JPH09235239A - 抗後発白内障剤 - Google Patents

抗後発白内障剤

Info

Publication number
JPH09235239A
JPH09235239A JP4298796A JP4298796A JPH09235239A JP H09235239 A JPH09235239 A JP H09235239A JP 4298796 A JP4298796 A JP 4298796A JP 4298796 A JP4298796 A JP 4298796A JP H09235239 A JPH09235239 A JP H09235239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
therapeutic
prophylactic agent
agent according
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4298796A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kiritooshi
彰 切通
Shigeyuki Takada
重行 高田
Noriko Watanabe
則子 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senju Pharmaceutical Co Ltd
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Tano Yasuo
Original Assignee
Senju Pharmaceutical Co Ltd
Tano Yasuo
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Senju Pharmaceutical Co Ltd, Tano Yasuo, Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Senju Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP4298796A priority Critical patent/JPH09235239A/ja
Publication of JPH09235239A publication Critical patent/JPH09235239A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】実用的な後発白内障治療予防剤を提供する。 【解決手段】非ポリペプチド性細胞接着阻害物質を含ん
でなる後発性白内障治療予防剤。 【効果】本発明の後発白内障治療予防剤は、水晶体摘出
後の水晶体上皮細胞の水晶体後嚢への接着、伸展を阻害
し、後発白内障の治療予防剤として臨床上有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後発白内障治療予
防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】白内障手術に眼内レンズ挿入が一般化さ
れて以来、眼内レンズの嚢内(in the bag)固定が生理
的に最良の方法と考えられ、様々な術式が考案されてき
た。その中で最も確実性の高い方法は前嚢の一部を切開
して水晶体皮質および核を吸引除去し、その切開部から
眼内レンズを挿入するenvelope techniqueである。しか
しながら、この方法では、残存した水晶体上皮細胞が水
晶体後嚢部に移動または増殖して後嚢部に濁りを生じる
ことで発症する後発白内障が多発する。後発白内障の治
療には現在NdYAGレーザー切開法等の物理療法が一般的
であるものの、眼内レンズが変質する危険性が指摘され
ており、薬剤による後発白内障の治療予防法が待望され
ている。
【0003】後発白内障の薬剤による治療予防法とし
て、水晶体上皮細胞の接着阻害剤が有用であると考えら
れ、後発白内障治療予防剤として、フィブロネクチンと
その受容体との結合に必須の最小単位としてのペプチド
であるArg-Gly-Asp (RGD)またはそのオリゴマー等が検
討されている。〔あたらしい眼科10(7):1235
〜1238,1993〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実用的な後発白内障治
療予防剤を提供する。
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために鋭意研究の結果、非ポリペプチド性細胞接着阻害
物質が後発白内障の治療予防に有効であることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)非ポリペプチド性細胞接着阻害物質を含んでなる
後発性白内障治療予防剤、(2)放出制御物質を更に含
んでなる上記(1)記載の治療予防剤、(3)放出制御
物質が生体内分解性高分子物質である上記(2)記載の
治療予防剤、(4)高分子物質がポリエステルである上
記(3)記載の治療予防剤、(5)ポリエステルがα−
ヒドロキシカルボン酸重合体である上記(4)記載の治
療予防剤、(6)α−ヒドロキシカルボン酸重合体が乳
酸−グリコール酸共重合体である上記(5)記載の治療
予防剤、(7)乳酸−グリコール酸共重合体の乳酸/グ
リコール酸のモル組成(%)が100/0ないし40/
60である上記(6)記載の治療予防剤、(8)乳酸−
グリコール酸共重合体の重量平均分子量が約3,000
ないし約50,000である上記(6)記載の治療予防
剤、(9)細胞接着阻害物質が、式
【化2】 〔式中、Gはそれぞれ置換されていてもよいアミジノ基
または環状であってもよいアミノ基、Dはヘテロ原子及
び/又は5〜6員環を介していてもよい2〜6の原子鎖
のスペーサー(但し、5〜6員環は結合位置により2〜
3原子鎖と換算する〕を、R1は水素原子、ベンジル基
又は低級アルキル基を、R2及びR3はそれぞれα−アミ
ノ酸から−CH(NH2)COOHを除いた残基を示す
か、又はR1とR2は隣接するN,Cとともに5〜6員環
を形成していてもよく、Xは水素または置換されていて
もよい低級アルキル基を、Zはアニオンを形成し得る基
又は生体内でそれに変じる基を示す〕で表される2−ピ
ペラジノン誘導体またはその塩である上記(1)記載の
治療予防剤、(10)2−ピペラジノン誘導体が(S)−
4−(4−アミジノベンゾイルグリシル)−3−ベンジ
ル−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4
−アミジノベンゾイルグリシル)−3−カルバモイルメ
チル−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−
(4−アミジノベンゾイルグリシル)−3−メトキシカ
ルボニルメチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸また
は(S)−4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイルグ
リシル〕−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキソ
ピペラジン−1−酢酸である上記(9)記載の治療予防
剤、(11)マイクロカプセルである上記(2)記載の
治療予防剤、(12)眼内注射用である上記(11)記
載の治療予防剤、及び(13)眼内レンズ装着用である
上記(2)記載の治療予防剤に関する。
【0005】本明細書においてアミノ酸、ペプチド、保
護基等に関し、略号で表記する場合、IUPAC-IUB Commis
sion on Biochemical Nomenclature による略号あるい
は当該分野における慣用略号に基づくものとし、また、
アミノ酸に関して光学異性体が存在する場合には、特に
明示しなければL体を示すものとする。
【0006】本発明で用いられる非ポリペプチド性細胞
接着阻害物質としては、細胞接着阻害活性を有する非ポ
リペプチド性物質であれば特に限定されないが、例えば
(a)特開平6−25285号公報に記載の、式(I)
【化3】 〔式中、Gはそれぞれ置換されていてもよいアミジノ基
又は環状であってもよいアミノ基、Dはヘテロ原子及び
/又は5〜6員環を介していてもよい2〜6の原子鎖の
スペーサー(但し、5〜6員環は結合位置により2〜3
原子鎖と換算する)を、R1は水素、ベンジル基又は低
級アルキル基を、R2及びR3はそれぞれα−アミノ酸か
ら−CH(NH2)COOHを除いた残基を示すか、又
はR1とR2は隣接するN,Cとともに5〜6員環を形成
していてもよく、Xは水素または置換されていてもよい
低級アルキル基を、Zはアニオンを形成し得る基又は生
体内でそれに変じる基を示す〕で表わされる化合物又は
その塩、(b)2−S−(n−ブチルスルホニルアミ
ノ)−3−〔4−(N−ピペリジン−4−イル)ブチル
オキシフェニル〕−プロピオン酸、L−Tyr−N−(ブチ
ルスルホニル)−O−4−(4−ピペリジニル)ブチ
ル、エチル〔4−〔〔4−(アミノイミノメチル)フェ
ニル〕アミノ〕−1,4−ジオキシブチル〕アミノ−4
−ペンチノエート、〔1−〔N−(p−アミジノフェニ
ル)−L−Tyr〕−4−ピペリジニル〕酢酸またはサ
イクリック〔D−2−アミノブチル−N−2−メチル−
L−Arg−3−アミノメチル−安息香酸およびそれら
の塩等が挙げられる。
【0007】前記化合物(I)において、Gで表わされ
る置換されていてもよく環状であってもよいアミノ基と
しては、鎖状の1級アミノ基又は炭素数1ないし4のア
ルキル基等で置換された若しくは生理的に機能しうる保
護基を有する鎖状若しくは環状の2級若しくは3級アミ
ノ基が挙げられる。ここでアミノ基の生理的に機能しう
る保護基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル
などの炭素数2〜5の低級アルカノイル基、ベンゾイ
ル、3,4,5−トリメトキシベンゾイルなどの置換さ
れていてもよいベンゾイル基、L−アラニル、L−フェ
ニルアラニル、L−ロイシルなどのα−アミノ酸から誘
導されるアシル基(すなわちα−アミノ酸から−COO
HのOHを除いた残基)、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニルなどの炭素数2ないし5の低級アルコキシ
カルボニル基、置換されていてもよいフェノキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベン
ジルオキシカルボニルなどの置換されていてもよい炭素
数8ないし14のアラルキルオキシカルボニル基などが
挙げられる。
【0008】又、Gは環状の
【化4】 のような2級アミノ基又は
【化5】 のような3級アミノ基であってもよい。
【0009】Gで表わされる置換されていてもよいアミ
ジノ基の置換基としては炭素数1ないし4のアルキル基
が好ましい。Gとしては、特に無置換アミジノ基,無置
換アミノ基が好ましい。
【0010】前記化合物(I)においてDで表わされる
ヘテロ原子及び/又は5ないし6員環を介していてもよ
い2ないし6の原子鎖のスペーサーにおけるヘテロ原子
としてはN,O,S等の原子が挙げられる。又5ないし
6員環としては、炭素環であっても又N,O,Sから選
ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有するヘテロ環であ
ってもよく、又飽和の環であっても芳香環等不飽和の環
であってもよい。このような5ないし6員環としては例
えば、
【化6】 等が挙げられる。
【0011】又、上記5ないし6員環は、環上の隣接す
る位置に結合手を有しない方が好ましい。上記5ないし
6員環は、環上の互いに2原子ないし3原子目の位置に
結合手を有するのが好ましいが、通常飽和環であっても
不飽和であっても2ないし3原子鎖とみなし、D全体と
して、2ないし6の原子鎖である基が好ましい。Dで表
わされるスペーサー中に介在するヘテロ原子としてはと
りわけ窒素が好ましく、特に−NH−基を介して隣接す
るアミジノ基等のGで表わされる基に結合するDが好ま
しい。又、上記5ないし6員環は、隣接するアミジノ基
に直結していても、−NH−基を介してアミジノ基等の
Gで表わされる基に結合していてもさらにメチレン鎖を
介してアミジノ基等のGに結合していてもよい。
【0012】又、Dは隣接するカルボニル基と上記5な
いし6員環が直結していても、メチレン鎖を介して結合
しても、ヘテロ原子を介して結合していてもよい。D中
のメチレン鎖は、
【化7】 (式中、R0は水素または置換されていてもよいフェニ
ル基で置換されていてもよい低級アルキル基を、R4
置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよ
い低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基ま
たはベンジルオキシ基を示す)で置換されていてもよ
い。かくして、Dで表わされる基の代表的な基として
は、例えば式
【化8】 で表わされる基(以下、式D′と称する)が好ましい。
とりわけAとしては、5ないし6員環である場合(以下
1と称する)が好ましい。 又hとしては0又は1が、
mとしては0または1が、kとしては0がそれぞれ好ま
しい。A1で表わされる5ないし6員環のうちベンゼン
環及びシクロヘキサン環が好ましく、更にはベンゼン環
が特に好ましい。
【0013】前記化合物(I)において
【化9】 〔式中、R0、R4およびmは前記と同意義〕で示される
基はアルギニン、ホモアルギニンから誘導される置換基
を示す。
【化10】 上記式中のR0,R4および化合物(I)のR1,Xで示
される置換されていてもよい低級アルキル基の低級アル
キル基並びにGで表わされる置換されたアミジノ基又は
アミノ基の置換基としての低級アルキル基としては、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
sec−ブチル等の炭素数1ないし4のアルキル基が挙げ
られる。
【0014】Xで表わされる置換された低級アルキル基
の置換基としては、例えばエステル化又はアミド化され
ていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいフ
ェニル基、5ないし6員ヘテロ環基、水酸基等がその代
表例として挙げられる。R0,R4,Xで表わされる置換
されていてもよいフェニル基で置換されていてもよい低
級アルキル基、およびR4で表わされる置換されていて
もよいフェニル基のベンゼン環上に置換されていてもよ
い置換基としては、炭素数1ないし4の低級アルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、sec−ブチル基)、炭素数1ないし4の低級ア
ルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ基)、ハロゲン
(例、塩素、フッ素、臭素)、水酸基などが挙げられ
る。Xの低級アルキル基の置換基としての5ないし6員
ヘテロ環基としては、N,S,O等のヘテロ原子を1な
いし4個含有する5ないし6員ヘテロ環基であれば飽和
の環でも不飽和の環でもよく、例えばベンゼン環,ピリ
ジン環,イミダゾール環,チオフェン環,テトラゾール
環,オキサジアゾール環等が好ましい。
【0015】R2及びR3で表わされる基としてはα−ア
ミノ酸から−CH(NH2)COOHを除いた残基であ
ればいずれでもよい。又、R1とR2は隣接するN,Cと
ともに5ないし6員環を形成していてもよく、このよう
な5ないし6員環としては
【化11】 のような環が好ましい。
【0016】通常、R2,R3としては必須アミノ酸の残
基が好ましい。とりわけ、R2,R3としては水素,C
1-4低級アルキル基、Xで述べたのと同様な置換されて
いてもよいフェニル基で置換されたC1-4低級アルキル
基、水酸基で置換されたC1-4低級アルキル基,カルバ
モイル基で置換されたC1-4低級アルキル基等が好まし
い。より具体的な基としては、例えば、水素,メチル,
イソプロピル,sec−ブチル,イソブチル,ヒドロキシ
メチル,ベンジル,p−ヒドロキシベンジル,p−メト
キシベンジル,カルバモイルメチル,カルバモイルエチ
ルなどが代表例として挙げられる。化合物(I)は、R
1=R2=R3=Hである化合物が好ましい。
【0017】前記化合物(I)において、Zで表わされ
るアニオンを形成し得る基又は生体内でそれに変じる基
としては、例えばエステル化又はアミド化されていても
よいカルボキシ基や5ないし6員ヘテロ環基でカルボキ
シル基と同様な酸性基が挙げられる。このような酸性5
ないし6員ヘテロ環基としては、例えばテトラゾール−
5−イル,5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1,2,4
−オキサジアゾール−3−イル等通常炭素原子で結合し
ているヘテロ環基が好ましい。このようなZで表わされ
るエステル化またはアミド化されていてもよいカルボキ
シル基及びXで表わされる低級アルキル基の置換基とし
てのエステル化またはアミド化されていてもよいカルボ
キシル基はそれぞれ
【化12】 で表せる。
【0018】R5およびR6は通常、それぞれ同一または
異なって、ヒドロキシル基、炭素数1−8のアルコキシ
基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ)、低級アルケニルオキシ基としては例えば、アリル
オキシ、ブテニルオキシなどの炭素数3−12のアルケ
ニルオキシ基、アラルキルオキシ基(例えばベンジルオ
キシ、フェネチルオキシ、3−フェニルプロピルオキシ
などの低級アルキル部が炭素数1−4程度のフェニル低
級アルキルオキシ基)を表わすか、またはそれぞれ−N
78,−NR910であらわされる置換されていても
よいアミノ基を表す。NR78及びNR910において
7とR8, R9とR10は同一または異なって、水素、低
級アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシルなどの炭素数1−6の低級アルキル基)、炭素数
3−8のアルケニル基(例、アリル(allyl)、2−ブ
テニル、3−ペンテニル)、または炭素数6−12のア
ラルキル基(例、ベンジル、フェネチル、フェニルプロ
ピル、ピリジルメチル)を示し、ここでのアリール基は
置換されていなくても、1ないし2個の置換基で置換さ
れていてもよい。置換されていても置換基としてはニト
ロ、ハロゲン(塩素、フッ素、臭素)、低級(C1-4
アルキル基(メチル、エチル、プロピル)、低級(C
1-4)アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ)などが 挙げられる。
【0019】さらに詳しくは、化合物(I)をプロドラ
ッグタイプの治療予防剤にする場合には、上記R5,R6
として、水酸基、置換されていてもよいアミノ(例、ア
ミノ,N−低級(C1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ低
級(C1-4)アルキルアミノなど)または置換されてい
てもよいアルコキシ〔例、アルキル部分が水酸基,置換
されていてもよいアミノ(例、アミノ,ジメチルアミ
ノ,ジエチルアミノ,ピペリジノ,モルホリノなど),
ハロゲン,低級(C1-6)アルコキシ,低級(C1-6)ア
ルキルチオ,あるいは置換されていてもよいジオキソレ
ニル(例、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イルなど)で置換されていてもよい低級(C
1-6)アルコキシ基〕、式−OCH(R11)OCOR12
〔式中、R11は水素,炭素数1−6の直鎖もしくは分枝
状の低級アルキル基(例、メチル,エチル,n−プロピ
ル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,t−ブチ
ル,n−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチルな
ど)、または炭素数5−7のシクロアルキル基(例、シ
クロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチルなど)
を示し、R12は炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低
級アルキル基(例、メチル,エチル,n−プロピル,イ
ソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,
t−ブチル,n−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチ
ルなど)、炭素数2−8の低級アルケニル基(例、ビニ
ル,プロペニル,アリル,イソプロペニルなど)、炭素
数5−7のシクロアルキル基(例、シクロペンチル,シ
クロヘキシル,シクロヘプチルなど)、炭素数5−7の
シクロアルキル(例、シクロペンチル,シクロヘキシ
ル,シクロヘプチルなど)もしくはフェニル基などのア
リール基で置換された炭素数1−3の低級アルキル
(例、ベンジル、p−クロロベンジル,フェネチル,シ
クロペンチルメチル,シクロヘキシルメチルなど)、炭
素数5−7のシクロアルキル(例、シクロペンチル,シ
クロヘキシル,シクロヘプチルなど)もしくはフェニル
基などのアリール基で置換された炭素数2−3の低級ア
ルケニル基(例、シンナミル等のビニル,プロペニル,
アリル,イソプロペニルなどのアルケニル部を持つもの
など)、置換されていてもよいフェニル基などのアリー
ル基(例、フェニル、p−トリル、ナフチルなど)、炭
素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基
(例、メトキシ,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロ
ポキシ,n−ブトキシ,イソブトキシ,sec−ブトキ
シ,t−ブトキシ, n−ペンチルオキシ,イソペンチ
ルオキシ,ネオペンチルオキシなど)、炭素数2−8の
直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例,アリ
ロキシ、イソブテニロキシなど)、炭素数5−7のシク
ロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ,シク
ロヘキシルオキシ,シクロヘプチルオキシなど)、炭素
数5−7のシクロアルキル(例、シクロペンチル,シク
ロヘキシル,シクロヘプチルなど)もしくは置換されて
いてもよいフェニルなどのアリール基で置換された炭素
数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ,フェ
ネチロキシ,シクロペンチルメチロキシ,シクロヘキシ
ルメチロキシなどのメトキシ、エトキシ,n−プロポキ
シ,イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものな
ど)、炭素数5−7のシクロアルキル(例、シクロペン
チル,シクロヘキシル,シクロヘプチルなど)もしくは
置換されていてもよいフェニルなどのアリール基で置換
された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シン
ナミロキシ等のビニロキシ,プロペニロキシ,アリロキ
シ,イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つ
ものなど)、置換されていてもよいフェノキシ基などの
アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノ
キシ、ナフトキシなど)を示す〕で表わされる基などを
導入するのが好ましい。
【0020】とりわけ、プロドラッグとして用いる場合
のZで表わされるエステル化されたカルボキシル基及び
Xの低級アルキル基の置換基としてのエステル化された
カルボキシル基の好ましい基としては、−COOMe、
−COOEt、−COOtBu、−COOPr、ピバロイロ
メトキシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカル
ボニロキシ)エトキシカルボニル、5−メチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキシカルボ
ニル、アセトキシメチルオキシカルボニル、プロピオニ
ロキシメトキシカルボニル、n−ブチリロキシメトキシ
カルボニル、イソブチリロキシメトキシカルボニル、1
−(エトキシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、1
−(アセチロキシ)エトキシカルボニル、1−(イソブ
チリロキシ)エトキシカルボニル、シクロヘキシルカル
ボニルオキシメトキシカルボニル、ベンゾイロキシメト
キシカルボニル、シンナミロキシカルボニル、シクロペ
ンチルカルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙げら
れる。
【0021】Xとしてはとりわけ
【化13】 −CH2COOH,−CH2COOCH3,−CH2CON
2,−CH2CH2COOH,−CH2CH2COOC
3,−CH2CH2CONH2等が、又、Zとしては−C
OOHが好ましい。
【0022】化合物(I)は分子内に1ないしそれより
多い不斉炭素を有するが、これら不斉炭素に関しR配
置、S配置のいずれも本発明に包含される。尚、化合物
(I)は水和物であってもよく、水和物も含め以下化合
物(I)と称する。化合物(I)の塩としては、たとえ
ば塩酸塩,臭化水素酸塩,硫酸塩,硝酸塩,燐酸塩など
の無機酸塩、たとえば酢酸塩,酒石酸塩,クエン酸塩,
フマール酸塩,マレイン酸塩,トルエンスルホン酸塩,
メタンスルホン酸塩などの有機酸塩、たとえばナトリウ
ム塩,カリウム塩,カルシウム塩,アルミニウム塩など
の金属塩、たとえばトリエチルアミン塩,グアニジン
塩,アンモニウム塩,ヒドラジン塩,キニーネ塩,シン
コニン塩などの塩基との塩などの薬理学的に許容されう
る塩が挙げられる。
【0023】化合物(I)は好ましくは、Gがアミジノ
基又はアミノ基で、Dが、上述したような好ましい基、
とりわけ
【化14】 (式中、各記号は前記と同義)で表わされる基で、R1
が水素、R2およびR3が水素でありXがベンジル基,カ
ルボキシル基,エステル化されたカルボキシル基(特に
メチルエステル体)またはアミド化されたカルボキシル
基で置換されていてもよい低級アルキル基(とりわけメ
チル基またはエチル基)であり、Zがカルボキシル基ま
たは生体内でカルボキシル基に変換される基である化合
物である。
【0024】好ましい化合物(I)としては具体的には
(S)−4−(trans−4−グアニジノメチルシクロヘキ
シルカルボニルグリシル)−2−オキソピペラジン−
1,3−ジ酢酸 塩酸塩,(S)−4−(4−グアニジノ
メチルベンゾイルグリシル)−2−オキソピペラジン−
1,3−ジ酢酸,(S)−4−(4−グアニジノベンゾイ
ルグリシル)−2−オキソピペラジン−1,3−ジ酢
酸,(S)−4−(4−グアニジノベンゾイルザルコシ
ル)−2−オキソピペラジン−1,3−ジ酢酸,(S)−
4−(4−グアニジノメチルベンゾイルザルコシル)−
2−オキソピペラジン−1,3−ジ酢酸,(S)−1−カ
ルボキシメチル−4−(4−グアニジノベンゾイルザル
コシル)−2−オキソピペラジン−3−プロピオン酸,
(S)−4−(3−グアニジノフェニルアセチルグリシ
ル)−2−オキソピペラジン−1,3−ジ酢酸,(S)−
4−(4−アミジノベンゾイルグリシル)−2−オキソ
ピペラジン−1,3−ジ酢酸,(S)−4−〔4−(2−
アミノエチル)ベンゾイルグリシル〕−2−オキソピペ
ラジン−1,3−ジ酢酸,4−(4−アミジノベンゾイ
ルグリシル)−2−オキソピペラジン−1−酢酸,(S)
−4−(4−アミジノベンゾイルグリシル)−3−メト
キシカルボニルメチル−2−オキソピペラジン−1−酢
酸,(S)−4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイル
グリシル〕−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸,(S)−4−(4−アミジノベ
ンゾイルグリシル)−3−ベンジル−2−オキソピペラ
ジン−1−酢酸,(S)−4−(4−アミジノベンゾイル
グリシル)−3−カルバモイルメチル−2−オキソピペ
ラジン−1−酢酸,(S)−4−(4−アミジノベンゾイ
ルグリシル)−1−カルボキシメチル−2−オキソピペ
ラジン−3−プロピオン酸,(S)−4−〔4−(2−ア
ミノエチル)ベンゾイルグリシル〕−1−カルボキシメ
チル−2−オキソピペラジン−3−プロピオン酸,(S)
−4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイルグリシ
ル〕−1−カルボキシメチル−2−オキソピペラジン−
1−酢酸,(S)−4−〔4−(2−アミノエチル)ベン
ゾイルグリシル〕−3−カルバモイルメチル−2−オキ
ソピペラジン−1−酢酸,(S)−4−〔4−(2−アミ
ノエチル)ベンゾイルグリシル〕−3−メトキシカルボ
ニルメチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸,(S)−
4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイルグリシル〕
−3−メトキシカルボニルエチル−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸,(S)−4−〔4−(2−アミノエチル)
ベンゾイルグリシル〕−3−カルバモイルエチル−2−
オキソピペラジン−1−酢酸及びこれらの塩酸塩等が挙
げられる。化合物(I)はさらに好ましくは、(S)−4
−(4−アミジノベンゾイルグリシル)−3−ベンジル
−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4−
アミジノベンゾイルグリシル)−3−カルバモイルメチ
ル−2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4
−アミジノベンゾイルグリシル)−3−メトキシカルボ
ニルメチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸または
(S)−4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイルグリ
シル〕−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキソピ
ペラジン−1−酢酸である。化合物(I)は特に好まし
くは、(S)−4−(4−アミジノベンゾイルグリシル)
−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキソピペラジ
ン−1−酢酸(以下、化合物Aと表示する)である。本
発明で用いられる非ポリペプチド性細胞接着阻害物質と
しては、化合物(I)が特に好ましい。化合物(I)
は、特開平6−25285号公報に記載の方法により製
造できる。
【0025】本発明の後発白内障治療予防剤は、非ポリ
ペプチド性細胞接着阻害物質に加えさらに放出制御物質
を含んでいてもよい。該細胞接着阻害物質と放出制御物
質を含んでなる本発明の後発白内障治療予防剤の具体例
としては、例えば徐放性製剤が挙げられる。放出制御物
質としては、生体内で非ポリペプチド性細胞接着阻害物
質の放出を制御できる物質であれば特に限定されない
が、該放出制御物質としては、生体内分解性高分子物質
が好ましい。生体内分解性高分子物質(以下、ポリマー
と表示することもある)の具体例としては、例えばα−
ヒドロキシカルボン酸類(例、グリコール酸,乳酸,ヒ
ドロキシ酪酸等),ヒドロキシジカルボン酸類(例、リ
ンゴ酸等),ヒドロキシトリカルボン酸(例、クエン酸
等)等の1種以上から無触媒脱水重縮合で合成された重
合体、共重合体あるいはこれらの混合物、ポリ−α−シ
アノアクリル酸エステル、ポリアミノ酸(例、ポリ−γ
−ベンジル−L−グルタミン酸等)、無水マレイン酸系
共重合体(例、スチレン−マレイン酸共重合体等)等が
挙げられる。
【0026】重合の形式は、ランダム、ブロック、グラ
フトのいずれでもよい。また、上記α−ヒドロキシ酸
類,ヒドロキシジカルボン酸類,ヒドロキシトリカルボ
ン酸類が分子内に光学活性中心を有する場合、D−,L
−,DL−体のいずれも用いることができる。生体内分
解性高分子物質は、脂肪族ポリエステル、例えばα−ヒ
ドロキシカルボン酸類(例、グリコール酸,乳酸,ヒド
ロキシ酪酸等),ヒドロキシジカルボン酸類(例、リン
ゴ酸等),ヒドロキシトリカルボン酸(例、クエン酸
等)等の1種以上から無触媒脱水重縮合で合成された重
合体、共重合体あるいはこれらの混合物等、およびポリ
-α-シアノアクリル酸エステルが好ましい。生体内分解
性高分子物質は、α−ヒドロキシカルボン酸類の1種以
上から無触媒脱水重縮合で合成された重合体、共重合体
あるいはこれらの混合物がさらに好ましい。乳酸−グリ
コール酸共重合体が特に好ましい。
【0027】生体内分解性高分子物質として乳酸−グリ
コール酸共重合体を用いる場合、そのモル比(%)は1
00/0ないし40/60が好ましく、90/10ない
し50/50が更に好ましい。
【0028】前記乳酸-グリコール酸共重合体の重量平
均分子量は約3,000ないし約50,000が好まし
く、約5,000ないし約20,000が更に好まし
い。また、乳酸−グリコール酸共重合体の分散度(重量
平均分子量/数平均分子量)は約1.2ないし約4.0
が好ましく、約1.5ないし約3.5が更に好ましい。
本発明に用いられる生体内分解性高分子物質としては、
更に、例えばポリペプチド(例、ゼラチン、コラーゲ
ン、エラスチン、フィブリンなど)、多糖類(例、ヒア
ルロン酸、デキストラン、アルギン酸、プルラン、ペク
チン、アミロペクチン、エーテルセルロースなど)等も
用いることができる。また、眼内レンズの主構成高分子
である生体適合性高分子物質(例、メタクリル酸メチル
重合体、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル重合体、6
ナイロン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポ
リサルフォン、エチレンビニールアセテート及びポリイ
ミド等)と上記の生体内分解性高分子物質とを組み合わ
せて用いてもよい。
【0029】なお、本明細書での重量平均分子量、数平
均分子量および分散度とは、重量平均分子量が120,
000、52,000、22,000、9,200、
5,050、2,950、1,050、580、162
の9種類のポリスチレンを基準物質としてゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリス
チレン換算の分子量および算出した分散度をいう。測定
は、GPC カラム KF804Lx 2(昭和電工製)、RI モニタ
ー L-3300(日立製作所製)を使用、移動相としてクロ
ロホルムを用いて行った。
【0030】本発明の後発白内障治療予防剤、例えば徐
放性製剤の製造法としては、例えば下記の製造法等が挙
げられる。 I.有機溶媒に可溶なポリマーからのマイクロカプセル
の製造法。 (A)水中乾燥法 本方法では、非ポリペプチド性細胞接着阻害物質または
その塩(以下、単に薬物と表示することがある)を水に
溶解あるいは分散した溶液を、ポリマーの有機溶媒溶液
に乳化したW/O型エマルション、薬物をポリマーの有
機溶媒溶液に分散したS/O型エマルション、あるいは
薬物をポリマーの有機溶媒溶液に溶解した有機溶媒溶液
をまず調製する(以下、これらW/O型エマルション、
S/O型エマルションおよび薬物とポリマーとの有機溶
媒溶液を、薬物を含んだ油相と表示することもある)。
この際の有機溶媒溶液中のポリマーの濃度は、ポリマー
の種類、分子量あるいは有機溶媒の種類によって異なる
が、例えば約0.01ないし90% (w/w)、さらに好ま
しくは約0.1ないし80% (w/w)、特に好ましくは約
1ないし70% (w/w)である。
【0031】前記有機溶媒は、沸点が120℃以下であ
ることが望ましい。該有機溶媒としてはハロゲン化炭化
水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素
等)、アルコール類(エタノール、メタノール等)、ア
セトニトリル、アセトン等が挙げられる。これらは適宜
の割合で混合して用いてもよい。有機溶媒は、好ましく
はジクロロメタン、アセトニトリル、アセトンである。
特に好ましくはジクロロメタン、アセトンである。薬物
の水溶液をポリマーの有機溶媒溶液に乳化する場合、薬
物の水溶液中での濃度は、用いる薬物の種類、分子量あ
るいは水への溶解度によってそれぞれ異なるが、例えば
約0.001ないし100% (w/v)、さらに好ましくは
約0.01ないし80% (w/v)、特に好ましくは約0.
05ないし70% (w/v)である。この際、該水溶液中にp
H 調節剤、安定化剤、保存剤等を加えてもよい。薬物の
水溶液とポリマーの有機溶媒溶液との容積比は約1/
1,000ないし1/1、さらに好ましくは約1/10
0ないし1/2、特に好ましくは約1/50ないし1/
3である。このようにして薬物の水溶液をポリマーの有
機溶媒溶液に乳化したW/O型エマルションを製造す
る。
【0032】薬物をポリマーの有機溶媒溶液に分散また
は溶解する場合、ポリマーの有機溶媒溶液中での濃度は
前記と同様の濃度であり、ポリペプチドとポリマーとの
重量比は約1/1,000ないし1/1、さらに好まし
くは約1/200ないし1/2、特に好ましくは約1/
100ないし1/5である。さらに、マイクロカプセル
からの薬物の初期放出を抑制する目的で、ポリマーの有
機溶媒溶液に塩基性物質等を添加してもよい。塩基性物
質としては、例えばL−アルギニン、N−メチルグルタ
ミン、L−リシンのような塩基性アミノ酸等が挙げられ
る。このうち、L−アルギニンまたはN−メチルグルタ
ミンが好ましい。ポリマーの有機溶媒溶液中の塩基性物
質の濃度は、約0.01ないし約20%(W/W)、好
ましくは約0.1ないし約5%(W/W)、さらに好ま
しくは約0.1ないし約3%(W/W)である。前記乳
化、分散および溶解操作は、例えばタービン型撹拌機、
ホモジナイザー等を用いて公知操作で行える。
【0033】このようにして調製された薬物を含んだ油
相をアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、ポ
リオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、レシチン、ゼラチン、ヒアルロン酸などの乳化剤を
含んだ水相中に加えてW/O/W型またはS/O/W型
エマルションを形成させた後、公知の脱溶媒の方法(例
えば、プロペラ型撹拌機あるいはマグネチィックスター
ラーなどで撹拌しながら常圧もしくは徐々に減圧して溶
媒を蒸発させる方法、ロータリーエバポレーターなどを
用いて真空度を調節しながら溶媒を蒸発させる方法な
ど)に従って油相中の溶媒を除去してマイクロカプセル
を調製する。該乳化剤は、1種類または2種類以上を組
み合わせて用いてもよく、その水相中の濃度は、約0.
001ないし20% (w/w)の範囲から適宜選択できる。
さらに好ましくは約0.01ないし10% (w/w)、特に
好ましくは約0.05から5%(w/w)の範囲である。
【0034】このように調製されたマイクロカプセル
は、遠心分離あるいは濾過して分取した後、マイクロカ
プセルの表面に付着している乳化剤などを水で繰り返し
除去し、再び水などに分散して凍結乾燥する。その後、
必要であれば、減圧下加温してマイクロカプセル中の水
分および有機溶媒の除去をさらに行う。好ましくは、毎
分10ないし20℃の昇温速度の条件下で、示差走査熱
量計で求めたポリマーの中間点ガラス転移温度あるいは
これよりも5℃以上高い温度で、一般的にはマイクロカ
プセル自体が所定の温度に達した後、1週間以内あるい
は2ないし3日以内、より好ましくは12時間以上24
時間以内行う。
【0035】(B)相分離法 本法によってマイクロカプセルを製造する場合には、前
記(A)の薬物を含んだ油相にコアセルベーション剤を
撹拌下、徐々に加えてポリマーを析出、固化させる。該
コアセルベーション剤は油相体積の約0.01ないし
1,000倍から選ばれる。さらに好ましくは約0.0
5ないし500倍から選ばれる。特に好ましくは約0.
1ないし20倍から選ばれる。コアセルベーション剤と
しては、ポリマーを溶解する有機溶媒と混和する高分子
系、鉱物油系または植物油系の化合物等でポリマーを溶
解しないものであれば特に限定はされない。具体的に
は、例えばシリコン油、ゴマ油、大豆油、コーン油、綿
実油、ココナッツ油、アマニ油、鉱物油、n-ヘキサン、
n-ヘプタンなどが用いられる。これらは2種類以上混合
して使用してもよい。その後、必要であれば前記(A)
と同様にして減圧下加温してマイクロカプセル中の水分
および有機溶媒の除去をさらに行う。
【0036】水中乾燥法および相分離法での製造工程中
でのマイクロカプセル同士の凝集を防ぐために凝集防止
剤を加えてもよい。該凝集防止剤としては、例えばマン
ニトール、ラクトース、ブドウ糖、デンプン類(例、コ
ーンスターチ等)などの水溶性多糖類、グリシン、フィ
ブリン、コラーゲン等のタンパク質、塩化ナトリウム、
リン酸水素ナトリウム等の無機塩類などが挙げられる。
【0037】(C)噴霧乾燥法 本法によってマイクロカプセルを製造する場合には、前
記(A)の薬物を含んだ薬物を含んだ油相をノズルを用
いてスプレードライヤー(噴霧乾燥器)の乾燥室内に噴
霧し、極めて短時間内に微粒化液滴内の有機溶媒を揮発
させ、微粒状のマイクロカプセルを調製する。該ノズル
としては例えば二流体ノズル型、圧力ノズル型、回転デ
ィスク型等がある。このようにして得られたマイクロカ
プセルは、必要であれば前記(A)と同様にして減圧下
加温してマイクロカプセル中の水分および有機溶媒の除
去をさらに行う。
【0038】II.噴霧キャスティング法による徐放性
製剤の製造法。 本法によって徐放性製剤を製造する場合には、自体公知
の方法、例えば前記I(A)の薬物を含んだ薬物を含ん
だ油相をエアブラッシュ等の装置を用いて、粘着性の無
い表面へ速やかに噴霧キャストすることによって調製す
る。粘着性の無い表面としては、例えばポリプロピレ
ン、テフロン、ナイロン、ポリエチレンまたはその誘導
体等が挙げられる。粘着性の無い表面としては、ポリプ
ロピレン、テフロン及びポリエチレンが好ましい。噴霧
キャスト皮膜の厚みは、約5ないし約1,000μmの
厚さにまですることができる。
【0039】III.水に可溶なポリマーからのマイク
ロカプセルの製造法。 薬物を溶解あるいは分散したゼラチン水溶液を大豆油、
シリコン油等の油相に分散してW/O型エマルションと
し、例えば、120ないし160℃に加熱する、あるい
は架橋剤を加える等の公知の方法で固化させて製剤とす
る。この場合、固化の工程は固化させていないマイクロ
カプセルとして回収後、フィルム等の形態にした後に行
ってもよい。
【0040】本発明の後発白内障治療予防剤は、前記で
得られた徐放性製剤、例えばマイクロカプセルをそのま
まあるいはマイクロカプセルを原料物質として種々の剤
形に製剤化し、注射剤、埋め込み剤などとして投与する
ことができる。後発白内障治療予防剤は、マイクロカプ
セルであることが好ましい。後発白内障治療予防剤がマ
イクロカプセルである場合、微粒子であることが特に好
ましい。マイクロカプセルの粒子径は、懸濁注射剤とし
て使用する場合にはその分散度、通針性を満足する範囲
であればよく、例えば平均粒子径として約0.1から3
00μmの範囲が挙げられる。好ましくは、約1から1
50μmの範囲の平均粒子径である。さらに好ましく
は、約2から100μmの範囲の平均粒子径である。前
記したマイクロカプセルを無菌製剤にするには、製造全
工程を無菌にする方法、ガンマ線で滅菌する方法、防腐
剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限定されな
い。
【0041】後発白内障治療予防剤は、特に注射剤であ
ることが好ましい。例えば、前記方法で得られたマイク
ロカプセルを注射剤とするには、マイクロカプセルを人
工潅流液〔例、オペガードMA(商標),千寿製薬製な
ど〕、注射用生理食塩水、分散剤(例、Tween 80、HCO-
60 等の界面活性剤、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、アルギン酸ナトリウム等の多糖類など)、保存
剤(例、メチルパラベン、プロピルパラベンなど)、等
張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビト
ール、ブドウ糖など)、局所麻酔剤(塩酸キシロカイ
ン、クロロブタノールなど)等と共に水性懸濁剤とする
か、ゴマ油、コーン油などの植物油あるいはレシチンな
どのリン脂質を混合したもの、あるいは中鎖脂肪酸トリ
グリセリド(例、ミグリオール 812等)と共に分散して
油性懸濁剤として用いる。
【0042】埋め込み剤とするには、成型物の形態は、
例えばフィルム、リング、プラグ等で眼内レンズ光学部
あるいは支持部に一体化できるか、または眼房あるいは
その近傍に投与または埋め込みできる形態であれば特に
限定されない。具体的には、例えば前記方法で得られた
マイクロカプセルを出発材料として(a)筒状ロッドと
し、眼内レンズの支持部に1ないし2個以上装着し、同
時に眼内に挿入する製剤、(b)眼内レンズの透光部を
避けて、その外縁に同心円状に溝を作成し、溝の中に埋
めこむ、あるいは(c)薄いフィルム状のリングとし、
眼内レンズの透光部を避けて、その外縁に圧着する、
(d)眼内レンズの支持部を中空パイプとし、その中に
充填する、等が挙げられる。これら埋めこみ剤は、加熱
あるいは加圧等による公知の成型技術によって成型でき
る。
【0043】後発白内障治療予防剤の投与量は、主薬で
ある薬物の種類と含量、剤形、薬物放出の持続時間など
によって種々異なるが、薬物の有効量であればよい。主
薬である薬物の1回当たりの投与量としては、例えば後
発白内障治療予防剤が1カ月製剤である場合、好ましく
は、一眼当たり約 0.01mgないし100mgの範囲か
ら適宜選ぶことができる。さらに好ましくは約0.02
mgないし50mgの範囲から適宜選ぶことができる。1回
当たりの後発白内障治療予防剤の投与量は一眼当たり好
ましくは、約0.1mgないし1,000mgの範囲から適
宜選ぶことができる。さらに好ましくは約0.2mgない
し500 mgの範囲から適宜選ぶことができる。投与回
数は、数週間に1回、1か月に1回、あるいは数か月に
1回等、主薬である薬物の種類と含量、剤形、薬物の持
続時間などによって適宜選ぶことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に実施例および実験例を挙げ
て本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明
を限定するものではない。以下の実施例および実験例
中、%は特記しない限り重量%を示す。
【実施例】
【0045】実施例1 化合物A 450mgを、乳酸−グリコール酸共重合体
〔乳酸/グリコール酸(モル比(%):75/25)、
重量平均分子量10,500、和光純薬工業〕3,96
0mgとL−アルギニン90mgとをジクロロメタン4ml
に溶解した溶液に分散し、ポリトロンで微粒化しS/O型
エマルションを得た。次いで、得られたエマルションを
2.7%(W/V)塩化ナトリウム含有0.1%ポリビ
ニルアルコール(EG-40、日本合成化学製)水溶液80
0ml 中に注入し、タービン型ホモミキサーを用いS/O/W
型エマルションとした。このS/O/W型エマルションを室
温で3時間撹拌してジクロロメタンを揮散させ、油相を
固化させた後、遠心分離機(05PR-22、日立製作所)を
用いて捕集した。これを再び蒸留水に分散後、さらに遠
心分離を行い、遊離薬物等を洗浄した。捕集されたマイ
クロカプセルは少量の蒸留水を加えて再分散後、凍結乾
燥して粉末として得られた(化合物A含量:9.1
%)。
【0046】実施例2 化合物A 1gを乳酸−グリコール酸共重合体〔乳酸/グ
リコール酸(モル比(%):50/50)、重量平均分
子量12,000、和光純薬工業〕9gのジクロロメタ
ン20ml溶液に分散し、超音波処理により微粒化して得
たマイクロサスペンションを、テフロンシート上に噴霧
キャスティングすることにより、平坦なフィルムを得
た。得られたフィルムを、リング状に切断、成型した
後、メタクリル酸重合体から常法により成型した眼内レ
ンズ外縁部の片面に圧縮成型により圧着させた。
【0047】実施例3 家兎水晶体上皮細胞接着抑制効
果 〔実験方法〕家兎水晶体上皮細胞は、笹部らによって樹
立された株化家兎水晶体上皮細胞TOTL−86株〔Jp
n. J. Ophthalmol., 30, 367-375 (1986)〕を使用し
た。約2×105個の細胞を6穴プレート(ベクトン−
ディッキンソン ラボウェア社製)に分散し、5%(V
/V)CO2、37℃の条件下で培養した。培養液に
は、10%(V/V)ウシ胎児血清を含むダルベッコの
改良イーグル培地を用いた。24時間培養後、培養液
を、注射用生理食塩水に溶かした化合物Aを100およ
び500μg/mlとなるように加えた培養液3mlと
交換し、さらに78時間培養し、24時間、48時間及
び72時間目に観察した。対照は24時間培養後、薬剤
を含まない培養液3mlと交換し、さらに72時間培養
し、上記と同様に経時観察した。 〔評価方法〕プレートから剥離した家兎水晶体上皮細胞
の程度を、対照と比較した。明らかに細胞の剥離・浮遊
が認められる場合を+とし、それを基準として2倍多く
浮遊細胞が認められた場合++とスコアー化した。 〔結果〕対照ではプレートに接着した家兎水晶体上皮細
胞の剥離は殆ど認められなかった。一方、100および
500μg/mlの化合物Aを含む培養液においては、
プレートに付着した家兎水晶体上皮細胞のプレートから
の剥離が認められた。結果を表1に示す。
【表1】
【0048】実施例4 ヒト水晶体上皮細胞接着抑制効
果 〔実験方法〕ヒト水晶体前嚢片から0.25%(W/
V)トリプシンおよび0.02%EDTAを用いて上皮
細胞を分散させた後、6穴プレート(ベクトン−ディッ
キンソン ラボウェア社製)に分散し、5%(V/V)
CO2、37℃の条件下で培養した。培養液には、10
%(V/V)ウシ胎児血清を含むダルベッコの改良イー
グル培地を用いた。24時間培養後、培養液を、注射用
生理食塩水に溶かした化合物Aを100および500μ
g/mlとなるように加えた培養液3mlと交換し、さ
らに78時間培養し、24時間、48時間及び72時間
目に観察した。対照は24時間培養後、薬剤を含まない
培養液3mlと交換し、さらに72時間培養し、上記と
同様に経時観察した。 〔評価方法〕プレートから剥離したヒト水晶体上皮細胞
の程度を、対照と比較した。明らかに細胞の剥離・浮遊
が認められる場合を+とし、それを基準として2,3,
4倍以上多く浮遊細胞が認められた場合、それぞれ+
+,+++,++++とスコアー化した。 〔結果〕対照ではプレートに接着したヒト水晶体上皮細
胞の剥離は殆ど認められなかった。一方、100および
500μg/mlの化合物Aを含む培養液においては、
プレートに付着したヒト水晶体上皮細胞のプレートから
の剥離が認められた。結果を表2に示す。
【表2】
【0049】実施例5 家兎水晶体摘出後の眼内レンズ
移植後の水晶体上皮細胞に対する効果 日本白色種雄性家兎(体重2Kg )の眼球水晶体を超音
波乳化吸引術にて摘出後、レンズ(ニデック社製)挿入
時に、実施例1で得られたマイクロカプセルを注射用生
理食塩水に懸濁し、前嚢内に注入した。術後、1及び2
週間後に眼球を摘出し、常法に従い病理組織標本を作成
し、光学顕微鏡により水晶体上皮細胞の後嚢への伸展及
び重層を観察した。その結果、水晶体上皮細胞の後嚢へ
の伸展及び重層が有意に阻害されていた。
【0050】実施例6 家兎水晶体摘出後の眼内レンズ
移植後の水晶体上皮細胞に対する効果 日本白色種雄性家兎(体重2Kg )の眼球水晶体を超音
波乳化吸引術にて摘出後、レンズ(ニデック社製)挿入
時に、化合物Aをエチレンビニールアセテートと混合し
たものを前嚢内に同時に移植した。術後、1及び2週間
後に眼球を摘出し、常法に従い病理組織標本を作成し、
光学顕微鏡により水晶体上皮細胞の後嚢への伸展及び重
層を観察した。その結果、水晶体上皮細胞の後嚢への伸
展及び重層が有意に阻害されていた。
【0051】
【発明の効果】本発明の後発白内障治療予防剤は、水晶
体摘出後の水晶体上皮細胞の水晶体後嚢への接着、伸展
を阻害し、後発白内障の治療予防剤として有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/70 382 A61K 9/70 382 31/495 ABL 31/495 ABL 47/34 47/34 C D C07D 241/08 C07D 241/08 (72)発明者 高田 重行 兵庫県神戸市北区大脇台8丁目1番−319 号 (72)発明者 渡辺 則子 大阪府吹田市岸部南1丁目9番24−501号

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非ポリペプチド性細胞接着阻害物質を含ん
    でなる後発性白内障治療予防剤。
  2. 【請求項2】放出制御物質を更に含んでなる請求項1記
    載の治療予防剤。
  3. 【請求項3】放出制御物質が生体内分解性高分子物質で
    ある請求項2記載の治療予防剤。
  4. 【請求項4】高分子物質がポリエステルである請求項3
    記載の治療予防剤。
  5. 【請求項5】ポリエステルがα−ヒドロキシカルボン酸
    重合体である請求項4記載の治療予防剤。
  6. 【請求項6】α−ヒドロキシカルボン酸重合体が乳酸−
    グリコール酸共重合体である請求項5記載の治療予防
    剤。
  7. 【請求項7】乳酸−グリコール酸共重合体の乳酸/グリ
    コール酸のモル組成(%)が100/0ないし40/6
    0である請求項6記載の治療予防剤。
  8. 【請求項8】乳酸−グリコール酸共重合体の重量平均分
    子量が約3,000ないし約50,000である請求項
    6記載の治療予防剤。
  9. 【請求項9】細胞接着阻害物質が、式 【化1】 〔式中、Gはそれぞれ置換されていてもよいアミジノ基
    または環状であってもよいアミノ基、Dはヘテロ原子及
    び/又は5〜6員環を介していてもよい2〜6の原子鎖
    のスペーサー(但し、5〜6員環は結合位置により2〜
    3原子鎖と換算する〕を、R1 は水素原子、ベンジル基
    又は低級アルキル基を、R2 及びR3 はそれぞれα−ア
    ミノ酸から−CH(NH2 )COOHを除いた残基を示
    すか、又はR1とR2は隣接するN,Cとともに5〜6員
    環を形成していてもよく、Xは水素または置換されてい
    てもよい低級アルキル基を、Zはアニオンを形成し得る
    基又は生体内でそれに変じる基を示す〕で表される2−
    ピペラジノン誘導体またはその塩である請求項1記載の
    治療予防剤。
  10. 【請求項10】2−ピペラジノン誘導体が(S)−4−
    (4−アミジノベンゾイルグリシル)−3−ベンジル−
    2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4−ア
    ミジノベンゾイルグリシル)−3−カルバモイルメチル
    −2−オキソピペラジン−1−酢酸、(S)−4−(4−
    アミジノベンゾイルグリシル)−3−メトキシカルボニ
    ルメチル−2−オキソピペラジン−1−酢酸または(S)
    −4−〔4−(2−アミノエチル)ベンゾイルグリシ
    ル〕−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキソピペ
    ラジン−1−酢酸である請求項9記載の治療予防剤。
  11. 【請求項11】マイクロカプセルである請求項2記載の
    治療予防剤。
  12. 【請求項12】眼内注射用である請求項11記載の治療
    予防剤。
  13. 【請求項13】眼内レンズ装着用である請求項2記載の
    治療予防剤。
JP4298796A 1996-02-29 1996-02-29 抗後発白内障剤 Withdrawn JPH09235239A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4298796A JPH09235239A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 抗後発白内障剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4298796A JPH09235239A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 抗後発白内障剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09235239A true JPH09235239A (ja) 1997-09-09

Family

ID=12651394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4298796A Withdrawn JPH09235239A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 抗後発白内障剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09235239A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9844556B2 (en) 2015-03-25 2017-12-19 Megumi Honjo Preventive/therapeutic method and preventive/therapeutic agent for complications after cataract surgery

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9844556B2 (en) 2015-03-25 2017-12-19 Megumi Honjo Preventive/therapeutic method and preventive/therapeutic agent for complications after cataract surgery

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5993855A (en) Delayed drug-releasing microspheres
NL195027C (nl) Werkwijze voor het bereiden van microdeeltjes voor langzame afgifte van in water oplosbare peptiden en preparaten daarvan.
US7645736B2 (en) Integrin inhibitors for the treatment of eye diseases
US7648959B2 (en) Methods and compositions for the treatment of diseases of the eye
CA2491312C (en) Bioerodible film for ophthalmic drug delivery
US20040010224A1 (en) Implants, particles
HU206986B (en) Process for producing microcapsules with extended release of active ingredient, comprising physiologically active peptide
KR950703936A (ko) 항정신병약 함유 서방성 마이크로스피어 및 이의 제조법(sustained-release microsphere containing antipsychotic and process for producing the same)
JP2526589B2 (ja) ペプチド含有マイクロカプセルおよびその製造法
US20200171166A1 (en) Gel composition and method for producing gel composition
WO1999012571A1 (fr) Preparations de nanocapsules destinees au traitement de maladies intra-articulaires
AU2002319282A1 (en) Integrin inhibitors for the treatment of eye diseases
US5395916A (en) Biodegradable copolymer from hydroxy proline
US20040146561A1 (en) Compositions for promoting healing of bone fracture
WO2012054498A1 (en) Polymeric microparticles
US5925617A (en) Prophylactic/therapeutic composition for secondary cataract
AU717260B2 (en) Osteogenetic promoting pharmaceutical composition
JPH09235239A (ja) 抗後発白内障剤
JP3026228B2 (ja) 徐放性製剤およびその製造方法
JPH09291040A (ja) 後発白内障治療予防剤
JPS6341416A (ja) 鎮痛性ペプチド含有マイクロカプセルの製造法
US20040029788A1 (en) Methods and compositions for the treatment of diseases of the eye

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030506