JPH09234550A - 連続鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置 - Google Patents
連続鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置Info
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- JPH09234550A JPH09234550A JP4191996A JP4191996A JPH09234550A JP H09234550 A JPH09234550 A JP H09234550A JP 4191996 A JP4191996 A JP 4191996A JP 4191996 A JP4191996 A JP 4191996A JP H09234550 A JPH09234550 A JP H09234550A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高速鋳造時においても安定した鋳型幅の変更が
可能な連続鋳造の鋳型幅変更方法、及び連続鋳造装置を
提供することを課題としている。 【解決手段】鋳型短辺用コントローラ４は、各鋳型短辺
用油圧シリンダ装置３を駆動して、鋳型幅変更指令に応
じた位置に鋳型短辺２の位置を変更する共に、位置信号
を目標位置検出装置１０に供給する。目標位置検出装置
１０は、鋳型短辺２の下部の位置ＷL （ｔ）を順次，求
め、更には、各時刻ｔでの独立鋳片支持装置６の上端部
ＷSU（ｔ）及び下端部ＷSL（ｔ）の位置を求めて、支持
装置用コントローラ９に供給する。支持装置用コントロ
ーラ９は、目標位置検出装置１０からの信号に基づき、
支持装置用油圧シリンダ装置８を駆動して独立鋳片支持
装置６の位置を変更し、鋳型から抜き出された直後の鋳
片７短辺を確実に支持する。
可能な連続鋳造の鋳型幅変更方法、及び連続鋳造装置を
提供することを課題としている。 【解決手段】鋳型短辺用コントローラ４は、各鋳型短辺
用油圧シリンダ装置３を駆動して、鋳型幅変更指令に応
じた位置に鋳型短辺２の位置を変更する共に、位置信号
を目標位置検出装置１０に供給する。目標位置検出装置
１０は、鋳型短辺２の下部の位置ＷL （ｔ）を順次，求
め、更には、各時刻ｔでの独立鋳片支持装置６の上端部
ＷSU（ｔ）及び下端部ＷSL（ｔ）の位置を求めて、支持
装置用コントローラ９に供給する。支持装置用コントロ
ーラ９は、目標位置検出装置１０からの信号に基づき、
支持装置用油圧シリンダ装置８を駆動して独立鋳片支持
装置６の位置を変更し、鋳型から抜き出された直後の鋳
片７短辺を確実に支持する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型短辺の直下に
当該鋳型短辺とは独立して鋳片短辺を支持する短辺支持
装置を備えた連続鋳造設備による連続鋳造に係り、特に
高速鋳造時における鋳型幅変更に有効な連続鋳造の鋳型
幅変更方法、及び連続鋳造装置に関するものである。
当該鋳型短辺とは独立して鋳片短辺を支持する短辺支持
装置を備えた連続鋳造設備による連続鋳造に係り、特に
高速鋳造時における鋳型幅変更に有効な連続鋳造の鋳型
幅変更方法、及び連続鋳造装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、スラブの連続鋳造において鋳造
幅を変更するときには鋳型短辺を移動させて鋳型幅を変
更する。このとき、稼働率の向上や鋳片の歩留り向上等
の要請により、従来から鋳造中に鋳型幅を変更すること
が行われており、例えば、特公平２−１９７４３号公報
等に記載されているような方法で鋳造中に鋳型短辺自身
を移動させることで、鋳型幅を変更することが提案され
ている。
幅を変更するときには鋳型短辺を移動させて鋳型幅を変
更する。このとき、稼働率の向上や鋳片の歩留り向上等
の要請により、従来から鋳造中に鋳型幅を変更すること
が行われており、例えば、特公平２−１９７４３号公報
等に記載されているような方法で鋳造中に鋳型短辺自身
を移動させることで、鋳型幅を変更することが提案され
ている。
【０００３】一方、従来から、高速での連続鋳造を実現
するときには、上記鋳造短辺の直下に当該鋳型短辺とは
独立して短辺支持装置を設ける必要があり、この短辺支
持装置によって、鋳型短辺の下方に位置する鋳片短辺を
支持すると共に冷却することで、鋳片短辺のバルジング
及びそれに伴うブレークアウトの発生を防止して高速鋳
造を可能としている。
するときには、上記鋳造短辺の直下に当該鋳型短辺とは
独立して短辺支持装置を設ける必要があり、この短辺支
持装置によって、鋳型短辺の下方に位置する鋳片短辺を
支持すると共に冷却することで、鋳片短辺のバルジング
及びそれに伴うブレークアウトの発生を防止して高速鋳
造を可能としている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高速鋳
造を実現するためには鋳造短辺の直下に独立した短辺支
持装置を設ける必要があるが、上記従来の鋳造中の鋳型
幅変更方法は、鋳型短辺だけを移動させるものでしかな
い。この結果、上記従来の方法による鋳造中での鋳型幅
変更方法では、上記鋳型幅変更中に上記短辺支持装置に
よる鋳片短辺の支持及び冷却ができず、鋳型幅変更中に
は高速鋳造は出来ないという問題があった。
造を実現するためには鋳造短辺の直下に独立した短辺支
持装置を設ける必要があるが、上記従来の鋳造中の鋳型
幅変更方法は、鋳型短辺だけを移動させるものでしかな
い。この結果、上記従来の方法による鋳造中での鋳型幅
変更方法では、上記鋳型幅変更中に上記短辺支持装置に
よる鋳片短辺の支持及び冷却ができず、鋳型幅変更中に
は高速鋳造は出来ないという問題があった。
【０００５】即ち、上記のような高速鋳造を実現するた
めに上記短辺支持装置を備えた設備では、一旦，鋳造を
停止して鋳型幅を変更する、あるいは、上記短辺支持装
置を必要としない鋳造速度へ減速した後、上記短辺支持
装置を幅変更後の鋳片と干渉しない位置へ移動させた後
に幅変更を行うしかなかった。
めに上記短辺支持装置を備えた設備では、一旦，鋳造を
停止して鋳型幅を変更する、あるいは、上記短辺支持装
置を必要としない鋳造速度へ減速した後、上記短辺支持
装置を幅変更後の鋳片と干渉しない位置へ移動させた後
に幅変更を行うしかなかった。
【０００６】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、高速鋳造時においても安定した鋳型幅
の変更が可能な連続鋳造の鋳型幅変更方法、及び連続鋳
造装置を提供することを課題としている。
なされたもので、高速鋳造時においても安定した鋳型幅
の変更が可能な連続鋳造の鋳型幅変更方法、及び連続鋳
造装置を提供することを課題としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項１に記載した連続鋳造の鋳型幅
変更方法は、鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立し
て鋳片短辺を支持する短辺支持装置を備える連続鋳造設
備で、上記鋳型短辺を移動させることで鋳型の幅を変更
する連続鋳造の鋳型幅変更方法において、上記鋳型短辺
の移動に追従して上記短辺支持装置を移動させることを
特徴としている。
に、本発明のうち請求項１に記載した連続鋳造の鋳型幅
変更方法は、鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立し
て鋳片短辺を支持する短辺支持装置を備える連続鋳造設
備で、上記鋳型短辺を移動させることで鋳型の幅を変更
する連続鋳造の鋳型幅変更方法において、上記鋳型短辺
の移動に追従して上記短辺支持装置を移動させることを
特徴としている。
【０００８】本発明では、鋳型幅変更のために鋳型短辺
を移動させているときに、高速鋳造時であっても、鋳型
短辺の移動に追従して上記短辺支持装置を移動させるこ
とで、当該短辺支持装置によって鋳型短辺の直下に位置
する鋳片短辺の支持・冷却が行われる。
を移動させているときに、高速鋳造時であっても、鋳型
短辺の移動に追従して上記短辺支持装置を移動させるこ
とで、当該短辺支持装置によって鋳型短辺の直下に位置
する鋳片短辺の支持・冷却が行われる。
【０００９】次に、請求項２に記載した連続鋳造装置
は、鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立して鋳片短
辺を支持する短辺支持装置を備え、上記鋳型短辺を移動
させることで鋳型の幅を変更する連続鋳造装置におい
て、鋳型短辺下部の位置を検出する短辺位置検出手段
と、その短辺位置検出手段が検出した鋳型短辺下部の位
置と鋳込み速度とに基づき鋳造短辺を支持可能な上記短
辺支持装置の位置を演算する支持位置決定手段と、支持
位置決定手段が求めた位置に上記短辺支持装置を移動さ
せる支持装置移動手段とを備えることを特徴としてい
る。
は、鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立して鋳片短
辺を支持する短辺支持装置を備え、上記鋳型短辺を移動
させることで鋳型の幅を変更する連続鋳造装置におい
て、鋳型短辺下部の位置を検出する短辺位置検出手段
と、その短辺位置検出手段が検出した鋳型短辺下部の位
置と鋳込み速度とに基づき鋳造短辺を支持可能な上記短
辺支持装置の位置を演算する支持位置決定手段と、支持
位置決定手段が求めた位置に上記短辺支持装置を移動さ
せる支持装置移動手段とを備えることを特徴としてい
る。
【００１０】本発明においては、鋳型短辺下部の位置を
検出することにより鋳型から出た直後の鋳片の短辺方向
の幅が求められ、さらに、鋳込み速度に基づき、上記鋳
型から出た直後の鋳片部分の各時刻での鋳込み方向の位
置が分かることに鑑み、短辺位置検出手段が検出した鋳
型短辺下部の位置にあった鋳片短辺の位置が短辺支持装
置の所定の位置に対向する時間を鋳込み速度に基づき求
めることで、連鋳時の鋳型幅変更中であっても、短辺支
持装置によって確実に鋳片短辺を支持可能となる。
検出することにより鋳型から出た直後の鋳片の短辺方向
の幅が求められ、さらに、鋳込み速度に基づき、上記鋳
型から出た直後の鋳片部分の各時刻での鋳込み方向の位
置が分かることに鑑み、短辺位置検出手段が検出した鋳
型短辺下部の位置にあった鋳片短辺の位置が短辺支持装
置の所定の位置に対向する時間を鋳込み速度に基づき求
めることで、連鋳時の鋳型幅変更中であっても、短辺支
持装置によって確実に鋳片短辺を支持可能となる。
【００１１】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。なお、下記説明では、鋳込み速度を
一定に制御する場合で説明する。
に基づき説明する。なお、下記説明では、鋳込み速度を
一定に制御する場合で説明する。
【００１２】まず構成について説明すると、図１に示す
ように、一対の鋳型長辺１が所定間隔をあけて対向して
固定され、その鋳型長辺１間に一対の鋳型短辺２が対向
配置されている。
ように、一対の鋳型長辺１が所定間隔をあけて対向して
固定され、その鋳型長辺１間に一対の鋳型短辺２が対向
配置されている。
【００１３】上記鋳型短辺２は、側方からみた概略図で
ある図２に示すように、一対の鋳型短辺用油圧シリンダ
装置３を駆動することによって前進・後退が可能となっ
ている。その各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３は、鋳型
短辺用コントローラ４からの指令に応じてピストンロッ
ドを移動させると共に、そのピストン位置をそれぞれ上
記鋳型短辺用コントローラ４にフィードバックしてい
る。
ある図２に示すように、一対の鋳型短辺用油圧シリンダ
装置３を駆動することによって前進・後退が可能となっ
ている。その各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３は、鋳型
短辺用コントローラ４からの指令に応じてピストンロッ
ドを移動させると共に、そのピストン位置をそれぞれ上
記鋳型短辺用コントローラ４にフィードバックしてい
る。
【００１４】ここで、上記一対の鋳型短辺用油圧シリン
ダ装置３を上下方向に対向配置することで、各鋳型短辺
用油圧シリンダ装置３を個々に駆動することにより、鋳
型短辺２の傾きも任意に変更可能となっている。
ダ装置３を上下方向に対向配置することで、各鋳型短辺
用油圧シリンダ装置３を個々に駆動することにより、鋳
型短辺２の傾きも任意に変更可能となっている。
【００１５】また、５は、上記鋳型短辺２の下端に取り
付けられた鋳片支持装置としてのローラであり、上記鋳
型短辺２の一部を構成する。その鋳片支持装置５の直下
に、上記鋳型短辺２とは独立した独立鋳片支持装置６が
配設されている。その独立鋳片支持装置６は、短辺支持
装置を構成するもので、例えば銅製からなる板状のブロ
ックを本体とし、そのブロック内に設けられた冷却水路
に冷却水を通過させることで、鋳片７を冷却しつつ支持
可能となっている。
付けられた鋳片支持装置としてのローラであり、上記鋳
型短辺２の一部を構成する。その鋳片支持装置５の直下
に、上記鋳型短辺２とは独立した独立鋳片支持装置６が
配設されている。その独立鋳片支持装置６は、短辺支持
装置を構成するもので、例えば銅製からなる板状のブロ
ックを本体とし、そのブロック内に設けられた冷却水路
に冷却水を通過させることで、鋳片７を冷却しつつ支持
可能となっている。
【００１６】その独立鋳片支持装置６は、支持装置移動
手段を構成する一対の支持装置用油圧シリンダ装置８を
駆動することで、上記鋳型短辺２と同方向に移動可能と
なっている。その各支持装置用油圧シリンダ装置８は、
支持装置用コントローラ９からの指令値に応じてピスト
ン位置を変更すると共に、そのピストン位置をそれぞれ
支持装置移動手段を構成する支持装置用コントローラ９
にフィードバックするようになっている。
手段を構成する一対の支持装置用油圧シリンダ装置８を
駆動することで、上記鋳型短辺２と同方向に移動可能と
なっている。その各支持装置用油圧シリンダ装置８は、
支持装置用コントローラ９からの指令値に応じてピスト
ン位置を変更すると共に、そのピストン位置をそれぞれ
支持装置移動手段を構成する支持装置用コントローラ９
にフィードバックするようになっている。
【００１７】ここで、上記各支持装置用油圧シリンダ装
置８の有するピストン位置を検出する機構は、短辺位置
検出手段を構成する。また、上記一対の支持装置用油圧
シリンダ装置８を上下方向に対向配置することで、各支
持装置用油圧シリンダ装置８を駆動することにより、独
立鋳片支持装置６の傾きも任意に変更可能となってい
る。
置８の有するピストン位置を検出する機構は、短辺位置
検出手段を構成する。また、上記一対の支持装置用油圧
シリンダ装置８を上下方向に対向配置することで、各支
持装置用油圧シリンダ装置８を駆動することにより、独
立鋳片支持装置６の傾きも任意に変更可能となってい
る。
【００１８】上記鋳型短辺用コントローラ４は、鋳型幅
変更指令を入力すると、変更する鋳型幅となるように一
対の鋳型短辺用油圧シリンダ装置３を駆動して鋳型短辺
２の位置を変更すると共に鋳型短辺用油圧シリンダ装置
３からフィードバックされる位置信号によって鋳型短辺
２の位置の微調整を行う。ここで、上記鋳型短辺用コン
トローラ４による鋳型短辺２の移動制御方法は、特公平
２−１９７４３号公報等に記載されている従来と同様な
方法により行われる。
変更指令を入力すると、変更する鋳型幅となるように一
対の鋳型短辺用油圧シリンダ装置３を駆動して鋳型短辺
２の位置を変更すると共に鋳型短辺用油圧シリンダ装置
３からフィードバックされる位置信号によって鋳型短辺
２の位置の微調整を行う。ここで、上記鋳型短辺用コン
トローラ４による鋳型短辺２の移動制御方法は、特公平
２−１９７４３号公報等に記載されている従来と同様な
方法により行われる。
【００１９】さらに、上記鋳型短辺用コントローラ４
は、鋳型幅の変更が完了するまで、上記各鋳型短辺用油
圧シリンダ装置３からフィードバックされた位置信号を
目標位置検出装置１０に供給可能となっている。
は、鋳型幅の変更が完了するまで、上記各鋳型短辺用油
圧シリンダ装置３からフィードバックされた位置信号を
目標位置検出装置１０に供給可能となっている。
【００２０】目標位置検出装置１０は、支持位置決定手
段を構成し、鋳型短辺用コントローラ４から供給された
二つの鋳型短辺２の位置信号に基づいて鋳型短辺２の下
端に取り付けた鋳片支持装置５の下端部の位置Ｗ
L （ｔ）、即ち、鋳型から抜き出される鋳片７の短辺方
向の位置を順次算出し、その算出した各時刻ｔにおける
鋳型短辺２の下端位置ＷL （ｔ）を時々刻々，記憶す
る。さらに、下記（１）及び（２）式により、目的とす
る時刻ｔにおける独立鋳片支持装置６の上端部及び下端
部に位置する鋳片７の短辺位置ＷSU（ｔ），ＷSL（ｔ）
を求め、支持装置用コントローラ９に供給する。 ＷSU（ｔ）＝ＷL （ｔ−（Ｌ１／Ｖ）） ・・・（１） ＷSL（ｔ）＝ＷL （ｔ−（Ｌ２／Ｖ）） ・・・（２） ここで、 Ｌ１：鋳込み方向における鋳片支持装置５の下端部から
独立鋳片支持装置６の上端部までの距離 Ｌ２：鋳込み方向における鋳片支持装置５の下端部から
独立鋳片支持装置６の下端部までの距離 Ｖ ：鋳込み速度 をそれぞれ表す。
段を構成し、鋳型短辺用コントローラ４から供給された
二つの鋳型短辺２の位置信号に基づいて鋳型短辺２の下
端に取り付けた鋳片支持装置５の下端部の位置Ｗ
L （ｔ）、即ち、鋳型から抜き出される鋳片７の短辺方
向の位置を順次算出し、その算出した各時刻ｔにおける
鋳型短辺２の下端位置ＷL （ｔ）を時々刻々，記憶す
る。さらに、下記（１）及び（２）式により、目的とす
る時刻ｔにおける独立鋳片支持装置６の上端部及び下端
部に位置する鋳片７の短辺位置ＷSU（ｔ），ＷSL（ｔ）
を求め、支持装置用コントローラ９に供給する。 ＷSU（ｔ）＝ＷL （ｔ−（Ｌ１／Ｖ）） ・・・（１） ＷSL（ｔ）＝ＷL （ｔ−（Ｌ２／Ｖ）） ・・・（２） ここで、 Ｌ１：鋳込み方向における鋳片支持装置５の下端部から
独立鋳片支持装置６の上端部までの距離 Ｌ２：鋳込み方向における鋳片支持装置５の下端部から
独立鋳片支持装置６の下端部までの距離 Ｖ ：鋳込み速度 をそれぞれ表す。
【００２１】またここで、上記（１）式の妥当性を説明
すると、（Ｌ１／Ｖ）は、鋳片支持装置５の下端部に位
置していた鋳片７が独立鋳片支持装置６の上端部の位置
に到達するのに要する時間であり、従って、目的とする
時刻ｔにおいて、独立鋳片支持装置６の上端部が支持す
る鋳片７短辺の部分は、（Ｌ１／Ｖ）の時間だけ前の時
刻の鋳片支持装置の下端部に位置していた鋳片７部分で
あることによる。上記（２）式も同様である。
すると、（Ｌ１／Ｖ）は、鋳片支持装置５の下端部に位
置していた鋳片７が独立鋳片支持装置６の上端部の位置
に到達するのに要する時間であり、従って、目的とする
時刻ｔにおいて、独立鋳片支持装置６の上端部が支持す
る鋳片７短辺の部分は、（Ｌ１／Ｖ）の時間だけ前の時
刻の鋳片支持装置の下端部に位置していた鋳片７部分で
あることによる。上記（２）式も同様である。
【００２２】なお、連続鋳造開始時においてはｔ≦（Ｌ
１／Ｖ）となるが、この場合には、初期値ＷL （０）
を、ＷSU（ｔ）の値とする。ＷSL（ｔ）についても同様
である。
１／Ｖ）となるが、この場合には、初期値ＷL （０）
を、ＷSU（ｔ）の値とする。ＷSL（ｔ）についても同様
である。
【００２３】上記支持装置用コントローラ９は、上記目
標位置検出装置１０から供給されたＷSU（ｔ）及びＷSL
（ｔ）を目標位置として、各時刻における独立鋳片支持
装置６の上端部及び下端部が上記ＷSU（ｔ）及びＷ
SL（ｔ）となるように、順次，一対の支持装置用油圧シ
リンダ装置８に順次駆動指令を供給する。
標位置検出装置１０から供給されたＷSU（ｔ）及びＷSL
（ｔ）を目標位置として、各時刻における独立鋳片支持
装置６の上端部及び下端部が上記ＷSU（ｔ）及びＷ
SL（ｔ）となるように、順次，一対の支持装置用油圧シ
リンダ装置８に順次駆動指令を供給する。
【００２４】次に、上記連続鋳造の動作や作用等を説明
する。鋳型内に上方から溶湯が鋳込まれ、徐々に凝固し
てなる鋳片７が順次下方に引き抜かれる。このとき、鋳
型短辺２の直下に配置された独立鋳片支持装置６によ
り、鋳型から抜き出された直後の鋳片７短辺が支持され
ると共に冷却されることで、鋳片７短辺のバルジング及
びそれに伴うブレークアウトが防止されて、高速鋳造が
可能となっている。
する。鋳型内に上方から溶湯が鋳込まれ、徐々に凝固し
てなる鋳片７が順次下方に引き抜かれる。このとき、鋳
型短辺２の直下に配置された独立鋳片支持装置６によ
り、鋳型から抜き出された直後の鋳片７短辺が支持され
ると共に冷却されることで、鋳片７短辺のバルジング及
びそれに伴うブレークアウトが防止されて、高速鋳造が
可能となっている。
【００２５】このとき、鋳型幅の変更がない状態では、
上記鋳型短辺用コントローラ４は、同一位置の位置信号
を目標位置検出装置１０に供給するため、目標位置検出
装置１０から支持装置用コントローラ９に供給されるＷ
SU（ｔ）やＷSL（ｔ）も一定値となり、独立鋳片支持装
置６は移動しない。
上記鋳型短辺用コントローラ４は、同一位置の位置信号
を目標位置検出装置１０に供給するため、目標位置検出
装置１０から支持装置用コントローラ９に供給されるＷ
SU（ｔ）やＷSL（ｔ）も一定値となり、独立鋳片支持装
置６は移動しない。
【００２６】さらに、鋳型幅変更の指令が鋳型短辺用コ
ントローラ４に供給されると、鋳型短辺用コントローラ
４は、各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３を駆動して、そ
の変更指令に応じた位置となるように鋳型短辺２の位置
を変更する共に、各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３で直
接駆動される各鋳型短辺２部分の位置信号を目標位置検
出装置１０に供給する。
ントローラ４に供給されると、鋳型短辺用コントローラ
４は、各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３を駆動して、そ
の変更指令に応じた位置となるように鋳型短辺２の位置
を変更する共に、各鋳型短辺用油圧シリンダ装置３で直
接駆動される各鋳型短辺２部分の位置信号を目標位置検
出装置１０に供給する。
【００２７】目標位置検出装置１０は、鋳型短辺２の下
部に取り付けられた鋳片支持装置５の下端部の位置ＷL
（ｔ）を順次、求め、続けて、各時刻ｔでの独立鋳片支
持装置６の上端部ＷSU（ｔ）及び下端部ＷSL（ｔ）の位
置を求めて、支持装置用コントローラ９に供給する。
部に取り付けられた鋳片支持装置５の下端部の位置ＷL
（ｔ）を順次、求め、続けて、各時刻ｔでの独立鋳片支
持装置６の上端部ＷSU（ｔ）及び下端部ＷSL（ｔ）の位
置を求めて、支持装置用コントローラ９に供給する。
【００２８】支持装置用コントローラ９は、上記目標位
置検出装置１０からの信号に基づき、支持装置用油圧シ
リンダ装置８を駆動することで、上記鋳型短辺２に追従
して独立鋳片支持装置６の位置を変更し、もって、鋳型
から抜き出された直後の鋳片７短辺を確実に支持する。
置検出装置１０からの信号に基づき、支持装置用油圧シ
リンダ装置８を駆動することで、上記鋳型短辺２に追従
して独立鋳片支持装置６の位置を変更し、もって、鋳型
から抜き出された直後の鋳片７短辺を確実に支持する。
【００２９】このように、本実施の形態では、鋳造中に
鋳型短辺２を移動させて鋳型幅を変更する場合であって
も、独立鋳片支持装置６によって、確実に鋳片７短辺を
支持・冷却ができる。即ち、高速連鋳のために独立鋳片
支持装置６を備えた設備であっても、高速の連続鋳造中
の鋳型幅変更が安定して行うことができる。
鋳型短辺２を移動させて鋳型幅を変更する場合であって
も、独立鋳片支持装置６によって、確実に鋳片７短辺を
支持・冷却ができる。即ち、高速連鋳のために独立鋳片
支持装置６を備えた設備であっても、高速の連続鋳造中
の鋳型幅変更が安定して行うことができる。
【００３０】ここで、上記実施の形態では、独立鋳片支
持装置６の上端部及び下端部を制御する位置として、目
標位置検出装置１０から支持装置用コントローラ９へ供
給する例で説明しているが、これに限定されるものでは
ない。例えば、独立鋳片支持装置６の上端部及び中央位
置等を制御する位置としてもよい。要は、独立鋳片支持
装置６が確実に鋳片７短辺と当接して支持できればよい
ので、独立鋳片支持装置６における上下に離れた二箇所
を制御すべき位置とすればよい。
持装置６の上端部及び下端部を制御する位置として、目
標位置検出装置１０から支持装置用コントローラ９へ供
給する例で説明しているが、これに限定されるものでは
ない。例えば、独立鋳片支持装置６の上端部及び中央位
置等を制御する位置としてもよい。要は、独立鋳片支持
装置６が確実に鋳片７短辺と当接して支持できればよい
ので、独立鋳片支持装置６における上下に離れた二箇所
を制御すべき位置とすればよい。
【００３１】また、上記実施の形態では、鋳込み速度が
一定の場合で説明しているが、鋳込み速度が一定でない
場合には、鋳型や独立鋳片支持装置６よりも下流に設置
してある鋳片測長ロール１１による測長信号に基づき鋳
型から抜き出された各鋳片７短辺部分の鋳込み方向のト
ラッキングを行うことで、各時刻における独立鋳片支持
装置６に当接する鋳片７短辺の位置を求めればよい。
一定の場合で説明しているが、鋳込み速度が一定でない
場合には、鋳型や独立鋳片支持装置６よりも下流に設置
してある鋳片測長ロール１１による測長信号に基づき鋳
型から抜き出された各鋳片７短辺部分の鋳込み方向のト
ラッキングを行うことで、各時刻における独立鋳片支持
装置６に当接する鋳片７短辺の位置を求めればよい。
【００３２】例えば、制御周期をｄｔ，ｎ周期目でのカ
ウントアップ量（１周期の鋳造長）をＬｍとして、（Ｌ
1 −α）≦Ｌn+1 ＋Ｌn+2 ＋…＋ Ｌn+m （αはバイア
ス）となったときに、 ＷSU（ｔ）＝ＷL （ｔ−（ｄｔ
・ｍ））とする。ＷSL（ｔ）についても同様である。
ウントアップ量（１周期の鋳造長）をＬｍとして、（Ｌ
1 −α）≦Ｌn+1 ＋Ｌn+2 ＋…＋ Ｌn+m （αはバイア
ス）となったときに、 ＷSU（ｔ）＝ＷL （ｔ−（ｄｔ
・ｍ））とする。ＷSL（ｔ）についても同様である。
【００３３】また、上記実施の形態では、鋳型短辺２や
独立鋳片支持装置６を駆動する装置として油圧シリンダ
装置３，８を使用した例で説明しているが、駆動装置は
これに限定されず、例えば電動モータにより駆動装置を
構成しても良い。この場合には、位置検出器としてアブ
ソリュートコーダを使用すればよい。
独立鋳片支持装置６を駆動する装置として油圧シリンダ
装置３，８を使用した例で説明しているが、駆動装置は
これに限定されず、例えば電動モータにより駆動装置を
構成しても良い。この場合には、位置検出器としてアブ
ソリュートコーダを使用すればよい。
【００３４】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の連続
鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置では、短辺支持
装置を装備しないと鋳片短辺にバルジングやブレークア
ウトが生じる恐れのあるような高速の鋳造速度中に鋳型
幅の変更を行う場合でも、確実に短辺支持装置で鋳片短
辺を支持・冷却が実施されることで、高速鋳造中であっ
ても安定して鋳型幅の変更ができるという効果がある。
鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置では、短辺支持
装置を装備しないと鋳片短辺にバルジングやブレークア
ウトが生じる恐れのあるような高速の鋳造速度中に鋳型
幅の変更を行う場合でも、確実に短辺支持装置で鋳片短
辺を支持・冷却が実施されることで、高速鋳造中であっ
ても安定して鋳型幅の変更ができるという効果がある。
【００３５】これによって、高速連続鋳造であっても、
稼働率や鋳片の歩留り等を落とすことなく鋳型幅の変更
が出来るようになる。
稼働率や鋳片の歩留り等を落とすことなく鋳型幅の変更
が出来るようになる。
【図１】本発明の実施の形態に係る鋳型を示す上面図で
ある。
ある。
【図２】本発明の実施の形態に係る連続鋳造の鋳型幅変
更方法及び連続鋳造装置を説明するための概略構成図で
ある。
更方法及び連続鋳造装置を説明するための概略構成図で
ある。
２ 鋳型短辺 ３ 鋳型短辺用油圧シリンダ装置 ４ 鋳型短辺用コントローラ ６ 独立鋳片支持装置 ７ 鋳片 ８ 支持装置用油圧シリンダ装置 ９ 支持装置用コントローラ １０ 目標位置検出装置 ＷL （ｔ） 鋳型短辺の下端部での位置 ＷSU（ｔ） 独立鋳片支持装置の上端部での位置 ＷSL（ｔ） 独立鋳片支持装置の下端部での位置
Claims (2)
- 【請求項１】 鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立
して鋳片短辺を支持する短辺支持装置を備える連続鋳造
設備で、上記鋳型短辺を移動させることで鋳型の幅を変
更する連続鋳造の鋳型幅変更方法において、 上記鋳型短辺の移動に追従して上記短辺支持装置を移動
させることを特徴とする連続鋳造の鋳型幅変更方法。 - 【請求項２】 鋳型短辺の直下に当該鋳型短辺とは独立
して鋳片短辺を支持する短辺支持装置を備え、上記鋳型
短辺を移動させることで鋳型の幅を変更する連続鋳造装
置において、 鋳型短辺下部の位置を検出する短辺位置検出手段と、そ
の短辺位置検出手段が検出した鋳型短辺下部の位置と鋳
込み速度とに基づき鋳造短辺を支持可能な上記短辺支持
装置の位置を演算する支持位置決定手段と、支持位置決
定手段が求めた位置に上記短辺支持装置を移動させる支
持装置移動手段とを備えることを特徴とする連続鋳造装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4191996A JPH09234550A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 連続鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4191996A JPH09234550A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 連続鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09234550A true JPH09234550A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=12621669
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4191996A Pending JPH09234550A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 連続鋳造の鋳型幅変更方法及び連続鋳造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09234550A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008521617A (ja) * | 2004-12-03 | 2008-06-26 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 液状の金属、特に鋼材料を鋳造するための連続鋳造鋳型を有する連続鋳造機械 |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP4191996A patent/JPH09234550A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008521617A (ja) * | 2004-12-03 | 2008-06-26 | エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 液状の金属、特に鋼材料を鋳造するための連続鋳造鋳型を有する連続鋳造機械 |
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