JPH09241433A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物

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Publication number
JPH09241433A
JPH09241433A JP8050277A JP5027796A JPH09241433A JP H09241433 A JPH09241433 A JP H09241433A JP 8050277 A JP8050277 A JP 8050277A JP 5027796 A JP5027796 A JP 5027796A JP H09241433 A JPH09241433 A JP H09241433A
Authority
JP
Japan
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rubber composition
rubber
tire
modulus
resistance
Prior art date
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Pending
Application number
JP8050277A
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English (en)
Inventor
Masashi Ohara
真史 大原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP8050277A priority Critical patent/JPH09241433A/ja
Publication of JPH09241433A publication Critical patent/JPH09241433A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、トレッドゴムの耐カット性(高
硬度性)を犠牲にすることなく、抗破壊性を向上させ、
低発熱性に優れたトレッドゴム組成物を提供することを
目的とする。 【解決手段】 ラジアルタイヤのトレッド部において、
該トレッド部のゴム組成物のゴム物性が以下の範囲にあ
ることを特徴とするラジアルタイヤ用トレッドゴム組成
物。25℃±3℃における100%引っ張り時のモジュ
ラス(M100)が20kg/cm2 以上であり、かつ3
00%引っ張り時のモジュラス(M300)が160kg
/cm2以下、かつその比M300/M100 が5.5以下で
あり、かつ25℃±3℃における正接損失係数(Tan
δ)が0.2以下であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】タイヤ、特に重荷重用空気入
りタイヤのトレッドゴムで、破壊特性を損なうことなく
高硬度性と低発熱性とを両立させるゴム組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タイヤトレツドゴムの破壊特性は、タイ
ヤ性能の耐カット性、耐テア−性に大きく作用する。こ
の性能は、路面凹凸の激しいところや石などが多い路面
で使用する際に特に重要である。従来からトレッドゴム
の耐カット性を改良する方法としては、ゴムの硬度を向
上させること、耐テア−性を改良するためには、高変形
域で軟らかくし、破断時の伸びを向上させることが良い
とされている。
【0003】ゴムの硬度を向上させるためには、カ−ボ
ンブラックの高充填や硫黄、促進剤を増量させること等
による架橋密度の向上などの手法が挙げられる。これら
の手法に因れば破断時の伸びを低下させ、耐テア−性を
悪化させ、また低発熱性との両立ができない。
【0004】シリカ/シランの混合充填剤等の検討もな
されているが、上記同様ある程度高硬度のゴムにすると
耐テア−性の悪化の問題が生じてくる。合成ゴム、特に
スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を用いればM300
/M100は小さくなるが低発熱性との両立が難しくな
る。架橋密度を上げるとM300/M100は大きくなりさら
に耐テア−性との両立が難しい。
【0005】従来の関連技術として、USP第4,67
5,349号特許明細書、USP第5,341,863
号特許明細書、特開平7−276907号公報に記載さ
れたものが挙げられる。しかしながら、USP第4,6
75,349号特許明細書に記載のものは、軟化点温度
が135℃以上のポリエチレンをその軟化点より低い温
度で配合したことを特徴としており、この場合、配合に
際して微細なポリエチレン粒子を添加せざるを得ず、配
合の取り扱いが困難であると同時に、配合物において、
ポリエチレン粒子が凝集して配合物の物性を低下させる
恐れがある。
【0006】また、USP第5,341,863号特許
明細書に記載のものは、結晶の融点が104℃から11
5℃の範囲にあるLDPE(低密度ポリエチレン)を使
用することを特徴としているが、この場合、高温での配
合物の変化が著しく、ゴム組成物として、特にタイヤ用
ゴム組成物としては使用が困難と言わざるを得ない。そ
して、両者ともモジュラスの観点は全くない。更に、特
開平7−276907号公報に記載のものも、M300
100について具体的な物性値を示しておらず、実施例
から計算するとM300/M100 が6.5〜7であり、本
発明のものとは範囲が異なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、トレッド
ゴムの耐カット性(高硬度性)を犠牲にすることなく、
抗破壊性を向上させ、低発熱性に優れたトレッドゴム組
成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】ゴム組成物において、耐
カット性(高硬度性)を犠牲にすることなく、抗破壊性
を向上させ、低発熱性に優れたものを得る為には、以下
の3つの条件がある。 1,ゴムマトリックスに対する親和性が高いこと。これ
は、基本的な補強性及び低発熱性に影響する。 2,ゴムに比較して弾性率が格段に高いこと。これは、
硬度に影響する。 3,通常の使用温度領域において相転移及び各種の化学
反応を起こし難いこと。これは、耐熱性に影響する。 等上記必須条件に着目して各種ポリエチレン樹脂とゴム
のブレンドについて鋭意検討した結果上記特性を満足す
る組成物を見出した。
【0009】上記特性を得るためには、引っ張りの歪み
−応力曲線を変える必要があり、耐カット性に優れ高硬
度とするためには、200%以下の歪み領域でのモジュ
ラスを上げること、更に抗破壊特性を向上させる為に
は、300%以上の歪み領域でのモジュラスを下げ、破
断時の伸びを向上させることが好ましい。
【0010】本発明においては、100%モジュラス
(M100)が20kg/cm2以上としている。これは、
特に悪路走行時等に石等による衝撃に対して20kg/
cm2以下ではカットを受けやすくなり、好ましくは2
5kg/cm2以上にするとゴムの硬度が上昇しカット
を受けにくくなる。反面、300%モジュラス
(M300)を160以上にすると大入力下(路面の凹
凸、乗り上げ等)では、ゴムが硬すぎ破断時の伸びが低
下すると同時にトレッドゴムの変形に対して、ゴムが追
従できなくなり、リプテア−、ブロック欠け等の耐テア
−性を低下させてしまう為、160kg以下にする必要
がある。
【0011】更に、大入力、小入力の衝撃に対して、上
記特性を満足させる為には、M300/M100を(通常のゴ
ムでは6.5以上)5.5以下にすることにより耐カッ
ト性と、抗破壊性のバランスを良くすることが必要であ
る。
【0012】M100を上げ、高硬度にし耐カット性を向
上させる程、外力が入ったときにはゴム内に入る衝撃力
が大きくなるため、より抗破壊性を上げなくてはならな
い。(すなわち高変形でのモジュラスを下げる。)
【0013】また、タイヤトレッドゴムとして低発熱性
を満足する為には、正接損失係数(Tanδ)を0.2
以下にする必要があり、0.2以上ではタイヤトレッド
ゴム質として、トレッドゴムボリュ−ムの多いタイヤで
は単一構造では使えなくなり、いわゆるキャップ/ベ−
ス構造にする必要が生じる。
【0014】更に、望ましくは、ゴム成分100重量部
に対して、融点が120℃以上で、メルトフロ−レ−ト
が20(g/10min.)以下であるポリエチレンを
2〜30重量部配合することで、そのゴム組成物を混練
する場合、少なくとも一つのステ−ジにおいて混練物の
温度が配合したポリエチレンの融点より10℃以上の高
温で配合する必要がある。
【0015】ポリエチレンの融点が120℃未満ではタ
イヤの使用温度でポリエチレンの結晶の融解に伴う弾性
率の低下とロス成分の増大を招き、低発熱性の低下を引
き起こす。
【0016】ポリエチレンの配合量が5重量部以下で
は、明確な上記結果が得られず、30重量部を越えると
ゴム全体が硬くなりすぎ、抗破壊性の低下を招く。メル
トフロ−レ−トは20(g/10min.)以下であ
る。この値が20(g/10min.)より大きい場合
は、ゴムマトリックスとの親和性が低くこの為配合物の
破壊特性を低下させる。
【0017】また配合時のゴム組成物の温度は配合する
ポリエチレンの融点より10℃以上高いことが必要であ
り、この温度よりも低い状態で配合された場合、ポリエ
チレンの分散性及びマトリックスゴムとの親和性が充分
でなく、この結果配合物の破壊特性の低下を招く。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例によって
この発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0019】
【表1】
【0020】なお、上記各種物性試験は下記の通りであ
る。 (1)融点の測定 融点は、セイコ−電子工業株式会社製の示差熱分析装置
(DSC200)を用いて、窒素流量20ml/mi
n.で10℃の昇温速度で20〜180℃について測定
した。融点は、吸熱ピ−クが収束する温度とした。 (2)メルトフロ−レ−トの測定 JIS K6760に準拠した。
【0021】(3)練り温度の測定 混練の第一ステ−ジ終了時の配合ゴムの表面温度を測定
して、練り温度とした。 (4)モジュラスの測定 JIS K6301に準拠した。 (5)Tanδの測定 東洋精機の機器を使用し、幅4.7m×長さ20mm×
厚さ2mmのサンプルを振幅2%、周波数52Hz、測
定温度25±3℃で測定した。
【0022】表1からわかるように、実施例において
は、耐カット性、耐テア−及び発熱のいずれも◎ないし
は○であるのに対して、比較例では、耐テア−性が×の
もの、発熱が×で耐カットが△のものと、いずれも欠点
を有している。
【0023】更に実施例に示したゴム及び比較例に示し
たゴム組成物をトレッドゴムに用い1600P2014
phrのタイヤを試作し、そのタイヤにより下記試作を
行った。
【0024】悪路率30%の条件でトレッドゴムの残溝
がMAXで3mm以下になるまで実地走行させ、走行距
離(タイヤ寿命)及びカット等によりタイヤ路面に生じ
た1cm2以上のゴム損失部を測定(耐テア−性、抗破
壊性)及びタイヤトレッドを剥がしベルト部に到達した
カットの数(耐カット性)を測定した。ベルトとトレッ
ドの境界部における発熱温度を測定した。その結果、耐
カット性、抗破壊性、低発熱性にすぐれていることが証
明された。
【0025】
【発明の効果】本発明により、トレッドゴムの耐カット
性(高硬度性)を犠牲にすることなく、抗破壊性を向上
させた低発熱性に優れたトレッドゴム組成物を提供する
ことができる。そして、本発明のゴム組成物を用いたタ
イヤは、耐カット性、抗破壊性、低発熱性にすぐれてい
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジアルタイヤのトレッド部において、
    該トレッド部のゴム組成物のゴム物性が以下の範囲にあ
    ることを特徴とするラジアルタイヤ用トレッドゴム組成
    物。25℃±3℃における100%引っ張り時のモジュ
    ラス(M100)が20kg/cm2 以上であり、かつ3
    00%引っ張り時のモジュラス(M300)が160kg
    /cm2以下、かつその比M300/M100 が5.5以下で
    あり、かつ25℃±3℃における正接損失係数(Tan
    δ)が0.2以下であることを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 100%引っ張り時のモジュラス(M
    100)が25kg/cm2 以上である請求項1に記載の
    ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンを5〜30phr含有する
    請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載のゴム組成
    物からなるタイヤ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のタイヤが重荷重用であ
    るタイヤ。
JP8050277A 1996-03-07 1996-03-07 タイヤ用ゴム組成物 Pending JPH09241433A (ja)

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JP (1) JPH09241433A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002212342A (ja) * 2001-01-16 2002-07-31 Bridgestone Corp ゴム組成物及びその製造方法
US7165585B2 (en) 2003-04-18 2007-01-23 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Rubber composition for tire and pneumatic tire using the same

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040106