JPH09239505A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

Info

Publication number
JPH09239505A
JPH09239505A JP4882696A JP4882696A JPH09239505A JP H09239505 A JPH09239505 A JP H09239505A JP 4882696 A JP4882696 A JP 4882696A JP 4882696 A JP4882696 A JP 4882696A JP H09239505 A JPH09239505 A JP H09239505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
magnetic field
low frequency
mold
molten steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4882696A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
Toshio Ishii
俊夫 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP4882696A priority Critical patent/JPH09239505A/ja
Publication of JPH09239505A publication Critical patent/JPH09239505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁界静止型交流磁界によって浸漬ノズルから
の吐出流を制動する場合、印加する周波数が一定値で且
つ低い時、吐出流は溶鋼流の慣性力のため十分に制動さ
れず、逆に、磁気制動された溶鋼流が印加される周波数
で変動するため、鋳型内溶鋼表面でモールドパウダーを
巻き込む現象が発生する。 【解決手段】 交流電源を印加して、対向する鋳型長辺
の各背面に鋳片幅方向全体にわたって配置された磁極間
に異極が対向する磁界静止型交流磁界を発生させ、この
磁界静止型交流磁界により浸漬ノズルから鋳型内に注入
される溶鋼吐出流を制動して鋳型内溶鋼の流動制御を行
う鋼の連続鋳造方法において、印加する交流電源の周波
数を、時間と共に周期的に変動させる。 【効果】 溶鋼変動が防止され、清浄な鋼が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高品質の鋳片を得
るために、電磁力によって鋳型内の溶鋼流動を制御する
鋼の連続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、タンディッシュ
から浸漬ノズルを介して鋳型内に注入された溶鋼の吐出
流は、短辺凝固シェルに衝突して下降流と上昇流とに分
かれ、下降流は鋳片未凝固層深部に進入し、又、上昇流
は鋳型内溶鋼表面(メニスカスともいう)で鋳型短辺か
ら浸漬ノズルに向かう流れとなって、鋳型内溶鋼表面に
「渦」、「盛り上がり」等の流れの乱れを生成させる。
【0003】脱酸生成物であるアルミナを主体とする介
在物は、下降流により鋳片未凝固層深くまで侵入して凝
固シェルに捕捉され、又、鋳型内溶鋼表面上に添加され
たモールドパウダーは、鋳型内の溶鋼表面の「渦」、
「盛り上がり」により溶鋼中に巻き込まれ、凝固シェル
に補捉される。そして、これらが鋳片の品質欠陥の主原
因であり、この現象は鋳造速度の増速と共に、吐出流速
度が速くなるため顕著となっている。
【0004】この対策として、電磁力を用いて溶鋼流動
を制御しようとする試みが数多く提案されている。
【0005】特開平3−142049号公報(以下、先
行技術1と記す)には、鋳型の対向側壁の各背面の上下
に設置した上下各一対の磁極の間で鋳片の幅全体にわた
り静磁場を印加させて、吐出流速度を電磁力で減速させ
る方法が開示されている。
【0006】特開平1−150450号公報(以下、先
行技術2と記す)には、メニスカスから1.5mから
4.0mの鋳造方向下方の位置に、直流磁界もしくは低
周波交流磁界を印加させて、磁界を通過する溶鋼流動を
減速・分散させる技術が開示されている。
【0007】又、先行技術1、2では磁界が移動しない
静止型磁界であるに対し、移動型磁界を適用した技術と
して、特開昭63−212051号公報(以下、先行技
術3と記す)には、低周波の交流電源によるリニア型移
動磁界を用いる技術が開示されている。先行技術3では
鋳型の2つの長辺側面に複数対の移動磁界発生装置を配
置し、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流方向と反対方向に
磁界を移動させ、磁界の移動方向に溶鋼を移動させ、溶
鋼の吐出流速度を減速させる技術である。しかし、先行
技術3は、溶鋼の撹拌技術を流動制御に適用したもので
あり、主として磁界の移動方向しか制動力が作用しない
ため、流動制御手法としては不十分である。更に、電磁
力が強すぎる場合には、流れの回り込みが発生したり、
移動磁界による付随流れを発生させるため、浸漬ノズル
からの吐出流速度と磁界強度とのバランスがくずれた場
合には、パウダー巻き込みを助長することになる。この
ように、移動磁界を用いる方法は、鋳型内での流動制御
方法としては最適な方法ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1は、鋳片の
全幅にわたって電磁界を配置しており、吐出流の局所に
電磁界を配置した場合に発生する溶鋼流の局部的な回り
込みを防止している。しかしながら、先行技術1におい
ても、電磁力が強い場合には、上下の電磁界の谷間に沿
って水平方向に溶鋼流が走り、溶鋼流が鋳型短辺面に衝
突した時点で溶鋼の流れの方向は下降流となる。更に、
鋳片の端部である短辺近傍では、鋳片と鋳型壁とは電気
的に絶縁状態にあるため、誘導電流が逆向きに流れるた
め下降流を加速する方向に電磁力が作用して下降流が未
凝固層深く侵入する。その結果、鋳片の幅方向中心近傍
の品質は向上するものの、短辺近傍は介在物が下降流に
より侵入するので、品質が劣化する。
【0009】先行技術2では、溶鋼への制動力の発生手
段として、単純な直流磁界に代わって、低周波の交流磁
界を用いる方法が開示されている。この交流磁界の場合
には、静的な誘導電流は存在しないため、先行技術1で
発生する鋳片短辺近傍での下降流を助長する現象は存在
しない。交流磁界の場合、与えられた電流の周波数に応
じて磁界の方向と発生する誘導電流の方向とは180度
変化するものの、磁気制動力の方向は変わらないため流
動制御が可能であるが、この磁気制動力の値は、印加す
る電流の絶対値が最大の時期(磁束密度が最大値とな
る)から、印加する電流の絶対値がゼロの時期(磁束密
度がゼロとなる)まで、1周期に2回ずつ周期的に変化
することになる(以下、この磁界が移動しない交流磁界
を「磁界静止型交流磁界」という)。先行技術2に開示
されているような印加する電源の周波数が1Hz未満の
一定値の低周波の場合、溶鋼流の慣性力のため、磁気制
動された溶鋼流は、印加される電流の周波数で変動す
る。その結果、その変動がメニスカス部まで及ぶ高速鋳
造の場合、電磁力制御によって逆に鋳型内溶鋼表面が乱
れ、パウダーの巻き込みを助長する。
【0010】本発明は、モールドパウダーの巻き込み防
止や介在物の浮上促進を目的として、短辺近傍での下降
流を助長する現象を起こさない磁界静止型交流磁界によ
って浸漬ノズルからの吐出流を制動する場合、印加する
周波数制御が極めて重要であるという知見に基づいてな
されたもので、その目的とするところは印加する周波数
が一定で且つ低いため、浸漬ノズルからの吐出流は溶鋼
流の慣性力のため十分に制動されず、逆に、磁気制動さ
れた溶鋼流が印加された周波数で変動するため、鋳型内
溶鋼表面でモールドパウダーを巻き込む現象を防止し
て、高品質の鋳片を製造する方法を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1の
鋳型内溶鋼流動を防止した鋼の連続鋳造方法は、交流電
源を印加して、対向する鋳型長辺の各背面に鋳片幅方向
全体にわたって配置された磁極間に異極が対向する磁界
静止型交流磁界を発生させ、この磁界静止型交流磁界に
より浸漬ノズルから鋳型内に注入される溶鋼吐出流を制
動して鋳型内溶鋼の流動制御を行う鋼の連続鋳造方法に
おいて、印加する交流電源の周波数を、時間と共に周期
的に変動させることを特徴とする。
【0012】発明者等の検討結果では、磁界静止型交流
磁界で溶鋼流動を制御する場合、溶鋼流の慣性力のた
め、磁気制動された溶鋼流が、印加される電流の周波数
で変動することを防止するためには、印加する電流の周
波数を1Hz以上の比較的高い周波数とすることで防止
できることがわかった(特願平6−152200号)。
しかし、交流磁界では周波数の増大と共にインピーダン
スが上昇するので、比較的高い周波数で磁束密度を確保
するには、大電圧を発生する巨大な電源装置が必要とな
り、効率的でない。
【0013】そこで1Hz未満の低い周波数であって
も、印加する周波数を周期的に変更すると、溶鋼が磁気
制動される時間が変更されるため、印加した電流の周波
数と共振した溶鋼変動を防止できることが明らかとなっ
た。更に、印加する周波数を0. 05Hzから1Hz未
満の低い周波数と、1Hz以上の比較的高い周波数とを
組み合わせることで、共振した溶鋼変動の防止効果が顕
著であることが明らかとなった。
【0014】又、印加する磁界を磁界静止型交流磁界と
しているので、直流磁界で発生する静的な誘導電流は存
在しないため、直流磁界で発生する鋳片短辺近傍での下
降流を助長する現象はない。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1の方法
において、印加する交流電源の周波数を0. 05Hzか
ら30Hzの範囲とするものである。
【0016】周波数が0.05Hz以下の場合は、1周
期の間で、電磁力のかからない時間が長くなりすぎて、
流動制御の効果が減少するので好ましくない。又、周波
数が30Hz以上になると、インピーダンスが大きくな
り、必要な磁力を得るには、巨大な電流が必要となり、
効率的でない。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1及び請
求項2の方法において、印加する交流電源の周波数を2
種とし、低い周波数を印加した時の磁界強度の絶対値が
ゼロになる位相に相当する近傍の時間帯のみ、低い周波
数の3倍以上の周波数を有する高い周波数に切り替える
ものである。
【0018】低い周波数の磁束密度がゼロとなる位相に
相当する期間に、比較的高い周波数を印加するので、こ
の期間の磁束密度がゼロとなる回数は増えるものの平均
磁束密度は増加して、溶鋼に作用する制動力は大きくな
ると共に、低い周波数を単独に印加した際にみられた周
期的な制動力の増減がなくなり、印加される電流の周波
数に共振して変動する溶鋼変動が防止される。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1及び請
求項2の方法において、印加する交流電源の周波数を、
低い周波数から低い周波数の3倍以上の高い周波数まで
連続的に増加させ、その後、高い周波数から元の低い周
波数まで連続的に減少させて、これを繰り返し印加する
ものである。
【0020】低い周波数から比較的高い周波数まで連続
的に周波数を変更するので、溶鋼が磁気制動される時間
が周期的に変更されるため、印加した電流の周波数と共
振した溶鋼変動が防止される。
【0021】請求項3及び請求項4において、高い周波
数を低い周波数の3倍以上とする理由は、3倍以内の近
い周波数の周波数を印加しても、周波数の差が小さいの
で、周波数に共振した溶鋼の流動を完全には防止できな
いためである。
【0022】配置する磁極の段数は、一段の制御で不十
分な場合は、必要に応じて複数段の磁極を鋳造方向に配
置してもよい。又、本発明は、直流磁界方式に見られた
ような鋳片の短辺近傍の下降流の助長作用が低減される
ため、逆に、そこでの短辺凝固シュルに沿った上昇流が
増大し、溶鋼表面でのパウダー巻き込みを助長する場合
があり、その対策としては、浸漬ノズルの吐出口より上
方に磁界静止型の交流磁界もしくは、直流静磁界を設置
してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示すスラブ連続鋳造機に本
発明を適用する。図1において(a)は平面図、(b)
は側面図であり、1は鋳型長辺、2は鋳型短辺で、鋳型
長辺1と鋳型短辺2とで形成する鋳型断面は矩形型とな
る。3は磁極で、磁極3は対向する鋳型長辺1の各背面
に配置され、鋳造される鋳片幅以上の幅を有し、鋳片幅
方向で実質的に水平に配置されている。4は磁極3を磁
化するため磁極3に巻いた励磁コイル、5は磁極3のN
極とS極とをつなげるリターンヨーク、6は浸漬ノズ
ル、7は浸漬ノズル6の吐出孔、8は溶鋼、9は鋳型内
で溶鋼8が凝固した凝固シェル、10は浸漬ノズルから
の溶鋼吐出流である。
【0024】励磁コイル4は図示せぬ低周波交流電源に
つながっており、鋳型長辺1を挟んで対向する磁極3が
異極となるように、低周波交流電源から低周波電流が印
加されて、磁極3から鋳型厚み方向を貫く磁束が発生す
る。設置する磁極3の鋳造方向の中心位置は、浸漬ノズ
ル6の吐出孔7下端位置より、鋳片引抜き方向の下方と
する。
【0025】印加する周波数制御は、1台の低周波交流
電源を用いて、計算機制御で印加する周波数を変更する
ことも、又、低い周波数と高い周波数の複数の低周波交
流電源を用いて、印加タイミングをずらして、目的の周
波数となるように印加してもよい。
【0026】本発明の実施の形態の例として、図2及び
図3に印加する周波数を示す。図2は1つの低い周波数
と1つの高い周波数とを周期的に変更して印加するパタ
ーンを示す。即ち、低い周波数の1周期において磁界強
度の絶対値がゼロ近辺に相当する時間帯のみ、高い周波
数に切り替えて、高い周波数を印加する方法である。こ
の場合、低い周波数は0.05Hzから1.0Hz未満
で、高い周波数は低い周波数の3倍以上、且つ1.0H
z以上が好ましい。
【0027】又、図3は、低い周波数から高い周波数ま
で連続的に周波数を変更させ、その後高い周波数から元
の低い周波数にまで連続的に変更して戻し、これを繰り
返し印加するパターンである。
【0028】図1において、溶鋼8は図示せぬタンディ
ッシュから浸漬ノズル6の吐出孔7を介して鋳型短辺2
に向かって鋳型内に斜め下向きに注入される。吐出孔7
から流入する吐出流10は、磁極3の位置を通過する
際、磁極3から生ずる磁束により制動力を受け減速す
る。このようにして、連続鋳造機の鋳型内における溶鋼
流動制御が行われる。
【0029】
【実施例】
<実施例1>炭素濃度が0. 003wt%で、自動車外
装用薄鋼板に使用され、特に鋼板表面の清浄性が要求さ
れる鋼種を対象に、図1に示す連続鋳造機において、本
発明の適用テストを実施した。周波数制御は2台の低周
波交流電源を用いて、印加タイミングをずらして、目的
の周波数となるように印加した。
【0030】印加した交流電源により発生した磁束密度
を図2に示す。図2に示すように、低い周波数による磁
界強度がゼロになる近傍の時間帯に対して、高い周波数
に切り替える。即ち、低い周波数の磁界強度BをB=A
sin〔(2π/T)×t〕とした場合、高い周波数を
印加する時間tH は、T〔(n/2)−α〕≦tH ≦T
〔(n/2)+α〕で決定する。ここで、Aは低い周波
数の磁界強度の振幅、Tは低い周波数の磁界強度の周
期、nはゼロを含む正の整数、及びαは高い周波数の印
加時間を決定するパラメータである。本実施例では、交
流電源の低い周波数として0. 05Hzとし、高い周波
数としては、1.0Hzを選定し、α=(1/8)とし
た。即ち、低い周波数の1周期当たり、その磁界強度が
ゼロになる時間を中心にして、その前後のおおよそ1/
8周期ずつ(本実施例では2.5秒×2=5秒間の間)
で計2回(合計10秒間)、高い周波数の磁界を印加し
た。尚、効率良い磁束密度分布を得るために、磁極は異
極対向型とし(N極とS極が対向)、磁界の強度は、実
効値で2800エルステッド以上が常に確保できるよう
に電流値を制御した。
【0031】その結果、0. 05Hzの単独周波数を印
加したときに見られた印加磁界の周波数に対応した鋳型
内液面レベルの大きな変動は解消された。鋳造された鋳
片は、内表面共に、極めて清浄で、最終製品である冷延
薄鋼板の介在物起因の表面欠陥が大幅に低減した。更
に、吐出流の制動効果により、電磁力による流動制御を
適用しないときに顕著に見られる鋳型内の片流れ(片流
れとは、浸漬ノズルの片方の吐出孔から注入される吐出
流が未凝固層深くまで侵入する現象)が防止される結
果、脱酸生成物の浮上分離が促進され、内質的にも極め
て清浄な鋳片が得られている。
【0032】<実施例2>実施例1と同一な鋼種に対し
て、図1に示す連続鋳造機において、本発明の適用テス
トを実施した。周波数制御は1台の低周波交流電源を用
いて、計算機制御で実施した。
【0033】印加した交流電源により発生した磁束密度
を図3に示す。図3に示すように、低い周波数から高い
周波数まで連続的にかつ、周期的に磁界の周波数を変化
させた。周波数制御は、最も低い周波数を0. 5Hzと
し、この低い周波数の2周期に相当する時間(本実施例
では、4秒間)に0. 5Hzから5. 0Hzまでと、
5. 0Hzから元の0. 5Hzまで連続的に変化させ
た。周波数の増大と伴にインピーダンスが上昇するた
め、発生する磁界の強度を一定値に制御するためには、
インピーダンスの上昇に対応して出力電圧を上昇させる
必要がある。本実施例では、実効値で2800エルステ
ッド以上の磁界の強度を確保するように努めたが、定電
流制御の問題から、高周波印加時に若干の磁界強度の減
少が見られた。しかしながら、これは効果を左右するほ
どの大きな問題ではなかった。
【0034】その結果、0. 05Hzの単独周波数を印
加したときに見られた印加磁界の周波数に対応した鋳型
内液面レベルの大きな変動は解消された。鋳造された鋳
片は、内表面共に、極めて清浄で、最終製品である冷延
薄鋼板の介在物起因の表面欠陥が大幅に低減した。更
に、実施例1と同様に、吐出流の制動効果により、脱酸
生成物の浮上分離が促進され、内質的にも極めて清浄な
鋳片が得られている。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、印加磁界の周波数に対
応した溶鋼変動が防止されると共に、浸漬ノズルからの
吐出流の沈静化が達成され、加えて直流磁界による鋳片
短辺近傍の下降流の加速現象が解消された結果、モール
ドパウダーの巻き込み防止と介在物の浮上促進が図ら
れ、鋳片幅方向全体に渡って極めて清浄な鋳片を得る事
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を模式的に示す図であり、
連続鋳造機の鋳型長辺背面に設置した交流磁界を発生す
る装置を模式的に表示した図で、(a)は、平面図、
(b)は、側面図である。
【図2】実施例1で適用した磁束密度の時間変化を概念
的に示した図である。
【図3】実施例2で適用した磁束密度の時間変化を概念
的に示した図である。
【符号の説明】
1:鋳型長辺 2:鋳型短辺 3:磁極 4:励磁コイル 5:リターンヨーク 6:浸漬ノズル 7:吐出孔 8:溶鋼 9:凝固シェル 10:吐出流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を印加して、対向する鋳型長辺
    の各背面に鋳片幅方向全体にわたって配置された磁極間
    に異極が対向する磁界静止型交流磁界を発生させ、この
    磁界静止型交流磁界により浸漬ノズルから鋳型内に注入
    される溶鋼吐出流を制動して鋳型内溶鋼の流動制御を行
    う鋼の連続鋳造方法において、印加する交流電源の周波
    数を、時間と共に周期的に変動させることを特徴とする
    磁界静止型交流磁界を用いた鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 印加する交流電源の周波数を0. 05H
    zから30Hzの範囲とすることを特徴とする請求項1
    に記載の鋼の連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 印加する交流電源の周波数を2種とし、
    低い周波数を印加した時の磁界強度の絶対値がゼロにな
    る位相に相当する近傍の時間帯のみ、低い周波数の3倍
    以上の周波数を有する高い周波数に切り替えることを特
    徴とする請求項1及び2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】 印加する交流電源の周波数を、低い周波
    数から低い周波数の3倍以上の高い周波数まで連続的に
    増加させ、その後、高い周波数から元の低い周波数まで
    連続的に減少させて、これを繰り返し印加することを特
    徴とする請求項1及び2に記載の鋼の連続鋳造方法。
JP4882696A 1996-03-06 1996-03-06 鋼の連続鋳造方法 Pending JPH09239505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4882696A JPH09239505A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 鋼の連続鋳造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4882696A JPH09239505A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 鋼の連続鋳造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09239505A true JPH09239505A (ja) 1997-09-16

Family

ID=12814042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4882696A Pending JPH09239505A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 鋼の連続鋳造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09239505A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7628196B2 (en) 2000-07-10 2009-12-08 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for continuous casting of metals

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7628196B2 (en) 2000-07-10 2009-12-08 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for continuous casting of metals

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1448329B1 (en) A device and a method for continuous casting
KR100586665B1 (ko) 연속 주조 장치에서의 용융금속의 전자기적 제동장치
US6712124B1 (en) Method and apparatus for continuous casting of metals
AU2003286222B2 (en) Method and device for controlling flows in a continuous slab casting ingot mould
JPH10305353A (ja) 鋼の連続鋳造方法
EP0445328B1 (en) Method for continuous casting of steel
JP4591156B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH09239505A (ja) 鋼の連続鋳造方法
US5137077A (en) Method of controlling flow of molten steel in mold
JP2000000648A (ja) 鋼の連続鋳造方法および装置
JP3240927B2 (ja) 連続鋳造鋳型内の溶鋼流動制御方法
JP2004322120A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH05154623A (ja) 鋳型内溶鋼流動制御方法
JPH09262650A (ja) 連続鋳造における鋳型内流動制御方法および装置
JPH0333055B2 (ja)
EP1433550B1 (en) A method and a device for continuous casting of metals
JPH09262651A (ja) 連続鋳造における非金属介在物の低減方法
JP2003164948A (ja) 鋼の連続鋳造方法及び設備
JP4910357B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH0819840A (ja) 連続鋳造方法
JPH06304719A (ja) 連続鋳造用鋳型の溶湯の制動方法およびブレーキ兼用電磁撹拌装置
JP3914092B2 (ja) 薄スラブの連続鋳造設備および連続鋳造方法
JPH10109148A (ja) 連続鋳造鋳型内溶鋼の流動制御方法
JP2002283017A (ja) 鋼の連続鋳造方法並びに電磁攪拌装置
JP2005305536A (ja) 溶融金属の連続鋳造方法