JPH09238105A - 移動無線システムにおける無線基地局アンテナ指向特 性の制御システム - Google Patents

移動無線システムにおける無線基地局アンテナ指向特 性の制御システム

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JPH09238105A
JPH09238105A JP8081840A JP8184096A JPH09238105A JP H09238105 A JPH09238105 A JP H09238105A JP 8081840 A JP8081840 A JP 8081840A JP 8184096 A JP8184096 A JP 8184096A JP H09238105 A JPH09238105 A JP H09238105A
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radio
mobile
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JP8081840A
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Sadao Ito
貞男 伊藤
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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】基地局に設けられた複合アンテナの指向性を移
動無線機から送られてきた無線信号レベルの大きい方向
に向くよう常時制御することにより、移動無線システム
の通信で必要な送信電力の軽減、電波干渉の軽減、周波
数の有効利用度の向上等を図る。 【解決手段】アンテナ10は制御部14の制御により、
任意の組合わせで使用が可能なように同一特性を有する
複数の基本アンテナから構成され、これら基本アンテナ
は水平面内指向特性として狭ビーム特性を有しており、
かつ、チルト角制御回路11によるチルト角制御と、遅
延時間の異なる受信信号の分離が可能である。さらに、
無線基地局と移動無線機との通話移行後においても、制
御部では移動無線機の移動にともない使用すべき基本ア
ンテナの変更の要否、選択した基本アンテナに対するチ
ルト角制御情報と、遅延時間差調整の有無情報とを複合
アンテナへ指示を続ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小ゾーンを用いた移動通
信システムの無線基地局アンテナ指向特性の制御に関す
る。詳しくは複数のゾーンをそれぞれカバーしてサービ
スエリアを構成する各無線基地局と、無線基地局と交信
するため各移動無線機との間の通信を実行するための移
動通信制御局とこれと伝送路により結合されている電話
網に含まれている電話機とを有するシステムがあり、無
線基地局と移動無線機との間で行う無線通信において、
無線基地局に具備されているアンテナの指向特性を無線
基地局の管理するサービスエリア内の移動無線機の移動
にともなって追跡・制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来小ゾーンを用いた移動通信システム
の無線基地局に具備されているアンテナの指向特性を制
御する技術としては、移動無線に特有な多重波伝搬を少
なくする方法が知られている。これは、無線基地局に設
けられた指向性アンテナの指向性を移動無線機からの信
号に基づき制御することにより、移動無線機から複数の
伝搬経路をへて無線基地局に到達する電波を主伝搬経路
のみに限定するものである(参考文献1:特開平3−2
54228)。また、技術的には上記と同様であるが、
無線基地局と移動無線機との交信中はパイロット信号を
相互に送受信して無線基地局の第二の指向性アンテナの
指向性を移動無線機へ向けるよう調整し、移動無線通信
システムの通信装置からの無線信号が送信アンテナから
360°全方位に発射され、電界強度が全方位にわたる
ため生じる不要電波の氾濫、電子機器類への妨害、第3
者による通信の傍受等を防止するための方法も知られて
いる(参考文献2:特開平5−206918)。さらに
無線基地局アンテナ主指向ビームの地表となす角度を下
方に向け(ビームチルト)、隣接サービスエリアへの電
波の漏洩を減少させ、電波干渉を軽減する方法も実用さ
れている(参考文献3:昭和59年度電子通信学会総合
全国大会No.2452)。さらに、このビームチルト
技術を自サービスエリアにおいて半径方向へ帯状にきめ
細かく使用し、周波数の有効利用度の向上を図る提案も
されている(参考文献4:電子情報通信学会信学技報A
・P92−85)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に移動無線システ
ムの通信は、次のように伝送媒体として空間を使用する
ため多重波伝搬の影響を受ける。例えば、自動車電話の
場合、自動車に搭載された移動無線機から無線基地局あ
て送信されてきた電波が無線基地局のアンテナで受信さ
れるまでには、複数の伝搬経路をへて到達することにな
る。すなわち、移動無線機が無線基地局アンテナから見
通せる場合は少なく、一般には建物等地形・地物の影響
を受けこれらで反射・回折等の影響を受け伝搬経路が時
々刻々変化する。しかも、この伝搬経路は唯一ではな
く、複数存在するのが常である。これは多重波伝搬と言
われる現象である。また、移動無線機が無線基地局アン
テナから見通せる場合でも反射・回折等の影響を受けた
伝搬経路が存在し、これらは上記と同様の多重波伝搬が
発生する。これらの電波は伝搬経路が異なり、無線基地
局への到来方向(到来角度)も異なり、さらに無線基地
局まで到達する遅延時間も異なることになる。
【0004】したがって、上記のような多重波伝搬の影
響を受けた無線信号が無線基地局に到達し、無線基地局
のアンテナで受信され受信機へ導かれた場合、受信信号
の振幅の変動、ならびに遅延時間の異なる受信信号が相
加されることになるので、総合の信号の品質は時々刻々
変化することになる。また、移動無線システムの通信で
無線基地局の送信アンテナとして指向性を有せず360
゜全方位に発射された場合、電界強度は全方位にわたる
が、相手の移動無線機は特定の方向にしか存在しないた
め、無線基地局からの電波は特定の方向に発射された電
波しか有効に使用されず、その他の方向の電波は不要電
波となり他の通信に対する妨害となるほか、第3者によ
る通信の傍受等の可能性を増大させていた。さらに無線
基地局アンテナ主指向ビームが地表となす角度が適切で
ないと、隣接する無線ゾーンへの電波漏洩が大きくな
り、電波干渉の増大の可能性があった。上記の技術的諸
問題に対しての従来の対処策は既にのべた方策が行われ
て来たが、依然として以下のような技術的問題があっ
た。
【0005】第一の無線基地局に設けられた指向性アン
テナの主指向性を移動無線機へ向ける対処策であるが、
移動無線機が高速で移動した場合、無線基地局への電波
の伝搬経路が急速に変化し、したがって到来方向は急速
に変化し、アンテナの主指向性の追尾が不可能となる危
険がある。次に、二つの異なる伝搬経路を経て無線基地
局に到来した信号の有する電力がほとんど等しい場合、
このいずれかにアンテナの主指向性を向ける結果、有効
な信号電力が半減すると言う無駄が生じた。さらに無線
システムで使用される変調方式によっては、例えば最近
有力になってきたCDMAを用いたシステムでは、受信
波として、多重波伝搬した複数の信号は有害ではなく、
むしろ信号のエネルギーの有効活用のため有用である場
合がある。
【0006】第二の無線基地局と移動無線機との交信中
にパイロット信号を相互に送受信して無線基地局の通信
用指向性アンテナの指向性を移動無線機へ向けるよう調
整する技術は、その指向性を駆動モータにより移動させ
るものである。これは、通信対象が特定している場合に
は有効であるが、公衆移動無線システムのように1つの
無線基地局がその管理するサービスエリア内の多数の移
動無線機が存在し、発着呼している複数の移動無線機に
対し適用するにはコスト高となり実用困難である。ま
た、無線基地局の通信用指向性アンテナの指向性を移動
無線機へ向けると言っても移動無線機と無線基地局との
相対位置により変化するアンテナの主ビームのチルト角
まで制御することまでは明らかにされていない。
【0007】第三の無線基地局アンテナのビームチルト
技術であるが、これは基地局アンテナの垂直面内指向性
を俯角方向に電気的にまたは機械的に傾斜させる技術で
ある。傾斜させる方法としては、アンテナ本体を機械的
に傾斜させる方法、アンテナは直立させたまま各素子の
給電位相を位相器等を用いて調整することにより、ビー
ム波面を傾斜させる方法等がある。この技術は最近開発
されたものであり、適用対象がサービスエリア内の全移
動無線機に対し行われる場合、あるいはサービスエリア
を半径方向に対し帯状に複数個に分割し、そのエリア内
に存在する移動無線機に対し行われる場合であり、特定
の移動無線機に対して行うと言う木目の細かな方法は未
開発であった。
【0008】第四の無線基地局へ到来する信号の遅延時
間を調整する技術はまだ実用された例はない。もしも、
現用の移動通信システムで使用されている狭帯域時分割
多重システムにおいて、受信後に信号の有する遅延時間
を調整することが可能となれば、従来多重波伝搬した複
数の信号の相加は有害であったものが、逆に有用にする
ことが可能となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は小ゾーンを用い
た移動無線システムの無線基地局において、その管理す
るサービスエリア内の夫々の移動無線機と効率的な交信
をするため、下記の構成を有する複合アンテナを設け
た。すなわち複合アンテナを構成するアンテナは、その
総合特性として360°全方位に発射(もしくは受信)
される無指向性や、120゜の方位に発射(もしくは受
信)される指向性を有するものがあるが、いずれもその
構成するアンテナの有する指向性を角度別に複数個に分
割可能とし、それぞれシャープな指向性を有する複数個
の基本アンテナ(それらはほぼ同一の特性を有する)か
ら構成した。ついで、複合アンテナは、無線基地局に装
備され通信を行う送受信無線機やその制御を行う制御装
置と制御信号の授受を行うインタフェース部を有するよ
うに構成した。この制御装置からの情報によりアンテナ
のチルト角制御を行うことを可能とした。
【0010】さらに、既に説明したように移動無線機と
無線基地局との間に発生する多重波伝搬については、伝
搬経路が異なることがその発生原因であり、伝搬経路が
異なることは、無線基地局への到来方向(到来角度)が
一般に異なる事を意味する。したがって、無線基地局で
受信するアンテナの指向性がシャープであれば、それぞ
れ伝搬経路が異なる電波を分離して受信可能なことを意
味する。本発明では上記の点を考慮し、無線基地局で具
備させる複合アンテナを構成する基本アンテナではシャ
ープな指向性を有することにした結果、移動無線機と送
受信される信号の遅延時間差が測定可能となり、この遅
延時間差を除去することを可能とした。また、上記の複
合アンテナの動作を適用するシステムに応じて動作させ
るため、時分割多重システムの場合には時分割的動作、
アナログシステムの場合には周波数分割的動作を行わせ
る事にした。さらに無線基地局とインタフェースを有す
る移動通信制御局、これと伝送路により結合されている
電話網(40)に含まれている電話機とで移動通信網を
構成した。
【0011】
【作用】無線基地局に具備された本発明による複合アン
テナは2種類の作用(機能)を有する。すなわち、上述
に説明したようなアンテナの時分割的使用(時分割多重
システムの場合)により、次の作用(機能)を有するこ
とになる。まず、所管するサービスエリアの任意の場所
に存在する移動無線機に対し、制御信号を常時送受信可
能であると共に移動無線機の現在位置を確認・追跡可能
となった。それはアンテナを構成する全ての基本アンテ
ナを使用することにより全サービスエリアをカバーする
に必要な360度無指向アンテナや120度内指向性を
有するアンテナを構成可能であり、かつ移動無線機から
送られてきた信号を基本アンテナ単位で識別可能なた
め、無線基地局からみた移動無線機の方角(無線基地局
からみた位置、正確には電波の到来角)を認識する事が
できることになる。この移動無線機の位置情報を制御部
へ送信し処理することより、次の作用(機能)に活用す
ることが可能となる。すなわち、移動無線機と基地局と
の通信(通話)に際して、上述の移動無線機の位置情報
を用いて、交信に必要とする部分アンテナのみを使用
し、他の部分アンテナの使用による不必要な電波の放射
を防止する作用である。また、この制御装置からの情報
によりアンテナのチルト角制御と、移動無線機との間で
送受信される信号の遅延時間差の調整等を行うことを可
能とした結果、受信信号の品質は大きく向上させる事が
可能となる。
【0012】上記をさらに詳しく説明すると以下のよう
になる。無線基地局に設けられた複合アンテナは同一特
性を有する複数個の狭ビーム指向性を有する基本アンテ
ナから構成され、各基本アンテナは同一の水平面内指向
性を有しており、これらを総合することで360度無指
向アンテナや120度内指向性を有するアンテナを構成
可能となっている。また、基本アンテナはチルト角制御
が可能となるよう構成され、それぞれ無線基地局内の各
無線機へ接続されている。そして、時分割的使用(時分
割多重システムの場合)によりこれらの無線機はその管
理するサービスエリア内に存在する各移動無線機に対
し、制御信号を常時送受信可能である。
【0013】また、無線基地局の制御部は移動無線機に
対し、無線基地局に具備されている通信用無線機からの
無線制御信号をアンテナから送信するのに、その基本ア
ンテナのすべて、或いは1部を使用して送信可能なよう
に制御可能であり、逆に移動無線機から送信されてきた
制御信号の受信は基本アンテナのすべて、もしくは一部
を使用して受信出来、かつその受信信号レベルを常時比
較可能なように構成されている。さらに、制御部では複
数の基本アンテナのそれぞれで受信した制御信号レベル
が他に比べて高かった1つまたは複数の基本アンテナの
示す方向をその移動無線機の存在する方向と定め、これ
ら以外の基本アンテナは通信に使用しないように除外す
る。また使用すべきと決定した1つまたは複数の基本ア
ンテナについてはそれぞれチルト角制御量を決定し、指
示する。これと同時に複数の受信信号の内の1つを基準
にして、他の基本アンテナから受信した信号の遅延時間
を検出し、遅延時間が異なる場合は遅延等価回路へ制御
信号を送信して遅延時間差をなくするような調整を可能
なように構成されている。複合アンテナでは、上記の指
示を受けて使用すべき1つまたは複数の基本アンテナを
選択し、選択した基本アンテナに適応すべき各チルト角
制御と移動無線機と送受信される信号の遅延時間差の変
更を実行し、移動無線機と通信を行うとになる。
【0014】さらに、移動無線機のサービスエリア内移
動にともない、無線基地局で使用に適する基本アンテナ
は時々刻々変化することが予想されるが、これに対して
は移動無線機からの制御信号を常時受信している前記複
合アンテナの制御チャネルにより、移動無線機の現在位
置が推定可能で、この情報を複合アンテナへ教示し、複
合アンテナではこれを活用するため常に移動無線機との
交信が良好に実施可能となる。
【0015】上に加えて、無線基地局と移動無線機との
通話移行後においても、制御部では移動無線機の移動に
ともない使用すべき基本アンテナの変更の要否、選択し
た基本アンテナに対するチルト角制御情報や、移動無線
機と送受信される信号の遅延時間差の変更情報とを複合
アンテナへ指示を続け、複合アンテナではこの指示に従
うため移動無線機と無線基地局に具備されている通信用
無線機との交信は常に良好に保たれる。以上述べたよう
な理由により、本発明を適用したシステムは移動無線機
と無線基地局との交信が良好となるが、交信が良好とな
る理由は他にも存在する。以下これらを説明する。ま
ず、妨害電波を受ける確率の減少である。それは、移動
無線機から送信された無線信号は複数の伝搬経路をへて
無線基地局へ到達するが、そのうち到来角度の異なる無
線信号の内、電力の大きな信号は複数個に限られる結
果、上記のような複合アンテナの使用する基本アンテナ
数は通常2〜3となるからである。従って、無線基地局
では他の方向から入来する妨害電波を遮断することが可
能となる。
【0016】また、移動無線機からの信号は無線基地局
内の複合アンテナの各基本アンテナのいずれか(複数を
含む)で常時受信可能なように設定されている。なぜな
らば、複合アンテナの基本アンテナの全てをもって無線
基地局の管理するサービスエリア内の全エリアをカバー
するように設定されているからである。従って、制御部
の制御により、各基本アンテナの受信信号の選択は瞬時
に変更可能である。上記の状態は移動無線システムのよ
うに移動無線機が高速で移動した場合における通信の連
続に極めて効果的である。すなわち、前述の移動無線機
が高速で移動した場合、電波の到来方向が急速に変化
し、アンテナの主指向性の追尾が不可能となる危険性を
大きく減少させることが出来る。
【0017】第三に無線基地局内の複合アンテナの各基
本アンテナの主指向ビームの地表となす角度(チルト
角)の制御をサービスエリア内の各移動無線機に対し夫
々下方へ向けて行うことにより、通信に要する無線信号
電力は従来よりも小電力で交信が良好に実行可能となっ
た。また、自己のサービスエリア以外へ漏洩する無線信
号が減少し、他通話者に対する電波干渉が減少させるこ
とが可能となった。第四に無線基地局内の複合アンテナ
の複数の基本アンテナで受信した移動無線機からの受信
信号の遅延時間を調整することにより、従来雑音成分と
なっていた遅延時間差の異なる受信信号を同一遅延時間
とする事により、有用な信号に転換が可能となったので
通信品質は格段に改善が期待される事になった。第五に
構成するアンテナを機械的に可動させる基本を除去した
から制御が簡単容易となった。なお、上記の説明は移動
無線システムが時分割多重システムの場合であったが、
本発明はアナログシステムの場合も同様に適用可能であ
る。アナログシステムの場合は時分割多重システムのよ
うに多重化されていないから、多重度が1と考えれば、
そのまま本発明を適用可能である。すなわち、アナログ
システムの場合制御用の無線チャンネルと通話用の無線
チャンネルとは別の周波数を使用されているから、上記
の制御信号と通話信号の時間分割使用を周波数分割使用
に変更すればよいことになる。
【0018】
【実施例】以下本発明を時分割デジタル多重移動通信シ
ステムに適応した実施例を用いて説明する。アナログシ
ステムについては簡略化した形で適応が可能である。図
1はシステム構成を示す。図1において左方に多数の移
動無線機100−1100−2、・・・及び移動無線機
100−p(以下特に混乱を生じない場合は移動無線機
100で代表させる)が存在し、その右隣に破線で囲ま
れた無線基地局1が描かれている。移動無線機100と
無線基地局1とは無線により結合されている。無線基地
局1もシステム内には数多く存在する(図11参照)
が、特に必要がないので1局だけ描き、あとは省略して
いる。無線基地局1には多数の通信用無線機15−1、
15−2、・・・、15−M(以下特に混乱を生じない
場合は通信用無線機15で代表させる)を収容してい
る。無線基地局1の右隣に移動通信制御局30、さらに
その右隣に電話網40があり、これら3者間は通常有線
で結合されている。
【0019】以下、図1を示すシステム構成の各部を説
明する。まず無線基地局1に関し説明する。無線基地局
1は移動無線機100との信号の授受、および移動通信
制御局30との信号の授受を効率的に行うことであり、
以下詳細に説明する。第一に移動無線機100と信号の
送受信を行う複合アンテナ10について説明する。複合
アンテナ10は多数のアンテナで構成されている。これ
らのアンテナは同一の特性を有するので、以下基本アン
テナA、A、・・・、A (以下特に混乱を生じ
ない場合は基本アンテナAで代表させる)と称すること
にする。基本アンテナAは夫々シャープな指向特性(送
受信される電波は垂直の偏波面)を有する。これらの具
体的構成を図2に示す。図2は複合アンテナ10の平面
図で、N=12の場合である。同図は無線基地局のサー
ビスエリアがオムニゾーン(無線基地局を中心に円形)
の場合に使用される。図2では12個の基本アンテナA
としてそれぞれ、コーナアンテナ群を用いて作成された
場合で、コーナアンテナ群を各6個ずつ(図では見えな
いが)、上下2段構成となっている。したがって、コー
ナアンテナの数は全体で6×12=72個となる。実際
の使用に際しては上下2段のアンテナを垂直に設置する
ことになるが、同図の場合、これを1段ずつ切り離した
場合を示している。また、使用する電波の偏波面は垂直
偏波であり、電界は紙面に垂直でアンテナの主ビーム方
向はビームチルトのない場合は紙面と並行となる。
【0020】図2(a)または(b)で60度の角度を
なす6本の太線はコーナアンテナの金属反射板を示す。
また、○印は励振素子を、コーナアンテナの中央で大き
く外部へ広がり、金属反射板付近で内部へ収束(金属反
射板で利得は0となる)している点線は各コーナアンテ
ナ群の指向特性を示す。コーナアンテナ群を構成するコ
ーナアンテナの数は4〜8個等が使用される。そして各
コーナアンテナはチルト角制御回路11と結ばれてい
る。実際に図2(a)と図2(b)に示すコーナアンテ
ナ群の上下2段の垂直設置に際しては、上段と下段のコ
ーナアンテナ構成の相対位置を30度ずらせて設置させ
ているため、これら房状のコーナアンテナの指向特性
は、上下2段の総合アンテナとして見たとき、各コーナ
アンテナのヌル点(利得0の点)は除去され、良好なオ
ムニ特性が得られることになる。なお、無線基地局のサ
ービスエリアがオムニゾーンではなく、扇形ゾーン(無
線基地局を中心にした円を部分的に切り取った形のゾー
ン、セクターと呼ばれる)の場合には図2のコーナアン
テナの一部、例えば4個が使用される。
【0021】以上の説明は複合アンテナ10の機能とし
て移動無線機100からの信号を受信する場合であった
が、逆に後述の通信用無線機13や通信用無線機15か
ら移動無線機100あての信号を送出する機能を有して
いることは当然である。次に複合アンテナ10とチルト
角制御回路11との結合について図3により説明する。
本発明におけるチルト角制御回路11の機能は、複合ア
ンテナ10の有する垂直面内指向特性に関し、その主ビ
ーム(実際には各基本アンテナの有する主ビーム)の方
向を通信する移動無線機へ向けることである。これは主
ビームの方向の地表とのなす角度を所要の角度に制御す
ることであり、この角度の制御は通常は地表へ傾けられ
る。したがって無線信号をチルト角制御されたアンテナ
へ印加することは通常の制御されていないアンテナへの
印加の場合に比較して無線基地局のサービスエリア外へ
漏洩する電力が減少し、他の通信への干渉妨害の防止に
極めて有効である。また、無効な電力を削減できるから
省電力化が可能となる。逆に、移動無線機より送信され
てきた無線信号の受信に際しても、主ビームの方向が移
動無線機へ向けられているため、他の方向から来る妨害
電波の受信を減少させる効果が得られ、これまた他の通
信からの干渉妨害の防止に極めて有効で受信品質の向上
に効果的である。
【0022】さて、図3の上方の破線に囲まれた中に複
合アンテナ10、下方の破線に囲まれた中にチルト角制
御回路11が描かれている。複合アンテナ10は、右方
から順に基本アンテナA、A、・・・、Aから構
成されていることを示している。各基本アンテナはさら
に複数のコーナアンテナ群から形成されており、図の場
合各々W個のコーナアンテナ群から形成されている。例
えば、基本アンテナAはコーナアンテナ群a11,a
12、・・・aW1から形成されている。チルト角制御
回路11において、例えばスイッチSWを介して通信
用無線機15−1と結合されている基本アンテナA
ついて説明する。通信用無線機15−1からの出力はチ
ルト角制御回路11内でスイッチSWにより、それぞ
れW個に時間的に分割され、可変位相器φ11
φ12、・・・、φW1(以下可変位相器φと略称する
場合がある)と接続されている。そして、右方から入力
される制御部14(機能は後述する)よりの制御信号に
より可変位相器φ11,φ12、・・・φW1を通過す
る信号のそれぞれの給電位相が制御され、各コーナアン
テナ群a11,a12、・・・aW1のそれぞれのアン
テナ指向特性が変化する。その結果分割アンテナA
してのチルト角の制御が可能となる。上記と同様な事が
他のコーナアンテナ群a21、a22、・・・、a2W
等においても行われるので、各基本アンテナA
、・・・、Aにおけるチルト角が互いに他と独立
して所望の値に制御されることになる。なお、上記の説
明は複合アンテナを送信アンテナとしてチルト角制御を
行う場合であったが、逆に複合アンテナを受信アンテナ
としてチルト角制御を行う場合も同様であり、信号の流
れの説明を逆にすればよい。
【0023】次に、チルト角制御回路11のM個のスイ
ッチ群SW、SW、・・・、SWの機能について
説明する。上述のチルト角制御回路11とアンテナとの
結合はコーナアンテナ単位に細分化されているのに対
し、スイッチ群SWは複合アンテナ10の任意の基本ア
ンテナA、A、・・・、Aの出(入)力を各通信
用無線機15と結合するために動作する。なお、システ
ムで使用されている信号の基本フレームと時分割的に同
期して動作する。なお、M個のスイッチ群SW、SW
、・・・、SWの各端子1、2、3、・・・Mは制
御部14からの制御信号により、全て同一数字の端子が
オンとなるように制御されている。これらチルト角制御
回路の各位相、スイッチ群の動作は制御部14からの制
御信号により制御される。
【0024】次に制御部14について説明する。制御部
14の主要機能は通信や各種制御にかかわるシステム動
作を行うため、無線基地局1に具備されている各装置・
回路に対し、制御部14自身で作成した制御信号を送信
するとともに、各装置・回路から送られてきた信号を受
信し、加工して各部へ送信することである。上記の機能
を円滑に行うため、制御部14内には次の各機能を行わ
せるための各回路を具備している(ただし図示せず)。
まず、クロック発生器である。この回路の使用法はシス
テム内の各無線基地局で独立にクロック信号を発生させ
ることは少なく、移動通信制御局30からの信号を得て
それに同期する形で従属的に発生させる方式が用いられ
ている。次にタイミング発生回路である。この回路はク
ロック発生器からの出力を得て、無線基地局1内のデジ
タル信号を使用する回路へタイミング信号を供給する。
制御部14と各回路の(制御)信号はクロック信号やタ
イミング信号の上で構成され、各種の信号の授受が行わ
れる。
【0025】次にチルト角制御回路11と接続される通
信用無線機15−1、15−2、・・・、15−M(以
下通信用無線機15と略称する場合がある)について図
4により説明する。通信用無線機15−1、15−2、
・・・、15−Mはそれぞれ同一の機能を有するから、
以下通信用無線機15−1により説明する。チルト角制
御回路11より、通信用無線機15−1への入力信号は
図4の左方より入力され、受信部70を通り制御信号は
制御部14へ、通話信号は移動通信制御部30へ送られ
る。一方、図4の右方より移動通信制御部30からの通
話信号や、制御部14からの信号は送信部80へ入力さ
れ、送信部80を通過して、チルト角制御回路11へ送
られる。図4の上部の細い破線は受信部70を、下部の
細い破線は送信部80を示しており、両方で長い破線で
かこまれた通信用無線機15が構成される。まず、受信
部70を説明する。信号は、まず無線チャネル濾波器7
1へ入力され、通話信号と制御信号とが分離される。通
話信号は遅延等価回路73へ送られ後述(図5参照)す
るように各アンテナからの信号の遅延時間が等価され
る。その後、復合化回路75で多重化されていた無線周
波数帯の信号がベースバンド帯域へ変換されるととも
に、通話信号ごとに分離され信号が取り出される。次い
でデコーダ76で復調され、有線系受信部77へ送ら
れ、受信信号レベル等が調整された後、移動通信制御部
30へ送られる。一方、無線チャネル濾波器71で分離
された制御信号は制御信号復調回路74で信号が復調さ
れ、制御部14へ送られる。
【0026】次に送信部80を説明する。移動通信制御
部30から送られてきた通話信号(一部制御信号を含
む)は有線系送信部87で信号レベル等が調整された
後、コーダ86で符号化され、さらに、符号化回路85
で無線周波数帯へ変換・多重化される。この出力は遅延
等価回路83へ入力され、移動無線機へ到達した時点で
複数の多重波の位相(遅延時間)が同一となるよう位相
(遅延時間)が調整される(図6参照)。一方、制御部
14からの制御信号は制御信号変調回路84で信号が変
調された後、上記の無線チャネル濾波器81へ入力され
る。その後、チルト角制御回路11を経由して各基本ア
ンテナA、A、・・・、Aへ送られる。
【0027】上記の説明で本発明に主要な働きを行う遅
延等価回路73、或いは遅延等価回路83ついて、さら
に図5〜図6により説明する。図5は上記の図4により
説明した受信部70の構成の内、通話路切替装置72、
遅延等価回路73の内部構成をさらに、詳細に示した図
である。図5において、無線チャネル濾波器71−1、
71−2、・・・、71−Nが設置されており、与えら
れた無線チャネルの信号成分のみがこれらの濾波器を通
過するように構成されている。次いで、無線チャネル濾
波器71−1、71−2、・・・、71−Nの各出力
は、それぞれ図のように結線された通話路切替装置72
へ入力される。通話路切替装置72の各スイッチの出力
端子数はシステムの通信・制御信号合計の多重数(多重
数U)と一致しており、時系列的に全てスイッチの端子
が同期して切り替わるように構成されている。まず、通
信(通話)信号に対しては端子1、2、・・・、U−1
が動作し、制御信号に対しては端子Uが動作する。両者
とも通話路切替装置72の出力として、図のように結線
された遅延等価回路73へ入力される。遅延等価回路7
3では制御部14より与えられる制御信号にしたがって
遅延等価素子τ1−11(t)、τ1−12(t)、・
・・、τ1−NU(t)の信号に与える遅延量が変化
し、遅延等価回路73の出力に現れる信号の内、通信信
号に関しては複合化回路75へ入力され、制御信号に関
しては制御信号復調部74へ入力されるが、これらの信
号はそれぞれ信号の有する位相、或いは遅延時間が等価
されている。したがって、複合化回路75への入力信号
は、たとえ、移動無線機100から送信された無線信号
を図1に示す複合アンテナの各基本アンテナで受信した
時、その位相、もしくは遅延時間が異なっていても、全
て同位相、もしくは同一遅延時間に調整されることにな
り、制御信号においてもその信号を送信した各移動無線
機100の通信信号と同様に同位相、もしくは同一遅延
時間に調整されることになる。
【0028】次に図4により説明した送信部80の構成
の内、遅延等価回路83、通話路切替装置82の内部構
成を図6により詳細に説明する。図6において、符号化
回路85の各出力は、それぞれ図のように結線された遅
延等価回路83へ入力される。遅延等価回路83では制
御部14より与えられる制御信号にしたがって遅延等価
素子τ1−11(t)、τ1−12(t)、・・・、τ
1−N(u−1)(t)の信号に与える遅延量が変化
し、遅延等価回路83の出力に現れる信号には、各信号
の有する位相、或いは遅延時間は図1に示す複合アンテ
ナの各基本アンテナからこれらのが移動無線機100あ
て送信され、移動無線機100で受信した時に同位相と
なって受信可能なように位相、或いは遅延時間差が与え
られる。同様に制御部14から送信された信号は制御信
号変調部84により変調され、高周波周波数に変換され
た後、遅延等価回路83へ入力される。遅延等価回路8
3での信号処理は上記の通話信号の場合と同様である。
遅延等価回路83の出力はそれぞれ図のように結線され
た通話路切替装置82へ入力される。通話路切替装置8
2の各スイッチの出力端子数はシステムの電話・制御信
号の多重数(多重数U)と一致しており、時系列的に全
てスイッチの端子が同期して切り替わるように構成され
ている。通話路切替装置82の出力は、図のように結線
された無線チャネル濾波器81−1、81−2、・・
・、81−Nへ入力される。無線チャネル濾波器81−
1、81−2、・・・、81−Nでは与えられた無線チ
ャネルの信号成分のみがこれらの濾波器を通過し、チル
ト角制御回路11へ送られた後基本アンテナから移動無
線機100あて送信される。なお、制御信号の送信につ
いては、送信するべき移動無線機100に対してのみ送
信される。なお、通信用無線機15−1に具備されてい
る遅延等価回路73、遅延等価回路83において与えら
れる遅延等価時間量(位相等価量)は、各チャネル対応
に見れば同一量となる。
【0029】次に図1の基地局変復調装置25について
説明する。基地局変復調装置25の役割は制御部14、
通信用無線機15−1、15−2、・・・、15−M等
信号の授受を行うとともに、移動通信制御局30との間
でも信号の授受を行うことである。すなわち、前者は無
線基地局内における信号の振り分けであり、後者は移動
通信制御局30と無線基地局1間での信号の振り分けで
ある。基地局変復調装置25の有する機能により、移動
無線機100と他の移動無線機100との間の通信、或
いは移動通信制御局30や電話網40等の動作との協調
により、無線基地局1、移動通信制御局30や電話網4
0等を介して移動無線機100と電話網40内の電話機
との通信が可能となる。なお、移動通信制御局30や電
話網40について公知例があるので詳細な説明は省略す
る。ただ、これらの機器の本発明において重要となるシ
ステム動作を可能とする信号の伝送手順については別に
説明する。
【0030】移動通信システムでは移動無線機或いは携
帯無線機の位置は通信中においても当然移動する。した
がって、移動無線機と無線基地局との相対位置は変化
し、これにつれて移動無線機から無線基地局へ到達する
電波伝搬経路も変化することになる。そこで本発明を適
用したシステムにおいては、移動無線機100の移動に
無関係に複合アンテナの全ての基本アンテナから受信さ
れる制御信号(各フレームの制御信号タイムスロットに
含まれている)を用いて、移動無線機から送信されてく
る制御信号を常時受信し、上記で説明した方法により常
に移動無線機からの送受信が良好に行えるように検索を
継続する。
【0031】以下本発明によるシステム動作を図7、図
8及び図9により説明する。同図は移動無線機100か
らの発呼動作の流れ図を示している。まず、図7に示す
様にシステム内に具備されている移動無線機100、通
信用無線機15−1、制御部14、基地局変復調装置2
5、移動通信制御局30を含む図1のすべての機器群が
動作開始中とする。移動無線機100では発呼用の制御
チャネルの自移動無線機100に与えられたタイムスロ
ットを用いて発呼用制御信号を無線基地局1あて送信す
る(ステップS101)。この信号は無線基地局1の複
合アンテナ10で受信されるが、実際には、受信信号は
移動無線機の所在する方向別に基本アンテナA
、・・・、Aで分割受信される。これら分割受信
信号は夫々、各通信用無線機15−1、15−2、・・
・、15−Nへ伝えられる(ステップS102)。各通
信用無線機では受信信号の内容、及び受信レベルを調査
し制御部14へ送信する。制御部14ではこれらの信号
を分析し、信号レベルが基本アンテナAからの信号が
最も高く、ついでアンテナAとAである場合、一応
この3個の基本アンテナの主ビーム方向に発呼してきた
移動無線機100が存在するものと判断する(ステップ
S103)。さらに基本アンテナA〜Aのビームチ
ルト角を夫々変化させる信号を通信用無線機15−1等
に送信する(ステップS104)。この信号を受けて、
通信用無線機15−1等ではA〜Aのビームチルト
角を変化させて、移動無線機100からの無線信号を一
層良好に受信出来るように調整し(ステップS10
5)、移動無線機100から送信されてきた信号を制御
部14あて送信する(ステップS106)。
【0032】制御部14では、通信用無線機15−1等
から送られてきた信号を調査し、その結果からでも、信
号レベルが基本アンテナAからの信号が最も高く、つ
いでアンテナA、さらにアンテナAであることが判
明した場合は、移動無線機100はこれら3つのアンテ
ナの主ビーム方向に存在することが確認できたとし、移
動無線機100と対向して通信させる通信用無線機を1
5−1、タイムスロット番号をSと決定し、これを通
信用無線機を15−1、基地局変復調装置25へ連絡す
る(ステップS107)。この信号を受信した通信用無
線機15−1では通話路切替部等を動作させ、指示され
たアンテナA〜Aと接続可能な状態へ移行させ、移
動無線機100に対し応答信号を送信する(ステップS
108)。この信号は移動無線機100により受信さ
れ、ダイヤル信号が送信される(ステップS109)。
【0033】一方ステップS107において、制御部1
4から送られてきた信号を受信した基地局変復調装置2
5では通信制御局30へ移動無線機100からの発呼信
号を転送する(ステップS110)。移動通信制御局3
0ではこの信号を受信し、移動無線機100からのダイ
ヤル信号を待ち受ける(ステップS111)。ステップ
S109で移動無線機100よりのダイヤル信号を受信
した通信用無線機15−1では制御部14に対し連絡す
るとともに、基地局変復調装置25へダイヤル信号を転
送する(ステップS112)。この信号を受信した制御
部14では移動無線機100からの信号のモニタ態勢に
はいる(ステップS113)。また、基地局変復調装置
25ではこのダイヤル信号を移動通信制御局30へ転送
する(ステップS114)。移動通信制御局30ではこ
の信号を受信し、電話網40へダイヤル信号を転送する
(ステップS115)。電話網40ではこれを受けて、
網内の着呼先電話機へ呼出し信号を送信すると共に、移
動通信制御局30へ呼び出し信号を転送する(ステップ
S116)。この信号は基地局変復調装置25で受信さ
れ、通信用無線機15−1へ送信する(ステップS11
7)。通信用無線機15−1ではこの信号を移動無線機
100へ送信する(ステップS118)。この呼出し信
号を受信した移動無線機100では、受話器をハングア
ップすることにより通話状態に入る(ステップS11
9)。上記の結果、移動無線機100から電話網40に
含まれている電話機までが導通状態となり、通話が可能
となる(ステップS120)。
【0034】さて、移動無線機100と着呼先電話機と
が通話継続中であるときも、制御部14では、常に移動
無線機100から送られてくる信号の品質の調査を継続
する(ステップS120)。また、同時に各通信用無線
機15−1、15−2、・・・、15−Nに対しても、
移動無線機100からの制御信号の受信を継続するよう
に指示する。その結果、基本アンテナA、A、・・
・、Aから得られる移動無線機100の信号レベルは
継続して測定されることになる。そして、これらの測定
された信号レベルは制御部14へ送信され比較される。
また同時にチルト角制御も実施される。
【0035】終話は移動無線機100が受話器をハング
オンする事により行われる。この時移動無線機100か
ら終話信号が送信される(ステップS125)。この信
号は無線機15−1により受信され、制御部14と、基
地局変復調装置25へ送られる(ステップS126)。
制御部14ではこの信号を受けて、無線基地局1内の全
ての機器に対し移動無線機100にかかわる動作の終了
のための制御信号を送信する(ステップS127)。ま
た、無線機15−1からの信号を受信した基地局変復調
装置25ではこれを移動通信制御局30へ転送し(ステ
ップS128)、移動通信制御局30では信号を受信す
るとともに、さらに電話網40へ再転送し、網内の着呼
先電話機を収容している交換機の着呼先電話機との結線
を開放する(ステップS129)。以上で移動無線機1
00よりの発呼動作は終了する。
【0036】次に移動無線機100着呼の場合を説明す
る。電話網40に収容されている電話機からの発呼信号
は移動通信制御局30へ送られ、移動通信制御局30で
相手先の移動無線機100の現在位置を確認し、通信さ
せる無線基地局1を特定し、無線基地局1の基地局変復
調装置25あて着呼信号を送信する。この信号は基地局
変復調装置25で受信され、制御部14へ伝えられる。
この信号を受けた制御部14では、通信用無線部15−
1、15−2、・・・15−Nを動作させて、これらの
出力を各基本アンテナA、A、・・・及びAへ導
き、移動無線機100あて着呼用の制御信号を送信す
る。この際はチルト角制御回路は特に動作させず標準状
態に固定させておく。この信号を受信した移動無線機1
00では着呼応答用の制御信号を自己に割当てられたタ
イムスロットを用いて無線基地局1あて送信する。この
着呼応答制御信号は無線基地局1の複合アンテナ10で
受信されるが、この受信は前述の様に移動無線機100
の所在する方向別に、基本アンテナA、A、・・
・、Aで分割受信され、チルト角制御回路11を介し
て夫々、通信用無線機15−1、15−2、・・・、1
5−Nへ伝えられる。各通信用無線機15では受信信号
の内容、及び受信レベルを調査し、制御部14へ送信す
る。制御部14ではこれらの信号を分析し、信号レベル
が基本アンテナAからの信号が最も高く、ついでアン
テナAとA、である場合、一応この3個の基本アン
テナの主ビーム方向に着発応答してきた移動無線機10
0が存在するものとし、基本アンテナA〜Aのビー
ムチルト角を夫々変化させ、移動無線機100からの無
線信号を一層良好に受信出来るように調整する。
【0037】以上の調整の結果でも、信号レベルが基本
アンテナAからの信号が最も高く、ついでアンテナA
、さらにアンテナAであることが判明した場合は、
移動無線機100はアンテナAの主ビーム方向に存在
するものと見なし以下の動作に移行する。それ以後の動
作は既に上で説明した移動無線機100からの発呼動作
のステップ107以下の動作とほぼ同様に継続され、移
動無線機100と無線基地局との通信が終了すると共に
動作が停止される。なお、上記のシステム例では複合ア
ンテナ10の内、使用する基本アンテナ数を3個とした
場合であったが、3以外の数、例えば2でも4でも可能
であることは当然である。
【0038】上記のシステム動作は1つの無線搬送波に
1つの通話(電話)信号しかのせられていない場合(S
CPCシステム)、或いは1つの無線搬送波に多数の通
話(電話)信号が時分割多重にのせられている場合(T
DMAシステム)のいずれの場合でも動作可能である
が、以下後者の場合についてさらに具体的に本発明の動
作を説明する。
【0039】システム例として1つの無線搬送波に4個
の通話信号が時分割多重可能な場合をとる。図10はP
DCシステム(デジタルセルラーシステム)の無線チャ
ネル(チャネル番号1)内の信号フレーム構成の1例を
示す。図10の1フレーム(20ms)には通信に使用
する4個のタイムスロット(S〜S)と制御信号に
使用する1個のタイムスロット(C)を含んでおり、
現在通話タィムスロット番号1〜3の各スロット(S
〜S)はすでに説明した発呼、もしくは着呼動作が完
了し、移動無線機100−1〜100−3と電話網40
内の電話機とそれぞれ通話状態にあるとする。
【0040】図11は本発明を適用したシステムの動作
を説明するための図で中央の○印が無線基地局1を示
し、正6角形が各無線基地局の占めるサービスエリアを
示す。無線基地局1から外部へ向けて描かれている長い
楕円は無線チャネル1の電波を用いて、通信用アンテナ
20の一部から放射される電波の主ビームを表してお
り、この内3つのビームが3台の自動車に向けられその
中に搭載されている移動無線機100−1、100−2
及び100−3と交信中であることを示している。他の
2つのビームは別の番号の無線チャネルを用いて他の移
動無線機100と交信中であるが、移動無線機100は
図では省略されている。また、同図では無線基地局1を
取り巻く他の無線基地局がそれぞれ、移動無線機と交信
している様子も描かれている。この時、無線基地局1の
サービスエリア内に存在する移動無線機100−4から
新たに発呼制御信号が無線チャネル1の制御信号用タイ
ムスロットを使用して無線基地局1へ送られて来たとす
る。無線基地局1では、この信号を制御部14へ転送
し、無線チャネルの使用法について指示を求めたとこ
ろ、空いている無線チャネル1の通話タイムスロット番
号4(S)を指示があったので、これを使用してこの
発呼を受け付けたとする。
【0041】本発明における上記の動作を以下説明す
る。まず移動無線機100−4からの発呼制御信号の送
信は無線チャネル1の制御信号用タイムスロット
(C)を使用して行われるが、この制御信号用タイム
スロットが他の通信に使用されている時には送信されな
いから、他の通信と干渉を引き起こす事はない。移動無
線機100−4からの発呼制御信号の受信は複合アンテ
ナ10で受信され、通信用無線機15へ送られるが、こ
れらのタイミングはすべて図10の制御信号用タイムス
ロット内でのみ行われ、他の時間には全く行われないか
ら、これまた、他の通信と干渉を引き起こす事はない。
以下、複合アンテナ10に対する送受信電波ビームの検
索・追尾は各タイムスロットS及びCごとに行わ
れ、また、チルト角制御回路11、基地局変復調装置2
5、通信用無線機15、移動通信制御局30等の各動作
もタイムスロットS及びCに同期して実行されるか
ら他の通信と干渉を引き起こす事はない。
【0042】一方現在通信中の移動無線機100−1〜
100−3と無線基地局1との通信にかかわる諸動作
は、すべて無線チャネル1の各タイムスロット(S
)、と空きを確認して、制御信号用のタイムスロッ
ト(C)を使用して実行されるから、これまた、移動
無線機100−4と無線基地局1との通信にかかわる諸
動作に影響を与える事は全くない。また、無線基地局1
の他の無線チャネル(番号1以外の2、3、・・・、
等)を用いて他の移動無線機100−5、100−6、
・・・等と通信中のものには、使用する周波数が異なる
から無線干渉を起こす事はない。なお、SCPCシステ
ムの場合は上記の無線チャネル1の各タイムスロット
(S〜C)を夫々別の無線チャネルに乗せられた信
号と考えれば良い。
【0043】次に本発明による無線基地局1の有するア
ンテナの主ビームの方向と移動無線機100の移動速度
との関係を説明する。すなわち、上記のような移動無線
機100の位置検索や発呼動作中においても移動無線機
100は移動しているから、無線基地局1を中心にして
半径方向にどの程度移動するのか、もしも半径方向に関
する移動が大きいとアンテナの主ビームの方向と異なる
方向へ移動するのではないかと言う問題に対し説明す
る。移動無線機100を搭載した自動車が無線基地局1
から500メートルの円周と接する高速道路上を時速1
08kmで移動中とする。発呼動作に必要な制御信号の
所要送受信を1秒とすると、1秒間に自動車の移動した
距離は 108km×(1/3600)=30m となる。一方、無線基地局1から自動車の移動した30
mを見た角度は (30/500)×(360/2π)=3.43
(度)。 一方、すでに図2で説明したように、本発明で適用する
指向性アンテナは主ビーム幅が30度以上あるから、主
ビームの方向から完全に外れてしまう心配はない。さら
に、本発明を適用するシステムでは複数の基本アンテナ
を使用する上、時分割多重システムの信号1フレーム
(例えば20ms)もしくは数フレームごとに絶えず各
基本アンテナで受信する信号レベルを測定しているか
ら、この点からも上記の心配は全くない。
【0044】さらに、本発明では信号1フレームに含ま
れる制御信号のタイムスロットのレベルを通信用無線機
15−1等で測定し、この結果を通話信号のタイムスロ
ットのレベルでも同一の状態と仮定しているが、信号1
フレームの時間が、例えば20msのように移動無線機
100の移動速度に比較して極めて短いからこの仮定も
何等の問題がない。以上により、本発明によるシステム
動作はSCPC、或いはTDMAいずれでも良好に動作
する事が明らかになった。
【0045】最後に本発明の適用により移動通信システ
ム内で場所を違えて繰返し使用する同一無線チャネルの
協調距離を減少させることにより、周波数有効利用度の
向上が可能であることを説明する。それはすでに説明し
たように無線基地局で移動無線機向けに使用する電波が
従来システムと異なり、移動無線機の存在する方向のみ
に限定使用すること、及び無線基地局で具備されている
アンテナを使用するときはその主指向性が下方に向けら
れ、その下方に向けられる角度が従来以上に大きいこ
と、無線基地局から移動無線機あてに送信される無線信
号の有する電力が従来システムに比較して逓減されてい
ること、等により、同一無線チャネルを使用する距離
(協調距離)を減少させても干渉の発生確率が増加しな
いためである。その結果、同一無線チャネルの使用頻度
を増加させた分だけ周波数の有効利用度が増大する。
【0046】
【発明の効果】本発明を適用した移動通信システムで
は、次のような効果を実現させることが可能となった。
まず、無線基地局で移動無線機と通信を行うために使用
電波が有効に使用可能となった点である。無線基地局の
有するアンテナシステムの内、移動無線機の存在する方
向から有効に飛来する信号を受信可能なアンテナ(基本
アンテナ)のみに使用を限定し、さらに遅延時間の異な
る受信信号を遅延等価することで従来雑音成分となって
いた信号が有益な信号に転化可能となったので、移動無
線機からの送信電力は従来必要としていた値よりも少な
い電力でも同一品質を維持する事が可能となった。同様
に無線基地局からの送信電力についても、移動無線機の
存在する方向へ有効に伝搬可能なアンテナ(基本アンテ
ナ)のみに使用を限定し、且つ移動無線機へ到達する時
点で遅延時間の異なる多重伝搬した信号の等価が可能と
なるので、従来必要としていた値よりも少ない電力でも
同一品質を維持する事が可能となった。また、上記のよ
うなアンテナの使用では使用するアンテナ数は通常2〜
3となるから、複数の伝搬経路をへて無線基地局へ到達
した無線信号の内、電力の大きな複数個の信号をすべて
基本アンテナで選択受信し、無線基地局内の無線受信部
へ導くことが可能であり、この結果、前述の移動無線機
が高速で移動した場合、電波の到来方向が急速に変化
し、アンテナの主指向性の追尾が不可能となる危険性を
大きく減少させることが出来る。第三に同一システム内
の他の通信に及ぼす電波干渉を少なくした点である。こ
れは第一に説明したように、無線基地局から送信する電
波を無駄な方向へ発射するのを防止可能となったことに
よる。さらに自己のサービスエリア以外へ漏洩する無線
信号が減少し、他通話者に対する電波干渉を減少させる
ことが可能となった。以上の結果、同一無線チャネルを
使用する距離(協調距離)を減少させても干渉の発生確
率が増加せず、同一無線チャネルの使用頻度の増加が可
能となり周波数の有効利用度が大きく向上するのを期待
できるゆえ、本発明の効果はきわめて大きいと思われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシステム構成の一実施例を示す図
である。
【図2】本発明のアンテナの特性を示す図である。
【図3】図1のシステム構成の一部を示す図である。
【図4】図1のシステム構成の一部を示す他の図であ
る。
【図5】図1のシステム構成の一部を示す他の図であ
る。
【図6】図1のシステム構成の一部を示す他の図であ
る。
【図7】本発明によるシステムの動作の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図8】図7と共に本発明によるシステムの動作の流れ
を示すフローチャートである。
【図9】図9と共に本発明によるシステムの動作の流れ
を示すフローチャートである。
【図10】本発明によるシステムに適用されるフレーム
構成の1例を示す図である。
【図11】本発明によるシステムの動作を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 無線基地局 10 複合アンテナ 11 チルト角制御回路 14 制御部 15、15−1、15−1、・・・15−M 通信用
無線機 25 基地局変復調装置 30 移動通信制御局 40 電話網 71 無線チャネル濾波器 72 通話路切替部 73 遅延等価回路 74 制御信号復調回路 75 復合化回路 76 デコーダ 77 有線系受信部 81 無線チャネル濾波器 82 通話路切替部 83 遅延等価回路 84 制御信号変調回路 85 符号化回路 86 コーダ 87 有線系送信部 100、100−1、100−2、・・・15−p 移
動無線機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のゾーンをそれぞれカバーしてサー
    ビスエリアを構成する各無線基地局(1)と、ゾーンを
    横切って前記無線基地局と交信するための無線チャネル
    を用いた各移動無線機(100)との間の通信を管理す
    るための移動通信制御局(30)と、前記移動通信制御
    局と伝送路により結合されている電話網(40)に含ま
    れている電話機とがあり、前記無線基地局と前記移動無
    線機との間で行う無線移動通信のために前記無線基地局
    に具備されている複合アンテナは複数の同一特性を有す
    る基本アンテナから構成され、水平面内指向特性として
    狭ビーム特性を有し、前記無線基地局に具備されている
    制御部の制御により任意の組合わせで使用が可能であ
    り、かつそれぞれチルト角制御が可能であるように構成
    されており、前記移動無線機と前記無線基地局との通信
    においては前記制御部は通信に適する前記基本アンテナ
    の1つまたは複数を特定し、かつ前記各基本アンテナの
    チルト角制御量を決定し、それぞれその制御の実行によ
    り前記無線基地局に具備された無線機により前記移動無
    線機との通信を行うことを可能とする移動通信システム
    において、 前記制御部において、複数の基本アンテナからそれぞれ
    送受信される信号の相手方に伝わるまでの遅延時間差を
    検出可能な回路からの情報により、前記遅延時間差を等
    価可能な遅延等価回路を具備せしめ、前記遅延等価回路
    の動作により遅延時間差を等価可能することを特徴とす
    る移動無線システムにおける無線基地局アンテナ指向特
    性の制御システム。
  2. 【請求項2】 前記「請求項1」の前記無線基地局と前
    記移動無線機との交信中において、前記移動無線機のサ
    ービスエリア内移動にともない、使用中の基本アンテナ
    の変更、チルト角の変更、ならびに送受信される信号の
    遅延時間差の変更等を行う必要が生じたことを前記制御
    部で見出した場合は、 「請求項1」項記載の制御を実行する事を可能とする移
    動通信システムにおける無線基地局アンテナ指向特性の
    制御システム。
  3. 【請求項3】 前記「請求項1」の前記無線基地局と前
    記移動無線機との交信中において、前記移動無線機のサ
    ービスエリア内移動にともない、前記移動無線機と前記
    無線基地局の相対距離の変化により、前記無線基地局で
    使用に適する1つまたは複数の基本アンテナの各主指向
    性のチルト角変更、ならびに送受信される信号の遅延時
    間差の変更等を行う必要が生じたことを前記制御部で見
    出した場合は、「請求項1」項記載の制御を時々刻々に
    実行可能とする移動通信システムにおける無線基地局ア
    ンテナ指向特性の制御システム。
  4. 【請求項4】 前記「請求項1」による前記無線基地局
    で使用する前記基本アンテナの使用を前記移動無線機の
    存在する方向のみに限定可能なこと、及び前記「請求項
    3」の前記基本アンテナのチルト角制御により無線基地
    局アンテナの主指向性が平均的に下方に向けられるこ
    と、ならびに送受信される信号の遅延時間差の変更等を
    行うこと等により、 送信に必要な無線電力の低減を可能とする移動通信シス
    テムにおける無線基地局アンテナ指向特性の制御システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記「請求項1」による前記無線基地局
    で使用する前記基本アンテナの使用を前記移動無線機の
    存在する方向のみに限定可能なこと、及び前記「請求項
    3」の前記基本アンテナのチルト角制御により無線基地
    局アンテナの主指向性が平均的に下方に向けられるこ
    と、ならびに送受信される信号の遅延時間差の変更等を
    行うこと等により、 前記無線基地局の有するサービスエリア外に存在する隣
    接サービスエリアへの電波の漏洩を減少させ、電波干渉
    の軽減を可能とする移動通信システムにおける無線基地
    局アンテナ指向特性の制御システム。
  6. 【請求項6】 前記「請求項1」による前記無線基地局
    で使用する前記基本アンテナの使用を前記移動無線機の
    存在する方向のみに限定可能なこと、及び前記「請求項
    3」の前記基本アンテナのチルト角制御により無線基地
    局アンテナの主指向性が平均的に下方に向けられるこ
    と、ならびに送受信される信号の遅延時間差の変更等を
    行うこと等により、 システムの有する周波数有効利用度の向上を可能とする
    移動通信システムにおける無線基地局アンテナ指向特性
    の制御システム。
  7. 【請求項7】 前記「請求項1」による前記無線基地局
    で使用する前記基本アンテナの使用を前記移動無線機の
    存在する方向のみに限定可能なこと、及び前記「請求項
    3」の前記基本アンテナのチルト角制御により無線基地
    局アンテナの主指向性が平均的に下方に向けられるこ
    と、ならびに送受信される信号の遅延時間差の変更等を
    行うこと等により、 システム内で繰返し使用する同一無線チャネルの協調距
    離を減少させ、周波数有効利用度の向上を可能とする移
    動通信システムにおける無線基地局アンテナ指向特性の
    制御システム。
  8. 【請求項8】 前記「請求項1」による前記無線基地局
    と前記移動無線機との通信に使用される前記基本アンテ
    ナのチルト角制御および信号の遅延時間差の変更におい
    て、前記チルト角制御のための動作と信号の遅延時間差
    の変更のための動作とを時分割的に実施することを特徴
    とする移動通信システムにおける無線基地局アンテナ指
    向特性の制御システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515262A (ja) * 1999-10-14 2003-04-22 クゥアルコム・インコーポレイテッド 複数の回転アンテナを用いた基地局ビーム掃引方法および装置
US6836674B2 (en) 2000-09-19 2004-12-28 Hitachi, Ltd. Method of controlling directional antenna and apparatus of the same
US8665832B2 (en) 2009-01-14 2014-03-04 Fujitsu Limited Device, channel quality estimation method, and transmission method
WO2024195325A1 (ja) * 2023-03-20 2024-09-26 株式会社Kddi総合研究所 反射板の反射パターンを制御する基地局装置、制御装置、制御方法、およびプログラム

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