて循環ガス中の酸素濃度を適宜調整するのが好
ましい。
【0016】炭素源の添加量は燃焼必要量および原料の
水分量を考慮して定められる。硫酸鉛含有物に戻鉱を加
えない場合には、概ね、硫酸鉛含有物に対して4〜10
重量%が適当である。なお、焼結工程で生じる微粉を戻
鉱として焼結原料に加える場合には、この戻鉱の比率に
よって水分量が減少するので炭素源の添加量をこれより
少なくて良い。
【0017】通常、焼結工程で生じる微粉(粒径約20mm
以下)は再び焼結原料に加えて利用する。これは戻鉱と
称され、焼結粒子の核となるように、また原料の水分量
を調整し、また硫化鉛含有量を調整する目的で利用され
る。
【0018】焼結原料の水分量が高いと搬送トラブルを
引き起こす。このため、操業の一例では、戻鉱は焼結原
料の水分量が7%程度になるように加えており、概ね、
原料1に対して戻鉱1〜3の比率で添加されている。こ
の場合には、炭素源の添加量は、硫酸鉛含有物や雑鉱類
および戻鉱からなる焼結原料に対して2〜5重量%が適
当である。添加量が2重量%より少ないと、燃焼不足お
よび脱硫不足となり、溶鉱炉での処理に適する性状の焼
塊が得られない。また、5重量%を上回ると、還元性が
強くなって金属鉛が生成し、焼結体の通風性が損なわれ
て脱硫不足を招き、さらには焼結体の強度が過剰にな
り、破砕トラブルを生じる虞がある。
【0019】通常、焼結炉としては、細長い燃焼室、該
燃焼室内を焼結原料を載せて搬送するコンベア、燃焼室
入口の着火手段、燃焼室出口の破砕手段を備えた焼結装
置が用いられる。着火された焼結原料はコンベアによっ
て燃焼室内(炉内)を搬送される間に焼結が進み固ま
る。これを出口の破砕手段およびその後の破砕手段によ
って20〜150mm程度の大きさに砕く。
【0020】このような構造の焼結装置では、焼結体の
温度は着火直後には全体が燃焼していないので低いが、
炉内を1/3程度進行すると次第に全体が燃焼する。この
場合の焼結体の温度は約800〜1200、好ましく
は、1000〜1100℃が適当である。焼結体の温度
が1200℃より高いと燃焼過度となり、800℃より
低いと燃焼不足になる。焼結温度は炭素源の量および鉛
精鉱を含有する場合にはその量、炉内への送風量などに
よって調整される。
【0021】なお、焼結装置は炉内に供給する循環ガス
を焼結装置の下側から上向きに導入する上向通風型のも
のが好ましい。この形式の場合、供給されたガスが焼結
体を通過する際に目詰まりがなく、また炉内に生じた亜
硫酸ガス濃度を高めて硫酸原料に利用することができる
ようになる。ちなみに、下向通風型の場合には、目詰ま
りを生じ易く、亜硫酸ガスの濃度も低いので硫酸原料に
適さず、廃ガスとして処理されるので利用効率も劣る。
【0022】焼結体は破砕された後に溶鉱炉に投入さ
れ、還元雰囲気下で溶融される。この場合、焼結体は鉛
含有量が多いように比重が大きく、かつ硫黄量の出来る
だけ少ないものが求められる。本発明の上記焼結工程で
は、焼結体の硫黄残留量が2重量%以下、好ましくは1
重量%以下になるように焼結される。因みに、通常の焙
焼還元法による鉛製錬では、焼結体の硫黄残量は少ない
ものでも2.5重量%程度、多いものは3.5重量%で
あるが、本発明の処理方法では焼結体の硫黄残量を0.
7〜2重量%に低減することができる。
【0023】また焼結体は、溶鉱炉に投入された場合
に、良好な通気性を有するように多孔質であって容易に
砕けない強度の大きなものが求められる。本発明では上
記焼結工程により、炭素源の脱硫反応によって生じる炭
素ガスや亜硫酸ガス、および水分が揮発して焼結体が多
孔質になるので通気性に優れた焼結体の塊が得られる。
また、この塊は焼結されているので加圧成形したブリケ
ットなどより格段に強度が大きく、溶鉱炉に詰め込んだ
場合にも崩れ難い。
【0024】さらに、上記原料を焼結せずにブリケット
にしたものは、加圧装置の能力に限界があるためブリケ
ットの大きさは3〜5cm程度であり、これより大きなも
のを得るのは通常難しい。このため溶鉱炉に投入した場
合にブリケット相互の隙間が十分ではなく、フラックス
として粉状の石灰石やケイ酸鉱、鉄屑を加えた場合に隙
間が塞がれ、通気不良になり易い。一方、本発明の上記
焼結工程を経たものは、10〜15cm前後の塊状焼結体
を得ることでき、これを溶鉱炉に投入した場合、十分な
隙間が形成されるので炉内の通気性に優れる。
【0025】上記焼結工程においては、硫酸鉛含有物お
よび炭素源、又はこれらに加える鉛精鉱やフラックスを
混合機で均一に混合した後、予めペレタイザーによって
1〜2cmの粒状に成形した後に焼結炉に導入すると良
い。このペレタイズにより、塊状化が促進され、気孔性
に富み強度の大きな焼塊が得られる。また焼結後は、燃
焼室の出口に設けた破砕手段およびその後の破砕手段に
よって焼結体を破砕するが、破砕した焼結体をスクリー
ンで篩分けし、微細なものは前述のように戻鉱として混
合機に回送し、ペレタイザーによる造粒に利用すると良
い。
【0026】上記焼結工程に続く溶融還元工程は通常の
溶鉱炉を用いて実施することができる。溶鉱炉の操業条
件は特に制限されない。溶鉱炉には破砕した塊状の焼結
体と共に燃料として約8〜12重量%のコークスおよび
必要に応じて石灰石や鉄屑などの溶剤が加えられる。溶
鉱炉では、焼結体の酸化鉛が発生するCOガスにより還
元されて金属鉛の熔体(粗鉛)およびスラグが形成さ
れ、粗鉛が回収される。
【0027】
【実施例】実施例1 表1に示すように硫酸鉛を主体とする鉛蓄電池ペースト
120tに、銅製錬で生じた2種の鉛澱物A13tおよび
B10t、その他の鉛澱物25tを加え、さらに、これに
戻鉱を1:1の比率で添加したものに、粉コークス2
3.5tを加えて攪拌混合し焼結原料とした。これをペ
レタイザーによって造粒した後に図1に示す焼結機に送
り、表1の焼結条件に従って焼結した。
【0028】焼結機は図示するように、細長い燃焼室1
0、該燃焼室内を焼結原料20を載せて搬送するコンベ
ア11、燃焼室入口の着火手段12、燃焼室出口の破砕
手段13を備えており、焼結原料の一部は点火原料21
として着火手段12に入れ、着火したものに焼結原料2
0を加えた。炉内ではコンベアの下側から空気を導入
し、排ガスは炉外に導き、その一部は燃焼用ガスとして
再び空気と共にコンベア下側から炉内に供給した。着火
された焼結原料20はコンベア11によって炉内14を
搬送される間に焼結が進行し固まる。これを出口の破砕
手段13によって10cm程度の大きさに破砕した。
【0029】実施例2〜4 実施例1に対してコークス投入量を変えた例(実施例
2、3)および鉛精鉱を加えてコークス量を変えた例
(実施例4)について、実施例1と同様にして焼結を行
い、その焼塊について性状を調べた。この結果を表1に
纏めて示した。
【0030】比較例1 粉コークスに代えて鉛精鉱を60t用いた他は実施例1
と同様の条件で焼結を行ったところ、焼結不能であっ
た。
【0031】比較例2 コークスを添加せず、鉛蓄電池ペーストおよび雑鉱を2
倍量以上の鉛精鉱に加え、戻鉱をこの混合物に対して3
倍量加えた焼結原料について、実施例1と同様の焼結条
件下で焼結炉に導入したところ、鉛精鉱の燃焼により普
通の固さの焼塊が得られたが、硫黄残留量が実施例のも
のより多く、良質な焼塊を得ることができなかった。
【0032】比較例3 鉛蓄電池ペーストおよび雑鉱に対して約1/3倍量以下
の鉛精鉱を加え、戻鉱を1:0.5の比率で加えた焼結
原料について実施例1と同様の焼結条件下で焼結炉に導
入したところ、硫黄残留量がかなり高く、脆く、気孔性
の小さい焼塊しか得られなかった。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の処理方法によれば、硫酸鉛含有
物を硫黄含有量が格段に少ない焼塊に転化し、従来は処
理量が限られていた硫酸鉛含有物から効率よく金属鉛を
回収することができる。また、本発明の処理方法は従来
の鉛製錬設備を利用できるので実施が容易であり、低コ
ストで実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の処理方法に用いる焼結機の一例を示
す模式断面図。
【符号の説明】
10:燃焼室、 11:コンベア、 12:着火手段、
13:破砕手段、14:炉内、 20:焼結原料、
21:点火鉱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮川 昌樹 宮城県栗原郡鴬沢町字南郷荒町48番地 細 倉製練株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸鉛含有物に炭素源を加えて焼結炉に
    入れ、該炭素源を熱源として炉内を硫酸鉛が分解する高
    温に維持すると共に、金属鉛の生成を抑制しつつ該炭素
    源から生じる一酸化炭素の存在下で硫酸鉛から酸化鉛へ
    の転化を促進させ、生成した焼結体を破砕後、溶鉱炉で
    溶融還元して金属鉛を回収することを特徴とする硫酸鉛
    含有物の処理方法。
  2. 【請求項2】 硫酸鉛含有物が鉛蓄電池ペースト、金属
    製錬あるいは鉛加工から生じる硫酸鉛を主体とする雑鉱
    類、またはこれらの混合物である請求項1に記載の処理
    方法。
  3. 【請求項3】 炭素源がコ−クスまたは石炭またはこれ
    らの混合物である請求項1または2に記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 炭素源を、硫酸鉛含有物に対して4〜1
    0重量%、あるいは硫酸鉛含有物と戻鉱からなる焼結原
    料に対して2〜5重量%添加する請求項1〜3のいずれ
    かに記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 焼結体の硫黄残留量を2重量%以下に焼
    結する請求項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 焼結炉内における焼結体の燃焼温度が8
    00〜1200℃である請求項1〜5のいずれかに記載
    の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008257910A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Hosokura Kinzoku Kogyo Kk 切断装置並びに切断方法
CN112853116A (zh) * 2020-12-29 2021-05-28 安徽天畅金属材料有限公司 一种基于废旧铅酸蓄电池的含铅物质回收处理装置
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