JPH09234179A - 油吸着マット - Google Patents

油吸着マット

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JPH09234179A
JPH09234179A JP4335996A JP4335996A JPH09234179A JP H09234179 A JPH09234179 A JP H09234179A JP 4335996 A JP4335996 A JP 4335996A JP 4335996 A JP4335996 A JP 4335996A JP H09234179 A JPH09234179 A JP H09234179A
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JP
Japan
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oil
mat
wool
melting point
low melting
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Pending
Application number
JP4335996A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Hironaka
隆 広中
Tsuneo Fukita
常雄 吹田
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Toa Boshoku Co Ltd
Original Assignee
Toa Boshoku Co Ltd
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Publication date
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学繊維の不織布を主体とする油吸着マット
は、油吸着性の改善、素材コストの制限による低コスト
化が難しい。 【解決手段】 ウール紡績で発生するウールノイル
(屑)を主な素材とする油吸着マットで、ウールノイル
に低融点ポリエステル繊維(全体の30%程度の混率)
を混綿しカードにかけてシート状にしたものを熱処理し
てポリエステル繊維を溶融させて不織布マットとして製
造する。また、ウールノイルに低融点ポリエチレンと高
融点ポリプロピレンの複合ポリオレフィン繊維(全体の
30%程度の混率)を混綿し、シート状にしたものを熱
処理して低融点ポリエチレンを溶融させて不織布マット
として製造する。必要に応じて油吸着マットの片面に油
が浸透しない樹脂層を形成して、他の片面を油吸着面と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品に付着した工
業油や食用油等の油を直接に吸着する油吸着マットに関
する。
【0002】
【従来の技術】機械類に付着した工業油等の油を拭き取
る掃除用具として使用される油吸着マットや、厨房の出
入口や工場の作業場の床に設置される油吸着マットは、
ポリプロピレン繊維や非晶性ポリプロピレンの不織布を
素材としたものが普及している。この種油吸着マットの
主たる素材である不織布は、古くから油拭き取り等に使
用されている木綿布に比べて油吸着性に優れていること
から、業務用から家庭用の幅広い油拭き取り用具として
賞用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記油吸着マットに使
用される不織布の素材であるポリプロピレン繊維や非晶
性ポリプロピレンは、化学工場で製造される化学繊維製
品であり、この化学繊維から製造された多種類の不織布
の内の特定の厚さ、密度のものが良好な油吸着性を有す
ることから、油吸着マットとして使用されている。この
ような特定の不織布から成る油吸着マットは、十分に油
を吸着して使用済みとなると廃棄(焼却)処理される、
いわゆる使い捨て商品であるため、廃棄処理が容易な低
コスト商品であることが望まれる。ところが、化学繊維
の不織布は焼却性が悪くて、これを主な素材とする油吸
着マットの廃棄処理費が高く付き、また、化学繊維の不
織布の素材コストの制限で油吸着マットの低コスト化が
難しいのが実情である。
【0004】それ故に、本発明の目的とするところは、
廃棄処理が容易な低コストで油吸着性に優れた油吸着マ
ットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、紡績に不適当
なウールノイルに低融点ポリエステル繊維を混綿して所
望厚のシート状に突き硬めたものを、低融点ポリエステ
ル繊維が溶融する温度で熱処理加工した油吸着マットに
て、上記目的を達成するものである。
【0006】ここで、ウールノイルは、ウール原綿のカ
ージング工程やコーミング工程等で発生するウールの短
繊維、不良繊維等の従来廃棄処分されていた屑で、この
ウール屑(ノイル)を油吸着マットの主な素材として使
用することで、天然資源の有効利用と共に、ウールの天
然繊維特有の優れた油吸着性を利用するものである。ま
た、低融点ポリエステル繊維は、約130℃の低融点の
化学繊維で、これをウールノイルに混綿して溶融させる
と、ウールノイル同士を接着する接着材の作用を呈し
て、取り扱いの良いウールノイル製油吸着マットを形成
する。この場合、低融点ポリエステル繊維の混率は約3
0%が望ましく、また、ウールノイルはウールノイル1
00%の他に、低融点ポリエステル繊維より高融点の天
然綿繊維や化学繊維を適量混紡させたものであってもよ
い。
【0007】また、本発明の上記目的を達成する別の技
術的手段は、上記ウールノイルに複合ポリオレフィン繊
維を混綿して所望厚のシート状に突き硬めたものを、複
合ポリオレフィン繊維の低融点成分のポリエチレンだけ
が溶融する温度で熱処理加工したことである。
【0008】ここで、複合ポリオレフィン繊維は、低融
点成分のポリエチレンと高融点成分のポリプロピレンを
混綿したES繊維と称されているもので、これにウール
ノイルを混綿してシート状にしたものを熱処理して複合
ポリオレフィン繊維のポリエチレンを溶融させると、溶
融したポリエチレンがウールノイルと複合ポリオレフィ
ン繊維のポリプロピレンの各繊維同士を部分的に接着し
て、複合ポリオレフィン繊維特有の特徴(軽量、高耐久
性等)を活かしたウールノイル製油吸着マットを形成す
る。この場合、複合ポリオレフィン繊維の混率は、30
%程度が望ましい。
【0009】また、本発明は、上記油吸着マットの片面
に樹脂層を被着して、この樹脂層で油吸着マットに吸着
された油のマット片面からの浸透を防止する。即ち、油
吸着マットの片面である裏面に樹脂層を形成し、この樹
脂層の裏面を床に敷くようにして油吸着マットを使用す
る場合、或いは、裏面側を手で支持して油を手拭きする
場合に、油吸着マットにその表面から吸着された油のマ
ット裏面への浸透が樹脂層で防止されて、床や手が油で
汚れないようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施例を図1乃至図4を参
照しながら説明する。
【0011】図1に示される第1の実施例の油吸着マッ
ト1aは、ウールノイルに低融点ポリエステル繊維を混
綿して熱処理加工したもので、次の要領で製造される。
【0012】例えばウールノイルを70%、低融点ポリ
エステル繊維を30%の混率で混綿したものをシート状
にしてカード(そ綿機)にかけ、針布等で所定厚に突き
固める。ここで使用されるウールノイルは、通常の紡績
工程におけるカージング工程でのカード落綿や、コーミ
ング工程でのコーマ落綿のようなウールの短繊維等の屑
であり、従来では紡績に不適当である理由で廃棄処理さ
れている。
【0013】上記混率でウールノイルと低融点ポリエス
テル繊維を混綿して突き固めた油吸着マット1aは、ウ
ールノイルとポリエステル繊維が絡み合って、高い油吸
着性のマットとなるが、繊維同士の結着力に乏しくて全
体の形状が不安定であり、全面からウールノイルやポリ
エステル繊維がばらけることがある。そこで、カードで
所望厚に突き固めた油吸着マット1aをポリエステル繊
維が溶融する程度の約130℃の温度で熱処理する。す
ると、ウールノイルと絡み合うポリエステル繊維が溶融
し、この溶融したものがウールノイル同士を部分的に接
着して、形状と厚みの安定したウールノイルの不織布マ
ットを形成する。
【0014】以上のように製造された油吸着マット1a
は、その主な素材であるウールノイルの天然繊維特有の
優れた油吸着性がそのまま発揮されて、化学繊維だけの
油吸着マット以上の油吸着性を有する。例えば、ウール
ノイル70%、低融点ポリエステル繊維30%の混率で
混綿した500g/m2 の油吸着マット1aにおいて、
その油吸着性を実験したところ、8g/g(マット重量
1gに対して8gの油を吸着)以上の油吸着性のものが
得られた。
【0015】更に、油吸着マット1aは、その主な素材
が従来廃棄処理されていたウールノイルであるので、天
然資源を有効利用したエコロジー商品となり、また、全
体の素材コストが大幅に安くなって、油吸着マット商品
の低コスト化が容易に可能となる。この低コスト化は、
ウールノイル70%、低融点ポリエステル繊維30%の
油吸着マット1aにおいて、従来の化学繊維主体の油吸
着マットとの比で約30%減の割合で実施できることが
分かっている。また、天然繊維のウールノイルを主素材
とする油吸着マット1aは、化学繊維主体の油吸着マッ
トに比べて廃棄(焼却)処理が容易で使い捨て商品とし
て、かつ、焼却しても環境汚染する心配の無いエコロジ
ー商品としても適格である。
【0016】尚、油吸着マット1aは、ウールノイルと
低融点ポリエステル繊維を70%と30%の混率で混綿
したが、ウールノイルを減らし、その減らした分だけ低
融点ポリエステル繊維より高融点の天然繊維(綿な
ど)、化学繊維(ポリプロピレン繊維など)を混綿して
も、良好な油吸着性のものが得られる。例えば、上記7
0%のウールノイルの20%を綿やポリプロピレン繊維
に代えても、良好な油吸着性の油吸着マットが得られ
る。また、油吸着マット1aは、その表裏面いずれも油
吸着面として使用できる。従って、この油吸着マット1
aは、掃除器具に嵌め込み式等で脱着可能に取付けて使
用する等の用途に適する。
【0017】次に、図2に示される第2の実施例の油吸
着マット1bを説明すると、これはウールノイルに複合
ポリオレフィン繊維を混綿して熱処理加工したものであ
る。この場合のウールノイルは、上記第1の実施例の油
吸着マット1aで使用したものと同じものであり、複合
ポリオレフィン繊維は、低融点成分のポリエチレンと高
融点成分のポリプロピレンの混綿繊維である。
【0018】尚、複合ポリオレフィン繊維は、ポリエチ
レンの融点である145℃で熱処理をしてポリエチレン
だけを溶融させると、この溶融ポリエチレンがポリプロ
ピレンの繊維同士を部分的に接着して不織布を形成す
る。かかる複合ポリオレフィン繊維は、軽量である、高
強力である、高耐久性である、油吸着性に優れる、等の
物性を備える。
【0019】図2の油吸着マット1bの製造は、次の要
領で行えばよい。例えばウールノイルを70%、熱処理
していない複合ポリオレフィン繊維を30%の混率で混
綿したものをシート状にしてカードにかけ、針布等で所
定厚に突き固めたものを、約145℃の温度で熱処理す
る。より具体的には、白色のウールノイル70%、35
0g/m2 と、黒色で6d×51mmの複合ポリオレフ
ィン繊維30%、150g/m2 を混綿したものを厚さ
5mmのシート状にして、145℃で熱処理する。この
熱処理で複合ポリオレフィン繊維のポリエチレンが溶融
して、ウールノイルとポリプロピレンの各繊維を部分的
に接着し、形状と厚みの安定した、全体にグレー色の不
織布マットが形成される。
【0020】図2の油吸着マット1bの場合も、図1の
油吸着マット1aと同様な優れた油吸着性を有し、か
つ、天然資源を有効利用したエコロジー商品、低コスト
な使い捨て商品として適格である。また、油吸着マット
1bの場合は、複合ポリオレフィン繊維特有の軽量、高
強力、高耐久性の物性を備えて、より長期に亘り高い油
吸着性を維持する。
【0021】図3及び図4に示される第3の実施例の油
吸着マット1cは、上記油吸着マット1a又は1bの片
面に油を浸透させない樹脂層2を被着したものである。
即ち、図1と図2の油吸着マット1a、1bは、全面か
ら油を吸着する裏表の無いリバーシブルなマットで、表
裏を気にすること無く使用できる便利さがあるが、用途
によっては、吸着した油で手が汚されて取り扱い難い場
合もある。そこで、油吸着マット1a又は1bの片面全
域に溶融樹脂を塗布し、これを乾燥させて樹脂層2を形
成する。樹脂層2は、油吸着マット1a又は1bに吸着
された油が浸透しない程度の材質、厚さのもので、例え
ば500g/m2 程度にゴム系溶融樹脂を塗布して形成
される。
【0022】図3の油吸着マット1cは、樹脂層2の無
い片面を油吸着面として使用され、これの使用例を図4
(A)及び(B)に示し説明する。図4(A)は、油吸
着マット1cを工場等の床3に敷いて使用する場合で、
樹脂層2を下にして使用される。この用途の場合、油吸
着マット1a又は1bに吸着された油が樹脂層2を浸透
しないので、油で床3が汚される心配が無く、また、床
3に直接接触する樹脂層2がマットの滑り止めの作用を
呈する。図4(B)は、機械類や床等の物体4に付着し
た油5を油吸着マット1cで拭き取る使用例を示すもの
で、例えば油吸着マット1cは樹脂層2を介して人の手
で支持され、油拭き取り作業に使用される。この場合、
油吸着マット1a又は1bに吸着された油5は樹脂層2
を浸透しないので、人の手が油で汚されることが無く、
油吸着マット1cの取り扱いが便利になる。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の油吸着マットによれば、
その主な素材であるウールノイルがウール原綿のカージ
ング工程やコーミング工程等で発生するウール短繊維等
の従来廃棄処分されていたウール屑であるので、油吸着
マットの商品が天然資源を有効利用したエコロジー商品
として提供でき、また、素材コストが抑制されて低コス
ト化が容易に可能となる。更に、ウールノイルは天然繊
維特有の優れた油吸着性を有する結果、油吸着マットの
油吸着性の向上化が可能となる。また、ウールノイルに
混綿した低融点ポリエステル繊維を熱処理にて溶融させ
ることで、低融点ポリエステル繊維がウールノイル同士
を接着して、形状の安定した取り扱いの良い油吸着マッ
トが提供できる。
【0024】請求項2記載の油吸着マットによれば、請
求項1記載の油吸着マットと同様にウールノイルを主な
素材としているので、天然資源を有効利用したエコロジ
ー商品、素材コストが低減された低コスト商品、更に、
天然繊維特有の優れた油吸着性を有する商品価値の高い
油吸着マットが提供できる。また、ウールノイルと混綿
される複合ポリオレフィン繊維特有の軽量、高耐久性の
物性がそのまま発揮されて、軽量で長寿命な油吸着マッ
トが提供できる。
【0025】請求項3記載の油吸着マットによれば、油
吸着マットの片面に形成された樹脂層が、油吸着マット
に吸着された油の樹脂層の在るマット片面側への浸透を
阻止して、油吸着マットを支持して掃除等をする人の手
や掃除用具等が油で汚されるのを防止し、油吸着マット
の取り扱いを容易なものにする。
【0026】本発明の第1の実施例を示す油吸着マット
は水の吸着性にも優れており、水吸着マットとしても優
れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す油吸着マットの斜
視図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す油吸着マットの斜
視図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す油吸着マットの一
部省略部分を含む斜視図である。
【図4】(A)及び(B)は図3の油吸着マットの2つ
の用途例を説明するための部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1a 油吸着マット 1b 油吸着マット 1c 油吸着マット 2 樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡績に不適当なウールノイルにウールよ
    り低融点のポリエステル繊維を混綿して所望厚のシート
    状に突き硬めたものを、前記低融点ポリエステル繊維だ
    けが溶融する温度で熱処理加工して成る油吸着マット。
  2. 【請求項2】 紡績に不適当なウールノイルに複合ポリ
    オレフィン繊維を混綿して所望厚のシート状に突き硬め
    たものを、前記複合ポリオレフィン繊維の低融点成分の
    ポリエチレンだけが溶融する温度で熱処理加工して成る
    油吸着マット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の油吸着マットの片
    面に樹脂層を被着して成る油吸着マット。
JP4335996A 1996-02-29 1996-02-29 油吸着マット Pending JPH09234179A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105500860A (zh) * 2015-12-15 2016-04-20 苏州贝多环保技术有限公司 一种防漏针刺吸油棉
CN113490775A (zh) * 2019-03-21 2021-10-08 因博泰克斯实验室有限责任公司 从源自基于骆驼和/或羊绒和/或羊驼和/或马海毛和/或羊毛和/或牦牛的产品的消费前废物中获得的分层的产品以及用于提供该产品的方法

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020716